JPH09157156A - 入浴剤 - Google Patents

入浴剤

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JPH09157156A
JPH09157156A JP7335662A JP33566295A JPH09157156A JP H09157156 A JPH09157156 A JP H09157156A JP 7335662 A JP7335662 A JP 7335662A JP 33566295 A JP33566295 A JP 33566295A JP H09157156 A JPH09157156 A JP H09157156A
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JP
Japan
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bath
bath article
solution
glycoside
malonyl
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Application number
JP7335662A
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English (en)
Inventor
Masaru Matsuura
勝 松浦
Akio Obata
明雄 小幡
Kouichirou Tobe
光一朗 戸辺
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Kikkoman Corp
Original Assignee
Kikkoman Corp
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Publication date
Application filed by Kikkoman Corp filed Critical Kikkoman Corp
Priority to JP7335662A priority Critical patent/JPH09157156A/ja
Publication of JPH09157156A publication Critical patent/JPH09157156A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 薬理効果が期待される入浴剤の提供 【解決手段】 イソフラボン誘導体、特にマロニルイ
ソフラボン配糖体を含有させた入浴剤であり、マロニル
イソフラボン配糖体は大豆から抽出したものが使用され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はイソフラボン誘導
体、特にマロニルイソフラボン配糖体を含有させた入浴
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】入浴剤は入浴によって温められた身体の
保温、血行促進による疲労の回復、冷え症の緩解、更湯
の皮膚に対する刺激の緩和或いは浴湯に香りや色付けし
ての気分転換等の効果を助長する目的で開発、使用され
ている。
【0003】さらに近年の入浴剤の開発は、保温効果、
精神安定等の効果に加え、全身の皮膚状態を健全ならし
める手軽なボディケア剤としての効果を付与する方向に
展開されており、多くの添加剤の利用が検討されてい
る。
【0004】例えばグリセリンなどの多価アルコール類
により保温効果を付与したもの、蛋白質分解酵素を配合
し洗浄効果を高めたもの、油分を配合して皮膚を柔軟に
するもの、生薬エキスやビタミン類を配合したもの等多
岐にわたっている。上記したような入浴剤は、保温効
果、保湿効果、湯上がり後のさっぱり感、あるいは安全
性において改良の余地がある。
【0005】一方大豆の配糖体は種々の生理作用のある
ことが確認されており、また大豆抽出リン脂質を配合し
た入浴剤(特開平3-58919)、大豆胚軸の水抽出物を有
効成分とする保湿剤(特開昭63-243013)等が知られて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は豆腐製造
時に副生する大豆浸漬液に着目し、これの有効利用を目
的として検討をすすめたところ、意外にもこの浸漬液そ
のものが入浴剤として効果のあることを確認した。また
豆乳の限外濾過濃縮時に副生する濾液や、分離大豆蛋白
を製造する際に生ずるホエーも同様の効果を有するとの
知見を得て先に特許出願したが、さらに検討をすすめた
ところ、イソフラボン誘導体、特にマロニルイソフラボ
ン配糖体が、入浴剤としての効果を有するということを
確認した。本発明はこれらの知見により完成したもので
あり、以下に本発明を具体的に説明する。
【0007】
【課題を解決するための手段】大豆にはイソフラボン化
合物としてダイジン、グリシチン、ゲニスチン、アセチ
ルダイジン及びアセチルゲニスチンあるいはこれらのア
グリコンとしてダイゼイン、グリシテイン、ゲニステイ
ン等が含有され、そしてこれらにはエストロゲン作用、
抗菌作用、抗酸化作用、制ガン作用をはじめとして多く
の薬理効果があることが確認されている。一方最近にな
って大豆中には
【化1】
