JP3107940B2 - ハニカムパネルおよびその製造方法 - Google Patents

ハニカムパネルおよびその製造方法

Info

Publication number
JP3107940B2
JP3107940B2 JP05019620A JP1962093A JP3107940B2 JP 3107940 B2 JP3107940 B2 JP 3107940B2 JP 05019620 A JP05019620 A JP 05019620A JP 1962093 A JP1962093 A JP 1962093A JP 3107940 B2 JP3107940 B2 JP 3107940B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
honeycomb structure
corrugated
stacked
honeycomb
bent
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP05019620A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06206270A (ja
Inventor
順 中島
務 武藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Aircraft Industry Co Ltd
Original Assignee
Showa Aircraft Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Aircraft Industry Co Ltd filed Critical Showa Aircraft Industry Co Ltd
Priority to JP05019620A priority Critical patent/JP3107940B2/ja
Publication of JPH06206270A publication Critical patent/JPH06206270A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3107940B2 publication Critical patent/JP3107940B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ハニカムパネルおよび
その製造方法に関する。すなわち、芯材であるハニカム
構造体の両面に表面板が溶接,ろう付けされてなるハニ
カムパネル、およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5の(1)図に示したようなハニカム
構造体1、そして図5の(2)図に示したようなハニカ
ムパネル2は、従来、例えば次のように製造されてい
た。すなわち、シート状で帯状をなす金属製の母材を折
曲加工して波板とし、これを切断して重積すると共に、
加熱して重積対象部分を接着により接合することによ
り、ハニカム構造体1を成形していた。そして、このよ
うなハニカム構造体1を芯材とし、その表裏両端面に金
属製の表面板3を接着により接合することにより、ハニ
カムパネル2が製造されていた。なお、このハニカム構
造体1と表面板3との接着は、予め両者間に接着剤の接
着シートを配しておき、ホットプレス機等を用いて加熱
加圧することにより、実施されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
従来のハニカムパネル2およびその製造方法にあって
は、次の問題が指摘されていた。まず第1に、接着ムラ
による接合不良が指摘されていた。すなわち、ハニカム
構造体1の成形そしてハニカムパネル2の製造に際し、
接着剤を使用する接合方式が採用されていたが、例えば
加熱加圧中に接着シートからガスが発生する等により、
接着ムラによる接合不良が生じ易く、もって、ハニカム
構造体1内における波板間の剥離、ハニカム構造体1と
表面板3との剥離、ハニカムパネル2の膨張等々の問題
が指摘されていた。第2に、同様に接着剤を使用する接
合方式が採用されていたので、加熱加圧等に複雑な温度
管理,圧力管理,時間管理等が要求されるという問題、
および接合に長時間を要するという問題が指摘されてい
た。第3に、接着剤を使用する接合方式が採用されてい
たので、製造されたハニカムパネル2は、使用温度が、
接着剤の融点である200度以下程度に制限されるとい
