JP3216590B2 - 原動機の運転制御装置およびハイブリッド車輌の運転制御装置 - Google Patents

原動機の運転制御装置およびハイブリッド車輌の運転制御装置

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JP3216590B2 JP29624797A JP29624797A JP3216590B2 JP 3216590 B2 JP3216590 B2 JP 3216590B2 JP 29624797 A JP29624797 A JP 29624797A JP 29624797 A JP29624797 A JP 29624797A JP 3216590 B2 JP3216590 B2 JP 3216590B2
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  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、原動機の運転制御
装置およびハイブリッド車輌の運転制御装置に関し、詳
しくは、効率などを優先した所定の運転範囲で運転され
る原動機と、この原動機の出力する動力の少なくとも一
部を用いて発電する発電機と、駆動軸に出力される動力
が要求動力となるよう運転される電動機とを備えたハイ
ブリッド車輌における原動機の運転を制御する技術に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、燃料の燃焼により動力を出力する
ガソリンレシプロエンジンなどの原動機の燃費や排ガス
浄化性能の飛躍的な向上と車輌の走行性能の確保との両
立を目的として、いわゆるハイブリッド車輌の構成が種
々提案されている。ハイブリッド車輌は大きく分ける
と、原動機により発電機を駆動して発電を行ない、発電
した電力でモータを駆動して車輌の推進力を得るシリー
ズハイブリッド方式と、駆動軸に原動機とモータとをそ
れぞれ結合し、原動機とモータとにより車輌の推進力を
得るパラレルハイブリッド方式と知られている。いずれ
の方式でも、内燃機関などの原動機が効率よく運転でき
る範囲と、車輌の駆動軸に要求される動力の範囲とが異
なっているとの前提に立ち、原動機は効率やエミッショ
ンなどを優先した運転範囲で運転し、駆動軸に要求され
る動力を電動機により賄おうとするものである。
【0003】例えば、出願人は、原動機と3軸式動力入
出力手段としてのプラネタリギヤと2つの電動機とバッ
テリとを備え、原動機から出力される動力やバッテリに
蓄えられた電力をプラネタリギヤと2つの電動機により
エネルギ変換して所望の動力とし、これを駆動軸に出力
するものを提案している(特開昭第50−30223号
公報)。また、こうした原動機とプラネタリギヤと2つ
の電動機とバッテリ(二次電池)とを備える動力出力装
置において、所望の動力を駆動軸に安定して出力するた
めに、プラネタリギヤのサンギヤやリングギヤ,プラネ
タリキャリアの3軸の回転数が所望の回転数となるよう
これらの回転数に基づいて2つの電動機を駆動制御する
ものも提案している(特願平8−274112号)。
【0004】これらのハイブリッド車輌では、原動機の
出力したエネルギをバッテリに蓄えておき、いつでも動
力して出力することができるため、駆動軸に出力する動
力と原動機の出力とを必ずしもバランスさせておく必要
はない。むしろ、原動機は最も効率の良い定常的な運転
状態で運転し、駆動軸に要求されている動力に対して余
剰のエネルギが存在すれば、これを電力の形態で蓄え、
蓄電池が十分に充電されれば、原動機を停止して、電動
機の動力のみで車輌を走行させるよう構成することが、
システム全体を高効率なものとする点からは望ましいと
考えられる。他の構成のハイブリッド車輌でも、この関
係は基本的には同一であり、この場合、原動機は間欠運
転されることになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、実際に
こうしたハイブリッド車輌を製作してみると、原動機を
間欠的に運転しあるいは停止するための判断をいかに行
なうのが望ましいかという問題が未解決であることが分
かった。バッテリが存在する場合には、バッテリの充電
状態が所定の範囲となるよう原動機を間欠運転すること
が考えられる。そこで、本願出願人は、バッテリの性能
がその温度に強く依存していることに鑑み、この判断を
環境温度により変更するものを提案している(特開平6
−225405号)。ハイブリッド車輌におけるかかる
原動機の運転制御の判断については、これまでほとんど
知られておらず、出願人は、ハイブリッド車輌の運転状
態を詳しく分析することにより、更に優れた原動機の運
転制御装置およびハイブリッド車輌の運転装置を完成し
た。
【0006】本発明の目的は、従って、ハイブリッド車
輌における原動機の運転の開始、停止を適正に判断する
ことにあり、特に駆動軸への動力の伝達経路の状態と原
動機の運転状態との関係を明らかにして、原動機の運転
を適正に制御することを目的の一つとする。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の原動機の運転制御装置は、上述の目的の少なくと
も一部を達成するために以下の手段を採った。即ち、本
発明の原動機の運転制御装置は、所定の運転範囲で運転
される原動機と、該原動機の出力する動力の少なくとも
一部を用いて発電する発電機と、駆動軸に出力される動
力が要求動力となるよう運転される電動機とを備えたハ
イブリッド車輌の該原動機の運転を制御する装置であっ
て、前記原動機に対する要求動力を、所定のパラメータ
に基づいて求める要求動力演算手段と、該要求動力が所
定の判定値以上か否かを判断し、該要求動力が該判定値
以上の場合には、前記原動機を運転する原動機運転手段
と、前記ハイブリッド車輌の駆動軸に介装され、該駆動
軸への動力の伝達経路の状態を切り換えるシフト手段
と、該伝達経路の状態に応じて、前記判定値を変更する
判定値変更手段とを備えたことを要旨とする。
【0008】この原動機の運転制御装置によれば、駆動
軸への動力の伝達経路の状態がシフト手段より切り換え
られると、これに応じて原動機を運転するか否かの判断
基準である判定値が変更される。この結果、この原動機
の運転制御装置では、動力の伝達経路の状態に合わせて
原動機が運転、停止される。
【0009】ここで、シフト手段としては、伝達経路の
状態として、パーキング、ドライブ、リバース、ニュー
トラルのうちの少なくとも2以上の状態の切り換えが可
能な手段を考えることができる。車輌としては、車輌が
停止しており、動力が伝達されず駆動軸がロックされて
いるパーキング、伝達経路を介して動力が駆動軸に伝達
されるドライブ、動力の伝達はないが駆動軸は回転可能
なニュートラル、駆動軸が通常走行時とは反対方向に回
転するリバース等が必要となる。本願発明は、これらの
うちの少なくとも2つの状態に切り換え可能なものであ
れば、適用することができる。動力の伝達経路の状態の
違いにより、原動機を運転すべきか否かの判断基準が変
わるからである。
【0010】なお、シフト手段は、ギヤの組み合わせに
より上記の各状態を作り出す構成でも可能であるが、例
えば原動機から駆動軸までの間に、動力の一部を電気的
なエネルギとしてやり取り可能な電動機を設けると共
に、駆動軸に電動機を取り付けた構成を取った場合に
は、これらの電動機の回転方向や、ロック制御などを組
み合わせることにより、伝達経路の状態を、パーキング
(駆動軸をロック)、ドライブ(駆動軸を原動機または
電動機を駆動)、リバース(駆動軸のモータを逆回
転)、ニュートラル(電動機をフリーラン)などに切り
換えることができる。こうした構成も、ここでいうシフ
ト手段にふくまれる。
【0011】本願発明において原動機運転手段として
は、原動機の運転開始と運転停止とを、異なる判定値に
より判定することも可能である。制御上のチャタリング
を防止する目的で、原動機を運転すべきか否かの判定基
