JPH069738B2 - ハニカム構造体の製造方法 - Google Patents

ハニカム構造体の製造方法

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JPH069738B2
JPH069738B2 JP62204433A JP20443387A JPH069738B2 JP H069738 B2 JPH069738 B2 JP H069738B2 JP 62204433 A JP62204433 A JP 62204433A JP 20443387 A JP20443387 A JP 20443387A JP H069738 B2 JPH069738 B2 JP H069738B2
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、ハニカム構造体の製造方法に関する。すなわ
ち、平板材と波板材とをろう付けすることにより、ハニ
カム構造体を製造する方法に関するものである。
「従来の技術」 このようなハニカム構造体の製造方法において、ろう付
けのためのろう材の付設は、従来次のごとく行われてい
た。すなわち、平板材と波板材の少なくともいずれか一
方について、事後当接されろう付けされる面に、ろう材
が次のように付設されていた。
まず第1に、平板材の表面又は波板材の凸部表面に、そ
の全面にわたって、ろう材を設けることが行われてい
た。又第2に、平板材の表面又は波板材の凸部表面に、
その幅方向に所定間隔を置いて一定幅を持ちかつその長
手方向に沿って略直線状に、ろう材を設けることが行わ
れていた。例えば両側部と中央部の各部にのみ、長手方
向に略直線状にろう材が設けられていた。更に第3に、
平板材の表裏の両面又は波板材の凸部表面と凹部裏面の
両面に、ともに上記第2の従来例と同様にその幅方向に
所定間隔を置いて一定幅を持つとともに、その長手方向
に沿っても所定ピッチのもとに、略破線状にろう材を設
けることも行われていた。
「発明が解決しようとする問題点」 ところで、このような従来例にあっては、次の問題点を
指摘されていた。
まず前記第1の全面にろう材を設ける従来例は、事後の
加熱,ろう付けにより広い面積にわたって平板材と波板
材とが接合されるため、熱膨張の吸収が困難となり、た
めに製造されたハニカム構造体について、その寿命が短
いセル形状が均一でない等、強度面に不安があった。
次に前記第2,第3の略線状にろう材を設ける従来例に
あっては、平板材と波板材とが部分的に接合されること
になるので、このような第1の従来例において指摘され
ていた問題は解消される反面、次の問題が指摘されてい
た。
すなわち、ろう材は幅方向に必ず所定間隔を置き、更に
長手方向にも所定ピッチのもとに設けられることが多
く、従って平板材と波板材との当接面においてろう材を
介することなく、すなわち接合されず単に当接している
だけの個所が多く存在していた。しかもこのような非接
合個所は、平板材と波板材の幅方向の縁部,両側部と中
央部間等の一定部分に、その辺と平行に必ず発生するこ
とになり、もって製造されたハニカム構造体についてこ
の面からセル形状が均一でなくなり、特に強度面に不安
があるという問題が指摘されていた。又前記第3の従来
例にあっては、所定間隔,一定幅,所定ピッチ等のもと
にろう材が設けられるので、迅速かつ連続的なろう材付
設作業が困難で、製造が容易でなく製造コストがかかる
という問題があった。
そして更に、前記第2,第3の略線状にろう材を設ける
従来例では、ろう材の付設に際しその仮止め等が一般に
行われていた。すなわち、ろう材を平板材,波板材の所
定位置に略線状に付設するためには、例えば粉状、微細
片状のろう材を、接着剤,粘着剤等のバインダーを用い
るか又はスポット溶接等により、仮止めすることを要し
ていた。そこで前記第2,第3の従来例は、この面から
もろう材付設作業が面倒であり、製造が容易でなく製造
コストがかかるという問題とともに、特に次の問題が指
摘されていた。
すなわち(a)、接着剤等を介するので、ろう材を平板
材、波板材の所定位置に所定量ずつ、むらなく均一かつ
細かく正確に付設することが非常に困難化し、もって部
分的な接合むらそして強度むらが発生しやすかった。し
かも(b)、ろう材を例え均一かつ正確に付設できたとし
ても、次の工程で平板材と波板材を当接し重積,巻き付
ける際、ろう材がずれてしまうことが多々あり、もって
これにより部分的な接合むらそして強度むらが発生する
ことがあった。又(c)、接着剤等がろう材に不純物とし
て含まれてしまうので、この面から全体的な接合強度の
低下が指摘されていた。そこでこれら(a),(b),(c)に
より、製造されたハニカム構造体について、特に強度面
に不安が存し信頼性に問題があった。
従来例ではこのような点が指摘されていた。
本発明は、このような実情に鑑み、上記従来例の問題点
を解決すべくなされたものであって、ろう材を平板材の
表裏にわたり直接的かつ連続的に等間隔で巻き付けるこ
とにより、所定のごとく傾斜した略線状に設け、かつ該
ろう材としてアモルファスろう材を用いてなることによ
り、平板材と波板材とが部分的に接合されるとともに、
両者の当接面における接合部が比較的広く非接合個所が
比較的限定されかつ一定部分に偏在せず分散され、又そ
のろう材付設作業も容易であり、しかも所定位置に所定
量のろう材を付設でき事後のずれもなく不純物も含まれ
ず、もって特に強度面に優れてなる、ハニカム構造体の
製造方法を提案することを目的とする。
「問題点を解決するための手段」 この目的を達成する本発明の技術的手段は、次のとおり
である。
このハニカム構造体の製造方法は、次の準備工程,ろう
材付設工程,当接工程,ろう付け工程等を、有してなっ
ている。
準備工程では、シート状の平板材と、凹凸を備えた所定
形状が連続的に曲折成形された波板材とを、予め準備さ
れる。
ろう材付設工程では、該平板材についてろう材が、表裏
両面にわたり各々等間隔で平行かつ連続的に巻き付ける
ことにより、表裏で相互の傾斜方向を逆にしその辺に対
して傾斜した略線状に設けられる。かつ該ろう材として
は、アモルファスろう材が用いられる。
当該工程では、次に該平板材と波板材とが、該ろう材を
介して当接される。
ろう付け工程では、このように当接された該平板材と波
板材とが、加熱により部分的に接合される。
「作 用」 本発明に係るハニカム構造体の製造方法は、このような
手段よりなるので、次のごとく作用する。
準備工程で準備された平板材について、ろう材付設工程
でろう材が設けられる。そして、このろう材は、アモル
ファスろう材を用いてなるとともに、次の当接工程で当
接される平板材の表裏にわたり所定のごとく、直接的か
つ連続的に巻き付けることにより、その辺に対して傾斜
した略線状に設けられる。しかる後当接工程で当接され
た平板材と波板材とは、ろう付け工程でろう材の加熱に
より部分的に接合される。
そこで第1に、このように平板材と波板材とは、広い面
積にわたらず限られた面積で部分的に接合されるので、
熱膨張の吸収に優れ、もって製造されるハニカム構造体
に悪影響を及ぼすことがなく、強度面に優れたものが得
られる。
そして第2に、係る部分的な接合をもたらすろう材は、
平板材の表裏で傾斜方向を逆にしその辺に対して傾斜し
て設けられ、波板材との当接面においても傾斜している
ととに、係るろう材としてアモルファスろう材が用いら
れている。つまりろう付け工程で加熱により溶融される
ろう材は、係る傾斜したアモルファスろう材よりなるの
で毛細管現象が起き易く、もって毛細管現象により両者
間の当接面の間隙に広く流出する。すなわち、ろう材が
傾斜した位結晶質のアモルファスろう材よりなり、溶融
時に毛細管現象で周辺に流出し易く、もって平板材と波
板材との接合は部分的な接合にしては比較的広く、逆に
非接合個所が比較的限定されることになる。もって製造
されるハニカム構造体は、強度面に優れている。
更に第3に、このようにろう材が平板材の表裏で傾斜方
向を逆にしその辺に対して傾斜して設けられるので、ろ
う付け工程による部分的な接合は辺に対し平行とはなら
ず傾斜し、もって平板材と波板材の当接面全体に分散さ
れる。すなわち、両者の当接面において接合されず単に
当接しているだけの非接合個所は、一定部分に必ず発生
する等偏在することなく広い各所に分散される。従って
製造されるハニカム構造体は、この点からも強度面等に
優れることになる。
第4に、そしてろう材付設工程における作業も容易であ
る。すなわち、ろう材は平板材の表裏に直接的かつ連続
的に巻き付けることにより付設されるので、その作業は
迅速かつ容易に行え、もってこのハニカム構造体は製造
が容易である。
第5に、又ろう材はろう材付設工程において、平板材の
表裏に仮止め等を要せず接着剤等を介しない直接的な巻
き付けにより付設されるので、(a)ろう材を所定位置に
所定量ずつむらなく均一かつ正確に付設でき、(b)次の
当接工程においてろう材がずれることがなく、(c)ろう
材に不純物が含まれるようになこともない。もってこれ
らにより、製造されたハニカム構造体は特に強度面に優
れている。
「実施例」 以下本発明を、図面に示すその実施例に基づいて、詳細
に説明する。
まずその構成等について、準備工程,ろう材付設工程,
当接工程,ろう付け工程,巻付装置の1例等,工程ブロ
ック図の順に説明する。
第1図は、本発明に係るハニカム構造体の製造方法の実
施例の説明に供する、平板材,波板材,ろう材等の斜視
説明図である。
まず準備工程について述べる。
準備工程では、シート状の平板材1と、凹凸を備えた所
定形状が連続的に曲折成形された波板材2とが、予め準
備される。
この母材たる平板材1および波板材2としては、各種合
金その他の金属等の薄板、箔等が適宜選択され、所定の
幅と長さに形成されたものが用いられる。波板材2は、
平板材1に対しプレス型,歯車等を用いるコルゲート法
により、その厚み方向に凹部と凸部とを備えた所定形状
を連続的に曲折成形せしめたものである。曲折成形され
る連続的な形状としては、例えば六角形を2等分した台
形空間を形成する凹部,凸部のほか、三角波形状、曲波
形状、その他の各種波形状、多角形状、凹曲・凸曲状、
その他の各種形状が可能である。
準備工程は、このようになっている。
次にろう材付設工程について述べる。
ろう材付設工程では、平板材1について次の当接工程で
当接される表裏両面にわたり、ろう材Aが、各々等間隔
で平行かつ連続的に巻き付けることにより、表裏で相互
の傾斜方向を逆にして傾斜した略線状に設けられる。
ろう材Aとしては、非結晶質のアモルファスろう材が用
いられる。アモルファスろう材は、添加元素として鉄,
ケイ素,ホウ素,リン,クロム,モリブデン,タングス
テン等を適宜加えた例えばニッケル基合金又はコバルト
基合金等を、液体急冷法すなわち高温の溶融状態のもと
に超高速で急冷して製造した、非結晶質のアモルファス
状をなす。そしてこのようなアモルファスろう材を用い
たろう材Aは、結晶構造を持たないので一定の溶融温度
に達すると一斉に溶融しいわゆる偏析が生じないととも
に、拡散されて対象たる平板材1と波板材2間で合金化
される等、強度・接合力に優れるという特性が知られて
いる。
そしてこのろう材Aは、平板材1の方に、かつその表裏
の両面すなわち次の当接工程で当接される面に設けら
れ、又ろう材Aは、この平板材1の長手方向,幅方向の
各上下,左右の辺3に対して、次の態様で傾斜した略線
状に設けられる。すなわちろう材Aは、所定のごとく巻
き付けられることにより平板材1に多数等間隔で平行に
かつ表裏で相互な傾斜方向を逆にし、又平板材1の上下
の辺3で表裏のものが一体的に連続する位置関係となっ
ている。なお第1図のろう材Aは、2本が連続的に巻か
れているが、1本として用いることも可能であり、更に
複数本用いるよいにしてもよい。なおろう材Aは、平板
材1の表裏の両面に設けられるが、重積によりハニカム
構造体4が製造される場合(後述の第2図参照)には、
その最上段の平板材1にあっては裏面のみ、その最下段
の平板材1にあっては表面のみに設けられる。
又このように巻き付けて使用されるろう材Aの間隔,数
量等は、製造されるハニカム構造体4について要求され
る強度に応じ、それに耐えるべく適宜設定される。特
に、ろう材Aの巻き付け間隔,数量等を適宜設定するこ
とにより、端面における非接合箇所の多少を調整し、も
って要求される所望の強度が得られるようにするとよ
い。
ろう材付設工程は、このようになっている。
次に当該工程について述べる。
当該工程では、次に平板材1と波板材2とが、先に平板
材1に付設されたろう材Aを介して当接される。
そして複数の平板材1と波板材2とが当接により重積さ
れるか、又は各1枚で帯状をなす平板材1と波板材2と
が当接されるとともに一定中心にて巻き付けられる。第
2図は、重積により製造された積層ブロック状のハニカ
ム構造体4を示す、斜視図である。第3図は、巻き付け
により製造されたコルゲートチューブ状のハニカム構造
体4を示す斜視図であり、(1)図はその要部の正面図、
(2)図はその斜視図である。
そしてこの当接工程は先のろう材付設工程とともに、つ
まりろう材Aを設けつつ当接を行うようにすることも可
能である。
当接工程は、このようになっている。
次にろう付け工程について述べる。
ろう付け工程では、このように当接された平板材1と波
板材2とが、加熱により部分的に接合される。
すなわち、第2図のごとく当接されて重積されるか又は
第3図のごとく当接されて巻き付けられた、平板材1と
波板材2とは加熱され、ろう材Aつまりアモルファスろ
う材がその溶融温度で一斉に溶融されることにより、相
互間が部分的に接合される。そしてろう材Aにより形成
される接合部は、前述の傾斜態様に対応したものとな
り、このようにして、第2図又は第3図に示したハニカ
ム構造体4が製造される。又このようなろう付けは例え
ば真空加熱方式により、つまり真空炉中に当接工程で当
接つまり重積又は巻き付けれた平板材1と波板材2とを
置き、ろう材Aの溶融温度に加熱することにより行われ
る。なおこのように真空中で加熱するのは酸化防止の為
であるので、係る真空加熱方式によらず、不活性ガス雰
囲気中で加熱するいわゆる雰囲気加熱方式によってもよ
い。
ろう付け工程は、このようになっている。
次に巻付装置の1例等について述べる。
第4図は、前述の当接工程において用いられる巻付装置
5の1例およびその他の工程で用いられる装置等を示
す、正面図である。
この図示例にあっては、ロール状に巻き取られた帯状の
平板材1が、図面下側において不動部に回動自在に保持
されている。そしてこのようなロール状からシート状に
巻き戻された平板材1は、次に成形加工装置たる歯車対
6間を通されることにより、前述ごとく所定形状が連続
的に曲折成形されて、波板材2となる。他方上述と同様
にロール状に巻き取られた帯状の平板材1が図面上側に
おいて不動部に回動自在に保持されており、このような
ロール状からシート状に巻き戻された平板材1は、上述
のより曲折成形された波板材2とともに次のロール対7
へと送られる。
すなわち、このような準備工程を辿った平板材1と波板
材2とは、ろう材付設工程{示せず)を辿り平板材1の
方にろう材Aが設けられた後、次の当該工程に向かう。
そして当接装置たるロール対7を通過することにより両
者はろう材Aを介し当接され、このように当接された各
1枚の帯状をなす平板材1と波板材2とは、次の巻付装
置5に送られる。そして、不動部に回動自在に保持され
かつ駆動機構(図示せず)にて回転駆動される巻付ロー
ルを備えた巻付装置5に至り、当接されていた平板材1
と成板材2とは、一定中心により巻き付けられることに
なる。このような当接工程を辿った後、ろう付け工程
(図示せず)により、第3図に示すようなコルドートチ
ューブ状のハニカム構造体4が製造されることになる。
第4図の巻付装置5の1例等は、このようになってい
る。
次に以上述べたところを、第5図,第6図の工程ブロッ
ク図により説明しておく。
第5図は、重積により製造される積層ブロック状のハニ
カム構造体4(第2図参照)の製造方法の説明に供す
る、工程ブロック図である。第6図は、巻き付けにより
製造されるコルドートチューブ状のハニカム構造体4
(第3図参照)の製造方法の説明に供する、工程ブロッ
ク図である。
まず第5図について述べると、ステップで準備された
母材たる平板材1は、ステップで樹脂,洗浄される。
又ステップで同様に準備された母材たる平板材1は、
ステップで波板材2に成形加工された後、ステップ
で脱脂,洗浄される。
そしてこのような準備工程を辿った平板材1に対し、ス
テップのろう材Aが、ステップのろう材付設工程で
設けられる。そしてこのような平板材1と先に述べた波
板材2とは、次のステップの当接工程,重積された
後、ステップで真空ろう付け等によるろう付け工程を
経ることにより、ステップで第2図に示した積層ブロ
ック状のハニカム構造体4が完成された製造されるに至
る。
次に第6図について述べると、ステップのロール母材
が巻き戻された平板材1と、ステップのロール母材が
巻き戻された平板材1がステップで成形加工された波
板材2とが、予め準備される。そしてこのような準備工
程を辿った平板材1に対し、ステップのロール状のろ
う材Aが、ステップのろう材付設工程で設けられる。
そしてこのような平板材1と先に述べた波板材2とは、
次のステップの当接工程で、対ロール7,巻付装置5
(第4図参照)により当接,巻き付けされた後、ステッ
プで巻付装置5から取り外される。
しかる後ステップでその巻付端部たる平板材1,波板
材2の端部を、その内側のものにスポット溶接等により
止着して巻付状態を固定的に保持せしめた後、ステップ
で真空ろう付け等によるろう付け工程を辿ることによ
り、ステップで第3図に示したコルゲートチューブ状
にはハニカム構造体4が完成され製造されるに至る。
第5図,第6図の工程ブロック図は、このようになって
いる。
本発明に係るハニカム構造体4の製造方法は、以上説明
したごとくになっている。
以下その作動等について説明する。
まず前述のごとく、基準工程で準備された平板材1につ
いて、ろう材付設工程でろう材Aが設けられる。そして
このろう材Aは、アモルファスろう材を用いてなるとと
もに、次の当接工程で波板材2に当接される平板材1の
表裏両面にわたり、各々等間隔で平行かつ連続的に巻き
付けることにより、表裏で相互に傾斜方向を逆にし、そ
の上下,左右の辺3に対して傾斜した略線状に設けられ
る。
しかる後当接工程で、このように部分的に設けられたろ
う材Aを介し当接された平板材1と波板材2とは、次の
ろう付け工程でろう材Aの加熱により部分的に接合され
る。そこでこのハニカム構造対の製造方法は、次の第
1,第2,第3,第4,第5のごとくなる。
第1に、熱膨張の吸収に優れることになる。すなわち、
このように平板材1と波板材2とは、広い面積にわたら
ず限られた面積で部分的にろう材Aにより接合される。
従って熱膨張の吸収に優れ、製造されるハニカム構造体
4に悪影響を及ぼすことがなく、ハニカム構造体4は強
度面に優れてなる。
第2に、部分的な接合にしては、接合が比較的広く行わ
れる。すなわち、係る部分的な接合をもたらすろう材A
は、平板材1の表裏で傾斜方向を逆にしその辺3に対し
て傾斜して設けられ、平板材1と波板材2の当接面にお
いても傾斜しているとともに、係るろう材Aとしてはア
モルファスろう材が用いられている。つまりろう付け工
程で加熱により溶融されるろう材Aは、係る傾斜を備え
たアモルファスろう材よりなるので毛細管現象が起き易
く、もって毛細管現象により両者間の当接面の間隙にに
広く流出する。このようにろう材Aが傾斜した非結晶質
のアモルファスろう材よりなり、溶融時に毛細管現象で
周辺に流出し易く、もって平板材1と波板材2との接合
は部分的な接合にしては比較的広く、逆に非接合個所が
比較的限定されることになる。もって製造されるハニカ
ム構造体4は、この点からも強度面に優れている。
第3に、このような部分的な接合は、当接面全体に分散
していることになる。すなわち、ろう材Aが平板材1の
表裏で傾斜方向を逆にしその辺3に対して傾斜して設け
られているので、ろう付け工程による部分的な接合は平
板材1と波板材2の当接面全体に分散し、接合部は辺3
に対し平行とはならず傾斜している。従って平板材1と
波板材2との当接面において、接合されず単に当接して
いるだけの非接合個所も、一定部分に必ず発生する等偏
在することなく広い分散される。例えば従来のごとく、
非接合個所が平板材1,波板材2の幅方向の縁部,両側
部と中央部間等の一定部分において、辺3に平行に発生
しているということは一掃され、非接合個所は広く各所
に分散している。従って製造されるハニカム構造体4
は、更にこの点からも強度面に優れることになる。
第4に、そしてろう材付設工程における作業も容易であ
る。すなわち、ろう材Aは平板材1の表裏にわたり直接
的かつ連続的に巻き付けることにより付設され、接着剤
等を用いた仮止め等も不要である。もってその付設作業
は迅速かつ容易に行え、このハニカム構造体4は製造が
容易である。
第5に、このようにろう材付設工程において、ろう材A
