JP2008289335A - 電動モータ - Google Patents

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善彦 山岸
Yoshitoshi Hirose
好寿 廣瀬
Tsutomu Gobosatsuchi
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Abstract

【課題】簡単な構成によってトルクリップルを抑制する。
【解決手段】電動モータ10は、1つのモータ軸21と、このモータ軸の軸方向に一定の間隔を有して配列され且つモータ軸に固定された複数のロータ22,23と、この複数のロータに個別に対応するように軸方向に一定の間隔を有して配列された複数のステータ31,32とからなる。複数のステータは、互いに位相が一致して配置されている。複数のロータは、互いに位相がずれて配置されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、モータ軸の軸方向に複数のロータが配列された電動モータに関する。
近年、電動モータにおいて、モータ軸の軸方向に複数のロータが配列された技術の開発が進められている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2006−14477公報
特許文献1に示す従来の電動モータは、1つのハウジングの中に2組のモータユニットを収納したというものである。各組のモータユニットは、モータ軸と、このモータ軸に設けられたインナロータと、このインナロータを囲うように配置された筒状のアウタステータとからなる。各モータユニットのモータ軸同士は、同一中心に配置されており、互いに独立して回転可能である。一方のモータユニットのモータ軸は、ハウジングの一端から外方へ延びており、他方のモータユニットのモータ軸は、ハウジングの他端から外方へ延びている。このような従来の電動モータによれば、互いに独立したモータ軸によって、複数の負荷をそれぞれ駆動することができる。
ところで、一般に電動モータにはトルクリップル(トルク変動、脈動)が発生し得る。従来の電動モータにおいても、互いに独立した2つのモータ軸には、それぞれインナロータの回転角に応じてトルクリップルが発生し得る。電動モータの振動を抑制するとともに、電動モータからトルクを効率良く出力するには、トルクリップルを抑制することが好ましい。
これに対して、インナロータやアウタステータにスキュー(斜め溝)を設けることが考えられる。しかし、スキューを設けた分だけ、インナロータやアウタステータの有効磁束が減少する。しかも、スキューを設けるので、インナロータやアウタステータの構成が複雑になり、製造工程が増す。このようなことから、更なる改良の余地がある。
本発明は、簡単な構成によってトルクリップルを抑制することができる技術を提供することを課題とする。
請求項1に係る発明では、電動モータであって、1つのモータ軸と、このモータ軸の軸方向に配列され且つモータ軸に固定された複数のロータと、この複数のロータに個別に対応するように前記軸方向に配列された複数のステータとからなり、前記複数のステータは、互いに位相が一致して配置されており、前記複数のロータは、互いに位相がずれて配置されていることを特徴とする。
請求項2に係る発明では、電動モータであって、1つのモータ軸と、このモータ軸の軸方向に配列され且つモータ軸に固定された複数のロータと、この複数のロータに個別に対応するように前記軸方向に配列された複数のステータとからなり、前記複数のロータは、互いに位相が一致して配置されており、前記複数のステータは、互いに位相がずれて配置されていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、互いに位相をずらして配置された複数のロータを1つのモータ軸に固定するとともに、複数のステータの位相を一致させて配置したので、1つのロータと1つのステータの組合せからなるモータユニット毎に発生する、各トルクリップルの位相をずらすことができる。このため、電動モータ全体のトルクリップルを容易に抑制することができる。しかも、トルクリップルを抑制するのに、互いに位相をずらして配置された複数のロータを1つのモータ軸に固定するというだけの簡単な構成ですむ。
請求項2に係る発明によれば、互いに位相を一致して配置された複数のロータを1つのモータ軸に固定するとともに、複数のステータの位相を互いにずらして配置したので、1つのロータと1つのステータの組合せからなるモータユニット毎に発生する、各トルクリップルの位相をずらすことができる。このため、電動モータ全体のトルクリップルを容易に抑制することができる。しかも、トルクリップルを抑制するのに、複数のステータの位相を互いにずらすというだけの簡単な構成ですむ。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。
先に、走行用電動モータの構成について図1〜図6に基づき説明する。図1は、本発明に係る走行用電動モータの断面図である。図2は、図1に示された走行用電動モータをモータ軸方向から見た断面図である。図3は、図1に示されたロータブロックの断面図である。
図1及び図2に示すように、走行用電動モータ10は、ロータブロック20とステータブロック30とからなる、ブラシレス式インナロータ型直流モータである。以下、走行用電動モータ10のことを単に「電動モータ10」と言う。
先ず、ロータブロック20について説明する。
図1及び図3に示すように、ロータブロック20は、1つのモータ軸21と、複数のロータ22,23と、1つのロータ間用スペーサ24と、1つの固定リング25とからなる。
図3に示すように、モータ軸21の一端部21aは、トルクを出力するための出力端部に構成され、モータ軸21の他端部21bは、被支承端部に構成されている。モータ軸21は、出力端部21aに近い長手途中に一体に形成された円板状のフランジ21cを有している。
図3に示すように、複数(例えば2つ)のロータ22,23は、モータ軸21の軸方向に複数の部材に分割された、インナロータである。2つのロータ22,23間には、環状のロータ間用スペーサ24が介在している。このため、2つのロータ22,23は、モータ軸21の軸方向に一定の間隔S1(エアギャップ)を有して配列されている。一定の間隔S1は、ロータ間用スペーサ24の長さによって規定される。当然のことながら、ロータ間用スペーサ24の長さと外径は、ロータ22,23間で磁束が流れない大きさに設定されることが好ましい。
2つのロータ22,23は、モータ軸21に例えば圧入によって固定された、環状の部材である。2つのロータ22,23のうち、出力端部21aの近傍に配置された方を第1ロータ22と言い、被支承端部21bの近傍に配置された方を第2ロータ23と言う。第1ロータ22は、フランジ21cに接する位置に配置される。
図4は、図3に示されたロータブロック20の各部をモータ軸方向から見た図である。図4(a)は、第1ロータ22を示す。図4(b)は、ロータ間用スペーサ24を示す。図4(c)は、第2ロータ23を示す。
なお、図2及び図4において、第1・第2ロータ22,23及びロータ間用スペーサ24の位相については、それぞれ周の1箇所を基準の0°とし、図時計回りに90°、180°、270°とする。
図3及び図4に示すように、各ロータ22,23は、磁性を有した薄板からなる円盤状の積層板を多数積層することによって、構成されている。各ロータ22,23の外周面の近傍に周方向に等ピッチで複数(例えば8個)の永久磁石26が圧入によって固定されている。8個の永久磁石26は、板面の方向に着磁された細長い板状の部材である。これらの永久磁石26は、一方の面を外方へ向けて放射状に配列されるとともに、モータ軸21に沿って延びている。さらに、これらの永久磁石26は、周方向にN極とS極とが交互に配列される。
さらに、各ロータ22,23は、モータ軸21と各永久磁石26との間に複数の通気孔22a,23aを有している。これらの通気孔22a,23aは、各永久磁石26に対して同一の位相に配列されるとともに、モータ軸21に沿って貫通している。複数の通気孔22a,23aを設けることによって、各ロータ22,23の中心部の熱を大気に放散することができる。
ロータブロック20は、モータ軸21に対して、被支承端部21b側から出力端部21aへ向かって第1ロータ22、ロータ間用スペーサ24、第2ロータ23及び固定リング25を、この順に嵌合することによって、一体的に組み立てられる。
