JPH09156000A - ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents
ハニカム構造体の製造方法Info
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- JPH09156000A JPH09156000A JP34004595A JP34004595A JPH09156000A JP H09156000 A JPH09156000 A JP H09156000A JP 34004595 A JP34004595 A JP 34004595A JP 34004595 A JP34004595 A JP 34004595A JP H09156000 A JPH09156000 A JP H09156000A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 ろう材の無駄を排して安価でかつ機械的強度
に優れるとともに、製造時に歪等を発生させることなく
各種寸法のハニカム構造体を容易に製造することができ
るアルミニウム合金製のハニカム構造体の製造方法を得
る。 【解決手段】 アルミニウム合金材を屈曲させて形成さ
れた複数のハニカムコア１０が、両側部に配設された一
対の外殻材１１で挟持・一体化されてなるハニカム構造
体を製造するに際して、互いに隣接するハニカムコア１
０の当接面にろう材を塗布するとともに、ハニカムコア
１０の両側縁部１０ｃと外殻材１１との接合部の少なく
とも一方にろう材を塗布して、これらハニカムコア同士
および上記ハニカムコアと外殻材とをろう付けにより一
体化させる。
に優れるとともに、製造時に歪等を発生させることなく
各種寸法のハニカム構造体を容易に製造することができ
るアルミニウム合金製のハニカム構造体の製造方法を得
る。 【解決手段】 アルミニウム合金材を屈曲させて形成さ
れた複数のハニカムコア１０が、両側部に配設された一
対の外殻材１１で挟持・一体化されてなるハニカム構造
体を製造するに際して、互いに隣接するハニカムコア１
０の当接面にろう材を塗布するとともに、ハニカムコア
１０の両側縁部１０ｃと外殻材１１との接合部の少なく
とも一方にろう材を塗布して、これらハニカムコア同士
および上記ハニカムコアと外殻材とをろう付けにより一
体化させる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種の構造体やパ
ネル材として用いられるアルミニウム合金製のハニカム
構造体の製造方法に関するものである。
ネル材として用いられるアルミニウム合金製のハニカム
構造体の製造方法に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】従来より、アルミニウム合金からなる帯
板を屈曲させた複数のハニカムコアを、面板で挟んで一
体化させたハニカム構造体は、軽量でかつ機械的強度に
優れることから、鉄道車両や自動車等の輸送機器、ある
いは建築や各種産業機器におけるパネル材として多様な
用途に使用されつつある。ところで、従来この種のハニ
カム構造体を製造する場合には、素材としてアルミニウ
ム合金を心材とし、これにろう材を皮材としてクラッド
したブレージングシートを用い、先ずこのブレージング
シートを図８に示すように、所望のハニカムコアの寸法
および形状に切断し、曲げ加工を行なってハニカムコア
１とした後に、図９に示すように複数のこれらハニカム
コア１…を組合わせ、次いで図１０に示すように、これ
らハニカムコア１…の両側縁部に上記ブレージングシー
トからなる面板（外殻材）２、２を重ねて治具等により
固定し、１０-4Torr程度の真空中で、例えば６００℃程
度の温度に加熱することにより、上記ハニカムコア１…
を面板２、２とをろう付けにより一体化している。
板を屈曲させた複数のハニカムコアを、面板で挟んで一
体化させたハニカム構造体は、軽量でかつ機械的強度に
優れることから、鉄道車両や自動車等の輸送機器、ある
