JPH09155085A - 自動縫い縫製装置及び縫製装置 - Google Patents

自動縫い縫製装置及び縫製装置

Info

Publication number
JPH09155085A
JPH09155085A JP32197195A JP32197195A JPH09155085A JP H09155085 A JPH09155085 A JP H09155085A JP 32197195 A JP32197195 A JP 32197195A JP 32197195 A JP32197195 A JP 32197195A JP H09155085 A JPH09155085 A JP H09155085A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sewing
sewing machine
presser
section
sewn
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32197195A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Ono
安志 小野
Takashi Miyauchi
隆旨 宮内
Sadao Morinaga
貞男 守永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Juki Corp
Original Assignee
Juki Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Juki Corp filed Critical Juki Corp
Priority to JP32197195A priority Critical patent/JPH09155085A/ja
Publication of JPH09155085A publication Critical patent/JPH09155085A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D10INDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
    • D10BINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBLASSES OF SECTION D, RELATING TO TEXTILES
    • D10B2505/00Industrial
    • D10B2505/12Vehicles
    • D10B2505/124Air bags

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 保持されて回転する被縫物に自動縫いを施す
につき、被縫物の回転中心から縫い位置までの距離が一
定しなくても、均等の縫いピッチを実現する。 【解決手段】 被縫物201を挟持する上下型押え25
及び26は、角速度可変で回転軸10、11を中心に回
転する。ミシン装置3は、予め設定された同一往復速度
で針落ちし、被縫物201に縫いを施す。R軸モータ、
ベルト、駆動軸及びミシン載置台51を介してミシンア
ーム53は上下型押え25及び26に対し直線上を接
近、離隔動作する。縫い位置の座標情報である縫製パタ
ーンデータは、縫い位置軌跡の曲率半径とxy方向の幅
とに基づいて演算した針落ち位置のデータで、縫いピッ
チを均一とするものである。CPUは、この縫製パター
ンデータに基づいて上下型押え25及び26の回転と、
ミシンアーム53の接近、離隔動作を制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、縫製装置に関
し、特に、被縫物を保持して回転する手段を備え、この
回転する被縫物に縫いを施す縫製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】このような縫製装置は、例えば、特公平
6−67426号公報に開示されている。
【0003】同公報に開示の縫製装置は、円形に裁断さ
れた複数の縫製生地を同心円状に重合して、その外周縁
部を自動縫製する自動縫い縫製装置である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の縫
製装置では以下のような問題があった。
【0005】すなわち、上記自動縫い縫製装置では、被
縫物が円形であり、また、縫い位置が円形である。その
ため、この円形の被縫物を保持して一定角速度で回転
し、この回転する被縫物に対し、所定の固定位置におい
て一定の針駆動速度で針落ちすることにより、縫いピッ
チを一定とすることができる。
【0006】しかしながら、縫い位置が円形ではない、
すなわち、保持された被縫物の回転中心から縫い位置ま
での距離が一定ではなく、よって、縫い位置の曲率も一
定しない場合に自動縫いを施すと、上記の従来技術で
は、縫いピッチを一定にすることができない。なお、図
27は、縫い位置が円形でない被縫物の一例を示す斜視
図であり、この被縫物は2枚の縫製生地202及び20
3を重ね、外周縁部の縫い代を一周して2本針で環縫い
を施した、自動車に搭載されるエアバッグ201であ
る。
【0007】そこで、この発明の目的は、保持されて回
転する被縫物に自動縫いを施すにつき、被縫物の回転中
心から縫い位置までの距離が一定しなくても、均等の縫
いピッチを実現できる、自動縫い縫製装置を提供するこ
とにある。
【0008】別の課題として、被縫物によっては特定部
分が破損しやすい場合があり、保持されて回転する被縫
物に自動縫いを施すにつき、特定の縫い位置を重ね縫い
したい場合がある。
【0009】そこで、この発明の他の目的は、保持され
て回転する被縫物に自動縫いを施すにつき、所定の縫い
位置に重ね縫いを自動縫いできる、自動縫い縫製装置を
提供することにある。
【0010】別の課題として、被縫物を保持して回転
し、この回転する被縫物に縫いを施すにあたり、縫い開
始前に被縫物の保持の状態を目視チェックしたい。この
場合、特に、被縫物が大型の場合は、被縫物の回転中心
をフリーとして被縫物を回せば、保持された被縫物の周
りを作業者が歩き回らなくとも、容易に目視チェックで
きる。しかし、被縫物の回転中心から縫い位置までの距
離が一定せず、所定の縫い位置の座標情報に基づき、所
定の原点位置から自動縫いを施す場合は、被縫物の回転
中心をフリーとして被縫物を回すと、縫いを開始するに
つき原点位置がずれてしまう。
【0011】そこで、この発明の他の目的は、保持され
て回転する被縫物に自動縫いを施すにあたり、被縫物の
回転中心から縫い位置までの距離が一定せず、所定の縫
い位置の座標情報に基づいて、所定の原点位置から自動
縫いを施すについて、縫いの開始前に被縫物の回転中心
をフリーとして被縫物を回しても、所定の原点位置から
の縫いの開始が可能である自動縫い縫製装置を提供する
ことにある。
【0012】別の課題として、縫製装置が、被縫物が載
置されて回転する下押え部と、この下押え部上を昇降し
下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え部と備
え、回転する被縫物に縫いを施す場合は、下押え部上に
被縫物を置くときは上押え部を上昇させ、下押え部と上
押え部とで挟持する場合は上押え部を所定の駆動手段で
下押え部上の被縫物に押し付けて加圧する。この他に、
被縫物の位置決めをするために上押え部を所定の中間位
置の高さまで下げる必要があり、さらに、被縫物のしわ
を伸ばした状態で挟持する場合は上押え部を下押え部の
被縫物上に加圧することなくのせる(上押え部の自重の
みの加圧)必要がある。そこで、ユーザの必要に応じ、
これらの動作を所望の順で動作することができれば使い
勝手がよい。
【0013】そこで、この発明の他の目的は、被縫物が
載置されて回転する下押え部と、この下押え部上を昇降
し下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え部と
備え、回転する被縫物に縫いを施す縫製装置について、
上押え部の上昇、上押え部の中間位置での保持、上押え
部による下押え部上の被縫物への所定の駆動手段による
加圧、及び、上押え部による下押え部上の被縫物へ自重
のみによる加圧、を所望の順に行うことを可能とし、ユ
ーザの使い勝手を向上することができる縫製装置を提供
することにある。
【0014】別の課題として、被縫物が載置され回転軸
を中心に回転する板状の下押え部と、この下押え部と共
に被縫物を挟持して回転する上押え部と、挟持されて回
転する被縫物に縫いを施すミシン部を備え、このミシン
部がミシン置き台に載置されている縫製装置について
は、下押え部が大型の板状である場合、下押え部が回転
軸のみで支持されていると、下押え部が撓んでミシン置
き台に擦ってしまい、下押え部下面の平面度精度が低い
と下押え部の回転のトルクとなり、安定した縫いピッチ
を得られないおそれがある。さらに、下押え部の上面
と、ミシン部に設けられている針板の上面を安定して同
一高さに維持できず、縫い合わされる上下の被縫物にず
れを生じるという問題もある。
【0015】そこで、この発明の他の目的は、被縫物が
載置され回転軸を中心に回転する板状の下押え部と、こ
の下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え部
と、挟持されて回転する被縫物に縫いを施すミシン部を
備え、このミシン部がミシン置き台に載置されている縫
製装置について、下押え部の円滑な回転を可能として縫
いピッチを安定し、また、下押え部の上面と、針板の上
面を安定して同一高さに維持し、縫い合わされる上下の
被縫物のずれを防止することにある。
【0016】別の課題として、被縫物を保持して回転す
る保持部と、この保持されて回転する被縫物に二本針縫
いを施すミシン部と、所定の直線経路上で前記ミシン部
を移動し、前記保持部に対し前記ミシン部を接近及び離
隔させるミシン移動部と、を備えている縫製装置につい
ては、二本針による縫いの幅の誤差を少なくする都合
上、ミシン部のミシンアームを、その長手方向が前記直
線経路方向と鋭角をなすように設けることとなる。
【0017】一方、ミシンアームに縫製終了後の糸切り
をする所定の糸切り装置を設けるには、針落ち位置を見
やくするため、ミシンアームの保持部側の長手方向端面
に設けたい。
【0018】しかし、被縫物が一周して縫いの終了位置
に達したときに、被縫物の最終針位置からミシン部側と
にたらされている糸の長さ方向が前記直線経路方向と平
行となり、ミシンアームが前記のような向きに配置され
ているため、糸切り装置がミシンアームの保持部側の長
手方向端面に設けられているのでは糸切りできない。
【0019】そこで、この発明の他の目的は、被縫物を
保持して回転する保持部と、この保持されて回転する被
縫物に縫いを施すミシン部と、所定の直線経路上で前記
ミシン部を移動し、前記保持部に対し前記ミシン部を接
近及び離隔させるミシン移動部とを備え、前記ミシン部
に設けられているミシンアームが長手方向が前記直線経
路と鋭角をなしている縫製装置について、ミシンアーム
の長手方向保持部側端面に糸切り装置を設けても糸切り
に支障のない縫製装置を提供することにある。
【0020】また、この発明の他の目的は、この場合に
被縫物が代わることにより縫い代の位置が変わっても、
糸切りに支障のない縫製装置を提供することにある。
【0021】別の課題として、被縫物に凸部が形成され
