JPH09156382A - ハイブリッド車両 - Google Patents
ハイブリッド車両Info
- Publication number
- JPH09156382A JPH09156382A JP34668495A JP34668495A JPH09156382A JP H09156382 A JPH09156382 A JP H09156382A JP 34668495 A JP34668495 A JP 34668495A JP 34668495 A JP34668495 A JP 34668495A JP H09156382 A JPH09156382 A JP H09156382A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- internal combustion
- combustion engine
- water
- hybrid vehicle
- exhaust
- Prior art date
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- Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
- Hybrid Electric Vehicles (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ハイブリッド車両が渡河する場合などに、内
燃機関を停止して走行する走行モードだと、排気管から
浸水する場合が考えられた。 【解決手段】 内燃機関50が停止した状態で車両が走
行している場合には、メインマフラ63の排気側に設け
られたエキゾーストリダーダ75を閉弁し、排出管67
からの浸水を防止する。ハイブリッド車両の場合、内燃
機関50を停止した状態で走行することがあるので、そ
うした走行モードで渡河する場合などの排出管67から
の浸水を防止することができ、浸水による機器、特に三
元触媒59への影響を回避することができる。なお、排
気系に水がたまった場合、これを排出する構成も可能で
ある。
燃機関を停止して走行する走行モードだと、排気管から
浸水する場合が考えられた。 【解決手段】 内燃機関50が停止した状態で車両が走
行している場合には、メインマフラ63の排気側に設け
られたエキゾーストリダーダ75を閉弁し、排出管67
からの浸水を防止する。ハイブリッド車両の場合、内燃
機関50を停止した状態で走行することがあるので、そ
うした走行モードで渡河する場合などの排出管67から
の浸水を防止することができ、浸水による機器、特に三
元触媒59への影響を回避することができる。なお、排
気系に水がたまった場合、これを排出する構成も可能で
ある。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハイブリッド車両
に関し、特に内燃機関を停止して、電池に蓄えられた電
力により電動機を駆動して車両を走行させる走行モード
を有するハイブリッド車両に関する。
に関し、特に内燃機関を停止して、電池に蓄えられた電
力により電動機を駆動して車両を走行させる走行モード
を有するハイブリッド車両に関する。
【0002】
【従来の技術】内燃機関と電動機とを搭載したハイブリ
ッド車両としては、いくつかの構成がある。これらを、
内燃機関の出力が車軸に出力されるものとされないもの
に分けると、次のようになる。 (1)内燃機関の出力と車軸とを完全に切り離し、内燃
機関によって発電機を回して発電した電力により直接に
あるいは発電した電力を一旦蓄電池などに蓄えてから電
動機を駆動して車両を走行させるタイプ (2)内燃機関の出力の一部を遊星歯車や滑り運転され
る電動機などを介して車軸に出力すると共に、車軸に出
力されないエネルギを、遊星歯車から外部に取り出して
発電機を回して取り出し、あるいは滑り運転される電動
機を発電機として運転して取り出し、この電力により車
軸に結合された電動機を運転して車両の推進力の一部と
するタイプ (3)通常は内燃機関により走行し、市街地など必要に
応じて、車載の電池(大容量バッテリや燃料電池など)
と電動機を用いた電気自動車としての構成に切り替えて
走行するタイプ
ッド車両としては、いくつかの構成がある。これらを、
内燃機関の出力が車軸に出力されるものとされないもの
に分けると、次のようになる。 (1)内燃機関の出力と車軸とを完全に切り離し、内燃
機関によって発電機を回して発電した電力により直接に
あるいは発電した電力を一旦蓄電池などに蓄えてから電
動機を駆動して車両を走行させるタイプ (2)内燃機関の出力の一部を遊星歯車や滑り運転され
る電動機などを介して車軸に出力すると共に、車軸に出
力されないエネルギを、遊星歯車から外部に取り出して
発電機を回して取り出し、あるいは滑り運転される電動
機を発電機として運転して取り出し、この電力により車
軸に結合された電動機を運転して車両の推進力の一部と
するタイプ (3)通常は内燃機関により走行し、市街地など必要に
応じて、車載の電池(大容量バッテリや燃料電池など)
と電動機を用いた電気自動車としての構成に切り替えて
走行するタイプ
【0003】これらいずれのタイプのハイブリッド車両
であれ、所定の条件下では内燃機関を停止し、電動機の
みで走行するモードを有する。この場合、内燃機関は停
止しているから、排気管内部などは大気圧に保たれてい
る。
であれ、所定の条件下では内燃機関を停止し、電動機の
みで走行するモードを有する。この場合、内燃機関は停
止しているから、排気管内部などは大気圧に保たれてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】こうしたハイブリッド
車両では、車両が渡川するときや、洪水などで水位が上
昇したときなどに、排気管から浸水して排気系に悪影響
を与える事があるという問題が考えられた。通常の車両
では、走行時には常時内燃機関が運転されているから、
排気系の圧力は高く、排気管への浸水の可能性は低い。
しかしながら、ハイブリッド車両では、時として内燃機
関を停止して走行することがあるので、こうした走行モ
ードで走行している場合には、排圧による浸水防止の機
能を期待することができない。排気系への浸水は、耐用
年数の低下などを招致する可能性がある。
車両では、車両が渡川するときや、洪水などで水位が上
昇したときなどに、排気管から浸水して排気系に悪影響
を与える事があるという問題が考えられた。通常の車両
では、走行時には常時内燃機関が運転されているから、
排気系の圧力は高く、排気管への浸水の可能性は低い。
しかしながら、ハイブリッド車両では、時として内燃機
関を停止して走行することがあるので、こうした走行モ
ードで走行している場合には、排圧による浸水防止の機
能を期待することができない。排気系への浸水は、耐用
年数の低下などを招致する可能性がある。
【0005】本発明は、上記問題点を解決するためにな
され、内燃機関を停止して走行する走行モードを有する
ハイブリッド車両において、排気系への浸水などの可能
性が生じたとき、浸水を防止しまたは浸水による不具合
の発生を回避することを目的とする。
され、内燃機関を停止して走行する走行モードを有する
ハイブリッド車両において、排気系への浸水などの可能
性が生じたとき、浸水を防止しまたは浸水による不具合
の発生を回避することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】か
かる目的を達成するためになされた二つのアプローチが
なされた。その一つは、排気系への浸水を防止するもの
であり、内燃機関と車軸に結合された電動機と電力を蓄
える電池とを有し、該内燃機関を停止して、前記電池に
蓄えられた電力により前記電動機を駆動して車両を走行
させる走行モードを有するハイブリッド車両であって、
前記内燃機関の停止を含む所定の条件下で、該内燃機関
の排気管への浸水を防止する浸水防止手段を備えたこと
を要旨とする。
かる目的を達成するためになされた二つのアプローチが
なされた。その一つは、排気系への浸水を防止するもの
であり、内燃機関と車軸に結合された電動機と電力を蓄
える電池とを有し、該内燃機関を停止して、前記電池に
蓄えられた電力により前記電動機を駆動して車両を走行
させる走行モードを有するハイブリッド車両であって、
前記内燃機関の停止を含む所定の条件下で、該内燃機関
の排気管への浸水を防止する浸水防止手段を備えたこと
を要旨とする。
【0007】このハイブリッド車両は、浸水防止手段を
備えることにより、内燃機関の停止を含む所定の条件下
で排気管への浸水を未然に防止する。こうした浸水防止
手段としては、排気管を閉塞する手段や、排気管の配置
を浸水を回避可能な位置に変更する手段等が考えられ
る。排気管を閉塞するには、排気管の末端付近にバルブ
を設け、アクチュエータによりこのバルブを閉弁状態に
動作させればよい。アクチュエータとしては、ソレノイ
ドやモータ、あるいは内燃機関の停止により動作するタ
イプのアクチュエータなどが採用可能である。なお、内
燃機関が運転されればアクチュエータが動作してバルブ
を開き、排気管の閉塞を解くことになるが、内燃機関の
排圧により開く形式としておくことが、より好ましい。
もとより、内燃機関の排圧により開き、排圧が失われる
と閉じるタイプのバルブを設けることも可能である。
備えることにより、内燃機関の停止を含む所定の条件下
で排気管への浸水を未然に防止する。こうした浸水防止
手段としては、排気管を閉塞する手段や、排気管の配置
を浸水を回避可能な位置に変更する手段等が考えられ
る。排気管を閉塞するには、排気管の末端付近にバルブ
を設け、アクチュエータによりこのバルブを閉弁状態に
動作させればよい。アクチュエータとしては、ソレノイ
ドやモータ、あるいは内燃機関の停止により動作するタ
イプのアクチュエータなどが採用可能である。なお、内
燃機関が運転されればアクチュエータが動作してバルブ
を開き、排気管の閉塞を解くことになるが、内燃機関の
排圧により開く形式としておくことが、より好ましい。
もとより、内燃機関の排圧により開き、排圧が失われる
と閉じるタイプのバルブを設けることも可能である。
【0008】排気管の配置を浸水を回避可能な位置に変
更するものとしては、例えば排気管の末端や途中をより
高い位置に移動するものが考えられる。これらもアクチ
ュエータにより、あるいは内燃機関の排圧の有無を利用
して動作するものとすることができる。なお、内燃機関
の停止時に限って排気管の配置を変更する構成は、内燃
機関の排気浄化の要請による排気管の配置と浸水防止の
ための排気管の配置とが両立しない場合などに有効であ
る。
更するものとしては、例えば排気管の末端や途中をより
高い位置に移動するものが考えられる。これらもアクチ
ュエータにより、あるいは内燃機関の排圧の有無を利用
して動作するものとすることができる。なお、内燃機関
の停止時に限って排気管の配置を変更する構成は、内燃
機関の排気浄化の要請による排気管の配置と浸水防止の
ための排気管の配置とが両立しない場合などに有効であ
る。
【0009】こうした浸水防止手段を動作させる条件と
しては、少なくとも内燃機関の停止が含まれるが、この
ほかに車両の走行が検出された場合、あるいは所定位置
まで水が至った状態が検出された場合などが考えられ
る。後者の条件は、車体下面や車輪軸周りなどに設けた
水位センサや排気管近傍に設けられた湿度センサなどに
より検出することが可能である。もとより、運転席付近
に「渡川」などのモード選択スイッチを設け、このスイ
ッチが操作された時を他の条件としても差し支えない。
しては、少なくとも内燃機関の停止が含まれるが、この
ほかに車両の走行が検出された場合、あるいは所定位置
まで水が至った状態が検出された場合などが考えられ
る。後者の条件は、車体下面や車輪軸周りなどに設けた
水位センサや排気管近傍に設けられた湿度センサなどに