う問題もあった。
【0004】本発明は、このような実情に鑑み、上記従
来例の問題点を解決すべくなされたものであって、請求
項1,2では、重積対象部分に形成された第1小突起を
利用して、ハニカム構造体の波板間を溶接すると共に、
所定の取付片毎に形成された第2小突起を利用して、ハ
ニカム構造体と表面板とを溶接することにより、又、請
求項3,4では、重積対象部分に小突起状に盛り付けら
れた第1ろう材を利用して、ハニカム構造体の波板間を
ろう付けすると共に、所定の取付片毎に小突起状に盛り
付けられた第2ろう材を利用して、ハニカム構造体と表
面板とをろう付けすることにより、第1に、剥離や膨張
等を生じる接合不良が防止され、第2に、しかも複雑な
温度管理,圧力管理,時間管理等が不要であると共に、
接合時間も短縮化され、第3に、使用温度も向上する、
ハニカムパネルおよびその製造方法を提案することを目
的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成する本発
明の技術的手段は、次のとおりである。まず、請求項1
については次のとおり。すなわち、このハニカムパネル
は、芯材である中空柱状のセルの平面的集合体である金
属製のハニカム構造体の両面に、金属製の表面板が接合
されてなる。そして該ハニカム構造体は、波形の凹凸が
連続的に折曲形成された金属製の波板が、重積されると
共に、その重積対象の各部分に形成された第1小突起を
利用して溶接されてなる。又、該ハニカム構造体と該表
面板とは、該ハニカム構造体を形成する該波板の両端に
略フランジ状に折曲された各取付片を介し、該取付片に
形成された第2小突起を利用して溶接されている。
【0006】次に、請求項2については次のとおり。す
なわち、このハニカムパネルの製造方法では、予め、シ
ート状で帯状をなす金属製の母材を準備し、該母材につ
いて、事後波板に折曲された場合に重積対象となる各部
分に1つおきに、第1小突起を形成すると共に、事後波
板に折曲された場合の各部分の両端に位置する取付片毎
に、第2小突起を形成しておく。それからまず、該母材
を、上記重積対象となる各部分その他の各部分に折曲加
工することにより、波形の凹凸が連続的に折曲形成され
た波板とすると共に、該取付片を該各部分に対し略フラ
ンジ状に折曲する。次に、該波板を複数枚重積すると共
に、上記重積対象の各部分を該第1小突起を利用して溶
接することにより、中空柱状のセルの平面的集合体であ
る金属製のハニカム構造体を成形する。しかる後、該ハ
ニカム構造体を芯材とし、その両端の各該取付片を各々
に形成された該第2小突起を利用して、金属製の表面板
に溶接することにより、ハニカムパネルが得られる。
【0007】請求項3については、次のとおり。すなわ
ち、このハニカムパネルは、芯材である中空柱状のセル
の平面的集合体である金属製のハニカム構造体の両面
に、金属製の表面板が接合されてなる。そして該ハニカ
ム構造体は、波形の凹凸が連続的に折曲形成された金属
製の波板が、重積されると共に、その重積対象の各部分
に小突起状に盛り付けされた第1ろう材を利用してろう
付けされてなる。又、該ハニカム構造体と該表面板と
は、該ハニカム構造体を形成する該波板の両端に略フラ
ンジ状に折曲された各取付片を介し、該取付片に小突起
状に盛り付けされた第2ろう材を利用して、ろう付けさ
れている。
【0008】次に、請求項4については次のとおり。す
なわち、このハニカムパネルの製造方法では、予め、シ
ート状で帯状をなす金属製の母材を準備し、該母材につ
いて、事後波板に折曲された場合に重積対象となる各部
分に1つおきに、小突起状に第1ろう材を盛り付けると
共に、事後波板に折曲された場合の各部分の両端に位置
する取付片毎に、小突起状に第2ろう材を盛り付けてお
く。それからまず、該母材を、上記重積対象となる各部
分その他の各部分に折曲加工することにより、波形の凹
凸が連続的に折曲形成された波板とすると共に、該取付
片を該各部分に対し略フランジ状に折曲する。次に、該
波板を複数枚重積すると共に、上記重積対象の各部分を
該第1ろう材を利用してろう付けすることにより、中空
柱状のセルの平面的集合体である金属製のハニカム構造
体を成形する。しかる後、該ハニカム構造体を芯材と
し、その両端の各該取付片を各々に盛り付けられた該第
2ろう材を利用して、金属製の表面板にろう付けするこ
とにより、ハニカムパネルが得られる。
【0009】
【作用】本発明は、このような手段よりなるので、次の