いは建築や各種産業機器におけるパネル材として多様な
用途に使用されつつある。ところで、従来この種のハニ
カム構造体を製造する場合には、素材としてアルミニウ
ム合金を心材とし、これにろう材を皮材としてクラッド
したブレージングシートを用い、先ずこのブレージング
シートを図８に示すように、所望のハニカムコアの寸法
および形状に切断し、曲げ加工を行なってハニカムコア
１とした後に、図９に示すように複数のこれらハニカム
コア１…を組合わせ、次いで図１０に示すように、これ
らハニカムコア１…の両側縁部に上記ブレージングシー
トからなる面板（外殻材）２、２を重ねて治具等により
固定し、１０-4Torr程度の真空中で、例えば６００℃程
度の温度に加熱することにより、上記ハニカムコア１…
を面板２、２とをろう付けにより一体化している。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
ハニカム構造体の製造方法にあっては、ハニカムコア１
および面板２の総てを高価なブレージングシートによっ
て形成しているので、得られたハニカム構造体の単価が
高いものになってしまうという問題点があり、しかも巾
広のブレージングシートは製造上困難であるために、巾
寸法の大きなハニカム構造体のパネルを製造することが
難しいという問題点があった。また、これらハニカムコ
ア１…および面板２としてブレージングシートを用いて
いる結果、ハニカムコア１…同士および当該ハニカムコ
ア１…と面板２との接合箇所は部分的であるにも拘ら
ず、上記ハニカムコア１…および面板２は全面にろう材
がクラッドされているため、ろう材の使用効率が低くて
不経済であるとともに、さらに余分なろう材によってア
ルミニウム合金製の心材にエロージョン等が発生し、こ
の結果ハニカム構造体としての機械的強度が劣化すると
いう問題点があった。
ハニカム構造体の製造方法にあっては、ハニカムコア１
および面板２の総てを高価なブレージングシートによっ
て形成しているので、得られたハニカム構造体の単価が
高いものになってしまうという問題点があり、しかも巾
広のブレージングシートは製造上困難であるために、巾
寸法の大きなハニカム構造体のパネルを製造することが
難しいという問題点があった。また、これらハニカムコ
ア１…および面板２としてブレージングシートを用いて
いる結果、ハニカムコア１…同士および当該ハニカムコ
ア１…と面板２との接合箇所は部分的であるにも拘ら
ず、上記ハニカムコア１…および面板２は全面にろう材
がクラッドされているため、ろう材の使用効率が低くて
不経済であるとともに、さらに余分なろう材によってア
ルミニウム合金製の心材にエロージョン等が発生し、こ
の結果ハニカム構造体としての機械的強度が劣化すると
いう問題点があった。
【０００４】さらに、上記製造方法にあっては、真空ろ
う付け法により、ハニカムコア１…と面板２、２とを一
体化させる際に、ハニカムコア１…の内部と外部との真
空度の差に起因して、当該内外部におけるフィレットの
形成が不均一になり易いという欠点があり、しかもハニ
カムコア１…の内部が減圧された状態で接合されて一体
化されるために、ろう付け後に面板２等に内外の圧力差
に起因して凹み等の歪を生じ易いという問題点があっ
た。加えて、上記ろう付けに使用する真空炉は、内部を
上述したように１０-4Torr程度の真空度を保持するため
に、生産効率の観点から当該真空炉の規模に制約があ
り、よって広い面積を有するハニカム構造体を製造する
ことが難しいという問題点があり、また必然的にバッチ
処理となるために、生産効率が悪いという問題点もあっ
た。
う付け法により、ハニカムコア１…と面板２、２とを一
体化させる際に、ハニカムコア１…の内部と外部との真
空度の差に起因して、当該内外部におけるフィレットの
形成が不均一になり易いという欠点があり、しかもハニ
カムコア１…の内部が減圧された状態で接合されて一体
化されるために、ろう付け後に面板２等に内外の圧力差
に起因して凹み等の歪を生じ易いという問題点があっ
た。加えて、上記ろう付けに使用する真空炉は、内部を
