JPH09154269A - ブラシレスモータ - Google Patents

ブラシレスモータ

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JPH09154269A
JPH09154269A JP7309209A JP30920995A JPH09154269A JP H09154269 A JPH09154269 A JP H09154269A JP 7309209 A JP7309209 A JP 7309209A JP 30920995 A JP30920995 A JP 30920995A JP H09154269 A JPH09154269 A JP H09154269A
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brushless motor
motor according
magnet
rotor magnet
core
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JP7309209A
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Hiroyoshi Toyoshima
弘祥 豊島
Hiroyasu Fujinaka
広康 藤中
Koji Kuyama
浩二 久山
Yoshiyuki Furuya
美幸 古屋
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 信頼性が高く、高効率で、薄型化を図るに適
したブラシレスモータを提供する。 【解決手段】 各段において周方向のN、S極の着磁位
置が互いにずれた3段のマグネット体3a、3b、3c
を備えたロータマグネット3と、各段のマグネット体3
a、3b、3cに対応するコイル巻回突極1a、1b、
1c、2a、2b、2cをロータマグネット3の軸方向
に平行に1列状態で3個備えた1対のコア18、19
と、ロータマグネット3の軸方向に直角の断面形状が対
向する1対の長辺90bと対向する1対の短辺90aか
らなる扁平形状の外装体90とを備え、外装体90の中
心部をロータマグネット3が貫通し、外装体90の両短
辺部90aにコア18、19が配設されていることを特
徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報・通信機器、
映像・音響機器等に使用される小型のブラシレスモータ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、情報・通信機器、映像・音響機器
の小型化・高精度・高信頼性の要望に伴い、ブラシ付の
モータからブラシレスモータへの移行が進んでいる。ブ
ラシ付モータでも小型薄型化の中で、コア付モータでは
円筒型のフレームケースから小判型のフレームケースの
モータが使用されるようになってきており、コアレスモ
ータでも、円筒型から小判型ないし角型フレームケース
のモータが開発され、携帯通信機器用モータとして使用
されている。携帯型機器の電池駆動のモータは、厚み方
向については寸法的な規制が厳しい上に、電池寿命の関
係から消費電流は低い要望があり、従来の小判や円筒型
の構成では、高エネルギ積のマグネットを使用しても、
モータの効率を上げることが、難しくなってきている。
【0003】従来のモータを以下に説明する。
【0004】(従来例1)図43の(a)は従来の小判
型断面の携帯型ページャー用コア付モータの断面図、図
43の(b)は軸に対して直角面上の断面図を示すもの
である。
【0005】図43において、101はフレームケー
ス、102はマグネット、103はシャフト、104、
105は焼結軸受、106はコア、107はコイル(巻
線)、108は整流子端子台、109は整流子、110
はブラシ、111はブラケットである。
【0006】図43に示すように、シャフト103に珪
素鋼板を積層したモ−タのコア106(鉄心ともいう)
を固定し、コア形状に樹脂成形したインシュレ−タをコ
ア106に挿入し、整流子端子台108をシャフト10
3に圧入する。さらに、コア106にコイル107を巻
回して、そのコイル107の通電箇所を整流子端子台1
08の所定の位置に取り付け、半田で導通させて、モ−
タのアマチュア巻線組立体を作る。次に、アマチュア巻
線組立体の整流子端子台108の整流子面をラッピング
処理し、アマチュア巻線組立体全体を洗浄する。フレ−
ムケース101の中央部に焼結軸受105を固定し、そ
のフレームケース101は小判型形状で、その2カ所の
円弧部のフレームケース101内周側に円弧状のマグネ
ット102を個々に取付け、その2個のマグネット10
2の内側は磁極が異極に着磁されている。洗浄したアマ
チュア巻線組立体のシャフト103を焼結軸受104に
挿入し、ブラシ110と焼結軸受105のついたブラケ
ット111をフレ−ムケース101に取り付けてモ−タ
を組み立てる。
【0007】マグネット102の磁束は一方のマグネッ
ト内側表面から出て、モータのコア106を通り、次い
でもう一方のマグネット102の内側表面に入り、フレ
ームケース101を通ってはじめのマグネット102に
戻る磁気回路構成である。軸に対して直角面上での磁気
回路構成である。
【0008】(従来例2)図44は携帯用通信機器用モ
ータとして、四角形断面コアレスモータを示し、(a)
はその平面図、(b)はその断面図を示す。
【0009】図44において、121はシャフトで、整
流子122を介して無鉄心型のコイル群123に固定さ
れている。124は中空円筒状のマグネットであり、ハ
ウジング126に固定され、コイル群123の内側に空
間をもった配置である。125は外周に平面部を持つフ
レームケースであり、円筒状マグネット124を固定し
たハウジング126をコイル群123の内側に空間を持
って配置するよう固定するとともに、円筒状マグネット
124との間で磁気回路を構成している。127は軸受
であり、ハウジング126に固定され、シャフト121
を回転自在に支持している。128はブラシ組立であり
整流子122を介してコイル群123に通電する。
【0010】(従来例3)図45はインナロータタイプ
のブラシレスモータの断面図を示す。
【0011】図45において、141は3極の突極を有
する円筒状コア、142はコイル、143はマグネッ
ト、144はシャフト、145はフレームケース、14
6、147は軸受、148は電子部品が実装された回路
基板である。
【0012】図45に示すように、シャフト144に中
空円筒のマグネット143の内円筒部が挿入固定され、
そのシャフト144の一方端はフレームケース145に
取り付けられた軸受146に支承され、もう一方のシャ
フト端は軸受147に支承された両持ち支持構造のイン
ナーロータである。軸受146、147で回転自在に保
持されたシャフト144に取付らたマグネット143は
2極に着磁され、コア141の突極に巻回されたコイル
142に通電することにより発生する磁束によりロータ
マグネットは回転する。2極の着磁を有するマグネット
143であり、コア141の突極はそれぞれU相、V
相、W相の巻線となる3相の巻線構造である。3相に発
生する誘起電圧の位相がそれぞれ120゜づつずれて発
生するように回路で通電駆動させている。即ち、3相ブ
ラシレスモータとして駆動している。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成では、機器の小型化が進み、小型でなおかつ高
効率、高信頼性のモータの要求に対して、(従来例1)
はブラシ付であるためにブラシレスモータに比べ、信頼
性が劣るし、モータを小判型にしての対応では小形にな
ると巻線が困難となる。
【0014】(従来例2)は、コアレスタイプのブラシ
付であるので、ブラシレスに比べて信頼性が低く、又小
形になればなるほど出力トルクを取り出す量がコア付に
対して少なくなってくる。高効率の小形のコアレスモー
タの実現が、径が小さくなれば困難になってくる。コイ
ル群に使用するコイル線も0.01〜0.02mmを使
用しなくてはならず、コイル群の加工の歩留まりが悪く
なり、安価にモータを供給することができなくなる。
【0015】(従来例3)は、インナーロータタイプの
ブラシレスモータであり、円筒状のコアであるため、モ
ータの回転軸に直角の面での寸法に規制があると、巻線
部をある程度確保しないと巻線作業ができなくなり、ロ
ータマグネット径が小さくなってくると作業は極端に困
難となる。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明のブラシレスモー
タは、上記課題を解決するため、各段において周方向の
N、S極の着磁位置が互いにずれたK段(Kは2以上の
整数)のマグネット体を備えたロータマグネットと、各
段のマグネット体に対応するコイル巻回突極をロータマ
グネットの軸方向に平行に1列状態でK個備えたコア
と、ロータマグネットの軸方向に直角の断面形状が対向
する1対の長辺と対向する1対の短辺からなる扁平形状
の外装体とを備え、外装体の中心部をロータマグネット
が貫通し、外装体の少なくとも一方の短辺部にコアが配
設されていることを、特徴とする。本発明によれば、ロ
ータマグネットの磁極及びコアのコイル巻回突極を、モ
ータ軸方向にK段に振り分けて配置することができる。
すなわち、前記磁極及びコイル巻回突極が同一平面上に
配置展開された従来例に比較し、本発明はモータ軸方向
に展開されるK段の平面上に分離して前記磁極及びコイ
ル巻回突極を配置することができ、コイル巻回突極を外
装体の短辺部に限定して配置することが可能になるの
で、その短辺部の寸法をロータマグネットの外径に近い