【化2】 に示すマロニルダイジン及びマロニルゲニスチン等のマ
ロニルイソフラボン配糖体の存在が確認され、これらが
大豆中のイソフラボン化合物の主成分であることが報告
されている。このマロニルイソフラボン配糖体は水に溶
け易く、またそれ自身抗酸化作用があり、またその構造
の類似性から上記したような薬理効果が期待されてい
る。
【0008】マロニルイソフラボン配糖体を得るための
好ましい原料は、全粒大豆、脱皮大豆、脱脂大豆等であ
り、これらを水抽出あるいは有機溶剤抽出さらには、水
と有機溶剤との混合溶剤による抽出により得ることがで
きる。例えば全粒大豆、脱皮大豆あるいは脱脂大豆を2
0〜80℃の水に2〜30時間浸漬することによる水抽
出が簡便である。この場合、全粒大豆は抽出率が低いの
で、脱皮大豆や脱脂大豆が好適に用いられる。もちろ
ん、豆腐や豆乳の製造に際して生ずる浸漬廃液、大豆煮
汁、豆腐製造時の”ゆ”等も有効に利用できる。そして
大豆の水抽出液を得るのに好ましい態様としては、脱皮
大豆を、カセイソーダ等によりpH10.0以下、好まし
くは7.5〜9.0に調整した45〜65℃の水に2〜
4時間浸漬し、浸漬大豆を除いて得られる浸漬水を水抽
出液とする。
【0009】この場合、浸漬水のpHを10.0以上にす
るとマロニルイソフラボン配糖体の収率が低下する。こ
れはマロニルイソフラボン配糖体が分解し、イソフラボ
ン配糖体となるためである。また大豆成分の抽出率を上
げるためには、浸漬温度は高いほうが有利であるが、高
温になるに従いマロニルイソフラボン配糖体が分解する
ので、抽出率と分解率とを考慮すると45〜65℃が適
当である。
【0010】また脱脂大豆は、どのような脱脂処理のも
のでも使用可能であるが低変性脱脂大豆が好適である。
これを直接水に浸漬し、抽出するか、低変性脱脂大豆の
粉砕物を水又はアルカリ水で抽出し、不溶残渣を除去し
たのち抽出液を塩酸でpH4.3付近で酸沈して得られる
分離大豆蛋白を除いた液、すなわち大豆ホエーでもよ
い。
【0011】このような大豆の抽出液を必要により限外
濾過膜を用いて蛋白質を除去した濾液、あるいは上記大
豆ホエーのように塩酸でpH4.3程度に調整し、抽出液
中に溶解している蛋白質を沈澱させ、その上澄液を吸着
剤に接触させる。上記濾液あるいは上澄液は、そのまま
吸着剤と接触させる方法と、濾液あるいは上澄液をカセ
イソーダでpH8.0程度に調整した後接触させる方法と
がある。
【0012】前者の場合は吸着剤に対する吸着量が増大
し、後者の場合はマロニルイソフラボン配糖体とイソフ
ラボン配糖体の分離が容易であるという利点がある。い
ずれの場合でも、使用する吸着剤は、例えば合成吸着
剤、活性炭、アルミナ等であり、具体的にはダイヤイオ
ンHP-20(三菱化学製)、精製白鷺活性炭(武田薬品工
業製)、活性アルミナ(和光純薬製)等を挙げることが
できる。接触はバッチ法、カラム法等一般的方法でよ
く、例えば、吸着剤を充填したカラムに抽出液を通過さ
せることにより行うことができ、こうすることにより抽
出液中のマロニルイソフラボン配糖体の殆どが吸着剤に
吸着される。
【0013】次いで吸着剤に吸着したマロニルイソフラ
ボン配糖体をアルコール水溶液又はアルカリ性アルコー
ル水溶液を用いて、マロニルイソフラボン配糖体を溶出
させる。得られた溶液は減圧濃縮し、あるいは減圧濃縮
後、凍結乾燥してマロニルイソフラボン配糖体の乾燥粉
末を得る。
【0014】上記濃縮液あるいは乾燥粉末はマロニルダ
イジン及びマロニルゲニスチンの混合物であり、これを
分別して取得する場合には、逆相クロマトグラフィーに
より分取することができる。例えばODS樹脂(山村化
学製)を充填したカラムに濃縮液を通液し、マロニルイ
ソフラボン配糖体を吸着させ、アルコール水溶液で溶出
してマロニルダイジン、マロニルゲニスチンを分画し、
これらの画分を減圧濃縮後、凍結乾燥してマロニルダイ
ジン及びマロニルゲニスチンの乾燥粉末を得る。
【0015】このようにして得られたマロニルイソフラ
ボン配糖体を含有するアルコール水溶液又はアルカリ性
アルコール水溶液、あるいはこれらの減圧濃縮液、さら
には減圧濃縮後、凍結乾燥して得た乾燥粉末を各種基
剤、香料、着色料を配合して入浴剤製品とする。入浴剤
中のマロニルイソフラボン配糖体の量は、浴湯100L
当たり1〜100mgになるように配合する。本発明の
入浴剤は、通常の入浴剤に使用されている香料、色素を
はじめ無機塩、無機酸、生薬、ビタミン類、アミノ酸
類、酵素類等を任意に混合することができる。
【0016】このようにして得られた入浴剤は、入浴後
肌がしっとりとし滑らかさが増し、また保温効果が増
し、更に湯上がり感がさわやかである等の効果を有す
る。また皮膚のカサカサ感や痒みの防止効果も有する。
さらに洗髪後、本入浴剤を添加したお湯ですすぐことに
より、フケの発生を防止する効果も有する。なお、アセ
チルイソフラボン配糖体を含むその他のイソフラボン誘
導体も入浴剤として同様の効果が期待される。
【0017】
【実施例】
実施例1 市販の米国大豆(IOM)を120℃以上の雰囲気下で
大豆品温が80℃程度となるように加熱後、ゴムローラ
ーで半分に割り、冷却後種皮を分離除去した脱皮大豆3
00kgを、50℃の温水3000L中にpHを8.0に調
整しながら2時間浸漬、抽出し、抽出液2500Lを得
た。この抽出液を濃塩酸でpH4.0に調整し2時間放置
後、デカンテーションより上清液2000Lを得た。こ
