JPH07300422A - 活性酸素消去剤及びこれを含む組成物 - Google Patents

活性酸素消去剤及びこれを含む組成物

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JPH07300422A
JPH07300422A JP6093284A JP9328494A JPH07300422A JP H07300422 A JPH07300422 A JP H07300422A JP 6093284 A JP6093284 A JP 6093284A JP 9328494 A JP9328494 A JP 9328494A JP H07300422 A JPH07300422 A JP H07300422A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 生体内に発生する活性酸素を消去する作用を
十分に有し、更に、安全性が高い活性酸素消去剤及びこ
れを含有する化粧料、医薬品、食品等の組成物を提供す
る。 【構成】 リグニンの加水分解物を活性酸素消去剤とし
て用いる。また、この活性酸素消去剤を化粧料、医薬組
成物、食用組成物に配合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は活性酸素消去剤及びこれ
を含有する化粧料、医薬組成物、食用組成物に関し、詳
しくは、リグニンの加水分解物からなる活性酸素消去剤
及びこれを含有する化粧料、医薬組成物、食用組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、活性酸素が生体に及ぼす影響
としては、コラーゲン線維の架橋や、DNA螺旋の部分
開裂、連鎖的ラジカルの発生による組織の損傷が挙げら
れ、その結果として皮膚のシワや弾力消失、脱毛といっ
た生体の老化、気管支喘息等のアレルギー反応の惹起と
ヒスタミン放出による炎症の惹起、虚血性疾患である心
筋梗塞における平滑筋の損傷、肝臓障害などの疾患の悪
化、また、脳組織の破壊による痴呆の誘発等が引き起こ
されることが知られている。更に、詳細な原因は不明で
あるがリューマチの発症にも活性酸素が関与していると
言われている。
【0003】従って、生体内において活性酸素の発生を
抑制することは、これらの疾患を治療あるいは予防する
点で非常に重要なことであり、このため、従来より生体
内に発生した活性酸素を消去する作用のある物質の探索
が広く行われてきた。
【0004】例えば、この様な作用を有する薬剤とし
て、従来より用いられてきたものとしては、天然物由来
のものでは、脂溶性のトコフェロール(ビタミンE)、
水溶性のアスコルビン酸(ビタミンC)が挙げられ、合
成化合物では、BHT(ブチルヒドロキシトルエン)、
BHA(ブチルヒドロキシアニソール)等が挙げられ
る。しかし、これらの薬剤は活性酸素消去作用が十分で
はなく、合成化合物においては、BHTもBHAも発癌
性の疑いが持たれており、何れも活性酸素消去剤として
は実用的とは言い難かった。
【0005】また、最近では、十分な薬効と安全性を求
めて、生薬抽出物から活性酸素消去作用を有する物質を
得ようとする試みも数多くなされており、例えば、特開
昭60−224629号、特開昭61−24522号、
特開平2−193930号、特開平2−243632
号、特開平2−264727号、特開平3−15362
9号、特開平3−221587号、特開平4−6934
3号、特開平4−202138号、特開平4−2470
10号の各公報に記載の発明は、何れも生薬由来の活性
酸素消去作用を有する物質を利用したものである。しか
し、これらの生薬抽出物では、安全性に問題がないもの
の、活性酸素消去作用の点から言えば、未だ十分なもの
は得られていなかった。
【0006】更に、生体内の酵素の一つスーパーオキシ
ドデスムターゼ(SOD)を投与することにより、生体
内に発生する活性酸素を消去する試みもなされてきてい
るが、SODはタンパク質であるため、その入手が困難
であるばかりでなく、消化されてしまうが故に、経口投
与は不可能であり、また、注射による投与においても、
血中半減期が短く満足の行くものではなかった。
【0007】一方、リグニンは木材、タケ、ワラ等の木
化した植物体の主成分の1つで網状高分子化合物である
が、リグニンそのものは高分子化合物であるが故に、生
体利用性が低く産業上の利用はされていなかった。そこ
でリグニンを加水分解することにより、水溶性を向上さ