より検出することが可能である。もとより、運転席付近
に「渡川」などのモード選択スイッチを設け、このスイ
ッチが操作された時を他の条件としても差し支えない。
【0010】他方、本発明のもう一つのアプローチは、
排気系に浸水した水を積極的に排出しようとするもので
あり、内燃機関と車軸に結合された電動機と電力を蓄え
る電池とを有し、該内燃機関を停止して、前記電池に蓄
えられた電力により前記電動機を駆動して車両を走行さ
せる走行モードを有するハイブリッド車両であって、前
記内燃機関の排気系に浸水したことを検出する浸水検出
手段と、該浸水検出手段により排気系への浸水が検出さ
れたとき、該浸水した水を除去する浸水除去手段とを備
えたことを要旨とする。
排気系に浸水した水を積極的に排出しようとするもので
あり、内燃機関と車軸に結合された電動機と電力を蓄え
る電池とを有し、該内燃機関を停止して、前記電池に蓄
えられた電力により前記電動機を駆動して車両を走行さ
せる走行モードを有するハイブリッド車両であって、前
記内燃機関の排気系に浸水したことを検出する浸水検出
手段と、該浸水検出手段により排気系への浸水が検出さ
れたとき、該浸水した水を除去する浸水除去手段とを備
えたことを要旨とする。
【0011】このハイブリッド車両では、浸水検出手段
が排気系への浸水を検出すると、浸水除去手段が浸水し
た水を除去する。したがって、一旦排気系に浸水が生じ
ても、水は速やかに除去される。こうした水を除去する
浸水除去手段としては、内燃機関を起動してその排圧に
より前記水を排気管から排出する手段や、浸水した水を
外部に排出するドレインバルブを開く構成などが採用可
能である。
が排気系への浸水を検出すると、浸水除去手段が浸水し
た水を除去する。したがって、一旦排気系に浸水が生じ
ても、水は速やかに除去される。こうした水を除去する
浸水除去手段としては、内燃機関を起動してその排圧に
より前記水を排気管から排出する手段や、浸水した水を
外部に排出するドレインバルブを開く構成などが採用可
能である。
【0012】
【発明の他の態様】この発明は、以下のような他の態様
も含んでいる。第1の態様は、浸水除去手段が、排水ポ
ンプであるハイブリッド車両である。また、第二の態様
としては、浸水除去手段が、多量の水を吸着可能な吸水
性ポリマー等の吸水性部材であるハイブリッド車両であ
る。第三の態様としては、内燃機関の停止時のみならず
低回転時も、浸水防止手段の動作条件に加え、浸水のお
それが生じた場合には、内燃機関の回転数を高める制御
を行なうハイブリッド車両である。第四の態様として
は、浸水除去手段を、運転者の意志により動作させるハ
イブリッド車両である。
も含んでいる。第1の態様は、浸水除去手段が、排水ポ
ンプであるハイブリッド車両である。また、第二の態様
としては、浸水除去手段が、多量の水を吸着可能な吸水
性ポリマー等の吸水性部材であるハイブリッド車両であ
る。第三の態様としては、内燃機関の停止時のみならず
低回転時も、浸水防止手段の動作条件に加え、浸水のお
それが生じた場合には、内燃機関の回転数を高める制御
を行なうハイブリッド車両である。第四の態様として
は、浸水除去手段を、運転者の意志により動作させるハ
イブリッド車両である。
【0013】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を実施
例に基づき説明する。図1は、この発明の第一実施例で
ある浸水防止装置を組み込んだハイブリッド車両の概略
構成図である。図1に示すように、このハイブリッド車
両には、動力源としてガソリンにより運転される内燃機
関50が備えられている。この内燃機関50は、吸気系
から吸入した空気と燃料噴射弁51から噴射されたガソ
リンとの混合気を燃焼室52に吸入し、この混合気の爆
発により押し下げられるピストン54の運動をクランク
シャフト56の回転運動に変換する。混合気は、イグナ
イタ58からディストリビュータ60を介して導かれた
高電圧により点火プラグ62に形成された電気火花によ
り点火され、爆発燃焼する。爆発燃焼後の排気は、ピス
トン54の次の上昇時に排気弁を介して排出され、排気
管55へと排出される。
例に基づき説明する。図1は、この発明の第一実施例で
ある浸水防止装置を組み込んだハイブリッド車両の概略
構成図である。図1に示すように、このハイブリッド車
両には、動力源としてガソリンにより運転される内燃機
関50が備えられている。この内燃機関50は、吸気系
から吸入した空気と燃料噴射弁51から噴射されたガソ
リンとの混合気を燃焼室52に吸入し、この混合気の爆
発により押し下げられるピストン54の運動をクランク
シャフト56の回転運動に変換する。混合気は、イグナ
イタ58からディストリビュータ60を介して導かれた
高電圧により点火プラグ62に形成された電気火花によ
り点火され、爆発燃焼する。爆発燃焼後の排気は、ピス
トン54の次の上昇時に排気弁を介して排出され、排気
管55へと排出される。
【0014】排気管55には、図2に示すように、排気
浄化を行なう周知の三元触媒59が接続されており、三
元触媒59の下流にはサブマフラ61が配置されてい
る。更にその下流には、メインマフラ63が接続されて
おり、サブマフラ61およびメインマフラ63により排
気音は低減される。三元触媒59により浄化されマフラ
61,63によ消音された排気は、メインマフラ63の
出口に設けられたエキゾーストリダーダ75を介して、
その下流の排出管67から外部に排出される。メインマ
フラ63には、湿度センサ73が配設されている。エキ
ゾーストリダーダ75の構造を、図3に示す。このエキ
ゾーストリダーダ75は、バタフライタイプの弁体75
aと、この弁体75aを閉弁方向に駆動するソレノイド
75cと、ソレノイド75cが通電されていない状態で
は弁体75aを開状態に保持するスプリング75bとか
ら構成されている。
浄化を行なう周知の三元触媒59が接続されており、三
元触媒59の下流にはサブマフラ61が配置されてい
る。更にその下流には、メインマフラ63が接続されて
おり、サブマフラ61およびメインマフラ63により排
気音は低減される。三元触媒59により浄化されマフラ
61,63によ消音された排気は、メインマフラ63の
出口に設けられたエキゾーストリダーダ75を介して、
その下流の排出管67から外部に排出される。メインマ
フラ63には、湿度センサ73が配設されている。エキ
ゾーストリダーダ75の構造を、図3に示す。このエキ
ゾーストリダーダ75は、バタフライタイプの弁体75
aと、この弁体75aを閉弁方向に駆動するソレノイド
75cと、ソレノイド75cが通電されていない状態で
は弁体75aを開状態に保持するスプリング75bとか
ら構成されている。
【0015】この内燃機関50の起動および運転は、図
1に示した電子制御ユニット(以下、EFIECUと呼
ぶ)70により制御されている。EFIECU70は、
周知のCPU70a、ROM70b、RAM70cおよ
び図示しない入出力ポートなどを備え、内燃機関50の
運転状態を示す種々のセンサおよび内燃機関50の運転
状態を制御する種々のアクチュエータなどが接続されて
いる。例えば、内燃機関の50の負荷を検出する吸気管
負圧センサ72、上述したメインマフラ63の湿度セン
サ73、内燃機関50の水温を検出する水温センサ7
4、ディストリビュータ60に設けられクランクシャフ
ト56の回転数と回転角度を検出する回転数センサ76
および回転角度センサ78などである。なお、EFIE
CU70には、この他、例えばイグニッションキーの状
態STを検出するスタータスイッチ79なども接続され
ているが、その他のセンサ,スイッチなどの図示は省略
した。このEFIECU70に接続されたアクチュエー
タとして、EFIECU70には、吸気ポートへの燃料
噴射量を調整する燃料噴射弁51、スロットルバルブ6
6の開度を調整するスロットルモータ68、上述したエ
キゾーストリダーダ75のソレノイド75cなどが接続
されている。EFIECU70は、これらのアクチュエ
ータを制御することで、内燃機関50の運転状態を、運
転の停止・再開を含めて自由に制御することができる。
1に示した電子制御ユニット(以下、EFIECUと呼
ぶ)70により制御されている。EFIECU70は、
周知のCPU70a、ROM70b、RAM70cおよ
び図示しない入出力ポートなどを備え、内燃機関50の
運転状態を示す種々のセンサおよび内燃機関50の運転
状態を制御する種々のアクチュエータなどが接続されて
いる。例えば、内燃機関の50の負荷を検出する吸気管
負圧センサ72、上述したメインマフラ63の湿度セン
サ73、内燃機関50の水温を検出する水温センサ7
4、ディストリビュータ60に設けられクランクシャフ
ト56の回転数と回転角度を検出する回転数センサ76
および回転角度センサ78などである。なお、EFIE
CU70には、この他、例えばイグニッションキーの状
態STを検出するスタータスイッチ79なども接続され
ているが、その他のセンサ,スイッチなどの図示は省略
した。このEFIECU70に接続されたアクチュエー
タとして、EFIECU70には、吸気ポートへの燃料
噴射量を調整する燃料噴射弁51、スロットルバルブ6
6の開度を調整するスロットルモータ68、上述したエ
キゾーストリダーダ75のソレノイド75cなどが接続
されている。EFIECU70は、これらのアクチュエ
ータを制御することで、内燃機関50の運転状態を、運
転の停止・再開を含めて自由に制御することができる。
【0016】内燃機関50のクランクシャフト56に
は、トルク伝達装置20が結合されている。トルク伝達
装置20の駆動軸22は、ディファレンシャルギヤ24
に結合されており、トルク伝達装置20からのトルクは
最終的に左右の駆動輪26,28に伝達される。このト
ルク伝達装置20は、制御装置80により、制御されて
いる。制御装置80の構成は後で詳述するが、内部には
制御CPUが備えられており、アクセルペダル64の操
作量ACを検出するアクセルペダルポジションセンサ6
5や、シフトレバー82に設けられたシフトポジション
センサ84なども接続されている。また、制御装置80
は、上述したEFIECU70と通信により、種々の情
報をやり取りしている。
は、トルク伝達装置20が結合されている。トルク伝達
装置20の駆動軸22は、ディファレンシャルギヤ24
に結合されており、トルク伝達装置20からのトルクは
最終的に左右の駆動輪26,28に伝達される。このト
ルク伝達装置20は、制御装置80により、制御されて
いる。制御装置80の構成は後で詳述するが、内部には
制御CPUが備えられており、アクセルペダル64の操
作量ACを検出するアクセルペダルポジションセンサ6
5や、シフトレバー82に設けられたシフトポジション
センサ84なども接続されている。また、制御装置80
は、上述したEFIECU70と通信により、種々の情
報をやり取りしている。
【0017】トルク伝達装置20の構成について説明す
る。内燃機関50のクランクシャフト56の一端に取り
付けられたトルク伝達装置20は、図4に示すように、
大きくは、クランクシャフト56にアウタロータ32が
結合されたクラッチモータ30、このクラッチモータ3
0のインナロータ34に結合されたロータ42を有する
アシストモータ40、およびクラッチモータ30とアシ
ストモータ40を駆動・制御する制御装置80から構成
されている。
る。内燃機関50のクランクシャフト56の一端に取り
付けられたトルク伝達装置20は、図4に示すように、
大きくは、クランクシャフト56にアウタロータ32が
結合されたクラッチモータ30、このクラッチモータ3
0のインナロータ34に結合されたロータ42を有する
アシストモータ40、およびクラッチモータ30とアシ
ストモータ40を駆動・制御する制御装置80から構成
されている。
【0018】各モータの概略構成について説明する。ク
ラッチモータ30は、図4に示すように、アウタロータ
