JPH0910827A - 押出成形装置 - Google Patents

押出成形装置

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JPH0910827A
JPH0910827A JP16088895A JP16088895A JPH0910827A JP H0910827 A JPH0910827 A JP H0910827A JP 16088895 A JP16088895 A JP 16088895A JP 16088895 A JP16088895 A JP 16088895A JP H0910827 A JPH0910827 A JP H0910827A
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JP
Japan
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container
billet
block
stem
extrusion
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JP16088895A
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English (en)
Inventor
Hiroyoshi Oba
浩義 大庭
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コンテナ内の空気を真空脱気してバープレス
を提供するとともに、ビレット後端部を強制冷却しメタ
ルフローを抑制させてブリスタレスの押出形材を得る。 【構成】 ビレットを充填させる円筒状のコンテナの押
出ステム側端面において、2つ割のシールブロックをコ
ンテナの軸線方向と直角な方向に開閉自在に設け、シー
ルブロックを閉じたときシールブロックを押出ステムの
外周面とコンテナ端面に密接させうるようにするととも
に、前記シールブロックに真空脱気孔を設け、さらに内
部冷却機能を有したフィックスダミイブロックを前記押
出ステムの先端に配設した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルミニウム合金など
の押出プレスによる押出成形に際して、フィックスダミ
イブロックの押出作用面温度を低下させながら、コンテ
ナ内からダイスを通ってビレットが押出される前にコン
テナとビレット間の空気をコンテナの外に脱気し、ビレ
ットを空気を含むことなく、効果的に無駄なく押出すた
めの改善された押出成形装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】コンテナ内径よりも少し小径のビレット
をコンテナ内に入れた後、コンテナ内でビレットを後方
の押出ステムでダイスに押当て、いわゆるアプセットす
ると、ビレットが押しつぶされコンテナとビレットの間
の空気が圧縮される。この圧縮された空気を放出するた
めに押出ステムとコンテナを僅かに後退させ、ダイスと
コンテナの隙間から上記の圧縮空気を抜いて、再度コン
テナと押出ステムを前進させて押出しを開始する。この
ようにして圧縮された空気を抜くガス抜き工程をバープ
サイクルと呼んでいるが、この工程があることにより、
押出サイクルに無駄な時間が発生する。
【0003】また、この方法だと、バープサイクルで脱
気してコンテナをダイスに押付けた時、コンテナ内面と
ビレット外面の間に、皮1枚程度の薄い状態で空気が大
気圧で残っており、十分な脱気は行なわれていない。
【0004】そこで、ビレットの押出しに際しいかに残
留空気の除去を容易かつ確実に行なえるように、例えば
特公昭48−25315号公報に記載されているような
コンテナと押出ステム間に金属ベローズで気密室を設
け、一端はコンテナ、他端は押出ステムとの間に金属パ
ッキンにてシールを行ない、金属パッキンの押付を外部
よりシリンダにて空圧または液圧で行ない気密室の空気
を外部に排出し残留空気を無くするようにしたものがあ
る。
【0005】また、特開昭52−47556号公報には
押出ステムの適所にカーボンシールを用いて円板状の支
持板を配し、この支持板からコンテナの後壁面間に設け
たスプリングにより弾力的に気密関係に接する支持体を