ている場合がある。例えば、図28に示すエアバッグで
は、上側の縫製生地202の中央部に円筒状の凸部(ボ
ルケーノ204)が縫いつけてあり、被縫物が載置され
て回転する下押え部と、この下押え部と共に被縫物を挟
持して回転する上押え部とを備え、この挟持されて回転
する被縫物に縫いを施す縫製装置では、下押え部と上押
え部とで上側と下側との縫製生地202及び203を挟
持するのに、凸部が妨げとなってしまう。図28の場合
に、上側と下側の縫製生地202及び203を縫いつけ
た後にボルケーノ204を縫いつけることも考えられる
が、先に、上側の縫製生地202にボルケーノ204を
縫いつけた後に上下の縫製生地202及び203を縫っ
た方が縫製効率が高い。
【0022】そこで、この発明の他の目的は、被縫物が
載置されて回転する下押え部と、この下押え部と共に被
縫物を挟持して回転する上押え部とを備え、この挟持さ
れて回転する被縫物に縫いを施す縫製装置につき、被縫
物に凸部が形成されていても下押え部と上押え部とで被
縫物を挟持するのに支障のない縫製装置を提供すること
にある。
【0023】別の課題として、被縫物が載置されて回転
する下押え部と、この下押え部上を昇降し下押え部と共
に被縫物を挟持して回転する上押え部とを備え、この挟
持されて回転する被縫物に縫いを施す縫製装置にあって
は、被縫物にしわやうねりがある場合、このしわやうね
りを伸ばした状態で、下押え部と上押え部とで挟持しな
ければならない。例えば、図28に示すエアバッグで
は、上下の縫製生地202及び203を縫製する前に上
側の縫製生地にボルケーノ204を縫いつけているた
め、しわやうねりを生じてしまう。これを縫製前に手作
業で伸ばしていたのでは、縫製効率の低下を招いてしま
う。
【0024】そこで、この発明の他の目的は、被縫物が
載置されて回転する下押え部と、この下押え部上を昇降
し下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え部と
を備え、この挟持されて回転する被縫物に縫いを施す縫
製装置について、被縫物のしわやうねりを縫製前に手作
業で伸ばさなくとも、しわやうねりを伸ばした状態で被
縫物を挟持でき、もって縫製効率の高い縫製装置を提供
することにある。
【0025】また、この発明の他の目的は、この場合
に、被縫物の形状などに応じて、しわやうねりの伸ばし
を所望に選択できる縫製装置を提供することにある。
【0026】別の課題として、被縫物が載置され回転軸
を中心に回転する下押え部と、この下押え部と共に被縫
物を挟持して回転する上押え部とを備え、挟持されて回
転する被縫物に縫いを施すものである場合、上押え部と
下押え部との回転中心を同一直線上とし、また、両者の
回転方向の相対的な位置も所定の位置に合わせなけれ
ば、挟持された被縫物は両者を回転させる程所定の位置
からずれていく。そこで、このような縫製装置を搬送し
て設置する際、あるいは、上押え部と下押え部とが位置
ずれした場合、従来は所定の治具を用いて位置決めしな
おさなければならず煩雑であった。
【0027】そこで、この発明の他の目的は、被縫物が
載置され回転軸を中心に回転する下押え部と、この下押
え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え部とを備
え、挟持されて回転する被縫物に縫いを施す縫製装置に
おいて、治具などを用いずに、上押えと下押えとの位置
合わせをすることができる縫製装置を提供することにあ
る。
【0028】さらに、この発明の他の目的は、被縫物が
載置されて回転する下押え部と、下押え部と共に被縫物
を挟持して下押え部と同期的に回転する上押え部とを備
え、この回転する被縫物に縫いを施すものであって、上
押え部をスイングして下押え部上に位置させ、あるい
は、下押え部上から外すことが可能である縫製装置につ
き、装置構成のコンパクト化を図ることにある。
【0029】別の課題として、被縫物が載置されて回転
する下押え部と、この下押え部上を昇降し当該下押え部
と共に被縫物を挟持して回転する上押え部と、この挟持
されて回転する被縫物に縫いを施すミシン部と、このミ
シン部が載置されているミシン載置台と、このミシン載
置台を支持しこのミシン載置台を移動して上下押え部に
対して接近及び離隔せしめる基台とを備えている縫製装
置においては、縫製の過程で被縫物から飛び散る糸切れ
その他の埃が基台内に搭載されている機構や電気系統な
どにかからないように、従来は、蛇腹状の防塵用シート
を、その一端をミシン載置台の移動方向一端側に固定
し、他端を基台のミシン載置台の移動方向一端側に固定
していた。
【0030】しかしながら、シートを蛇腹状にしたので
は、蛇腹の谷間に埃などが堆積してしまい、この埃を取
り除く手間を要していた。また、スペース確保の点でも
不利であった。
【0031】そこで、この発明の他の目的は、被縫物が
載置されて回転する下押え部と、この下押え部上を昇降
し当該下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え
部と、この挟持されて回転する被縫物に縫いを施すミシ
ン部と、このミシン部が載置されているミシン載置台
と、このミシン載置台を支持しこのミシン載置台を移動
して上下押え部に対して接近及び離隔せしめる基台とを
備えている縫製装置について、ゴミを取り除く手間を要
することなく、基台内に搭載されている機構や電気系統
などを埃などから保護し、しかも、スペース確保の点で
も有利とすることにある。
【0032】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めの手段を、後述する発明の実施の形態における対応す
る部材や符号も並記して説明する。
【0033】請求項1に記載の発明は、被縫物(20
1)を保持する保持部(上下型押え25及び26)と、
この保持部を角変位可変で所定の回転中心で回転する回
転駆動部(θ軸モータ123、回転軸10及び11な
ど)と、往復運動して針落ちする針を有し前記保持部に
保持されて回転する被縫物に縫いを施すミシン部(ミシ
ン装置3)と、前記保持部の回転中心と前記ミシン部の
針落ち位置との相対位置を調節する位置調節部(R軸モ
ータ125、ベルト132など)と、前記縫い位置の座
標情報(縫製パターンデータ)を記憶する座標情報記憶
部(RAM101、ROM102など)と、前記回転駆
動部及び前記位置調節部を駆動して前記針落ち位置を調
節し、前記被縫物に対する縫いを前記座標情報に沿った
略均等縫いピッチの形状縫いとする縫製制御部(CPU
100など)とを備え、前記座標情報は曲率についての
情報を含む縫い位置に関する情報に基づいて算出したも
のである自動縫い縫製装置(1)である。
【0034】請求項1に記載の自動縫い縫製装置によれ
ば、曲率についての情報を含む縫い位置に関する情報に
基づいて算出した座標情報に沿って、保持部の回転中心
とミシン部の針落ち位置との相対位置及び保持部の角変
位を調節して針落ち位置を調節しつつ縫製すれば、被縫
物の回転中心から縫い位置までの距離が一定しなくて
も、均等の縫いピッチで自動縫いできる。
【0035】従って、請求項1に記載の自動縫い縫製装
置によれば、保持されて回転する被縫物に自動縫いを施
す自動縫い縫製装置につき、被縫物の回転中心から縫い
位置までの距離が一定しなくても、均等の縫いピッチを
実現できる。
【0036】請求項2に記載の発明は、被縫物(20
1)を保持する保持部(上下型押え25及び26)と、
この保持部を所定の回転中心で回転する回転駆動部(θ
軸モータ123、回転軸10及び11など)と、前記保
持部に保持されて回転する被縫物に縫いを施すミシン部
(ミシン装置3)と、前記保持部の回転中心と前記ミシ
ン部の針落ち位置との相対位置を調節する位置調節部
(R軸モータ125、ベルト132など)と、前記縫い
位置の座標情報(縫製パターンデータ)を記憶する座標
情報記憶部(ROM102)と、前記回転駆動部及び前
記位置調節部を駆動して、前記被縫物に対し前記座標情
報に沿った形状縫いを施す縫製制御部(CPU100な
ど)と、前記座標情報が表示する前記縫い位置のうち重
ね縫いを施す一部区間を指定する情報(指定データ)を
記憶する重ね縫い情報記憶部(RAM101、ROM1
02など)と、前記縫い位置全体に対する縫いの終了
後、前記重ね縫い情報に基づいて前記回転駆動部及び前
記位置調節部を駆動し、前記重ね縫い情報の指定する位
置に重ね縫いを施す重ね縫い制御部(CPU100)と
を備えている自動縫い縫製装置(1)である。
【0037】請求項2に記載の自動縫い縫製装置によれ
ば、保持されて回転する被縫物に自動縫いを施す自動縫
い縫製装置につき、座標情報に基づく縫い位置全体に対
する縫いの終了後、重ね縫いを施す一部区間を指定する
情報に基づいて回転駆動部及び位置調節部を駆動し、指
定する位置に重ね縫いを自動縫いすることができる。
【0038】請求項3に記載の発明は、被縫物(20
1)を保持する保持部(上下型押え25及び26)と、
この保持部を所定の回転中心で回転する回転駆動部(θ
軸モータ123、回転軸10及び11など)と、前記保
持部に保持されて回転する被縫物に縫いを施すミシン部
(ミシン装置3)と、前記保持部の回転中心と前記ミシ
ン部の針落ち位置との相対位置を調節する位置調節部
(R軸モータ125、ベルト132など)と、前記縫い
位置の座標情報(縫製パターンデータ)を記憶する座標
情報記憶部(RAM101、ROM102など)と、前
記回転駆動部及び前記位置調節部を駆動して、前記被縫
物に対し予め定められている縫い始め原点位置から開始
する形状縫いを前記座標情報に沿って施す縫製制御部
(CPU100など)と、前記回転駆動部による前記回
転駆動を停止又は休止し、前記保持部を前記回転中心で
回動自在とする回動制御部(CPU100など)と、こ
の保持部の回動による前記原点位置からの位置ずれを検
出する位置ずれ検出部(ロータリーエンコーダ122)
と、この検出に基づき前記回動制御部を駆動して前記位
置ずれを修正する位置ずれ修正部(CPU100など)
とを備えている自動縫い縫製装置(1)である。
【0039】請求項3に記載の自動縫い縫製装置によれ
ば、保持部の回転を停止又は休止し、保持部を回動自在
とすることができるから、縫いの開始前に被縫物の回転
中心をフリーとして被縫物を回し、保持された被縫物の
周りを作業者が歩き回らなくとも、容易に被縫物の目視
チェックができる。また、この保持部の回動による原点
位置からの位置ずれを検出し、修正するから、目視チェ
ック後に予め定められている縫い始め原点位置から開始
する形状縫いを縫い位置の座標情報に沿って施すことに
支障はない。
【0040】従って、請求項3に記載の自動縫い縫製装
置によれば、保持されて回転する被縫物に自動縫いを施
す自動縫い縫製装置について、被縫物の回転中心から縫
い位置までの距離が一定せず、所定の縫い位置の座標情
報に基づいて、所定の原点位置から自動縫いを施すにつ
いて、縫いの開始前に被縫物の回転中心をフリーとして
被縫物を回しても、所定の原点位置からの縫いの開始が
可能である。
【0041】請求項4に記載の発明は、被縫物(20
1)が載置されて回転する下押え部(下型押え26)
と、この下押え部上を昇降し当該上押え部と共に被縫物
を挟持して回転する上押え部(上型押え25)と、この
挟持されて回転する被縫物に縫いを施すミシン部(ミシ
ン装置3)と、前記上押え部の駆動動作を複数モード記
憶する記憶部(RAM101、ROM102など)と、