32の内周面に永久磁石35を備え、インナロータ34
に形成されたスロットに三相のコイル36を巻回する同
期電動機として構成されている。この三相コイル36へ
の電力は、回転トランス38を介して供給される。イン
ナロータ34において三相コイル36用のスロットおよ
びティースを形成する部分は、無方向性電磁鋼板の薄板
を積層することで構成されている。なお、クランクシャ
フト56には、その回転角度θeを検出するレゾルバ3
9が設けられているが、このレゾルバ39は、ディスト
リビュータ60に設けられた回転角度センサ78と兼用
することも可能である。
ラッチモータ30は、図4に示すように、アウタロータ
32の内周面に永久磁石35を備え、インナロータ34
に形成されたスロットに三相のコイル36を巻回する同
期電動機として構成されている。この三相コイル36へ
の電力は、回転トランス38を介して供給される。イン
ナロータ34において三相コイル36用のスロットおよ
びティースを形成する部分は、無方向性電磁鋼板の薄板
を積層することで構成されている。なお、クランクシャ
フト56には、その回転角度θeを検出するレゾルバ3
9が設けられているが、このレゾルバ39は、ディスト
リビュータ60に設けられた回転角度センサ78と兼用
することも可能である。
【0019】他方、アシストモータ40も同期電動機と
して構成されているが、回転磁界を形成する三相コイル
44は、ケース45に固定された固定子43に巻回され
ている。この固定子43も、無方向性電磁鋼板の薄板を
積層することで形成されている。ロータ42の外周面に
は、複数個の永久磁石46が設けられている。アシスト
モータ40では、この永久磁石46により磁界と三相コ
イル44が形成する磁界との相互作用により、ロータ4
2が回転する。ロータ42が結合された軸は、トルク伝
達装置20のトルクの出力軸である駆動軸22であり、
駆動軸22には、その回転角度θdを検出するレゾルバ
48が設けられている。また、駆動軸22は、ケース4
5に設けられたベアリング49により軸支されている。
して構成されているが、回転磁界を形成する三相コイル
44は、ケース45に固定された固定子43に巻回され
ている。この固定子43も、無方向性電磁鋼板の薄板を
積層することで形成されている。ロータ42の外周面に
は、複数個の永久磁石46が設けられている。アシスト
モータ40では、この永久磁石46により磁界と三相コ
イル44が形成する磁界との相互作用により、ロータ4
2が回転する。ロータ42が結合された軸は、トルク伝
達装置20のトルクの出力軸である駆動軸22であり、
駆動軸22には、その回転角度θdを検出するレゾルバ
48が設けられている。また、駆動軸22は、ケース4
5に設けられたベアリング49により軸支されている。
【0020】係るクラッチモータ30のロータ34は、
アシストモータ40のロータ42、延いては駆動軸22
に結合されている。従って、内燃機関50と両モータ3
0,40の関係を簡略を言えば、内燃機関50のクラン
クシャフト56の回転および軸トルクが、クラッチモー
タ30のアウタロータ32からロータ34に伝達され、
これにアシストモータ40による回転とトルクとが加減
算されて、最終的な駆動軸22の回転とトルクとになっ
ている。
アシストモータ40のロータ42、延いては駆動軸22
に結合されている。従って、内燃機関50と両モータ3
0,40の関係を簡略を言えば、内燃機関50のクラン
クシャフト56の回転および軸トルクが、クラッチモー
タ30のアウタロータ32からロータ34に伝達され、
これにアシストモータ40による回転とトルクとが加減
算されて、最終的な駆動軸22の回転とトルクとになっ
ている。
【0021】アシストモータ40は、通常の永久磁石型
三相同期モータとして構成されているが、クラッチモー
タ30は、永久磁石35を有する部材も三相コイル36
を備えた部材も、共に回転するよう構成されている。そ
こで、クラッチモータ30の構成の詳細について、図5
を用いて補足する。クラッチモータ30のアウタロータ
32は、クランクシャフト56に嵌合されたホイール5
7の外周端に圧入ピン59aおよびネジ59bにより取
り付けられている。ホイール57の中心部は、軸形状に
突設されており、ここにベアリング37A,37Bを用
いてインナロータ34が回転自在に取り付けられてい
る。また、インナロータ34には、駆動軸22の一端が
固定されている。
三相同期モータとして構成されているが、クラッチモー
タ30は、永久磁石35を有する部材も三相コイル36
を備えた部材も、共に回転するよう構成されている。そ
こで、クラッチモータ30の構成の詳細について、図5
を用いて補足する。クラッチモータ30のアウタロータ
32は、クランクシャフト56に嵌合されたホイール5
7の外周端に圧入ピン59aおよびネジ59bにより取
り付けられている。ホイール57の中心部は、軸形状に
突設されており、ここにベアリング37A,37Bを用
いてインナロータ34が回転自在に取り付けられてい
る。また、インナロータ34には、駆動軸22の一端が
固定されている。
【0022】アウタロータ32に永久磁石35が設けら
れていることは既に説明した。この永久磁石35は、実
施例では4個設けられており、アウタロータ32の内周
面に貼付されている。その磁化方向はクラッチモータ3
0の軸中心に向かう方向であり、一つおき磁極の方向は
逆向きになっている。この永久磁石35と僅かなギャッ
プにより対向するインナロータ34の三相コイル36
は、インナロータ34に設けられた計24個のスロット
(図示せず)に巻回されており、各コイルに通電する
と、スロットを隔てるティースを通る磁束を形成する。
各コイルに三相交流を流すと、この磁界は回転する。三
相コイル36の各々は、回転トランス38から電力の供
給を受けるよう接続されている。この回転トランス38
は、ケース45に固定された一次巻線38Aとインナロ
ータ34が固定された駆動軸22に取り付けられた二次
巻線38Bとからなり、電磁誘導により、一次巻線38
Aと二次巻線38Bとの間で、双方向に電力をやり取り
することができる。なお、三相(U,V,W相)の電流
をやり取りするために、回転トランス38には三相分の
巻線が用意されている。回転トランス38に代えてスリ
ップリング等の接触型の装置を用いることも可能であ
る。
れていることは既に説明した。この永久磁石35は、実
施例では4個設けられており、アウタロータ32の内周
面に貼付されている。その磁化方向はクラッチモータ3
0の軸中心に向かう方向であり、一つおき磁極の方向は
逆向きになっている。この永久磁石35と僅かなギャッ
プにより対向するインナロータ34の三相コイル36
は、インナロータ34に設けられた計24個のスロット
(図示せず)に巻回されており、各コイルに通電する
と、スロットを隔てるティースを通る磁束を形成する。
各コイルに三相交流を流すと、この磁界は回転する。三
相コイル36の各々は、回転トランス38から電力の供
給を受けるよう接続されている。この回転トランス38
は、ケース45に固定された一次巻線38Aとインナロ
ータ34が固定された駆動軸22に取り付けられた二次
巻線38Bとからなり、電磁誘導により、一次巻線38
Aと二次巻線38Bとの間で、双方向に電力をやり取り
することができる。なお、三相(U,V,W相)の電流
をやり取りするために、回転トランス38には三相分の
巻線が用意されている。回転トランス38に代えてスリ
ップリング等の接触型の装置を用いることも可能であ
る。
【0023】隣接する一組の永久磁石35が形成する磁
界と、インナロータ34に設けられた三相コイル36が
形成する回転磁界との相互作用により、アウタロータ3
2とインナロータ34とは種々の振る舞いを示す。通常
は、三相コイル36に流す三相交流の周波数は、クラン
クシャフト56に直結されたアウタロータ32の回転数
(1秒間の回転数)とインナロータ34の回転数との偏
差の周波数としている。この結果、両者の回転には滑り
を生じることになる。
界と、インナロータ34に設けられた三相コイル36が
形成する回転磁界との相互作用により、アウタロータ3
2とインナロータ34とは種々の振る舞いを示す。通常
は、三相コイル36に流す三相交流の周波数は、クラン
クシャフト56に直結されたアウタロータ32の回転数
(1秒間の回転数)とインナロータ34の回転数との偏
差の周波数としている。この結果、両者の回転には滑り
を生じることになる。
【0024】次に、クラッチモータ30およびアシスト
モータ40を駆動・制御する制御装置80について説明
する。制御装置80は、図4に示すように、クラッチモ
ータ30を駆動する第1の駆動回路91、アシストモー
タ40を駆動する第2の駆動回路92、両駆動回路9
1,92を制御する制御CPU90、二次電池であるバ
ッテリ94から構成されている。制御CPU90は、1
チップマイクロプロセッサであり、内部に、ワーク用の
RAM90a、処理プログラムを記憶したROM90
b、入出力ポート(図示せず)およびEFIECU70
と通信を行なうシリアル通信ポート(図示せず)を備え
る。この制御CPU90には、レゾルバ39からのエン
ジン回転角度θe、レゾルバ48からの駆動軸回転角度
θd、シフトポジションセンサ84からのシフトポジシ
ョンSP、アクセルペダルポジションセンサ65からの
アクセルペダル64の操作量AC、第1の駆動回路91
に設けられた2つの電流検出器95,96からのクラッ
チ電流値Iuc,Ivc、第2の駆動回路に設けられた
2つの電流検出器97,98からのアシスト電流値Iu
a,Iva、バッテリ94の残容量(充放電の状態)を
検出する残容量検出器99からの残容量BRMなどが、入
力ポートを介して入力されている。なお、残容量検出器
99は、バッテリ94の電解液の比重を測定して残容量
を検出するものや、充電・放電の電流値と時間を演算し
て残容量を検出するものなどが知られている。
モータ40を駆動・制御する制御装置80について説明
する。制御装置80は、図4に示すように、クラッチモ
ータ30を駆動する第1の駆動回路91、アシストモー
タ40を駆動する第2の駆動回路92、両駆動回路9
1,92を制御する制御CPU90、二次電池であるバ
ッテリ94から構成されている。制御CPU90は、1
チップマイクロプロセッサであり、内部に、ワーク用の
RAM90a、処理プログラムを記憶したROM90
b、入出力ポート(図示せず)およびEFIECU70
と通信を行なうシリアル通信ポート(図示せず)を備え
る。この制御CPU90には、レゾルバ39からのエン
ジン回転角度θe、レゾルバ48からの駆動軸回転角度
θd、シフトポジションセンサ84からのシフトポジシ
ョンSP、アクセルペダルポジションセンサ65からの
アクセルペダル64の操作量AC、第1の駆動回路91
に設けられた2つの電流検出器95,96からのクラッ
チ電流値Iuc,Ivc、第2の駆動回路に設けられた
2つの電流検出器97,98からのアシスト電流値Iu
a,Iva、バッテリ94の残容量(充放電の状態)を
検出する残容量検出器99からの残容量BRMなどが、入
力ポートを介して入力されている。なお、残容量検出器
99は、バッテリ94の電解液の比重を測定して残容量
を検出するものや、充電・放電の電流値と時間を演算し
て残容量を検出するものなどが知られている。
【0025】また、制御CPU90からは、第1の駆動
回路91に設けられたスイッチング素子である6個のト
ランジスタTr1ないしTr6を駆動する制御信号SW
1と、第2の駆動回路92に設けられたスイッチング素
子としての6個のトランジスタTr11ないしTr16
を駆動する制御信号SW2とが出力されている。第1の
駆動回路91の6個のトランジスタTr1ないしTr6
は、対をなす電源ラインP1,P2に対してソース側と
シンク側となるよう2個ずつペアで配置され、その接続
点に、クラッチモータ30の三相コイル(UVW)36