上述したように１０-4Torr程度の真空度を保持するため
に、生産効率の観点から当該真空炉の規模に制約があ
り、よって広い面積を有するハニカム構造体を製造する
ことが難しいという問題点があり、また必然的にバッチ
処理となるために、生産効率が悪いという問題点もあっ
た。
【０００５】本発明は、上記従来のアルミニウム合金材
からなるハニカム構造体の製造方法が有する課題を有効
に解決すべくなされたもので、ろう材の無駄を排して安
価でかつ機械的強度に優れるとともに、製造時に歪等を
発生させることなく各種寸法のハニカム構造体を容易に
製造することができるハニカム構造体の製造方法を提供
することを目的とするものである。
からなるハニカム構造体の製造方法が有する課題を有効
に解決すべくなされたもので、ろう材の無駄を排して安
価でかつ機械的強度に優れるとともに、製造時に歪等を
発生させることなく各種寸法のハニカム構造体を容易に
製造することができるハニカム構造体の製造方法を提供
することを目的とするものである。
【０００６】
【課題を解決するための手段】請求項１に記載の本発明
に係るハニカム構造体の製造方法は、アルミニウム合金
材を屈曲させて形成された複数のハニカムコアが、両側
縁部に配設された一対の外殻材で挟持・一体化されてな
るハニカム構造体の製造するに際して、互いに隣接する
上記ハニカムコアの当接面にろう材を塗布するととも
に、上記ハニカムコアの両側縁部と外殻材との接合部の
少なくとも一方にろう材を塗布して、これらハニカムコ
ア同士および上記ハニカムコアと外殻材とをろう付けに
より一体化させることを特徴とするものである。
に係るハニカム構造体の製造方法は、アルミニウム合金
材を屈曲させて形成された複数のハニカムコアが、両側
縁部に配設された一対の外殻材で挟持・一体化されてな
るハニカム構造体の製造するに際して、互いに隣接する
上記ハニカムコアの当接面にろう材を塗布するととも
に、上記ハニカムコアの両側縁部と外殻材との接合部の
少なくとも一方にろう材を塗布して、これらハニカムコ
ア同士および上記ハニカムコアと外殻材とをろう付けに
より一体化させることを特徴とするものである。
【０００７】ここで、請求項２に記載の発明は、上記請
求項１に記載の発明において、互いに隣接する上記ハニ
カムコアの当接面にろう材を塗布するとともに、上記ハ
ニカムコアの両側縁部と上記外殻材との接合部の少なく
とも一方にろう材を塗布して、これらハニカムコア同士
および上記ハニカムコアと上記外殻材とを、不活性雰囲
気中で加熱することにより、ろう付けして一体化させる
ことを特徴とするものである。
求項１に記載の発明において、互いに隣接する上記ハニ
カムコアの当接面にろう材を塗布するとともに、上記ハ
ニカムコアの両側縁部と上記外殻材との接合部の少なく
とも一方にろう材を塗布して、これらハニカムコア同士
および上記ハニカムコアと上記外殻材とを、不活性雰囲
気中で加熱することにより、ろう付けして一体化させる
ことを特徴とするものである。
【０００８】請求項１に記載の発明によれば、クラッド
材ではないアルミニウム合金材によってハニカムコアお
よび外殻材を形成しているので、高価なブレージングプ
レートを必要とせず、よって安価なハニカム構造体を製
造することができるとともに、このようなアルミニウム
合金材であれば容易に巾広のものが製造・入手可能であ
るために、各種寸法のハニカム構造体を得ることが可能
となる。しかも、これらハニカムコア同士およびハニカ
ムコアと外殻材とを一体化するに際して、互いの接合部
分にのみろう材を塗布しているので、無駄なろう材がな
く、よって経済的であるとともに、従来のもののように
余分なろう材によるエロージョン等の発生を抑えること
ができるために、使用素材に対応する当該ハニカム構造
体の機械的強度を向上させることができる。
材ではないアルミニウム合金材によってハニカムコアお
よび外殻材を形成しているので、高価なブレージングプ
レートを必要とせず、よって安価なハニカム構造体を製
造することができるとともに、このようなアルミニウム