介し、ダミイブロックとコンテナ内周壁面との間からコ
ンテナ内の空気を吸引脱気させる方法が記載されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前述した特
公昭48−25315号公報と特開昭52−47556
号公報記載のものは、ビレットの押出しに際し、コンテ
ナ内の残留空気を完全除去するため、押出ステム側から
コンテナ後端面に向かって伸縮自在な金属ベローズやス
プリングなどの可撓性の密封装置で密封するものであ
り、コンテナ端面部の脱気空間が拡くなったり、あるい
はビレットローダ上昇スペースを取らざるを得ずこのた
めアイドルタイムが長くなるといった問題がある。
【0007】さらに、ブリスタ発生の主原因は、前述し
たコンテナ内の残留空気の除去不足の他に熱間押出加工
を連続して実施すると、加熱されたビレットの保有熱に
より、このビレットと当接しながら押出しを行なうフィ
ックスダミイブロックの押出作用面側の温度が上昇する
ことにある。
【0008】また、ビレットの押出時フィックスダミイ
ブロックの押出作用面側の温度がアルミニウム合金ビレ
ット温度からの受熱によって上昇すると、ビレット外面
表皮部分に含まれる不純物や残留空気などがメタルフロ
ーによる後方巻込みによって押出形材内部に流入するた
め、押出成形中にブリスタや不純物が巻込まれて押出成
形材の製品歩留まりが低下するといった問題があった。
特にアルミニウム合金の押出成形の場合、経験上フィッ
クスダミイブロックの押出作用面の温度を約250℃近
傍まで冷却すればメタルフローが抑制されるためブリス
タが発生しにくいといわれている。
【0009】このため、実開平3−81214号では、
コンテナと押出ステム間にフィックスダミイブロックの
冷却装置を設けてフィックスダミイブロックの押出作用
面に冷却剤を噴霧するようにしているが、押出プレスの
押出待機時間約20秒の間にフィックスダミイブロック
の押出作用面を450℃から200〜300℃まで温度
降下することが難しく、押出形材中のブリスタを多量に
含有しやすく製品歩留まりが悪いといった問題があっ
た。
【0010】したがって、本発明は上記したような従来
の問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするとこ
ろは、コンテナ内のビレットを押出す前にコンテナ内の
空気を全て脱気する直前にコンテナシールを行なって、
ダイスからビレットを押出す前にバープサイクルと呼ん
でいる前記ガス抜き工程の必要のない押出サイクルを提
供するとともに、その上ビレット後端部を強制冷却しメ
タルフローを抑制させることによってビレットの外面表
皮の脱気でとれなかった残留空気や不純物の混入による
押出形材の品質ないし歩留まりを低下させないようにし
た押出成形装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、ビレットを充填させる円筒状のコンテ
ナの押出ステム側端面において、2つ割のシールブロッ
クをコンテナの軸線方向と直角な方向に開閉自在に設
け、シールブロックを閉じたときシールブロックを押出
ステムの外周面とコンテナ端面に密接させうるようにす
るとともに、前記シールブロックに真空脱気孔を設け、
さらに内部冷却機能を有したフィックスダミイブロック
を前記押出ステムの先端に配設した。
【0012】
【作用】コンテナ内のビレットをビレット後方の押出ス
テムで押込んで、ビレットをダイスに押当てると、ビレ
ットが押しつぶされてコンテナとビレットの間の空気が
圧縮される。この圧縮された空気はビレットがダイスか
ら押出される前にコンテナの後側から吸引脱気しなけれ
ばならない。また、コンテナ内のビレットをビレット後
方の押出ステムで押込んで、ビレットの先端をダイスに
押当てる寸前にコンテナの両側から吸引脱気しなければ
ならない。本発明ではビレットが押出ステムで圧縮され
る前よりビレットの押出ステム側でコンテナ内の空気を
強制的に真空吸引するので、ビレットが押出ステムで圧
縮されてからこの圧縮空気の吸引のための工程いわゆる
ガス抜き工程が省略できる。
【0013】なお、コンテナの押出ステム側から空気を
吸引する際には、先に押出ステムの押出作用面側に取付