の各々が、回転トランス38を介して接続されている。
電源ラインP1,P2は、バッテリ94のプラス側とマ
イナス側に、それぞれ接続されているから、制御CPU
90により、対をなすトランジスタTr1ないしTr6
のオン時間の割合を制御信号SW1により順次制御し、
各コイル36に流れる電流を、PWM制御によって擬似
的な正弦波にすると、三相コイル36により、滑らかな
回転磁界が形成される。
回路91に設けられたスイッチング素子である6個のト
ランジスタTr1ないしTr6を駆動する制御信号SW
1と、第2の駆動回路92に設けられたスイッチング素
子としての6個のトランジスタTr11ないしTr16
を駆動する制御信号SW2とが出力されている。第1の
駆動回路91の6個のトランジスタTr1ないしTr6
は、対をなす電源ラインP1,P2に対してソース側と
シンク側となるよう2個ずつペアで配置され、その接続
点に、クラッチモータ30の三相コイル(UVW)36
の各々が、回転トランス38を介して接続されている。
電源ラインP1,P2は、バッテリ94のプラス側とマ
イナス側に、それぞれ接続されているから、制御CPU
90により、対をなすトランジスタTr1ないしTr6
のオン時間の割合を制御信号SW1により順次制御し、
各コイル36に流れる電流を、PWM制御によって擬似
的な正弦波にすると、三相コイル36により、滑らかな
回転磁界が形成される。
【0026】他方、第2の駆動回路92の6個のトラン
ジスタTr11ないしTr16も、第1の駆動回路91
と同様に配置されており、対をなすトランジスタの接続
点は、アシストモータ40の三相コイル44の各々に接
続されている。従って、制御CPU90により、対をな
すトランジスタTr11ないしTr16のオン時間を制
御信号SW2により順次制御し、各コイル44に流れる
電流を、PWM制御によって擬似的な正弦波にすると、
三相コイル44により、滑らかな回転磁界が形成され
る。なお、以上の説明では、クラッチモータ30および
アシストモータ40をいずれも駆動するものとして記述
したが、外部のトルクによりモータが回転している場合
には、これらのモータから電流を回生することが可能で
ある。回生の場合の電流の流れ方および各トランジスタ
のオン・オフの制御の様子は、駆動の場合と、電力の入
出力の関係をちょうど逆にしたものとなっている。
ジスタTr11ないしTr16も、第1の駆動回路91
と同様に配置されており、対をなすトランジスタの接続
点は、アシストモータ40の三相コイル44の各々に接
続されている。従って、制御CPU90により、対をな
すトランジスタTr11ないしTr16のオン時間を制
御信号SW2により順次制御し、各コイル44に流れる
電流を、PWM制御によって擬似的な正弦波にすると、
三相コイル44により、滑らかな回転磁界が形成され
る。なお、以上の説明では、クラッチモータ30および
アシストモータ40をいずれも駆動するものとして記述
したが、外部のトルクによりモータが回転している場合
には、これらのモータから電流を回生することが可能で
ある。回生の場合の電流の流れ方および各トランジスタ
のオン・オフの制御の様子は、駆動の場合と、電力の入
出力の関係をちょうど逆にしたものとなっている。
【0027】以上構成を説明したトルク伝達装置20の
動作について説明する。トルク伝達装置20の動作原
理、特にトルク変換の原理は以下の通りである。内燃機
関50がEFIECU70により運転され、所定の回転
数N1で回転しているとする。このとき、制御装置80
が回転トランス38を介してクラッチモータ30の三相
コイル36に何等電流を流していないとすれば、即ち第
1の駆動回路91のトランジスタTr1ないしTr6が
常時オフ状態であれば、三相コイル36には何等の電流
も流れないから、クラッチモータ30のアウタロータ3
2とインナロータ34とは全く結合されていない状態と
なり、内燃機関50のクランクシャフト56は空回りし
ている状態となる。この状態では、トランジスタTr1
ないしTr6がオフとなっているから、三相コイル36
からの回生も行なわれない。即ち、内燃機関50はアイ
ドル回転をしていることになる。
動作について説明する。トルク伝達装置20の動作原
理、特にトルク変換の原理は以下の通りである。内燃機
関50がEFIECU70により運転され、所定の回転
数N1で回転しているとする。このとき、制御装置80
が回転トランス38を介してクラッチモータ30の三相
コイル36に何等電流を流していないとすれば、即ち第
1の駆動回路91のトランジスタTr1ないしTr6が
常時オフ状態であれば、三相コイル36には何等の電流
も流れないから、クラッチモータ30のアウタロータ3
2とインナロータ34とは全く結合されていない状態と
なり、内燃機関50のクランクシャフト56は空回りし
ている状態となる。この状態では、トランジスタTr1
ないしTr6がオフとなっているから、三相コイル36
からの回生も行なわれない。即ち、内燃機関50はアイ
ドル回転をしていることになる。
【0028】制御装置80の制御CPU90が制御信号
SW1を出力してトランジスタをオンオフ制御すると、
内燃機関50のクランクシャフト56の回転数と駆動軸
22の回転数との偏差に応じて、クラッチモータ30の
三相コイル36に一定の電流が流れる。即ち、クラッチ
モータ30は発電機として機能し、電流が第1の駆動回
路91を介して回生され、バッテリ94を充電する。こ
の時、アウタロータ32とインナロータ34とは一定の
滑りが存在する結合状態となる。即ち、内燃機関50の
クランクシャフト56の回転数よりは低い回転数でイン
ナロータ34は回転する。この状態で、回生された電気
エネルギと等しいエネルギがアシストモータ40で消費
されるように、制御CPU90が第2の駆動回路92を
制御すると、アシストモータ40の三相コイル44に電
流が流れ、アシストモータ40においてトルクが発生す
る。こうして、トルク伝達装置20においてトルク変換
と回転数との間で変換が行なわれ、必要に応じてトルク
アップや回転数アップ(いわゆるオーバードライブ)が
行なわれる。
SW1を出力してトランジスタをオンオフ制御すると、
内燃機関50のクランクシャフト56の回転数と駆動軸
22の回転数との偏差に応じて、クラッチモータ30の
三相コイル36に一定の電流が流れる。即ち、クラッチ
モータ30は発電機として機能し、電流が第1の駆動回
路91を介して回生され、バッテリ94を充電する。こ
の時、アウタロータ32とインナロータ34とは一定の
滑りが存在する結合状態となる。即ち、内燃機関50の
クランクシャフト56の回転数よりは低い回転数でイン
ナロータ34は回転する。この状態で、回生された電気
エネルギと等しいエネルギがアシストモータ40で消費
されるように、制御CPU90が第2の駆動回路92を
制御すると、アシストモータ40の三相コイル44に電
流が流れ、アシストモータ40においてトルクが発生す
る。こうして、トルク伝達装置20においてトルク変換
と回転数との間で変換が行なわれ、必要に応じてトルク
アップや回転数アップ(いわゆるオーバードライブ)が
行なわれる。
【0029】なお、クラッチモータ30とアシストモー
タ40とを用いたエネルギの変換はこの形態に限らず、
クラッチモータ30を駆動するか回生するか、アシスト
モータ40を駆動するか回生するか、回生した電力をバ
ッテリ94の充電に用いるか、バッテリ94に蓄えられ
た電力によりモータを駆動するか、などの組み合わせ
は、多岐に亘る。それらの走行モードの一つとして、内
燃機関50を停止して、バッテリ94に蓄えられた電力
を利用してアシストモータ40を回転し、車両を走行さ
せるモードが存在する。内燃機関50は、できるだけ効
率の高い領域で運転したいので、バッテリ94の充電が
完了した後は、内燃機関50を止めて、バッテリ94の
電力でアシストモータ40を回転し、バッテリ94の残
存容量が一定以下となると、内燃機関50を起動するい
ゆわる間欠運転を行なうからである。
タ40とを用いたエネルギの変換はこの形態に限らず、
クラッチモータ30を駆動するか回生するか、アシスト
モータ40を駆動するか回生するか、回生した電力をバ
ッテリ94の充電に用いるか、バッテリ94に蓄えられ
た電力によりモータを駆動するか、などの組み合わせ
は、多岐に亘る。それらの走行モードの一つとして、内
燃機関50を停止して、バッテリ94に蓄えられた電力
を利用してアシストモータ40を回転し、車両を走行さ
せるモードが存在する。内燃機関50は、できるだけ効
率の高い領域で運転したいので、バッテリ94の充電が
完了した後は、内燃機関50を止めて、バッテリ94の
電力でアシストモータ40を回転し、バッテリ94の残
存容量が一定以下となると、内燃機関50を起動するい
ゆわる間欠運転を行なうからである。
【0030】車両走行中の内燃機関50の起動は、クラ
ッチモータ30の三相コイル36に第1の駆動回路91
による通電を行なって、走行により回転している駆動軸
22により回転しているクラッチモータ30のインナロ
ータ34に対して、アウタロータ32を僅かに結合して
やるだけで良い。クラッチモータ30のインナロータ3
4とアウタロータ32との間に結合が生じることによ
り、アウタロータ32、延いてはクランクシャフト56
が回転され、ピストン54による吸排気が開始される。
この状態で燃料噴射弁51からの燃料噴射およびイグナ
イタ58に発生した高電圧による点火プラグ62での火
花点火を行なえば、混合気は爆発燃焼に至り、内燃機関
50は始動する。爆発燃焼した排気は、排気系を介して
外部に排出される。
ッチモータ30の三相コイル36に第1の駆動回路91
による通電を行なって、走行により回転している駆動軸
22により回転しているクラッチモータ30のインナロ
ータ34に対して、アウタロータ32を僅かに結合して
やるだけで良い。クラッチモータ30のインナロータ3
4とアウタロータ32との間に結合が生じることによ
り、アウタロータ32、延いてはクランクシャフト56
が回転され、ピストン54による吸排気が開始される。
この状態で燃料噴射弁51からの燃料噴射およびイグナ
イタ58に発生した高電圧による点火プラグ62での火
花点火を行なえば、混合気は爆発燃焼に至り、内燃機関
50は始動する。爆発燃焼した排気は、排気系を介して
外部に排出される。
【0031】次に、図6を用いて、EFIECU70が
実行している浸水防止処理について説明する。EFIE
CU70は、内燃機関50の制御と共に図6に示す浸水
防止処理ルーチンを実行しており、この処理が起動され
ると、まず浸水防止処理の実行条件が成立しているか否
かの判断を行なう(ステップS100)。浸水防止処理
の実行条件の判断の一例を、図7のフローチャートに示
す。この例では、内燃機関50が停止しており(ステッ
プS102)、かつ車両が走行している場合(ステップ
S104)には、浸水防止処理の実行条件が成立してい
るものと判断する。他方、内燃機関50が運転中である
か(ステップS102)、あるいは車両が停止している
場合には(ステップS104)、浸水防止処理の実行条
件は不成立と判断する。
実行している浸水防止処理について説明する。EFIE
CU70は、内燃機関50の制御と共に図6に示す浸水
防止処理ルーチンを実行しており、この処理が起動され
ると、まず浸水防止処理の実行条件が成立しているか否
かの判断を行なう(ステップS100)。浸水防止処理
の実行条件の判断の一例を、図7のフローチャートに示
す。この例では、内燃機関50が停止しており(ステッ
プS102)、かつ車両が走行している場合(ステップ
S104)には、浸水防止処理の実行条件が成立してい
るものと判断する。他方、内燃機関50が運転中である
か(ステップS102)、あるいは車両が停止している
場合には(ステップS104)、浸水防止処理の実行条
件は不成立と判断する。
【0032】浸水防止処理の実行条件が不成立の場合に