合金材であれば容易に巾広のものが製造・入手可能であ
るために、各種寸法のハニカム構造体を得ることが可能
となる。しかも、これらハニカムコア同士およびハニカ
ムコアと外殻材とを一体化するに際して、互いの接合部
分にのみろう材を塗布しているので、無駄なろう材がな
く、よって経済的であるとともに、従来のもののように
余分なろう材によるエロージョン等の発生を抑えること
ができるために、使用素材に対応する当該ハニカム構造
体の機械的強度を向上させることができる。
【０００９】請求項２に記載の発明によれば、互いの当
接面にろう材が塗布されたハニカムコア同士およびハニ
カムコアと上記外殻材とを、常圧の不活性雰囲気中で加
熱してろう付け、一体化させることにより、ハニカムコ
アの内部と外部との圧力差に起因するフィレットの形成
の不均一や、外殻材等における歪の発生を確実に防止す
ることができ、しかも連続的に加熱炉を通しつつろう付
けを行なうことができるため、長尺や面積の広いハニカ
ム構造体を高い生産高率で製造することができるといっ
た利点がある。したがって、上記請求項１または２に記
載の発明は、ハニカムコアおよび外殻材の金属素材とし
て、特に余分なろう材によるエロージョンを発生し易い
アルミニウム合金材に適用した場合に、顕著な作用効果
を奏するものである。
接面にろう材が塗布されたハニカムコア同士およびハニ
カムコアと上記外殻材とを、常圧の不活性雰囲気中で加
熱してろう付け、一体化させることにより、ハニカムコ
アの内部と外部との圧力差に起因するフィレットの形成
の不均一や、外殻材等における歪の発生を確実に防止す
ることができ、しかも連続的に加熱炉を通しつつろう付
けを行なうことができるため、長尺や面積の広いハニカ
ム構造体を高い生産高率で製造することができるといっ
た利点がある。したがって、上記請求項１または２に記
載の発明は、ハニカムコアおよび外殻材の金属素材とし
て、特に余分なろう材によるエロージョンを発生し易い
アルミニウム合金材に適用した場合に、顕著な作用効果
を奏するものである。
【００１０】
【発明の実施の形態】図１〜図７は、本発明に係るハニ
カム構造体の製造方法の一実施形態を説明するためのも
ので、この製造方法においては、先ず表面にろう材等が
クラッドされていないアルミニウム合金板を、図１に示
すように、所望のハニカムコアの寸法および形状に切断
して帯板状にし、次いで曲げ加工を行なって屈曲された
各辺１０ａ…が六角形の各辺となるハニカムコア１０を
得る。そして、図中斜線で示す各ハニカムコア１０の、
隣接するハニカムコアとの当接面１０ｂ…に、ろう材を
塗布する。このろう材は、ろう材合金粉末と、有機樹脂
バインダーと、ろう付け用フラックスと、有機溶剤との
混合物である。ここで例えば、上記ろう材合金粉末とし
ては、粒径が１０〜１００μｍのＡｌ−Ｓｉ合金粉末
（ＪＩＳ４３４３，４０４５，４０４７等）など、また
上記有機バインダーとしては、ポリアクリル酸ブチル
等、さらに上記フラックスとしては、ＫＦ−ＡｌＦ3や
ＲｂＦ−ＡｌＦ3等を主成分とするものが挙げられる。
カム構造体の製造方法の一実施形態を説明するためのも
ので、この製造方法においては、先ず表面にろう材等が
クラッドされていないアルミニウム合金板を、図１に示
すように、所望のハニカムコアの寸法および形状に切断
して帯板状にし、次いで曲げ加工を行なって屈曲された
各辺１０ａ…が六角形の各辺となるハニカムコア１０を
得る。そして、図中斜線で示す各ハニカムコア１０の、
隣接するハニカムコアとの当接面１０ｂ…に、ろう材を
塗布する。このろう材は、ろう材合金粉末と、有機樹脂
バインダーと、ろう付け用フラックスと、有機溶剤との
混合物である。ここで例えば、上記ろう材合金粉末とし
ては、粒径が１０〜１００μｍのＡｌ−Ｓｉ合金粉末
（ＪＩＳ４３４３，４０４５，４０４７等）など、また
上記有機バインダーとしては、ポリアクリル酸ブチル
等、さらに上記フラックスとしては、ＫＦ−ＡｌＦ3や
ＲｂＦ−ＡｌＦ3等を主成分とするものが挙げられる。
【００１１】なお、上記ろう材の塗布方法としては、表
面に上記ろう材が積層されて回転する無端ベルトに、上
記ハニカムコア１０を昇降させてその当接面１０ｂ…を
上記無端ベルト上を摺動させることにより、上記当接面
１０ｂ…にろう材を塗布する方法や、あるいは一般的な
ハケ塗り法によって上記当接面１０ｂ…にろう材を塗布
する方法が適用可能である。また、必ずしもアルミニウ
ム合金製の帯板を屈曲した後にろう付けする必要はな
く、例えば屈曲前の帯板材に、上記当接面１０ｂ…位置
にろう材が積層されたパターン材を押し付けるなどし
て、所定位置にろう付けの塗布を行なった後に、この帯
板材に曲げ加工を施して、図１に示す形状の上記ハニカ
ムコア１０を得るようにしてもよい。
面に上記ろう材が積層されて回転する無端ベルトに、上
記ハニカムコア１０を昇降させてその当接面１０ｂ…を
上記無端ベルト上を摺動させることにより、上記当接面
１０ｂ…にろう材を塗布する方法や、あるいは一般的な
ハケ塗り法によって上記当接面１０ｂ…にろう材を塗布
する方法が適用可能である。また、必ずしもアルミニウ
ム合金製の帯板を屈曲した後にろう付けする必要はな
く、例えば屈曲前の帯板材に、上記当接面１０ｂ…位置
にろう材が積層されたパターン材を押し付けるなどし
て、所定位置にろう付けの塗布を行なった後に、この帯
板材に曲げ加工を施して、図１に示す形状の上記ハニカ
ムコア１０を得るようにしてもよい。
【００１２】次いで、図２に示すように、上記ろう材を
塗布した複数の（図ではそのうちの４枚を示す。）上記
ハニカムコア１０…を、互いの当接面１０ｂ同士を当接
させてコア形状が六角形になるように組合わせる。次
に、図５に示すように、これらハニカムコア１０…の両
側縁部１０ｃ…に、図中斜線で示すように上記ろう材を
塗布する。この際に、上記ろう材をハニカムコア１０の
縁部１０ｃ…に塗布するのに代えて、図６および図７に
示すように面板（外殻材）１１側に塗布してもよく、こ
の場合には、予め図示されない塗布板上またはロール
に、上記縁部１０ｃ…の形状に対応するパターン（模
様）でろう材を付着させておき、これを上記面板１１に
押し当てることにより塗布してもよい。この際に、上記
ろう材の塗布量は、ハニカムコア１０の縁部１０ｃの厚
さに応じて、所望のフレット１２を形成するために必要
な量とし、例えば上記面板１１におけるろう材のパター
ン１３の太さＷ1、Ｗ2が、対応する縁部１０ｃの厚さｔ
1、ｔ2以上となることが好ましい。
塗布した複数の（図ではそのうちの４枚を示す。）上記
ハニカムコア１０…を、互いの当接面１０ｂ同士を当接
させてコア形状が六角形になるように組合わせる。次
に、図５に示すように、これらハニカムコア１０…の両
側縁部１０ｃ…に、図中斜線で示すように上記ろう材を
塗布する。この際に、上記ろう材をハニカムコア１０の
縁部１０ｃ…に塗布するのに代えて、図６および図７に
示すように面板（外殻材）１１側に塗布してもよく、こ
の場合には、予め図示されない塗布板上またはロール
に、上記縁部１０ｃ…の形状に対応するパターン（模
様）でろう材を付着させておき、これを上記面板１１に
押し当てることにより塗布してもよい。この際に、上記
ろう材の塗布量は、ハニカムコア１０の縁部１０ｃの厚
さに応じて、所望のフレット１２を形成するために必要
な量とし、例えば上記面板１１におけるろう材のパター
ン１３の太さＷ1、Ｗ2が、対応する縁部１０ｃの厚さｔ
1、ｔ2以上となることが好ましい。
【００１３】次いで、これら両端縁部１０ｃ…上に、ろ
う材等がクラッドされていないアルミニウム合金からな
る面板（外殻材）１１、１１を重ねて治具等により固定
し、加熱炉においてろう材合金組成に応じたろう付け温
度、例えば５７５〜６２０℃の温度範囲で加熱して、ろ
う付け一体化させることにより、ハニカム構造体を得
る。
う材等がクラッドされていないアルミニウム合金からな
る面板（外殻材）１１、１１を重ねて治具等により固定
し、加熱炉においてろう材合金組成に応じたろう付け温
度、例えば５７５〜６２０℃の温度範囲で加熱して、ろ
う付け一体化させることにより、ハニカム構造体を得
る。