ように作用する。すなわち、請求項1,2にあっては、
ハニカム構造体は、波板の重積対象部分の第1小突起を
利用して、重積された波板間を溶接することにより成形
される。そしてハニカムパネルは、ハニカム構造体と表
面板とを、波板の両端の各取付片を介すると共にその第
2小突起を利用して、溶接することにより製造される。
このように、第1小突起や第2小突起に電流を集中させ
て、溶接を実施する接合方式が採用されている。又、請
求項3,4にあっては、ハニカム構造体は、波板の重積
対象部分の第1ろう材を利用して、重積された波板間を
ろう付けすることにより、成形される。そしてハニカム
パネルは、ハニカム構造体と表面板とを、波板の両端の
各取付片を介すると共にその第2ろう材を利用して、ろ
う付けすることにより製造される。このように、小突起
状の第1ろう材や第2ろう材を利用して、ろう付けを実
施する接合方式が採用されている。
【0010】そこで第1に、第1小突起や第2小突起を
利用して溶接する接合方式、又は、第1ろう材や第2ろ
う材を利用してろう付けする接合方式を採用したことに
より、このハニカムパネルでは、強力で確実かつ安定し
た溶接,ろう付けが実現されており、接着ムラ等の接合
不良は防止される。第2に、同様の理由により、簡単容
易にハニカムパネルが製造され、複雑な温度管理,圧力
管理,時間管理等は不要で、接合に長時間を要すること
も無い。第3に、同様の理由により、このハニカムパネ
ルは、母材の融点に近い温度程度まで使用可能となる。
【0011】
【実施例】以下本発明を、図面に示すその実施例に基づ
いて、詳細に説明する。図1,図2,図3,図4は、本
発明の実施例の説明に供するものである。そして図1の
(1)図は、準備された母材4の平面図、(2)図は、
母材4の側面図、(3)図は、母材4の斜視図である。
図2は、折曲形成された波板5が重積される直前の斜視
図である。図3の(1)図は、波板5が重積される直前
の要部の平面図、(2)図は、ハニカム構造体1と表面
板3とを溶接する工程の要部の正面図である。図4は、
ハニカム構造体1と表面板3とを溶接する工程の斜視図
である。
【0012】まず製造方法について述べる。この製造方
法では、予め図1に示すように、シート状で帯状をなす
金属製の母材4が準備され、この母材4について、事後
波板5に折曲された場合に重積対象となる重積対象部分
6の1つおきに、第1小突起7が形成されると共に、事
後波板5に折曲された場合の各部分6,8(重積対象部
分6を含む)の両端に位置する取付片9毎に、第2小突
起10がそれぞれ形成される。
【0013】これらについて図1を参照しつつ詳述する
と、まず、シート状で帯状をなす金属製の母材4として
は、アルミ箔,ステンレス箔等の金属箔が用いられる。
そして、このような母材4は、短手方向に沿った各区画
線により長手方向に等間隔で、事後の重積対象部分6と
その他の部分8とに区画されており、図示例では、後述
のごとく正六角形状のセルを備えたハニカム構造体1が
成形されることになる関係上、重積対象部分6とその他
の部分8とが、交互に配されている。又、このような各
重積対象部分6やその他の部分8には、それぞれ、短手
方向側の両端に取付片9が切り出し形成されている。取
付片9は、各部分6,8から台形状に突出しており、隣
接する相互間に三角形状の切り欠きが形成される関係と
なっている。
【0014】そして、このような母材4の重積対象部分
6については、その1つおきに、つまり2個に1個の割
り合いでその中央に、第1小突起7が形成されている。
この第1小突起7は、図示例では表側に凸A(裏側に
凹)の状態で形成されており、事後のスポット溶接等に
際し、電流を集中させるに足る位置,大きさ,形状等に
て設けられている。
【0015】又、このような母材4の各部分6,8の取
付片9については、そのすべてに第2小突起10が形成
されている。この第2小突起10は、図示例では、長手
方向に沿った一方側(図面上では上側)の取付片9につ
いては、1個の表側に凸A(裏側に凹)のもの、次に3
個の裏側に凸B(裏側に凹)のもの、更に1個の表側に
凸Aのものの順に、順次形成されている。そして第2小
突起10は、この一方側の取付片9については、上述に
より第1小突起7が形成された重積対象部分6に関する
もののみが、表側に凸Aとなっている。これに対し、長
手方向に沿った他方側(図面上では下側)の取付片9に
ついては、第2小突起10は、3個の表側に凸Aのも
の、次に1個の裏側に凸Bのもの、更に3個の表側に凸