は、ソレノイド75cへの通電を遮断状態としてエキゾ
ーストリダーダ75を開弁しあるいは開弁状態に保つ処
理を行ない(ステップS110)、浸水防止処理の実行
条件が成立している場合には、ソレノイド75cに通電
してエキゾーストリダーダ75を閉じる処理を行なう
(ステップS120)。この結果、内燃機関50が運転
されておらずかつ車両が走行している場合には、エキゾ
ーストリダーダ75が閉じられ、例え車両が渡川するな
どして排出管67の先端が水没する事態となっても、エ
キゾーストリダーダ75を越えて浸水が生じることはな
い。
は、ソレノイド75cへの通電を遮断状態としてエキゾ
ーストリダーダ75を開弁しあるいは開弁状態に保つ処
理を行ない(ステップS110)、浸水防止処理の実行
条件が成立している場合には、ソレノイド75cに通電
してエキゾーストリダーダ75を閉じる処理を行なう
(ステップS120)。この結果、内燃機関50が運転
されておらずかつ車両が走行している場合には、エキゾ
ーストリダーダ75が閉じられ、例え車両が渡川するな
どして排出管67の先端が水没する事態となっても、エ
キゾーストリダーダ75を越えて浸水が生じることはな
い。
【0033】なお、図7に示した例では、車両走行時に
のみエキゾーストリダーダ75を閉じるものとして、条
件の成立を判定したが、図8に示したように、内燃機関
50の運転・停止の判定(ステップS106)に加え
て、メインマフラ63に設けられた湿度センサ73から
の信号を読み取り、メインマフラ63内の湿度に基づい
て、水位の上昇の判定(ステップS108)を行なうも
のとしても良い。この場合には、洪水などにより排出管
67が水没してメインマフラ63内に浸水した場合、エ
キゾーストリダーダ75を閉弁して、それ以上の浸水を
防止することができる。なお、ステップS108では、
湿度センサ73の信号のみで水位の上昇を判定するもの
としたが、メインマフラ63の内側と外側に湿度センサ
を設け、両者の差分から、メインマフラ63への浸水を
判断するものとすることも好適である。
のみエキゾーストリダーダ75を閉じるものとして、条
件の成立を判定したが、図8に示したように、内燃機関
50の運転・停止の判定(ステップS106)に加え
て、メインマフラ63に設けられた湿度センサ73から
の信号を読み取り、メインマフラ63内の湿度に基づい
て、水位の上昇の判定(ステップS108)を行なうも
のとしても良い。この場合には、洪水などにより排出管
67が水没してメインマフラ63内に浸水した場合、エ
キゾーストリダーダ75を閉弁して、それ以上の浸水を
防止することができる。なお、ステップS108では、
湿度センサ73の信号のみで水位の上昇を判定するもの
としたが、メインマフラ63の内側と外側に湿度センサ
を設け、両者の差分から、メインマフラ63への浸水を
判断するものとすることも好適である。
【0034】図8に示した判定を行なう場合には、車両
が停止中に排出管67への浸水が生じた場合にも対応す
ることができるという利点がある。車両走行中には、走
行トルクを得る必要があるから、内燃機関50の停止条
件が成立する範囲は比較的狭いのに対して、車両の停止
中は、アシストモータ40でのエネルギの消費は存在し
ないから、内燃機関50が停止状態に保たれる可能性
は、相対的に高い。したがって、車両停止中の排出管6
7の水没という事態に対して、これを回避する処理を実
行できる利点は大きい。また、運転者により操作可能な
スイッチ(例えば「渡河モード」といったスイッチ)を
設け、運転者によりこのスイッチが操作されたことを検
出し、内燃機関が停止かつこのスイッチが操作された場
合に、エキゾーストリダーダ75を閉じる条件が成立と
判断することも可能である。
が停止中に排出管67への浸水が生じた場合にも対応す
ることができるという利点がある。車両走行中には、走
行トルクを得る必要があるから、内燃機関50の停止条
件が成立する範囲は比較的狭いのに対して、車両の停止
中は、アシストモータ40でのエネルギの消費は存在し
ないから、内燃機関50が停止状態に保たれる可能性
は、相対的に高い。したがって、車両停止中の排出管6
7の水没という事態に対して、これを回避する処理を実
行できる利点は大きい。また、運転者により操作可能な
スイッチ(例えば「渡河モード」といったスイッチ)を
設け、運転者によりこのスイッチが操作されたことを検
出し、内燃機関が停止かつこのスイッチが操作された場
合に、エキゾーストリダーダ75を閉じる条件が成立と
判断することも可能である。
【0035】以上説明した第一実施例では、浸水の可能
性が生じる条件下では、エキゾーストリダーダ75を閉
じることで浸水の可能性をほぼ完全に除去している。こ
れに対して、以下に説明する第二実施例では、排出管6
7への浸水の可能性を低減するという対応により浸水防
止を図っている。即ち、第二実施例のハイブリッド車両
では、内燃機関50やアシストモータ40などの構成は
そのままで、浸水防止装置として、図9に示す構成を採
用している。
性が生じる条件下では、エキゾーストリダーダ75を閉
じることで浸水の可能性をほぼ完全に除去している。こ
れに対して、以下に説明する第二実施例では、排出管6
7への浸水の可能性を低減するという対応により浸水防
止を図っている。即ち、第二実施例のハイブリッド車両
では、内燃機関50やアシストモータ40などの構成は
そのままで、浸水防止装置として、図9に示す構成を採
用している。
【0036】このハイブリッド車両では、図示するよう
に、メインマフラ63の下流に、排気管回転機構を設
け、走行中は下向きに排気を行なう排気管130を、浸
水防止条件が成立した場合には、上向きに、その配置を
変更する構成を採っている。この排気管回転機構は、E
FIECU70により駆動されるモータ140と、この
モータ140の回転軸に設けられた第一ギヤ142と、
この第一ギヤ142にかみ合い排気管130の外周に固
定された第二ギヤ144とから構成されている。EFI
ECU70からの指令により、モータ140が回転する
と、排気管130は回転し、その排気方向は、下向きか
ら横向き、更には上向きに変更可能である。
に、メインマフラ63の下流に、排気管回転機構を設
け、走行中は下向きに排気を行なう排気管130を、浸
水防止条件が成立した場合には、上向きに、その配置を
変更する構成を採っている。この排気管回転機構は、E
FIECU70により駆動されるモータ140と、この
モータ140の回転軸に設けられた第一ギヤ142と、
この第一ギヤ142にかみ合い排気管130の外周に固
定された第二ギヤ144とから構成されている。EFI
ECU70からの指令により、モータ140が回転する
と、排気管130は回転し、その排気方向は、下向きか
ら横向き、更には上向きに変更可能である。
【0037】EFIECU70は、図10に示す浸水防
止処理ルーチンを実行する。この処理が開始されると、
まず内燃機関50が運転状態か否かを判断し(ステップ
S150)、内燃機関50が運転中の場合には、モータ
140を制御して排気管130を下方向位置に回転し
(ステップS160)、他方、内燃機関50が停止中で
あれば(ステップS150)、モータ140を制御して
排気管130を上方向位置に回転する(ステップS17
0)。この結果、内燃機関50が運転している間は排気
を下向きに排出して、バンパなど車両を汚すことがな
く、内燃機関50が停止中は、排気管130を上向きに
して、渡川時などに排気管130を介しての浸水を生じ
にくくしている。なお、浸水防止処理の実行条件は、図
7もしくは図8等に示した判定ルーチンにより、判断し
ても差し支えない。
止処理ルーチンを実行する。この処理が開始されると、
まず内燃機関50が運転状態か否かを判断し(ステップ
S150)、内燃機関50が運転中の場合には、モータ
140を制御して排気管130を下方向位置に回転し
(ステップS160)、他方、内燃機関50が停止中で
あれば(ステップS150)、モータ140を制御して
排気管130を上方向位置に回転する(ステップS17
0)。この結果、内燃機関50が運転している間は排気
を下向きに排出して、バンパなど車両を汚すことがな
く、内燃機関50が停止中は、排気管130を上向きに
して、渡川時などに排気管130を介しての浸水を生じ
にくくしている。なお、浸水防止処理の実行条件は、図
7もしくは図8等に示した判定ルーチンにより、判断し
ても差し支えない。
【0038】この実施例では、浸水の可能性が存在する
場合(具体的には内燃機関50の停止時)には、排気管
130の先端を上向きにして、浸水の可能性を低減して
いる。こうした対応は、通常は排気管130を下向きに
して車両の汚れを回避したい場合や、エミッション上の
要請から内燃機関50の運転中は排気管130を上向き
に配置し難い場合になどに有用である。
場合(具体的には内燃機関50の停止時)には、排気管
130の先端を上向きにして、浸水の可能性を低減して
いる。こうした対応は、通常は排気管130を下向きに
して車両の汚れを回避したい場合や、エミッション上の
要請から内燃機関50の運転中は排気管130を上向き
に配置し難い場合になどに有用である。
【0039】上述した第二実施例では、排気管130の
先端を回転して浸水の防止を図ったが、図11に示すよ
うに、メインマフラ63から排気管132に至る間をU
字管148を設け、これをモータ140,第一ギヤ14
2および第二ギヤ144により回転する構成とすること
も可能である。この場合には、排気管132による排気
方向を変える必要がない。
先端を回転して浸水の防止を図ったが、図11に示すよ
うに、メインマフラ63から排気管132に至る間をU
字管148を設け、これをモータ140,第一ギヤ14
2および第二ギヤ144により回転する構成とすること
も可能である。この場合には、排気管132による排気
方向を変える必要がない。
【0040】次に、本発明の第三の実施例について説明
する。図12は、この発明の第三実施例であるハイブリ
ッド車両を表わす概略構成図である。このハイブリッド
車両は、図示しない燃料タンクから燃料の供給を受けて
駆動される内燃機関EGを備えており、その出力軸はプ
ラネタリギア装置PGに接続されている。プラネタリギ
ア装置PGは、発電機Gと電動機Mとに連結されてお
り、内燃機関EGの出力軸の回転運動が、プラネタリギ
ア装置PGにより発電機G側、電動機M側あるいはその
双方側に配分され伝達される。なお、電動機Mの出力軸
には、ディファレンシャルギアDGが接続され、最終的
な目的である車両左右の駆動輪AHが連結されている。
する。図12は、この発明の第三実施例であるハイブリ
ッド車両を表わす概略構成図である。このハイブリッド
車両は、図示しない燃料タンクから燃料の供給を受けて
駆動される内燃機関EGを備えており、その出力軸はプ
ラネタリギア装置PGに接続されている。プラネタリギ
ア装置PGは、発電機Gと電動機Mとに連結されてお
り、内燃機関EGの出力軸の回転運動が、プラネタリギ
ア装置PGにより発電機G側、電動機M側あるいはその
双方側に配分され伝達される。なお、電動機Mの出力軸
には、ディファレンシャルギアDGが接続され、最終的
な目的である車両左右の駆動輪AHが連結されている。
【0041】内燃機関EGには、スロットルバルブを備
えた吸気管と三元触媒TSおよびマフラMFを備えた排
気管とが接続されており、内燃機関のスロットルバルブ
開度は、車両コントローラCCにより制御されている。
えた吸気管と三元触媒TSおよびマフラMFを備えた排
気管とが接続されており、内燃機関のスロットルバルブ
開度は、車両コントローラCCにより制御されている。
【0042】プラネタリギア装置PGの詳しい構成につ
いて図13の概略構成図を用いて説明する。図13に示
すように、内燃機関EGのクランク軸に連結した出力軸
211はクラッチ220を介して中間軸213に連結さ
れる。出力軸211には歯車ポンプ等の油圧供給源21