ところまで短くできる。又突極に巻回するコイルのター
ン数を増大させることが容易になるので、モータの効率
化を図ることができる。さらにブラシレスモータである
ので信頼性を高めることができる。このように、本発明
によれば、信頼性が高く、高効率で、薄型のモータを提
供することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)以下本発明の実施形態1について、図面
を参照しながら説明する。
【0018】図1の(a)は、移動体通信用のページャ
モータの軸方向断面図で、図1の(b)は移動体通信用
のページャモータの軸垂直方向断面図を示すものであ
る。
【0019】図1において、18は3個の突極1a、1
b、1cとこれらを結合する継鉄板11とで構成される
第1のコア、19は3個の突極2a、2b、2cとこれ
らを結合する継鉄板12とで構成される第2のコア、3
は3個のマグネット体3a、3b、3cとマグネット体
間に介装されるスペーサ8a、8bとシャフト4とで構
成されるロータマグネット、5、6は軸受、7は突極1
a〜1c、2a〜2cに巻回されるコイル、9はアンバ
ランス用のウェイト、10はスラスト板、13、14は
ブラケット、15はプリント基板、16は駆動IC、1
7はシートである。
【0020】本実施形態のモータの外装体90は、ロー
タマグネット3の軸方向に直角の断面形状が、扁平長方
形となっていて、その1対の短辺90a、90aが共に
前記継鉄板11、12で構成され、その1対の長辺90
b、90bが前記プリント基板15と前記シート17で
構成されている。前記外装体90の前記断面形状は小判
形等の扁平断面形状とすることも可能である。
【0021】図1において、突極1a、1b、1c、2
a、2b、2cのそれぞれは電着塗装で絶縁処理され、
絶縁処理層の上から、コイル7が巻回されている。コイ
ル7が巻回された突極1a、1b、1cの3個は継鉄板
11にシャフト4の軸方向に間隔をもって取り付けられ
て第1のコア(コア組立体)18が構成される。また、
シャフト4を介した反対位置には、第2のコア(コア組
立体)19がある。第2のコア19はコイル7が巻回さ
れた突極2a、2b、2cの3個が継鉄板12にシャフ
ト4の軸方向に間隔をもって取付られた構成となってい
る。
【0022】ロータマグネット3の各マグネット体3
a、3b、3cは中空円筒のラジアル異方性焼結のマグ
ネットで、それぞれN、Sの2極に着磁されている。図
2に示すように、3個のマグネット体3a、3b、3c
は120度ずつ極性がずれた状態で配置され、マグネッ
ト体3a、3b、3cの中空円筒部にシャフト4が挿入
され、さらに、マグネット体3a、3b、3c間にはス
ペーサ8a、8bが挿入された状態で、3個のマグネッ
ト体3a、3b、3cは間隔をおいてシャフト4に固定
される。
【0023】本実施形態は移動体通信用の振動呼び出し
ページャ用モータであるので、モータから発生させる振
動を取り出すために、重心が回転中心(軸芯)から離れ
た位置にあるアンバランス用のウェイト9を設けること
によって、回転によるウェイト9の重心の遠心力がモー
タのステータ側に伝わるエネルギを利用している。上記
の場合は軸受6に作用するラジアル荷重が大きい方が振
動は大きいので、軸受6に作用する荷重を増やすために
スペーサ8a、8bも偏心荷重となるように、重心を回
転中心から離している。軸受6に作用するラジアル方向
の負荷荷重はアンバランス力を作用力とする反力とな
る。その反力の大きさに及ぼすウェイト9の重心位置と
スペーサ8a、8bの重心位置の影響を図3の説明図で
説明する。質量mの物体の重心が、回転軸からrだけ偏
心して、軸が回転角速度ωで回転する場合、遠心力Fは
(式1)で表される。
【0024】F=m・rω2 ………(1) 遠心力によってロータの弾性変形ρを検討すると、全遠
心力Fは(式2)で表される。
【0025】F=m(r+ρ)ω2 ………(2) 弾性変形ρはrに比べて無視できるので、遠心力Fは
(式1)となる。
【0026】軸受5からウェイト9、スペーサ8a、ス
ペーサ8bまでの距離をL1 、L2 、L3 、軸受5から
軸受6までの距離をL、軸中心をX軸、X軸に垂直な軸
をY軸とする。ウェイト9、スペーサ8a、8bの遠心
力F1 、F2 、F3 をX、Y軸方向に分解すると、(式
3)に示すようになる。
【0027】 F1x=m1 1 ω2 =F1 1y=0 F2x=m2 2 ω2 cosθ2 =F2 cosθ2 2y=m2 2 ω2 sinθ2 =F2 sinθ2 F3x=m3 3 ω2 cosθ3 =F3 cosθ3 3y=m3 3 ω2 sinθ3 =F3 sinθ3 ………(3) 軸受6の反力をRとすれば、反力RもX、Y方向に分解
し、軸受5を支点としてモーメントを考えると、(式
4)に示すようになる。
【0028】 LRx =L1 1x+L2 2x+L3 3x LRy =L1 1y+L2 2y+L3 3y………(4) 反力Rの分力RX 、RY を合成すると、(式5)に示す
ようになる。
【0029】R2 =Rx 2 +Ry 2 ………(5) 従って、反力Rの2乗は、(式6)で表される。
【0030】 R2 =Rx 2 +Ry 2 =(F1x・(L1 /L)+F2x・(L2 /L)+F3x・(L3 /L))2 +(F1y・(L1 /L)+F2y・(L2 /L)+F3y・(L3 /L))2 =(F1 ・(L1 /L)+F2 cosθ2 ・(L2 /L)+F3 cosθ3 ・(L3 /L))2 +(F2 sinθ2 ・(L2 /L)+F3 sinθ3 ・(L3 /L))2 ………(6) RはR2 が最大のとき最大である。(式6)において、
回転角速度ωや質量m1 、m2 、m3 、偏心距離r1
2 、r3 や軸方向のスパンL1 、L2 、L3は設計上
既知であり、未知数は角度θ2 、θ3 である。Rが最大
となるのはθ2=θ3 =0である。即ち、スペーサの遠
心力がウェイトの遠心力と同一方向になる場合である。
【0031】上記説明から、スペーサの偏心方向はウェ
イトの偏心方向と同じ方向とするとよく、本実施形態の
ロータ部もそのように構成されている。そのため、軸受
6に作用するアンバランス負荷荷重を大きく作用させる
ことができる。
【0032】ウェイト9の形状は振動に重要な影響をお
よぼすので、図4のようなウェイトのモデルを考える。
ウェイト9が半円形から角度2αだけの減少した角度の
扇型形状として、ウェイト9の最外周の直径をDとし、
これを以後ウェイト外径と記す。ウェイト外径D/シャ
フト径dに対する、ウェイト9の重心偏位量g、ウェイ
ト9の面積A、遠心力F4 との関係を角度αをパラメー
タとして図5(a)、(b)、(c)に表す。ただし、
シャフト径d=1、ウェイト9の厚み、ウェイト9の比
重、回転速度の2乗は不変とした。扇形ウェイト9の重
心偏位量は、ウェイト外径Dとシャフト径dの比(D/
d)に対して1次式で表される。ウェイト9の面積Aは
ウェイト外径Dとシャフト径dの比(D/d)に対して
高次の式で表される。遠心力は(式1)で表されるか
ら、遠心力F4 はウェイト9の面積Aと重心偏位量gの
積に比例する。
【0033】ウェイト9による振動を大きくするには、
少しでもウェイト9の外径が大きい方が好ましいこと
が、図5からいえるが、図1のように、扁平な横断面形
状のモータでは、その短辺90aの長さ以上のウェイト
外径Dにすることは、特殊な場合以外ほとんどない。図
1のように扁平は横断面形状のモータでは、以下のよう
にウェイト9の外径Dを規定する。
【0034】前記短辺90aの長さをa(図1の(b)
参照)とすると、ウェイト外径Dを(式7)のように規
制する。
【0035】0.6×a<D<a………(7) さらに、シート17、プリント基板15は薄い方が、モ
ータの特徴上好ましいので、ロータマグネット外径をD
m とすると、前記ウェイト外径Dは(式8)のように選
べば好適である。
【0036】 0.8×Dm <D<1.1×Dm ………(8) 図6に示すように、軸受5はラジアル方向荷重を受ける
円筒状の軸受で、スラスト方向の荷重はシャフト4先端
の円弧とスラスト板10とのピボット軸受で構成されて
いる。スラスト板10には、低摺動樹脂材料を使用す
る。
【0037】また、シャフト4の先端球形状の半径をr
とすると、最大面圧Pmax と摩擦トルクTp は(式9)
で求められる。
【0038】 Pmax =a×r-2/3p =b×r1/3 ………(9) ただし、 aは係数 bは係数 ある半径rO の場合の最大面圧Pmax と摩擦トルクTp
を1とした最大面圧、摩擦トルクのそれぞれの比率の関
係を図7に示す。シャフト先端の半径rを小さくすると
摩擦トルクTp は下がるが面圧Pmax が大きくなるの
で、スラスト板10が樹脂の場合は面圧を余り大きくす
ることはかえって信頼性を損ねることがある。また、半
径rを大きくすると、面圧Pmax は低下するが、摩擦ト
ルクTp が増えてその損失トルクが熱となり温度が上昇
して信頼性を損ねることがあるので、2000rpm回
転以上の高速では、スラスト軸受のシャフト先端の半径
rとシャフト直径dとの関係を(式10)に示すよう
に、ピボット軸受を設計してある。
【0039】 10×d>r>1.5×d/2………(10) スラスト板10は一般的な高分子材料で構成されてい
る。しかし、電池駆動、携帯タイプの装置にモータを使
用する場合は、長期摩擦トルクを低減するために、潤滑
性に優れたポリアセタール樹脂をスラスト板10に使用
すると好適である。高温時での使用が多いときには耐熱
性の優れるポリイミド樹脂、テフロン樹脂を使用選定す
る。
【0040】また、スラスト板10の外径Ds とシャフ
ト外径dの関係を(式11)に示すようにする。
【0041】Ds >d………(11) このようにすることにより、シャフト挿入時にスラスト