Aのものの順に、順次形成されている。そして第2小突
起10は、この他方側の取付片9については、上述によ
り第1小突起7が形成されていない重積対象部分6に関
するもののみが、裏側に凸Bとなっている。勿論この第
2小突起10も、前述した第1小突起7に準じ、事後の
溶接に際し、電流を集中させるに足る位置,大きさ,形
状等にて設けられている。
【0016】なお、このような方式によらず、第1小突
起7の形成に代え、小突起状に盛り付けられた第1ろう
材11を配すると共に、第2小突起10に代え、小突起
状に盛り付けられた第2ろう材12を配するようにして
もよい。すなわち、溶接用の第1小突起7や第2小突起
10を形成する方式に代え、ろう付け用の第1ろう材1
1や第2ろう材12を盛り付ける方式の採用も考えられ
る。そして、このような第1ろう材11や第2ろう材1
2に関しては、表側に凸Aや裏側に凸Bの状態を始め、
その位置,大きさ,形状等については、第1小突起7や
第2小突起10について上述した所に準じると共に、ろ
う付けに必要十分となるように設定される。
【0017】さてしかる後、まず図2や図3の(1)図
に示したように、係る母材4を、前述した短手方向に沿
った各区画線により長手方向に等間隔で順次反転折曲し
て行き、重積対象部分6とその他の部分8に順次折曲加
工することにより、波形の凹凸が連続的に折曲形成され
た波板5とすると共に、取付片9を各部分8に対し略フ
ランジ状に折曲する。
【0018】これらについて、図2や図3の(1)図を
参照しつつ詳述すると、母材4を、コルゲート成形機の
プレス型間つまりコルゲートギア間に通すことにより、
所定ピッチと高さの波形の凹凸、つまり図示例の半六角
形を始め、三角形,台形,その他各種形状の波形の凹凸
が、平行かつ長手方向に連続的に折曲形成された波板5
が得られる。そして、このような波板5の折曲加工され
た各重積対象部分6やその他の部分8について、それぞ
れ両端に位置する取付片9を直角に折曲して、各部分
6,8に対し略フランジ状とし、もって後述によりいわ
ば糊代として機能させるようにする。なお図示例の取付
片9は、各部分6,8の両端、つまり一方側(図面上で
は上側)と他方側(図面上では下側)で、その折曲方向
が適宜逆となっており、一方側が内側に折曲された場合
は他方側が外側に折曲され、逆に、一方側が外側に折曲
された場合は他方側が内側に折曲されている。取付片9
の折曲方向については、このように各部分6,8の両端
で適宜逆となると共に、後述により各波板5が重積され
た場合において、隣接する重積対象部分6のものが相互
に重ならない様、逆となるように設定される。そして、
このような折曲方向を採用したことにより、後述したハ
ニカム構造体1と表面板3との取付片9を介した溶接や
ろう付けに際し、相互間の位置決め精度が一段と向上す
ると共に、相互間の接合強度が一層強力になるという利
点がある。
【0019】さて次に、このような波板5を、所定長さ
毎に切断して、複数枚を重積すると共に、各重積対象部
分6を第1小突起7を利用して溶接することにより、中
空柱状のセル13の平面的集合体である金属製のハニカ
ム構造体1が成形される。
【0020】これについて、前述した図2,図3の
(1)図,図5の(1)図等を参照しつつ詳述すると、
波板5は、所定の一定長さ毎に切断された後、複数枚が
相互の凹凸つまり谷と山を合わせ、相互の重積対象部分
6を各々当接させて、多層に重積される。そして、当接
された重積対象部分6の内一方のみに形成された第1小
突起7を利用して、プロゼクション溶接等のスポット溶
接や、レーザー溶接等のビーム溶接が実施される。すな
わち、例えばスポット溶接機を用い電極を当てて通電す
ることにより、各第1小突起7に電流を集中させ、抵抗
熱を集中させて溶融することにより、当接された重積対
象部分6がそれぞれ溶着され、もって、重積された各波
板5が溶接されて、ハニカム構造体1が成形される。な
お、このようなハニカム構造体1において、図示例で
は、その両セル端面側において折曲される各取付片9
は、隣接する波板5間で、第2小突起10の向きが逆と
なっている。つまりハニカム構造体1の各セル13にお
いて、対向する各取付片9の第2小突起10は、表裏へ
の形成方向が逆になっており、一方が表側に凸Aの場合
には、対向する他方は裏側に凸Bとなっている。
【0021】ハニカム構造体1は、図5の(1)図等に
示したように中空柱状のセル13の平面的集合体よりな
る。すなわち、溶接により接合された波板5にて形成さ