この複数モード中から所望の1又は複数のモードを所望
の動作順番で選択するモード選択部(入力装置104、
CPU100)と、このモード選択部によるモード選択
に従って前記上押え部を駆動する押え駆動部(θ軸モー
タ123、回転軸10及び11など)とを備え、前記複
数モードには、前記上押え部を所定の高さに上昇保持す
る第1のモード、前記上押え部を前記下押え部上の被縫
物に降ろして前記下押え部の自重のみで加圧する第2の
モード、前記上押え部を所定の駆動手段(シリンダ4
3、4節リンク機構42)で前記下押え部上の被縫物に
押し付けて加圧する第3のモード及び前記第1と第2の
モードの中間的な所定の高さに前記上押え部を保持する
第4のモードを備え、前記所望の1又は複数のモードを
所望の動作順番で動作する縫製装置(1)である。
【0042】請求項4に記載の縫製装置によれば、上押
え部の上昇、上押え部による下押え部上の被縫物への所
定の駆動手段による加圧、上押え部の中間位置での保
持、及び、上押え部による下押え部上の被縫物へ自重の
みによる加圧を、所望の動作順番で選択、動作すること
ができる。
【0043】従って、請求項4に記載の縫製装置によれ
ば、被縫物が載置されて回転する下押え部と、この下押
え部上を昇降し下押え部と共に被縫物を挟持して回転す
る上押え部と備え、回転する被縫物に縫いを施す縫製装
置について、上押え部の上昇、上押え部の中間位置での
保持、上押え部による下押え部上の被縫物への所定の駆
動手段による加圧、及び、上押え部による下押え部上の
被縫物へ自重のみによる加圧、を所望の順に行うことを
可能とし、ユーザの使い勝手を向上することができる。
【0044】請求項5に記載の発明は、被縫物(20
1)が載置され回転軸(11)を中心に回転する板状の
下押え部(下型押え26)と、この下押え部と共に被縫
物を挟持して回転する上押え部(上型押え25)と、挟
持されて回転する前記被縫物に縫いを施すミシン部(ミ
シン装置3)と、このミシン部が載置されているミシン
部置台(ミシン載置台51)と、このミシン部置台上に
設けられた回動自在の転がり部材で前記下押え部を下支
えする下押え部受部(球状部材60)とを備えている縫
製装置(1)である。
【0045】請求項5に記載の縫製装置によれば、ミシ
ン部置台上に回動する転がり部材を設けて下押え部を下
支えするから、下押え部が撓んでミシン置き台に擦する
すべり摩擦ではなく、ころがり摩擦となり、しかも、点
接触であることから下押え部下面の平面度精度の高さを
要求されることなく、さらに、下押え部が撓んで回転の
トルクとなることがない。また、下押え部の上面と、ミ
シン部に設けられている針板の上面を安定して同一高さ
に維持でき、縫い合わされる上下の被縫物にずれを生じ
ない。
【0046】従って、請求項5に記載の縫製装置によれ
ば、被縫物が載置され回転軸を中心に回転する板状の下
押え部と、この下押え部と共に被縫物を挟持して回転す
る上押え部と、挟持されて回転する被縫物に縫いを施す
ミシン部を備え、このミシン部がミシン置き台に載置さ
れている縫製装置について、下押え部の円滑な回転を可
能として縫いピッチを安定することができ、また、下押
え部の上面と、ミシン部に設けられている針板の上面を
安定して同一高さに維持して、縫い合わされる上下の被
縫物にずれを生じない。
【0047】請求項6に記載の発明は、被縫物(20
1)を保持して回転する保持部(上下型押え25及び2
6)と、この保持されて回転する被縫物に縫いを施すミ
シン部(ミシン装置3)と、所定の直線経路上で前記ミ
シン部を移動し、前記保持部に対し前記ミシン部を接近
及び離隔させるミシン移動部(R軸モータ125、ベル
ト132など)と、前記ミシン部に設けられ長手方向が
前記直線経路と鋭角をなしているミシンアーム(53)
と、このミシンアームの前記保持部側の長手方向端面
(72)下方側を糸切り位置として縫い糸(下糸)を切
断する糸切り部(下糸切り装置70)と、被縫物に所定
の縫いの終了後に前記保持部を所定角度回転し、又、前
記ミシン駆動部を駆動して前記ミシン部を前記保持部か
ら所定量離隔し、前記ミシン部と前記被縫物との間の糸
を前記糸切り部で切断し得る位置に移動する制御部(C
PU100など)とを備えている縫製装置(1)であ
る。
【0048】請求項6に記載の縫製装置によれば、被縫
物に所定の縫いの終了後に保持部を所定角度回転し、
又、ミシン部を保持部から所定量離隔し、ミシン部と被
縫物との間の糸を糸切り部で切断し得る位置に移動する
から、糸切り位置がミシンアームの保持部側の長手方向
端面下方側であっても糸切りできる。
【0049】従って、請求項6に記載の縫製装置によれ
ば、被縫物を保持して回転する保持部と、この保持され
て回転する被縫物に環縫いを施すミシン部と、所定の直
線経路上で前記ミシン部を移動し、前記保持部に対し前
記ミシン部を接近及び離隔させるミシン移動部とを備
え、前記ミシン部に設けられているミシンアームが長手
方向が前記直線経路と鋭角をなしている縫製装置につい
て、ミシンアームの長手方向保持部側端面の下方側を糸
切り位置とする糸切り装置を設けても糸切りに支障がな
い。
【0050】請求項7に記載の発明は、前記制御部によ
る前記ミシンの離隔距離を前記被縫物の縫い代の位置に
対応して調節する離隔距離調節部(入力装置104、C
PU100など)を備えている請求項6に記載の縫製装
置である。
【0051】請求項7に記載の縫製装置によれば、前記
ミシンの離隔距離を被縫物の縫い代の位置に対応して調
節するから、請求項6に記載の縫製装置と同様の作用、
効果を奏するほか、被縫物が代わることにより縫い代の
位置(縫い代a)が変わっても、糸切りに支障がない。
【0052】請求項8に記載の発明は、被縫物(20
1)が載置されて回転する下押え部(下型押え25)
と、この下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押
え部(上型押え26)と、この挟持されて回転する被縫
物に縫いを施すミシン部(ミシン装置3)とを備え、前
記上押え部と下押え部とのうち少なくとも一方には前記
被縫物に設けられている凸部(ボルケーノ204)を避
ける空間(44)が形成されている縫製装置(1)であ
る。
【0053】請求項8に記載の縫製装置によれば、被縫
物に凸部が形成されていても、上押え部及び、又は下押
え部に形成されている空間により該凸部を避けて、上押
え部と下押え部とで被縫物を挟持することができる。
【0054】従って、請求項8に記載の縫製装置によれ
ば、被縫物が載置されて回転する下押え部と、この下押
え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え部とを備
え、この挟持されて回転する被縫物に縫いを施す縫製装
置につき、被縫物に凸部が形成されていても下押え部と
上押え部とで被縫物を挟持するのに支障がない。
【0055】請求項9に記載の発明は、被縫物(20
1)が載置されて回転する下押え部(下型押え26)
と、複数部分(部分上板40)に分割され前記下押え部
上を昇降し当該下押え部と共に被縫物を挟持して回転す
る上押え部(上型押え25)と、この挟持されて回転す
る被縫物に縫いを施すミシン部(ミシン装置3)と、前
記上押え部の各部分を駆動し前記下押え部上の被縫物を
その周縁側に向かって押し伸ばしつつ前記下押え部との
間に挟持せしめる押え駆動部(シリンダ43、4節リン
ク機構42)とを備えている縫製装置(1)である。
【0056】請求項9に記載の縫製装置によれば、上押
え部が複数部分に分割され、この各部分を駆動して下押
え部上の被縫物をその周縁側に向かって押し伸ばしつつ
上押え部と下押え部との間に挟持せしめるから、被縫物
のしわやうねりを縫製前に手作業で伸ばす必要はない。
【0057】従って、請求項9に記載の縫製装置によれ
ば、被縫物が載置されて回転する下押え部と、この下押
え部上を昇降し下押え部と共に被縫物を挟持して回転す
る上押え部とを備え、この挟持されて回転する被縫物に
縫いを施す縫製装置について、被縫物のしわやうねりを
縫製前に手作業で伸ばさなくとも、しわやうねりを伸ば
した状態で被縫物を挟持でき、もって縫製効率を高める
ことができる。
【0058】請求項10に記載の発明は、前記押え駆動
部による前記上押え部の各部分の駆動順序を所望に選択
する押え駆動順選択部(入力装置104、CPU10
0)を備えている請求項9に記載の縫製装置である。
【0059】請求項10に記載の縫製装置によれば、前
記上押え部の各部分の駆動順序を所望に選択することが
できるから、請求項9に記載の縫製装置と同様の作用、
効果を奏するほか、被縫物の形状などに応じて、しわや
うねりの伸ばしを所望に選択できる。
【0060】請求項11に記載の発明は、被縫物(20
1)が載置され回転軸(27)を中心に回転する下押え
部(下型押え26)と、この下押え部と共に被縫物を挟
持して回転する上押え部(上型押え25)と、挟持され
て回転する前記被縫物に縫いを施すミシン部(ミシン装
置3)とを備え、前記回転軸はその軸方向に移動可能で
あり、前記上押え部の回転中心部分の前記下押え部側に
は、前記回転軸の軸方向の前記上押え部側端部が嵌合し
得る孔(56)が形成され、前記の嵌合がなされること
により前記下押え部と前記上押え部との回転中心の位置
合わせがなされる縫製装置(1)である。
【0061】請求項11に記載の縫製装置によれば、下
押え部の回転軸はその軸方向に摺動可能であり、上押え
部の回転中心部分の下押え部側には、下押え部の回転軸
の軸方向の上押え部側端部が嵌合し得る孔が形成されて
いるから、下押え部と上押え部との回転中心の位置合わ
せが可能となる。
【0062】従って、請求項11に記載の縫製装置によ
れば、被縫物が載置され回転軸を中心に回転する下押え
部と、この下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上
押え部とを備え、挟持されて回転する被縫物に縫いを施
す縫製装置において、治具などを用いずに、上押えと下
押えとの回転中心の位置合わせをすることができる。
【0063】請求項12に記載の発明は、前記回転軸の
周面形状と前記孔内の周面形状とは対応していて、前記
の嵌合がなされることにより前記下押え部と前記上押え
部との回転中心と回転方向との位置合わせがなされる請
求項11に記載の縫製装置である。
【0064】請求項12に記載の縫製装置によれば、回
転軸の周面形状と孔内の周面形状とは対応していて、両
者の嵌合がなされることにより下押え部と上押え部との
回転方向の位置合わせが可能となる。
【0065】従って、請求項12に記載の縫製装置によ
れば、被縫物が載置され回転軸を中心に回転する下押え
部と、この下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上
押え部とを備え、挟持されて回転する被縫物に縫いを施
す縫製装置において、請求項11に記載の発明と同様の
作用、効果を奏するほか、治具などを用いずに、上押え
と下押えとの回転方向の位置合わせもすることができ
る。
【0066】請求項13に記載の発明は、所定の駆動源
(θ軸モータ123)により回転する回転軸(10、1
1)と、この回転軸の回転を伝える第1の動力伝達機構
(スプロケット28及び29、ベルト30)により被縫
物(201)が載置されて回転する下押え部(下型押え
26)と、前記回転軸の回転を伝える第2の動力伝達機
構(スプロケット22及び23、ベルト24)により前
記下押え部と共に被縫物を挟持して前記下押え部と同期
的に回転する上押え部(上型押え25)と、挟持されて