【００１４】上記構成からなるハニカム構造体の製造方
法にあっては、アルミニウム合金素材によってハニカム
コア１０および面板１１を形成しているので、従来の製
造方法のように高価なブレージングプレートを必要とせ
ず、よって安価なハニカム構造体を製造することができ
る。しかも、ブレージングプレートと異なり、アルミニ
ウム合金素材を用いている結果、容易に巾広のものが入
手可能であるために、巾寸法等に制約を受けることな
く、各種寸法のハニカム構造体を製造することができ
る。また、これらハニカムコア１０、１０同士およびハ
ニカムコア１０と面板１１とを一体化するに際して、互
いの接合部分１０ｂ、１０ｃにのみろう材を塗布してい
るので、無駄なろう材がなくて経済的であるとともに、
従来のもののように余分なろう材によるエロージョン等
の発生を押えることができるために、得られたハニカム
構造体の機械的強度を向上させることができる。
法にあっては、アルミニウム合金素材によってハニカム
コア１０および面板１１を形成しているので、従来の製
造方法のように高価なブレージングプレートを必要とせ
ず、よって安価なハニカム構造体を製造することができ
る。しかも、ブレージングプレートと異なり、アルミニ
ウム合金素材を用いている結果、容易に巾広のものが入
手可能であるために、巾寸法等に制約を受けることな
く、各種寸法のハニカム構造体を製造することができ
る。また、これらハニカムコア１０、１０同士およびハ
ニカムコア１０と面板１１とを一体化するに際して、互
いの接合部分１０ｂ、１０ｃにのみろう材を塗布してい
るので、無駄なろう材がなくて経済的であるとともに、
従来のもののように余分なろう材によるエロージョン等
の発生を押えることができるために、得られたハニカム
構造体の機械的強度を向上させることができる。
【００１５】加えて、互いの当接面にろう材が塗布され
たハニカムコア１０、１０同士およびハニカムコア１０
と面板１１とを、常圧の不活性雰囲気中で加熱してろう
付けし、一体化させているので、ハニカムコア１０の内
部と外部との圧力差に起因するフィレット１２の形成の
不均一や、面材１１等における歪の発生を確実に防止す
ることができ、しかも連続的に加熱炉を通しつつろう付
けを行なうことができるため、長尺や面積の広いハニカ
ム構造体を高い生産高率で製造することができる。
たハニカムコア１０、１０同士およびハニカムコア１０
と面板１１とを、常圧の不活性雰囲気中で加熱してろう
付けし、一体化させているので、ハニカムコア１０の内
部と外部との圧力差に起因するフィレット１２の形成の
不均一や、面材１１等における歪の発生を確実に防止す
ることができ、しかも連続的に加熱炉を通しつつろう付
けを行なうことができるため、長尺や面積の広いハニカ
ム構造体を高い生産高率で製造することができる。
【００１６】なお、上記実施形態の説明においては、本
発明に係るハニカム構造体の製造方法を、コア形状が六
角形であるハニカム構造体の製造に適用した場合につい
てのみ説明したが、これに限るものではなく、例えば図
３に示すように、帯板状の上記アルミニウム合金材をコ
字状に折曲げたハニカムコア２０を得て、図中斜線で示
すように各ハニカムコア２０の突出面（当接面）２０ａ
にろう材を塗布し、図４に示すように互いに上記突出面
２０ａ同士を当接させた、コア形状が四角形のハニカム
構造体の製造にも同様に適用することが可能である。ま
た、外殻材についても、上述した板状の面板１１に限ら
ず、ハニカムコア１０、２０の両側縁部１０ｃを挟んで
一体化される部材であれば、その他の各種形状のものに
ついても適用可能である。
発明に係るハニカム構造体の製造方法を、コア形状が六
角形であるハニカム構造体の製造に適用した場合につい
てのみ説明したが、これに限るものではなく、例えば図
３に示すように、帯板状の上記アルミニウム合金材をコ
字状に折曲げたハニカムコア２０を得て、図中斜線で示
すように各ハニカムコア２０の突出面（当接面）２０ａ
にろう材を塗布し、図４に示すように互いに上記突出面
２０ａ同士を当接させた、コア形状が四角形のハニカム