れたセル壁14により、各々独立空間に区画され、例え
ば正六角形その他の各種形状をなす、中空柱状の多数の
セル13の平面的集合体よりなる。そしてハニカム構造
体1は、一般に重量比強度に優れ軽量性と共に高い剛性
・強度を備え、平面精度,保温性,遮音性等にも優れ、
成形も容易である等々の特性が知られ、そのまま又は後
述のハニカムパネル2として、各種構造材その他の用途
に広く使用されている。
【0022】なお、溶接用の第1小突起7に代え、前述
により、ろう付け用の第1ろう材11を重積対象部分6
に盛り付ける方式を採用した場合には、波板5を重積す
ると共に、各重積対象部分6を、この第1ろう材11を
利用してろう付けすることにより、中空柱状のセル13
の平面的集合体である金属製のハニカム構造体1が成形
される。このようにろう付け方式を採用した場合におい
て、その他の詳細は、第1小突起7を利用して溶接する
方式について、上述したところに準じる。
【0023】さてしかる後、このように成形されたハニ
カム構造体1を芯材として、その両端の各取付片9を、
各々に形成された第2小突起10を利用して、金属製の
表面板3に溶接することにより、ハニカムパネル2が得
られる。
【0024】これらについて、図3の(2)図,図4,
図5の(2)図等を参照しつつ詳述すると、まず、ハニ
カム構造体1の両セル端面に略フランジ状に折曲された
各取付片9に、それぞれ表面板3を当接させる。そし
て、その各取付片9に形成された第2小突起10を利用
して、プロゼクション溶接等のスポット溶接や、レーザ
ー溶接等のビーム溶接が実施される。すなわち、図示例
ではスポット溶接機の上下のロール電極15と電極板1
6間に、ハニカム構造体1を芯材として両表面板3を挟
み込んで、圧送しつつ通電することにより、各第2小突
起10に電流を集中させ、抵抗熱を集中させて溶融す
る。これにより、表面板3と当接された各取付片9とが
溶着され、もって表面板3とハニカム構造体1とが溶接
されて、図5の(2)図に示したハニカムパネル2が製
造される。
【0025】なお、溶接用の第1小突起7や第2小突起
10に代え、前述により、ろう付け用の第1ろう材11
や第2ろう材12を盛り付ける方式を採用した場合に
は、ハニカム構造体1を芯材とし、その両端の各取付片
9を、第2ろう材12を利用して金属製の表面板3にろ
う付けすることにより、ハニカムパネル2が製造される
ことになる。このようにろう付け方式を採用した場合に
おいて、その他の詳細は、第2小突起10等を利用して
溶接する方式について、上述したところに準じる。
【0026】さて、このようにして図5の(2)図に示
したように、芯材である中空柱状のセル13の平面的集
合体である金属製のハニカム構造体1の両面に、金属製
の表面板3が接合されてなる、ハニカムパネル2が製造
される。すなわち、このハニカム構造体1は、波形の凹
凸が連続的に折曲形成された金属製の波板5が、重積さ
れると共に、その各重積対象部分6に形成された第1小
突起7を利用して溶接されてなり、又、ハニカム構造体
1と表面板3とは、ハニカム構造体1を形成する波板5
の両端に略フランジ状に折曲された各取付片9を介し、
取付片9に形成された第2小突起10を利用して溶接さ
れている。他方、溶接用の第1小突起7や第2小突起1
0に代え、前述により、ろう付け用の第1ろう材11や
第2ろう材12を盛り付ける方式を採用して、ハニカム
パネル2が製造された場合には、ハニカム構造体1は、
金属製の波板5が重積されると共に、その各重積対象部
分6に小突起状に盛り付けされた第1ろう材11を利用
してろう付けされてなり、又、ハニカム構造体1と表面
板3とは、ハニカム構造体1の両端の各取付片9を介
し、取付片9に小突起状に盛り付けされた第2ろう材1
2を利用して、ろう付けされている。
【0027】本発明は、以上説明したようになってい
る。そこで以下のようになる。すなわち、このハニカム
パネル2およびその製造方法にあっては、ハニカム構造
体1は、金属製の波板5の重積対象部分6に形成された
各第1小突起7を利用して、重積された波板5間を溶接
することにより、中空柱状のセル13の平面的集合体と
して成形される。そしてハニカムパネル2は、このよう
なハニカム構造体1と金属製の表面板3とを、波板5の
両端に略フランジ状に折曲された各取付片9を介すると
共に、取付片9毎に形成された第2小突起10を利用し
て、溶接することにより製造される。このように、この
ハニカムパネル2およびその製造方法では、所定の第1