せてリグニンの生体利用性を上げる試みがなされてい
る。
【0008】しかしながら、上記リグニンはもとより、
これを加水分解して得られたリグニンの加水分解物につ
いても、活性酸素を消去する作用は全く知られていなか
った。更に、これらを化粧料、医薬品あるいは食品等に
含有させて、上述した様々な疾患の予防や治療、老化の
防止、改善に用いる試みはされていなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記観点か
らなされたものであり、生体内に発生する活性酸素を消
去する作用を十分に有し、更に、安全性が高い活性酸素
消去剤及びこれを含有する化粧料、医薬品、食品等の組
成物を提供することを課題とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題を
解決するために、活性酸素消去作用を指標に各種植物由
来の化合物を広くスクリーニングした結果、リグニンの
加水分解物が優れた活性酸素消去作用を有することを見
出し、本発明を完成するに至った。
【0011】すなわち本発明は、リグニンの加水分解物
からなる活性酸素消去剤及びこれを含有する化粧料、医
薬組成物、食用組成物である。以下、本発明を詳細に説
明する。
【0012】<1>本発明の活性酸素消去剤 本発明の活性酸素消去剤は、リグニンの加水分解物から
なる。リグニンは木材、タケ、ワラ等の木化した植物体
に含まれる網状高分子化合物であり、本発明には、この
様な植物体を分解して得られるリグニンを加水分解して
用いることができる。また、上記植物体からリグニンを
加水分解物として取り出しこれをそのまま本発明に用い
ることもできる。
【0013】上記本発明に用いられる植物体としては、
リグニンを含んでいるものであれば特に限定されず、入
手のし易さの点で、杉、松等の針葉樹、クヌギ、ナラ等
の落葉性広葉樹、ラワン等を挙げることができる。
【0014】上記リグニンを含有する植物体からリグニ
ンの加水分解物を得る方法であるが、通常の方法によれ
ばよく、例えば、必要に応じてこれらの植物体に粉砕等
の表面積を増大させる様な前処理を施した後、水酸化ナ
トリウム等のアルカリ水溶液中でアルカリを触媒とし
て、あるいは、水とジオキサンの混合液中で加熱処理し
て、前記植物体中のリグニンを加水分解させ、これらの
溶液中に溶出させる方法などを挙げることができる。ま
た、リグニン分解酵素を用いた酵素法によって、リグニ
ンを加水分解することも可能である。
【0015】上記方法でリグニンの加水分解物を得る具
体的な方法としては、例えば、ラワン等の木化した植物
体をグラインダー等で粉末化し、これに1,3−ジオキ
サンの水溶液を加えてオートクレーブ等の加圧加熱装置
に入れ、150〜200℃で1〜3時間加圧加熱する等
の方法が挙げられる。
【0016】この様にして得られたリグニンの加水分解
物を含有する溶液は、必要に応じてpHを調整し不溶物
を除去した後、溶媒を除去して濃縮物としたり、更に、
カラムクロマトグラフィーや液液抽出等により分画操作
を行い、この加水分解物のうち活性酸素消去作用を有す
る成分を高濃度に含有する分画物とすることも可能であ
る。
【0017】ここで本発明に用いるリグニンの加水分解
物とは、上記リグニン加水分解物の溶液、そのpH調整
物、分画物、及びこれらの濃縮物の何れでもよく、また
これらの混合物でもよい。
【0018】<2>本発明の活性酸素消去剤を含有する
組成物 本発明の組成物は、上記活性酸素消去剤の1種あるいは
2種以上を常法により配合したものであり、具体的に
は、化粧料、医薬品、食品等が例示できる。
【0019】(1)化粧料 本発明の化粧料は、シワ、脱毛等の予防、改善、体臭等
の好ましくない匂いの発生を防ぐ等の目的で、上記活性
酸素消去剤を配合したものである。
【0020】上記化粧料における本発明の活性酸素消去
剤の配合量は特に限定されないが、化粧料全量に対して
0.01〜10重量%の範囲で配合されることが好まし
く、更に、0.1〜1重量%の範囲で配合されることが
より好ましい。活性酸素消去剤の配合量が0.01%未
満では、活性酸素消去剤が有するシワ改善、脱毛改善、
体臭改善等の効果が十分に得られない場合があり、10
重量%を越えて配合しても効果が頭打ちになり経済的で
ない場合が多い。
【0021】本発明が適用される化粧料としては、剤型
は特に限定されないが、例えば、化粧水、乳液、クリー
ム等の基礎化粧料、ファンデーション、アンダーメーク
アップ、白粉等のメークアップ化粧料、ヘアトニック、