の上清液を合成吸着剤ダイアイオンHP-20(三菱化学
製)を充填したカラム(25L)に70L/hrの流速で通
液し、マロニルイソフラボン配糖体を吸着させた後、蒸
留水200Lで洗浄した。次いで5%エタノール水溶液
200L、10%、20%、30%、40%エタノール
水溶液各300L及び50%エタノール水溶液200Lで
溶出した。溶出液は100Lづつ分取し高速液体クロマ
トグラフィー(HPLC)で分析し、マロニルダイジン画分
とマロニルゲニスチン画分とに分け、これらを減圧下、
50℃で約10Lまで濃縮し、マロニルダイジン161
g、マロニルゲニスチン176gを含有する各濃縮液を得
た。これらの濃縮液を20%エタノール溶液で希釈し、
マロニルダイジンとマロニルゲニスチンそれぞれが0.
1%づつ含有するように両者を配合し入浴剤とした。
【0018】使用例 上記入浴剤を、20〜70才の男女に7日間使用させ、
入浴後の感想を聞き取り調査した。なお使用方法は、浴
湯約100L当たり20ml程度添加して使用させた。(浴湯
1L当りマロニルダイジンとマロニルゲニスチンそれぞ
れ約0.2mg含有)結果を表1に示す。
【0019】 表1 20代 男性 体が温まる。 20代 女性 カサカサ肌で痒みがあったが、湯上がり後の痒みがなくなった 。肌が滑らかになった感じがする。 30代 女性 お湯がしっとりとした感じ。肌がスベスベする。温まる感じが する。 40代 女性 温まる感じがする。肌がさらっとした様な感じがする。 40代 女性 体が温まってよく眠れる。顔がツルツルする。よく温まる。 50代 男性 湯上がりがさわやか。よく温まる。 70代 女性 湯上がり後の痒みがなくなった。 70代 男性 湯上がり後の痒みがなくなった。
【0020】実施例2 実施例1と同様の方法で得た脱皮大豆の温水抽出液20
00Lを、カセイソーダでpH4.0に調整し2時間放置
後、濾過助剤(ラジオライト#500、昭和化学製)を
添加し、セラミックフィルターで吸引濾過した。この濾
液を活性炭(精製白鷺クロマト用、武田薬品工業製)を
充填したカラム(25L)に70L/hrの流速で通液させ
てマロニルイソフラボン配糖体を吸着させた後、1%ア
ンモニア水300Lでカラムを洗浄した。 次いで1%
アンモニア含有50%エタノール水溶液500Lで溶出
し、得られた溶出液を減圧下、50℃で濃縮し、マロニ
ルダイジン123g、マロニルゲニスチン105gを含有
する濃縮液50Lを得た。
【0021】この濃縮液を2NのカセイソーダでpH8.
0としODS樹脂充填カラム(18L)に流速200ml
/min.で通液し、蒸留水18Lで洗浄後、2%、5%及
び10%エタノール水溶液各50Lで溶出を行い、5%
エタノール水溶液の溶出区分よりマロニルダイジン画分
を、10%エタノール水溶液の溶出区分よりマロニルゲ
ニスチン画分を得、それぞれを減圧下、50℃で減圧濃
縮した後、凍結乾燥し、マロニルダイジンをナトリウム
塩として48g、マロニルゲニスチンをナトリウム塩と
して69gを得た。こうして得られたマロニルダイジン
ナトリウム塩、マロニルゲニスチンナトリウム塩を下記
に示す各種基剤と配合し入浴剤とした。
【0022】 マロニルダイジンナトリウム塩 20g 又はマロニルゲニスチンナトリウム塩 ゆず香料(長谷川香料製) 20ml 色素(黄色4号) 若干量 20%エタノール液 40L これらの入浴剤も、実施例1の入浴剤と同様の効果が確
認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 35/78 A61K 35/78 J // C07H 17/07 C07H 17/07

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イソフラボン誘導体を含有させた入浴
    剤。
  2. 【請求項2】 マロニルイソフラボン配糖体を含有させ
    た入浴剤。
  3. 【請求項3】 マロニルイソフラボン配糖体が大豆から
    取得したものである請求項2記載の入浴剤。
JP7335662A 1995-12-01 1995-12-01 入浴剤 Pending JPH09157156A (ja)

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JP7335662A JPH09157156A (ja) 1995-12-01 1995-12-01 入浴剤

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6093411A (en) * 1998-03-16 2000-07-25 The Procter & Gamble Company Compositions for regulating skin appearance
WO2002076409A3 (de) * 2001-03-23 2003-04-24 Beiersdorf Ag Kosmetische und dermatologische zubereitungen mit einem gehalt an isoflavonen
CN100366184C (zh) * 1999-12-17 2008-02-06 小野光则 水溶性豆类萃取物

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