小突起7や第2小突起10に電流を集中させて、溶接を
実施する接合方式が採用されている。
【0028】他方、第1小突起7や第2小突起10に代
え、第1ろう材11や第2ろう材12を用いてなるハニ
カムパネル2およびその製造方法にあっては、まずハニ
カム構造体1は、金属製の波板5の重積対象部分6に小
突起状に盛り付けられた各第1ろう材11を利用して、
重積された波板5間をろう付けすることにより、中空柱
状のセル13の平面的集合体として成形される。そして
ハニカムパネル2は、このようなハニカム構造体1と金
属製の表面板3とを、波板5の両端に略フランジ状に折
曲された各取付片9を介すると共に、取付片9毎に小突
起状に盛り付けられた各第2ろう材12を利用して、ろ
う付けすることにより製造される。このように、このハ
ニカムパネル2およびその製造方法では、所定の第1ろ
う材11や第2ろう材12を利用して、ろう付けを実施
する接合方式が採用されている。
【0029】さてそこで、このような2つの接合方式を
採用したハニカムパネル2およびその製造方法にあって
は、次の第1,第2,第3のようになる。第1に、所定
の第1小突起7や第2小突起10を利用して溶接を実施
する接合方式、又は、所定の第1ろう材11や第2ろう
材12を利用してろう付けを実施する接合方式を採用し
たことにより、このハニカムパネル2では、強力で確実
かつ安定した溶接,ろう付けが実現されている。そし
て、前述したこの種従来例のように接着剤を使用する接
合方式を採用しなかったので、ガスの発生による接着ム
ラ等の接合不良も防止される。
【0030】第2に、同様に溶接やろう付けを実施する
接合方式を採用したことにより、簡単な工程や容易な管
理により、接合時間も短縮化されて、ハニカムパネル2
が製造されるようになる。つまり、前述したこの種従来
例のように接着剤を使用する接合方式を採用しなかった
ので、複雑な温度管理,圧力管理,時間管理等が不要で
あると共に、接着,接合に長時間を要するようなことも
無い。
【0031】第3に、同様に溶接やろう付けを実施する
接合方式を採用したことにより、このハニカムパネル2
は、その母材4の融点に近い温度程度まで使用可能とな
り、使用温度が向上する。つまり、前述したこの種従来
例のように接着剤を使用する接合方式を採用しなかった
ので、使用温度が接着剤の融点である200度以下程度
に制限されることもない。
【0032】
【発明の効果】本発明に係るハニカムコアおよびその製
造方法は、以上説明したように、まず請求項1,2で
は、重積対象部分に形成された第1小突起を利用して、
ハニカム構造体の波板間を溶接すると共に、所定の取付
片毎に形成された第2小突起を利用して、ハニカム構造
体と表面板とを溶接することにより、又、請求項3,4
では、重積対象部分に小突起状に盛り付けられた第1ろ
う材を利用して波板間をろう付けすると共に、所定の取
付片毎に小突起状に盛り付けられた第2ろう材を利用し
て、ハニカム構造体と表面板とをろう付けすることによ
り、共に、次の効果を発揮する。
【0033】第1に、剥離や膨張等を生じる接合不良が
防止される。すなわち、このハニカムパネルにあって
は、強力で確実かつ安定した溶接,ろう付けが実現され
ており、この種従来例のような接着ムラ等による接合不
良が防止されるので、ハニカム構造体内における波板間
の剥離、ハニカム構造体と表面板との剥離、ハニカムパ
ネルの膨張、等々の発生は回避される。
【0034】第2に、しかもこの種従来例のように、複
雑な温度管理,圧力管理,時間管理等を要することも無
く、簡単容易にハニカムパネルが製造される。更に、接
合時間が短縮され、比較的短時間のうちにハニカムパネ
ルが製造される。
【0035】第3に、使用温度が向上する。すなわち、
この種従来例のように、使用温度が200度以下程度に
制限されるようなことは無く、このハニカムパネルは、
その母材の融点に近い温度程度まで、使用可能となる。
このように、この種従来例に存した問題点が一掃される
等、本発明の発揮する効果は、顕著にして大なるものが
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るハニカムパネルおよびその製造方
法の実施例の説明に供し、(1)図は、準備された母材
の平面図、(2)図は、同母材の側面図、(3)図は、
同母材の斜視図である。
【図2】同実施例の説明に供し、折曲形成された波板が
重積される直前の斜視図である。
【図3】同実施例の説明に供し、(1)図は、波板が重
積される直前の要部の平面図、(2)図は、ハニカム構