ヘアリキッド、シャンプー、リンス等の頭髪用化粧料等
を挙げることができる。これらの化粧料は、上記活性酸
素消去剤を配合する以外は、通常の化粧料と同様の方法
で製造することができる。
【0022】また、本発明の化粧料には、上記活性酸素
消去剤の他に、化粧料に一般に用いられる各種成分、例
えば、ワセリン、流動パラフィン等の炭化水素類、ホホ
バ油、カルナバワックス等のエステル類、オリーブ油、
牛脂等のトリグリセライド類、ステアリルアルコール、
ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、ステアリン
酸、ベヘン酸等の脂肪酸類、グリセリルモノステアレー
ト、ポリオキシエチレンステアリン酸、ポリオキシエチ
レン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンステアリルエー
テル等のノニオン界面活性剤、石鹸、硫酸エステル等の
アニオン界面活性剤、ステアリルアミン等のカチオン界
面活性剤、アルキルベタイン等の両性界面活性剤、グリ
セリン、プロピレングリコール等の多価アルコール類、
各種粉末成分、保湿剤、増粘剤、色剤、香料、抗酸化
剤、pH調整剤、キレート剤、防腐剤、あるいは紫外線
防御剤、抗炎症剤、美白剤等を配合することができる。
【0023】更に、本発明の化粧料には、本発明の活性
酸素消去剤であるリグニンの加水分解物以外に、SOD
等の活性酸素消去作用を有する物質を配合してもよい。
【0024】(2)医薬品 本発明の活性酸素消去剤を医薬品として製剤化する場
合、剤型は特に限定されないが、例えば、注射剤、散
剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤、液剤等、通常用いられ
ている各種製剤に、通常の方法に従って剤型化すること
ができる。また、剤型化に際しては、上記活性酸素消去
剤以外に、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、矯味矯臭
剤、増量剤、被覆剤等の医薬品で通常用いられる任意成
分を任意の量、用いることもできる。
【0025】上記医薬品の投与量に関しては、疾患の種
類、症状、患者の年令、体重等により異なるが、成人1
人1日あたり、活性酸素消去剤の量として10mg〜1
000mgを1回ないしは数回に分けて経口投与する
か、5mg〜500mgを注射で投与するのが適当であ
る。注射剤の投与方法としては、静脈内投与、動脈内投
与、門脈内投与、腹腔内投与、筋肉内投与、皮下投与等
が例示できる。
【0026】(3)食品 本発明の活性酸素消去剤を食品に配合する場合、種々の
食品へ、食品で通常用いられる任意成分と共に配合でき
る。例えば、キャンディーやグミ、ゼリーといった菓子
類やジュースの様なドリンク類、パン等の主食が挙げら
れる。配合量は、食品の種類により異なるが、食品の味
を損なわずに、且つ十分な活性酸素消去効果が期待でき
る0.01〜10重量%であることが好ましく、更に、
0.1〜1重量%であることがより好ましい。
【0027】
【作用】本発明の活性酸素消去剤及びこれを含有する化
粧料、医薬品、食品等の組成物は、その有効成分である
リグニンの加水分解物の優れた活性酸素消去作用によ
り、上述したような活性酸素が関与しているとされてい
る、シワの形成、体臭の発生、脱毛、炎症、老人性痴
呆、心筋梗塞等の虚血性疾患、あるいはアレルギー性疾
患、肝臓障害、リューマチ等様々な疾病の治療や皮膚な
どの生体老化の改善に対して有効に働くものである。
【0028】また、本発明の活性酸素消去剤及びこれを
含有する化粧料、医薬品、食品等組成物は、上記疾病や
生体老化の予防のためにも有効に使用できる。これは、
活性酸素消去作用を有する成分を、予め生体内に存在さ
せることにより、生体内で発生した活性酸素を素早く消
去し、無毒化することができるためである。
【0029】
【実施例】以下に、本発明の実施例を説明する。まずは
じめに、本発明の活性酸素消去剤の実施例を説明する。
【0030】
【実施例1】ラワン500gをグラインダーで粉末化
し、これに1,3−ジオキサンの50%水溶液4Lを加
えてオートクレーブに入れ、180℃で2時間加熱し
た。その後この溶液をオートクレーブより取り出し冷却
した後、濾過により不溶物を取り除いた。得られた濾液
より溶媒を減圧留去により溶媒を取り除いて、211g
のリグニン加水分解物を得た。これをそのまま活性酸素
消去剤1とした。