板10が軸受5から抜け落ちないので、作業が安定す
る。シャフト4がスラスト方向に移動しても、注油オイ
ルや軸受5のオイルのためにスラスト板10はブラケッ
ト14に密着して動かないが、面方向には動く場合があ
り、軸受ロスを低減するためには、動きを規制する必要
がある場合もある。(式11)の関係にすることによ
り、接触面積が多くなり動きにくいうえに、軸受5の円
筒部の径で規制することもできる。ブラケット14にス
ラスト板10を挿入し軸受5を固定して組立ることによ
って(式27)の関係の軸受が構成できる。
【0042】モータが小形になってくると、発生するト
ルクに対して軸受ロスの割合が大きくなるので、軸受ロ
スを低減する必要があり、軸受5、6は含油焼結軸受を
使用する。含油のオイルの粘度は粘度10cst〜50
cstのものを使用する。
【0043】また、焼結材料も低摩擦の樹脂例えば粒径
1μm以下のテフロンの微細粉末を混成させて、軸受を
作れば、テフロンが金属の隙間に介在し、バインダのよ
うな働きとなる上に、シャフト4に対した軸受面に樹脂
が点在し、含油だけの場合以上に軸受ロスを低減するこ
とが可能となる。モータの低電圧起動が可能となる上
に、電池寿命を長くすることも可能となる。
【0044】さらに、軸受の内径の形状を図8のように
断面円弧状にすれば、軸受ロスを低減できる。図8の
(a)はシャフト4がウェイト側の軸受6を貫通した状
態の図で、図8の(b)はピボット軸受側の軸受5の部
分を表わす図である。図8の(a)は組立上のコジレや
アンバランスによるシャフト4の曲がりなどによるブラ
ケット13に対する軸垂直性が少し悪くても、軸受6の
内径が円弧状のために円弧部6aとシャフト4との接触
は点接触となり、軸受6が自動調心性を有することとな
る。図8の(b)の場合も、組立上のコジレやアンバラ
ンスによるシャフト4の曲がりなどによる軸受5とシャ
フト4との接触は軸受5の内径円弧5aの一点で点接触
する。軸受6、5の内径を円弧状にして、シャフト4と
点接触するようにすることにより、軸受ロスを低減する
ことができる。
【0045】前記外装体90の一つの長辺90b部を構
成するプリント基板15のランドには、各突極1a〜1
c、2a〜2cに巻回したコイル7の端末を間接または
直接的に導通させている。本実施形態のプリント基板1
5はフレキシブルプリント基板であり、フレキシブルプ
リント基板の上に、駆動IC16など駆動回路電子部品
が実装され、装置側の電源に接続のランド15aが設け
られている。
【0046】本実施形態のようにフレキシブルプリント
基板を前記長辺90b側の一面に配設するので、モータ
の厚さが薄い割には、比較的大きな基板形状となり、駆
動回路部品をフレキシブルプリント基板上に実装するこ
とが容易となり、薄型で小型のブラシレスモータが構成
できる。
【0047】また、プリント基板15とは逆面側にシー
ト17が貼られている。シート17を貼ることにより、
モータ内部は密閉構造となるので、モータ内部にゴミの
入り込みが無く、ロータマグネット3とコア18、19
との間に外部からのゴミをかみ込み、ロータの回転が低
下するようなことがなくなる。すなわち防塵対策とな
る。また、このシート17に製造番号や製造社名などを
記載でいるので、合理的な使用が行える。
【0048】本実施形態の突極1a、1b、1c、2
a、2b、2cと継鉄板11、12は一体ではなく、突
極1a〜1c、2a〜2cが個々に別部品にピース化さ
れた構成となっている。そのピース化された突極1a〜
1c、2a〜2cの一例は図9のような構造である。図
9の突極を符号20であらわすと、突極20の突出部2
1のロータマグネット3に対向する面21aは回転軸を
中心にした曲率半径に沿う円弧面となっている。突出部
21のロータマグネット3に対向する面21aの裏面部
21bは曲面部をもち、その面21bにはコイル7を巻
回する円筒断面形状のティース部22が形成され、その
ティース部22の円筒断面の直径をh1とすると、h1
より小さい断面直径の円筒部23がティース部22の先
に形成されている。円筒部23は継鉄板11、12に開
けた穴に係合挿入するためで、ティース部22の円筒部
径より小さいのは、その段差部で継鉄板11、12との
挿入位置決めすることによって、ロータマグネット3と
前記対向面21aとのエアーギャップをそれぞれの突極
20において均一にできるためである。円筒部23の先
端面は凹面になっている。突極20を継鉄板11、12
に挿入した状態で円筒部23の凹面の外周部をかしめ
で、継鉄板11、12に固定する。突極20と継鉄板1
1、12の固定にはカシメ以外に、圧入や接着などの方
法がある。
【0049】ピース化された突極1a〜1c、2a〜2
cは図10に示すような形状の例もある。図10の突極
を符号24であらわすと、コア24の突出部25のロー
タマグネット3に対向する面25aは回転軸を中心にし
た曲率半径に沿う円弧面となっている。突出部25のロ
ータマグネット3に対向する面25aの裏面部25bは
曲面部をもち、その面25bにはコイル7を巻回する四
角形断面のティース部26が形成され、そのティース部
26の四角形断面は回転軸に直角方向の長さをh2 、回
転軸方向の長さをh3 とすると、図10のティース部2
6は(式12)に示す関係になっている。
【0050】h2 ≒h3 ………(12) その四角形の辺の長さより小さい断面直径の円筒部27
がティース部26の先に形成されている。円筒部27は
継鉄板11、12に開けた穴に係合挿入するためで、テ
ィース部26の断面より小さいのは、その段差部で継鉄
板11、12との挿入位置決めすることによって、ロー
タマグネット3と前記対向面25aのエアーギャップを
それぞれの突極24において均一にするためである。
【0051】ピース化された突極1a〜1c、2a〜2
cは図11に示すような形状の例もある。図11の突極
を符号28であらわすと、突極28の突出部29のロー
タマグネット3に対向する面29aは回転軸を中心にし
た曲率半径に沿う円弧面となっている。突出部28のロ
ータマグネット3に対向する面29aの裏面部29bは
曲面部をもち、その面29bにはコイル7を巻回する四
角形断面のティース部30が形成され、小径断面の円筒
部31と一体に形成されている。前記ティース部30の
四角形断面は回転軸に直角方向の長さをh4 、回転軸方
向の長さをh5とすると、図11のティース部30は
(式13)に示す関係の長方形である。
【0052】h4 <h5 ………(13) (式13)に示すように、扁平長方形断面のモータにお
いて、突極28のティース部30を軸方向に平行の寸法
を長い形状としているのは次のような利点があるからで
ある。すなわち図9、図10、図11において、コイル
7をティース部22、26、30に巻回した場合、ティ
ース部22、26、30の幅の方向の長さを同じとす
る。即ち(式14)に示すようにする。
【0053】h1 =h2 =h4 ………(14) その結果(式15)に示すようになり、図11のティー
ス断面積が図9、図10に示すものに比較し最大とな
る。
【0054】 (π/4)h1 2<h2 ・h3 <h4 ・h5 ………(15) したがって、ティース断面積を同じにすれば、突極の幅
方向の長さは図11のh4 が小さくなるので、コイル7
の巻線高さが厚くでき、ターン数を多く巻き込むことが
できる。
【0055】上記突極1a〜1c、2a〜2cはピース
化されているので、その製造方法としての一例を挙げ
る。金属の粉末と樹脂の混合物を射出成形により成形
し、成形後焼き固めることにより、樹脂を取り除いた、
いわゆるメタルインジェクション製法によって突極1a
〜1c、2a〜2cを作成する。切削や研磨に比べて、
量産性に優れ、また図9から図11のロータマグネット
3に対する対向面21a、25a、29aの曲率は焼成
後も求める寸法の公差範囲であるので、モータ特性のば
らつきは少なくなる。
【0056】突極1a〜1c、2a〜2cをメタルイン
ジェクション(金属粉末射出成形ともいう)技術を使用
して作ると、図9、図10、図11のような形状が複雑
な小さな突極は後仕上げをしなくてもよい最終形状にで
きる。突極に使用する粉末材料の一例としてFe−Si
系材料があるが、難加工材であるため後加工はほとんど
できない。カシメ工程があるような突極の場合は純鉄系
の粉末材料を使用する。メタルインジェクションの製造
工程はふるい分けした設定粒度で、還元減量で規制され
た化学組成の各成分の原料金属粉末と樹脂のバインダー
を秤量混合して混練し、射出成形可能な材料をつくり、
金型を用いて射出成形し、成形後にバインダの樹脂除去
を行い、これを加熱によって、粒子間に充分な原子間結
合を生じさせて、粉末金属を焼結させて金属焼結結合さ
せる。図12のような気孔32のある状態となる。この
気孔32が多くあると焼結後の寸法が変化するので、突
極など精度が厳しい部品には粉末粒子が微細で、粒子径
が均一であるものを使用して、密度を高める。気孔32
が小さくなり突極の密度が上昇することによって、突極
の磁束密度が大きなところまで対処可能な構造とするこ
とができる。焼結金属面や気孔部に樹脂の絶縁皮膜が形
成されるように、樹脂を最終工程で含浸させるか、バイ
ンダ樹脂が少し残るようにする。突極の内部構造的な絶
縁皮膜よって、渦電流の発生は押さえることができる。
【0057】突極1a〜1c、2a〜2cの製造方法と
しての別の例を挙げる。
【0058】鍛造成形により突極を作ると、突極がピー
ス化されて小さいので、小さな鍛造機で大量に作ること
ができる。鍛造では角部は丸くなり、図11のような突
極28では、角部は丸くなるが、ロータマグネット3と
の対向する面29aの曲率には影響がないので、金属粉
末成形品にくらべて突極形状によるモータの特性には差
が発生しない。図13に鍛造製の突極の金属組成の方向
流れ図を表す。図13のように組成流れKの方向と同じ
ように磁束が流れるので、磁束損失とはならないが、金
属の結晶粒子が鍛造による歪で損失が発生する。結晶粒
子を粗大化させ、ロスを減少させるために、突極を焼鈍
する。
【0059】次に、本実施形態のモータ(図1)の組立
て方を図14を使って説明する。スラスト板10を設置
し軸受5を圧入で固定したブラケット14の一方の切り
込み部14aに軸方向から、継鉄板11にコイル7を巻
回した3個の突極が組み立てられてなる第1のコア18
の下側突部18aをはめ込み、また、継鉄板12に3個
の突極が組立てられてなる第2のコア19の下側突部1
9aをブラケット14の他方の切り込み部14bにはめ
込む。又マグネット体3a、3b、3cとスペーサ8
a、8bが所定数量、所定位置で、シャフト4に固定さ
れてロータマグネット3が組立てられる。そのロータマ
グネット3のシャフト4の下端をブラケット14の軸受
5に挿入する。次いで第1のコア18の上側突部18b
をブラケット13の一方の切り込み部13aにはめ込
み、さらに、第2のコア19の上側突部19bをブラケ
ット13の他方の切り込み部13bにはめ込む。そのブ
ラケット13の組み立ては、シャフト4の上端をはじめ
にブラケット13の軸受6に挿入したうえで行ってい
る。上記組立は軸方向からビルトインで組立ができる。
モータの枠組みができあがったところで、シャフト4に
アンバランス用のウェイト9を取り付け、電子部品が実
装されたプリント基板15を取り付け、コイル端末をプ
リント基板15上のランド15aに半田付けする。さら
に、シート17を貼る。
【0060】次に本実施形態のモータの回転原理を図4
1及び図42に基づき説明する。
【0061】図41はそのマグネット体3a、3b、3
cと突極1a〜1c、2a〜2cと、コイル7(上段よ
り順次7a、7b、7cと称す)の関係を模式的に表し
た図である。
【0062】図41に示すように前記突極1a〜1c、
2a〜2cは夫々のコア18、19において同一周方向
位置にて配置され縦1列となっており、又各段において
コイル7a、7b、7cは1本の導線で連続に両コア1
8、19の突極1a〜1c、2a〜2cに同一方向に巻
かれている。又各段におけるコイル7a、7b、7cの
巻き方向は図41に示すように同一方向である。
【0063】図42は、この構成によりロータマグネッ
ト3が回転したときに各コイルに発生する誘起電圧の波
形を示した図である。
【0064】図42に示すようにコイル7a、7b、7
cに発生する誘起電圧Va、Vb、Vcは、マグネット
体3a、3b、3cの角度がそれぞれ120°ずつずれ
ているために、位相が120°ずつずれた波形となる。
ここで各コイル7a、7b、7cの一端をCOMとして
共通接続し、夫々の他端に3相を振り分け、この3相の
誘起電圧に合わせプリント基板15上の電子回路で通電
駆動させることによりトルクが発生し、マグネット体3
a、3b、3cは回転する。即ち、3相ブラシレスモー
タとして駆動している。又前記電子回路は直流電源から
電流が供給されている。以下の実施形態のモータも同様
の原理で回転する。
【0065】なお本実施形態では、モータを3段の構成
としたが、K段(n=2、3、4…)のマグネット体及
び突極を有する構成とすることにより、K相のブラシレ
スモータに一般的に、広く用いることができる。
【0066】(実施形態2)以下本発明の実施形態2に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0067】図15の(a)は、移動体通信用のページ
ャモータの軸方向断面図で、図15の(b)は移動体通
信用のページャモータの軸垂直方向断面図を示すもので
ある。
【0068】実施形態2において実施形態1と同じとこ
ろは説明を省略し、相違点について説明する。図15で
使用する部品符号は図1と共通な部品の場合は同じ符号
を使用する。
【0069】実施形態2の外装体90はロータマグネッ
ト3の軸方向に直角の断面形状が扁平長方形となってい
てその短辺90a、90aが1対の継鉄板11、12で
構成される一方、その長辺90b、90bは一方が開放
され、他方がプレート35及びフレキシブルプリント基
板34で構成されている。
【0070】図15において、37はウェイト9側のブ
ラケット、33は軸受ブラケット、34はフレキシブル
プリント基板、35はプレート、36は端子板である。
【0071】モータのロータマグネット3を構成するマ
グネット体3a、3b、3cは中空円筒のマグネット
で、それぞれN、S2極に2分されて着磁されている。
図16に示すように、3個のマグネット体3a、3b、
3cは各段間で120°ずつ極性がずれた状態で配置さ
れ、各マグネット体3a〜3cの中空円筒部にシャフト
4が挿入されて固定されている。表面の磁極分布が軸方
向に層別された一体のロータマグネット3と見なすこと
ができる。
【0072】3個のマグネット体3a〜3cの極性のず
れを決められた位置に位置決めするために、図17のよ
うに、3個のマグネット体3a、3b、3cそれぞれ
に、角度決めのための凹凸が付けられている、この凹凸
92、91は、上下を合わせると、マグネット体3a〜
3cがちょうど120゜ずつずれるようになっている。
この構成により、マグネット体3a〜3cの着磁をこの
凹凸基準で行い、これらを凹凸が合うように組み合わせ
るだけで、所定の磁極が得られるため、組立が容易にな
る。また、実施形態1のようにマグネット間にスペーサ
を設け、そのスペーサに位置決め機構を設けることもで
きる。一例として、次に説明する。
【0073】図18は、3個のマグネット体3a、3
b、3cとそれらの間にスペーサ37a、37bを設け
た構成である。3個のマグネット体3a、3b、3cに
凹部94と、2個のスペーサ37a、37bにマグネッ
ト体に対応する凸部93が設けられている。スペーサ3
7a、37bの凸部93は、上下で120゜角度がずれ
た位置に設けられており、マグネット体とスペーサの凹
凸を合わせて組み合わせると、マグネット体3a〜3c
がちょうど120゜ずつずれるようになっている。この
構成により、マグネット体の着磁をこの凹部基準で行
い、マグネット体とスペーサの凹凸が合うように組み合
わせるだけで、所定の磁極が得られるため、組立が容易
になり量産に適した構成となる。スペーサ37a、37
bはアンバランス用のウェイトにもなると共に、マグネ
ット体相互の位置決めとしての役割りを果し、上下のマ
グネット体間の磁束の漏洩を防ぐこともできる。
【0074】本実施形態は移動体通信用の振動呼び出し
ページャ用モータであるので、モータから発生させる振
動を取り出すために、アンバランス用のウェイト9はそ
の重心が回転中心(軸芯)から離れた位置になるように
設けられている。
【0075】ウェイト9による振動を大きくするには、
少しでもウェイト9の外径が大きい方が好ましい。本実
施形態において、前記外装体90の短辺90aの寸法を
a(図15の(b)参照)とすると、ウェイト9の外径
Dは(式16)のようにする。
【0076】0.6×a<D<a………(16) さらに、軸の中心がブラケット側面の中央にあるとはか
ならずしもいえないが、ロータマグネット3は回転する
ので、マグネット体3a、3b、3cの直径とウェイト
9の直径との関係を(式17)のように選べばよい。た
だし、マグネット体の外径をDm 、アンバランス用のウ
ェイトの外径をDとする。
【0077】 0.8×Dm <D<1.1×Dm ………(17) ブラケット37の軸受部37aは軸受用孔の周縁部を薄
肉にして構成され、図15の(a)に示すように、その
内周面に低摩擦樹脂層38がコーティングされている。
したがってシャフト4は低摩擦コーティング材38を介
して接触する軸受ロスが少ない上に、低摩擦コーティン
グ材38の厚さが例えば100μm以下であって、強い
剛性として働くので、アンバランス用のウェイト9によ
って軸受に作用する力は減衰することなくモータの外郭
部へ振動として伝達する。(表1)に使用する低摩擦コ
ーティング材の材料例を示す。
【0078】
【表1】
【0079】また、ブラケット33は、低摩擦樹脂製
で、球面状凹部の軸受33aも一体に形成されている。
このブラケット33は射出成形品であるので、軸受周り
も複雑な形状が可能である。
【0080】例えば低摩擦樹脂はフッ素樹脂、ポリアセ
タール樹脂、ポリイミド樹脂のいずれかを使用する。フ
ッ素樹脂は低摩擦性以外に、耐薬品性、耐熱性、非粘着
性の特性があり、広い分野で使用されている。
【0081】また、ブラケット33が金属材料の場合で
は、ブラケット37の軸受部37aに使用した低摩擦コ
ーティング材をコーティングしてピボット軸受を構成す
ることができる。
【0082】駆動IC16など駆動回路電子部品が実装
されたフレキシブルプリント基板34はプレート35に
貼り付けて固定する。フレキシブルプリント基板34に
は、各突極1a〜1c、2a〜2cに巻回したコイル7
の端末を端子板36に接続し、端子板36を介してフレ
キシブルプリント基板34上のランドに導通させる。本
実施形態のようにフレキシブルプリント基板34を前記
長辺90bの面で構成すると、モータの厚さが薄い割に
は、駆動回路部品をフレキシブルプリント基板34上に
実装することが容易となり、薄型で小型のブラシレスモ
ータが構成できる。なお、前記プリント基板34の逆面
側は解放されている。
【0083】本実施形態の突極1a〜1c、2a〜2c
も継鉄板11、12とは一体ではなく、突極が個々に別
部品にピース化された構成となっている。そのピース化
された突極の一例は図19のような構造となっている。
図19の突極を符号39であらわすと、突極39の突出
部40のロータマグネット3に対向する面40aはロー
タマグネット3の軸43を中心にした曲率の円弧ではな
く、この軸43より遠くに曲率中心を持つ円弧面であ
る。その円弧面の半径R2 が無限大の場合は平面にな
る。
【0084】突出部40のロータマグネット3に対向す
る面40aの裏面部40bは平面であり、ティース部4
1の断面形状は長方形であるので、扁平四角断面のコイ
ル7を巻回する場合は巻ずれが少なく、巻形状がきれい
で信頼性の高い巻線処理ができる。図20に図19の突
極39に扁平四角断面のコイル7を巻回したものを示
す。
【0085】また、図19に示す突極39を継鉄板1
1、12に係合挿入する穴の形状は円形ではなく、四角
形であるので、係合する突極39の方の接合部42の断
面形状も四角形である。挿入する形状が円以外の多角形
であると、突極39を継鉄板11、12に挿入する位置
決めが可能となる。
【0086】図15において、突極1a、1b、1c、
2a、2b、2cのそれぞれは電着塗装で絶縁処理され
ている。各突極に絶縁処理層の上から、コイル7を巻回
する場合、端子板36が継鉄板挿入部に圧入して組立て
られた状態にコイル7を巻回してコイル端子を端子板3
6の突極近傍に圧接接続する。図21にピース化された
突極39に端子板36を取り付けた状態を示す。端子板
36は金属板43と絶縁用樹脂44とが一体成形されて
いて、金属板43は突極39に対して2個の構成であ
り、一つは巻始め線処理、もう一方は巻終わりの線処理
をするので、ピース化された突極39は巻線が施された
状態で、チップ抵抗のように実装しやすい部品形態にな
っている。
【0087】次に、本実施形態のモータ(図15)の組
立て方を図22を使って説明する。プレート35の上に
駆動IC16など電子部品を実装されたフレキシブルプ
リント基板34を貼り付け、そのプレート35に、マグ
ネット体3a、3b、3cとシャフト4との組立体であ
るロータマグネット3をブラケット37の軸受部に挿入
した状態で軸直角方向から組立て、さらに、もう一方の
ブラケット33も軸受部がシャフト4と嵌合するよう
に、やや斜め軸方向から組み立てる。その状態で、コイ
ル7を巻回されそれぞれの端子板36に端末処理を施さ
れた突極1a、1b、1cが継鉄板11にシャフト4の
軸方向に間隔をもって取り付けられてなる第1のコア1
8と、同様に突極2a、2b、2c等が継鉄板12に取
付けられてなる第2のコア19とをブラケット33、3
7に嵌合組立する。
【0088】上記組立ては軸直角方向からビルトインで
組立てができる。モータの枠組みができあがったところ
で、シャフト4にアンバランス用のウェイト9を取り付
ける。
【0089】(実施形態3)以下本発明の実施形態3に
ついて、図面を参照しながら説明する。
【0090】図23の(a)は、本発明の実施形態3に
おける移動体通信用のページャモータの軸方向断面図
で、図23の(b)は移動体通信用のページャモータの
軸垂直方向断面図を示すものである。
【0091】実施形態3において実施形態1と共通する
ところは説明を省略し、相違点について説明する。図2
3で使用する部品符号は図1と共通な部品の場合は同じ
符号を使用する。
【0092】図23において、3はロータマグネット、
45、46は軸受ブラケット、47はフレキシブルプリ
ント基板、48は端子板、49、50は軸受ブッシュで
ある。
【0093】モータのロータマグネット3は円柱体のマ
グネットで、一体構造のものである。実施形態1、2で
はロータマグネット3が3つのマグネット体3a〜3c
に分かれていたが、本実施形態では一体のロータマグネ
ットである。しかしその着磁状態は実施形態1、2の場
合と同様であるので、図24では説明上ロータマグネッ
ト3を3段に分けて3個のマグネットの磁極の位相が1
20°ずつずれた状態で着磁されているように示してい
る。一体のロータマグネット3であるので磁極の位置決
めなどの作業が廃止できる。ロータマグネット3の両端
は外径が小さい円筒部71があり、その円筒部71に一
部リング状の軸受ブッシュ49、50を圧入固定する。
【0094】軸受ブッシュ49、50は、図23、図2
4に示すように、厚肉の半円形部49a、50aを有
し、これらを利用して回転に伴うアンバランス力を発生
させている。また軸受ブッシュ49、50の中央部には
軸受用穴49b、50bがある。上下の軸受ブラケット
45、46のそれぞれの中心には軸受ピン(軸受用凸
部)45a、46aが突設されており、前記軸受用穴
(軸受用凹部)49b、50bがこれに嵌合して、ロー
タマグネット3は上下の軸受ブラケット45、46に回
転自在に支持される。
【0095】本実施形態は移動体通信用の振動呼び出し
ページャ用モータであるので、モータから発生させる振
動を取り出すために、重心が回転中心(軸芯)から離れ
た位置にある軸受ブッシュ49、50を設けることによ
って、回転による軸受ブッシュ49、50の重心の遠心
力がモータのステータ側に伝わるエネルギを利用してい
る。上記の場合は軸受ピン45a、46aに作用するラ
ジアル荷重が大きい方が振動は大きいので、軸受ピン4
5a、46aに作用する荷重を図25のモデル図で説明
する。
【0096】軸受ピン46aから軸受ブッシュ49、軸
受ブッシュ50までの距離をL5、L6とし、軸受ピン
46aから軸受ピン45aまでの距離をLとし、軸受ブ
ッシュ49の重心と軸中心との距離をr5 、軸受ブッシ
ュ50の重心と軸中心との距離をr6 とする。また軸中
心をX軸とし、X軸に垂直にY軸をとる。軸受ブッシュ
49、50の遠心力F5 、F6 をX、Y軸方向に分解す
ると、(式18)に表される。ただしωは回転角速度、
5 、m6 はそれぞれ軸受ブッシュ49、軸受ブッシュ
50の質量である。
【0097】 F5x=m5 5 ω2 =F5 5y=0 F6x=m6 6 ω2 cosθ6 =F6 cosθ6 6y=m6 6 ω2 sinθ6 =F6 sinθ6 ………(18) 軸受ブッシュ49に対する軸受ピン45aの反力をR3
とすれば、反力R3 をX、Y方向に分解したR3x、R3y
は、軸受ブッシュ50の軸受ピン46aを支点としたモ
ーメントを考えると、(式19)のようになる。
【0098】 LR3x=L5 5x+L6 6x LR3y=L5 5y+L6 6y………(19) 反力R3 の2乗は(式20)で表される。
【0099】 R3 2=R3x 2 +R3y 2 =(F5x・(L5 /L)+F6x・(L6 /L))2 +(F5y・(L5 /L)+F6y・(L6 /L))2 =(F5 ・(L5 /L)+F6 cosθ6 ・(L6/L))2 +(F6 sinθ6 ・(L6 /L))2 ………(20) (式20)において回転角速度や軸受ブッシュの質量、
偏心距離や軸方向のスパンは設計上既知であり、未知数
は角度θ6 である。R3 が最大となるのはθ6=0であ
る。即ち、2個の軸受ブッシュ49、50の遠心力が同
一方向になる場合である。
【0100】上記説明から、軸受ブッシュ49に対応す
る軸受ピン45aに作用するアンバランス負荷荷重を大
きく作用させるためには、2個の軸受ブッシュ49、5
0の重心の偏心方向を同じ方向となるように構成させる
必要がある。実際、組立精度の関係で(式21)の関係
となる。
【0101】|θ6 |<30°………(21) 軸受ブッシュ49に対応する軸受ピン45aを支点とし
て、軸受ブッシュ50に対応する軸受ピン46aに作用
する反力をR4 を求めると、(式22)のようになる。
【0102】 R4 2 =R4x 2 +R4y 2 =(F5x・((L−L5 )/L)+F6x・((L−L6 )/L))2 +(F5y・((L−L5 )/L)+F6y・((L−L6 )/L))2 =(F5 ・((L−L5 )/L)+F6 cosθ6 ・((L−L6 )/L ))2 +(F6 sinθ6 ・((L−L6 )/L))2 ………(22) ただし R4x、R4yは反力R4 のX、Y方向分力であ
る。
【0103】(式22)から、軸受ブッシュ50に対応
する軸受ピン46aの反力R4 が最大になるのは軸受ブ
ッシュの重心の偏心角度が一致したときである。
【0104】アンバランスによる振動を大きくするに
は、少しでもアンバランスの質量と重心の積が大きい方
が好ましいので、軸受ブッシュも最外周直径が大きく、
モータの外装体90に接触しない寸法でなくてはならな
いので、ロータマグネット3の外径をDmとし、軸受ブ
ュシュの最外周直径をDb とすると(式23)の関係に
なる。
【0105】 0.8×Dm <Db <1.1×Dm ………(23) また、アンバランス用軸受ブッシュ49、50の寸法
は、外装体90の短辺90aの寸法によって規制される
ので、以下のように選ぶ必要がある。前記短辺90aの
寸法をa(図23の(b)参照)、軸受ブッシュ49、
50の最外周直径をDb とすると、(式24)のように
選定する。
【0106】0.6a<Db <a………(24) 本実施形態の突極1a〜1c、2a〜2cも継鉄板1
1、12とは一体ではなく、突極が個々に別部品にピー
ス化された構成となっている。図26に示すように、そ
のピース化された突極1a〜1c、2a〜2cにコイル
7が巻回され、金属片51を樹脂で一体成形した端子板
52が巻回時に設置され、端子板52の金属片51にコ
イル7の端末を接続処理する。金属片51にコイル7の
端末はヒュージングの熱圧接で接続され、コイル7の巻
始めと巻終わりが接続処理されている。突極1a〜1
c、2a〜2cの突出部53は、ロータマグネット3に
対向する面が円弧面になっている。また突極は継鉄板1
1、12に位置決め挿入するための円筒部54を有して
いる。
【0107】図27に示すように、継鉄板11、12の
上にフレキシブルプリント基板47の両側部を固定し、
突極1a〜1c、2a〜2cを所定数配置し、これらの
円筒部54を継鉄板11、12に設けられた穴57に挿
入する。フレキシブルプリント基板47にはあらかじめ
クリーム半田が塗られ、駆動IC55などの電子部品が
実装されている。したがって端子板52の金属片51は
フレキシブルプリント基板47のランド56上に設置さ
れ、その後リフロー炉を通すことによって、電子部品
や、コイルを導通させることができる。
【0108】つぎに、本実施形態のモータ(図23)の
組立て方について説明する。導通処理が終了し突極1a
〜1c、2a〜2c等が組み付けられた継鉄板11、1
2をそれぞれ両側から起立させ、軸受ブッシュ49、5
0が組み付けられたロータマグネット3を両継鉄板1
1、12の間に配す。その状態で軸方向から、軸受ブラ
ケット45、46を上下両側から挿入し、ロータマグネ
ット3を組み付けると共に両継鉄板11、12に固定す
る。さらに、シート58を貼る。シート58を貼ること
により、モータ内部は密閉構造になる。
【0109】上記軸受ブラケット45、46には図28
に示すように軸受ピン45a、46aが設けられてい
る。本実施形態のロータマグネット3は中実円柱形状の
ものであり、実施形態1、2と異なり、シャフトがない
構造のものであるので、軸受ブッシュ49、50をロー
タマグネット3の上下両側から挿入し、これらの軸受用
穴49b、50bで軸受部を構成する。その軸受部に係
合する部分が、上記軸受ブラケット45、46に設けら
れた軸受ピン45a、46aである。その軸受ピン45
a、46aは、軸受ブラケット45、46が金属板で構
成されている場合はコイニングプレスで一体形成するこ
とができる。さらに、図29のように突起部60の先端
を球状することによって、軸受ロスの少ない金属のプレ
スピボット軸受が構成できる。
【0110】(実施形態4)本発明の実施形態4につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0111】図30の(a)は、本実施形態における移
動体通信用のページャモータの軸方向断面図を示し、図
30の(b)は移動体通信用のページャモータの軸垂直
方向断面図を示すものである。
【0112】図30において、61は3つの突極67
a、67b、67cが軸方向と平行に配置されたコア、
62はコア61に一体に成形された樹脂インシュレー
タ、63はコア61と対をなすバックヨーク、64はロ
ータマグネット、65はシャフト、66a、66bは軸
受、68はコイル、69、70はブラケット、71はプ
リント基板、72、73はアンバランス用のウェイト、
74は防塵カバーである。本実施形態のモータではコア
61とバックヨーク63を、ロータマグネット64を挟
んだ位置に対向して配置している。3つの突極67a、
67b、67cが軸方向と平行に配置されたモータで
は、実施形態1〜3のようにコア61をロータマグネッ
ト64に対して対称に2個配置した場合がバランス的に
は良いが、コイル68が6個になるため、コイル68の
端末も12カ所(図41のようにすればこのような場合
でも6カ所ですむ。)となり巻線、端末の接続共非常に
手間がかかる。そこで本実施形態のモータではコア61
は1個とし、もう一つのコアの代わりにバックヨーク6
3が取り付けられている。この構成によりコイル68は
3個、コイル68の端末も6カ所になり巻線、端末の接
続共に大幅に手間が省けコストダウンに向いた構成であ
る。
【0113】上記ロータマグネット64は図16に示す
ものと同様に構成され、縦3段のマグネット体64a、
64b、64cに分けて、それぞれ3段で120゜ずつ
極性がずれた状態で着磁され、マグネット体64a〜6
4cの中空円筒部にはシャフト65が挿入されている。
【0114】このシャフト65の両端は上下のブラケッ
ト69、70に挿入固定された軸受66a、66bによ
り回転自在に保持されている。
【0115】コア61、バックヨーク63、ブラケット
69、70にはそれぞれプリント基板71が固定され、
最後に防塵カバー74がかぶせられた構成となってい
る。
【0116】本実施形態のモータの外装体90は、ロー
タマグネット64の軸方向に直角の断面形状が、扁平長
方形となっていて、その一方の長辺90bがプリント基
板71で構成され、他方の長辺90b及び1対の短辺9
0a、90aの三方は防塵カバー74で構成されてい
る。
【0117】図31は上記コア61の構成を示した図で
ある。図31の(a)はコア61を側面からみた図、図
31の(b)はその垂直方向の断面図である。このコア
61は、モータ中心軸とコア61がつくる平面で半分に
分割された2つの同じ形状のコア部品61a、61bを
結合することにより構成されている。それぞれのコア部
品61a、61bは複数枚の珪素鋼板を積層して製作し
てもよく、又1枚の金属板から製作してもよい。
【0118】珪素鋼板を積層してコア61を製作する場
合、コア61の渦電流損の関係から、磁束の流れる方向
と平行の面に沿って積層する場合が最も効率が良い。3
つの突極67a〜67cが軸方向と平行に配置されたモ
ータの場合、磁束の流れは図31の(a)の矢印に示す
ように、突極67a〜67cでは軸に対して放射状方
向、3極の突極67a〜67cをつないだ部分では、軸
と平行な方向で磁束が流れる。従って本実施形態の場
合、軸とコアがつくる平面に対して垂直な方向に積層し
た場合が最も効率がよい。
【0119】本実施形態の場合コア61はちょうどこの
方向に2枚のコア部品61a、61bを積み重ねた構成
となっており、単一で成形した場合より渦電流損が少な
く効率がよい。
【0120】また、このコア61は、軸とコア61がつ
くる平面で半分に分割した2つの同じ形状のコア部品6
1a、61bに分割されて構成されているため、板材を
用い曲げ加工、切断加工のみで製作できる結果、プレス
製法により容易に製作でき、絞り、鍛造等に適さない珪
素鋼板等を用いても比較的容易に製作できる。
【0121】図32は上記コア61と樹脂インシュレー
タ62の構成を示した図である。コア61の2つのコア
部品61a、61bは樹脂成形により絶縁性の樹脂イン
シュレータ62に一体に固定されており、同時にコア6
1の巻線部分には絶縁層、コア61のプリント基板側に
は、プリント基板71に圧入固定するピン75が成形さ
れている。
【0122】この構成により、コア部品61a、61b
の締結とコア61の絶縁とが同時に行えるため製作にか
かる手間が少なく量産に適した構成となる。さらに、樹
脂一体成形は、樹脂成形の形状自由度の高さを活かし、
他の機能を持たせることが容易である。
【0123】またこの構成により、コア61を固定する
場合は前記ピン75を圧入するのみで良いのと同時に、
プリント基板71に対してコア61の位置決めを行うこ
とができる。
【0124】また、本実施形態のモータは、移動体通信
用のページャモータであるので電池で駆動される。その
ため1.2〜3.3V程度の低電圧で確実に起動する必
要がある。モータの起動電圧に起因する要因としては、
軸ロス、コアとマグネット間の吸引力により発生するコ
ギングトルク、駆動回路の電圧降下等があるが、本実施
形態では、このうちコギングトルクの低減について以下
のような対策を講じている。
【0125】図33は、コア61、バックヨーク63、
ロータマグネット64の関係を模式的に表した図であ
る。図33に示すコア61の突極67a〜67cのロー
タマグネット64に対向する部分の角度αとバックヨー
ク63の角度βは、コギングトルクと密接な関係があ
る。
【0126】図34はα=βとして角度αを変化させた
ときのαとコギングトルクの関係を示した図である。図
34のとおりコギングトルクは90゜付近と150゜付
近の2カ所で極小となる。従ってαを90゜あるいは1
50゜前後に設定することによりコギングトルクが抑え
られる。但し90゜とした場合は、磁束の漏れが多くな
るために磁気的な効率が悪くなるため、150゜とした
場合がより優れている。
【0127】さらにコア61の突極67a〜67cの角
度αとバックヨーク63の角度βはそれぞれコギングト
ルクと密接な関係があることは上記に示したが、αとβ
を異なる値にした場合のαとβの関係についても同様に
コギングトルクと密接な関係がある。
【0128】図35はα+βを一定としα−βを変化さ
せた場合の一例を示した図である。図35のとおりコギ
ングトルクは±30゜、±90゜付近で極小となる。但
し±90゜とした場合は、両側のバランスが悪いために
磁気的な効率が悪く、±30゜とした場合がより優れて
いる。
【0129】なお本実施形態ではコアとバックヨークを
用いた場合を示したが、実施形態1〜3のようにコアを
2個用いた場合も同様に2個のコアの角度の差を±30
゜とすることにより同様の効果が得られる。
【0130】次にアンバランス用のウェイト72、73
について説明する。
【0131】本実施形態は移動体通信用のページャモー
タに係るものであるため、モータから振動取り出すため
に、重心が軸芯から離れたウェイト72、73を設ける
ことによって、ウェイト72、73の遠心力がステータ
側に伝わるエネルギを利用している。
【0132】図36に示すようにロータマグネット64
には、シャフト65が貫通されて、シャフト65の両端
部分にアンバランス用のウェイト72、73がカシメ固
定され、さらにロータマグネット64の両端部分を接着
剤72a、73aを用いてアンバランス用のウェイト7
2、73に接着固定した構成となっている。
【0133】図37は軸受66a、66bに対するアン
バランス用のウェイト72(73)の重心位置の関係を
示した図である。図37の(a)はアンバランス用のウ
ェイト72(73)の重心Gを2つの軸受66a、66
bの外側に設置した場合、図37の(b)はアンバラン
ス用のウェイト72(73)の重心Gを2つの軸受66
a、66b間に設置した場合である。両軸受66a、6
6b間の距離をL1 、片側の軸受66aからのウェイト
重心Gまでの軸方向距離を、もう一方の軸受66bの方
向を正としてL2 、遠心力による負荷をFとすると軸受
66a、66bそれぞれにかかる負荷F6 、F7 は、
(式25)に示すようになる。
【0134】 F6 =((L1 −L2 )/L1 )・F F7 =(L2 /L1 )・F………(25) ここで、図37の(a)のようにアンバランス用のウェ
イト72(73)の重心Gを2つの軸受66a、66b
の外側に設置した場合はF7 が負となる。これは負荷の
方向が逆になることを表したものである。
【0135】また、一般的に軸受のロストルクTr は、
負荷をfとして(式26)のように近似される。
【0136】Tr =Tc +kf………(26) ここでTc は負荷によらず一定な成分、kは比例定数で
ある。
【0137】従って、2つの軸受66a、66bのロス
トルクを合計すると(式27)のようになる。
【0138】 Tr =Tc +k(|F6 |+|F7 |)………(27) 図38はロストルクTn とL1 、L2 の関係を示した図
である。
【0139】図38よりL2 が0とL1 の間つまりアン
バランス用のウェイト72(73)の重心Gを2つの軸
受66a、66b間に設置した場合がロストルクTr
少ない。
【0140】さらに、軸受の寿命を考えた場合、軸受6
6a、66bのそれぞれにかかる負荷F6 、F7 はそれ
ぞれ少ない方が望ましく、(式28)に示すようにした
場合、つまり、アンバランス用のウェイト72(73)
の重心Gを2つの軸受66a、66b間の真ん中に設置
した場合、F6 とF7 が共に小さく寿命の面で有利であ
る。
【0141】L2 =L1 /2………(28) 図37においては、アンバランス用のウェイト72(7
3)の重心位置を考えたが、本実施形態のモータのよう
にアンバランス用のウェイトを2個以上用いた場合も、
アンバランス用のウェイト72(73)全体の重心Gを
考えればよい。本実施形態のモータではアンバランス用
のウェイト72(73)全体の重心Gは、2つの軸受6
6a、66b間の真ん中に設置した形になっており、軸
ロス、寿命とも有利なモータである。
【0142】また、軸ロスをさらに小さくしようとした
場合、シャフト65の径を小さくすることは、非常に有
効な手段である。しかしながら、シャフト65を細くし
た場合、シャフト65のたわみが無視できなくなり、ロ
ータの当たり等の問題が発生する。
【0143】図39はアンバランス用のウェイト72
(73)によりシャフト65にかかる負荷を示した図で
ある。図39の(a)はアンバランス用のウェイト72
(73)を1個用いた場合、図39の(b)はアンバラ
ンス用のウェイト72、73を2個用いた場合の図であ
る。
【0144】シャフト65を剛体と考えた場合、図39
の(a)、図39の(b)は全く等価であるが、シャフ
ト65のたわみを考えた場合は、若干異なる。
【0145】図39の(a)のようにアンバランス用の
ウェイト72(73)を1個用いた場合のシャフト65
のたわみδは、(式29)に示すようになる。
【0146】δ=FL1 3/48EI………(29) ここでEはシャフトの縦弾性係数、Iはシャフトの断面
二次モーメントである。同様に、図39の(b)のよう
にアンバランス用のウェイト72、73を2個用いた場
合のシャフト65のたわみδは、軸受66a、66bか
ら片側のアンバランス用のウェイト72、73までの軸
方向距離を、もう一方の軸受66b、66aの方向を正
としてL3 とすると、(式30)に示すようになる。
【0147】 δ=(FL3 2 (L1 −L3 2 )/3L1 EI………(30) 図40はたわみδとL3 の関係を示した図である。図に
おいて点線は比較のためにウェイトを1個用いた場合の
シャフト65のたわみを示したものである。
【0148】図40よりL3 が0のときがたわみδが0
となり最も良いが、軸受66a、66bがあるため実際
上不可能である。従って最もたわみδが少ないのは、ア
ンバランス用のウェイト72、73を軸受66a、66
bの一番近くに配置した場合である。
【0149】本実施形態のモータでは、アンバラス用の
ウェイト72、73をロータマグネット64の両端部分
に取り付けることにより、シャフト65のたわみδが少
なく、その分細いシャフト65を用いることにより軸ロ
スの低減を図っている。
【0150】また、前記のとおり、本実施形態のモータ
は軸ロス低減のために細いシャフト65が用いられてい
るが、シャフト65が細い場合シャフト65に対するア
ンバランス用のウェイト72、73、ロータマグネット
64の取付は、固定強度の面で、太いシャフトの場合よ
り不利になる。
【0151】一般的によく使われている、カシメ固定、
圧入固定の場合を例にとって考えると、抜け強度Fn
回転トルクTn とシャフト径dには、(式31)に示す
関係がある。
【0152】 Fn ∝d Tn ∝d2 ………(31) 従ってシャフト65が細い場合は、特に回転トルクTn
については強度の確保が難しい。
【0153】特にロータマグネット64については、金
属等に比べ、機械的強度が弱いものが多く強度確保はさ
らに難しくなる。
【0154】そこで本実施形態のモータでは、ロータマ
グネット64には、シャフト65が貫通されて、シャフ
ト65のマグネット64の両端部分にアンバランスウェ
イト72、73をカシメ固定することによりロータマグ
ネット64のシャフト65に対する抜け強度Fn を確保
し、さらにロータマグネット64の両端部分をアンバラ
ンス用のウェイト72、73に接着固定することによ
り、ロータマグネット64のウェイト72、73に対す
る回転トルクTn を確保している。
【0155】本実施形態は移動体通信用のページャモー
タであるため、モータの外部に出力軸を取り出す必要は
なく、ロータマグネット64はシャフト65に対する抜
け強度Fn とアンバランス用のウェイト72、73に対
する回転トルクTn が確保されていれば問題ない。本実
施形態の構成は、ロータマグネット64について、シャ
フトに対する抜け強度Fn とアンバランス用のウェイト
72、73に対する回転トルクを最小限確保したもので
ありページャモータに適した構成である。
【0156】なお、本実施形態はコア61とバックヨー
ク63とを対で備えているが、コア61のみを備えた構
成とすることも可能である。
【0157】
【発明の効果】本発明によれば、信頼性が高く、高効率
で、薄型化に適したモータを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態1における移動体通信用のペ
ージャモータを示し、(a)はその軸方向断面図、
(b)はその軸垂直方向断面図である。
【図2】ロータマグネットの磁極位置関係を説明する斜
視図。
【図3】アンバランス量を説明するモデル図。
【図4】アンバランス用のウェイトを示す斜視図。
【図5】アンバランスの関係を示し、(a)はD/dと
gの関係を示すグラフ、(b)はD/dとAの関係を示
すグラフ、(c)はD/dと遠心力Fの関係を示すグラ
フである。
【図6】ピボット軸受部の拡大断面図。
【図7】ピボット軸受部のr/r0 とPmax 、Tp の関
係を示すグラフ。
【図8】自動調心軸受を示し、(a)はシャフト上端部
の断面図、(b)はシャフト下端部の断面図を示す。
【図9】突極の一例の斜視図。
【図10】突極の他の例の斜視図。
【図11】突極の更に別の例の斜視図。
【図12】金属粉末成形品の断面図。
【図13】鍛造成形した突極の断面図。
【図14】モータの組立を説明する分解斜視図。
【図15】本発明の実施形態2における移動体通信用の
ページャモータを示し、(a)はその軸方向断面図、
(b)はその軸垂直方向断面図である。
【図16】ロータマグネットの磁極位置関係を説明する
斜視図。
【図17】ロータマグネットの磁極位置決めを説明する
分解斜視図。
【図18】ロータマグネットの磁極位置決めを説明する
他の例の斜視図。
【図19】突極の一例の斜視図。
【図20】コイルを巻回した突極の斜視図。
【図21】端子板を取付た突極の斜視図。
【図22】モータの組立を説明する分解斜視図。
【図23】本発明の実施形態3における移動体通信用の
ページャモータを示し、(a)はその軸方向断面図、
(b)はその軸垂直方向断面図である。
【図24】軸受ブッシュが装着されたロータマグネット
の斜視図。
【図25】アンバランス量を説明するモデル図。
【図26】コイルが巻回されると共に端子板が組み込ま
れた突極の斜視図。
【図27】モータの組立を説明する分解斜視図。
【図28】ブラケットの斜視図。
【図29】他の例のブラケットの断面図。
【図30】本発明の実施形態4における移動体通信用の
ページャモータを示し、(a)はその軸方向断面図、
(b)はその軸垂直方向断面図である。
【図31】コアの構成を示し、(a)はその側面図、
(b)はその平面図である。
【図32】コアと樹脂インシュレータの構成を示し、
(a)はその正面図、(b)はその側面図、(c)はそ
の平面図である。
【図33】コアとバックヨークとロータマグネットの関
係を模式的に表した図。
【図34】角度αとコギングトルクの関係を示した図。
【図35】角度α−βとコギングトルクの関係を示した
図。
【図36】ロータマグネットの構成を示し、(a)はそ
の正面図、(b)はその底面図である。
【図37】軸受に対するアンバランス用のウェイトの重
心位置の関係を示し、(a)はウェイトの重心を2つの
軸受の外側に設置した場合を示す図、(b)はウェイト
の重心を2つの軸受間に設置した場合を示す図である。
【図38】ロストルクとL1 、L2 の関係を示した図。
【図39】アンバランス用のウェイトによってシャフト
にかかる負荷を示し、(a)はウェイトを1個用いた場
合を示す図、(b)はウェイトを2個用いた場合を示す
図である。
【図40】シャフトたわみδとL3 の関係を示した図。
【図41】本発明のモータ回転原理を示す図。
【図42】誘起電圧の電圧波形を示す図。
【図43】従来例1のモータの構造を示し、(a)はそ
の一部切欠断面図、(b)はその横断面図である。
【図44】従来例2のモータの構造を示し、(a)はそ
の平面図、(b)はその縦断正面図である。
【図45】従来例3のモータの構造を示す断面図。
【符号の説明】
1a、1b、1c、2a、2b、2c、67a、67
b、67c 突極 3、64 ロータマグネット 3a、3b、3c、64a、64b、64c マグネッ
ト体 4、65 シャフト 5、6、66a、66b 軸受 7、7a、7b、7c、68 コイル 8a、8b、37a、37b スペーサ 9、72、73 ウェイト 10 スラスト板 11、12 継鉄板 13、14、33、37、45、46、69、70 ブ
ラケット 15、34、47、71 プリント基板 16、55 駆動IC 17、58、74 シート 18、19、61 コア 22、26、30、41 ティース部 35 プレート 36、48、52 端子板 38 低摩擦コーティング材 49、50 軸受ブッシュ 49b、50b 軸受ブッシュの軸受穴 51 金属片 61a、61b コア部品 62 樹脂インシュレータ 63 バックヨーク 75 ピン 90 外装体 90a 短辺 90b 長辺
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古屋 美幸 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 各段において周方向のN、S極の着磁位
    置が互いにずれたK段(Kは2以上の整数)のマグネッ
    ト体を備えたロータマグネットと、 各段のマグネット体に対応するコイル巻回突極をロータ
    マグネットの軸方向に平行に1列状態でK個備えたコア
    と、 ロータマグネットの軸方向に直角の断面形状が対向する
    1対の長辺と対向する1対の短辺からなる扁平形状の外
    装体とを備え、 外装体の中心部をロータマグネットが貫通し、外装体の
    少なくとも一方の短辺部にコアが配設されていること
    を、 特徴とするブラシレスモータ。
  2. 【請求項2】 外装体の短辺部の一方にのみコアが配設
    されていることを特徴とする請求項1記載のブラシレス
    モータ。
  3. 【請求項3】 外装体の両短辺部の夫々にコアが配設さ
    れていることを特徴とする請求項1記載のブラシレスモ
    ータ。
  4. 【請求項4】 外装体の短辺部の一方にコアが配設さ
    れ、短辺部の他方にバックヨークが配設されていること
    を特徴とする請求項1記載のブラシレスモータ。
  5. 【請求項5】 K=3である請求項1、2、3又は4記
    載のブラシレスモータ。
  6. 【請求項6】 外装体の断面形状が長方形である請求項
    1記載のブラシレスモータ。
  7. 【請求項7】 短辺が長辺の1/2以下である請求項1
    又は6記載のブラシレスモータ。
  8. 【請求項8】 コアが、継鉄板とこの継鉄板に結合され
    たK個の突極とからなる請求項1記載のブラシレスモー
    タ。
  9. 【請求項9】 突極が磁性金属粉末と樹脂のバインダー
    を混合して所定形状に樹脂成形した後、焼結し、この焼
    結時に樹脂を取除いて製作されたものである請求項8記
    載のブラシレスモータ。
  10. 【請求項10】 突極が、鍛造加工によって製作された
    ものである請求項8記載のブラシレスモータ。
  11. 【請求項11】 コアが、継鉄部と突極とが一体に形成
    されたものである請求項1記載のブラシレスモータ。
  12. 【請求項12】 コアが、ロータマグネットの軸とコア
    がつくる平面に対して垂直方向に複数枚のコア部品を積
    層して構成されたものである請求項11記載のブラシレ
    スモータ。
  13. 【請求項13】 コアが、ロータマグネットの軸とコア
    がつくる平面で半分に分割され、分割された1対のコア
    部品が組み合わされて構成されたものである請求項12
    記載のブラシレスモータ。
  14. 【請求項14】 コア部品が、磁性金属板をプレス成形
    により所定形状に形成したものである請求項12又は1
    3記載のブラシレスモータ。
  15. 【請求項15】 左右1対のコア部品を樹脂一体成形に
    より一体に固定した請求項13又は14記載のブラシレ
    スモータ。
  16. 【請求項16】 樹脂一体成形は、絶縁性の樹脂を用
    い、樹脂成形時に突極のコイル巻回部分に絶縁層を成形
    するものである請求項15記載のブラシレスモータ。
  17. 【請求項17】 樹脂一体成形は、樹脂成形時にコアの
    他部品に対する位置決め、あるいは圧入固定のためのピ
    ンを成形するものである請求項15又は16記載のブラ
    シレスモータ。
  18. 【請求項18】 突極のロータマグネットに対向する面
    が平面である請求項1記載のブラシレスモータ。
  19. 【請求項19】 突極のロータマグネットに対向する面
    が、ロータマグネットの軸を中心とする曲率半径に沿っ
    た曲面である請求項1記載のブラシレスモータ。
  20. 【請求項20】 突極のロータマグネットに対向する面
    が、ロータマグネットの軸より離れた軸を中心とする曲
    率半径に沿った曲面である請求項1記載のブラシレスモ
    ータ。
  21. 【請求項21】 突極のロータマグネットに対向する面
    の周方向の角度が電気角で150°±5°又は90°±
    5°の範囲である請求項1記載のブラシレスモータ。
  22. 【請求項22】 左右1対のコアの突極のロータマグネ
    ットに対向する面の周方向の角度が、両者間において電
    気角で30°±5°の範囲で異なる請求項3記載のブラ
    シレスモータ。
  23. 【請求項23】 コアの突極のロータマグネットに対向
    する面の周方向の角度と、バックヨークのロータマグネ
    ットに対向する面の周方向の角度とが、両者間において
    電気角で30°±5°の範囲で異なる請求項4記載のブ
    ラシレスモータ。
  24. 【請求項24】 ロータマグネットが、K個のマグネッ
    ト体と、マグネット体間に介装されるスペーサと、マグ
    ネット体及びスペーサを積層状態で支持固定するシャフ
    トとで構成されている請求項1記載のブラシレスモー
    タ。
  25. 【請求項25】 マグネット体及びスペーサの端面に位
    置決めのための凹凸部を有し、これら凹凸部を基準にマ
    グネット体の着磁、マグネット体とスペーサの組立てを
    行うものである請求項24記載のブラシレスモータ。
  26. 【請求項26】 ロータマグネットが、K個のマグネッ
    ト体と、マグネット体を積層状態で支持固定するシャフ
    トとで構成されている請求項1記載のブラシレスモー
    タ。
  27. 【請求項27】 マグネット体の端面間に位置決めのた
    めの凹凸部を有し、これら凹凸部を基準にマグネット体
    の着磁、マグネット体間の組立てを行うものである請求
    項26記載のブラシレスモータ。
  28. 【請求項28】 ロータマグネットは、各段のマグネッ
    ト体が単一のマグネットで一体に形成され、N、S極の
    着磁が各段において切り替えてなされたものである請求
    項1記載のブラシレスモータ。
  29. 【請求項29】 各段のマグネット体は、N、S極に2
    分されて着磁され、各段においてマグネット体の着磁位
    置が120°ずつずれている請求項5記載のブラシレス
    モータ。
  30. 【請求項30】 コイル巻回突極に発生する誘起電圧の
    位相が3段間において120°ずつずれるように構成し
    た請求項29記載のブラシレスモータ。
  31. 【請求項31】 突極に巻回されるコイルの端末がプリ
    ント基板に導通処理され、このプリント基板が外装体の
    少なくとも一面を構成し、このプリント基板上に駆動回
    路素子が実装されている請求項1記載のブラシレスモー
    タ。
  32. 【請求項32】 外装体の1対の短辺部及び一方の長辺
    部の3面に連続するようにフレキシブルプリント基板が
    配されている請求項3記載のブラシレスモータ。
  33. 【請求項33】 各突極には金属片が一体樹脂成形され
    た端子板が挿入固定され、突極のティース部に巻回され
    たコイルの端末が前記金属片に接続処理された状態で、
    前記金属片とプリント基板とが電気的に接続されている
    請求項31記載のブラシレスモータ。
  34. 【請求項34】 コイルの端末が金属片に熱圧接により
    接続処理されている請求項33記載のブラシレスモー
    タ。
  35. 【請求項35】 金属片とプリント基板とが熱圧接によ
    り接続されている請求項33又は34記載のブラシレス
    モータ。
  36. 【請求項36】 突極のコイルを巻回するティース部の
    断面形状が長方形で、ロータマグネットの軸と平行な辺
    の長さが、これに直角の方向の辺の長さより大である請
    求項1記載のブラシレスモータ。
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