構造体の製造にも同様に適用することが可能である。ま
た、外殻材についても、上述した板状の面板１１に限ら
ず、ハニカムコア１０、２０の両側縁部１０ｃを挟んで
一体化される部材であれば、その他の各種形状のものに
ついても適用可能である。
【００１７】
【発明の効果】以上説明したように、請求項１に記載の
発明によれば、巾広のものを含めて各種寸法のハニカム
構造体を安価に製造することができるとともに、ろう材
に無駄が生じないために経済的であり、かつ余分なろう
材によるエロージョン等の発生を押えることができるた
めに、使用素材に対応する当該ハニカム構造体の機械的
強度を向上させることができる。
発明によれば、巾広のものを含めて各種寸法のハニカム
構造体を安価に製造することができるとともに、ろう材
に無駄が生じないために経済的であり、かつ余分なろう
材によるエロージョン等の発生を押えることができるた
めに、使用素材に対応する当該ハニカム構造体の機械的
強度を向上させることができる。
【００１８】加えて、請求項２に記載の発明によれば、
ハニカムコアの内部と外部との圧力差に起因するフィレ
ットの形成の不均一や、外殻材等における歪の発生を確
実に防止することができ、しかも連続的に加熱炉を通し
つつろう付けを行なうことができるため、長尺や面積の
広いハニカム構造体を高い生産高率で製造することがで
きる。したがって、上記請求項１または２に記載の発明
は、ハニカムコアおよび外殻材の金属素材が、特に余分
なろう材によるエロージョンを発生し易いアルミニウム
合金材である場合に、顕著な作用効果を奏するものであ
る。
ハニカムコアの内部と外部との圧力差に起因するフィレ
ットの形成の不均一や、外殻材等における歪の発生を確
実に防止することができ、しかも連続的に加熱炉を通し
つつろう付けを行なうことができるため、長尺や面積の
広いハニカム構造体を高い生産高率で製造することがで
きる。したがって、上記請求項１または２に記載の発明
は、ハニカムコアおよび外殻材の金属素材が、特に余分
なろう材によるエロージョンを発生し易いアルミニウム
合金材である場合に、顕著な作用効果を奏するものであ
る。
【図１】本発明のハニカム構造体の製造方法の一実施形
態に用いるハニカムコアの形状を示す斜視図である。
態に用いるハニカムコアの形状を示す斜視図である。
【図２】図１のハニカムコアを組立た状態の一部分を示
す平面図である。
す平面図である。
【図３】図１のハニカムコアの変形例を示す斜視図であ
る。
る。
【図４】図３のハニカムコアを組立た状態の一部分を示
す平面図である。
す平面図である。
【図５】図２のハニカムコアの両側縁部にろう材を塗布
して面板と組合わせる状態を示す斜視図である。
して面板と組合わせる状態を示す斜視図である。
【図６】図５の面板側にろう材を塗布した場合の状態を
示す底面図である。
示す底面図である。
【図７】ハニカムコアと面板とを組立た状態を示す断面
図である。
図である。
【図８】従来のハニカム構造体の製造方法に用いるハニ
カムコアの形状を示す斜視図である。
カムコアの形状を示す斜視図である。
【図９】図８のハニカムコアを組立た状態を示す平面図
である。
である。
【図１０】図９のハニカムコアの両側縁部に面板を組合
わせる際の状態を示す斜視図である。
わせる際の状態を示す斜視図である。
１０、２０ ハニカムコア １０ｂ 当接面 １０ｃ 縁部 １１ 面板（外殻材） １２ フレット ２０ａ 突出面（当接面）
Claims (2)
- 【請求項１】 アルミニウム合金材を屈曲させて形成さ
れた複数のハニカムコアが、両側縁部に配設された一対
の外殻材で挟持・一体化されてなるハニカム構造体の製
造方法であって、互いに隣接する上記ハニカムコアの当
接面にろう材を塗布するとともに、上記ハニカムコアの
両側縁部と上記外殻材との接合部の少なくとも一方にろ
う材を塗布して、これらハニカムコア同士および上記ハ
ニカムコアと上記外殻材とをろう付けにより一体化させ
ることを特徴とするハニカム構造体の製造方法。 - 【請求項２】 互いに隣接する上記ハニカムコアの当接