造体と表面板とを溶接する工程の要部の正面図である。
【図4】ハニカム構造体と表面板とを溶接する工程の斜
視図である。
【図5】一般例の正面概略図であり、(1)図はハニカ
ム構造体を、(2)図はハニカムパネルを示す。
【符号の説明】
1 ハニカム構造体 2 ハニカムパネル 3 表面板 4 母材 5 波板 6 重積対象部分 7 第1小突起 8 その他の部分 9 取付片 10 第2小突起 11 第1ろう材 12 第2ろう材 13 セル 14 セル壁 15 ロール電極 16 電極板 A 表側に凸 B 裏側に凸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00 B21D 47/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芯材である中空柱状のセルの平面的集合
    体である金属製のハニカム構造体の両面に、金属製の表
    面板が接合されてなるハニカムパネルであって、 該ハニカム構造体は、波形の凹凸が連続的に折曲形成さ
    れた金属製の波板が、重積されると共に、その重積対象
    の各部分に形成された第1小突起を利用して溶接されて
    なり、又、該ハニカム構造体と該表面板とは、該ハニカ
    ム構造体を形成する該波板の両端に略フランジ状に折曲
    された各取付片を介し、該取付片に形成された第2小突
    起を利用して溶接されていること、を特徴とするハニカ
    ムパネル。
  2. 【請求項2】 シート状で帯状をなす金属製の母材を準
    備し、該母材について、事後波板に折曲された場合に重
    積対象となる各部分に1つおきに、第1小突起を形成す
    ると共に、事後波板に折曲された場合の各部分の両端に
    位置する取付片毎に、第2小突起を形成しておいてか
    ら、 まず、該母材を、上記重積対象となる各部分その他の各
    部分に折曲加工することにより、波形の凹凸が連続的に
    折曲形成された波板とすると共に、該取付片を該各部分
    に対し略フランジ状に折曲し、 次に、該波板を複数枚重積すると共に、上記重積対象の
    各部分を該第1小突起を利用して溶接することにより、
    中空柱状のセルの平面的集合体である金属製のハニカム
    構造体を成形し、 しかる後、該ハニカム構造体を芯材とし、その両端の各
    該取付片を各々に形成された該第2小突起を利用して、
    金属製の表面板に溶接することにより、ハニカムパネル
    を得ること、を特徴とするハニカムパネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 芯材である中空柱状のセルの平面的集合
    体である金属製のハニカム構造体の両面に、金属製の表
    面板が接合されてなるハニカムパネルであって、 該ハニカム構造体は、波形の凹凸が連続的に折曲形成さ
    れた金属製の波板が、重積されると共に、その重積対象
    の各部分に小突起状に盛り付けされた第1ろう材を利用
    してろう付けされてなり、又、該ハニカム構造体と該表
    面板とは、該ハニカム構造体を形成する該波板の両端に
    略フランジ状に折曲された各取付片を介し、該取付片に
    小突起状に盛り付けされた第2ろう材を利用してろう付
    けされていること、を特徴とするハニカムパネル。
  4. 【請求項4】 シート状で帯状をなす金属製の母材を準
    備し、該母材について、事後波板に折曲された場合に重
    積対象となる各部分に1つおきに、小突起状に第1ろう
    材を盛り付けると共に、事後波板に折曲された場合の各
    部分の両端に位置する取付片毎に、小突起状に第2ろう
    材を盛り付けておいてから、 まず、該母材を、上記重積対象となる各部分その他の各
    部分に折曲加工することにより、波形の凹凸が連続的に
    折曲形成された波板とすると共に、該取付片を該各部分
    に対し略フランジ状に折曲し、 次に、該波板を複数枚重積すると共に、上記重積対象の
    各部分を該第1ろう材を利用してろう付けすることによ
    り、中空柱状のセルの平面的集合体である金属製のハニ
    カム構造体を成形し、 しかる後、該ハニカム構造体を芯材とし、その両端の各
    該取付片を各々に盛り付けられた該第2ろう材を利用し
    て、金属製の表面板にろう付けすることにより、ハニカ