ロータ間用スペーサ24は、モータ軸21に緩く嵌合している(すきまばめ)。モータ軸21に対する2つのロータ22,23の嵌め合い方式と、モータ軸21に対する固定リング25の嵌め合い方式は「しまりばめ」である。「しまりばめ」とは、孔と軸とを組み立てたときに、常に「しめしろ」ができる嵌め合い、すなわち、孔の最大径が軸の最小径よりも小さいか、または、極端な場合には等しい嵌め合い方式である。「しめしろ」とは、軸の径が孔の径よりも大きい場合において、組み合わせる前の、軸の径に対する孔の径の差のことである。
このように、モータ軸21に圧入によって固定された2つのロータ22,23は、モータ軸21に対して回転が不能に且つ軸方向へのスライドが不能に取り付けられる。圧入するだけであるから、キー溝やセレーションのような回り止め加工を施す必要はない。このため、極めて簡単な構成で、しかも組付け作業が容易である。
図3及び図4に示すように、第1及び第2のロータ22,23は、互いに角度θ2だけ位相がずれて配置されている。つまり、第1のロータ22に対して、第2のロータ23は、基準の0°から時計回りに角度θ2だけ位相がずれている。角度θ2は、後述するように7.5°である。
第1のロータ22は、基準の0°の位置に1つの通気孔22aと1つの永久磁石26が配置されるとともに、時計回りに順に他の通気孔22aと他の永久磁石26が配置される。第2のロータ23は、基準の0°から時計回りに角度θ2だけ位相がずれた位置に、1つの通気孔23aと1つの永久磁石26が配置されるとともに、時計回りに順に他の通気孔23aと他の永久磁石26が配置される。
詳しく述べると、ロータ間用スペーサ24は、第1ロータ22に臨む面に開けられた第1位置決め孔24aと、第2ロータ23に臨む面に開けられた第2位置決め孔24bとを有する。第1及び第2位置決め孔24a,24bは、互いに角度θ2だけ位相がずれて配置された、有底の孔である。
第1位置決め孔24aは、ロータ間用スペーサ24のうち、基準の0°から時計回りに角度θ1だけ、ずれた位置に配置されている。角度θ1は22.5°である。第2位置決め孔24bは、第1位置決め孔24aから更に、時計回りに角度θ2だけ、ずれた位置に配置されている。つまり、第1位置決め孔24aに対して、第2位置決め孔24bは時計回りに角度θ2だけ位相がずれている。
第1ロータ22は、第1位置決め孔24aに対向した位置(基準の0°から時計回りに角度θ1だけ、ずれた位置)に貫通したロータ側第1位置決め孔22bを有する。第2ロータ23は、第2位置決め孔24bに対向した位置に貫通したロータ側第2位置決め孔23bを有する。
各第1位置決め孔22b,24aに1つの第1位置決めピン27を嵌め込むとともに、各第2位置決め孔23b,24bに1つの第2位置決めピン28を嵌め込むことによって、2つのロータ22,23同士は、互いに位相がずれて配置される。このため、2つのロータ22,23同士を極めて簡単な構成で、しかも簡単な位置合わせ作業によって位相を合わせることができる。なお、位置決めピン27,28による位置合わせの有無については、任意である。
次に、ステータブロック30について説明する。
図5は、図1に示されたステータブロックの分解状態の断面図である。
図1、図2及び図5に示すように、ステータブロック30は、複数のステータ31,32と、1つのステータ間用スペーサ33と、2つのカバー34,35とからなる。
図1及び図5に示すように、複数(例えば2つ)のステータ31,32は、モータ軸21の軸方向に複数の部材に分割され、且つ、各ロータ22,23に個別に対応するように配置された、環状のアウタステータである。2つのステータ31,32のうち、第1ロータ22に対応するように配置された方を第1ステータ31と言い、第2ロータ23に対応するように配置された方を第2ステータ32と言う。
モータ軸21に対して、各ロータ22,23と各ステータ31,32は同心に配置されている。各ロータ22,23は、対応する各ステータ31,32の内部に若干の間隙(エアギャップ)を有して配置される。
2つのステータ31,32間には、環状のステータ間用スペーサ33が介在している。このため、2つのステータ31,32は、モータ軸21の軸方向に一定の間隔S2(エアギャップ)を有して配列されている。一定の間隔S2は、ステータ間用スペーサ33の長さによって規定される。ステータ間用スペーサ33の外径は、各ステータ31,32の外径に対して概ね同径である。当然のことながら、ステータ間用スペーサ33の長さと内径、外径は、ステータ31,32間で磁束が流れない大きさに設定されることが好ましい。
各ステータ31,32は、磁性を有した薄板からなる積層板を多数積層することによって、構成されている。詳しく述べると、各ステータ31,32は、図2に示すようにモータ軸方向から見たときに、概ねT字状に形成された薄板からなる複数のティース36を、周方向に連結することによって、環状に構成されたものである。複数のティース36は、ステータ31,32の極数に応じた個数、例えば周方向に12個組み合わされたものである。各ティース36の突極36aは、モータ軸21へ向かって延びるように配置されている。この結果、モータ軸21に対して、12個の突極36aは放射状に配置されることになる。12個の突極36aはそれぞれボビン37を有している。各ボビン37にそれぞれ電気子巻線38が巻かれている。
このように、各ステータ31,32は、それぞれ8個の永久磁石26に対応して周方向に配列された、各12個の巻線38を有している。以下、巻線38のことを、単に「巻線38」と言う。全ての巻線38の巻き方向は、同一方向である。詳しくは後述するが、各12個の巻線38は、3つの巻線相61〜63(図9参照)にまとめられている。
2つのカバー34,35のうち、第1ステータ31側に配置されている方を第1カバー34と言い、第2ステータ32側に配置されている方を第2カバー35と言う。第1カバー34は、第1ステータ31における軸方向の外側を覆うとともに、モータ軸21の出力端部21aを軸受41を介して回転可能に支持している。第2カバー35は、第2ステータ32における軸方向の外側を覆うとともに、モータ軸21の被支承端部21bを軸受42を介して回転可能に支持している。
図2及び図5に示すように、各ステータ31,32とステータ間用スペーサ33とカバー34,35は、複数のボルト43によって互いに連結するために貫通した複数のボルト孔31a,32a,33a,34a,35aを外周近傍に、それぞれ有している。なお、第1カバー34のボルト孔はねじ孔である。
ステータブロック30は、第1カバー34に第1ステータ31、ステータ間用スペーサ33、第2ステータ32及び第2カバー35をこの順に重ねて、複数のボルト43によって結合することによって、一体的に組み立てられる。
なお、図2及び図5において、第1・第2ステータ31,32及びステータ間用スペーサ33の位相については、それぞれ周の1箇所を基準の0°とし、図時計回りに90°、180°、270°とする。
図2及び図5に示すように、第1及び第2のステータ31,32は、互いに位相が一致して配置されている。第1及び第2のステータ31,32は、基準の0°の位置に1つの巻線38が配置されるとともに、時計回りに順に他の巻線38が配置されている。
詳しく述べると、ステータ間用スペーサ33は、第1ステータ31に臨む面に開けられた2つの第1位置決め孔33b,33b(図5参照)と、第2ステータ32に臨む面に開けられた2つの第2位置決め孔33c,33c(図5参照)とを有する。第1及び第2位置決め孔33b,33cは、互いに位相が一致して配置された、有底の孔である。2つの第1位置決め孔33b,33b同士は、モータ軸21に対して対称に(0°と180°の位置に)配置されている。2つの第2位置決め孔33c,33c同士は、モータ軸21に対して対称に(0°と180°の位置に)配置されている。
第1ステータ31は、第1位置決め孔33bに対向した位置に貫通したステータ側第1位置決め孔31bを有する。第2ステータ32は、第2位置決め孔33cに対向した位置に貫通したステータ側第2位置決め孔32bを有する。
第1カバー34は、第1位置決め孔33bに対向した位置に有底のカバー側第1位置決め孔34bを有する。第2カバー35は、第2位置決め孔33cに対向した位置に有底のカバー側第2位置決め孔35bを有する。
各第1位置決め孔31b,33b,34bに第1位置決めピン44を嵌め込むとともに、各第2位置決め孔32b,33c,35bに第2位置決めピン45を嵌め込むことによって、2つのステータ31,32同士は、互いに位相が一致して配置される。このため、2つのステータ31,32同士を極めて簡単な構成で、しかも簡単な位置合わせ作業によって位相を合わせることができる。なお、位置決めピン44,45による位置合わせの有無については、任意である。
なお、電動モータ10は、次の変形例の構成であってもよい。つまり、電動モータ10は、複数のロータ22,23の位相を互いに一致させて配置するとともに、図6に示すように、複数のステータ31,32の位相を互いにずらして配置してもよい。