面にろう材を塗布するとともに、上記ハニカムコアの両
側縁部と上記外殻材との接合部の少なくとも一方にろう
材を塗布して、これらハニカムコア同士および上記ハニ
カムコアと上記外殻材とを、不活性雰囲気中で加熱する
ことにより、ろう付けして一体化させることを特徴とす
る請求項１に記載のハニカム構造体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34004595A JPH09156000A (ja) | 1995-12-04 | 1995-12-04 | ハニカム構造体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34004595A JPH09156000A (ja) | 1995-12-04 | 1995-12-04 | ハニカム構造体の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09156000A true JPH09156000A (ja) | 1997-06-17 |
Family
ID=18333207
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34004595A Pending JPH09156000A (ja) | 1995-12-04 | 1995-12-04 | ハニカム構造体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09156000A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011070649A1 (ja) * | 2009-12-08 | 2011-06-16 | 日本飛行機株式会社 | 中空体製品の製造方法 |
| CN102956985A (zh) * | 2011-08-31 | 2013-03-06 | 深圳光启高等理工研究院 | 一种蜂窝增强型超材料的制备方法 |
| CN105499734A (zh) * | 2016-01-12 | 2016-04-20 | 芜湖赛宝信息产业技术研究院有限公司 | 一种六边形金属蜂窝结构的制备方法 |
| CN116021102A (zh) * | 2022-12-13 | 2023-04-28 | 郑州机械研究所有限公司 | 一种大厚度高强铝合金蜂窝板及其制备方法 |
-
1995
- 1995-12-04 JP JP34004595A patent/JPH09156000A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2011070649A1 (ja) * | 2009-12-08 | 2011-06-16 | 日本飛行機株式会社 | 中空体製品の製造方法 |
| US8529726B2 (en) | 2009-12-08 | 2013-09-10 | Nippi Corporation | Method for producing hollow product |
| JP5565882B2 (ja) * | 2009-12-08 | 2014-08-06 | 日本飛行機株式会社 | 中空体製品の製造方法 |
| CN102956985A (zh) * | 2011-08-31 | 2013-03-06 | 深圳光启高等理工研究院 | 一种蜂窝增强型超材料的制备方法 |
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| CN116021102A (zh) * | 2022-12-13 | 2023-04-28 | 郑州机械研究所有限公司 | 一种大厚度高强铝合金蜂窝板及其制备方法 |
| CN116021102B (zh) * | 2022-12-13 | 2023-10-17 | 郑州机械研究所有限公司 | 一种大厚度高强铝合金蜂窝板及其制备方法 |
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