    ムパネルを得ること、を特徴とするハニカムパネルの製
    造方法。
JP05019620A 1993-01-12 1993-01-12 ハニカムパネルおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3107940B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05019620A JP3107940B2 (ja) 1993-01-12 1993-01-12 ハニカムパネルおよびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP05019620A JP3107940B2 (ja) 1993-01-12 1993-01-12 ハニカムパネルおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06206270A JPH06206270A (ja) 1994-07-26
JP3107940B2 true JP3107940B2 (ja) 2000-11-13

Family

ID=12004241

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP05019620A Expired - Fee Related JP3107940B2 (ja) 1993-01-12 1993-01-12 ハニカムパネルおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3107940B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6976572B2 (ja) * 2018-03-05 2021-12-08 伸和コントロールズ株式会社 ハニカムパネル及びその製造方法、並びに筐体
CN108773111A (zh) * 2018-05-28 2018-11-09 深圳先进技术研究院 功能梯度蜂窝夹芯板及其制造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH06206270A (ja) 1994-07-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2674714B2 (ja) ハニカムコアおよびハニカムコアとハニカムパネルの製造方法
JP2553733B2 (ja) 耐熱構造体
JPH0613193B2 (ja) 熱可塑性樹脂部材の積層方法
US5380579A (en) Honeycomb panel with interlocking core strips
JPS6094343A (ja) ハニカムコアパネル用のコアストリツプ及びその製造方法
JP3107940B2 (ja) ハニカムパネルおよびその製造方法
WO1993019933A1 (en) Honeycomb panel and method for manufacturing the same
US6599609B2 (en) Flanged honeycomb core and method of making same
JPS6363839B2 (ja)
JP2587166B2 (ja) 曲面ハニカムパネル
JPH0955458A (ja) ヒートシンクの製造方法
JP2913255B2 (ja) ハニカムコア、ハニカムパネルおよびそれらの製造法
JPH06106357A (ja) 金属製ハニカム構造体の製造方法
JP2913256B2 (ja) 段ボール構造のパネルおよびその製造法
JP2587167B2 (ja) 曲面ハニカムパネル
JP3157411B2 (ja) ハニカムコアおよびその製造方法
JP2852805B2 (ja) 耐熱構造体の製造方法、および耐熱構造体
JP2586933B2 (ja) ハニカムコア
JPS6347741Y2 (ja)
JP2600890Y2 (ja) アルミニウムろう付けハニカムパネル
KR100261506B1 (ko) 패널 구조물 및 패널 제조방법
JPH0768677A (ja) ろう付けハニカムパネルおよびその製造方法
JPH0985861A (ja) 軽量構造板
JPH08281847A (ja) ハニカム構造体
JPH01127125A (ja) サンドイッチパネルの製造方法と装置

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees