JPH09155440A - 押出成形装置 - Google Patents

押出成形装置

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JPH09155440A
JPH09155440A JP32064995A JP32064995A JPH09155440A JP H09155440 A JPH09155440 A JP H09155440A JP 32064995 A JP32064995 A JP 32064995A JP 32064995 A JP32064995 A JP 32064995A JP H09155440 A JPH09155440 A JP H09155440A
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JP
Japan
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seal
block
billet
container
seal block
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Application number
JP32064995A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Oba
浩義 大庭
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 バープサイクルを行なう必要がないような信
頼性の高い脱気方法を確立するとともにブリスタ混入に
よる押出形状の品質ないし歩留まりを低下させないよう
にする。 【解決手段】 ビレットの装填されるコンテナライナを
有するコンテナの押出ステム側端面に設けたリング状の
突起部と、前記押出ステムの軸線方向と交差方向に開閉
自在な一対の2つ割のリング状シールブロックを設け、
前記シールブロックを閉じた時前記シールブロック当接
面側に取付けたシール部材を介してリング状突起部の外
周面とフィックスダミイブロックまたは押出ステムの外
周面に同時に密接さ得るようにするとともに、シールブ
ロックに前記シール部材を冷却する冷却装置を配設し、
さらに、前記フィックスダミイブロックの内部に冷却装
置を設けた構成にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウム合金
などの押出プレスによる押出成形に際して、コンテナ内
からダイスを通ってビレットが押出される前にコンテナ
とビレット間の空気をコンテナの外に脱気し、アイドル
タイムを短縮するとともに、空気の巻き込みのない押出
製品を得ることができるようにした押出成形装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】コンテナ内径よりも少し小径のビレット
をコンテナ内に入れた後、コンテナ内でビレットを後方
の押出ステムでダイスに押当て、いわゆるアプセットす
ると、ビレットが押しつぶされコンテナとビレットの間
の空気が圧縮される。この圧縮された空気を放出するた
めに押出ステムとコンテナを僅かに後退させ、ダイスと
コンテナの隙間から上記の圧縮空気を抜いて、再度コン
テナと押出ステムを前進させて押出しを開始する。この
ようにして圧縮された空気を抜くガス抜き工程をバープ
サイクルと呼んでいるが、この工程があることにより、
押出サイクルに無駄な時間が発生する。
【0003】また、この方法だと、バープサイクルで脱
気してコンテナをダイスに押付けたとき、コンテナ内面
とビレット外面の間に、皮1枚程度の薄い状態で空気が
大気圧で残っており、十分な脱気は行なわれていない。
【0004】そこで、ビレットの押出しに際しいかに残
留空気の除去を容易かつ確実に行なえるように、例えば
特公昭48−25315号公報に記載されているような
コンテナと押出ステム間に金属ベローズで気密室を設
け、一端はコンテナ、他端は押出ステムとの間に金属パ
ッキンにてシールを行ない、金属パッキンの押付を外部
よりシリンダにて空圧または液圧で行ない気密室の空気
を外部に排出し残留空気をなくするようにしたものがあ
る。
【0005】また、特開昭52−47556号公報には
押出ステムの適所にカーボンシールを用いて円板状の支
持板を配し、この支持板からコンテナの後壁面間に設け
たスプリングにより弾力的に気密関係に接する支持体を
介し、コンテナ内をシール材でシールしつつダミイブロ
ックとコンテナ内周壁面との間からコンテナ内の空気を
吸引脱気させる方法が記載されている。
【0006】さらに、実公昭55−19605号公報に
は、2つ割のシールブロックをコンテナの軸線方向と直
角な方向に開閉自在に設け、シールブロックを閉じたと
きシールブロックの内面を押出ステムの外面に密接させ
得るようにしたものが記載されている。
【0007】このような2つ割のシールブロックは押出
ステム側のコンテナ端面の上下部に固着されたガイドプ
レートに沿って開閉するようになっており、さらに押出
ステムとコンテナとの間を密封するためのシールパッキ
ンが、カバープレートとシールブロック間および押出ス
テムとシールブロックの内面間にそれぞれ配設された構
成とするとともに、コンテナの内面の押出ステム側の上
部に脱気溝を設けて脱気し易いようになっている。
【0008】また、特開平5−245533号公報に
は、コンテナの押出ステム側端面に当接するリムと、押
出ステムと摺動往復可能な縁部で気密に構成されてお
り、押出プレス装置の全ストロークに亘り密封容器をコ
ンテナの押出ステム側端面に押圧保持するテレスコープ
型の弾性部材が設けられ、該テレスコープ型を伸張しコ
ンテナ端面にリムを当接して密封した後コンテナの空気
を真空脱気するようになっている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した特
公昭48−25315号公報、特開昭52−47556
号公報および特開平5−245533号公報に記載のも
のは、次のような問題点があった。すなわち、 ビレットの押出しに際し、コンテナ内の残留空気を
完全除去するため、押出ステム側からコンテナ後端面に
向かって伸縮自在な金属ベローズやスプリング、テレス
コープ型の弾性部材などの可撓性のシール装置で密封す
るものであり、脱気空間が拡まり脱気時間がかかるう
え、シールが不十分で外気が侵入しやすく真空度が低
い。
【0010】 ビレットをコンテナに装填するときは
前記シール装置は一旦ラム側(押出ステムの基部)へ後
退させておき、押出ステムを前進によってビレットをコ
ンテナに装填完了後に前記シール装置を前進させてシー
ルしコンテナ内の空気を真空脱気するようになっている
ため、シール装置の動作時間分だけアイドルタイムが長
くなる。
【0011】 可撓性のシール装置を押出ステム基部
の後退位置からコンテナ端面部まで伸張し密封するた
め、シール装置の前部は自重により撓んでしまいコンテ
ナ端面とシール装置間で隙間ができ、シールが不十分と
なりやすい。
【0012】 シール装置がコンテナ端面に十分当接
するようにラム側からコンテナ側に向かってシール装置
を押圧するためには大きな押圧力が必要となり、その分
構造が複雑になる。
【0013】 可撓性のシール装置を使用しないとき
の後退位置における縮退状態下では、従来の押出ステム
の長さ(従来はコンテナ内に装填したビレットを押出す
のに十分な長さが必要)に比べてシール装置の縮退寸法
分だけ長くなり、結果的に押出プレス装置全体が長くな
り、据付面積が広くなる。
【0014】 特開昭52−47556号公報と特開
平5−245533号公報ではシール装置と押出ステム
とが常時当接した状態で押出ステムと相対動をなすよう
になっているため、シール装置と押出ステムの摺動面な
らびにシール材が摩耗しやすく、これら摺動部材の寿命
が短い。
【0015】 前記の場合、シール装置の前部の自
重により撓むとシール装置が押出ステムに対して片当り
しやすくなるため増々摺動部材の寿命が短かくなりやす
い。
【0016】また、実公昭55−19605号公報のも
のについては、次のような問題があった。すなわち、 2つ割シールブロックはコンテナ端面に配設された
ガイドプレートに沿って開閉されるが、シールブロック
の開閉の際シールブロックとガイドプレート間に介在し
てあるシールパッキンはコンテナ側からの受熱とコンテ
ナ内に滞留している間に加熱された空気の保有熱によっ
て高温(例えば300℃以上)に晒されるとともに、ガ
イドプレート間で常時擦るためにシールパッキンの劣化
が酷く、シール材の寿命が短かいといった問題がある。
【0017】 また、ビレットの押出しを完了した押
出ステムがビレット押出し前の元の位置に戻る際に押出
ステムの先端に設けたフィックスダミイブロックによっ
てコンテナライナの内周面に付着したアルミニウム粕を
フィックスダミイブロックの外周面によって掻き取るた
めアルミニウム粉の粕がガイドプレートの溝に落下しシ
ールブロックの開閉が不十分となるためシール性が悪く
なる。 コンテナの内面、いわゆるコンテナライナ内面の押
出ステム側の上部に脱気溝が刻設されているため、こう
したコンテナを別の目的に使用しようとすると、使用上
の制限がでて汎用機として使用することができず、脱気
溝の無いコンテナライナ内面のものと一々交換しなけれ
ばならず、このようなコンテナライナの交換に多大な交
換時間を費やすこととなる。 ビレットのアプセット時にコンテナライナに大きな
外力が作用するが、脱気溝が刻設されているために、こ
の脱気溝の刻設部分に集中応力が作用して機械的強度が
低下するといった問題がある。
【0018】本発明は上記問題点に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、コンテナシールを行なっ
てコンテナ内のビレットを押出す前にコンテナ内の空気
を全て脱気することによって、ダイスからビレットを押
出す前にバープサイクルと呼んでいる前記ガス抜き工程
の必要のない押出サイクルを提供するとともに、ビレッ
トの外面表皮の脱気でとれなかった残留空気や不純物の
混入による押出形材の品質ないし歩留まりを低下させな
いようにした押出成形装置を提供するものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係る第1の発明では、ビレットの装填され
るコンテナライナを有するコンテナの押出ステム側端面
に設けたリング状の突起部と、前記押出ステムの軸線方
向と交差方向に開閉自在な2つ割のリング状シールブロ
ックを設け、前記シールブロックを閉じた時前記シール
ブロック側に取付けたシール部材を介して前記リング状
突起部の外周面とフィックスダミイブロックまたは押出
ステムの外周面に同時に密着させ得るようにするととも
に、前記シールブロックに前記シール部材を冷却する冷
却装置を配設し、第1の発明を主体とする第2の発明で
は、2つ割のリング状シールブロックは、該2つ割のリ
ング状シールブロックの開閉脚を行なう回動基部と、前
記回動基部にスイングアームの一端を固着するとともに
他端部に2つ割のリング状シールブロックを固着し、前
記シールブロックを閉じた時前記シールブロック当接面
側に取付けたシール部材を介して前記リング状突起部の
外周面とフィックスダミイブロックまたは押出ステムの
外周面に同時に密接され得るようにした。また、第1の
発明を主体とする第3の発明では、2つ割のリング状シ
ールブロックは、該2つ割のリング状シールブロックの
反当接面側の上下にガイドロッドを固着し、前記ガイド
ロッドは挿通環を挿通した状態で押出ステムに対して直
線的に接離自在な構成とし、第1の発明および第2の発
明を主体とする第4の発明では、フィックスダミイブロ
ックの内部に前記フィックスダミイブロックを冷却する
内部冷却装置を配設した脱気装置にフィックスダミイブ
ロックを冷却する内部冷却装置を付加した。さらに、第
1の発明を主体とする第5の発明では、シールブロック
にコンテナ内の残留空気を排除する真空脱気孔を配設
し、真空ポンプと配管を介して連結し、第1の発明を主
体とする第6の発明では、リング状シールブロックの内
側に、前記シール部材に向かって冷却媒体を吹付けると
同時に、埃や塵などの付着物を吹き飛ばすガス吹出口を
配設した。
【0020】
【発明の実施の形態】コンテナ内のビレットをビレット
後方の押出ステムで押込んで、ビレットをダイスに押当
てると、ビレットが押しつぶされてコンテナとビレット
の間の空気が圧縮される。この圧縮された空気はビレッ
トがダイスから押出される前にコンテナの両側から吸引
脱気しなければならない。また、コンテナ内のビレット
をビレット後方の押出ステムで押込んで、ビレットの先
端をダイスに押当てる寸前にコンテナの両側または一方
から吸引脱気しなければならない。本発明ではビレット
が押出ステムで圧縮される前よりビレットの押出ステム
側でコンテナ内の空気を強制的に真空吸引するので、ビ
レットが押出ステムで圧縮されてからこの圧縮空気の放
出のための工程いわゆるガス抜き工程が省略できる。
【0021】なお、本発明では、コンテナの押出ステム
側から空気を吸引する際に、先に押出ステムの押出作用
面側に取付けたフィックスダミイブロックの内部に冷却
媒体を流通して冷却しておき、ビレットが押出ステムと
ダイス間で圧縮される前に押出ステム側のコンテナ上端
面に配設した2つ割シールブロックの回動基部からスイ
ングアームを介して先端部に固着されてコンテナの軸線
方向に開閉自在にするか、または該2つ割のリング状シ
ールブロックの反当接面側の上下にガイドロッドを固着
するとともに前記ガイドロッドを挿通環に挿通した状態
で押出ステムに対して直線的に接離自在な構成にした2
つ割シールブロックでコンテナ端面に設けたリング状の
突起部と押出ステムに同時に当接しシールしている状態
で、コンテナ内の空気を真空吸引するようにしたことに
より、コンテナとビレット間の空気がコンテナ外へ容易
に脱気されるため、ブリスタの発生防止による製品歩留
まりが大幅に向上する。
【0022】また、リング状シールブロック内に冷却媒
体通路を設けて冷却媒体を流通している間にリング状シ
ールブロック本体をも冷却するとともに、リング状シー
ルブロックの内側に、前記シール部材に向かって冷却媒
体を吹付けると同時に埃や塵などの付着物を吹き飛ばす
ガス吹出口を開口したことにより、シールリングの開閉
中常時、ガス吹出口からシール部材に向かって冷却媒体
を連続的に吹付けて冷却するためシール部材の寿命が増
すとともに、2つ割りのシールリングを閉じる途中にも
ガス吹出口から吹出したガスによってシールブロックの
内周面近傍や押出ステムの外周面に付着したアルミニウ
ム粕、埃、塵などのシール性を低下させる付着物を吹飛
ばして排除できることからシール性が増し、より真空度
の高い真空脱気が可能となる。
【0023】
【実施例】以下に、本発明に係る押出成形装置の実施例
を図面を用いて詳細に説明する。
【0024】図1は本発明に係る好適な脱気装置を備え
た押出成形装置の系統図、図2は図1のA〜Aからみた
正面図、図3はシールブロックの要部拡大正面図、図4
はシールブロックの要部拡大一部切断断面図、図5は図
3のD〜Dからみた平面図、図6は本発明に係る好適な
脱気装置を備えたその他の押出成形装置の系統図、図7
は図6のF〜Fからみた正面図、図8は図6に示すシー
ルブロックの要部拡大正面図、図9は図8に示すシール
ブロックの要部拡大一部切断断面図、図10は図2のB
〜Bからみた平面図、図11は図3のC〜Cからみた平
面図、図12はシールブロックに取付けたシール材冷却
装置の要部拡大切断断面図、図13は2つ割のシールブ
ロック同士の当接面にシール材を貼着した場合の比較
図、図14はコンテナライナ内周面に付着したアルミニ
ウム粕の掻き取り状態を示す説明図、図15はビレット
ローダの正面図、図16は突起部の拡大断面図、図17
は突起部内面の様々な形状を示す拡大断面図、図18は
断熱シールブロックの取付け構造を説明する説明図、図
19は内部冷却装置を有したフィックスダミイブロック
付押出ステムの断面図、図20はバイオネットブロック
の斜視図、図21〜図22はシールブロックの閉動作と
同時に冷却媒体の吹付け状態を示す動作図、図23はコ
ンテナ内に装填されたビレットの加圧押出し状態を示す
説明図である。
【0025】図1に示すようにエンドプラテン32側に
コンテナライナ1aとコンテナタイヤ2およびコンナテ
ホルダ1cから構成されるコンテナ1を摺動させるコン
テナシリンダ33が配設されている。符号36はシリン
ダ本体の一部を構成するシリンダチューブ、37はピス
トン、38はピストンロッドである。符号3はダイスで
あって、ダイス3の外周をダイリング5の内周面に摺動
自在に嵌合保持してある。31はコンテナの内周面とビ
レット13の外周面との間の隙間であり、脱気空間でも
ある。一方、ビレット13を押込む押出ステム14の先
端部にコンテナ1内面と密接し得るフィックスダミイブ
ロック70が設けられている。
【0026】〔実施例1〕本実施例1では、図1および
図3を用いて脱気空間31内の残留空気を吸引除去する
ための真空吸引装置60について説明する。
【0027】まず、コンテナ1内の押出ステム14側よ
り空気を排除する真空吸引装置60は、図1および図2
に示す如く押出ステム14側のコンテナ1の端面に配設
されている。図3および図5に示す如くコンテナ1の押
出ステム14側の上面に一対の軸受61(61a、61
b)、62(62a、62b)を設けてスイングアーム
回転軸63(63R、63L)をそれぞれ回転自在に軸
支されており、このスイングアーム回転軸63R、63
Lにはそれぞれ平歯車65R、65Lが噛合した状態で
取付けられている。また、軸受61aおよび62aから
押出ステム14側に突き出たスイングアーム回転軸63
R、63Lには回動基部66(66R、66L)が例え
ば止めねじなどによって取着されている。
【0028】前記回動基部66R、66Lには各々内外
側の一対を1組とした骨組状のスイングアーム回転軸6
4R、64Lの他端部には正面がドーナツ形状を有した
円環状の2つ割シールブロック40(40R、40L)
が固着されている。また、スイングアーム64Rの途中
外側には接続部材67が固着されており、一方コンテナ
1上部には起立したシリンダ43が配設され、このシリ
ンダ43内に上下動自在に設けられたピストンロッド4
3aの先端にはクレビス43bが固着されている。
【0029】シリンダ43の側部にはシールブロック4
0R、40Lの後退限位置(開状態)と前進限位置(閉
状態)間の開閉動作位置を検知する第1リミットスイッ
チ72、第2リミットスイッチ73、第3リミットスイ
ッチ74がそれぞれ配設してある。そして、第1リミッ
トスイッチ72はシールブロック40R、40Lの後退
位置(開状態)を検知するようになっており、また、第
2リミットスイッチ73はシールブロック40R、40
Lが押出ステム14に近接した所定の位置にて一端停止
することを検知するために配設されたものである。そし
て、第3リミットスイッチ74は、シールブロック40
R、40Lが押出ステム14に対して閉じる位置にてO
N状態となり、脱気用の電磁切替弁90が励磁されて脱
気空間31と真空タンク20とが連結されコンテナ1内
の空気が脱気されるようになっている。
【0030】また、後述するように、2つ割のシールブ
ロック40(40R、40L)をシールブロック40の
内方に位置して内側にシールパッキン41、44を有す
るインナシールブロック40Aと、前記インナシールブ
ロック40Aの外方に位置しインナシールブロック40
Aを保持するアウタシールブロック40Bとに分割可能
に構成してあり、図2に鎖線で示す如くシールブロック
40R、40Lが閉じたとき、シールブロック40R、
40L同士の当接面41Aからの空気侵入を防止するた
めのシールパッキン46(シート状のシール材)はイン
ナシールブロック40A同士の当接面に貼着してある。
こうしたシールパッキン46は耐熱性と弾力性を有する
例えばスポンジ状のシール材が望ましく、シリコンゴム
スポンジシートやフッソゴムスポンジシートのようなも
のがよい。
【0031】さらに、シールブロック40R、40Lを
閉じたとき、インナシールブロック40Aの当接面41
Aに貼着したシールパッキン46同士ならびにシールブ
ロック40R、40Lの内周面に設けたシールパッキン
41を介して後述する突起部80と、さらにシールパッ
キン44を介してフィックスダミイブロック70および
押出ステム14の外周面にそれぞれ密着させるようにな
っている。
【0032】このようなシールパッキン41、44、4
6のうち、シールパッキン41、44の材質は比較的硬
質の紐状シリコンゴムや紐状フッソゴムなどのような耐
熱性高変形許容材質が好ましい。また、一方シールパッ
キン46は前記シールパッキン41、44と比べてスポ
ンジ状の軟質ゴム、例えばシリコンゴムスポンジシート
やフッソゴムスポンジシートなどのような耐熱性スポン
ジ状材質が好ましい。
【0033】特に、図13に示す如く、2つ割シールブ
ロック40R、40Lをフィックスダミイブロック70
および押出ステム14に対して閉じる時、フィックスダ
ミイブロック70および押出ステム14の外周面とシー
ルパッキン44間の摩擦でシールパッキン44が図13
(b)のように引っ張られて当接面41Aの端部に隙間
Sが生じることとなる。
【0034】このため、図13(a)に示す如く2つ割
のシールブロック40R、40Lの当接面41Aのシー
ルパッキン46にスポンジ状の軟質ゴム(各厚さ3m
m)を貼着すると、シールブロック40R、40Lを閉
じることによりシールパッキン46は圧縮されるため、
圧縮されたシールパッキン46の自由端部はフィックス
ダミイブロック70および押出ステム14に突出ようと
して前記のような隙間Sの生じることが防止されること
となるのである。このことは、シールパッキン41につ
いても同様の効果がもたらされ、後述する突起部80の
外周面にシールパッキン41が密着する場合にも隙間S
の発生が防止されるのである。
【0035】図2に実線で示す如くシールブロック40
R、40Lが後退限まで後退した開状態時には、後述す
る第1ビレットローダ111がビレット13を載置した
状態で出入可能なようになっている。シールブロック4
0R、40Lの一部には各々脱気穴45を設け、脱気穴
45には可撓性配管8aの一端が接続してあり、他端は
電磁切替弁90を介して固定配管8bが配設され、真空
タンク20に接続してある。
【0036】図11および図16に示す如く、コンテナ
1の押出ステム14側端面のコンテナライナ1aの外周
面にインローで接してコンテナタイヤ2にコンテナライ
ナ1aと同心円状の凹部50を形成し、ここに符号47
で示すドーナツ形状の断熱材が嵌め込まれている。この
断熱材47の上に断面が押出ステム14側に向かってL
字形状に突設した突起部80を有した嵌合部材51が一
定ピッチにて配設されたボルト52によって装着されて
いる。
【0037】また、符号56はリング状突部であり、断
熱材47が比較的柔らかい材質で構成されているため、
嵌合部材51を断熱材47の上部に重畳配設した後ボル
ト52によってコンテナタイヤ2の押出ステム14側端
面に装着する際に圧縮変形しないようにストッパの役目
を有するものである。さらに、断熱材47はコンテナ1
内の空気を真空脱気する際に外部からの空気侵入を防止
するシール材としての機能をも有するようになってい
る。また、コンテナタイヤ2の最外部には断熱押え板4
8が配設され、前記したボルト52と位相をずらしたピ
ッチサークル位置にて外方からビス54によって装着さ
れている。さらに、突起部80の外周面には断熱リング
53が嵌合されている。
【0038】このように、断熱シールブロック55を構
成する断熱材47、嵌合部材51、断熱押え板48を重
畳配設するとともに、嵌合部材51の突起部80の外周
面に断熱リング53を装着したことにより、断熱リング
53の外周面の温度は約200℃以下となっており、一
般にコンテナ1の平均温度が約400℃であるのに対し
てかなり低い温度になっている。このため、2つ割のシ
ールブロック40の開閉に伴なってシールパッキン41
が断熱リング53に当接する頻度が高くても熱履歴によ
ってシールパッキン41が劣化しないようにするととも
に、コンテナ1側からの熱の一部が熱伝導によって真空
吸引装置60に伝わらないようになっており、さらに、
前記シールブロック40R、40Lは断熱材47の上方
に配設した断熱押え板48表面と摺動することなく後退
限位置と前進限位置間を前後移動可能に配設されてい
る。なお、断熱材47の材質としては、例えばシリカ系
の微細多孔構造のものがよく、断熱シールブロック55
としては、例えば工具鋼や耐熱用鋼が用いられる。そし
て、断熱押え板48および断熱リング53としては、例
えば、高機能性樹脂が好適である。
【0039】特に、図18(1)に示す汎用機用押出プ
レス装置のコンテナ1の押出ステム14の端面側を、図
18(2)に示すように断熱シールブロック55によっ
て全体的に覆うようにすると、コンテナ1の端面が押出
ステム14側に突設してしまいNO.2ビレットローダ
111bと干渉してしまうため、このような干渉するの
を回避しようとすると、例えば、押出ステム14の長さ
を長くしたり、あるいは第1ビレットローダ111その
ものを押出ステム14側に移動しなくてはならず第1ビ
レットローダ111を大幅に改造する必要が生じる。
【0040】また、断熱シールブロック55によって全
体的に覆うようにすると、製作費用がかかるのみなら
ず、断熱シールブロック55をコンテナライナ1aの端
面に取付けるために多くのボルトを開けなければならず
コンテナ1の強度上の問題点がある。
【0041】本実施例において、図18(3)に示すよ
うに単に断熱シールブロック55によってコンテナ2の
端面を全体的に覆うのでなく、コンテナライナ1aにド
ーナツ状の凹部50を設けて、ここに断熱シールブロッ
ク55を装着すると断熱押え板48の突起部80の突起
長さが短くてすみ、また、断熱シールブロック55を構
成する嵌合部材51の突起部80と干渉しないような寸
法の短いNO.2ビレットローダ111bのビレットラ
イナ111cと交換するようにしたものである。なお、
本実施例においては、前述したようにビレットライナ1
11cの端面と突起部80とが干渉しないように改造し
たビレットライナ111cを交換することに限定するも
のではなく、例えば新規押出プレスの提供時に元々突起
部80と干渉しない位置にビレットローダ111を配設
するようにしてもよい。
【0042】本実施例では、さらに図18(1)に示す
ような汎用機用押出プレス装置のコンテナ1に戻す場合
には、断熱シールブロック55を取外すとともに、図1
8(4)と図18(5)のような復旧ブロック57を図
示しないボルト等で適宜取付けることによって達成する
ことができるのである。
【0043】また、押出ステム14の内部を冷却しない
場合を考慮して、前記断熱押え板48に設けられた突起
部80の内径Yは、図16に示す如くコンテナライナ1
aの内径Xよりも大きく構成されている(Y>X)。こ
れは、押出時にフィックスダミイブロック70の先端拡
径部49にアルミニウム粕が付着し前記先端拡径部49
が増径して、仮にコンテナライナ1aの内径Xと同径に
なったとしても、突起部80の内径YにおいてY−X間
の環状隙間が形成してあるためコンテナ1内の空気がよ
り容易に脱気できるようになっている。逆に、フィック
スダミイブロック70の内部を後述する冷却管191に
冷却水を通水して外表面206が約200〜250℃以
下になるように冷却した場合は、フィックスダミイブロ
ック70の先端拡径部49にアルミニウム粕が付着し前
記先端拡径部49が増径して、仮に押出直後にコンテナ
ライナ1aの内径Xと同径になったとしても、次の押出
開始までにフィックスダミイブロック70の先端拡径部
49の表面温度は200〜250℃以下に冷却されてコ
ンテナライナ1aの内径Xより小さくなっており、脱気
通路となる脱気空間31は前記同様に確保できるように
なっている。さらに、突起部80の押出ステム14側の
端面には、突起部80の押出ステム14の端面からビレ
ット13をコンテナ1内に容易に押込みながら押出ステ
ム14のフィックスダミイブロック70の先端拡径部4
9が突起部80の内径をスムースに通過できるように、
拡径されたテーパがつけてある。さらに、コンテナライ
ナ1aの突起部80側端面にも拡径されたテーパがつけ
てあり、このテーパ端に引続いて突起部80の内面に繋
がれるようになっている。
【0044】フィックスダミイブロック70の先端拡径
部49が突起部80の内径を通過する場合は、円形形状
の先端拡径部49と円形形状の突起部80の内径間で環
状隙間を形成するが、これに限定することなく、図17
(3)(a)および図17(3)(b)(図17(3)
(a)のE〜Eからみた正面図)に示すように突起部8
0の内径に突設部80aを部分的に設けることにより、
押出ステム14間で間欠環状を有した隙間にした構成に
してもよいし、他の隙間形状にしてもよい。前記したよ
うに嵌合部材51の押出ステム14側にはコンテナライ
ナ1aの相当位置に正面が円形状の突起部80が配設さ
れ、この突起部80の外周面に嵌合された断熱リング5
3に対してシールブロック40R、40Lを閉じたとき
シールパッキン41を介して密封されるようになってい
る。符号21は真空ポンプ、22はモータである。
【0045】さらに、本発明の大きな特徴は2つ割シー
ルブロック40R、40Lが開閉する際に、カバープレ
ートやガイドレールといったものが何もなく、シールブ
ロック40R、40Lが開放する場合には、第1ビレッ
トローダ111aと干渉することなく回動基部66(6
6R、66L)を中心にして完全開脚可能となってい
る。
【0046】このため、コンテナタイヤ2とコンテナラ
イナ1aの交換が容易に行なえるのみならず図14に示
すように、ビレット13の押出しを完了した押出ステム
14がビレット13押出し前の元の位置に戻る際に押出
ステム14の先端に設けたフィックスダミイブロック7
0によってコンテナライナ1aの内周面に付着したアル
ミニウム粕をフィックスダミイブロック70の外周面に
よって掻き取ることになっても剥離したアルミニウム粕
が突起部80内周面先端から下方へ落下するだけで、従
来のようにガイドプレートの溝に落下しシールブロック
40R、40Lの開閉が不十分となってシール性が悪化
することはないのである。
【0047】次に、本実施例ではシールパッキン41、
44などのシール部材に向かって冷却媒体を吹付けるこ
とを主目的としたシール材冷却装置91が配設されてい
る。2つ割のシールブロック40(40R、40L)を
シールブロック40の内方に位置して内側にシールパッ
キン41、44を有するインナシールブロック40A
と、前記インナシールブロック40Aの外方に位置しイ
ンナシールブロック40Aを保持するアウタシールブロ
ック40Bとに分割可能に構成され、アウタシールブロ
ック40Bの外方から適宜なピッチ間隔に配設された押
えボルト95によってインナシールブロック40Aは、
アウタシールブロック40Bに装着されている。
【0048】図11に示す如く、インナシールブロック
40A内には半円状の凹溝が構成され、蓋体98を装着
することによって第1冷却媒体通路96が配設されてい
る。そして、第1冷却媒体通路96は放射状に複数配設
されたスリット形状を有し、この第1冷却媒体通路96
の先端はシールパッキン44の側方に開口された第1ガ
ス吹出口100から吹出す冷却媒体によってシールパッ
キン44を適宜冷却するようになっている。
【0049】また、インナシールブロック40Aとアウ
タシールブロック40B間には第1冷却媒体通路96と
連通された第2冷却媒体通路97が前記第1冷却媒体通
路96に対向して複数形成されている。そして、第2冷
却媒体通路97内に導入された冷却媒体はシールパッキ
ン41の側方に開口された第2ガス吹出口101から吹
出す冷却媒体によってシールパッキン41を適宜冷却す
るようになっている。なお、本実施例では、第1冷却媒
体通路96と第2冷却媒体通路97を連通した構成にし
たが、これに限定することなく第1冷却媒体通路96と
第2冷却媒体通路97を連通することなく独立して設け
てもよい。
【0050】アウタシールブロック40Bには可撓性配
管92の一端が接続してあり、他端は電磁切替弁93を
介して固定配管94が配設され、図示しない冷却媒体供
給源に接続してある。インナシールブロック40Aの第
1ガス吹出口100ならびにアウタシールブロック40
Bの第2ガス吹出口101からはシールブロック40
L、40Rが開放された後退限位置あるいは閉止された
前進限位置に限定なく、常時冷却用のガスが吹出すよう
になっている。
【0051】次は図2および図15を用いて先に第2ビ
レットローダ140について説明する。図2には第1ビ
レットローダ111および第2ビレットローダ140が
配設されている。第2ビレットローダ140は図10に
示すようにテレスコシリンダ145、移動枠146、リ
ニアガイド147、保持部154、ビレットローダ用ス
イングアーム149、傾転ストッパ150、移動枠14
6の後退規制用ストッパ151(152)および固定枠
153から構成されている。
【0052】第2ビレットローダ140は図2に破線で
示すように、第2ビレットローダ140の前進限時にビ
レットキャリア141で移送されてきたビレット13を
受取り、後退限位置で第1ビレットローダ111の下降
限位置と同一位置まで傾転してコンテナ1の側方に設け
られた第1ビレットローダ111へ受渡しするためのも
のである。すなわち、ビレットキャリア141は成形機
のベース面の近傍に設置された傾斜台142を有し、こ
の傾斜台142を介して第2ビレットローダ140に橋
渡しする送り出しホルダ143が取付けられている。
【0053】送り出しホルダ143はV字状のビレット
受部を有し、この受部を転回できるように支軸144に
取付けられている。そして、図示しないシリンダ機構に
より揺動駆動可能とされ、最初V字状の受部開口を傾斜
台142の上流側に向けてビレット13を受取り、さら
に下流側に転回して第2ビレットローダ140のビレッ
ト保持部154に送り出すように駆動されるようになっ
ている。このようなビレットキャリア141によってビ
レット13が第2ビレットローダ140に一本ずつ供給
されるように、第2ビレットローダ140はビレットキ
ャリア141に対向して配置されている。
【0054】前記固定枠153の軸心方向の一端部には
伸縮自在なロッド145aを有したテレスコシリンダ1
45が配設されており、前記ロッド145aの先端部に
は接続部材157を介して移動枠146に接続されてい
る。固定枠153の長手方向の両側部にはリニアガイド
147が設けられ、前記移動枠146はこのリニアガイ
ド147上に沿って前後進可能になっている。
【0055】固定枠153の一端辺155の上方側に取
付けられた一対の棒状の後退限規制用ストッパ151は
移動枠146の後退限を規制するもので、調整ねじ15
6を回転することにより移動枠146の後退限規制用ス
トッパ151を前後動させて移動枠146の後退位置を
決定できる構造となっている。一方、固定枠153の一
端辺155の下方側に取付けられた一対の棒状の後退規
制用ストッパ152は移動枠146の後退限位置におけ
る移動枠146の後方下部にあって、調整ねじ158を
回転することにより、移動枠146の後退限規制用スト
ッパ152を前後進させて傾転ストッパ150の後退位
置を決定することによりビレットローダ用スイングアー
ム149の後端部が傾転ストッパ150に当接し、回転
支軸160を中心にしてビレットローダ用スイングアー
ム149の先端のビレット保持部154に載置したビレ
ット13を中間停止待機位置まで傾転・上昇させ得るよ
うになっている。
【0056】次に、第1ビレットローダ111について
述べる。この第1ビレットローダ111は成形基材とし
てのビレット13を前記第2ビレットローダ140で中
間停止位置まで搬送されたものを受取ってビレット装填
口126まで移送供給するのである。第1ビレットロー
ダ111は、コンテナ1の押出ステム14側に張出した
固定フレーム161が取付けられ、このコンテナ1の側
端面には図15に示す如く第1ビレットローダ111が
コンテナ1と一体動可能に固着されたNo.1ビレット
ローダ111aとNo.2ビレットローダ111bから
構成されている。
【0057】第1ビレットローダ111はコンテナ1側
に隣接して傾転自在なNo.2ビレットローダ111b
と、このNo.2ビレットローダ111bに隣接して傾
転自在なNo.1ビレットローダ111aから構成され
ている。この第1ビレットローダ111は第2ビレット
ローダ140と対向配置され、成形機の押出し中心線と
直交する平面に沿っ旋回可能に形成されたNo.1ビレ
ットローダ111aの第1スイングアーム162とN
o.2ビレットローダ111bの第2スイングアーム
(図示略)を備えている。
【0058】すなわち、第1スイングアーム162を代
表して説明すると、下部タイロッド129の内側上方部
に配置された旋回中心部163に一端が枢着されてい
る。そして、前記固定フレーム161の上端部には上昇
規制ストッパ164、下端部には下降規制ストッパ16
5がそれぞれ配設され、下降規制ストッパ165によっ
て第1ビレットローダ111を第2ビレットローダ14
0と対向させた状態でビレット13の受渡しが容易に行
なえるように第1ビレットローダ111の下降限を規制
するようになっている。
【0059】一方、上昇規制ストッパ164は第1ビレ
ットローダ111によって第2ビレットローダ140か
ら受取ったビレット13を中間停止待機位置を経由して
ビレット装填口126へ搬送する際、第1ビレットロー
ダ111上のビレット13がビレット装填口126へ装
填しやすいように第1ビレットローダ111の上昇限を
規制するようになっている。No.1ビレットローダ1
11aの第1スイングアーム162は第1油圧駆動シリ
ンダ装置166のピストンロッド166aに連結され、
そのピストンロッド166aの伸縮動作により第1スイ
ングアーム162を図2に破線で示す下降限位置と実線
で示す上昇限位置間で駆動するようにしている。なお、
符号167は第2油圧駆動シリンダ装置であり、No.
2ビレットローダ111bの第2スイングアームにピス
トンロッド167aを介して接続されている。
【0060】前記第1スイングアーム162の先端部に
はビレット13を掴み持つ第1ビレット保持部168が
取付けられている。この第1ビレット保持部168はビ
レット13の下面を支承する3箇所の台座169を有し
ており、支承されたビレット13が安定保持されるよう
になっている。第1スイングアーム162の先端に取付
けた第1ビレット保持部168の一端部には支軸170
を介して取付けられたクランプアーム171が設けられ
ている。一方、クランプアーム171の下端部と一定の
角度で固着された連結材172がクランプアーム171
でビレット13のクランプまたは解除を行なう補助シリ
ンダ173のロッドの先端に連結され、ロッドの伸縮動
作によりクランプアーム171を揺動させるようにして
いる。したがって、第1ビレット保持部168において
ビレット13は少なくとも台座169とクランプアーム
171とで3点保持され、移送時の脱落が防止されてい
る。
【0061】次に、押出ステム14側の構造は、フィッ
クスダミイブロック70と押出ステム14とをバイオネ
ットブロック180を介してバイオネット結合した場合
と、フィックスダミイブロック70と押出ステム14と
を直接、ねじ結合する場合とがある。
【0062】本実施例では図19に示す如く、押出ステ
ム14をフィックスダミイブロック70と押出ステム1
4とをバイオネット結合した場合の構造について代表し
て詳述する。フィックスダミイブロック70は押出ステ
ム14の前面に固定して設け、かつコンテナライナ1a
内に摺動可能に設けられている。前記押出ステム14の
後端部は、図1に示す如くステムホルダ183とプレッ
シャリング184を介してクロスヘッド185に固定さ
れている。
【0063】押出ステム14の前面には、バイオネット
ブロック180が配設されており、バイオネットブロッ
ク180内の後半部には、外径断面が円状のコネクショ
ンロッド181の先端部に設けられたねじに螺合されて
いる。コネクションロッド181の後端部は大径部18
2になっていて、押出ステム14の後端部の穴の中にテ
ーパ面で係合され、固定されている。
【0064】また、バイオネットブロック180の前半
部は、図20に示すようなバイオネット式となっており
突起部186を例えば等間隔に3つ配設してある。一
方、装着する側のダミイボス187側には前記突起部1
86と係合可能な凹部188とを係合させて挿入し、約
60度ダミイボス187を回動させることによりダミイ
ボス187をバイオネットブロック180に確実、か
つ、素早く着脱できるようにしてある。
【0065】コネクションロッド181内には、軸線方
向に貫通穴が穿設してあり、この貫通穴内に給水管18
9、排水管190が設けられている。冷却管191をな
す給水管189と排水管190の先端部は、溶接により
冷却管先端ブロック192の穴193および194内に
堅固に取付けられており、後端部はプレッシャリング1
84内まで伸びている。給水管189の端部は、プレッ
シャリング184内のパイプによる通路195、開閉弁
196、配管197を介して冷却供給ポンプ(図示略)
に連結されている。排水管190の端部はプレッシャリ
ング184内のパイプによる通路198を介して排水口
199に連結されている。
【0066】押出ステム14の内周面とコネクションロ
ッド181の外周面との間には、コネクションロッド1
81の芯をフレキシブルな状態に保持しておくために、
僅かな隙間を設けている。また、コネクションロッド1
81の内周面と給水管189、排水管190の外周面と
の間には、コネクションロッド181が直接冷却されな
いように、僅かな隙間が設けられている。また、コネク
ションロッド181の内周面と冷却管先端ブロック19
2は芯をフレキシブルな状態に保持しておくために僅か
な隙間が設けられている。
【0067】この場合、コネクションロッド181の中
に、貫通穴を設けて給水管189と排水管190を通し
ているので、コネクションロッド181は直接冷却され
ず、したがって、押出ステム14とコネクションロッド
181の温度差が少なく、フイックスダミイブロック7
0の真のフレキシビリティが損なわれない。なお、冷却
管先端ブロック192内の穴193は貫通して設けられ
ているが、穴193の前端部は冷却管先端ブロック19
2を介して外周方向に延びる開口部200に連通してい
る。ダミイボス187内の前半部内には、ダミイボス1
87の中央貫通孔201内にコアブロック202の中央
部に設けられた小円筒状の突部203が挿入され、ダミ
イボス187の後端側からコネクションナット204を
前記小円筒状の突部203のねじ部に螺合させ、コネク
ションナット204を締め付けることによりコアブロッ
ク202をダミイボス187に強く接触するようになっ
ている。
【0068】また、ダミイボス187の前側外周には、
円筒状のアウタリング205が固着されている。コアブ
ロック202の後端面とダミイボス187の前端面との
間には、アウタリング205の先端とコアブロック20
2の外表面206との段差に相当する隙間が設けられて
おり、押出時にコアブロック202が後方に押されると
コアブロック202の後端面がダミイボス187の前端
面に当たるようになっている。アウタリング205は広
げられてコンテナ内面に当たり、ビレット13がフィッ
クスダミイブロック70の押出ステム14側へ流れるの
を防ぐようになっている。
【0069】コアブロック202、アウタリング205
を有するダミイボス187などは、一体でフィックスダ
ミイブロック70を構成している。したがって、アウタ
リング205の前端側外周面は、コンテナ1の外周面と
ほぼ接する大きさになっている。また、コアブロック2
02の前端外周部には前側に広がったテーパ面部207
になっていて、アウタリング205の前端内周部のテー
パ面部に密着し得るようになっている。前記コアブロッ
ク202および突部203の中央軸芯部には給水管18
9から給水され冷却水を通水する通路208が設けら
れ、この通路208の先端部はコアブロック202の外
表面206近傍まで延設されている。
【0070】この通路208の先端部からアウタリング
205まで半径方向に放射状に伸びる複数個の放射冷却
孔209(本実施例では8本)が配設されている。放射
冷却孔209の外周端からダミイボス187、コアブロ
ック202に至る外周近傍に軸芯方向に向かって通路2
10が設けられ、冷却管191の開口部200に連結さ
れている。ここで符号211、212、213はプラ
グ、215、216、217は耐熱型Oリングをそれぞ
れ示す。
【0071】次に、前記装置の作用について説明する。
【0072】まず、ビレット13の押出開始前に図示し
ていない冷却媒体供給装置を作用させ、放射冷却孔20
9に冷却水などの冷却媒体を導入して、フィックスダミ
イブロック70を内部から冷却しておく。この時、冷却
水は、押出ステム14の後方から入り、押出ステム14
のコネクションロッド181中の給水管189内を通
り、通路208、放射状冷却孔209、通路210、開
口部200から、排水管190を内を通って押出ステム
14の後方から排出される。なお、本発明においては、
放射状冷却孔209をコアブロック202の外表面20
6近傍に中心部から外方に放射状に設けているので、冷
却水の通水によってアプセット時のフィックスダミイブ
ロック70の外表面206の温度を約200〜250℃
まで冷却できる。
【0073】したがって、押出中のフィックスダミイブ
ロック70の先端拡径部49の膨張が押さえられて、押
出ステム14側から脱気するときには、通常、コンテナ
1の内周面とフィックスダミイブロック70のの先端拡
径部49の外周との間に隙間が保持されているので、コ
ンテナ1内の脱気空間31に残存する空気の脱気が十分
できるのである。
【0074】フィックスダミイブロック70が所望の温
度まで冷却されると、図21および図22に示すように
2つ割シールブロック40R、40Lが後退限(図2の
実線で示す位置)から前進限(図2の2点鎖線で示す位
置)まで移動してくるのである。まず、図21(1)は
2つ割シールブロック後退限位置を示す。開放されたシ
ールブロック40の一方のシールブロック40Rを代表
して示し、このときの状態を述べると、インナシールブ
ロック40Aに配設された第1ガス吹出口100と第2
ガス吹出口101の両方からそれぞれシールパッキン4
4とシールパッキン41に向かって冷却ガス媒体を常時
吹出させて、シールブロック40が閉止時にシールパッ
キン44とシールパッキン41がフィックスダミイブロ
ック70の外周と断熱リング53の外周にそれぞれ当接
した際にコンテナ1側から熱伝導によって伝熱された熱
がシールパッキン44とシールパッキン41に伝わりこ
れらシールパッキン44とシールパッキン41が熱履歴
を受けて交換時間が短くなることを防止するのである。
【0075】この状態からシリンダ43に圧油を供給す
ると、第1ガス吹出口100と第2ガス吹出口101の
両方からそれぞれシールパッキン44とシールパッキン
41に向かって冷却ガス媒体を吹出しながらシールブロ
ック40R、40Lを前進する。シールブロック40R
(40L)が押出ステム14とフィックスダミイブロッ
ク70に対して離反した方向から近接した方向に前進す
るに従って、第1ガス吹出口100と第2ガス吹出口1
01から吹出される冷却ガス媒体によって断熱押え板4
8および断熱リング53の外周面を冷却し付着した埃や
塵などを吹飛ばすのである(図21(2))。
【0076】シールブロック40R(40L)が押出ス
テム14とフィックスダミイブロック70に対してより
近接すると、第1ガス吹出口100と第2ガス吹出口1
01から吹出される冷却ガス媒体のもつ圧力によって断
熱押え板48および断熱リング53の外周面を冷却し付
着した埃や塵などを益々吹飛ばすこととなる(図22
(1))。
【0077】シールブロック40R(40L)がフィッ
クスダミイブロック70と断熱リング53に当接した後
も、引続き第1ガス吹出口100と第2ガス吹出口10
1から冷却ガス媒体が吹出されるが、吹出された冷却ガ
ス媒体は脱気空間31に連通しないようにシールパッキ
ン41およびシールパッキン44でブロックされてお
り、図示の如く外方に向かって放出するのみとなってい
る(図22(2))。
【0078】次に図23を用いてビレット13の押し潰
される状態を示す。まず、コンテナシリンダ33のロッ
ド側に圧油を供給し、ピストン37を左方向に移動さ
せ、ダイス3から離れているコンテナ1を前進させてダ
イス3とコンテナ1とを当接する。次いで、第1ビレッ
トローダ111の第1油圧駆動シリンダ装置166およ
び第2油圧駆動シリンダ装置167の各ピストンロッド
166a、167aをそれぞれ縮退させることにより第
1スイングアーム162を上昇させ、第1ビレット保持
部168と第2ビレット保持部(図示略)にビレット1
3を保持したままビレット装填口126に装填可能なよ
うに位置させる。
【0079】2つ割シールブロック40R、40Lは第
1リミットスイッチ72をそれぞれ蹴ったまま後退限位
置に停止しており、この状態から第1ビレットローダ1
11上にビレット13を載置したまま上昇し押出ステム
14を一定速度で前進開始すると同時に、2つ割シール
ブロック40R、40Lを前進開始(図23(1))さ
せ、押出ステム14の半径方向から近接した所定位置で
第2リミットスイッチ73を蹴って一旦停止させる。一
方、押出ステム14の前進によってビレット13の先端
部は次第にコンテナ1内に押込まれる。そして、途中で
No.1ビレットローダ111aおよびNo.2ビレッ
トローダ111bは順次2つ割シールブロック40R、
40Lと干渉しない位置まで下降する(図23
(2))。この時、押出ステム14は引続き前進してお
り、図示しないロータリエンコーダによって予め決めら
れた位置に来ると前進速度を減速される。
【0080】押出ステム14の前進速度が減速されると
シリンダ43の作動油導入管上に配設された図示しない
電磁弁が励磁され、2つ割シールブロック40R、40
Lは前述した速度で再前進し最後は前進限位置にて停止
する。このとき、押出ステム14はビレット13を図2
3(3)に示す所定の長さだけ押込んでいる。このと
き、前述したように、すでにフィックスダミイブロック
70の外表面が約200〜250℃に冷却されているの
で、この状態でアプセットを開始する時、フィックスダ
ミイブロック70と接触しているビレット13の後端部
は冷却される。アプセットを開始すると、ビレット13
の押出ステム14側の外周端部が盛上がってコンテナ1
の内周面に密接する。
【0081】上記アプセットを行なう時は、ビレット1
3の後端部は冷却されていて流動性がかなり悪くなって
いるので、フィックスダミイブロック70の外表面20
6との間の摩擦度合が大きくなり、ビレット13の後端
部の外面表皮の内部への巻き込みが防止される。このよ
うに、フィックスダミイブロック70の冷却によるビレ
ット13の後端部外面表皮と空気の内部への巻込防止
と、脱気空間31に残留する空気の真空脱気の際にビレ
ット13表面の脱気により、ブリスタの原因となる空気
を十分に取除くことができる。
【0082】次いで、2つ割シールブロック40R、4
0Lがフィックスダミイブロック70および断熱リング
53に対して閉止状態となると、第3リミットスイッチ
74を蹴って真空吸引装置60を起動するとともに電磁
切替弁90を励磁して、コンテナ1とダイス3とビレッ
ト13間の脱気空間31と真空吸引装置60が連通され
た状態下にて真空吸引が行なわれる(図23(3))。
【0083】脱気空間31の密閉空気は2つ割シールブ
ロック40の一部に設けられている脱気穴45を通り、
配管8a上の電磁切替弁90からさらに配管8bを介し
て真空タンク20へ吸引排出される。こうして、シール
ブロック40の脱気穴45から素早く十分に脱気され
る。
【0084】真空タンク20内はすでに真空ポンプ21
により例えば0〜5Torrの真空状態にある。先に、
押出ステム14の前進に伴いビレット13がコンテナ1
内に押込まれるが、この押込み時にフィックスダミイブ
ロック70の先端拡径部49がシールブロック40を通
過するとともにシールブロック40を閉にするのであ
る。この状態で電磁切替弁90を励磁するとコンテナ1
内の残存エアは真空タンク20により真空吸引が開始さ
れると0.2〜0.5秒程度でコンテナ1内は5〜30
Torrになる。そして、さらに押出ステム14を前進
し、ビレット13の先端部がダイス3に当たるとサイド
シリンダ内の圧油が所定圧力になった時点でメインシリ
ンダ(図示なし)に切替えアプセットを完了するのであ
る(図23(4))。
【0085】この後、押出ステム14は休むことなく前
進を続けビレット13は押しつぶされる。次に引続いて
押出しに入り、ダイス3から製品が押出されるのであ
る。ビレット13のアプセット完了後、押出ステム14
の前進に伴って製品押出しが開始されてから適宜な時間
(ビレット13の押出し開始前の初期長さから例えば1
/3ぐらい押出した状態)経過後に脱気動作を停止し、
引続きシールブロック40(40R、40L)を開放
し、直ちに元の後退限位置まで戻るのである。その後も
押出ステム14による押出しが行なわれ、押出しが完了
する
【0086】ビレット13がダイス3から押出されて押
出成形品を得る動作の間に第1ビレットローダ111の
第1ビレット保持部168を下限位置に下降させるとと
もに、第2ビレットローダ140の方は、図2に示すよ
うにテレスコシリンダ145のロッド145aを伸張さ
せビレット保持部154を前進限まで水平移動させると
ともにビレットキャリア141に対向させておく。そし
て、ビレットキャリア141の送り出しホルダ143が
転回動作され、ビレット13はビレット保持部154内
に入り込む。その状態でテレスコシリンダ145のロッ
ド145aを後退限まで縮退させる。次いで、第1ビレ
ット保持部168を下限位置から中間停止待機位置まで
移動させるのである。
【0087】コンテナ1がダイス3に当接した前進限時
に第2ビレットローダ140を図2に示すようにスイン
グアーム149の先端の保持部154が第1ビレットロ
ーダ111の下限位置に位置する時点まで傾転させ起立
する。そして、ビレット13を第2ビレットローダ14
0から第1ビレットローダ111に受渡しするのであ
る。
【0088】〔実施例2〕本実施例2では、実施例1と
異なる部分、いわゆる真空吸引装置130について図6
および図8を用いて説明する。
【0089】まず、コンテナ1内の押出ステム14側よ
り空気を排除する真空吸引装置130は、図6に示す如
く押出ステム14側のコンテナ1の端面に配設されてい
る。コンテナ1の押出ステム14側の端面において、正
面がドーナツ形状を有した円環状のシールブロック40
を2つ割りにし、該シールブロック40(40R、40
L)の後部はそれぞれシリンダ220(220R、22
0L)内に前後動自在に設けられたピストンロッド22
0Ra、220Laの先端に固着されている。各シリン
ダ220R、220Lの下部にはシールブロック40
R、40Lの後退限位置(開状態)と前進限位置(閉状
態)間の開閉動作位置を検知する第1リミットスイッチ
72、第2リミットスイッチ73、第3リミットスイッ
チ74がそれぞれ配設してある。そして、第1リミット
スイッチ72はシールブロック40R、40Lの後退限
位置(開状態)を検知するようになっており、また、第
2リミットスイッチ73はシールブロック40R、40
Lが押出ステム14に近接した所定の位置にて一端停止
することを検知するために配設されたものである。
【0090】そして、第3リミットスイッチ74は、シ
ールブロック40R、40Lが押出ステム14に対して
閉じる位置にてON状態となり、脱気用の電磁切替弁9
0が励磁されて脱気空間31と真空タンク20とが接続
されコンテナ1内の空気が脱気されるようになってい
る。そして、ピストンロッド220Ra、220Laの
前後動に伴なって、2つ割のシールブロック40R、4
0Lは、上下に配設されたガイドロッド221U(22
1UR、221UL)、221D(221DR、221
DL)に沿ってコンテナ1の軸線方向と直角な方向に開
閉自在となっている。
【0091】また、2つ割のシールブロック40R、4
0Lの各当接面41A近傍の上部には一対の上部ガイド
脚222(222R、222L)が対向配設されてい
る。そして、上部ガイド脚222(222R、222
L)にガイドロッド221U(221UR、221U
L)が各々固設され、挿通環223(223UR、22
3UL)を挿通した状態でシールブロック40(40
R、40L)を接離自在となっている。
【0092】他方、2つ割のシールブロック40(40
R、40L)の下部にも上部ガイド脚222と同様に各
シールブロック40R、40Lの当接面41A近傍に対
向配置された一対の下部ガイド脚224(224DR、
224DL)にガイドロッド221D(221DR、2
21DL)が各々固設され、挿通環223(223D
R、223UL)を挿通した状態でシールブロック40
(40R、40L)を接離自在となっている。
【0093】そして、後述するように、2つ割のシール
ブロック40(40R、40L)をシールブロック40
の内方に位置して内側にシールパッキン41、44を有
するインナシールブロック40Aと、前記インナシール
ブロック40Aの外方に位置してインナシールブロック
40Aを保持するアウタブロック40Bとに分割可能に
構成してあり、図8に鎖線で示す如くシールブロック4
0R、40Lが閉じたとき、シールブロック40R、4
0L同士の当接面41Aからの空気侵入を防止するため
のシールパッキン46(シート状のシール材)はインナ
シールブロック40A同士の当接面に貼着してある。
【0094】こうしたシールパッキン46は耐熱性と弾
力性を有する例えばスポンジ状のシール材が望ましく、
シリコンゴムスポンジシートやフッソゴムスポンジシー
トのようなものがよい。さらに、シールブロック40
R、40Lを閉じたとき、インナシールブロック40A
の当接面41Aに貼着したシールパッキン46同士なら
びにシールブロック40R、40Lの内周面に設けたシ
ールパッキン41を介して後述する突起部80と、ま
た、シールパッキン44を介してフィックスダミイブロ
ック70および押出ステム14の外周面にそれぞれ密接
させるようになっている。このようなシールパッキン4
1、44、46のうち、シールパッキン41、44の材
質は比較的硬質の紐状シリコンゴムや紐状フッソゴムな
どのような耐熱性高変形材料の材質が好ましい。また、
一方シールパッキン46は前記シールパッキン41、4
4と比べてスポンジ状の軟質ゴム、例えばシリコンゴム
スポンジシートやフッソゴムスポンジシートなどのよう
な耐熱性スポンジ状材質が好ましい。
【0095】図7に示すビレットローダ120によって
成形素材としてのビレット13をコンテナ1のビレット
装填口126まで移送供給するものであるが、これは成
形機の片方の側部に設置されたビレットキャリア(図示
略)によって送られてくるビレット13を一本ずつ掴ん
で、コンテナ1のビレット装填口126まで持ち上げ移
動するようになっている。ビレットキャリア(図示略)
によってビレット13がコンテナ1の下部位置に一本ず
つ供給されるが、ビレットローダ120はこれを掴み持
ってビレット装填口126に移送されるように構成され
ている。このためビレットローダ111はビレットキャ
リアに対向配置されており、成形機の押出中心線と直交
する平面に沿って旋回可能に形成されたスイングアーム
128を備えている。
【0096】すなわち、スイングアーム128は、成形
機の下部タイロッド129の外側部に配置された旋回中
心軸131に一端が枢着され、スイング動作時にタイロ
ッド129に干渉しないように拡開V字状に屈曲されて
下部タイロッド129の下部からコンテナ1の下方に延
長されている。そして、スイングアーム128の先端部
がスイング動作によりビレットキャリアの載置台(図示
略)とコンテナ1のビレット装填口126との間を往復
移動するように設定されている。スイング動作を行なわ
せるために、スイングアーム128には油圧駆動シリン
ダ装置132が連結され、その伸縮動作によりスイング
アーム128を駆動するようにしている。また、スイン
グアーム128の先端部にはビレット13を掴み持つビ
レット保持部133が取付けられている。このビレット
保持部133はコンテナ装填位置においてビレット13
の下面を支承する台座134が配設してある。
【0097】次に、押出成形装置の作用について説明す
る。図6に示すコンテナシリンダ33のロッド側に圧油
を供給し、ピストン37を左方向に移動させ、ダイス3
から離れているコテンナ1を前進させてダイス3とコテ
ンナ1とを当接する。この動作が終了すると図23に示
す如くビレットローダ120が上昇し押出ステム14を
前進(図23(1)させると、ビレット13はコンテナ
1内に押し込まれる。以下は実施例1と同じであるため
省略する。
【0098】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明では コンテナの押出ステム側端面に配設した2つ割のシ
ールブロックをタイロッド近傍から押出中心位置近傍ま
でスイング方式により進退させた後、別の開閉シリンダ
で閉じることにより、コンテナライナの交換時に2つ割
のシールブロックを干渉しない位置まで十分退避できる
ために作業性が向上する。また、シールが十分で真空度
が高く、脱気が十分に行なえることからブリスタの発生
を防止でき、製品歩留りが大幅に向上する。 リング状突起部の内面の押出ステム側に略環状の脱
気溝を設けたことにより、フィックスダミイブロックの
先端拡径部にアルミニウム粕が付着し、このために先端
拡径部が増径してもコンテナ内の空気を脱気できるよう
にしたことにより、ブリスタのない押出形材を安定して
押出すことができ、さらに製品の押出形材の歩留りを大
幅に向上することが容易にできる。 2つ割のシールブロックのシール時間が短いためア
イドル時間が短かい。 2つ割のシールブロックを閉じるときはリング状の
突起部と押出ステムに同時当接する直前までは離間して
おり、シールパッキンの寿命が長い。 ビレットを押出し後、押出ステムを後退させる際に
フィックスダミイブロックの外周面によってアルミニウ
ム粕を掻き取ってコンテナ外方へ落下しても、2つ割ブ
ロックを溝などに沿って開放していないためアルミニウ
ム粕が詰まることがなく高いシール性が保持できる。 従来のようにバープサイクルを行なう必要がないの
で、アイドルタイムの短縮が図れる。 コンテナの押出ステム側端面をドーナツ形状の溝を
刻設し、ここに断熱材料を用いた断熱シールブロックを
必要最少限で装着するようにしたことで、コンテナ側か
らの熱移動を防止でき、かつ、断熱シールブロックをコ
ンテナの押出ステム側端面の一部分にのみ取付けるよう
にしたので、コンテナ端面に穿孔するボルト取付け用穴
も少なくてよいため、機械的強度が低下しない。 フィックスダミイブロックの外表面を所望の温度ま
で冷却したことにより、これと対向するビレットの外端
面側が冷却されビレット金属の外周面の流れが規制さ
れ、ブリスタ等の欠陥の発生が防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る好適な脱気装置を備えた押出成形
装置の系統図である。
【図2】図1のA〜Aからみた正面図である。
【図3】シールブロックの要部拡大正面図である。
【図4】シールブロックの要部拡大一部切断断面図であ
る。
【図5】図3のD〜Dからみた平面図である。
【図6】本発明に係る好適な脱気装置を備えたその他の
押出成形装置の系統図である。
【図7】図6のF〜Fからみた要部拡大正面図である。
【図8】図6に示すシールブロックの要部拡大正面図で
ある。
【図9】図8に示すシールブロックの要部拡大一部切断
断面図である。
【図10】図2のB〜Bからみた平面図である。
【図11】図3のC〜Cからみた平面図である。
【図12】シールブロックに取付けたシール材冷却装置
の要部拡大切断断面図である。
【図13】2つ割のシールブロック同士の当接面にシー
ル材を貼着した場合の比較図である。
【図14】コンテナライナ内周面に付着したアルミニウ
ム粕の掻き取り状態を示す説明図である。
【図15】ビレットローダの正面図である。
【図16】内部冷却装置を有した押出ステムの断面図で
ある。
【図17】突起部内面の様々な形状を示す拡大断面図で
ある。
【図18】断熱シールブロックの取付け構造を説明する
説明図である。
【図19】内部冷却装置を有したフィックスダミイブロ
ック付押出ステムの断面図である。
【図20】バイオネットブロックの斜視図である。
【図21】シールブロックの閉動作前に冷却媒体の吹付
け状態を示す動作図である。
【図22】図20に引続くシールブロックの閉動作と冷
却媒体の吹付け状態を示す動作図である。
【図23】コンテナ内に装填されたビレットの加圧押出
し状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 コンテナ 2 コンテナタイヤ 3 ダイス 13 ビレット 14 押出ステム 20 真空タンク 21 真空ポンプ 31 脱気空間 32 エンドプラテン 33 コンテナシリンダ 40(40R、40L) シールブロック 40A インナシールブロック 40B アウタシールブロック 41、44、46 シールパッキン 43 シリンダ 43a ピストンロッド 43b クレビス 43c 連結部材 45 脱気穴 47 断熱材 48 断熱押え板 50 凹部 51 嵌合部材 53 断熱リング 55 断熱シールブロック 57 復旧ブロック 60 真空吸引装置 63(63a、63b) スイングアーム回転軸 64(64a、64b) スイングアーム回転軸 66(66R、66L) 回動基部 70 フィックスダミイブロック 72 第1リミットスイッチ 73 第2リミットスイッチ 74 第3リミットスイッチ 80 突起部 90 電磁切替弁 91 シール材冷却装置 92 可撓性配管 93 電磁切替弁 94 固定配管 95 押えボルト 96 第1冷却媒体通路 97 第2冷却媒体通路 98 蓋体 100 第1ガス吹出口 101 第2ガス吹出口 111 第1ビレットローダ 111a No.1ビレットローダ 111b No.2ビレットローダ 111c ビレットライナ 120 ビレットローダ 126 ビレット装填口 129 下部タイロッド 130 真空吸引装置 132 油圧駆動シリンダ装置 133、154 ビレット保持部 140 第2ビレットローダ 141 ビレットキャリア 145 テレスコシリンダ 146 移動枠 147 リニアガイド 149 ビレットローダ用スイングアーム 150 傾転ストッパ 151(152) 後退規制用ストッパ 153 固定枠 155 固定枠の一端辺 156、158 調整ねじ 160 回転支軸 161 固定フレーム 162 第1スイングアーム 164 上昇規制ストッパ 165 下降規制ストッパ 166 第1油圧駆動シリンダ装置 167 第2油圧駆動シリンダ装置 168 第1ビレット保持部 134、169 台座 171 クランプアーム 173 補助シリンダ 180 バイオネットブロック 181 コネクションロッド 182 大径部 183 ステムホルダ 185 クロスヘッド 186 突起部 187 ダミイボス 189 給水管 190 排水管 191 冷却管 192 冷却管先端ブロック 196 開閉弁 199 排水口 200 開口部 201 中央貫通孔 202 コアブロック 205 アウタリング 206 外表面 207 テーパ面部 209 放射状冷却孔 220(220R、220L) シリンダ 221U(221UR、221UL) ガイドロッド 221D(221DR、221DL) ガイドロッド 222(222R、222L) 上部ガイド脚 223(223UR、223UL、223DR、223
DL) 挿通環 224(224R、224L) 上部ガイド脚

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビレットの装填されるコンテナライナを
    有するコンテナの押出ステム側端面に設けたリング状の
    突起部と、前記押出ステムの軸線方向と交差方向に開閉
    自在な2つ割のリング状シールブロックを設け、前記シ
    ールブロックを閉じた時前記シールブロック側に取付け
    たシール部材を介して前記リング状突起部の外周面とフ
    ィックスダミイブロックまたは押出ステムの外周面に同
    時に密着させ得るようにするとともに、前記シールブロ
    ックに前記シール部材を冷却する冷却装置を配設したこ
    とを特徴とする押出成形装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の2つ割のリング状シール
    ブロックは、該2つ割のリング状シールブロックの開閉
    脚を行なう回動基部と、前記回動基部にスイングアーム
    の一端を固着するとともに他端部に2つ割のリング状シ
    ールブロックを固着し、前記シールブロックを閉じた時
    前記シールブロック当接面側に取付けたシール部材を介
    して前記リング状突起部の外周面とフィックスダミイブ
    ロックまたは押出ステムの外周面に同時に密接され得る
    ようにしたことを特徴とする押出成形装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の2つ割のリング状シール
    ブロックは、該2つ割のリング状シールブロックの反当
    接面側の上下にガイドロッドを固着し、前記ガイドロッ
    ドは挿通環を挿通した状態で押出ステムに対して直線的
    に接離自在な構成としたことを特徴とする押出成形装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項1および請求項2記載のフィック
    スダミイブロックの内部に前記フィックスダミイブロッ
    クを冷却する内部冷却装置を配設したことを特徴とする
    押出成形装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載のシールブロックにコンテ
    ナ内の残留空気を排除する真空脱気孔を配設し、真空ポ
    ンプと配管を介して連結したことを特徴とする押出成形
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載のリング状シールブロック
    の内側に、前記シール部材に向かって冷却媒体を吹付け
    ると同時に、埃や塵などの付着物を吹き飛ばすガス吹出
    口を配設したことを特徴とする押出成形装置。
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