4が設けられており、この油圧供給源214は、内燃機
関EGの動力の一部で油圧を発生させて第1クラッチ2
20の係合を為す動力源となる。なお、内燃機関EGの
動力によらないで別の小型電動機により油圧を発生させ
る構成としてもよく、この構成によれば、内燃機関EG
が停止していても第1クラッチ220を操作することが
できる。
いて図13の概略構成図を用いて説明する。図13に示
すように、内燃機関EGのクランク軸に連結した出力軸
211はクラッチ220を介して中間軸213に連結さ
れる。出力軸211には歯車ポンプ等の油圧供給源21
4が設けられており、この油圧供給源214は、内燃機
関EGの動力の一部で油圧を発生させて第1クラッチ2
20の係合を為す動力源となる。なお、内燃機関EGの
動力によらないで別の小型電動機により油圧を発生させ
る構成としてもよく、この構成によれば、内燃機関EG
が停止していても第1クラッチ220を操作することが
できる。
【0043】中間軸213は、遊星歯車機構230の遊
星歯車232を回転自在に軸支するキャリア234に一
体的に結合されており、遊星歯車232と噛合う太陽歯
車233は中空回転軸215の後端に一体的に取付られ
ている。この中空回転軸215の前端は多板式変速用ブ
レーキを構成する第2クラッチ240の回転可能な摩擦
板242に結合され、一方、第2クラッチ240の固定
摩擦板244はケースに固着されている。従って油圧に
よって第2クラッチ240が係合されると中空回転軸2
15はケース246に対し固定状態となる。この中空回
転軸215にはスプライン嵌合された歯車251があ
り、この歯車251に噛み合う歯車253の回転軸25
5は発電機Gの軸となっている。一方、遊星歯車機構2
30のリング歯車236は出力軸217上に取り付けら
れ、この出力軸217上には電動機Mが連結されてい
る。
星歯車232を回転自在に軸支するキャリア234に一
体的に結合されており、遊星歯車232と噛合う太陽歯
車233は中空回転軸215の後端に一体的に取付られ
ている。この中空回転軸215の前端は多板式変速用ブ
レーキを構成する第2クラッチ240の回転可能な摩擦
板242に結合され、一方、第2クラッチ240の固定
摩擦板244はケースに固着されている。従って油圧に
よって第2クラッチ240が係合されると中空回転軸2
15はケース246に対し固定状態となる。この中空回
転軸215にはスプライン嵌合された歯車251があ
り、この歯車251に噛み合う歯車253の回転軸25
5は発電機Gの軸となっている。一方、遊星歯車機構2
30のリング歯車236は出力軸217上に取り付けら
れ、この出力軸217上には電動機Mが連結されてい
る。
【0044】なお、電動機Mの出力軸217への連結
は、例えば、出力軸にロータを結合して、ステータをケ
ーシングに固定する構成により実現されており、出力軸
217の回転力に電動機で発生する回転力を加算できる
ような構成となっている。
は、例えば、出力軸にロータを結合して、ステータをケ
ーシングに固定する構成により実現されており、出力軸
217の回転力に電動機で発生する回転力を加算できる
ような構成となっている。
【0045】上記構成のプラネタリギア装置PGは、本
願出願人が特開昭50−30223号公報で既に提案し
たものであり、詳しい動作の説明についてはその明細書
に委ね、以下動作の概要について説明する。
願出願人が特開昭50−30223号公報で既に提案し
たものであり、詳しい動作の説明についてはその明細書
に委ね、以下動作の概要について説明する。
【0046】第1クラッチ220および第2クラッチ2
40を共に開放状態とすることにより、電動機Mのみで
駆動輪AHが駆動されるモードになる。第1クラッチ2
20および第2クラッチ240を共に係合状態とするこ
とにより、内燃機関EGの駆動力は、遊星歯車機構23
0を介して全て電動機Mおよび駆動輪AH側へ伝達され
るモードになる。さらに、第1クラッチ220を係合状
態とすると共に、第2クラッチ240を開放状態とする
ことにより、内燃機関EGの駆動力は、遊星歯車機構2
30で分配されて、発電機G側と、電動機Mおよび駆動
輪AH側とにそれぞれ伝達されるモードになる。
40を共に開放状態とすることにより、電動機Mのみで
駆動輪AHが駆動されるモードになる。第1クラッチ2
20および第2クラッチ240を共に係合状態とするこ
とにより、内燃機関EGの駆動力は、遊星歯車機構23
0を介して全て電動機Mおよび駆動輪AH側へ伝達され
るモードになる。さらに、第1クラッチ220を係合状
態とすると共に、第2クラッチ240を開放状態とする
ことにより、内燃機関EGの駆動力は、遊星歯車機構2
30で分配されて、発電機G側と、電動機Mおよび駆動
輪AH側とにそれぞれ伝達されるモードになる。
【0047】図12に戻って、プラネタリギア装置PG
を介して内燃機関EGの一部の動力で駆動される発電機
Gの発生電力はバッテリBTの充電用電力として利用さ
れ、このバッテリBTから供給される電力で前記電動機
Mが駆動される。電動機Mとしては、例えば6極の永久
磁石からなるロータと3相巻線からなるステータとによ
り構成される直流ブラシレスモータなどが利用される。
また、バッテリBTとしては、鉛酸蓄電池、ニッケルカ
ドミウム電池、ナトリウム硫黄電池、リチウム二次電
池、水素二次電池、レドックス型電池などの各種二次電
池、燃料電池、大容量のコンデンサなどが利用される。
を介して内燃機関EGの一部の動力で駆動される発電機
Gの発生電力はバッテリBTの充電用電力として利用さ
れ、このバッテリBTから供給される電力で前記電動機
Mが駆動される。電動機Mとしては、例えば6極の永久
磁石からなるロータと3相巻線からなるステータとによ
り構成される直流ブラシレスモータなどが利用される。
また、バッテリBTとしては、鉛酸蓄電池、ニッケルカ
ドミウム電池、ナトリウム硫黄電池、リチウム二次電
池、水素二次電池、レドックス型電池などの各種二次電
池、燃料電池、大容量のコンデンサなどが利用される。
【0048】第三実施例のハイブリッド車両では、内燃
機関EGを効率の高い運転領域で常時運転し、その内燃
機関EGの発生トルクと車両要求負荷との過不足分を発
電機Gの発電負荷あるいは電動機Mの駆動トルクにより
調整するしている。この調整は、ハイブリッド車両に搭
載される車両コントローラCCが行なう。即ち、車両コ
ントローラCCは、車両の走行に関わる各種情報(以
下、車両情報と呼ぶ)を入力して車両が必要としている
車両要求負荷を求め、その車両要求負荷を基に、内燃機
関EG、プラネタリギア装置PG、発電機Gおよび電動
機Mを制御することにより、上記調整を行なう。
機関EGを効率の高い運転領域で常時運転し、その内燃
機関EGの発生トルクと車両要求負荷との過不足分を発
電機Gの発電負荷あるいは電動機Mの駆動トルクにより
調整するしている。この調整は、ハイブリッド車両に搭
載される車両コントローラCCが行なう。即ち、車両コ
ントローラCCは、車両の走行に関わる各種情報(以
下、車両情報と呼ぶ)を入力して車両が必要としている
車両要求負荷を求め、その車両要求負荷を基に、内燃機
関EG、プラネタリギア装置PG、発電機Gおよび電動
機Mを制御することにより、上記調整を行なう。
【0049】かかるハイブリッド車両も、第一実施例の
ハイブリッド車両と同様、走行モードの一つとして、内
燃機関EGを停止して、バッテリBTに蓄えられた電力
を利用して電動機Mを回転し、車両を走行させるモード
が存在する。内燃機関EGは、効率の高い固定的な運転
条件で運転されるので、バッテリBTの充電が完了した
後は、内燃機関EGを止めて、バッテリBTの電力で電
動機Mを回転し、バッテリBTの残存容量が一定以下と
なると、内燃機関EGを起動するいゆわる間欠運転を行
なうからである。
ハイブリッド車両と同様、走行モードの一つとして、内
燃機関EGを停止して、バッテリBTに蓄えられた電力
を利用して電動機Mを回転し、車両を走行させるモード
が存在する。内燃機関EGは、効率の高い固定的な運転
条件で運転されるので、バッテリBTの充電が完了した
後は、内燃機関EGを止めて、バッテリBTの電力で電
動機Mを回転し、バッテリBTの残存容量が一定以下と
なると、内燃機関EGを起動するいゆわる間欠運転を行
なうからである。
【0050】内燃機関EGを停止して走行している場合
は、第1クラッチ220はその結合を解除している。そ
こで、車両走行中に内燃機関EGを起動するには、第2
クラッチ240の係合を解除すると同時に発電機Gによ
る発電を開始し、その後、第1クラッチ220を結合す
る。この結果、走行により回転している出力軸217と
共に回転している遊星歯車機構230のリング歯車23
6に対して、キャリア234とこれに結合された中間軸
213および太陽歯車233が所定の割合で回転を開始
する。第1クラッチ220が結合されていることから、
中間軸213の回転は内燃機関EGの出力軸211に伝
達され、内燃機関EGは外部から強制的に回転される。
出力軸211が回転されると、図示しないピストンによ
る吸排気が開始される。この状態で、第一実施例と同
様、燃料噴射弁からの燃料噴射および点火プラグによる
火花点火を行なえば、混合気は爆発燃焼に至り、内燃機
関EGは始動する。
は、第1クラッチ220はその結合を解除している。そ
こで、車両走行中に内燃機関EGを起動するには、第2
クラッチ240の係合を解除すると同時に発電機Gによ
る発電を開始し、その後、第1クラッチ220を結合す
る。この結果、走行により回転している出力軸217と
共に回転している遊星歯車機構230のリング歯車23
6に対して、キャリア234とこれに結合された中間軸
213および太陽歯車233が所定の割合で回転を開始
する。第1クラッチ220が結合されていることから、
中間軸213の回転は内燃機関EGの出力軸211に伝
達され、内燃機関EGは外部から強制的に回転される。
出力軸211が回転されると、図示しないピストンによ
る吸排気が開始される。この状態で、第一実施例と同
様、燃料噴射弁からの燃料噴射および点火プラグによる
火花点火を行なえば、混合気は爆発燃焼に至り、内燃機
関EGは始動する。
【0051】このハイブリッド車両のマフラMFの構成
を図14に示す。図示するように、マフラMFには、そ
の最も低い位置にドレイン抜きのドレインバルブ277
が設けられており、更にその近傍のマフラMF内側に
は、水検出センサ290が設けられている。水検出セン
サ290は、車両コントローラCCに接続されており、
車両コントローラCCは、水検出センサ290からの信
号を読み取ることにより、マフラMFへの浸水を検出す
ることができる。また、マフラMFその出口に接続され
た排出管267には、エキゾーストリダーダ275設け
られている。このエキゾーストリダーダ275は、第一
実施例のエキゾーストリダーダ75と同様の構成を有す
る。エキゾーストリダーダ275やドレインバルブ27
7は、車両コントローラCCに接続されており、車両コ
ントローラCCによりその開閉が制御可能である。な
お、マフラMFは、図示するように、内部がいくつかの
部屋に仕切られているが、底面から立設された仕切板2
80には、底面との接続箇所に小孔が設けられており、
マフラMF内にたまった水は、ドレインバルブ277の
配設箇所に集まる構成となっている。
を図14に示す。図示するように、マフラMFには、そ
の最も低い位置にドレイン抜きのドレインバルブ277
が設けられており、更にその近傍のマフラMF内側に
は、水検出センサ290が設けられている。水検出セン
サ290は、車両コントローラCCに接続されており、
車両コントローラCCは、水検出センサ290からの信
号を読み取ることにより、マフラMFへの浸水を検出す
ることができる。また、マフラMFその出口に接続され
た排出管267には、エキゾーストリダーダ275設け
られている。このエキゾーストリダーダ275は、第一
実施例のエキゾーストリダーダ75と同様の構成を有す