準に所定のヒステリシスを持たせることは制御上、必要
に応じて採用される技術であるが、かかる制御上の要請
とは別に、ハイブリッド車輌の運転上の特性から、運転
開始と運転停止とを、異なる判定値により判定すること
が望ましい場合が考えられる。例えば、ハイブリッド車
輌にバッテリを搭載し、発電機により発電した余剰の電
力をバッテリに蓄える場合には、バッテリの充放電特性
から望ましい充電開始(原動機の運転開始)と充電停止
(原動機の運転停止)のタイミングを決定し得る場合が
ある。また、エアコンなどの補機類の運転状態によって
も、こうした原動機の運転開始と運転停止の判断基準を
異ならせた方が良い場合が考えられるのである。
【0012】本願発明において、発電機により発電され
た電力の少なくとも一部により充電可能なバッテリを設
けた場合には、原動機に対する要求動力を、このバッテ
リの状態、例えば要求充電量などから求めるものとする
ことができる。特に、シフト手段により動力の伝達経路
が、パーキングまたはリバースの状態では、原動機への
要求動力をバッテリを充電するための要求量により定め
ることができる。車輌の制動時に発電機を用いて電力を
回生することが可能な構成を取っていたとしても、パー
キングの状態では回生電力は期待できず、バッテリを充
電することはできない。したがって、動力の伝達経路の
状態がパーキングの場合には、バッテリ自体の状態で原
動機の運転開始を判定することが望ましい。同様に、リ
バースの場合を考えると、リバースの状態ではバッテリ
を充電することが困難な場合があり得るので、この場合
にも、バッテリ自体の状態で原動機の運転開始を判定す
ることが望ましい。
【0013】動力の伝達経路の状態と判定値とは、様々
な関係が考えられるが、伝達経路の状態がドライブ状態
の場合には、判定値を、ドライブ以外の状態の判定値以
上の値に設定することも考えられる。また、常に、ドラ
イブ以外の状態の判定値以上とするのではなく、通常は
両者を等しくし、車輌の運転状態に応じて、ドライブ状
態の判定値を、ドライブ状態以外の判定値より大きくす
るものとしてもよい。走行中は、走行に必要な動力に基
づいて発電すべき電力も大きくなることが多いので、判
定値を大きくしておくことで、逆に要求される電力が低
下した場合に、速やかに原動機を停止できるからであ
る。
【0014】上述した原動機の運転制御装置の考え方
は、3軸式の動力伝達手段を備えハイブリッド車輌に適
用することができる。この場合には、ハイブリッド車輌
の運転制御装置として発明は把握される。このハイブリ
ッド車輌の運転制御装置は、所定の運転範囲で運転され
る原動機の動力を駆動軸に伝達する動力伝達経路に、3
軸のうちいずれか2軸へ動力が入出力されたとき、該入
出力された動力に基づいて定まる動力を残余の1軸へ入
出力する3軸式動力入出力手段を設け、前記3軸のうち
の2軸に、前記駆動軸と前記原動機の出力軸とを結合す
ると共に、前記3軸のうちの残余の1軸に電動機を結合
し、前記原動機の動力を前記3軸式動力入出力手段を介
して、前記駆動軸に出力するハイブリッド車輌の運転制
御装置であって、前記原動機に対する要求動力を、所定
のパラメータに基づいて求める要求動力演算手段と、該
要求動力が所定の判定値以上か否かを判断し、該要求動
力が該判定値以上の場合には、前記原動機を運転する原
動機運転手段と、前記ハイブリッド車輌の駆動軸に介装
され、該駆動軸への動力の伝達経路の状態を切り換える
シフト手段と、該伝達経路の状態に応じて、前記判定値
を変更する判定値変更手段とを備えたことを要旨として
いる。
【0015】このハイブリッド車輌の運転制御装置によ
れば、原動機の動力は、3軸式動力入出力手段を介して
直接的、あるいは発電機−電動機での機械・電気エネル
ギの変換を介して、駆動軸に伝達される。ここで、この
駆動軸への動力の伝達経路の状態がシフト手段より切り
換えられると、これに応じて原動機を運転するか否かの
判断基準である判定値が変更される。この結果、このハ
イブリッド車輌の運転制御装置では、動力の伝達経路の
状態に合わせて原動機が運転、停止される。
【0016】ここで、シフト手段としては、伝達経路の
状態として、パーキング、ドライブ、リバース、ニュー
トラルのうちの少なくとも2以上の状態の切り換えが可
能な手段を考えることができるのは、前述した原動機の
運転制御装置の発明の場合と同様である。また、このハ
イブリッド車輌が、原動機により運転される発電機と、
この発電機により発電された電力の少なくとも一部によ
り充電可能なバッテリとを備える場合、要求動力演算手
段は、パラメータとして、バッテリへの充電要求を用い
て、要求動力を求めるものとすることができる。あるい
は、バッテリへの充電要求と駆動軸に出力すべき動力を
用いて、要求動力を求めるものとすることもできる。
【0017】本願発明における原動機は、燃料の燃焼に
より動力を出力するものであれば、いかなる態様のもの
でもよく、例えばガソリンや軽油を燃料として、これを
吸気系あるいはシリンダ内に供給するレシプロエンジン
やロータリエンジン等の内燃機関、スターリングエンジ
ン、天然ガスや水素等のガス燃料やメタノールなどの他
の液体燃料を用いたエンジンなどが含まれる。
【0018】
【発明の他の態様】本発明の他の形態として、動力の伝
達経路に、原動機の出力軸に結合された第1のロータ
と、この第1のロータに対して相対的に回転可能であ
り、駆動軸に結合された第2のロータと、該第1および
第2のロータの相対的な回転に応じた電力をやり取りす
る巻線とを備えたモータを備えた態様を考えることがで
きる。かかる構成を採用した場合にも、原動機の運転の
判定を、同様に行なうことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
(1)実施例の構成 はじめに、実施例の構成について図1を用いて説明す
る。図1は実施例としての内燃機関の運転制御装置を搭
載したハイブリッド車両の概略構成を示す説明図であ
る。
【0020】このハイブリッド車両の構成は大きくは、
駆動力を発生する動力系統と、その制御系統と、駆動源
からの駆動力を駆動輪116、118に伝達する動力伝
達系統と、運転操作部等とからなっている。また、上
記、動力系統はエンジン150を含む系統とモータMG
1,MG2を含む系統とからなっており、制御系統は、
エンジン150の運転を主に制御するための電子制御ユ
ニット(以下、EFIECUと呼ぶ)170と、モータ
MG1,MG2の運転を主に制御する制御ユニット19
0と、EFIECU170および制御ユニット190に
必要な信号を検出し入出力する種々のセンサ部とからな
っている。なお、EFIECU170および制御ユニッ
ト190の内部構成は図示していないが、これらはそれ
ぞれ内部にCPU、ROM、RAM等を有するワンチッ
プ・マイクロコンピュータであり、CPUがROMに記
録されたプログラムに従い、以下に示す種々の制御処理
を行なうよう構成されている。エンジン150からの動
力を受け、更にプラネタリギヤ120により、このエン
ジン150の動力に対して、モータMG1,MG2の動
力あるいは発電により調整された動力を駆動軸112に
出力する構成を、以下では、動力出力装置110と呼
ぶ。
【0021】エンジン150は、吸入口200から吸入
した空気と燃料噴射弁151から噴射されたガソリンと
の混合気を燃焼室152に吸入し、この混合気の爆発に
より押し下げられるピストン154の運動をクランクシ
ャフト156の回転運動に変換する。この爆発は、イグ
ナイタ158からディストリビュータ160を介して導
かれた高電圧によって点火プラグ162が形成した電気
火花によって混合気が点火され燃焼することで生じる。
燃焼により生じた排気は、排気口202を通って大気中
に排出される。
【0022】エンジン150の運転は、EFIECU1
70により制御されている。EFIECU170が行な
うエンジン150の制御としては、エンジン150の回
転数に応じた点火プラグ162の点火時期制御や、吸入
空気量に応じた燃料噴射量制御および後述する吸気弁1
53の開閉タイミング制御等がある。エンジン150の
制御を可能とするために、EFIECU170にはエン
ジン150の運転状態を示す種々のセンサが接続されて
いる。例えばクランクシャフト156の回転数と回転角
度を検出するためにディストリビュータ160に設けら
れた回転数センサ176及び回転角度センサ178など
である。なお、EFIECU170には、この他、例え
ばイグニッションキーの状態STを検出するスタータス
イッチ179なども接続されているが、その他のセン
サ,スイッチなどの図示は省略した。
【0023】本実施例におけるエンジン150は、吸気
弁153の開閉タイミングを変更する機構、いわゆる連
続可変バルブタイミング機構157(以下、VVTとい
う)を用いている。図2を用いてVVT157の概要を
説明する。図2はVVT157の機構の概略を示す説明
図である。図2に示す通り、通常、吸気弁153は吸気
カムシャフト240に取り付けられたカムにより開閉
し、排気弁155は排気カムシャフト244に取り付け
られたカムにより開閉する機構となっている。吸気弁1
53および排気弁155がエンジン150の回転数に応
じたタイミングで開閉し得る様、吸気カムシャフト24
0に結合された吸気カムシャフト・タイミング・ギヤ2
42と排気カムシャフト244に結合された排気カムシ
ャフト・タイミング・ギヤ246はタイミングベルト2
48によりクランクシャフト156と連結されている。
こうした通常の構成に加え、VVT157の場合は、吸
気カムシャフト・タイミング・ギヤ242と吸気カムシ
ャフト240とは、油圧で作動するVVTプーリ250
を介して結合されており、VVTプーリ250には入力
油圧の制御バルブであるOCV254が設けられてい
る。VVTプーリ250の内部はこの油圧により軸方向
に移動可能な可動ピストン252の組み合わせで構成さ
れている。なお、VVTプーリ250に入力される油圧
はエンジンオイルポンプ256により供給される。
【0024】VVT157の作動原理は次の通りであ
る。EFIECU170はエンジン150の運転状況に
応じて設定された吸気弁153の開閉タイミングに応じ
て、OCV254の開閉を制御する制御信号を出力す
る。この結果、VVTプーリ250に入力される油圧が
変化し、可変ピストン252が軸方向に移動する。可変
ピストン252には軸に対し斜め方向に溝が刻んである
ため、上記軸方向への移動に伴って可変ピストン252
の回転が生じ、可変ピストン252に結合されている吸
気カムシャフト240と吸気カムシャフト・タイミング
・ギヤ242の取り付け角度を変化させる。こうして、
排気弁155と吸気弁153の開閉タイミングを変化さ
せることができる。
【0025】図3にVVT157による吸気弁153の
開閉タイミングの変更の様子を示す。図3は、エンジン
150のクランクシャフト156の回転角度と吸気弁1
53および排気弁155が開いているタイミングとの関
係を示している。図3に示す通り、排気弁155は、ピ
ストン154が最も下方に来る下死点よりクランクシャ
フト156がやや手前の回転位置にある時点で開き、ピ
ストン154が最も上方に来る上死点をやや越えた時点
で閉じる。このタイミングはVVT157により変更さ
れることはない。一方、吸気弁153は、例えばタイミ
ングAにおいては上死点より手前で開き、下死点をやや
越えた時点で閉じる。吸気弁153が開いてから上死点
をやや越える時点までは、吸気弁153と排気弁155
の双方が開いた状態となっている。VVT157により
開閉タイミングを変更すれば、先に説明した通り、排気
弁155の開閉タイミングは変更されないが、吸気弁1
53の開閉タイミングは例えばタイミングBのごとく変
化する。このとき、吸気弁153は、タイミングAより
も遅く、上死点をやや越えた時点で開き、その分下死点
を大きく越えた時点で閉じるようになる。吸気弁153
の開閉タイミングは変更されるものの、開状態となって
いる期間はタイミングAとタイミングBとで同一であ
る。
【0026】このように変化する吸気弁153の開閉タ
イミングを図3に示した通り下死点から吸気弁153が
閉じるまでの角度、即ち吸気弁閉じ角δを用いて表すも
のとする。吸気弁閉じ角δを標準の値よりも大きくした
場合は吸気弁153が閉じるのが遅くなることを意味
し、吸気弁閉じ角δを小さくした場合は吸気弁153が
閉じるのが早くなることを意味する。従って、前者の方
向、即ち吸気弁閉じ角δを大きくする方向にVVT15
7を制御することを遅角制御と呼び、その逆を進角制御
と呼ぶ。例えば、比較的低回転でエンジン150を運転
しているときにVVT157を進角制御した場合には、
その分燃焼室152に吸入された混合気を圧縮する行程
が長くなるためエンジン150の出力トルクが増大し、
逆にVVT157を遅角制御した場合にはエンジン15
0の燃費が向上することが一般に知られている。また、
エンジン150の始動時に遅角制御すれば、燃焼室15
2に吸入された空気の圧縮行程が短くなるため、エンジ
ン150の停止状態から速やかに回転数を向上させやす
い利点もある。
【0027】次に、図1に戻り動力系統を構成する動力
出力装置110のモータMG1,MG2の概略構成につ
いて説明する。モータMG1は、同期電動発電機として
構成され、外周面に複数個の永久磁石を有するロータ1
32と、回転磁界を形成する三相コイルが巻回されたス
テータ133とを備える。ステータ133は、無方向性
電磁鋼板の薄板を積層して形成されており、ケース11
9に固定されている。このモータMG1は、ロータ13
2に備えられた永久磁石による磁界とステータ133に
備えられた三相コイルによって形成される磁界との相互
作用によりロータ132を回転駆動する電動機として動
作し、場合によってはこれらの相互作用によりステータ
133に備えられた三相コイルの両端に起電力を生じさ
せる発電機としても動作する。
【0028】モータMG2も、モータMG1と同様に同
期電動発電機として構成され、外周面に複数個の永久磁
石を有するロータ142と、回転磁界を形成する三相コ
イルが巻回されたステータ143とを備える。モータM
G2のステータ143も無方向性電磁鋼板の薄板を積層
して形成されており、ケース119に固定されている。
このモータMG2もモータMG1と同様に、電動機ある
いは発電機として動作する。
【0029】これらのモータMG1,MG2は、スイッ
チングを行なうトランジスタを複数内蔵した第1および
第2の駆動回路191,192を介してバッテリ194
および制御ユニット190に電気的に接続されている。
制御ユニット190からは、第1および第2の駆動回路
191,192に設けられたスイッチング素子である6
個のトランジスタおよびを駆動する制御信号が出力され
ている。各駆動回路191,192内の6個のトランジ
スタは、ソース側とシンク側となるよう2個ずつペアで
配置されることによりトランジスタインバータを構成し
ている。制御ユニット190によりソース側とシンク側
のトランジスタのオン時間の割合を制御信号により順次
制御し、三相コイルの各相に流れる電流を、PWM制御
によって擬似的な正弦波にすると、三相コイルにより、
回転磁界が形成され、これらのモータMG1,MG2が
駆動される。
【0030】モータMG1,MG2の制御を含むハイブ
リッド車両の運転状態の制御を可能とするために、制御
ユニット190には、この他各種のセンサおよびスイッ
チが電気的に接続されている。制御ユニット190に接
続されているセンサおよびスイッチとしては、アクセル
ペダルポジションセンサ164a、ブレーキペダルポジ
ションセンサ165a、シフトポジションセンサ18
4、水温センサ174、バッテリ194の残容量検出器
199などがある。制御ユニット190は、これらのセ
ンサを通じて運転操作部からの種々の信号やバッテリ1
94の残容量等を入力し、また、エンジン150を制御
するEFIECU170との間で種々の情報を、通信に
よってやりとりしている。運転操作部からの種々の信号
として、具体的には、アクセルペダルポジションセンサ
164aからのアクセルペダルポジション(アクセルペ
ダルの踏込量)AP、ブレーキペダルポジションセンサ
165aからのブレーキペダルポジション(ブレーキペ
ダルの踏込量)BP、シフトポジションセンサ184か
らのシフトポジションSPがある。また、バッテリ19
4の残容量は残容量検出器199で検出される。なお、
残容量検出器199は、バッテリ194の電解液の比重
またはバッテリ194の全体の重量を測定して残容量を
検出するものや、充電・放電の電流値と時間を演算して
残容量を検出するものや、バッテリ194の端子間を瞬
間的にショートさせて電流を流し内部抵抗を測ることに
より残容量を検出するものなどが知られている。
【0031】駆動源からの駆動力を駆動輪116、11
8に伝達する動力伝達系統の構成は次の通りである。エ
ンジン150の動力を伝達するためのクランクシャフト
156はダンパ130を介してプラネタリキャリア軸1
27に結合され、このプラネタリキャリア軸127と、
モータMG1,モータMG2の回転を伝達するサンギヤ
軸125、リングギヤ軸126とは、後述するプラネタ
リギヤ120に機械的に結合されている。ダンパ130
は、このエンジン150のクランクシャフト156とプ
ラネタリキャリア軸127とを接続し、クランクシャフ
ト156のねじり振動の振幅を抑制する目的で設けられ
ているものである。
【0032】リングギヤ122には、動力取り出し用の
動力取出ギヤ128が、リングギヤ122とモータMG
1との間の位置で結合されている。この動力取出ギヤ1
28は、チェーンベルト129により動力伝達ギヤ11
1に接続されており、動力取出ギヤ128と動力伝達ギ
ヤ111との間で動力の伝達がなされる。また、この動
力伝達ギヤ111はディファレンシャルギヤ114を介
して左右の駆動輪116、118に結合され、これらに
動力を伝達できるようになっている。
【0033】ここで、プラネタリギヤ120の構成と併
せてクランクシャフト156、プラネタリキャリア軸1
27、モータMG1の回転軸であるサンギヤ軸125、
MG2の回転軸であるリングギヤ軸126の結合につい
て説明する。プラネタリギヤ120は、サンギヤ12
1、リングギヤ122なる同軸の2つのギヤと、サンギ
ヤ121とリングギヤ122との間に配置されサンギヤ
121の外周を自転しながら公転する複数のプラネタリ
ピニオンギヤ123の3つから構成される。サンギヤ1
21はプラネタリキャリア軸127に軸中心を貫通され
た中空のサンギヤ軸125を介してモータMG1のロー
タ132に結合され、リングギヤ122はリングギヤ軸
126を介してモータMG2のロータ142に結合され
ている。また、プラネタリピニオンギヤ123は、その
回転軸を軸支するプラネタリキャリア124を介してプ
ラネタリキャリア軸127に結合され、プラネタリキャ
リア軸127はクランクシャフト156に結合されてい
る。機構学上周知のことであるが、プラネタリギヤ12
0は上述のサンギヤ軸125、リングギヤ軸126およ
びプラネタリキャリア軸127の3軸のうちいずれか2
軸の回転数およびこれらの軸に入出力されるトルクが決
定されると、残余の1軸の回転数および該回転軸に入出
力されるトルクが決定されるという性質を有している。
【0034】(2)一般的動作 次に、本実施例のハイブリッド車両の一般的な動作につ
いて簡単に説明する。前述した構成を有するハイブリッ
ド車輌は走行時において、駆動軸112に出力すべき要
求動力に相当する動力をエンジン150から出力し、出
力された動力を以下の通りトルク変換して駆動軸112
に伝達している。トルク変換は、例えば駆動軸112か
ら出力すべき要求回転数および要求トルクに対し、エン
ジン150のクランクシャフト156が高回転数かつ低
トルクで回転している場合には、エンジン150の出力
している動力の一部をモータMG1により電力として回
収し、その電力によりモータMG2を駆動する。具体的
には、まずエンジン150から出力された動力が、プラ
ネタリギヤ120においてサンギヤ軸125に結合され
たモータMG1に伝達される動力と、リングギヤ軸12
6を介して駆動軸112に伝達される動力とに分配され
る。この動力分配は、リングギヤ軸126の回転数が要
求回転数に一致するような条件下で行なわれる。サンギ
ヤ軸125に伝達された動力は、モータMG1により電
力として回生される。一方、この電力を用いてリングギ
ヤ軸126に結合されたモータMG2を駆動することに
より、リングギヤ軸126にはトルクが付加される。こ
のトルク付加は駆動軸112に要求トルクが出力される
ように行なわれる。こうしてモータMG1およびMG2
を介して電力の形でやりとりされる動力を調整すること
によりエンジン150から出力された動力を所望の回転
数およびトルクとして駆動軸112から出力することが
できるのである。
【0035】逆に、駆動軸112から出力すべき要求回
転数および要求トルクに対し、エンジン150のクラン
クシャフト156が低回転数かつ高トルクで回転してい
る場合には、エンジン150の出力している動力の一部
をモータMG2により電力を回収し、その電力によりモ
ータMG1を駆動する。
【0036】かかる動作原理に基づき、ハイブリッド車
両はモータMG2のみを駆動源として走行することもで
きるし、エンジン150とモータMG2の双方を駆動源
として走行することもできる。具体的には、ハイブリッ
ド車輌は減速時または降坂時等のエンジン動力を必要と
しないとき、および初期加速時には、エンジン150の
運転を停止し、モータMG2のみで走行する。通常走行
時には、エンジン150を主駆動源としつつ、モータM
G2の動力も用いて走行する。エンジン150とモータ
MG2の双方を駆動源として走行する場合には、必要な
トルクおよびモータMG2で発生し得るトルクに応じ
て、エンジン150を効率のよい運転ポイントで運転で
きるため、エンジン150のみを駆動源とする車両に比
べて省資源性および排気浄化性に優れている。一方、ク
ランクシャフト156の回転を、プラネタリキャリア軸
127およびサンギヤ軸125を介してモータMG1に
伝達することができるため、エンジン150の運転によ
りモータMG1で発電しつつ走行することも可能であ
る。
【0037】なお、本実施例のハイブリッド車両では、
上記トルク変換において用いられるプラネタリギヤ12
0の回転数についての機械的な制限により、図4に示す
通り、エンジン150の運転可能な回転数が車速に応じ
て制限されている。かかる制限が存在する理由は次の通
りである。プラネタリギヤ120について、サンギヤ1
21とリングギヤ122のギヤ比(サンギヤの歯数/リ
ングギヤの歯数)をρとすれば、サンギヤ軸125の回
転数Ns、プラネタリキャリア軸127の回転数Nc、
リングギヤ軸126の回転数Nrの間には、一般に次式
(1)の関係が成立することが知られている。本実施例
の場合、リングギヤ軸126の回転数Nrは車速と等価
なパラメータであり、プラネタリキャリア軸127の回
転数Ncはエンジン150の回転数と等価なパラメータ
である。 Ns=Nc+(Nc−Nr)/ρ ・・・(1)
【0038】サンギヤ軸125の回転数には機械的な制
限値が存在するから、プラネタリキャリア軸127の最
大回転数Ncは、この制限値の下でリングギヤ軸126
の回転数Nrに応じて変化し、回転数Nrが値0のとき
最も小さく、回転数Nrが大きくなるにつれて大きくな
る。かかる理由により、車速に応じてエンジン150の
回転数制限値が変化するのである。図4に示す通り、車
速に応じてエンジン回転数の使用可能領域の上限値は徐
々に増加する。一方、ある車速以上では、上記と同様の
理由によりエンジン回転数の下限値が現れる。本実施例
の車輌では、車速55km/h以上では、この制限から
エンジン150の回転数を0とできず、エンジン150
のクランクシャフト156を回転することになる。こう
したエンジン150の回転のエネルギは、結局はモータ
から与えられるから、この状態をモータリングと呼ぶ。
【0039】(3)エンジン150の始動制御処理 次に、本実施例におけるエンジン150の運転制御処理
について説明する。図5は運転制御ルーチンの流れを示
すフローチャートである。このルーチンは制御ユニット
190のCPU(以下、単にCPUという)により実行
される処理である。エンジン150の始動は、車輌が停
止している場合に運転者がスタータスイッチ179をオ
ンにすることで行なわれる他、上述した通り、車両の運
転中において走行状態やバッテリ194の充電状態に応
じて、運転者の操作と無関係に行なわれる場合もある。
【0040】図5に示したエンジン運転制御処理ルーチ
ンが開始されると、まずエンジン150に対する要求動
力spvを算出する処理が行なわれる(ステップS30
0)。この要求動力spvは、次の式(2)により計算
される。 spv=spacc+spchg+spAC …(2)
【0041】ここで、式(2)の右辺各項は、次の通り
である。 ・spacc:車輌を走行させる駆動トルクを全てエン
ジン150の出力により賄う場合のパワー(発電量に換
算した値)。アクセルペダル164の踏み込み量APと
車速Vとをパラメータとするマップから求める。シフト
レバー182のシフトポジションSPがPレンジ,Rレ
ンジの場合には、値0に設定される。Pレンジでは車輌
が走行することはあり得ず、Rレンジでは車輌の走行方
向とエンジン150の回転方向が異なるため、エンジン
150の動力で車輌を走行させないものとしているから
である。 ・spchg:バッテリ194の充放電の要求パワー。
バッテリ194のSOCから求められる。本実施例にお
ける両者の関係を図6に示す。図示するように、SOC
が低い場合には、充電の要求が高く、SOCが約60
[%]で充放電の要求は0、それ以上では放電要求とな
る。 ・spAC:図示しないエアコンが駆動される場合の補
正量である。エアコンは、電力の消費量が大きいので、
他の補機類とは別に、その使用電力を補正するのであ
る。
【0042】こうしてエンジン150に対する要求動力
spvを算出した後、つぎにエンジン150が停止して
いるか否かの判断を行なう(ステップS310)。エン
ジン150が停止しているとは、エンジン150への燃
料噴射が停止され、エンジン150が自立運転されてい
ないことに言う。上述した車速制限その他の理由によ
り、エンジン150自体は動力を出力していない場合で
も、モータリングされてクランクシャフト156は回転
していることがあり得るが、こうした場合も、エンジン
150は停止中と判断される。エンジン150が停止し
ていると判断された場合には、つぎにステップS300
で算出された要求動力spvが開始用判定値spsta
以上であるか否かの判断を行なう(ステップs32
0)。この判定値spstaは、エンジン150の自立
運転を開始すべきか否かを判断するための判定値であ
り、後述する停止用判定値spstpと共に、判定値設
定処理ルーチン(図7)により設定される。これらの判
定値の設定の詳細については、後述する。要求動力sp
vが判定値sbstaより小さいと判断された場合に
は、何も行なわず「END」に向けて、本人ルーチンを
終了する。かかる場合には、エンジン150に対する要
求動力が判定値より小さいことから、エンジン150は
そのまま停止状態に維持される。
【0043】ここで、エンジン150を起動制御する処
理(ステップS330)とは、単にモータMG1に駆動
回路191を介して電流を流し、モータMG1の動力で
プラネタリギア120を介してエンジン150のクラン
クシャフト156をモータリングする処理にとどまらな
い。本実施例では、少なくとも次の制御を行なってい
る。 車輌が停車中であれば、エンジン150のモータリン
グを開始しても駆動軸112は回転してはならないか
ら、モータMG1の回転により駆動軸112が回転しな
いよう、モータMG2をロック状態に制御する、 走行中においても、モータMG1の回転により駆動軸
112の回転数が変化したりトルク変動(いわゆるトル
クショック)が生じることは望ましくないからの、この
場合には、駆動軸112の回転数・トルクを、モータM
G1の運転の前後によらず一定にするために、モータM
G2の動力の状態を制御する、 クランクシャフト156にプラネタリギヤ120が結
合された系に生じることがあるねじり共振の発生を押さ
えるため、クランクシャフト156の回転数の上昇率
(rpm/sec)が一定の範囲に入るようモータMG
1の駆動トルクを制御する、 クランクシャフト156の回転数の上昇率を一定の範
囲に入るようにしながら、モータMG1における消費電
力をできる限り小さくして、バッテリ194への負担を
軽減する。
【0044】かかるエンジン起動制御は、制御ユニット
180側では、モータMG1,MG2を制御することに
より、またEFIECU170側では、VVT157,
図示しないスットルバルブ,燃料噴射弁151,イグナ
イタ158などを制御することにより実現される。EF
IECU170側では、VVT157を制御して吸気バ
ルブ153の閉弁タイミングを最遅角側に制御し、かつ
図示しないスロットルバルブの開度を大きくして、エン
ジン150のポンプ仕事をまずもっとも軽い状態とす
る。その後、モータMG1の回転に伴ってクランクシャ
フト156の回転数が上昇し所定値以上となると、燃料
噴射弁151を駆動して燃料噴射を行なうと共に、イグ
ナイタ158を駆動して高電圧を発生させ、この高電圧
により点火プラグ162に電気火花を形成し、シリンダ
154内に吸入された混合気への点火を行なう。制御ユ
ニット180とEFIECU170とは、互いに情報を
交換しつつ、こうした制御を実行することによりエンジ
ン150をスムースに完爆状態とし、これを起動する。
【0045】エンジン150が起動された後、ステップ
S310では、エンジン150は停止中でないと判断さ
れ、この場合には、次に要求動力spvが停止用判定値
spstpより小さいか否かの判断が行なわれる(ステ
ップS340)。停止用判定値spstpは、エンジン
150の運転を継続する必要があるかないかを判定する
ための閾値であり、運転開始を判定する判定値spst
aと同様、判定値設定処理ルーチン(図7)により設定
される。判定値spstpの設定の手法についても、後
でまとめて説明する。なお、ステップS340で用いる
判定値spstpとステップS320で用いる判定値s
pataとは、同一の判定値を用いることも可能である
が、本実施例では、後述するように、所定の偏差を有す
る異なる値として別々に設定している。両判定値に所定
の偏差を持たせることにより、一旦起動されたエンジン
150を所定期間継続的に運転することができ、頻繁な
起動・停止を生じることがない。
【0046】要求動力spvが判定値spstpを下回
っていないと判断された場合には(ステップS34
0)、エンジン150の運転を継続する処理を行なう
(ステップS350)。即ち、要求動力spvが一旦判
定値spsta以上となった場合には、要求動力spv
が判定値spstpを下回るまでは、エンジン150を
継続的に運転し、モータMG2を用いて発電し、あるい
は走行中にあっては場合によりそのまま駆動軸112に
エンジン150の動力を出力し続けるよう運転するので
ある。一方、要求動力spvが判定値ststpを下回
ったと判断されると(ステップS340)、この場合に
は、エンジン150を停止する処理を行なう(ステップ
S360)。エンジン150の停止制御は、上述したエ
ンジンの起動制御とほぼ反対の制御となり、制御ユニッ
ト180とEFIECU170の協働により、ねじり共
振を生じることなくエンジン150を停止する。
【0047】以上説明したエンジン運転制御処理ルーチ
ンが実行されることにより、エンジン150は、要求動
力spvが起動用の判定値spsta以上となったとき
に起動され、停止用の判定値spstpを下回ったとき
に停止される。こうしたエンジン150の起動と停止の
判定に用いられる判定値spsta,spstpを設定
する処理について、次に図7を用いて説明する。
【0048】(4)判定値の設定処理 図7に示した判定値設定処理ルーチンは、割り込み処理
により所定のインターバルで繰り返し実行されるもので
あり、このルーチンが起動されると、まず仮判定値tp
sta,tpstpに初期値2,1をそれぞれセットす
る処理が行なわれる(ステップS400)。これらの仮
判定値は、それぞれ開始用判定値spsta,停止用判
定値spstpに対応しており、この処理ルーチン内で
一時的に設定される値である。なお、以下の説明を含め
て、これらは、すべてkw単位の値である。
【0049】初期値の設定を行なった後、次にシフトレ
バー182の設定、即ちシフトレンジを判定する処理を
行なう(ステップS405)。シフトレンジは、シフト
ポジションセンサ184により検出され、このセンサ1
84の出力を読み取ることにより、ニュートラル(N)
レンジ,ドライブ(D)またはブレーキ(B)レンジ,
パーキング(P)レンジ,リバース(R)レンジのいず
れのレンジにあるかの判定がなされる。なお、ここでブ
レーキ(B)レンジとは、Dレンジと比べて、車輌減速
時の回生ブレーキの利きを強くしたレンジであり、車輌
が下り坂を降りて行くような場合に、モータMG1,M
G2による回生を積極的に行なって、その回生ブレーキ
により、通常の車輌におけるエンジンブレーキのような
特性を得るレンジである。このBレンジは、車輌加速側
についてはDレンジと同じで特性が得られる。
【0050】ステップS405での判断により、シフト
レバー182がNレンジにあると判断された場合には、
エンジン150および動力出力装置110の状態に基づ
く判定値の変更は必要ないと判断し、仮判定値tpst
a,tpstpを開始用判定値spsta,停止用判定
値spstpに設定し(ステップS410)、そのまま
本ルーチンを終了する。
【0051】シフトレンジがPレンジであると判断され
た場合には(ステップS405)、開始用の仮判定値t
pstaに値p1、停止用の仮判定値tpstpに値p
2を設定する(ステップS420)。ここで、値p1,
p2は、この車輌に合わせて適合された値であり、本実
施例ではそれぞれp1=2,p2=1とした。また、シ
フトレンジがRレンジであると判断された場合には(ス
テップS405)、開始用の仮判定値tpstaに値r
1、停止用の仮判定値tpstpに値r2を設定する
(ステップS425)。ここで、値r1,r2は、値p
1,p2同様、この車輌に合わせて適合された値であ
り、本実施例ではそれぞれr1=2,r2=1としてい
る。なお、この例では、PレンジとRレンジの判定値を
それぞれ同一の値に設定しているが、両者は同一の値で
ある必要はなく、それぞれ各レンジでの要求に応じて定
めればよい。
【0052】シフトレンジがDまたはBレンジであると
判定された場合には(ステップS405)、次に、フラ
グsxdが値1であるか否かの判断を行なう(ステップ
S430)。このフラグsxdは、バッテリ194の放
電要求を示すフラグであり、初期値は値0に設定されて
いる。このフラグsxdは、図8に実線JLとして示す
ように、バッテリ194の残容量を示すSOCにより設
定され、SOCが75[%]以上で値1に設定され、一
旦値1に設定されると55[%]を下回ったとき値0に
リセットされる。
【0053】フラグsxdが値1であれば、バッテリ1
94の充電状態は満充電に近いと判断し、バッテリ19
4からの電力の持ち出しが行なわれやすい状態、換言す
れば車輌が完全な電気自動車として走行し、エンジン1
50がかかりにくい状態にすべく、仮判定値tpsta
を値D1(実施例では15)、仮判定値tpstpを値
D2(実施例では10)に設定する処理を行なう(ステ
ップS440)。一方、フラグsxdが値1でなけれ
ば、次にフラグsxcが値1であるか否かの判断を行な
う(ステップS450)。このフラグsxcは、バッテ
リ194の充電要求を示すフラグであり、初期値は値0
に設定されている。このフラグsxcは、図8に破線B
Lとして示すように、バッテリ194の残容量を示すS
OCにより設定され、SOCが45[%]未満で値1に
設定され、一旦値1に設定されると63[%]以上とな
ったとき値0にリセットされる。
【0054】フラグsxcが値1であれば、バッテリ1
94は一旦放電気味となる使われ方をしたことになるか
ら、バッテリ194を回復させるように、バッテリ19
4への充電が行なわれやすい状態、換言すればエンジン
150がかかりやすい状態にすべく、仮判定値tpst
aを値D1よりかなり小さな値D3(実施例では2)、
仮判定値tpstpを値D2よりかなり小さな値D4
(実施例では1)に設定する処理を行なう(ステップS
460)。これらの処理の結果、バッテリ194の充放
電状態を示すSOCが75[%]以上ではでは、フラグ
sxdが値1に設定され、SOCが45[%]未満では
フラグsxcが値1に設定され、これらの条件以外で
は、両者とも値0にリセットされる。
【0055】両フラグsxd,sxcが共に値0の場合
には、次にフラグFesが値1であるか否かの判断を行
なう(ステップS470)。このフラグFesは、エン
ジン150に対して自立運転の要求がある場合に値1に
設定されるものである。自立運転は、車輌走行上の要求
やバッテリ194の充放電の要求以外の要求に基づい
て、エンジン150を単に運転する要求がある場合に行
なわれるエンジン150の運転である。こうした自立運
転の要求がオンになり条件としては、例えばエンジン1
50が暖気が完了していない場合で図示しないスロット
ルバルブの全閉状態での運転が学習されていない状態、
停車中にエアコンがオンにされた場合、あるいは低速
(15km/h程度)走行時にエンジンが起動された後
の所定期間、などが考えられる。
【0056】エンジン150の自立運転の要求がある場
合には、エンジン150が始動されやすいように、仮判
定値tpsta,tpstpに、通常の判定値以下の値
D5,値D6を設定する処理を行なう(ステップS48
0)。なお、本実施例では、D5=2、D6=1とし
た。エンジン150に対する自立運転の要求がなけれ
ば、D,Bレンジであって、充放電の要求フラグも設定
されておらず、自立運転の要求もないことから、仮判定
値tpsta,tpstpを、以下の式(3)(4)に
より設定する処理を行なう(ステップS490)。 tpsta=smpesta−spchg 但し、tpsta≧2 …(3) tpstp=1 …(4)
【0057】ここで、式(3)の右辺第1項の変数sm
pestaは、車輌の走行に基づいてエンジン150に
要求される動力であり、図9に示すように、車速に基づ
いて定められる値である。制御装置180は、ROM1
90bにこのマップを予め記憶しており、マップを参照
することにより、この変数smpestaを求める。な
お、エンジン150に対する要求動力spvは、既述し
た式(2)に示したように、車輌走行用の駆動トルクに
対応する動力spaccと共に増加する関係にあるか
ら、判定値spstaも、単純には車速に応じて増加す
ると考えられるが、実際に図9に示すように、車速40
km/h近傍をピークとして、車速10km/h以下で
再び増加する設定となっている。図9に示した実線JJ
は、次の理由に基づいて設定している。
【0058】車速が45km/h以下では、バッテリ
194の状態によってはエンジン150を停止すること
ができ、バッテリ194を用いた電気自動車としての走
行が可能となる。そこで、車速が45km/h以下で
は、バッテリ194の充電状態に応じてエンジン150
が停止・起動を行なうよう、判定値を、車速に比例して
求まる関係(図9破線BB)より若干大きな値に設定す
る。両者の関係は、登り勾配にかかったときや加速しよ
うとアクセルペダル164を踏み込んだ場合には、要求
動力spvが素早くこの判定値を越える程度でかつバッ
テリ194のみによる走行も確保できる程度、車速に比
例した関係(破線BB)よりは大きい値となっている。
【0059】車速45km/h以上では、バッテリ1
94の残容量が十分にあれば電力のみでの走行も可能で
はあるが、元々走行に必要な動力が大きいことから、電
力のみで走行できたとしても、僅かな時間に限られる。
更に、時速55km/h以上になれば、既述したプラネ
タリギヤ120の差速制限からエンジン150のモータ
リンクが必要となり電力消費は更に増加する。この結
果、要求動力の大きた領域では、電力のみで走行できた
としてもすぐにエンジン150を起動して発電しなけれ
ばならず、エンジン150の起動に伴う負荷の急変に対
処し、これに伴うドライバビリティの悪化を改善する必
要が生じる。従って、車速45km/h以上では、判定
値を決めるための変数smpestaをむしろ小さくし
て、エンジン150が起動しやすく、かつ起動したら停
止しにくい設定としているのである。
【0060】車速が10km/h以下では、車輌はほ
ぼ停止状態にあり、モータMG2による電力の消費は小
さい。したがって、バッテリ194の残容量に基づく条
件だけで判定を行なうことができる。式(3)の右辺第
2項で、このバッテリ194の残容量を示すSOCによ
り判定値を増減する処理を行なっているので、車速10
km/h以下では、右辺第1項に示される車輌の走行状
態から設定される値は大きくすることができるのであ
る。なお、この例では、ブレーキの状態は特に判定して
いないが、ブレーキがオンになっている場合には、駆動
軸112が回転しないようにモータMG2を制御する必
要がないから、更に電力消費を低減することができ、判
定値をより高く設定することができる。
【0061】以上説明した各ステップS400,S40
5,S440,S460,S480,S490の処理の
後は、シフトレンジがNレンジであった場合と同様、仮
判定値tpsta,tpstpをそれぞれ開始用判定値
spsta,停止用判定値spstpに設定する処理を
行ない(ステップS410)、「END」に抜けて本ル
ーチンを終了する。
【0062】(5)実施例におけるエンジン150の起
動・停止 以上説明した判定値設定処理ルーチン(図7)により判
定値を設定し、この判定値を用いてエンジン運転制御ル
ーチン(図5)を実行することにより、エンジン150
は次のように運転される。 シフトレンジがPレンジの場合には、車輌は停止され
ており、回生ブレーキによる電力の回収、バッテリ19
4の充電は期待できない。この場合には、開始用および
停止用の判定値spsta,spstpは、いずれも小
さな値(実施例では、値2および値1)に設定されるか
ら、エンジン150は起動されやすくなる。この結果、
車輌の走行が開始され前に、できるだけバッテリ194
を充電しておくことができ、エアコンによる要求がない
状態で、SOCがおおよそ55[%]から60[%]と
なるように運転される。
【0063】シフトレンジがRレンジの場合には、車
輌は後退することになり、アクセルペダル164が踏み
込まれて後退の速度が上昇すると、図4に示した差速制
限からエンジン150を運転できず、バッテリ194を
充電できない場合がありえる。従ったが、Rレンジの場
合も、判定値spsta,spstpを低く設定し、早
めにバッテリ194を充電可能としている。
【0064】シフトレンジがDまたはBレンジの場合
には、判定値の設定処理ルーチン(図7)の説明におい
て既に詳しく説明したように、バッテリ194の充放電
状態と走行状態とに基づいて、細かく判定値spst
a,spstpを設定し、エンジン150の起動・停止
を制御している。これを簡単にまとめると、 ・バッテリ194のSOCが充放電のいずれかに偏った
状態(SOCが75[%]以上または45[%]未満)
になると、SOCのみに基づいて判定値spsta,s
pstpを設定し、バッテリ194のSOCを適正な範
囲に設定し、 ・SOCが適正な範囲にある場合には、車輌の走行状態
に基づく要求とバッテリの充放電状態とから判定値を設
定し、エンジン150の起動・停止を適正に制御して、
燃費の向上とドライバビリティの確保とを図っている。
【0065】この場合、開始用の判定値spstaを設
定するのに、式(3)に示したように、走行状態から求
められる変数smpestaからバッテリ194のSO
Cから求められる変数spchgを引いている。このた
め、SOCが低下して充電要求が増加すると、判定値s
pstaは低下し、エンジン150は起動しやすくな
る。かかる処理を行なわないと、ある速度で運転を継続
しているとすると、エンジン150の起動・停止は、S
OCの条件によってのみ行なわれるようになり、SOC
が45[%]未満で起動し、63[%]で停止するとい
う制御(フラグsxcによる制御)になりやすい。この
場合には、SOCは45[%]以上には制御されるが、
燃費が最適になるとは限らない。エンジン150に対す
る要求動力spvがエンジン150が最も効率よく運転
可能な範囲を越えてしまう可能性があるからである。こ
れに対して、本実施例のように、SOCが低下するにし
たがって早めにエンジン150を起動しやすくすると、
走行中にあっては、フラグsxcの値でエンジン150
が起動されることが減り、燃費の最も良い範囲でエンジ
ン150を運転しやすくなる。
【0066】以上、本発明の実施例について詳しく説明
したが、この本実施例のエンジンの運転制御装置を構成
する各部は、本実施例以外の様々な構成が可能である。
例えば、本実施例では、モータMG1およびモータMG
2にPM形(永久磁石形;Permanent Magnet type)同
期電動機を用いたが、回生動作および力行動作の双方が
可能なものであれば、その他にも、VR形(可変リラク
タンス形;Variable Reluctance type)同期電動機や、
バーニアモータや、直流電動機や、誘導電動機や、超電
導モータや、ステップモータなどを用いることもでき
る。
【0067】また、実施例では、第1および第2の駆動
回路191,192としてトランジスタインバータを用
いたが、その他に、IGBT(絶縁ゲートバイポーラモ
ードトランジスタ;Insulated Gate Bipolar mode Tran
sistor)インバータや、サイリスタインバータや、電圧
PWM(パルス幅変調;Pulse Width Modulation)イン
バータや、方形波インバータ(電圧形インバータ,電流
形インバータ)や、共振インバータなどを用いることも
できる。
【0068】さらに、バッテリ194としては、Pbバ
ッテリ,NiMHバッテリ,Liバッテリなどを用いる
ことができるが、バッテリ194に代えてキャパシタを
用いることもできる。
【0069】また、実施例を適用するハイブリッド車両
も種々の構成が可能である。図1ではエンジン150お
よびモータMG2の駆動力をプラネタリギヤ120を介
して駆動輪116、118に伝達するハイブリッド車両
の構成を示したが、エンジン150、モータMG1,M
G2についてプラネタリギヤ120を介した接続は、こ
のほかにも種々考えることができる。これらの配置にお
いても、エンジン150側からプラネタリギヤ120,
モータMG2,モータMG1の順になるよう配置するこ
ともできる。更に、プラネタリギヤ120を用いない構
成を採ることも可能である。例えば、図10に示すよう
に、モータMG1およびプラネタリギヤ120に代え
て、ロータ(インナロータ)234およびステータ(ア
ウタロータ)232の双方が同じ軸中心に相対的に回転
可能であり電磁継手として作用し得るクラッチモータM
G3を用いて構成を採用することも可能である。クラッ
チモータMG3のアウタロータ232はエンジン150
のクランクシャフト156に機械的に結合され、クラッ
チモータMG3のインナロータ234およびモータMG
2のロータ142は駆動軸112Aに結合されている。
モータMG2のステータ143はケース119に固定さ
れている。かかる構成では、モータMG3により原動機
を始動し得るため本発明を適用することが可能である。
【0070】本発明はこうした実施の形態に何等限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内に
おいて、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例としてのエンジン始動装置を搭
載した車両の概略構成を示す構成図である。
【図2】VVT157の機構の概略を示す説明図であ
る。
【図3】吸気弁153の開閉タイミングを示す説明図で
ある。
【図4】エンジン150の回転数制限を示す説明図であ
る。
【図5】本実施例におけるエンジンの運転制御ルーチン
を示すフローチャートである。
【図6】SOCと充放電の要求量spchgとの関係を
例示するグラフである。
【図7】判定値を設定する処理ルーチンの一例を示すフ
ローチャートである。
【図8】バッテリ194の充放電状態に基づいて設定さ
れるフラグの設定条件を示すグラフである。
【図9】判定値を設定するための変数smpestaと
車速との関係を示すグラフである。
【図10】電気分配式ハイブリッド車輌の構成例を示す
説明図である。
【符号の説明】
111…動力伝達ギヤ 112…駆動軸 114…ディファレンシャルギヤ 116,118…駆動輪 119…ケース 120…プラネタリギヤ 121…サンギヤ 122…リングギヤ 123…プラネタリピニオンギヤ 124…プラネタリキャリア 125…サンギヤ軸 126…リングギヤ軸 127…プラネタリキャリア軸 128…動力取出ギヤ 129…チェーンベルト 130…ダンパ 132…ロータ 133…ステータ 139…レゾルバ 142…ロータ 143…ステータ 149…レゾルバ 150…エンジン 151…燃料噴射弁 152…燃焼室 153…吸気弁 154…ピストン 156…クランクシャフト 157…吸気弁開閉タイミング変更機構(VVT) 158…イグナイタ 155…排気弁 160…ディストリビュータ 162…点火プラグ 164…アクセルペダル 164a…アクセルペダルポジションセンサ 165…ブレーキペダル 165a…ブレーキペダルポジションセンサ 170…EFIECU 174…水温センサ 176…回転数センサ 178…回転角度センサ 179…スタータスイッチ 182…シフトレバー 184…シフトポジションセンサ 190,190A…制御ユニット 191…第1の駆動回路 192…第2の駆動回路 194…バッテリ 199…残容量検出器 200…吸気口 202…排気口 232…アウタロータ 234…インナロータ 238…回転トランス 240…吸気カムシャフト 242…吸気カムシャフト・タイミング・ギヤ 244…排気カムシャフト 246…排気カムシャフト・タイミング・ギヤ 248…タイミングベルト 250…VVTプーリ 252…可動ピストン 254…OCV 256…エンジンオイルポンプ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 長瀬 健一 愛知県刈谷市東刈谷町1−23−4−201 (56)参考文献 特開 平9−154205(JP,A) 特開 平8−232817(JP,A) 特開 平9−312905(JP,A) 特開 平10−174208(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60L 11/14 B60K 6/02 B60K 17/04 F02D 29/02

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の運転範囲で運転される原動機と、
    該原動機の出力する動力の少なくとも一部を用いて発電
    する発電機と、駆動軸に出力される動力が要求動力とな
    るよう運転される電動機と、を備えたハイブリッド車輌
    の該原動機の運転を制御する装置であって、 前記原動機に対する要求動力を、所定のパラメータに基
    づいて求める要求動力演算手段と、 該要求動力が所定の判定値以上か否かを判断し、該要求
    動力が該判定値以上の場合には、前記原動機を運転する
    原動機運転手段と、 前記ハイブリッド車輌の駆動軸に介装され、該駆動軸へ
    の動力の伝達経路の状態を切り換えるシフト手段と、 該伝達経路の状態に応じて、前記判定値を変更する判定
    値変更手段とを備えた原動機の運転制御装置。
  2. 【請求項2】 前記シフト手段は、前記伝達経路の状態
    として、パーキング、ドライブ、リバース、ニュートラ
    ルのうちの少なくとも2以上の状態の切り換えが可能な
    手段である請求項1記載の原動機の運転制御装置。
  3. 【請求項3】 前記原動機運転手段は、前記原動機の運
    転開始と運転停止とを、異なる判定値により判定する手
    段である請求項1記載の原動機の運転制御装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の原動機の運転制御装置で
    あって、 前記発電機により発電された電力の少なくとも一部によ
    り充電可能なバッテリを備えると共に、 前記要求動力演算手段は、前記パラメータとして、該バ
    ッテリの状態を用いて前記要求動力を求める手段である
    原動機の運転制御装置。
  5. 【請求項5】 請求項2記載の原動機の運転制御装置で
    あって、 前記判定値変更手段は、前記伝達経路の状態がドライブ
    状態の場合には、前記判定値を、前記車輌の運転状態に
    応じて、ドライブ以外の状態の前記判定値以上の値に設
    定することある手段である原動機の運転制御装置。
  6. 【請求項6】 所定の運転範囲で運転される原動機の動
    力を駆動軸に伝達する動力伝達経路に、3軸のうちいず
    れか2軸へ動力が入出力されたとき、該入出力された動
    力に基づいて定まる動力を残余の1軸へ入出力する3軸
    式動力入出力手段を設け、前記3軸のうちの2軸に、前
    記駆動軸と前記原動機の出力軸とを結合すると共に、前
    記3軸のうちの残余の1軸に電動機を結合し、 前記原動機の動力を前記3軸式動力入出力手段を介し
    て、前記駆動軸に出力するハイブリッド車輌の運転制御
    装置であって、 前記原動機に対する要求動力を、所定のパラメータに基
    づいて求める要求動力演算手段と、 該要求動力が所定の判定値以上か否かを判断し、該要求
    動力が該判定値以上の場合には、前記原動機を運転する
    原動機運転手段と、 前記ハイブリッド車輌の駆動軸に介装され、該駆動軸へ
    の動力の伝達経路の状態を切り換えるシフト手段と、 該伝達経路の状態に応じて、前記判定値を変更する判定
    値変更手段とを備えたハイブリッド車輌の運転制御装
    置。
  7. 【請求項7】 前記シフト手段は、前記伝達経路の状態
    として、パーキング、ドライブ、リバース、ニュートラ
    ルのうちの少なくとも2以上の状態の切り換えが可能な
    手段である請求項6記載のハイブリッド車輌の運転制御
    装置。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のハイブリッド車輌の運転
    制御装置であって、 前記原動機の動力の少なくとも一部により運転されて発
    電を行なう発電機と、 前記発電機により発電された電力の少なくとも一部によ
    り充電可能なバッテリとを備えると共に、 前記要求動力演算手段は、前記パラメータとして、該バ
    ッテリの状態を用いて前記要求動力を求める手段である
    ハイブリッド車輌の運転制御装置。
  9. 【請求項9】 前記要求動力演算手段は、前記パラメー
    タとして、該バッテリへの充電要求および前記駆動軸に
    出力すべき動力を用いて前記要求動力を求める手段であ
    る請求項8記載のハイブリッド車輌の運転制御装置。
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