けたフィックスダミイブロックを内部から冷却してお
き、押出ステム側のコンテナ端面に配設してコンテナの
軸線方向に開閉自在なシールブロックでシールしている
状態で、コンテナ内の空気を真空吸引するようにしたの
でコンテナとビレット間の空気がコンテナ外へ容易に脱
気されるとともにメタルフローの抑制ができるため、ブ
リスタの発生防止による製品歩留まりが大幅に向上す
る。
【0014】
【実施例】以下に、本発明に係る押出成形装置の実施例
を図面を用いて詳細に説明する。
【0015】図1は、本発明に係る好適な装置の系統
図、図2は図1のA〜Aからみた斜視図、図3は図2の
要部拡大図、図4はビレットローダの正面図、図5は図
2のB〜Bからみた断面図、図6はシールブロックの拡
大断面図、図7は内部冷却装置を有した押出ステムの断
面図、図8はバイオネットブロックの斜視図、図9はコ
ンテナ内に装填されたビレットの加圧押出し状態を示す
説明図である。
【0016】図1に示すようにエンドプラテン32にコ
ンテナタイヤ2とコンテナ1を摺動させるコンテナシリ
ンダ33が配設されている。符号36はシリンダ本体の
一部を構成するシリンダチューブ、37はピストン、3
8はピストンロッドである。
【0017】符号3はダイスであって、ダイス3の外周
をダイリング5の内周面に摺動自在に嵌合保持してあ
る。31はコンテナの内周面とビレット13の外周面と
の間の隙間であり、脱気空間でもある。
【0018】一方、ビレット13を押込む押出ステム1
4の先端部にコンテナ1内面と密接し得るフィックスダ
ミイブロック70が設けられている。
【0019】本実施例では、脱気空間31内の残留空気
を吸引除去するための真空吸引装置60について説明す
る。
【0020】まず、コンテナ1内の押出ステム14側よ
り空気を排除する真空吸引装置60は、図2および図3
に示す如く押出ステム14側のコンテナ1の端面に配設
されている。コンテナ1の押出ステム14側の端面にお
いて、正面がドーナツ形状を有した円環状のシールブロ
ック40を2つ割にし、該シールブロック(40R、4
0L)の後部はそれぞれシリンダ43(43R、43
L)内に前後動自在に設けられたピストンロッド(43
Ra、43La)の先端に固着されている。
【0021】そして、ピストンロッド43Ra、43L
aの前後動に伴って、2つ割のシールブロック40R、
40Lは、上下に配設されたガイドロッド42U、42
D(42DR、42DL)に沿ってコンテナ1の軸線方
向と直角な方向に開閉自在となっている。
【0022】なお、一方断面が円形状の上部ガイドロッ
ド42Uの両端部はコンテナ1の押出ステム14側端面
に固設され、シールブロック40の上部に対向配置され
た一対の上部ガイド脚62(62R、62L)の挿通孔
に沿って前後動可能となっている。
【0023】他方、2つ割のシールブロック40(40
R、40L)の下部にも上部ガイド脚62と同様に各シ
ールブロック40R、40Lに対向配置された一対の下
部ガイド脚63(63R、63L)にガイドロッド(4
2DR、42DL)が各々固設され、挿通環64(64
R、64L)を挿通した状態でシールブロック40(4
0R、40L)を接離自在になっている。そして、図2
および図6に示すように鎖線で示すようにシールブロッ
ク40R、40Lを閉じたとき、シールブロック40
R、40Lの内周面に設けたシールパッキン41を介し
てコンテナ1の押出ステム14側端面と、シールパッキ
ン44を介して押出ステム14の外周面に密接させるよ
うになっている。
【0024】図2に実線で示す如くシールブロック40
R、40Lが後退限まで後退した開状態時には、後述す
るビレットローダ111がビレット13を載置した状態
で出入可能なようになっている。
【0025】符号41、44はシールパッキンであり、
シールブロック40R、40Lの一部には各々脱気穴4
5を設け、脱気穴45には可撓性配管8aの一端が接続
してあり、他端は電磁切替弁46を介して固定配管8b
が配設され、真空タンク20に連続してある。
【0026】図5に示す如く符号47は断熱材でありコ
ンテナ1を加熱した熱の一部が熱伝導によって真空吸引
装置60に伝わらないようになっており、前述したシー
ルブロック40R、40Lは断熱材47の上面に配設し
た断熱板48を介して配設されている。符号21は真空
ポンプ、22はモータである。
【0027】次は図2および図4を用いてビレットロー
ダ111について説明する。図2に示すビレットローダ
111はNo.1ビレットローダ111aとNo.2ビ
レットローダ111bから構成されており、成形素材と
してのビレット13をコンテナ1のビレット装填口12
6まで移送供給するものであるが、これは成形機の片方
の側部に設置されたビレットキャリア(図示略)によっ
て送られてくるビレット13を1本ずつ掴んで、コンテ
ナ1のビレット装填口126まで持上げ移動するように
なっている。なお、No.1ビレットローダ111aと
No.2ビレットローダ111bは同一構成となってい
る。
【0028】ビレットキャリア(図示略)によってビレ
ット13がコンテナ1の下部位置に1本ずつ供給される
が、ビレットローダ111はこれを掴み持ってビレット
装填口126に移送されるように構成されている。この
ためビレットローダ111はビレットキャリアに対向し
て配置されており、成形機の押出中心線と直交する平面
に沿って旋回可能に形成されたスイングアーム128を
備えている。
【0029】すなわち、スイングアーム128は、成形
機の下部タイロッド129の外側部に配置された旋回中
心軸130に一端が枢着され、スイング動作時にタイロ
ッド129に干渉しないように拡開V字状に屈曲されて
下部タイロッド129の下部からコンテナ1の下方に延
長されている。そしてスイングアーム128の先端部が
スイング動作によりビレットキャリアの載置台(図示
略)とコンテナ1のビレット装填口126との間を往復
移動するように設定されている。
【0030】スイング動作を行なわせるために、スイン
グアーム128には油圧駆動シリンダ装置132が連結
され、その伸縮動作によりスイングアーム128を駆動
するようにしている。
【0031】ここで、上記スイングアーム128の先端
部にはビレット13を掴み持つビレット保持部133が
取付けられている。このビレット保持部133はコンテ
ナ装填位置においてビレット13の下面を支承する台座
134がV字状に配設してある。
【0032】一方、押出ステム14側の構造は、図7に
示すようにフィックスダミイブロック70と押出ステム
14とをバイオネットブロック72を介してバイオネッ
ト結合した場合と、図示はしていないがフィックスダミ
イブロック70と押出ステム14とを直接、ねじ結合す
る場合とがある。
【0033】まず、フィックスダミイブロック70と押
出ステム14とをバイオネット結合した場合の構造につ
いて代表して詳述する。図7において、1はコンテナ、
14は押出ステム、70は押出ステム14の前面に固定
して設け、かつ、コンテナ1内に摺動可能に設けたフィ
ックス型のフィックスダミイブロックである。押出ステ
ム14の後端部は、図1に示すようにステムホルダ73
とプレッシャリング74を介してクロスヘッド75に固
定されている。
【0034】押出ステム14の前面には、バイオネット
ブロック72が配設されており、バイオネットブロック
72内の後半部には、外径断面が円状のコネクションロ
ッド76の先端部がねじ取付けにより取付けられてい
る。コネクションロッド76の後端部は、図1に示すよ
うに大径部76aになっていて、押出ステム14の後端
部の穴の中にテーパ面で係合され、固定されている。
【0035】また、バイオネットブロック72の前半部
は、図8に示すようなバイオネット式となっており突起
部72aを例えば等間隔に3つ配設してある。一方、装
着する側のダミイボス77側には前記突起部72aと係
合可能な凹部77aが等間隔に設けてあり、装着時に
は、バイオネットブロック72の突起部72aとダミイ
ボス77側の凹部77aとを係合させて挿入し、約60
度ダミイボス77を回動させることによりダミイボス7
7をバイオネットブロック72に確実、かつ、素早く着
脱できるようにしてある。
【0036】コネクションロッド76内には、軸線方向
に貫通穴が穿設してあり、この貫通穴内に給水管78、
排水管79が設けられている。冷却管80をなす給水管
78と排水管79の先端部は、溶接により冷却管先端ブ
ロック81の穴82および83内に堅固に取付けられて
おり、後端部はプレッシャリング74内まで伸びてい
る。
【0037】給水管78の端部は、プレッシャリング7
4内のパイプによる通路84、開閉弁85、配管86を
介して、冷却水供給ポンプ(図示略)に連結されてい
る。排水管79の端部はプレッシャリング74内のパイ
プによる通路87を介して排水口88に連結されてい
る。押出ステム14の内周面とコネクションロッド76
の外周面との間には、コネクションロッド76の芯をフ
レキシブルな状態に保持しておくために、僅かな隙間を
設けている。また、コネクションロッド76の内周面と
給水管78、排水管79の外周面との間には、コネクシ
ョンロッド76が直接冷却されないように、僅かな隙間
が設けられている。また、コネクションロッド76の内
周面と冷却管先端ブロック81は芯をフレキシブルな状
態に保持しておくために僅かな隙間が設けられている。
この場合、コネクションロッド76の中に、貫通穴を設
けて給水管78と排水管79を通しているので、コネク
ションロッド76は直接冷却されず、したがって、押出
ステム14とコネクションロッド76の温度差が少な
く、フィックスダミイブロック70の芯のフレキシビリ
ティが損なわれない。なお、冷却管先端ブロック81内
の穴82は貫通して設けられているが、穴82の前端部
は冷却管81を介して外周方向への開口部89に連通し
ている。
【0038】ダミイボス77内の前半部内には、ダミイ
ボス77の中央貫通孔90内にコアブロック91の中央
部に設けられた小円筒状の突部92が挿入され、ダミイ
ボス77の後端側からコネクションボルト93を前記小
円筒状の突部92のねじ部に螺合させ、コネクションボ
ルト93を締め付けることによりコアブロック91をダ
ミイボス77に強く接触するようになっている。
【0039】ダミイボス77の前側外周には、円筒状の
アウタリング94が固着されている。また、コアブロッ
ク91の後端面とダミイボス77の前端面との間には、
アウタリング94の先端とコアブロック91の外表面9
5との段差に相当する隙間が設けられており、押出時に
コアブロック91が後方に押されるとコアブロック91
の後端面がダミイボス77の前端面に当たるようになっ
ている。アウタリング94は広げられてコンテナ内面に
当たり、ビレット13がフィックスダミイブロック70
の押出ステム14側へ流れるのを防ぐようになってい
る。
【0040】コアブロック91、アウタリング94を有
するダミイボス77などは、一体でフィックスダミイブ
ロック70を構成している。したがって、アウタリング
94の前端側外周面は、コンテナ1の外周面とほぼ接す
る大きさになっている。また、コアブロック91の前端
外周部には前側に広がったテーパ面部96になってい
て、アウタリング94の前端内周部のテーパ面部に密着
し得るようになっている。前記コアブロック91および
突部92の中央軸芯部には給水管78から給水された冷
却水を通水する通路82aが設けられ、この通路82a
の先端部はコアブロック91の外表面95近傍まで延設
されている。
【0041】図7に示すように、この通路82aの先端
部からアウタリング94まで外径方向に放射状に伸びる
複数個の放射状冷却孔98(本実施例では8本)が配設
されている。
【0042】この放射状冷却孔98の外周端からダミイ
ボス77からコアブロック91に至る外周近傍に軸芯方
向に向かって通路99が設けられ、冷却管80の開口部
89に連結されている。ここで符号100、101、1
02、103はプラグ、105、106、107は耐熱
型Oリングをそれぞれ示す。
【0043】次に、前記装置の作用について説明する。
【0044】まず、コンテナシリンダ33のロッド側に
圧油を供給し、ピストン37を図1の左方向に移動さ
せ、ダイス3から離れているコンテナ1を前進させてダ
イス3とコンテナ1とを当接する。
【0045】この動作が終了すると、次いでビレット1
3を載置した状態の図示していないビレットローダが上
昇し、押出ステム14を前進させると、ビレット13が
コンテナ1内に押込まれて、ビレット13はダイス3側
端面に当接し、図1に示すように、ビレット13はダイ
ス3側端面に当接しない直近位置となるようにするので
ある。この時、コンテナ1とダイス3とビレット13間
の脱気空間31には空気がある。
【0046】引続き、押出ステム14の前進に伴ってビ
レット13がコンテナ1内に押込まれるとともに、コン
テナ1の押出ステム14側に配設された真空吸引装置6
0のシリンダ43を作動させて2つ割のシールブロック
40を閉じて押出ステム14とコンテナ1との間を密封
する。コンテナ1内に押込まれビレット13がダイス3
に当接する10〜20mm直前で電磁切替弁46を励磁
してコンテナ1内と真空タンク20とを通気可能な状態
にし真空吸引が行なわれる。
【0047】さらに、押出ステム14は前進しビレット
13がダイス3に当接するとサイドシリンダ(図示略)
の油圧圧力が上昇し始める。押出ステム14の前進は休
むことなくサイドシリンダからメインシリンダ(図示な
し)に切換えて行なわれ、押出ステム14が前進してア
プセットを開始する。
【0048】押出ステム14側の密閉空気は2つ割シー
ルブロック40の一部に設けられている脱気穴45を通
り、配管8a上の電磁切替弁46からさらに配管8bを
介して真空タンク20へ吸引排出される。こうして、シ
ールブロック40の脱気穴45から素早く十分に脱気さ
れる。
【0049】真空タンク20内はすでに真空ポンプ21
により例えば0〜5Torrの真空状態にある。まず、
押出ステム14の前進に伴いビレット13がコンテナ1
内に押込まれるが、この押込み時にフィックスダミイブ
ロック70の先端拡径部49がシールブロック40を通
過するとともにシールブロック40を閉にする(図
2)。
【0050】この状態で電磁切替弁46を励磁するとコ
ンテナ1内の残存エアは真空タンク20により真空吸引
が開始されると0.2〜0.5秒程度でコンテナ1内は
5〜30Torrになる。そして、さらに押出ステム1
4を前進し、ビレット13の先端部がダイス3に当たる
とサイドシリンダ内の圧油が所定圧力になった時点でメ
インシリンダ(図示なし)に切替えアプセットを完了す
るのである。
【0051】ただし、アプセットを開始する前に、図示
していない冷却媒体供給装置を作用させ、放射状冷却孔
98に冷却水などの冷却媒体を導入して、フィックスダ
ミイブロック70を内部から冷却しておく。この時、冷
却水は、押出ステム14の後方から入り、押出ステム1
4の中のコネクションロッド76の中の給水管78内を
通り、通路82a、放射状冷却孔98、通路99、開口
部89から、排水管79内を通って押出ステム14の後
方から排出される。
【0052】なお、本発明においては、放射状冷却孔9
8をコアブロック91の外表面95近傍に中心部から外
方に放射状に設けているので、冷却水の通水によってア
プセット時のフィックスダミイブロック70の外表面9
5の温度を200〜230℃まで冷却できる。したがっ
て、押出中のフィックスダミイブロック70の先端拡径
部49の膨張が押えられて、押出ステム14側から脱気
するときには、常時、コンテナ1の内周面とフィックス
ダミイブロック70の先端拡径部49の外周との間に隙
間が保持されているのでコンテナ1内の脱気空間31に
残存する空気の脱気が十分できるのである。ただし、本
実施例ではアイドルタイムは15秒であった。なお、放
射状冷却孔98は冷却水が蒸気化しにくく、かつ、構造
がシンプルである。
【0053】したがって、このような状態でアプセット
を開始する時、フィックスダミイブロック70と接触し
ているビレット13の後端部は冷却される。アプセット
を開始すると、ビレット13の押出ステム14側の外周
端部が盛上がってコンテナ1の内周面に密接する。
【0054】上記アプセットを行なう時は、ビレット1
3の後端部は冷却されていて流動性がかなり悪くなって
いるので、フィックスダイミブロック70の前端面との
間の摩擦度合が大きくなり、ビレット13の後端部の外
面表皮の内部への巻込みが防止され、この巻込みに伴う
押出ステム14側からの脱気でとりきれなかったビレッ
ト13後端部外面表皮部の僅かな空気のビレット13内
部への同時巻込みも防止され、ビレット13の後端の膨
張だけでフィックスダミイブロック70側のシールが行
なわれる。このように、フィックスダミイブロック70
の冷却によるビレット13の後端部外面表皮と空気の内
部への巻込防止と、それより前方ダイス3側のビレット
13の表面の脱気により、ブリスタの原因となる空気を
十分に取除くことができる。
【0055】特に、本実施例では種々実験を行ないフィ
ックスダミイブロック70の前端面が250℃以下にな
ればビレット13の後端部側の流動性が悪くなりビレッ
ト13の後端部の外面表皮の内部への巻込みが防止され
製品押出形材中のブリスタの発生を防止できる。
【0056】この後、押出ステム14は休むことなく前
進を続けビレット13は押しつぶされる。押しつぶされ
る状態を図9に示す。吸引脱気し始めてからも、押出ス
テム14は休むことなく前進を続け、ビレット13をつ
ぶす。そしてコンテナ1内にビレット13を充満させ、
アプセットを完了する。次に引続いて押出しに入り、ダ
イス3から製品が押出される。
【0057】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明では、ビレットを充填させる円筒状のコンテ
ナの押出ステム側端面において、2つ割のシールブロッ
クをコンテナの軸線方向と直角な方向に開閉自在に設
け、シールブロックを閉じたときシールブロックを押出
ステムの外周面とコンテナ端面に密接させうるようにす
るとともに、前記シールブロックに真空脱気孔を設け、
さらに内部冷却機能を有したフィックスダミイブロック
を前記押出ステムの先端に配設したことにより、コンテ
ナと押出ステム間をシールしてコンテナ内の空気を確実
容易に脱気することができる。また、その上押出中のビ
レット内のメタルフローが抑制でき、ブリスタのない押
出形材を安定して押出すことができ、さらに製品の押出
形材の歩留りを大幅に向上することが容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る好適な装置の系統図である。
【図2】図1のA〜Aからみた斜視図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】ビレットローダの正面図である。
【図5】図2のB〜Bからみた断面図である。
【図6】シールブロックの拡大断面図である。
【図7】内部冷却装置を有した押出ステムの断面図であ
る。
【図8】バイオネットブロックの斜視図である。
【図9】コンテナ内に装填されたビレットの加圧押出し
状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 コンテナ 2 コンテナタイヤ 3 ダイス 13 ビレット 14 押出ステム 20 真空タンク 21 真空ポンプ 31 脱気空間 32 エンドプラテン 33 コンテナシリンダ 40(40R、40L) シールブロック 41 シールパッキン 42 ガイドプレート 45 脱気穴 46 電磁切替弁 60 真空吸引装置 70 フィックスダミイブロック 72 バイオネットブロック 73 ステムホルダ 74 プレッシャリング 75 クロスヘッド 77 ダミイボス 78 給水管 79 排水管 88 排水口 91 コアブロック 93 コネクションボルト 94 アウタリング 95 外表面 96 テーパ面部 98 放射状冷却孔 111(111a、111b) ビレットローダ 126 ビレット装填口 128 スイングアーム 129 下部タイロッド 130 旋回中心軸 132 油圧駆動シリンダ装置 133 ビレット保持部 134 台座

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビレットを充填させる円筒状のコンテナ
    の押出ステム側端面において、2つ割のシールブロック
    をコンテナの軸線方向と直角な方向に開閉自在に設け、
    シールブロックを閉じたときシールブロックを押出ステ
    ムの外周面とコンテナ端面に密接させうるようにすると
    ともに、前記シールブロックに真空脱気孔を設け、さら
    に内部冷却機能を有したフィックスダミイブロックを前
    記押出ステムの先端に配設したことを特徴とする押出成
    形装置。
JP16088895A 1995-06-27 1995-06-27 押出成形装置 Pending JPH0910827A (ja)

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CN 96106934 CN1140109A (zh) 1995-06-27 1996-06-27 挤压机

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