る。エキゾーストリダーダ275やドレインバルブ27
7は、車両コントローラCCに接続されており、車両コ
ントローラCCによりその開閉が制御可能である。な
お、マフラMFは、図示するように、内部がいくつかの
部屋に仕切られているが、底面から立設された仕切板2
80には、底面との接続箇所に小孔が設けられており、
マフラMF内にたまった水は、ドレインバルブ277の
配設箇所に集まる構成となっている。
【0052】以上の構成を有する第三実施例のハイブリ
ッド車両において、車両コントローラCCが実行する浸
水除去処理について説明する。車両コントローラCC
は、図15に示す浸水除去処理ルーチンを実行してお
り、このルーチンが起動されると、まず水検出センサ2
90からの信号を読み取る処理を行ない(ステップS3
00)、次にマフラMF内に残水しているか否かの判断
を行なう(ステップS310)。内燃機関EGの停止時
に渡河するなどして排出管267からマフラMFに浸水
した場合には、浸水した水は、最終的には、ドレインバ
ルブ277の配置個所に集まるので、ここに設けられた
水検出センサ290により検出される。
ッド車両において、車両コントローラCCが実行する浸
水除去処理について説明する。車両コントローラCC
は、図15に示す浸水除去処理ルーチンを実行してお
り、このルーチンが起動されると、まず水検出センサ2
90からの信号を読み取る処理を行ない(ステップS3
00)、次にマフラMF内に残水しているか否かの判断
を行なう(ステップS310)。内燃機関EGの停止時
に渡河するなどして排出管267からマフラMFに浸水
した場合には、浸水した水は、最終的には、ドレインバ
ルブ277の配置個所に集まるので、ここに設けられた
水検出センサ290により検出される。
【0053】マフラMF内に残水がない場合には、その
まま「NEXT」に抜けて、本処理ルーチンを一旦終了
する。他方、マフラMF内に残水があると判断された場
合には、排水処置を実行し(ステップS320)、その
後、再度水検出センサ290からの信号の読み取り(ス
テップS350)と、マフラMF内の残水の有無の判断
(ステップS360)とを繰り返す。排水処置として
は、図16に一例を示すように、まず走行モードを切り
替えて(ステップS322)、仮に内燃機関EGが停止
していればこれを起動する。なお、内燃機関EGの回転
数が所定以下の場合に、その回転数を高くするようモー
ドを切り替えるといった対応も好適である。次に、エキ
ゾーストリダーダ275を閉じ(ステップS324)、
次にドレインバルブ277のソレノイドに通電してドレ
インバルブ277を開弁する(ステップS326)。こ
の結果、内燃機関EGの排圧により、マフラMF内に残
っている水は、ドレインバルブ277から外部に排出さ
れる。
まま「NEXT」に抜けて、本処理ルーチンを一旦終了
する。他方、マフラMF内に残水があると判断された場
合には、排水処置を実行し(ステップS320)、その
後、再度水検出センサ290からの信号の読み取り(ス
テップS350)と、マフラMF内の残水の有無の判断
(ステップS360)とを繰り返す。排水処置として
は、図16に一例を示すように、まず走行モードを切り
替えて(ステップS322)、仮に内燃機関EGが停止
していればこれを起動する。なお、内燃機関EGの回転
数が所定以下の場合に、その回転数を高くするようモー
ドを切り替えるといった対応も好適である。次に、エキ
ゾーストリダーダ275を閉じ(ステップS324)、
次にドレインバルブ277のソレノイドに通電してドレ
インバルブ277を開弁する(ステップS326)。こ
の結果、内燃機関EGの排圧により、マフラMF内に残
っている水は、ドレインバルブ277から外部に排出さ
れる。
【0054】残水が排出された結果、ステップS360
での判断が「残水なし」となれば、次に復帰処理を実行
し(ステップS370)、「NEXT」に抜けて本処理
ルーチンを終了する。復帰処理は、図16に示した排水
処置による処理を元に戻す処理なので、処理内容の図示
は省略した。即ち、エキゾーストリダーダ275を開
き、ドレインバルブ277を閉じ、走行モードを元のモ
ードに戻すのである。
での判断が「残水なし」となれば、次に復帰処理を実行
し(ステップS370)、「NEXT」に抜けて本処理
ルーチンを終了する。復帰処理は、図16に示した排水
処置による処理を元に戻す処理なので、処理内容の図示
は省略した。即ち、エキゾーストリダーダ275を開
き、ドレインバルブ277を閉じ、走行モードを元のモ
ードに戻すのである。
【0055】以上説明した第三実施例では、マフラMF
内に実際に水が進入してこれが検出されると、内燃機関
EGの排圧を利用して、残水を排出する。したがって、
三元触媒TSはもとよりマフラMFの内部も常に乾いた
状態に保たれ、これらの装置の装置寿命の延長に資する
ことができる。
内に実際に水が進入してこれが検出されると、内燃機関
EGの排圧を利用して、残水を排出する。したがって、
三元触媒TSはもとよりマフラMFの内部も常に乾いた
状態に保たれ、これらの装置の装置寿命の延長に資する
ことができる。
【0056】なお、上記実施例では、内燃機関EGを起
動しその排圧を利用して、残水をドレインバルブ277
から排出するものとしたが、排水ポンプを備え、残水が
検出された場合には、排水ポンプを起動して残水を排出
する構成とすることも可能である。また、吸水性の高い
部材、例えば吸水性ポリマーに一旦水を吸水させ、これ
を廃棄することで浸水を除去する構成とすることも可能
である。また、浸水が生じたとき、進入した水を一旦貯
水用のタンクなどにため、これを所定の条件(例えば内
燃機関EGが高負荷高回転で運転されている条件)で蒸
発させる構成とすることも可能である。
動しその排圧を利用して、残水をドレインバルブ277
から排出するものとしたが、排水ポンプを備え、残水が
検出された場合には、排水ポンプを起動して残水を排出
する構成とすることも可能である。また、吸水性の高い
部材、例えば吸水性ポリマーに一旦水を吸水させ、これ
を廃棄することで浸水を除去する構成とすることも可能
である。また、浸水が生じたとき、進入した水を一旦貯
水用のタンクなどにため、これを所定の条件(例えば内
燃機関EGが高負荷高回転で運転されている条件)で蒸
発させる構成とすることも可能である。
【0057】以上、本発明のいくつかの実施例について
説明したが、これらの実施例は、その他のハイブリッド
車両にも適用可能である。第一ないし第三実施例では、
内燃機関の出力は、車輪の駆動軸にも配分されていた
が、内燃機関の出力と駆動軸とを完全に切り離したタイ
プのハイブリッド車両にも、適用可能である。図17は
こうしたタイプのハイブリッド車両を表わす概略構成図
である。このハイブリッド車両は、エンジンにより発電
し、この電力およびバッテリに蓄えた電力によって電動
機を駆動する。駆動輪の駆動トルクは、電動機のみによ
り供給される。図17において、エンジン400には、
吸気管401および排気管402が接続されており、吸
気管401にはスロットルバルブが、排気管402に
は、三元触媒404とマフラ406とが設けられてい
る。
説明したが、これらの実施例は、その他のハイブリッド
車両にも適用可能である。第一ないし第三実施例では、
内燃機関の出力は、車輪の駆動軸にも配分されていた
が、内燃機関の出力と駆動軸とを完全に切り離したタイ
プのハイブリッド車両にも、適用可能である。図17は
こうしたタイプのハイブリッド車両を表わす概略構成図
である。このハイブリッド車両は、エンジンにより発電
し、この電力およびバッテリに蓄えた電力によって電動
機を駆動する。駆動輪の駆動トルクは、電動機のみによ
り供給される。図17において、エンジン400には、
吸気管401および排気管402が接続されており、吸
気管401にはスロットルバルブが、排気管402に
は、三元触媒404とマフラ406とが設けられてい
る。
【0058】エンジン400は、上述の実施例と同様、
効率の高い運転領域で間欠運転される。このエンジン4
00の出力軸には、発電機410が接続されており、エ
ンジン400の出力を電気エネルギに変換している。こ
の発電機410は、三相交流発電機であり、その発電出
力は、後段の整流回路420により整流される。一旦直
流に変換された電力は、バッテリに供給されてこれを充
電し、あるいはインバータ440により所定周波数の交
流に再変換されて、車両走行用のモータ450に供給さ
れる。
効率の高い運転領域で間欠運転される。このエンジン4
00の出力軸には、発電機410が接続されており、エ
ンジン400の出力を電気エネルギに変換している。こ
の発電機410は、三相交流発電機であり、その発電出
力は、後段の整流回路420により整流される。一旦直
流に変換された電力は、バッテリに供給されてこれを充
電し、あるいはインバータ440により所定周波数の交
流に再変換されて、車両走行用のモータ450に供給さ
れる。
【0059】上記車両走行用のモータ450の出力軸
は、減/変速機460を介して左右の駆動輪470,4
72に連結されている。モータ450は、三相交流モー
タであり、インバータ440を介してバッテリ430及
び発電機410から駆動電力の供給を受ける。上記イン
バータ440は、直流電力を三相交流電力に変換する素
子であり、整流回路420またはバッテリ430の直流
電力を、モータ450へ三相交流電力として供給する。
は、減/変速機460を介して左右の駆動輪470,4
72に連結されている。モータ450は、三相交流モー
タであり、インバータ440を介してバッテリ430及
び発電機410から駆動電力の供給を受ける。上記イン
バータ440は、直流電力を三相交流電力に変換する素
子であり、整流回路420またはバッテリ430の直流
電力を、モータ450へ三相交流電力として供給する。
【0060】上記バッテリ430は、発電機410の発
電出力や、車外電源(図示省略)により充電されるもの
である。なお、モータ450を発電機としても構成し、
制動時のエネルギをモータ450からの回生し、その電
力でバッテリ430を充電することも可能である。
電出力や、車外電源(図示省略)により充電されるもの
である。なお、モータ450を発電機としても構成し、
制動時のエネルギをモータ450からの回生し、その電
力でバッテリ430を充電することも可能である。
【0061】かかる構成のハイブリッド車両において
も、第一ないし第三実施例同様、浸水防止処理もしくは
浸水排除処理を行なって、エンジン400を停止した状
態で渡河した場合などの排気管402への浸水を防止
し、あるいは浸水した場合に、これを速やかに排除する
ことができる。
も、第一ないし第三実施例同様、浸水防止処理もしくは
浸水排除処理を行なって、エンジン400を停止した状
態で渡河した場合などの排気管402への浸水を防止
し、あるいは浸水した場合に、これを速やかに排除する
ことができる。
【0062】このハイブリッド車両では、エンジン40
0は、発電のためのみに用いられているが、ハイブリッ
ド車両としては、エンジンにより駆動輪を駆動する走行
モードと、エンジンは完全に停止し燃料電池や大容量蓄
電池に蓄えた電力により駆動されるモータによって駆動
輪を駆動する走行モードとを有するタイプのものも存在
する。本発明は、こうしたタイプのハイブリッド車両に
も適用可能である。
0は、発電のためのみに用いられているが、ハイブリッ
ド車両としては、エンジンにより駆動輪を駆動する走行
モードと、エンジンは完全に停止し燃料電池や大容量蓄
電池に蓄えた電力により駆動されるモータによって駆動
輪を駆動する走行モードとを有するタイプのものも存在
する。本発明は、こうしたタイプのハイブリッド車両に
も適用可能である。
【図1】本発明の一実施例であるハイブリッド車両の概
略構成図である。
略構成図である。
【図2】第一実施例における排気系の構成を例示する斜
視図である。