回転する前記被縫物に縫いを施すミシン部(ミシン装置
3)と、一端側が前記回転軸に回動自在に軸支され他端
側が前記上押え部を支持する回動部(支持フレーム1
5、アーム16)と、この回動部を前記回転軸を中心に
前記回転軸を回動させることなく回動する回動駆動部
(シリンダ17など)とを備えている縫製装置(1)で
ある。
【0067】請求項13に記載の縫製装置によれば、駆
動源で回転軸が回転すると、第1及び第2の動力伝達機
構により上押え部及び下押え部が回転し、これにより回
転する被縫物に縫いを施すことができる。上押え部は一
端側が回転軸に回動自在に軸支されている回動部の他端
側に支持されていて、この回動部は回動駆動部で回転軸
を中心に回動できるので、上押え部をスイングすること
ができる。そして、上押え部及び下押え部を回転する軸
と上押え部をスイングするため回転する軸を同軸とでき
る。
【0068】従って、請求項13に記載の縫製装置によ
れば、被縫物が載置されて回転する下押え部と、下押え
部と共に被縫物を挟持して下押え部と同期的に回転する
上押え部とを備え、この回転する被縫物に縫いを施すも
のであって、上押え部をスイングして下押え部上に位置
させ、あるいは、下押え部上から外すことが可能である
縫製装置につき、上押え部及び下押え部を回転する軸と
上押え部をスイングするため回転する軸を同軸とできる
点で装置構成のコンパクト化を図ることができる。
【0069】請求項14に記載の発明は、被縫物(20
1)が載置されて回転する下押え部(下型押え26)
と、この下押え部上を昇降し当該下押え部と共に被縫物
を挟持して回転する上押え部(上型押え25)と、この
挟持されて回転する被縫物に縫いを施すミシン部(ミシ
ン装置3)と、このミシン部が載置されているミシン載
置台(51)と、このミシン載置台を支持しこのミシン
載置台を移動して前記上下押え部に対して接近及び離隔
せしめる基台(基台50〔のR軸モータ125、ベルト
132など〕)と、前記ミシン載置台の移動方向一端側
に一端が固定されているシート(80)と、前記基台の
前記移動方向一端側に設けられ前記シートをその他端側
から回転軸(81)に巻き取るシート巻取り部(図示し
ない巻取り装置)とを備え、前記ミシン載置台の移動に
応じて前記シートを前記回転軸からの引出し及び前記回
転軸での巻取り自在としている縫製装置(1)である。
【0070】請求項14に記載の縫製装置によれば、防
塵用のシートを回転軸に巻き取るシート巻取り部とを備
え、ミシン載置台の移動に応じてシートを回転軸からの
引出し及び回転軸での巻取り自在としているから、この
シートに堆積する埃などは、回転軸で巻取られるに際
し、シートから落とされる。
【0071】従って、請求項14に記載の縫製装置によ
れば、被縫物が載置されて回転する下押え部と、この下
押え部上を昇降し当該下押え部と共に被縫物を挟持して
回転する上押え部と、この挟持されて回転する被縫物に
縫いを施すミシン部と、このミシン部が載置されている
ミシン載置台と、このミシン載置台を支持しこのミシン
載置台を移動して上下押え部に対して接近及び離隔せし
める基台とを備えている縫製装置について、ゴミを取り
除く手間を要することなく、基台内に搭載されている機
構や電気系統などを埃などから保護し、しかも、スペー
ス確保の点でも有利とすることができる。
【0072】
【発明の実施の形態】まず、構成について説明する。
【0073】図1は、この発明の実施の一形態である自
動縫い縫製装置の全体斜視図である。
【0074】この縫製装置は、自動車に搭載するエアバ
ッグを2本針縫い(例えば2本針環縫い)により縫製す
るものである。
【0075】図1に示すように、この自動縫い縫製装置
1は、大別して被縫物保持装置2と、ミシン装置3とか
らなる。
【0076】まず、被縫物保持装置2の機構について説
明する。
【0077】図2は、被縫物保持装置2の機構を説明す
る斜視図である。
【0078】被縫物保持装置2は、回転軸10及び11
を備え、この両軸10及び11は固定継手12で連結さ
れ、両端側は図示しない機枠に取り付けられた軸受13
及び14により鉛直に、また、回動自在に軸支されてい
る。また、回転軸10及び11には、支持フレーム15
が回転軸10及び11の両端側で回動自在として設けら
れている。支持フレーム15の上端側からはアーム16
が水平に張り出し、支持フレーム15の下端側には、図
示しない機枠に水平方向に回動自在に設けられた空圧シ
リンダであるスイングシリンダ17が連結されて支持フ
レーム15を水平方向に駆動する。
【0079】アーム16の尾端部には空圧シリンダであ
る上下シリンダ18及び19が直列に設けられ、この上
下シリンダ18及び19には連結板20の一端側が継手
32により連結されていて、この連結板20を上下方向
に駆動する。この連結板20の他端側には、軸方向を鉛
直方向とする上下スライド軸21の一端が固定されてい
る。上下スライド軸21に設けられている所定のスライ
ダ(図示省略)にスプロケット22が設けられ、また、
回転軸10にもスプロケット23が設けられていて、こ
の両スプロケット22及び23間にベルト24が掛渡さ
れている。上下スライド軸21の他端には上型押え25
が固定されている。
【0080】下型押え26は図示しない機枠に回動自在
に軸支された下軸27の尾端側に固定され、下軸27に
はスプロケット28が固定され、また、回転軸11にも
スプロケット29が固定されていて、この両スプロケッ
ト28及び29にはベルト30が掛渡されている。
【0081】図3は上型押え25の斜視図である。この
上型押え25は、例えば6枚の部分上板40……に、分
割されている。各部分上板40は、上下スライド軸21
の一端に固定された円板41に支持されている。
【0082】図4は部分上板40と円板41との連結機
構の側面図である。部分上板40と円板41とは、各々
4節リンク機構42で連結され、この4節リンク機構4
2はシリンダ43で駆動される。すなわち、4節リンク
機構42をシリンダ43で押し出すことにより、各部分
上板40は上型押え25の外周側に互いに広がるように
移動する。
【0083】また、円板41と各部分板40とは段差を
設けて連結していることにより、円板41の下部には空
間44が形成されている。
【0084】図5は、上下スライド軸21と下型押え2
6の回転中心部分との断面図である。下型押え26上の
回転中心部分には、蓋体55が形成され、この蓋体55
の下のガイド部材57には孔56が形成されている。上
下スライド軸21を連結板20から外して上型押え25
も外し、下型押え26側にスライドすると、上下スライ
ド軸21の下型押え26側の端部は蓋体55を外して孔
56と嵌合し得る。孔56と上下スライド軸21とを嵌
合すると、上型押え25と下型押え26との回転中心を
同一の鉛直直線上に揃えられる他、孔56の周面形状は
上下スライド軸21の下型押え26側の端部の周面形状
と合っていて、上型押え25と下型押え26との回転方
向の位置合わせがなされる。
【0085】次に、ミシン装置3の機構について説明す
る。
【0086】図1を参照して、ミシン装置3は、基台5
0と、この基台50上の所定直線上を被縫物保持装置2
に対して接近及び離隔移動するミシン載置台51と、こ
のミシン載置台51上に設けられたミシンアーム53と
を備えている。
【0087】2本針で並列した2本の縫目を施す都合
上、ミシンアーム53のミシンアーム53の長手方向は
ミシン載置台51の接近及び離隔移動方向と鋭角をなし
て設けられている。
【0088】図6に示すように、ミシン載置台51の針
落ち位置近傍には回転自在の球状部材60が設けられて
いる。この球状部材60は下型押え26を下支えするも
のである。
【0089】図7に示すように、ミシンアーム53の長
手方向端面で被縫物保持装置2側の面72には、下糸切
り装置70が設けられている。この下糸切り装置70
は、電熱ヒータ71と、この電熱ヒータ71を昇降する
所定の装置(後述)とを備え、端面72の下方側で縫製
後の下糸を切断する。
【0090】また、符号74は上糸切り装置で、所定の
糸切りメスと、このメスを駆動する所定のシリンダとを
備えている。
【0091】図8に示すように、ミシン載置台51の一
端側(被縫物保持装置2側とは反対側)には、シート8
0の一端側が固定されている。シート80の他端側は回
動自在に基台50(図8で図示せず)に軸支されている
巻取り軸81に固定され、巻取り軸81には図示しない
巻取り装置が設けられている。
【0092】図9に示すように、ミシンアーム53に
は、針落ち位置の近傍に鉛直上方側からエアを吹き付け
るノズル90が設けられ、また、ミシン載置台51下部
に設けられたオイルパン91の上には、針落ち位置の近
傍に鉛直下方側からエアを吹き付けるノズル92が設け
られている。
【0093】図10に示すように、ミシン載置台51上
には、針落ち位置にエアを吹き付けるノズル93が設け
られ、また、ミシン載置台51の上下型押え25及び2
6側端縁部の下部には、鉛直下方側からエアを吹き付け
るノズル94が設けられている。
【0094】次に縫製装置1の制御系の構成について説
明する。
【0095】図11〜図13は、縫製装置1の制御系の
構成を示すブロック図であり、便宜上、3図に分けたも
のである。
【0096】図11に示すように、CPU100、RA
M101、ROM102、入力装置104、操作パネル
105、表示装置106、モータドライバ107〜10
9、ヒータ通電スイッチ110、電磁弁111〜120
及びロータリーエンコーダ122がバス126で接続さ
れている。また、フロッピーディスク103を駆動する
図示しないフロッピーディスクドライブもバス123に
接続されている。モータドライバ107とθ軸モータ1
23、モータドライバ108とミシンモータ124、モ
ータドライバ109とR軸モータ125が、各々接続さ
れている。なお、便宜上、I/Oインターフェイスなど
は図示を省略している。また、その他の各種アクチュエ
ータ、各種センサなどもバス126で接続されている
が、図示を省略している(個々に後述)。
【0097】ROM102は、縫製装置1の各種制御プ
ログラムが記憶され、また、縫製パターンデータ及び運
転モードなどのデータも記憶する。
【0098】入力装置104は、運転モードの設定など
を行うキーボード装置である。
【0099】操作パネル105は、縫製装置1を運転す
るためのスイッチが配列されたパネルである。
【0100】図12に示すように、シリンダ18と電磁
弁111及び112とは、所定の空気流路で連結され、
電磁弁111及び112の開閉によりシリンダ18は駆
動される。シリンダ19と電磁弁113とは所定の空気
流路で連結され、電磁弁113の開閉によりシリンダ1
9は駆動される。
【0101】シリンダ17と電磁弁114及び115と
は所定の空気流路で連結され、電磁弁114及び115
の開閉により駆動される。なお、支持フレーム15は、
支持部33、34で回転自在に支持され、シリンダ17
により上押え25を駆動させても回転軸11、12を回
転させることはない(図2参照)。
【0102】θ軸モータ123は回転軸11に連結さ
れ、回転軸10及び11を回転するモータである。ロー
タリーエンコーダ122は、回転軸10の回転角度を検
出するセンサである。
【0103】図13に示すように、R軸モータ125は
ミシン載置台51下部側に設けられた駆動軸130を駆
動する。また、ミシン載置台51下部側には従動軸13
1も設けられていて、駆動軸130と従動軸131とに