【0031】上記で得られたリグニン加水分解物をノル
マルヘキサン1Lと80%メタノール水溶液1Lで分液
しノルマルヘキサン層を捨てることで脱脂を行った。残
った80%メタノール水溶液層を減圧濃縮し、156g
のリグニン加水分解物の80%メタノール水溶液溶解分
を得た。これをそのまま活性酸素消去剤2とした。
【0032】上記リグニン加水分解物の80%メタノー
ル水溶液溶解分を精製水1Lに可溶化分散させ、ダイヤ
イオンHP−20(三菱化成製)を充填したカラムクロ
マトグラフィーにチャージし、2Lの精製水、2Lの2
0%エタノール水溶液、2Lのエタノールを順次流し
た。得られた各分画を減圧濃縮し、92gの水分画物、
19gの20%エタノール分画物、23gのエタノール
分画物を得た。これをそれぞれ活性酸素消去剤3、活性
酸素消去剤4、活性酸素消去剤5とした。
【0033】
【実施例2】ヒマラヤスギ500gをノルマルヘキサン
2Lに1昼夜浸漬して脱脂した後、グラインダーで粉末
化し、これに50%1,3−ジオキサン水溶液4Lを加
え、オートクレーブに入れて180℃で2時間加熱し
た。その後この溶液をオートクレーブより取り出し冷却
した後、濾過により不溶物を取り除いた。得られた濾液
より溶媒を減圧留去により溶媒を取り除いて、134g
のリグニン加水分解物を得た。これをそのまま活性酸素
消去剤6とした。
【0034】
【実施例3】クヌギ500gをノルマルヘキサン2Lに
1昼夜浸漬し脱脂した後、グラインダーで粉末化し、こ
れに50%1,3−ジオキサン水溶液4Lを加え、オー
トクレーブに入れて180℃で2時間加熱した。その後
この溶液をオートクレーブより取り出し冷却した後、濾
過により不溶物を取り除いた。得られた濾液より溶媒を
減圧留去により溶媒を取り除いて、82gのリグニン加
水分解物を得た。これをそのまま活性酸素消去剤7とし
た。
【0035】<本発明の活性酸素消去剤の評価>上記各
実施例で得られた活性酸素消去剤について、安全性、活
性酸素消去作用に関する評価を行った。
【0036】(1)急性毒性試験(腹腔内投与) 5匹づつ7群のICR雄性マウス(体重25〜30g)
の各群に、上記各実施例で得られた活性酸素消去剤1〜
7を生理食塩水に溶解して1000mg/kgの割合で
それぞれ腹腔内投与した。投与後14日に生死を判定し
たが何れの群においても死亡例を認めなかった。これよ
り、本発明の活性酸素消去剤の腹腔内投与によるLD50
値は1000mg/kgより大きく、安全性に優れてい
ることがわかる。
【0037】(2)急性毒性試験(経口投与) 6匹づつ7群のICR雄性マウス(体重25〜30g)
の各群に、上記各実施例で得られた活性酸素消去剤1〜
7を生理食塩水に溶解して1000mg/kgの割合で
それぞれ経口投与した。投与後14日目に生死を判定し
たが何れの群においても死亡例を認めなかった。これよ
り、本発明の活性酸素消去剤の経口投与によるLD50
は1000mg/kgより大きく、安全性に優れている
ことがわかる。
【0038】(3)活性酸素消去作用の測定 化1に示す反応式に基づき、キサンチン−キサンチンオ
キシダーゼ(XOD)系により活性酸素の一つであるス
ーパーオキシドアニオン(O2 -)を発生させ、発生した
2 -の生成率を亜硝酸法により測定し、この値をキサン
チンオキシダーゼ阻害率値で補正して活性酸素消去作用
値を求めた。
【0039】
【化1】 上記各実施例で得られた活性酸素消去剤1〜7を各種の
濃度で含有する活性酸素消去剤水溶液0.1mLを、6
5mM燐酸2水素カリウム、35mMホウ酸ナトリウ
ム、0.5mMEDTA2ナトリウム水溶液(以下、緩
衝液Aという)0.2mL、0.5mMキサンチン溶液
0.2mL、10mMヒドロキシルアミン塩酸塩水溶液
0.1mL、純水0.2mLの混合液に加えてよく撹拌
し試験液とした。同様にして、活性酸素消去剤の代わり
に純水0.1mLを用いたコントロールの溶液を作成し
た。
【0040】上記試験液及びコントロール溶液に、キサ
ンチンオキシダーゼを1μL/mL濃度で含有する緩衝
液A0.2mLを加えて撹拌した後、37℃で30分イ
ンキュベーションした。ブランクとして、上記と同様に
調整された試験液及びコントロール溶液に、キサンチン
オキシダーゼを含まない緩衝液A0.2mLを加え、上
記と同様に処理した溶液を用意した。
【0041】この様にして得られた各溶液のそれぞれ
に、30μMのN−1−ナフチルエチレンジアミン塩酸
塩、3mMのスルファニル酸、25%氷酢酸混液2mL