図6は、図5に示されたステータブロックの変形例図であり、図5に示されたステータブロック30の各部をモータ軸方向から見たものである。図6(a)は、第1ステータ31を示す。図6(b)は、ステータ間用スペーサ33を示す。図6(c)は、第2ステータ32を示す。
図6に示すように、第1及び第2のステータ31,32は、互いに角度θ2だけ位相がずれて配置されている。つまり、第1のステータ31に対して、第2のステータ32は、基準の0°から時計回りに角度θ2だけ位相がずれている。角度θ2は、上述したように7.5°である。
第1のステータ31は、基準の0°の位置に1つの巻線38が配置されるとともに、時計回りに順に他の巻線38が配置される。第2のステータ32は、基準の0°から時計回りに角度θ2だけ位相がずれた位置に、1つの巻線38が配置されるとともに、時計回りに順に他の巻線38が配置される。
詳しく述べると、ステータ間用スペーサ33において、第1位置決め孔33bに対して、第2位置決め孔33cは、基準の0°から時計回りに角度θ2だけ位相がずれている。
さらに、ステータ間用スペーサ33は、ボルト孔33aを上記図2に示す実施例に対して2倍の個数を有する。複数のボルト孔33aの位相は、上記図2に示す各ボルト孔33aの位置から時計回りに角度θ2だけ位相がずれた位置にある。
第1のステータ31は、第1位置決め孔31bをそれぞれ4つずつ有している。4つの第1位置決め孔31bは、0°と180°の位置に1つずつ配置されるとともに、反時計回りに角度θ2だけ位相がずれた位置にも1つずつ配置されている。
さらに、第1のステータ31は、ボルト孔31aを上記図2に示す実施例に対して2倍の個数を有する。追加された複数のボルト孔31aの位相は、上記図6(a)に示す各ボルト孔31aの位置から反時計回りに角度θ2だけ位相がずれた位置にある。
第2のステータ32は、第1位置決め孔32bをそれぞれ4つずつ有している。4つの第1位置決め孔32bは、0°と180°の位置に1つずつ配置されるとともに、時計回りに角度θ2だけ位相がずれた位置にも1つずつ配置されている。
さらに、第2のステータ32は、ボルト孔32aを上記図2に示す実施例に対して2倍の個数を有する。追加された複数のボルト孔32aの位相は、上記図6(c)に示す各ボルト孔32aの位置から時計回りに角度θ2だけ位相がずれた位置にある。
図2、図5及び図6に示すように、2つの第1位置決め孔33b,33bにそれぞれ第1位置決めピン44,44を嵌め込むとともに、2つの第2位置決め孔33c、33cにそれぞれ第2位置決めピン45,45を嵌め込むことによって、2つのステータ31,32同士は、互いに位相がずれて配置される。
このように、変形例によれば、複数のステータ31,32を同一構成にすることができるので、生産性が高まる。
ところで、図1及び図3に示すように、電動モータ10は、各ロータ22,23の位相を検知するための位相検知センサ50を備えている。位相検知センサ50は、モータ軸21のフランジ21cにおける端面に配置されたセンサ用ロータ51と、センサ用ロータ51の位相を磁気的に検知する3個の検知素子52,53,54とからなる。センサ用ロータ51は、モータ軸21を中心として全周に等ピッチで配列された複数(例えば、ロータ22,23の永久磁石26の配列に合わせた8個)の永久磁石を有している。3個の検知素子52,53,54は、モータ軸21を中心として放射状に等ピッチで配列されており、例えばホールICからなる。
次に、上記の走行用電動モータ10を搭載した自走式除雪機を図7〜図10に基づき説明する。なお、便宜的に、左右の部材のうち左の部材には符号にLを付し、右の部材には符号にRを付す。上記走行用電動モータ10についても同様である。
図7は、本発明に係る自走式除雪機の側面図である。図8は、図7に示された自走式除雪機の模式的平面図兼制御系統図である。
図7及び図8に示すように、自走式除雪機100は、機体101に、オーガ式の除雪作業装置102と、この除雪作業装置102を駆動するエンジン103と、クローラ式の左右の走行装置104L,104Rと、この左右の走行装置104L,104Rだけを駆動するための左右の走行用電動モータ10L,10Rとを備えている。さらに、機体101は、バッテリ105を備えるとともに、後部から後方上部へ延びる左右の操作ハンドル106L,106Rを備える。左右の操作ハンドル106L,106Rは、それぞれ先端にグリップ107L,107Rを有する。
このような自走式除雪機100は、前進走行しつつ前部のオーガ123で雪を掻き集めて除雪するので、オーガ式除雪機と言われている。作業者は、自走式除雪機100に連れて歩行しながら、操作ハンドル106L,106Rで自走式除雪機100を操縦することができる。
左右の走行装置104L,104Rは、走行用電動モータ10L,10Rだけによって駆動される構成であり、左右のクローラベルト111L,111Rと、前部に配置された左右の駆動輪(走行輪)112L,112Rと、後部に配置された左右の転動輪113L,113Rとからなる。左の電動モータ10Lが発生したトルクにより、左の駆動輪112Lを介して左のクローラベルト111Lを駆動する。右の電動モータ10Rが発生したトルクにより、右の駆動輪112Rを介して右のクローラベルト111Rを駆動する。
除雪作業装置102は、オーガハウジング121、オーガハウジング121の背面と一体のブロアケース122、オーガハウジング121に備えたオーガ123、ブロアケース122に備えたブロア124及びシュータ125(図7参照)からなる。
エンジン103は、電磁クラッチ126を介して除雪作業装置102を駆動する除雪用駆動源である。エンジン103の動力は、電磁クラッチ126及びオーガ用伝動軸127を介してオーガ123及びブロア124に伝わる。オーガ123で掻き集めた雪を、ブロア124によってシュータ125を介して遠くへ飛ばすことができる。
左の操作ハンドル106Lは、走行準備レバー131を備える。走行準備レバー131は、スイッチ131aに作用する走行準備部材であり、リターンスプリングの引き作用により、図に示すフリー状態になればスイッチ131aはオフになる。作業者の左手で走行準備レバー131を握れば、スイッチ131aはオンとなる。
左右の操作ハンドル106L,106R間には、操作盤132と制御部133が配置されている。図8に示すように操作盤132は、メインスイッチ134とオーガスイッチ135と前後進速度操作部136と左右の旋回操作スイッチ137L,137Rとを備える。
メインスイッチ134を回してオンにすることで、エンジン103を始動させることができる。オーガスイッチ135は、電磁クラッチ126をオン・オフ切替えする手動スイッチであり、例えば押し釦スイッチからなる。
前後進速度操作部136は、左右の電動モータ10L,10Rの回転を制御するための操作部であって、前後にスイング操作する操作レバー136aと、操作レバー136aのスイング量に応じた操作信号を発するポテンショメータ136bとからなる。制御部133は、前後進速度操作部136の操作に応じて次のように走行制御をする。
操作レバー136aが中立位置にあるときには、左右の電動モータ10L,10Rの回転を停止させることによって、左右の走行装置104L,104Rを停止させる。操作レバー136aを中立位置から前方にスイング操作したときには、左右の電動モータ10L,10Rを正転させることにより、左右の走行装置104L,104Rを前進走行させる。操作レバー136aを中立位置から後方にスイング操作したときには、左右の電動モータ10L,10Rを逆転させることにより、左右の走行装置104L,104Rを後進走行させる。操作レバー136aのスイング量に応じて左右の電動モータ10L,10Rの回転速度を制御することにより、左右の走行装置104L,104Rの走行速度を制御する。このように、1つの操作レバー136aによって、前後の方向と高低速の速度制御とを設定することができる。
左右の旋回操作スイッチ137L,137Rは、押し釦スイッチからなり、押ボタンを押し操作している間だけスイッチオンとなってスイッチ信号を発する、接点自動復帰式スイッチである。
次に、自走式除雪機100の制御系統について図8に基づき説明する。自走式除雪機100の制御系統は、制御部133を中心に集約されたものである。制御部133はメモリを内蔵し、このメモリに記憶されている各種の情報を適宜読み出して制御する。
エンジン103の出力の一部で発電機141を回し、得た電力をバッテリ105に供給するとともに、左右の電動モータ10L,10Rや他の電装品に供給する。エンジン103の出力の残部は、オーガ123及びブロア124の回転に充てる。
バッテリ105は、電力を左右の電動モータ10L,10Rや他の電装品に供給する。このため、エンジン103が停止したときであっても、左右の電動モータ10L,10Rを駆動して自走式除雪機100を走行させることができる。
走行準備レバー131を握るとともに、オーガスイッチ135をオン操作することにより、電磁クラッチ126を接続(オン)し、エンジン103の動力によってオーガ123及びブロア124を回転させることができる。オーガスイッチ135をオフ操作することにより、電磁クラッチ126を断(オフ)状態にすることができる。なお、走行準備レバー131をフリーにするか、オーガスイッチ135をオフ操作するかの、いずれかにより、電磁クラッチ126を断状態にすることができる。
次に、走行系統について説明する。
自走式除雪機100は、普通車両のパーキングブレーキに相当するブレーキとして、左右の電磁ブレーキ142L,142Rを備える。これらの電磁ブレーキ142L,142Rは、駐車中は制御部133の制御により、ブレーキ状態(オン状態)にある。
前後進速度操作部136の操作レバー136aの位置情報をポテンショメータ136bから得た制御部133は、左右のドライバ回路143L,143Rに制御信号を発して、左右の電動モータ10L,10Rに必要な駆動電流を供給させることにより、左右の電動モータ10L,10Rを回転させる。さらに、制御部133は、各電動モータ10L,10Rの回転速度をモータ回転センサ144L,144Rで検出して、その検出信号に基づいて回転速度が所定値になるようにフィードバック制御を実行する。この結果、左右の駆動輪112L,112Rは所望の方向に所定の速度で回り、走行状態となる。
左右の電動モータ10L,10Rの駆動制御方式は、例えば、モータ端子にパルス電圧を供給するパルス幅変調方式(PWM方式)であってもよい。PWM方式の場合には、制御部133の制御信号に応じて、ドライバ回路143L,143Rはパルス幅が制御されたパルス信号を発して、電動モータ10L,10Rの回転を制御する。
左右のドライバ回路143L,143Rから左右の電動モータ10L,10Rへ個別に供給される駆動電流は、電流センサ145L,145Rによって検出される。
バッテリ105の電圧(端子間電圧)は、バッテリ用電圧センサ146によって検出される。
走行中の制動は次の手順で行う。左右のドライバ回路143L,143Rは、回生ブレーキ回路を含む。バッテリから電動モータへ電気エネルギーを供給することで、電動モータは回転する。一方、発電機は回転を電気エネルギーに変換する手段である。そこで、本発明では電気的切換えにより、電動モータを発電機に変え、発電させるようにした。発電電圧がバッテリ電圧より高ければ、電気エネルギーはバッテリに蓄えることができる。これが回生ブレーキの作動原理である。
左の旋回操作スイッチ137Lをオン操作している間は、オン信号に基づいて、制御部133は左の回生ブレーキ回路を作動させ、左の電動モータ10Lの速度を下げる。右の旋回操作スイッチ137Rをオン操作している間は、オン信号に基づいて、制御部133は右の回生ブレーキ回路を作動させ、右の電動モータ10Rの速度を下げる。すなわち、左の旋回操作スイッチ137Lを操作している間だけ、自走式除雪機100は左旋回する。また、右の旋回操作スイッチ137Rを操作している間だけ、自走式除雪機100は右旋回する。
次に、上記図8に示された自走式除雪機100の制御系統図のうち、特に、制御部133と左のドライバ回路143Lと左の電動モータ10Lの関係について、図9に基づき詳細に説明する。なお、右のドライバ回路143Rと右の電動モータ10Rについても同様なので、説明を省略する。
図9に示すように、電動モータ10L(つまり、図1に示す電動モータ10)は、各ステータ31,32毎に12個の巻線38を有している。12個の巻線38を、例えば、互いに隣接し合う4つずつ直列接続することにより、複数の巻線相61〜63が構成される。具体的には、U相の巻線相61とV相の巻線相62とW相の巻線相63の3つである。これらの巻線相61〜63はステータ31,32の周方向に配列される。このように、複数の巻線相61〜63は、複数の巻線38の集合体である。複数の巻線相61〜63は、各一端同士が接続されることによって、Y結線(スター型結線)にされている。このように、複数のステータ31,32は、各ステータ31,32毎に電気的に独立した巻線38を有している。
左のドライバ回路143Lは、第1ステータ31の巻線相61〜63に駆動電流を供給する第1ドライバ回路71と、第2ステータ32の巻線相61〜63に駆動電流を供給する第2ドライバ回路72とからなる。第1ドライバ回路71は、それぞれ互いに独立したU相ドライバ74とV相ドライバ75とW相ドライバ76の、3つの相ドライバからなる。第2ドライバ回路72についても同様である。
ここで、第1のロータ22と第1のステータ31の組合せから成る構成のことを、第1モータユニット81と言う。第2のロータ23と第2のステータ32の組合せから成る構成のことを、第2モータユニット82と言う。
また、電動モータ10と、この電動モータ10に駆動電流を供給する左のドライバ回路143Lと、この左のドライバ回路143Lを制御する制御部133の組合せから成る構成のことを、動力装置90と言う。
次に、上記図9に示された回路のうち、特に、制御部133と第1ドライバ回路71と第1ステータ31の関係について、図10に基づき詳細に説明する。なお、第2ドライバ回路72と第2ステータ32についても同様なので、説明を省略する。図10において、+Vccはバッテリ105の正極である。
図10に示すように、第1ドライバ回路71において、3つの相ドライバ74〜76は同じ構成である。つまり、U相ドライバ74は、例えば、上部素子74aと下部素子74bとが直列接続され、その接続点がU相の巻線相61に接続されたハーフブリッジ回路からなる。U相ドライバ74は、2つの電流回生用ダイオード74c,74dを有する。
V相ドライバ75は、例えば、上部素子75aと下部素子75bとが直列接続され、その接続点がV相の巻線相62に接続されたハーフブリッジ回路からなる。V相ドライバ75は、2つの電流回生用ダイオード75c,75dを有する。
W相ドライバ76は、例えば、上部素子76aと下部素子76bとが直列接続され、その接続点がW相の巻線相63に接続されたハーフブリッジ回路からなる。W相ドライバ76は、2つの電流回生用ダイオード76c,76dを有する。
なお、各ドライバ71,72はハーフブリッジ回路に限定されず、例えばHブリッジ回路であってもよい。また、上部素子74a,75a,76aと下部素子74b,75b,76bは、例えばトランジスタからなる。
次に、電動モータ10が発生するトルクリップルについて説明する。
先ず、第1モータユニット81が発生するトルク、いわゆる、第1巻き線側の発生トルクについて、図10を参照しつつ図11に基づき説明する。
図11は、横軸を第1のロータの回転角とし、縦軸を各部の信号・トルクとした第1巻き線側(第1モータユニット81)の特性を示す特性図である。
第1のステータ31は、12個の巻線38を有している。このため、12個の巻線38全体の電流の切り替わり回数は24回である。つまり、第1のロータ22が15°回転する毎に12個の巻線38の電流が切り替わる。図11では、第1のロータ22の回転角が15°毎における各部の特性を示す。
ここで、位相検知センサ50における第1ホールIC(検知素子)52の出力信号をHu、第2ホールIC(検知素子)53の出力信号をHv、第3ホールIC(検知素子)54の出力信号をHwとする。
第1ドライバ回路71における上部素子74aの入力信号をUu、上部素子75aの入力信号をVu、上部素子76aの入力信号をWu、下部素子74bの入力信号をUd、下部素子75bの入力信号をVd、下部素子76bの入力信号をWdとする。
第1巻線側において、U相の巻線相61に供給される駆動電流をIu、V相の巻線相62に供給される駆動電流をIv、W相の巻線相63に供給される駆動電流をIwとする。
なお、Hは高レベル信号、Lは低レベル信号である。また、駆動電流において、+はプラス電流、−はマイナス電流である。
図11に示すように、3つのホールIC52〜54が発生する出力信号の波形は、第1のロータ22の回転角30°ずつ位相がずれる。このため、3つの巻線相61〜63に供給される駆動電流の波形は、第1のロータ22の回転角30°ずつ位相がずれる。この結果、第1巻線側における第1のロータ22は、回転角15°毎にトルクを発生することが判る。このままでは、第1のロータ22が発生するトルクのピーク値は、比較的大きい。
電動モータ10の振動を抑制するとともに、電動モータ10からトルクを効率良く出力するには、トルクリップルを抑制することが好ましい。