はベルト132が掛渡されていて、R軸モータ125の
駆動によりミシン載置台51を、被縫物保持装置2に対
して所定の直線上を接近及び離隔させる。
【0104】シリンダ73は下糸切り装置70に設けら
れ(図7参照)、電熱ヒータ71を昇降する。シリンダ
73と電磁弁116及び117とは所定の空気流路で連
結され、電磁弁116及び117の開閉によりシリンダ
73は駆動される。
【0105】ノズル90及び92と電磁弁118とは所
定の空気流路で連結され、電磁弁118を開くことでエ
アをノズル90及び92から吹き出す。また、ノズル9
3と電磁弁120とは所定の空気流路で連結され、電磁
弁118を開くことでエアをノズル93から吹き出す。
さらに、ノズル94と電磁弁119とは所定の空気流路
で連結され、電磁弁119を開くことでエアをノズル9
4から吹き出す。
【0106】ヒータ通電スイッチ110と電熱ヒータ7
1とは接続され、ヒータ通電スイッチ110がONにな
ると、電熱ヒータ71に通電されて、電熱ヒータ71は
加熱する。
【0107】次に、縫製装置1の作用について説明す
る。
【0108】図14を参照して、まず、縫製装置1の電
源をONにすると(ステップS1)、CPU100が、
各センサが正常に動作するか確認して(ステップS
2)、所定の縫製パターン等のデータの読込みや登録を
行う(ステップS3〔詳細は後述〕)。この後、縫製パ
ターンデータに基づき、θ軸モータ123を駆動して回
転軸10及び11を回転し、また、R軸モータ125を
駆動して回転軸130及び131を回転し、縫製開始の
原点位置を検索する(ステップS4)。原点位置を検索
すると運転準備状態となり(ステップS5〔詳細は後
述〕)、縫製可能な状態で待機する。
【0109】この後、上下型押え25及び26間に前回
縫製を行った被縫物201が残っている場合は取り除
き、新たに縫製する被縫物201をセットして(ステッ
プS6〔詳細は後述〕)、操作パネル105を操作して
上下型押え25及び26で被縫物を保持する(ステップ
S7〔詳細は後述〕)。
【0110】この後、操作パネル105の操作により、
所定の縫製がなされる(ステップS8〔詳細は後
述〕)。この縫製が終了すると、所定の上糸切り及び下
糸切り動作がなされる(ステップS9〔詳細は後
述〕)。この後、縫製装置1の電源をOFFとしない場
合は、ステップS5に戻って、運転準備状態で待機す
る。
【0111】図15及び図16を参照して、縫製パター
ン等のデータの読込み・登録(前記ステップS3)につ
いて、詳細に説明する。
【0112】図15を参照して、まず、(前回縫製時
の)縫製パターンデータ及び運転モードは、ROM10
2に格納されており、CPU100は、このデータの有
無を確認し(ステップS20)、かかる有無と該データ
の内容を表示装置106に表示する。かかるデータが存
在し、このデータを使用して縫製を行うことで問題がな
い場合は(ステップS21)、操作パネル105の操作
によりかかるデータをRAM101に読み込んで(ステ
ップS22)、縫製パターン等のデータの読込み・登録
は終了する。
【0113】また、ROM102に格納されている前回
データを用いない場合でも、使用するデータがフロッピ
ーディスク103に格納されている場合は、図示しない
フロッピーディスクドライブにフロッピーディスク10
3を装填して、操作パネル105の操作により、RAM
101に読み込んでもよい。
【0114】上記のような既に存在するデータがなく、
あるいは、あってもかかるデータを用いない場合は、新
たに縫製パターンデータを作成する(ステップS2
3)。
【0115】かかるデータの作成については、図17、
図18を参照して説明する。
【0116】図17を参照して、符号140は、所望の
縫い位置を示す軌跡である。縫製装置1は2本針縫いを
行うミシンであるので、この軌跡140は現実には2本
針間の中心位置の軌跡である。この縫い位置の軌跡14
0の曲率についてのデータを含む縫い位置に関するデー
タから縫製パターンデータを演算する。すなわち、この
例では、曲率半径R1、R2、R3、及びR4と、軌跡14
0のxy方向の幅X1及びY1との計6つのパラメータに
基づいて所定の演算を行う。
【0117】すなわち、図18を参照して、まず、図1
7の軌跡140と所定の極座標とを重ね、縫いピッチが
ほぼ一定のピッチPとなるように、軌跡140に最も近
似した極座標の交点を針落ち位置a1、a2、……、a1
0、……を決定する。極座標の中心から各針落ち位置ま
での距離R1、R2、……、R8、R9、……によりR軸モ
ータ125の駆動による、ミシン載置台51の移動が制
御され、また、R1とR2とのなす角θ1、……、R8とR
9とのなす角θ8、……により、θ軸モータ123の駆動
による上下型押え25及び26の回転角度が制御され
る。
【0118】上記のように極座標上で求められたR1…
…、θ1……針落ち位置を、駆動可能な位置に補正し、
最も近似したデータが縫製パターンデータとなる。
【0119】なお、図18は縫製装置1で行う演算の概
念を示すものであり、現実には、極座標データを作成す
るときの最大誤差は±0.092mmである。すなわ
ち、駆動可能な位置補正は±0.092mmの範囲内で
行われる。
【0120】図15を参照して、上記のように、ステッ
プS23で作成した縫製パターンデータを表示装置10
6で確認(ステップS24)した後、縫製動作を確認す
る(ステップS25)。すなわち、ROM102やフロ
ッピーディスク103に格納されている縫製動作データ
を表示装置106で確認する。
【0121】縫製動作データのモード変更がないときは
(ステップS26)、操作パネル105の操作により、
前記の作成した縫製パターンデータと縫製動作データは
ROM102に登録する。また、必要に応じてフロッピ
ーディスク103にも登録する(ステップS27)。
【0122】縫製動作データの変更が必要なときは、表
示装置106の画面の支持に従って、縫製動作データを
入力装置104により、以下のように入力する。
【0123】図16を参照して、まず、所定のモード変
更スイッチをONにする(ステップS30)。これによ
り、表示装置106は所定のモード変更画面に変わるの
で、この画面表示に従って、以下のようにモード変更を
行う。
【0124】まず、所定のミシンスピード変更スイッチ
を0Nにすると(ステップS31)、ミシンスピード変
更操作が可能となる(ステップS32)。すなわち、最
高スピードを100〜3000spmの範囲で100s
pmおきに選択可能である。また、加速スピード及び減
速スピードを16針内で所望に選択でき、また、予め設
定されている所定の標準モードに設定することもでき
る。
【0125】ミシンスピードの変更がないとき、あるい
は、上記の変更をしたときは、次に、縫目モードの変更
が可能となる。所定の縫目モード変更スイッチをONに
すると(ステップS33)、所定の縫目モード変更操作
が可能となる(ステップS34)。すなわち、縫い始め
を、標準、ソフトスタート又はコンデンス縫いの中から
選択可能であり、また、縫い終わりを、標準とソフトダ
ウンとの中から選択可能である。
【0126】この縫目モードの変更がないとき、あるい
は、上記の変更をしたときは、次に、上型モードの変更
が可能となる。所定の上型モード変更スイッチをONに
すると(ステップS35)、上型モードの変更が可能と
なる(ステップS36)。
【0127】すなわち、図19を参照して、上型押え2
5の動作は4種類用意されている。すなわち、上型押え
25を所定高さの上位置で停止する動作(上型押え上位
置停止)、上型押え25を前記上位置より低い所定高さ
の中間位置で停止する動作(上型押え中間位置停止)、
上型押え25を自然落下させて上型押え25の自重のみ
で下型押え26とともに被縫物201を保持する動作
(上型押え下位置予圧停止)、及び、シリンダ43を駆
動して上型押え25で加圧し下型押え26とともに被縫
物201を保持する動作(上型押え下位置加圧停止)で
ある。
【0128】この4動作のON、OFFの組合せ16種
類の中から実現可能な9種類(図19のNo.1〜N
o.9)の動作の組合せが予めROM102に格納され
ていて、入力装置104により、この中の一つを選択す
る。
【0129】また、回転軸11の回転をフリーとする動
作(θ軸フリー)のON、OFFや、上型押え25をス
イングする動作(上型スイング)の有無も選択する。
【0130】この上型モードの変更がないとき、あるい
は、上記の変更をしたときは、次に、動作モードの変更
が可能となる。所定の動作モード変更スイッチをONと
すると(ステップS37)、動作モード変更操作が可能
となる(ステップS38)。すなわち、布検知、型検
知、上下型検知及び型確認の各々の有無を選択しする。
これらについては詳細な説明は省略する。
【0131】また、動作モードを自動、手動及びステッ
プの中から選択する。「自動」とは、各シリンダ43…
…(図3、図4参照)を同時駆動するモードであり、
「手動」とは、各シリンダ43……の駆動順序を操作パ
ネル105上でマニュアル操作するモードであり、「ス
テップ」とは、予め設定されている順に各シリンダ43
……を駆動するモードである。
【0132】この動作モードの変更がないとき、あるい
は、上記の変更をしたときは、次に、糸切れ検知モード
の変更が可能となる。所定の糸切れ検知モード変更スイ
ッチをONとすると(ステップS39)、糸切れ検知モ
ードの変更が可能となる(ステップS40)。すなわ
ち、上糸、下糸4本の糸切れ検知の有無の設定が可能と
なる。これについても詳細な説明は省略する。
【0133】この糸切れ検知モードの変更がないとき、
あるいは、上記の変更をしたときは、次に、下糸切り位
置モードの変更が可能となる。所定の下糸切り位置変更
スイッチをONとすると(ステップS41)、下糸切り
位置変更操作が可能となる(ステップS42)。すなわ
ち、被縫物201の縫い代の幅に応じて、下糸きり時
(後述)にミシン載置台51の上下型押え25及び26
に対する後退量を70〜130mmの範囲内で5mm刻
みで設定可能である。
【0134】この下糸切り位置モードの変更がないと
き、あるいは、上記の変更をしたときは、次に、縫い始
め位置モードの変更が可能となる。所定の縫い始め位置
変更スイッチをONにすると(ステップS43)、縫い
始め位置変更が可能となる(ステップS44)。縫い始
めの位置を、回転軸11の回転角度0°〜359°の範
囲で1°刻みに設定することができる。
【0135】この縫い始め位置モードの変更がないと
き、あるいは、上記の変更をしたときは、全てのモード
変更が終了し、縫製動作データが確定する。この後、図
15を参照して、操作パネル105の操作により、前記
の作成した縫製パターンデータと縫製動作データをRO
M102に登録する。また、必要に応じてフロッピーデ
ィスク103にも登録する(ステップS27)。
【0136】なお、前記のステップS31、S33、S
35、S37、S39、S41及びS43については、
各々所定のディプスイッチなどにより個別にON、OF
F切換してもよい。
【0137】次に、原点位置検索後の運転準備状態(前
記ステップS5)について説明する。
【0138】前記縫製動作モードで、上型スイング有り
を選択している場合は、操作パネル105の操作により
運転準備状態で上型押え25のスイングが可能である。
すなわち、電磁弁114及び115の開閉によりシリン
ダ17(図12参照)を開閉し、支持フレーム15及び
アーム16を回動し、上型押え25を下型押え26上に
位置させたり、下型押え26上から外すことができる。