視図である。
【図3】エキゾーストリダーダ75の構成を示す概略構
成図である。
成図である。
【図4】制御装置80の構成とトルク伝達装置20の構
成を示す説明図である。
成を示す説明図である。
【図5】クラッチモータ30とアシストモータ40との
詳細な構成を示す説明図である。
詳細な構成を示す説明図である。
【図6】浸水防止処理ルーチンを示すフローチャートで
ある。
ある。
【図7】浸水防止処理における条件判定の詳細を示すフ
ローチャートである。
ローチャートである。
【図8】条件判定の他の例を示すフローチャートであ
る。
る。
【図9】本発明の第二実施例の要部を示す説明図であ
る。
る。
【図10】第二実施例における浸水防止処理ルーチンを
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
【図11】第二実施例の変形例を示す説明図である。
【図12】第三実施例のハイブリッド車両の概略構成を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図13】第三実施例のハイブリッド車両のプラネタリ
ギア装置PGを用いた動力伝達の様子を示す説明図であ
る。
ギア装置PGを用いた動力伝達の様子を示す説明図であ
る。
【図14】第三実施例における浸水除去手段の構成例を
示す説明図である。
示す説明図である。
【図15】第三実施例における浸水除去処理ルーチンを
示すフローチャートである。
示すフローチャートである。
【図16】第三実施例における排水処置ルーチンを示す
フローチャートである。
フローチャートである。
【図17】本発明が適用可能な他のハイブリッド車両の
概略構成を示す説明図である。
概略構成を示す説明図である。
20…トルク伝達装置 22…駆動軸 24…ディファレンシャルギヤ 26,28…駆動輪 30…クラッチモータ 32…アウタロータ 34…インナロータ 35…永久磁石 36…三相コイル 37A,37B…ベアリング 38…回転トランス 38A…一次巻線 38B…二次巻線 39…レゾルバ 40…アシストモータ 42…ロータ 43…固定子 44…コイル 44…三相コイル 45…ケース 46…永久磁石 48…レゾルバ 49…ベアリング 50…内燃機関 51…燃料噴射弁 52…燃焼室 54…ピストン 55…排気管 56…クランクシャフト 57…ホイール 58…イグナイタ 59…三元触媒 59a…圧入ピン 59b…ネジ 60…ディストリビュータ 61…サブマフラ 62…点火プラグ 63…メインマフラ 64…アクセルペダル 65…アクセルペダルポジションセンサ 66…スロットルバルブ 67…排出管 68…スロットルモータ 70…EFIECU 70a…CPU 70b…ROM 70c…RAM 72…吸気管負圧センサ 73…湿度センサ 74…水温センサ 75…エキゾーストリダーダ 75a…弁体 75b…スプリング 75c…ソレノイド 76…回転数センサ 78…回転角度センサ 79…スタータスイッチ 80…制御装置 82…シフトレバー 84…シフトポジションセンサ 90…制御CPU 90a…RAM 90b…ROM 91,92…駆動回路 91…第1の駆動回路 92…第2の駆動回路 94…バッテリ 95,96…電流検出器 97,98…電流検出器 99…残容量検出器 130…排気管 132…排気管 140…モータ 142…第一ギヤ 144…第二ギヤ 148…U字管 211…出力軸 213…中間軸 214…油圧供給源 215…中空回転軸 217…出力軸 220…クラッチ 220…第1クラッチ 230…遊星歯車機構 232…遊星歯車 233…太陽歯車 234…キャリア 236…リング歯車 240…第2クラッチ 242…摩擦板 244…固定摩擦板 246…ケース 251…歯車 253…歯車 255…回転軸 267…排出管 275…エキゾーストリダーダ 277…ドレインバルブ 280…仕切板 290…水検出センサ 400…エンジン 401…吸気管 402…排気管 404…三元触媒 406…マフラ 410…発電機 420…整流回路 430…バッテリ 440…インバータ 450…モータ 460…減/変速機 470,472…駆動輪 AH…駆動輪 BT…バッテリ CC…車両コントローラ DG…ディファレンシャルギア EG…内燃機関 G…発電機 M…電動機 MF…マフラ PG…プラネタリギア装置 TS…三元触媒
Claims (8)
- 【請求項1】 内燃機関と車軸に結合された電動機と電
力を蓄える電池とを有し、該内燃機関を停止して、前記
電池に蓄えられた電力により前記電動機を駆動して車両
を走行させる走行モードを有するハイブリッド車両であ
って、 前記内燃機関の停止を含む所定の条件下で、該内燃機関
の排気管への浸水を防止する浸水防止手段を備えたハイ
ブリッド車両。 - 【請求項2】 前記浸水防止手段は、前記排気管を閉塞
する手段である請求項1記載のハイブリッド車両。 - 【請求項3】 前記浸水防止手段は、前記排気管の配置
を浸水を回避可能な位置に変更する手段である請求項1
記載のハイブリッド車両。 - 【請求項4】 前記浸水防止手段の動作条件が、前記内
燃機関の停止かつ車両の走行が検出された場合である請
求項1ないし3のいずれか記載のハイブリッド車両。 - 【請求項5】 前記浸水防止手段の動作条件が、前記内
燃機関の停止かつ所定位置まで水が至った状態が検出さ
れた場合である請求項1ないし3記載のハイブリッド車
両。 - 【請求項6】 内燃機関と車軸に結合された電動機と電
力を蓄える電池とを有し、該内燃機関を停止して、前記
電池に蓄えられた電力により前記電動機を駆動して車両
を走行させる走行モードを有するハイブリッド車両であ
って、 前記内燃機関の排気系に浸水したことを検出する浸水検
出手段と、 該浸水検出手段により排気系への浸水が検出されたと
き、該浸水した水を除去する浸水除去手段とを備えるハ
イブリッド車両。 - 【請求項7】 前記浸水除去手段は、前記内燃機関を起
動してその排圧により前記水を排気管から排出する手段
である請求項6記載のハイブリッド車両。 - 【請求項8】 前記浸水除去手段は、前記浸水した水を
外部に排出可能な位置に設けられたドレインバルブを開
閉する手段である請求項6記載のハイブリッド車両。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34668495A JPH09156382A (ja) | 1995-12-12 | 1995-12-12 | ハイブリッド車両 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34668495A JPH09156382A (ja) | 1995-12-12 | 1995-12-12 | ハイブリッド車両 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09156382A true JPH09156382A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18385122
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34668495A Pending JPH09156382A (ja) | 1995-12-12 | 1995-12-12 | ハイブリッド車両 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09156382A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7100558B2 (en) * | 2003-08-26 | 2006-09-05 | Honda Motor Co., Ltd. | Control apparatus for automatic starting/stopping internal combustion engine |
JP2012205330A (ja) * | 2011-03-24 | 2012-10-22 | Toyota Motor Corp | 燃料電池システム |
US8361675B2 (en) | 2006-12-05 | 2013-01-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Moving body equipped with fuel cells |
US8418788B2 (en) | 2006-11-10 | 2013-04-16 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Mobile body mounted with fuel cell |
JP2014516325A (ja) * | 2011-03-15 | 2014-07-10 | ジャガー・ランド・ローバー・リミテッド | 車両本体下部実装センサー及び制御システム |
CN107178427A (zh) * | 2017-06-23 | 2017-09-19 | 北京汽车股份有限公司 | 车辆及其怠速启停系统的控制方法和装置 |
CN114530613A (zh) * | 2022-01-14 | 2022-05-24 | 东风汽车集团股份有限公司 | 一种燃料车浸水保护方法、装置、系统及车辆 |
-
1995
- 1995-12-12 JP JP34668495A patent/JPH09156382A/ja active Pending
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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CN100357579C (zh) * | 2003-08-26 | 2007-12-26 | 本田技研工业株式会社 | 用于自动启动/停止内燃机的控制设备 |
US8418788B2 (en) | 2006-11-10 | 2013-04-16 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Mobile body mounted with fuel cell |
US8361675B2 (en) | 2006-12-05 | 2013-01-29 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Moving body equipped with fuel cells |
JP2014516325A (ja) * | 2011-03-15 | 2014-07-10 | ジャガー・ランド・ローバー・リミテッド | 車両本体下部実装センサー及び制御システム |
JP2016084820A (ja) * | 2011-03-15 | 2016-05-19 | ジャガー・ランド・ローバー・リミテッドJaguar Land Rover Limited | 車両本体下部実装センサー及び制御システム |
JP2012205330A (ja) * | 2011-03-24 | 2012-10-22 | Toyota Motor Corp | 燃料電池システム |
CN107178427A (zh) * | 2017-06-23 | 2017-09-19 | 北京汽车股份有限公司 | 车辆及其怠速启停系统的控制方法和装置 |
CN114530613A (zh) * | 2022-01-14 | 2022-05-24 | 东风汽车集团股份有限公司 | 一种燃料车浸水保护方法、装置、系统及车辆 |
CN114530613B (zh) * | 2022-01-14 | 2023-07-04 | 东风汽车集团股份有限公司 | 一种燃料车浸水保护方法、装置、系统及车辆 |
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