次に、第1巻線側(第1モータユニット81)における第1のロータ22が発生したトルクと、第2巻線側(第2モータユニット82)における第2のロータ23が発生したトルクとの、合成トルクについて、図4及び図6を参照しつつ図12に基づき説明する。
電動モータ10は、第1及び第2のロータ22,23の位相が互いに角度θ2ずれているとともに、第1及び第2のステータ31,32の位相が互いに一致している。または、電動モータ10は、第1及び第2のロータ22,23の位相が互いに一致しているとともに、第1及び第2のステータ31,32の位相が互いに角度θ2ずれている。
第1のロータ22が15°回転する毎に12個の巻線38の電流が切り替わるので、θ2の値を7.5°に設定した。この結果を図12に示す。
図12は、横軸を第1・第2のロータの回転角とし縦軸を発生トルクとして、合成トルクを示すトルク特性図である。
図12によれば、第1巻き線側がトルクを発生してから、第1・第2ロータ22,23が回転角θ2だけ回転したときに(θ2=7.5°)、第2巻き線側がトルクを発生することが判る。つまり、第1巻き線側と第2巻き線側とで、トルクを発生するタイミングがずれる。この結果、第1巻き線側が発生するトルクと、第2巻き線側が発生するトルクとの合成トルク(電動モータ10全体の発生トルク)は、回転角θ2毎にトルクを発生する。
この結果、1つのロータと1つのステータの組合せからなるモータユニット81,82毎に発生する、各トルクリップルの位相をずらすことができる。このため、電動モータ10全体のトルクリップルを容易に抑制することができる。つまり、電動モータ10が発生するトルクを平滑化することができる。しかも、トルクリップルを抑制するのに、互いに位相をずらして配置された複数のロータ22,23を1つのモータ軸21に固定する、または、複数のステータ31,32の位相を互いにずらすというだけの簡単な構成ですむ。
次に、上記図8及び図9に示す制御部133をマイクロコンピュータとした場合の制御フローについて、図9を参照しつつ、図13〜図14に基づき説明する。
但し、図13〜図14に示す制御フローの構成の場合において、電動モータ10は次のように構成されている。つまり、複数のロータ22,23は互いに位相が一致して配置されており、複数のステータ31,32も互いに位相が一致して配置されている。
これらの制御フローは、例えばメインスイッチ134をオンにしたときに開始する。図中、ST××はステップ番号を示す。特に説明がないステップ番号については、番号順に進行する。
なお、以下の制御フローについては、特に、制御部133と左のドライバ回路143Lと左の電動モータ10Lの関係について述べる。右のドライバ回路143Rと右の電動モータ10Rについても同様なので、説明を省略する。
図13は本発明に係る制御部の制御フローチャート(第1実施例)である。
ST01;ドライバ回路143Lから電動モータ10Lに供給される駆動電流Imrを、電流センサ145Lによって検出する。
ST02;駆動電流Imrが、予め設定されている所定の基準電流Imsを下回っているか否かを調べ、YESならST03に進み、NOならST04に進む。ここで、基準電流Imsは、除雪作業装置102による除雪作業をすることなく自走式除雪機100を走行させたときに必要な駆動電流である。
ST03;YESなので、制御部133に記憶されている複数の制御モードの中から、軽負荷制御モードを選択する。軽負荷制御モードは、複数の巻線38における所定の巻線38にだけ駆動電流を供給するように、ドライバ回路143Lを制御する制御モードである。例えば、第1及び第2ステータ31,32のうち、一方のステータにおける各巻線38にだけ駆動電流を供給する。
ST04;NOなので、制御部133に記憶されている複数の制御モードの中から、通常制御モードを選択する。通常制御モードは、全ての巻線38に駆動電流を供給するように、ドライバ回路143Lを制御する制御モードである。
ST05;上記ST03またはST04で選択された制御モードに基づいて、ドライバ回路143Lを制御した後に、この制御フローにおける制御を終了する。
このように、図13に示す第1実施例においては、除雪作業装置102による除雪作業をすることなく自走式除雪機100を走行させたときには、電動モータ10L,10Rに掛かる負荷が小さい。この結果、電動モータ10L,10Rに供給される駆動電流Imrは基準電流Imsを下回っている。
図13に示す制御フローチャートの制御を実行する制御部133は、電動モータ10Lに供給される駆動電流Imrが所定の基準電流Imsを下回っているという条件を満たしていると判断したときに(ST02)、複数の巻線38における所定の巻線38にだけ駆動電流を供給するように、複数のドライバ回路71,72を制御する(ST03、ST05)。この結果、電動モータ10L,10Rが発生するトルクは小さい。
一方、除雪作業装置102によって除雪作業をしながら自走式除雪機100を走行させたときには、電動モータ10L,10Rに掛かる負荷は大きい。この結果、電動モータ10L,10Rに供給される駆動電流Imrは、基準電流Imsに達する。このときに、制御部133は、例えば、全ての巻線38に駆動電流を供給するように制御すればよい(ST04、ST05)。この結果、電動モータ10L,10Rが発生するトルクは大きい。しかも、作業者の速度操作に応じて、電動モータ10L,10Rを低速回転させることができる。
このように、除雪作業装置102による除雪作業の有無によって、電動モータ10L,10Rに対する駆動電流の供給を変更するだけであるから、簡単な構成で電動モータ10L,10Rの消費電力を抑制することができる。
さらには、電動モータ10は、1つのモータ軸20と複数のロータ22,23と複数のステータ31,32とからなる。各ステータ31,32の巻線38は、ステータ31,32毎に電気的に独立している。ドライバ回路71,72は、各ステータ31,32の巻線38毎に個別に駆動電流を供給するように、複数個に分けられている。複数のドライバ回路71,72を制御部133で個別に制御することができる。
このため、各ドライバ回路71,72の電流供給能力は小さくてすむ。各ドライバ回路71,72を小型化することができる。
また、ドライバ回路71,72は発熱するものである。これに対して、ドライバ回路71,72を複数個に分けたので、各ドライバ回路71,72からの放熱を分散することができる。このため、各ドライバ回路71,72を冷却するためのヒートシンクを小型にすることができる。従って、動力装置90を小型化することができる。
さらには、ドライバ回路71,72が複数個に分けられているので、電動モータ10に掛かる負荷の変動に応じて、制御部133は複数のドライバ回路71,72を個別に制御することができる。つまり、必要な巻線38にだけ駆動電流を供給する。この結果、電動モータ10による無駄な消費電流(駆動電流)を容易に抑制して、省エネルギー化を進めることができる。しかも、動力装置90は簡単な構成ですむ。
図14は本発明に係る制御部の制御フローチャート(第2実施例)である。
ST11;各種信号を読み込む。
ST12;除雪作業が停止中であるか否かを調べ、YESならST13に進み、NOならST15に進む。例えば、オーガスイッチ135がオフであるときに、「除雪作業が停止中」であると判断する。
ST13;走行操作がされたか否かを調べ、YESならST14に進み、NOならこの制御フローにおける制御を終了する。例えば、操作レバー136aが前方または後方にスイング操作されているとき(倒されているとき)に、「走行操作がされた」と判断する。
ST14;制御部133に記憶されている複数の制御モードの中から、軽負荷制御モードを選択する。軽負荷制御モードは、複数の巻線38における所定の巻線38にだけ駆動電流を供給するように、ドライバ回路143Lを制御する制御モードである。例えば、第1及び第2ステータ31,32のうち、一方のステータにおける各巻線38にだけ駆動電流を供給する。
ST15;走行操作がされたか否かを調べ、YESならST16に進み、NOならこの制御フローにおける制御を終了する。
ST16;制御部133に記憶されている複数の制御モードの中から、通常制御モードを選択する。通常制御モードは、全ての巻線38に駆動電流を供給するように、ドライバ回路143Lを制御する制御モードである。
ST17;上記ST14またはST16で選択された制御モードに基づいて、ドライバ回路143Lを制御した後に、この制御フローにおける制御を終了する。
このように、図14に示す第2実施例においては、除雪作業装置102による除雪作業をすることなく自走式除雪機100を走行させたときには、電動モータ10L,10Rに掛かる負荷が小さい。この結果、電動モータ10L,10Rに供給される駆動電流Imrは基準電流Imsを下回っている。