【0139】縫製装置1では、上型押え25及び下型押
え26を回転するための回転軸10及び11と上型押え
25をスイングするため回転する軸を同軸としているの
で、この点で装置構成のコンパクト化を図ることができ
る。
【0140】次に、被縫物のセット(前記ステップS
6)と被縫物の保持(前記ステップS7)について説明
する。
【0141】被縫物201を上下型押え25及び26間
にセットするときは、図19に示すNo.1〜No.9
の中から選択したモードに従って上型押え25が動作す
る。すなわち、上型押え25が操作パネル105の所定
の操作スイッチを操作する毎に、選択されたモードの1
〜4つの動作が、選択されたモードが指定する動作順に
従って、次々と行われる。上型押え上位置停止では、被
縫物201を下型押え26上にセットすることができ
る。上型押え中間位置停止では、被縫物201の位置決
めが容易となる。
【0142】上型押え下位置予圧停止では、上型押え2
5が被縫物201上に自重で乗っているだけなので、被
縫物201の手作業によるしわのばしや、細かな位置修
正などが可能となる。
【0143】また、縫製装置1によれば、上型押え上位
置停止、上型押え中間位置停止、上型押え下位置予圧停
止、及び、上型押え下位置加圧停止をユーザの所望の動
作順番で選択、動作することができるから、ユーザの使
い勝手を向上することができる。
【0144】上型押え下位置加圧停止では、シリンダ4
3……(図3、図4参照)を駆動し、4節リンク機構4
2により、各部分上板40が上型押え25の外周側に互
いに広がるように移動するので、上型押え25により、
被縫物201のしわやよれを伸ばしつつ上下型押え25
及び26間に被縫物201が挟持される。
【0145】従って、縫製装置1によれば、被縫物20
1のしわやうねりを縫製前に手作業で伸ばさなくとも、
しわやうねりを伸ばした状態で被縫物201を上下型押
え25及び26挟持でき、もって縫製効率を高めること
ができる。
【0146】このとき、前記した「自動」、「手動」又
は「ステップ」の中で選択されたモードで上型押え25
は動作する。
【0147】このように、縫製装置1によれば、上型押
え25の各部分上板40の駆動順序を所望に選択するこ
とができるから、被縫物201の形状などに応じて、し
わやうねりの伸ばしを所望に選択できる。
【0148】被縫物201が挟持されると、縫製生地2
02に縫いつけられているボルケーノ204(図27参
照)は、円板41と各部分上板40との段差により形成
されている空間44(図3参照)に納まる。従って、ボ
ルケーノ204の存在によっても、上型押え25と下型
押え26とで被縫物201を挟持することに支障はな
い。
【0149】また、θ軸フリーをONとして選択してい
るときは(図19参照)、θ軸モータ123の励磁がO
FFであり、下型押え26を手動で回動することができ
る。従って、保持された被縫物201の周りを作業者が
歩き回らなくとも、容易に被縫物の目視チェックができ
る。このとき、下型押え26の回動はスプロケット2
2、23、28及び29、ベルト24及び30並びに回
転軸10及び11を介して上型押え25を同期的に回転
させるので、上型押え25と下型押え26とが位置ずれ
を起こすことはない。また、回転軸11の回動角度をロ
ータリーエンコーダ122で検出しているので、原点検
索(ステップS4)に支障をきたすことはない。
【0150】次に、縫製作業(前記ステップS8)につ
いて詳細に説明する。
【0151】図20を参照して、前記のように、被縫物
201を上下型押え25及び26で挟持保持した後、操
作パネル105で所定のスタートスイッチをONにする
と(ステップS50)、電磁弁118が開き、ノズル9
0及び92からエアをブローし、ミシン載置台51が上
下型押え25及び26に対して接近して、この上下から
のエアのブローにより被縫物201の縫い代が垂れてミ
シン載置台51の下に入り込むことなく、ミシン載置台
51上に導かれる(ステップS51)。そして、図示し
ないミシン布押えが下降して縫い代を保持し(ステップ
S52)、ノズル90及び92からのエアのブローが停
止する(ステップS53)。
【0152】この後、縫製が開始する(ステップS5
4)。すなわち、2本針の上下往復駆動速度は一定に、
前記の縫製パターンデータに基づいて、回転軸11の回
転角速度を調節し、また、ミシン載置台51を上下型押
え25及び26に対して接近あるいは離隔させて針落ち
位置を調節しながら、ほぼ同一の縫いピッチで被縫物2
01を1周して縫製する。
【0153】このように、縫製装置1によれば、被縫物
201の回転中心から縫い位置までの距離が一定しなく
ても、ほぼ均等の縫いピッチで自動縫いできる。
【0154】また、図6に示すように、ミシン載置台5
1の針落ち位置近傍には、球形部材60が回動自在に設
けられていて、下型押え26の外縁部が針落ち位置近傍
に位置するときは、この下型押え26を下支えする(図
21参照)。これにより、下型押え26が撓んでミシン
載置台51に擦するすべり摩擦ではなく、ころがり摩擦
となり、しかも、点接触であることから下型押え26の
下面の平面度精度の高さを要求されることなく、下型押
え26が撓んで回転のトルクとなることがない。従っ
て、下型押え26の円滑な回転を可能として縫いピッチ
を安定することができる。
【0155】なお、転がり摩擦を用いるのであれば、必
ずしも点接触とする必要はなく、所定の部材を用いて、
線接触や面接触としてもよい。
【0156】さらに、ミシン載置台51を上下型押え2
5及び26に対して接近あるいは離隔移動に合わせ、防
塵用のシート80は回転軸81から引き出されたり、巻
取られたりして、基台50内の機構や電気系統を埃など
から保護する。このシート80に堆積する埃などは、回
転軸81で巻取られるに際し、シート80から落とされ
る。
【0157】従って、従来のようなゴミを取り除く手間
を要することなく、基台50内に搭載されている機構や
電気系統などを埃などから保護し、しかも、スペース確
保の点でも有利とすることができる。
【0158】また、縫製中は電磁弁119を開き、ノズ
ル94(図10参照)よりエアを下から縫製物201の
縫い代に吹き付けて、この縫い代がミシン載置台51下
にもぐり込まないようにしている。
【0159】縫製中にトラブル的な異常が発生した場合
などは(ステップS55)、所定の縫製中断キーを押し
て、縫製を中断し、所定の手当を施した後(ステップS
56)、縫製を続行する(ステップS57)。被縫物2
01を1周して縫製が全て停止したときは(ステップS
58)、縫製を終了する(ステップS59)。
【0160】次に、上糸切り・下糸きり(前記ステップ
S9)動作について詳細に説明する。
【0161】まず、上糸切り動作について説明する。
【0162】図22を参照して、縫製終了50針前にな
ると(ステップS60)、電磁弁120が開かれ、ノズ
ル93より上糸にエアのブローが開始される(ステップ
S61)。前記のように縫製が終了したときには(ステ
ップS62)、上型押え25は上昇し、前記のような中
間位置停止の状態となり(ステップS63)、図示しな
いミシン押えが上昇し(ステップS64)、図示しない
上糸切りメスが図示しない上糸切りシリンダにより駆動
されて上糸切り装置74(図7)から迫り出して上糸に
前進し(ステップS65)、図示しない上糸緩めが作動
して、上糸が緩められ(ステップS66)、上糸切りメ
スが後退することで(ステップS67)、上糸がカット
され(ステップS68)、上糸緩めが停止する(ステッ
プS69)。
【0163】この後、上糸切りメスが所定位置に前進し
て(ステップS70)、これを図示しないセンサが検知
し、前記の上糸切りシリンダが停止して(ステップS7
1)、ノズル93よる上糸へのエアのブローも停止する
(ステップS72)。
【0164】次に、下糸切り動作について説明する。
【0165】図23を参照して、前記のとおり縫製が終
了したときは(ステップS80)、ヒータ通電スイッチ
110をONにして電熱ヒータ71に通電する(ステッ
プS81)。前記の上糸緩めが停止しているときは(ス
テップS82)、シリンダ43を駆動して上型押え25
で被縫物201を加圧する(ステップS83)。そし
て、ミシンアーム53は前記下糸切り位置モードで設定
されている所定の後退量だけ上下型押え25及び26か
ら後退する。図24に示すように、このとき、縫製終了
位置205から針落ち位置まで延びている下糸206
は、縫製終了位置の関係でミシンアーム53の長手方向
と鋭角をなしているため、電熱ヒータ71でうまく切断
することができないが、図25に示すように、上下型押
えを所定角回転して、下糸206とミシンアーム53の
長手方向とが揃う下糸切り位置に位置させる(ステップ
S85)。この後、電磁弁116及び117の開閉で電
熱ヒータ71を下糸206の位置まで下降し(ステップ
S86)、下糸206をカットする(ステップS8
7)。この後、電熱ヒータ71を元の位置まで上昇させ
て(ステップS88)、ヒータ通電スイッチ110をO
FFとして電熱ヒータ71の通電をOFFとする(ステ
ップS89)。
【0166】このように、縫製装置1によれば、ミシン
アーム53と被縫物201との間の下糸206を電熱ヒ
ータ71で切断し得る位置に移動するから、糸切り位置
がミシンアーム53の上下型押え25及び26側の長手
方向端面の下方側であっても糸切りできる。
【0167】また、ミシンの後退量を被縫物201の縫
い代aの位置に対応して調節するから、被縫物205が
代わることにより縫い代aの位置が変わっても、上糸切
りに支障がない。
【0168】図5を参照して、前記のように、縫製装置
1においては、下型押え26上の回転中心部分には、蓋
体55が形成され、この蓋体50の下の下型押え26に
は孔56が形成されている。上下スライド軸21を連結
板20から外して上型押え25も外し、下型押え26側
にスライドすると、上下スライド軸21の下型押え26
側の端部は蓋体55を外して孔56と嵌合し得る。孔5
5と上下スライド軸21とを嵌合すると、上型押え25
と下型押え26との回転中心を同一の鉛直直線上に揃え
られる他、孔56の周面形状は上下スライド軸21の下
型押え26側の端部の周面形状と合っていて、上型押え
25と下型押え26との回転方向の位置合わせがなされ
る。
【0169】従って、縫製装置1によれば、治具などを
用いずに、上型押え25と下型押え26との位置合わせ
をすることができる。
【0170】なお、被縫物によっては、ほつれやすいな
ど、特に部分的に重ね縫いを行いたい場合がある。例え
ば、被縫物が上記の例のように、エアバッグ201の場
合、図26に斜線で示すような4隅の位置は特に傷みや
すい。
【0171】そこで、前記の縫製パターンデータを用
い、前記斜線部分に対応した位置を指定して、かかる指
定データも縫製パターンデータなどとともにROM10
2に記憶させて、このデータに基づき、被縫物201の
全周を縫製した後、もう一度4隅の斜線部分のみ再度縫
製して重ね縫いを施すようにしてもよい。
【0172】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
自動縫い縫製装置によれば、保持されて回転する被縫物
に自動縫いを施す自動縫い縫製装置につき、被縫物の回
転中心から縫い位置までの距離が一定しなくても、均等
の縫いピッチを実現できる。
【0173】請求項2に記載の自動縫い縫製装置によれ
ば、保持されて回転する被縫物に自動縫いを施す自動縫
い縫製装置につき、座標情報に基づく縫い位置全体に対
する縫いの終了後、重ね縫いを施す一部区間を指定する
情報に基づいて回転駆動部及び位置調節部を駆動し、指
定する位置に重ね縫いを自動縫いすることができる。
【0174】請求項3に記載の自動縫い縫製装置によれ
ば、保持されて回転する被縫物に自動縫いを施す自動縫
い縫製装置について、被縫物の回転中心から縫い位置ま
での距離が一定せず、所定の縫い位置の座標情報に基づ
いて、所定の原点位置から自動縫いを施すについて、縫
いの開始前に被縫物の回転中心をフリーとして被縫物を
回しても、所定の原点位置からの縫いの開始が可能であ
る。
【0175】請求項4に記載の縫製装置によれば、被縫
物が載置されて回転する下押え部と、この下押え部上を
昇降し下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え
部と備え、回転する被縫物に縫いを施す縫製装置につい
て、上押え部の上昇、上押え部の中間位置での保持、上
押え部による下押え部上の被縫物への所定の駆動手段に
よる加圧、及び、上押え部による下押え部上の被縫物へ
自重のみによる加圧、を所望の順に行うことを可能と
し、ユーザの使い勝手を向上することができる。
【0176】請求項5に記載の縫製装置によれば、被縫
物が載置され回転軸を中心に回転する板状の下押え部
と、この下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押
え部と、挟持されて回転する被縫物に縫いを施すミシン
部を備え、このミシン部がミシン置き台に載置されてい
る縫製装置について、下押え部の円滑な回転を可能とし
て縫いピッチを安定することができ、また、下押え部の
上面と、ミシン部に設けられている針板の上面を安定し
て同一高さに維持して、縫い合わされる上下の被縫物に
ずれを生じない。
【0177】請求項6に記載の縫製装置によれば、被縫
物を保持して回転する保持部と、この保持されて回転す
る被縫物に環縫いを施すミシン部と、所定の直線経路上
で前記ミシン部を移動し、前記保持部に対し前記ミシン
部を接近及び離隔させるミシン移動部とを備え、前記ミ
シン部に設けられているミシンアームが長手方向が前記
直線経路と鋭角をなしている縫製装置について、ミシン
アームの長手方向保持部側端面の下方側を糸切り位置と
する糸切り装置を設けても糸切りに支障がない。
【0178】請求項7に記載の縫製装置によれば、前記
ミシンの離隔距離を被縫物の縫い代の位置に対応して調
節するから、請求項6に記載の縫製装置と同様の作用、
効果を奏するほか、被縫物が代わることにより縫い代の
位置が変わっても、糸切りに支障がない。
【0179】請求項8に記載の縫製装置によれば、被縫
物が載置されて回転する下押え部と、この下押え部と共
に被縫物を挟持して回転する上押え部とを備え、この挟
持されて回転する被縫物に縫いを施す縫製装置につき、
被縫物に凸部が形成されていても下押え部と上押え部と
で被縫物を挟持するのに支障がない。
【0180】請求項9に記載の縫製装置によれば、被縫
物が載置されて回転する下押え部と、この下押え部上を
昇降し下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え
部とを備え、この挟持されて回転する被縫物に縫いを施
す縫製装置について、被縫物のしわやうねりを縫製前に
手作業で伸ばさなくとも、しわやうねりを伸ばした状態
で被縫物を挟持でき、もって縫製効率を高めることがで
きる。
【0181】請求項10に記載の縫製装置によれば、前
記上押え部の各部分の駆動順序を所望に選択することが
できるから、請求項9に記載の縫製装置と同様の効果を
奏するほか、被縫物の形状などに応じて、しわやうねり
の伸ばしを所望に選択できる。
【0182】請求項11に記載の縫製装置によれば、被
縫物が載置され回転軸を中心に回転する下押え部と、こ
の下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え部と
を備え、挟持されて回転する被縫物に縫いを施す縫製装
置において、治具などを用いずに、上押えと下押えとの
回転中心の位置合わせをすることができる。
【0183】請求項12に記載の縫製装置によれば、被
縫物が載置され回転軸を中心に回転する下押え部と、こ
の下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え部と
を備え、挟持されて回転する被縫物に縫いを施す縫製装
置において、請求項11に記載の発明と同様の作用、効
果を奏するほか、治具などを用いずに、上押えと下押え
との回転方向の位置合わせもすることができる。
【0184】請求項13に記載の縫製装置によれば、被
縫物が載置されて回転する下押え部と、下押え部と共に
被縫物を挟持して下押え部と同期的に回転する上押え部
とを備え、この回転する被縫物に縫いを施すものであっ
て、上押え部をスイングして下押え部上に位置させ、あ
るいは、下押え部上から外すことが可能である縫製装置
につき、上押え部及び下押え部を回転する軸と上押え部
をスイングするため回転する軸を同軸とできる点で装置
構成のコンパクト化を図ることができる。
【0185】請求項14に記載の縫製装置によれば、被
縫物が載置されて回転する下押え部と、この下押え部上
を昇降し当該下押え部と共に被縫物を挟持して回転する
上押え部と、この挟持されて回転する被縫物に縫いを施
すミシン部と、このミシン部が載置されているミシン載
置台と、このミシン載置台を支持しこのミシン載置台を
移動して上下押え部に対して接近及び離隔せしめる基台
とを備えている縫製装置について、ゴミを取り除く手間
を要することなく、基台内に搭載されている機構や電気
系統などを埃などから保護し、しかも、スペース確保の
点でも有利とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の一形態である縫製装置全体の
外観斜視図。
【図2】この発明の実施の一形態である縫製装置の被縫
物保持装置の斜視図。
【図3】この発明の実施の一形態である縫製装置の上型
押えの斜視図。
【図4】この発明の実施の一形態である縫製装置の4節
リンク機構の側面図。
【図5】この発明の実施の一形態である縫製装置の上下
型押えの回転中心部分の断面図。
【図6】この発明の実施の一形態である縫製装置の球状
部材を説明する斜視図。
【図7】この発明の実施の一形態である縫製装置の下糸
切り装置を説明する斜視図。
【図8】この発明の実施の一形態である縫製装置の防塵
用のシートを説明する斜視図。
【図9】この発明の実施の一形態である縫製装置のエア
吹き出しノズルを説明する断面図。
【図10】この発明の実施の一形態である縫製装置のエ
ア吹き出しノズルを説明する斜視図。
【図11】この発明の実施の一形態である縫製装置の制
御系を説明するブロック図。
【図12】この発明の実施の一形態である縫製装置の制
御系を説明するブロック図。
【図13】この発明の実施の一形態である縫製装置の制
御系を説明するブロック図。
【図14】この発明の実施の一形態である縫製装置の作
用を説明するフローチャート。
【図15】この発明の実施の一形態である縫製装置の作
用を説明するフローチャート。
【図16】この発明の実施の一形態である縫製装置の作
用を説明するフローチャート。
【図17】この発明の実施の一形態である縫製装置の縫
製パターンデータの演算を説明する図。
【図18】この発明の実施の一形態である縫製装置の縫
製パターンデータの演算を説明する図。
【図19】この発明の実施の一形態である縫製装置の上
型モードの変更を説明する表図。
【図20】この発明の実施の一形態である縫製装置の作
用を説明するフローチャート。
【図21】この発明の実施の一形態である縫製装置の球
状部材の作用を説明する図。
【図22】この発明の実施の一形態である縫製装置の作
用を説明するフローチャート。
【図23】この発明の実施の一形態である縫製装置の作
用を説明するフローチャート。
【図24】この発明の実施の一形態である縫製装置の下
糸切り動作を説明する平面図。
【図25】この発明の実施の一形態である縫製装置の下
糸切り動作を説明する平面図。
【図26】この発明の実施の一形態である縫製装置の部
分的重ね縫いについて説明する図。
【図27】この発明の実施の一形態である縫製装置の被
縫物であるエアバッグの斜視図。
【符号の説明】
1 縫製装置 2 被縫物保持装置 3 ミシン装置 10 回転軸 11 回転軸 12 固定継手 15 支持フレーム 16 アーム 17 シリンダ 18 シリンダ 19 シリンダ 20 連結板 21 上下スライド軸 22 スプロケット 23 スプロケット 24 ベルト 25 上型押え 26 下型押え 28 スプロケット 29 スプロケット 30 ベルト 32 継手 33 支持部 34 支持部 40 部分上板 41 円板 42 4節リンク機構 43 シリンダ 44 空間 50 基台 51 ミシン載置台 53 ミシンアーム 55 蓋体 56 孔 57 ガイド部材 60 球状部材 70 下糸切り装置 71 電熱ヒータ 72 ミシンアーム長手方向端面 73 シリンダ 74 上糸切り装置 80 シート 81 回転軸 90 ノズル 91 オイルパン 92 ノズル 93 ノズル 94 ノズル 100 CPU 101 RAM 102 ROM 103 フロッピーディスク 104 入力装置 105 操作パネル 110 ヒータ通電スイッチ 122 ロータリーエンコーダ 123 θ軸モータ 124 ミシンモータ 125 R軸モータ 132 ベルト 201 被縫物(車載用エアバッグ) 204 ボルケーノ 206 下糸

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被縫物を保持する保持部と、 この保持部を角変位可変で所定の回転中心で回転する回
    転駆動部と、 往復運動して針落ちする針を有し前記保持部に保持され
    て回転する被縫物に縫いを施すミシン部と、 前記保持部の回転中心と前記ミシン部の針落ち位置との
    相対位置を調節する位置調節部と、 前記縫い位置の座標情報を記憶する座標情報記憶部と、 前記回転駆動部及び前記位置調節部を駆動して前記針落
    ち位置を調節し、前記被縫物に対する縫いを前記座標情
    報に沿った略均等縫いピッチの形状縫いとする縫製制御
    部とを備え、 前記座標情報は曲率についての情報を含む縫い位置に関
    する情報に基づいて算出したものである自動縫い縫製装
    置。
  2. 【請求項2】被縫物を保持する保持部と、 この保持部を所定の回転中心で回転する回転駆動部と、 前記保持部に保持されて回転する被縫物に縫いを施すミ
    シン部と、 前記保持部の回転中心と前記ミシン部の針落ち位置との
    相対位置を調節する位置調節部と、 前記縫い位置の座標情報を記憶する座標情報記憶部と、 前記回転駆動部及び前記位置調節部を駆動して、前記被
    縫物に対し前記座標情報に沿った形状縫いを施す縫製制
    御部と、 前記座標情報が表示する前記縫い位置のうち重ね縫いを
    施す一部区間を指定する情報を記憶する重ね縫い情報記
    憶部と、 前記縫い位置全体に対する縫いの終了後、前記重ね縫い
    情報に基づいて前記回転駆動部及び前記位置調節部を駆
    動し、前記重ね縫い情報の指定する位置に重ね縫いを施
    す重ね縫い制御部とを備えている自動縫い縫製装置。
  3. 【請求項3】被縫物を保持する保持部と、 この保持部を所定の回転中心で回転する回転駆動部と、 前記保持部に保持されて回転する被縫物に縫いを施すミ
    シン部と、 前記保持部の回転中心と前記ミシン部の針落ち位置との
    相対位置を調節する位置調節部と、 前記縫い位置の座標情報を記憶する座標情報記憶部と、 前記回転駆動部及び前記位置調節部を駆動して、前記被
    縫物に対し予め定められている縫い始め原点位置から開
    始する形状縫いを前記座標情報に沿って施す縫製制御部
    と、 前記回転駆動部による前記回転駆動を停止又は休止し、
    前記保持部を前記回転中心で回動自在とする回動制御部
    と、 この保持部の回動による前記原点位置からの位置ずれを
    検出する位置ずれ検出部と、 この検出に基づき前記回動制御部を駆動して前記位置ず
    れを修正する位置ずれ修正部とを備えている自動縫い縫
    製装置。
  4. 【請求項4】被縫物が載置されて回転する下押え部と、 この下押え部上を昇降し当該下押え部と共に被縫物を挟
    持して回転する上押え部と、 この挟持されて回転する被縫物に縫いを施すミシン部
    と、 前記上押え部の駆動動作を複数モード記憶する記憶部
    と、 この複数モード中から所望の1又は複数のモードを所望
    の動作順番で選択するモード選択部と、 このモード選択部によるモード選択に従って前記上押え
    部を駆動する押え駆動部とを備え、 前記複数モードには、前記上押え部を所定の高さに上昇
    保持する第1のモード、前記上押え部を前記下押え部上
    の被縫物に降ろして前記下押え部の自重のみで加圧する
    第2のモード、前記上押え部を所定の駆動手段で前記下
    押え部上の被縫物に押し付けて加圧する第3のモード及
    び前記第1と第2のモードの中間的な所定の高さに前記
    上押え部を保持する第4のモードを備え、 前記所望の1又は複数のモードを所望の動作順番で動作
    する縫製装置。
  5. 【請求項5】被縫物が載置され回転軸を中心に回転する
    板状の下押え部と、 この下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え部
    と、 挟持されて回転する前記被縫物に縫いを施すミシン部
    と、 このミシン部が載置されているミシン部置台と、 このミシン部置台上に設けられた回動自在の転がり部材
    により前記下押え部を下支えする下押え部受部とを備え
    ている縫製装置。
  6. 【請求項6】被縫物を保持して回転する保持部と、 この保持されて回転する被縫物に縫いを施すミシン部
    と、 所定の直線経路上で前記ミシン部を移動し、前記保持部
    に対し前記ミシン部を接近及び離隔させるミシン移動部
    と、 前記ミシン部に設けられ長手方向が前記直線経路と鋭角
    をなしているミシンアームと、 このミシンアームの前記保持部側の長手方向端面下方側
    を糸切り位置として縫い糸を切断する糸切り部と、 被縫物に所定の縫いの終了後に前記保持部を所定角度回
    転し、又、前記ミシン駆動部を駆動して前記ミシン部を
    前記保持部から所定量離隔し、前記ミシン部と前記被縫
    物との間の糸を前記糸切り部で切断し得る位置に移動す
    る制御部とを備えている縫製装置。
  7. 【請求項7】前記制御部による前記ミシンの離隔距離を
    前記被縫物の縫い代の位置に対応して調節する離隔距離
    調節部を備えている請求項6に記載の縫製装置。
  8. 【請求項8】被縫物が載置されて回転する下押え部と、 この下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え部
    と、 この挟持されて回転する被縫物に縫いを施すミシン部と
    を備え、 前記上押え部と下押え部とのうち少なくとも一方には前
    記被縫物に設けられている凸部を避ける空間が形成され
    ている縫製装置。
  9. 【請求項9】被縫物が載置されて回転する下押え部と、 複数部分に分割され前記下押え部上を昇降し当該下押え
    部と共に被縫物を挟持して回転する上押え部と、 この挟持れて回転する被縫物に縫いを施すミシン部と、 前記上押え部の各部分を駆動し前記下押え部上の被縫物
    をその周縁側に向かって押し伸ばしつつ前記下押え部と
    の間に挟持せしめる押え駆動部とを備えている縫製装
    置。
  10. 【請求項10】前記押え駆動部による前記上押え部の各
    部分の駆動順序を所望に選択する押え駆動順選択部を備
    えている請求項9に記載の縫製装置。
  11. 【請求項11】被縫物が載置され回転軸を中心に回転す
    る下押え部と、 この下押え部と共に被縫物を挟持して回転する上押え部
    と、 挟持されて回転する前記被縫物に縫いを施すミシン部と
    を備え、 前記回転軸はその軸方向に移動可能であり、 前記上押え部の回転中心部分の前記下押え部側には、前
    記回転軸の軸方向の前記上押え部側端部が嵌合し得る孔
    が形成され、 前記の嵌合がなされることにより前記下押え部と前記上
    押え部との回転中心の位置合わせがなされる縫製装置。
  12. 【請求項12】前記回転軸の周面形状と前記孔内の周面
    形状とは対応していて、 前記の嵌合がなされることにより前記下押え部と前記上
    押え部との回転中心と回転方向との位置合わせがなされ
    る請求項11に記載の縫製装置。
  13. 【請求項13】所定の駆動源により回転する回転軸と、 この回転軸の回転を伝える第1の動力伝達機構により被
    縫物が載置されて回転する下押え部と、 前記回転軸の回転を伝える第2の動力伝達機構により前
    記下押え部と共に被縫物を挟持して前記下押え部と同期
    的に回転する上押え部と、 挟持されて回転する前記被縫物に縫いを施すミシン部
    と、 一端側が前記回転軸に回動自在に軸支され他端側が前記
    上押え部を支持する回動部と、 この回動部を前記回転軸を中心に前記回転軸を回転させ
    ることなく回動する回動駆動部とを備えている縫製装
    置。
  14. 【請求項14】被縫物が載置されて回転する下押え部
    と、 この下押え部上を昇降し当該下押え部と共に被縫物を挟
    持して回転する上押え部と、 この挟持されて回転する被縫物に縫いを施すミシン部
    と、 このミシン部が載置されているミシン載置台と、 このミシン載置台を支持しこのミシン載置台を移動して
    前記上下押え部に対して接近及び離隔せしめる基台と、 前記ミシン載置台の移動方向一端側に一端が固定されて
    いるシートと、 前記基台の前記移動方向一端側に設けられ前記シートを
    その他端側から回転軸に巻き取るシート巻取り部とを備
    え、 前記ミシン載置台の移動に応じて前記シートを前記回転
    軸からの引出し及び前記回転軸での巻取り自在としてい
    る縫製装置。
JP32197195A 1995-12-11 1995-12-11 自動縫い縫製装置及び縫製装置 Pending JPH09155085A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32197195A JPH09155085A (ja) 1995-12-11 1995-12-11 自動縫い縫製装置及び縫製装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32197195A JPH09155085A (ja) 1995-12-11 1995-12-11 自動縫い縫製装置及び縫製装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09155085A true JPH09155085A (ja) 1997-06-17

Family

ID=18138481

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32197195A Pending JPH09155085A (ja) 1995-12-11 1995-12-11 自動縫い縫製装置及び縫製装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09155085A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007061250A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Brother Ind Ltd 鳩目穴かがりミシン
JP2007097791A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Kuinraito Denshi Seiko Kk 曲線自動縫製方法及びその装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007061250A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Brother Ind Ltd 鳩目穴かがりミシン
JP4650169B2 (ja) * 2005-08-30 2011-03-16 ブラザー工業株式会社 鳩目穴かがりミシン
JP2007097791A (ja) * 2005-10-04 2007-04-19 Kuinraito Denshi Seiko Kk 曲線自動縫製方法及びその装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0357795B2 (ja)
KR20120064009A (ko) 재봉기 및 그의 구동 제어방법
KR930008389B1 (ko) 자동봉제장치
KR20120106508A (ko) 재봉기 및 그의 구동 제어방법
JPH09155085A (ja) 自動縫い縫製装置及び縫製装置
JPS639874B2 (ja)
US6722299B2 (en) CNC controlled buttonhole sewing machine
WO1999058751A1 (en) Vertical stitching machine and method
US5211119A (en) Main-presser driving apparatus for automatic binding sewing machine
US4714035A (en) Placket lining machine
JPH07308465A (ja) 布団等の外周縫いミシン装置
JP3646924B2 (ja) 畳床の框を裁断して畳表を縫い付ける装置
JP2017070503A (ja) ミシン
JP7172691B2 (ja) ミシン用ワーク送り制御装置
JP2660194B2 (ja) 被縫製物の外周縫い装置
JPH0372319B2 (ja)
US4664046A (en) Placket lining machine
JP3184188B2 (ja) カーテンヒダ縫い自動機
JP3042680B2 (ja) カーテンヒダ縫い自動機
JP3184181B2 (ja) カーテンヒダ縫い自動機
JP2647196B2 (ja) ファスナー縫着ミシン
JPS62277990A (ja) ミシンの制御方法
JPH09294885A (ja) 自動縫い縫製装置及び縫製装置
JP2653051B2 (ja) 自動縫製機
JP2613866B2 (ja) マット類の外周テープ縫い装置