を加え、30分間室温で放置した後、各溶液について5
50nmの吸光度で活性酸素の発生量を、295nmの
吸光度で尿酸の発生量を測定した。
【0042】得られた値を用いて、以下の式に基づき、
活性酸素消去活性値を算出した。
【0043】
【数1】活性酸素発生率=[(A550-3−A550-4)/
(A550-1−A550-2)]×100 尿素生成率=[(A295-3−A295-4)/(A295-1−A
295-2)]×100 活性酸素消去活性=100−(活性酸素発生率/尿酸生
成率)×100 但し、式中の記号は、表1に示す条件で調製された各溶
液の吸光度の値とする。
【0044】
【表1】
【0045】更に、上記方法で得られた活性酸素消去活
性値を非線形最小自乗法プログラムにかけ、IC50
(重量%)を算出した。結果を表2に示す。
【0046】
【表2】
【0047】この結果から明らかなように、本発明の活
性酸素消去剤は、IC50値が極めて低く、低濃度でも優
れた活性酸素消去活性を有していることがわかる。次
に、上記各実施例で得られた活性酸素消去剤を含有する
食品、医薬品、化粧料等の組成物の実施例について説明
する。なお、以下に用いる配合量は、特にことわりのな
い限りすべて重量部である。
【0048】
【実施例4】 キャンディー 表3のA成分を150℃で加熱溶解し120℃に冷却し
た後、B成分を添加し撹拌して均一にした。これを成形
した後、冷却してキャンディーを得た。
【0049】
【表3】
【0050】
【実施例5】 グミ 表4のA成分を110℃で加熱溶解し、別途膨潤させた
B成分を添加し、更にC成分を添加し、型に流し込み、
一昼夜放置後、型から外してグミを得た。
【0051】
【表4】
【0052】
【実施例6〜9】 ジュース 表5の成分をよく撹拌可溶化し、滅菌、無菌充填、密閉
してジュースを製造した。
【0053】
【表5】
【0054】
【実施例10】 ホットケーキ 表6の成分をよく混ぜ合わせ、油を引いたフライパンで
焼き上げてホットケーキを作製した。
【0055】
【表6】
【0056】
【実施例11】 顆粒剤 表7のA成分をよく混合し、これに100mLの20%
エタノール水溶液に溶解したB成分を練合しながら徐々
に加え造粒した。これを40℃で2昼夜送風乾燥し、篩
過、整粒し顆粒剤を得た。
【0057】
【表7】
【0058】
【実施例12】 注射剤 表8の成分を溶解、濾過、滅菌し、アンプル中へ無菌充
填し封入し、注射剤を得た。
【0059】
【表8】
【0060】
【実施例13、14】 化粧水 表9の成分を室温で撹拌可溶化し、化粧水を得た。
【0061】
【表9】
【0062】
【実施例15、16】 乳液 表10のA成分、B成分、C成分をそれぞれ80℃で加
熱溶解し、A成分にB成分を加え、更にC成分を加え粗
乳化し、ホモゲナイザーで均一に乳化し冷却して乳液を
得た。
【0063】
【表10】
【0064】
【実施例17】 クリーム 表11のA成分、B成分、C成分をそれぞれ80℃に加
熱溶解し、A成分にB成分を加え、更にC成分を加え、
乳化し冷却してクリームを得た。
【0065】
【表11】
【0066】
【実施例18、19】 ヘアトニック 表12の成分を室温で撹拌可溶化し、ヘアトニックを得
た。
【0067】
【表12】
【0068】
【発明の効果】本発明の活性酸素消去剤は活性酸素消去
作用に優れ、更に安全性も高い。従って、これを配合し
た化粧料、医薬品、食品、あるいは飲料等の組成物は活
性酸素が関与する疾患の予防と治療に長期にわたって有
効に使用することができる。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A61K 7/48

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リグニンの加水分解物からなる活性酸素
    消去剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の活性酸素消去剤を含有す
    る化粧料。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の活性酸素消去剤を含有す
    る医薬組成物。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の活性酸素消去剤を含有す
    る食用組成物。
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