図14に示す制御フローチャートの制御を実行する制御部133は、除雪作業装置102による除雪作業が停止中であるという条件(ST12)と、走行装置111L,111Rが走行操作されているという条件(ST13)の、2つの条件を満たしていると判断したときに、複数の巻線38における所定の巻線38にだけ駆動電流を供給するように、複数のドライバ回路71,72を制御する(ST14、ST17)。この結果、電動モータ10L,10Rが発生するトルクは小さい。
一方、除雪作業装置102によって除雪作業をしながら自走式除雪機100を走行させたときには、電動モータ10L,10Rに掛かる負荷は大きい。この結果、電動モータ10L,10Rに供給される駆動電流Imrは、基準電流Imsに達する。このときに、制御部133は、例えば、全ての巻線38に駆動電流を供給するように制御すればよい(ST16、ST17)。この結果、電動モータ10L,10Rが発生するトルクは大きい。しかも、作業者の速度操作に応じて、電動モータ10L,10Rを低速回転させることができる。
このように、除雪作業装置102による除雪作業の有無によって、電動モータ10L,10Rに対する駆動電流の供給を変更するだけであるから、簡単な構成で電動モータ10L,10Rの消費電力を抑制することができる。
さらには、ドライバ回路71,72が複数個に分けられているので、電動モータ10に掛かる負荷の変動に応じて、制御部133は複数のドライバ回路71,72を個別に制御することができる。つまり、必要な巻線38にだけ駆動電流を供給する。この結果、電動モータ10による無駄な消費電流(駆動電流)を容易に抑制して、省エネルギー化を進めることができる。しかも、動力装置90は簡単な構成ですむ。
次に、走行用電動モータ10と制御部133とドライバ回路143Lの変形例について、図15〜図20に基づき説明する。なお、図1〜図14に示す電動モータ10、自走式除雪機100、制御部133及びドライバ回路143Lと同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
図15は、本発明に係る変形例の走行用電動モータの断面図であり、上記図1に合わせて表したものである。変形例の走行用電動モータ10Aは、ロータブロック20Aとステータブロック30Aとからなる、ブラシレス式インナロータ型直流モータである。
ロータブロック20Aは、1つのモータ軸21Aと1つのロータ22Aとからなる。ロータ22Aは、モータ軸21Aに例えば圧入によって固定された環状の部材であって、図1〜図4に示す第1ロータ22と実質的に同じ構成である。但し、ロータ22Aは、複数のステータ31,32,39の全てに対応するべく、第1ロータ22よりも細長い構成である。このため、複数の永久磁石26Aの長さは、ロータ22Aの長さに対応して大きく設定されている。
次に、ステータブロック30Aについて説明する。ステータブロック30Aは、3つのステータ31,32,39と、2つのステータ間用スペーサ33,33と、2つのカバー34,35とからなる。3つのステータ31,32,39は、モータ軸21Aの軸方向に複数の部材に分割され、且つ、1つのロータ22Aに個別に対応するように配置された、環状のアウタステータである。3つのステータ31,32,39は、互いに位相が一致して配置されている。
モータ軸21Aに対して、ロータ22Aと各ステータ31,32,39は同心に配置されている。ロータ22Aは、対応する各ステータ31,32,39の内部に若干の間隙(エアギャップ)を有して配置される。
このように、変形例の電動モータ10Aは、1つのモータ軸21Aと、このモータ軸21Aに設けられた1つのロータ22Aと、このロータ22Aに対応してモータ軸方向に配列された3つのステータ31,32,39とからなる、ブラシレス式インナロータ型直流モータである。
ロータブロック20Aは、ロータ22Aが1つだけである他には、図1〜図4に示すロータブロック20と実質的に同じ構成である。
ステータブロック30Aは、上記第1ステータ31と上記第2ステータ32に加えて更に第3ステータ39を有している他には、図1〜図4に示すステータブロック30と実質的に同じ構成である。
次に、変形例における、制御部133と左のドライバ回路143Lと左の電動モータ10Aの関係について、図16に基づき詳細に説明する。
ここで、図16に示すように、ロータ22Aと第1のステータ31の組合せから成る構成のことを、第1モータユニット81Aと言う。ロータ22Aと第2のステータ32の組合せから成る構成のことを、第2モータユニット82Aと言う。ロータ22Aと第3のステータ39の組合せから成る構成のことを、第3モータユニット83Aと言う。
また、電動モータ10Aと、この電動モータ10Aに駆動電流を供給するドライバ回路143Lと、このドライバ回路143Lを制御する制御部133の組合せから成る構成のことを、動力装置90Aと言う。
電動モータ10Aは、各ステータ31,32,39毎に12個の巻線38を有している。12個の巻線38を、例えば、互いに隣接し合う4つずつ直列接続することにより、複数の巻線相61〜63が構成される。具体的には、U相の巻線相61とV相の巻線相62とW相の巻線相63の3つである。これらの巻線相61〜63はステータ31,32,39の周方向に配列される。このように、複数の巻線相61〜63は、複数の巻線38の集合体であって、互いに電気的に独立している。複数の巻線相61〜63は、各一端同士が接続されることによって、Y結線(スター型結線)にされている。
変形例のドライバ回路143Lは、第1ドライバ回路71と第2ドライバ回路72の他に、更に第3ドライバ回路73を有する。第3ドライバ回路73は、第1ドライバ回路71と同様にそれぞれ互いに独立したU相ドライバ74とV相ドライバ75とW相ドライバ76の、3つの相ドライバからなる。つまり、第3ドライバ回路73は、第1ドライバ回路71と実質的に同じ構成である。
次に、上記図16に示す制御部133をマイクロコンピュータとした場合の制御フローについて、図16を参照しつつ、図17に基づき説明する。これらの制御フローは、例えばメインスイッチ134(図8参照)をオンにしたときに開始する。図中、ST××はステップ番号を示す。特に説明がないステップ番号については、番号順に進行する。
但し、図16に示す制御フローの構成の場合において、電動モータ10Aは次のように構成されている。つまり、複数のステータ31,32,39は互いに位相が一致して配置されている。
図17は、本発明に係る変形例の制御部の制御フローチャートである。
ST21;回生制動操作信号、つまり、左右の旋回操作スイッチ137L,137Rのスイッチ信号を読み込む。
ST22;回生制動操作がされたか否かを調べ、YESならST23に進み、NOならST21に戻る。左の旋回操作スイッチ137Lまたは右の旋回操作スイッチ137Rがオン操作されているときに、回生制動操作がされたと判断する。
ST23;バッテリ105の電圧Ebrを、バッテリ用電圧センサ146によって検出する。
ST24;電動モータ10Lからドライバ回路143Lを介してバッテリ105へ流れる回生電流Irrを、電流センサ145Lによって検出する。
ST25;バッテリ105の電圧Ebrが、予め設定されている所定の基準電圧Ebsを越えているか否かを調べ、YESならST26に進み、NOならST28に進む。バッテリ105の残量に応じて電圧Ebrは増大する。基準電圧Ebsは、バッテリ105の過充電が防止される値(例えば、バッテリ105が満充電に近い状態の電圧)に設定される。
ST26;回生電流Irrが、予め設定されている所定の基準回生電流Irsを越えているか否かを調べ、YESならST27に進み、NOならST28に進む。基準回生電流Irsは、バッテリ105の耐久性を考慮した最大限の回生電流(充電電流)に設定される。
ST27;制御部133に記憶されている複数の制御モードの中から、アンバランス回生制御モードを選択する。
アンバランス回生制御モードは、回生制動時において、3つのモータユニット81A,82A,83Aが不均等のトルクを発生するように、3つのドライバ回路71〜73を制御するモードである。制御部133は、アンバランス回生制御モードを実行することによって、各モータユニット81A,82A,83Aが発生するトルクの配分を不均等とするように、3つのドライバ回路71〜73を制御することになる。3つのモータユニット81A,82A,83Aが発生するトルクの総和、つまり、合成トルクは、制御部133が電動モータ10Aに要求するトルク(必要トルク)である。この場合の合成トルクは、回生トルクである。アンバランス回生制御モードの一例については、図19及び図20に基づいて説明する。
ST28;制御部133に記憶されている複数の制御モードの中から、通常回生制御モードを選択する。
通常回生制御モードは、回生制動時において、3つのモータユニット81A,82A,83Aが均等のトルクを発生するように、3つのドライバ回路71〜73を制御するモードである。制御部133は、通常回生制御モードを実行することによって、各モータユニット81A,82A,83Aが発生するトルクの配分を均等とするように、3つのドライバ回路71〜73を制御することになる。3つのモータユニット81A,82A,83Aが発生するトルクの総和、つまり、合成トルクは、制御部133が電動モータ10Aに要求するトルク(必要トルク)である。この場合の合成トルクは、回生トルクである。通常回生制御モードの一例については、図18に基づいて説明する。
ST29;上記ST27またはST28で選択された回生制御モードに基づいて、ドライバ回路143Lを制御した後に、この制御フローにおける制御を終了する。
図18は、図17のST28に示された通常回生制御モードの一例を説明する説明図であり、上記図11と同様の表し方をしてある。つまり、図18は、横軸をロータの回転角とし、縦軸を各部の信号・トルクとしたモータユニットの制御特性を示している。
第1モータユニット81Aが発生するトルク(第1巻線側の発生トルク)はTb1である。第2モータユニット82Aが発生するトルク(第2巻線側の発生トルク)はTb2である。第3モータユニット83Aが発生するトルク(第3巻線側の発生トルク)はTb3である。3つのトルクTb1〜Tb3の総和、つまり、合成トルクはTbtである。
先ず、第1モータユニット81Aについて説明する。回生制動時において、制御部133は、第1ドライバ回路71における全ての上部素子へ発する信号(入力信号Uu,Vu,Wu)を低レベル信号Lとする。このため、第1巻線側の発生トルクTb1は負の値となる。
同様に、制御部133は、第2ドライバ回路72と第3ドライバ回路73にも、第1ドライバ回路71と同じ信号を発する。このため、第2巻線側の発生トルクTb2と第3巻線側の発生トルクTb3も負の値となる。
各発生トルクTb1,Tb2,Tb3の値は同一である。合成トルクTbtは、Tb1,Tb2,Tb3を合成した負の値であるから、回生トルクである。
このように、通常回生制御モードによれば、制御部133が電動モータ10Aに要求する回生トルクTbt(所要回生トルクTbt)を、3つのモータユニット81A,82A,83Aに均等に分配することができる。
所要回生トルクTbtとは、外部条件(例えば、電動モータ10Aで駆動する負荷を停止させるときの条件)に応じて制御部133が演算して求めた値である。
図19は、図17のST27に示されたアンバランス回生制御モードの一例を説明する説明図(その1)であり、上記図18と同様の表し方をしてある。つまり、図19は、横軸をロータの回転角とし、縦軸を各部の信号・トルクとした第1モータユニット81Aの制御特性を示している。
回生制動時において、制御部133は、第1ホールIC52の出力信号に応じて第1ドライバ回路71における上部素子と下部素子に制御信号を発する。このため、第1巻線側の発生トルクTb1は正の値となる。
図20は、図17のST27に示されたアンバランス回生制御モードの一例を説明する説明図(その2)であり、上記図19と同様の表し方をしてある。つまり、図20は、横軸をロータの回転角とし、縦軸を各部の信号・トルクとした第2及び第3モータユニット82A、83Aの制御特性を示している。
回生制動時において、制御部133は、第2及び第3モータユニット82A、83Aにおける全ての上部素子へ発する信号(入力信号Uu,Vu,Wu)を低レベル信号Lとする。このため、第2及び第3の発生トルクTb2,Tb3は負の値となる。
上記図19に示す第1巻線側の発生トルクTb1と、図20に示す第2及び第3巻線側の発生トルクTb2,Tb3とは、絶対値が同一である。合成トルクTbtは、Tb1,Tb2,Tb3を合成した負の値となる。つまり、合成トルクTbtは回生トルクである。
このように、アンバランス回生制御モードによれば、制御部133が電動モータ10Aに要求する回生トルクTbtを、3つのモータユニット81A,82A,83Aに不均等に分配することができる。
ここで、アンバランス回生制御モードにおける、各巻線側の発生トルクTb1,Tb2,Tb3と所要回生トルクTbtの関係をまとめると、次の通りである。
各巻線側の発生トルクTb1,Tb2,Tb3については、所要回生トルクTbtに所定の係数α1,α2,α3を乗算することによって設定することができる。例えば、第1巻線側の係数をα1、第2巻線側の係数をα2、第3巻線側の係数をα3とする。この結果、次式によって、各巻線側の発生トルクTb1,Tb2,Tb3が決まる。なお、上述のように、所要回生トルクTbtは負の値である。
Tb1=Tbt×α1
Tb2=Tbt×α2
Tb3=Tbt×α3
但し、条件式「α1+α2+α3=+1」を満足することを条件とする。例えば、α1=−1、α2=+1、α3=+1とする。
このようにすることによって、第1巻線側の発生トルクTb1を正転駆動トルクとする。また、第2及び第3巻線側の発生トルクTb2,Tb3を回生トルクとする。
Tb1が正の値、Tb2,Tb3が負の値であり、しかも、全ての値の絶対値が同一である。このため、Tb1,Tb2,Tb3の総和であるTbtの値は、Tb3の値と同じ回生トルクになる。このTbtによって電動モータ10Aを回生制動させることができる。
しかも、Tb1,Tb2,Tb3を積極的に不均等(アンバランス)に設定することによって、電動モータ10Aから外部に出力されるトルクは、図18に示す通常回生制御モードの場合と同じであっても、バッテリ105に回生される電力を低減させることができる。
詳しく説明すると、次の通りである。なお、理解を容易にするために、トルクと電流と効率の関係だけを説明する。
ここで、一般的な電動モータが駆動トルクを発生するときの効率(モータ駆動時の効率)をηoとする。駆動トルクは、モータ駆動電流と効率ηoの積に比例する。言い換えると、モータ駆動電流は、駆動トルクと効率ηoの逆数(1/ηo)との積に比例する。
また、回生制動時に、電動モータが回生トルクに応じて回生電流を発生するときの効率(回生制動時の効率)をηiとする。回生電流は、回生トルクと効率ηiの積に比例する。なお、効率ηiは効率ηoと概ね同じと考えて差し支えない。
ところで、図17のST28に示された通常回生制御モードにおける、モータ全体の効率ηtuは効率ηiと等しい(ηtu=ηi)。
これに対し、図17のST27に示されたアンバランス回生制御モードにおいて、第1巻線側のモータ駆動電流I1は、駆動トルクと効率ηoの逆数(1/ηo)との積に比例する。また、第2巻線側の回生電流I2は、回生トルクと効率ηiの積に比例する。第3巻線側の回生電流I3も、回生トルクと効率ηiの積に比例する。
当然のことながら、駆動トルクは正の値、回生トルクは負の値である。モータ駆動電流I1は正の値、回生電流I2,I3は負の値である。モータ全体の回生トルクが負の値なので、モータ全体の回生電流Itは、式「It=I1+I2+I3」で求められる負の値である。従って、モータ全体の効率ηtaは、式「ηta=2×ηi−(1/ηo)」で求められる。
以上の説明から明らかなように、通常回生制御モードにおけるモータ全体の効率ηtuに対して、アンバランス回生制御モードにおけるモータ全体の効率ηtaは小さい(ηtu>ηta)。従って、通常回生制御モードにおいてバッテリに回生される電力に対し、アンバランス回生制御モードにおいてバッテリに回生される電力は減少する。
このように、図15〜図20に示す変形例においては、回生制動時において、バッテリ105の電圧Ebrが所定の基準電圧Ebs(例えば、バッテリ105が満充電に近い状態の電圧)を越え、且つ、回生電流Irrが所定の基準回生電流Irsを越えたときには、制御部133は、複数のドライバ回路71,72,73に対して各々異なる制御信号を発する。
一方、バッテリ105の電圧Ebrが所定の基準電圧Ebsを越えていないときや、回生電流Irrが所定の基準回生電流Irsを越えていないときには、制御部133は、複数のドライバ回路71,72,73に対して全て同じ制御信号を発する。
このように、バッテリ105の満充電時において、回生制動によるバッテリ105の過充電を防止するためには、制御部133から各ドライバ回路71,72,73へ各々異なる制御信号を発するだけでよい。このため、バッテリ105の満充電時に大きい回生電流を流すための抵抗を設ける必要はない。従って、回生制動をすることが可能な動力装置90Aを、簡単な構成にすることができる。
さらには、電動モータ10Aは、1つのモータ軸21Aと少なくとも1つのロータ22Aと複数のステータ31,32,39とからなる。各ステータ31,32,39の巻線38は、ステータ31,32,39毎に電気的に独立している。ドライバ回路71,72,73は、各ステータ31,32,39の巻線38毎に個別に駆動電流を供給するように、複数個に分けられている。複数のドライバ回路71,72,73を制御部133で個別に制御することができる。
このため、各ドライバ回路71,72,73の電流供給能力は小さくてすむ。各ドライバ回路71,72,73を小型化することができる。
また、ドライバ回路71,72,73は発熱するものである。これに対して、ドライバ回路71,72,73を複数個に分けたので、各ドライバ回路71,72,73からの放熱を分散することができる。このため、各ドライバ回路71,72,73を冷却するためのヒートシンクを小型にすることができる。従って、動力装置90Aを小型化することができる。
次に、図7及び図8に示す自走式除雪機100の変形例を図21に基づき説明する。なお、図1〜図14に示す電動モータ10や自走式除雪機100と同様の構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
図21は、本発明に係る自走式除雪機の変形例を示す側面図である。
変形性の自走式除雪機200は、機体201に、ドーザ式の除雪作業装置202と、クローラ式の左右の走行装置204L,204Rと、この左右の走行装置204L,204Rだけを駆動するための左右の走行用電動モータ10L,10Rとを備えている。
機体201は、左右両側に走行装置204L,204Rと走行用電動モータ10L,10Rを備えた走行フレーム201Aと、走行フレーム201Aの後部に上下スイング可能に取付けられた車体フレーム201Bとからなる。
車体フレーム201Bは、バッテリ205を備えるとともに、後部から後方上部へ延びる左右の操作ハンドル206L,206Rを備える。左右の操作ハンドル206L,206Rは、それぞれ先端にグリップ207L,207Rを有する。
走行フレーム201Aの後部と車体フレーム201Bの後部との間には、伸縮機構251が介在している。
除雪作業装置202は、前部に雪を押出すドーザ(排雪部材)からなる。バッテリ205は上記図8に示すバッテリ105に相当する。
左右の走行装置204L,204Rは、走行用電動モータ10L,10Rだけによって駆動される構成であり、左右のクローラベルト211L,211Rと、前部に配置された左右の駆動輪(走行輪)212L,212Rと、後部に配置された左右の転動輪213L,213Rとからなる。左の電動モータ10Lが発生したトルクにより、左の駆動輪212Lを介して左のクローラベルト211Lを駆動する。右の電動モータ10Rが発生したトルクにより、右の駆動輪212Rを介して右のクローラベルト211Rを駆動する。
このような自走式除雪機200は、前進走行しつつ前部のドーザで雪を掻き集めて除雪するので、ドーザ式除雪機と言われている。作業者は、自走式除雪機200に連れて歩行しながら、操作ハンドル206L,206Rで自走式除雪機200を操縦することができる。
左右の操作ハンドル206L,206Rの一方は、高さ調節用レバー252を備えている。作業者が高さ調節用レバー252を握っているときだけ、伸縮機構251が縮むことにより、走行フレーム201Aの後部に対して車体フレーム201Bが上方にスイングする。この結果、除雪作業装置202は上方にスイングする。
その後、作業者が高さ調節用レバー252から手を放すと、伸縮機構251が伸張することにより、走行フレーム201Aの後部に対して車体フレーム201Bが下方にスイングする。この結果、除雪作業装置202は下方にスイングする。
除雪作業装置202が、図21に示す除雪可能な位置まで下降したときに、下端位置センサ253がオン信号を発する。
左右の操作ハンドル206L,206R間には、操作盤232と制御部233が配置されている。操作盤232は、メインスイッチ234と前後進速度操作部236とを備える。メインスイッチ234は、上記図8に示すメインスイッチ134に相当する。前後進速度操作部236は、上記図8に示す前後進速度操作部136に相当する。
制御部233は、上記図8に示す制御部133に相当する。なお、上記図8に示す左右の旋回操作スイッチ137L,137Rと左右の電磁ブレーキ142L,142Rの有無については任意である。上記図8に示すその他の部材については、変形例の自走式除雪機200にも備えている。
なお、本発明の実施の形態において、電動モータ10,10Aは上記インナロータ方式に限定されるものではなく、アウタロータ方式であってもよい。
また、電動モータ10,10Aは、1つのモータ軸21,21Aと、このモータ軸21,21Aに設けられた少なくとも1つのロータ22,23,22Aと、このロータ22,23,22Aに対応してモータ軸方向に配列された複数のステータ31,32,39とからなる構成であればよい。
また、電動モータ10は、複数の巻線38を各ステータ31,32に設ける構成に限定されるものではなく、各ロータ22,23に設ける構成であってもよい。変形例の電動モータ10Aは、複数の巻線38を各ステータ31,32,39に設ける構成に限定されるものではなく、ロータ22Aに設ける構成であってもよい。その場合には、各ステータ31,32,39に複数の永久磁石26を設ければよい。
また、制御部133と左右のドライバ回路143L,143Rは、いずれか1つに組込まれた構成であってもよい。
また、1つの電動モータ10,10Aによって複数の走行装置を駆動する構成を含む。
本発明の電動モータ10,10Aは、自走式除雪機100,200に搭載するのに好適である。
本発明に係る電動モータの断面図である。 図1に示された電動モータをモータ軸方向から見た断面図である。 図1に示されたロータブロックの断面図である。 図3に示されたロータブロックの各部をモータ軸方向から見た図である。 図1に示されたステータブロックの分解状態の断面図である。 図5に示されたステータブロックの各部をモータ軸方向から見た図である。 図1に示された電動モータを搭載した自走式除雪機の側面図である。 図7に示された自走式除雪機の模式的平面図兼制御系統図である。 図8に示された自走式除雪機の制御系統のうち、制御部と左のドライバ回路と左の電動モータの回路図である。 本発明に係る動力装置の回路図である。 図10に示された第1巻き線側の特性を示す特性図である。 図1に示された電動モータの合成トルクを示すトルク特性図である。 図9に示された制御部の制御フローチャート(第1実施例)である。 図9に示された制御部の制御フローチャート(第2実施例)である。 本発明に係る変形例の走行用電動モータの断面図である。 本発明に係る変形例の動力装置の回路図である。 図16に示された制御部の制御フローチャートである。 図17に示された通常回生制御モードの一例を説明する説明図である。 図17に示されたアンバランス回生制御モードの一例を説明する説明図(その1)である。 図17に示されたアンバランス回生制御モードの一例を説明する説明図(その2)である。 本発明に係る自走式除雪機の変形例を示す側面図である。
符号の説明
10,10A,10L,10R…走行用電動モータ、21,21A…モータ軸、22…第1ロータ、22A…ロータ、23…第2ロータ、31…第1ステータ、32…第2ステータ、38…巻線、39…第3ステータ、61,62,63…巻線相、81,81A…第1モータユニット、82,82A…第2モータユニット、83A…第3モータユニット、90,90A…動力装置、100…自走式除雪機、101…機体、102…除雪作業装置、104L,104R…走行装置、105…バッテリ、133…制御部、143L,143R…ドライバ回路、Ebr…バッテリの電圧、Ebs…基準電圧、Imr…駆動電流、Ims…基準電流、Irr…回生電流、Irs…基準回生電流。

Claims (2)

  1. 電動モータであって、
    1つのモータ軸と、このモータ軸の軸方向に配列され且つモータ軸に固定された複数のロータと、この複数のロータに個別に対応するように前記軸方向に配列された複数のステータとからなり、
    前記複数のステータは、互いに位相が一致して配置されており、前記複数のロータは、互いに位相がずれて配置されていることを特徴とする電動モータ。
  2. 電動モータであって、
    1つのモータ軸と、このモータ軸の軸方向に配列され且つモータ軸に固定された複数のロータと、この複数のロータに個別に対応するように前記軸方向に配列された複数のステータとからなり、
    前記複数のロータは、互いに位相が一致して配置されており、前記複数のステータは、互いに位相がずれて配置されていることを特徴とする電動モータ。
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