は平板材1の表裏に仮止め等を要せず直接的に付設でき
る。そこで(a)、ろう材Aを所定位置に所定量ずつ、む
らなく均一かつ細かく正確に付設できるようになる。つ
まり接着剤等を用いた仮止め等を要しないので、部分的
な接合むらそして強度むらの発生が防止される。又
(b)、次の当接工程においておいて材Aがずれることも
ない。つまりろう材Aは、仮止め等を要せずかつ巻き付
けによりしっかりと平板材1に付設されるので、次の当
接工程で波板材2と重積・巻き付け等により当接された
際、ずれるようなことがなく、もってこの点からも部分
的な接合むらそして強度むらの発生が防止される。更に
(c)、ろう材Aに不純物が含まれるようなこともない。
つまり仮止め等を要しないので、接着剤等がろう材Aに
不純物として含まれてしまうようなことがなく、もって
全体的にも接合強度が向上する。そこでこれら(a),
(b),(c)により、製造されたハニカム構造体4は、特に
強度面に優れている。
「発明の効果」 本発明に係るハニカム構造体の製造方法は、以上説明し
たごとく、ろう材を平板材の表裏にわたり直接的かつ連
続的に等間隔で巻き付けることにより、表裏で傾斜方向
を逆にして傾斜した略線状に設け、かつ該ろう材ちょし
てアモルファスろう材を用いてなることにより、次の効
果を発揮する。第1に、平板材と波板材とが部分的に接
合され熱膨張の吸収に優れるとともに、第2に、両者の
当接面における接合部が比較的広く非接合個所が比較的
限定され、かつ第3に、接合部は一定部分に偏在せず分
散される。従ってこれら第1,第2,第3により、製造
されるハニカム構造体は、耐久性に優れそのセル形状が
均一で強度面に優れる等、品質・性能・信頼性に優れて
いる。しかも第4に、そのろう材付設作業は迅速かつ連
続的に行うことができ、製造が容易で製造コストも軽減
さる。
そして第5に、ろう材は巻き付けにより仮止め等を要せ
ず付設されるので、(a)所定位置に所定量ずつ均一かつ
正確に配され、(b)事後当接等によりずれることがな
く、(c)不純物が含まれることもない。そこで製造され
たハニカム構造体は、特に強度面に優れ、品質・性能・
信頼性に極めて優れている。
このように本発明によると、この種従来例に存した問題
点が一掃される等、その発揮する効果は顕著にして大な
るものがある。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明に係るハニカム構造体の製造方法の実
施例の説明に供する、平板材,波板材,ろう材等の斜視
説明図である。 第2図は、重積によ製造された積層ブ
ロック状にハニカム構造体を示す、斜視図である。第3
図は、巻き付けにより製造されたコルゲートチューブ状
のハニカム構造体を示す、斜視図であり、(1)図はその
要部の正面図、(2)図はその斜視図である。 第4図は、当接工程において用いられる巻付装置の1例
およびその他の工程で用いられ装置等を示す、正面図で
ある。 第5図は、重積により製造される積層ブロック状のハニ
カム構造体の製造方法の説明に供する、工程ブロック図
である。第6図は、巻き付けにより製造されるコルゲー
トチューブ状のハニカム構造体の製造方法の説明に供す
る。工程ブロック図である。 1…平板材 2…波板材 3…辺 4…ハニカム構造体 A…ろう材

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状の平板材と、凹凸を備えた所定形
    状が連続的に曲折成形された波板材とを、予め準備する
    準備工程と、 該平板材についてろう材を、表裏両面にわたり各々等間
    隔で平行かつ連続的に巻き付けることにより、表裏で相
    互の傾斜方向を逆にしその辺に対して傾斜した略線状に
    設け、かつ該ろう材としてはアモルファスろう材が用い
    られるろう材付設工程と、 次に該平板材と波板材とを、該ろう材を介して当接させ
    る当接工程と、 このように当接された該平板材と波板材とを、加熱によ
    り部分的に接合するろう付け工程とを、 有してなることを特徴とするハニカム構造体の製造方
    法。
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