JPH09154169A - 無線通信機の呼出装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 無線通信機が着信信号を受信した際に、周囲
の人に迷惑をかけることなく使用者にのみ確実に着信状
態を知らせることのできる無線通信機の呼出装置を提供
する。 【構成】 無線通信機１に着脱可能に一体に設けられる
無線通信機の呼出装置２であって、無線通信機１が着信
信号を受信した際、この無線通信機１から外部へ漏洩す
る信号を受信する受信回路２２と、この受信回路２２か
らの出力信号に応じて所定時間信号を出力する信号発生
回路２５と、この信号発生回路２５の出力信号に応じて
着信状態を報知する報知手段２８とを備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、携帯電話機等の無
線通信機の着信状態を別体の呼出装置によって報知する
ようにした無線通信機の呼出装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、無線を利用したコミニュケーショ
ンの手段として、小型のトランシーバーや携帯電話機等
の無線通信機類が急速に普及してきている。これらの無
線通信機は使用者が移動する場所へ手軽に持ち運びがで
きると共に、移動先において容易に他の人とのコミニュ
ケーションが行えるようにしたものである。例えば、携
帯電話機では着信信号を受信すると、内蔵されたスピー
カから呼出し音が発せられることで使用者に着信状態を
知らせるようになっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
無線通信機にあっては、例えば携帯電話機に着信があっ
て呼出し音が発せられても、周囲の騒音が大きい場所
や、或いは携帯電話機をバッグ等に収納した状態で携帯
している場合等には、呼び出し音を聞き取り難いこと、
また、電車内や劇場、会議場、病院等においては呼び出
し音が騒音となって周囲の人に迷惑がかかること、その
ため呼び出し音の音量を制限しておくと呼び出し音を認
知することができないこと等の問題点があった。

【０００４】そのため、携帯電話機に着信があった場合
に、呼び出し音に代えて携帯電話機本体を振動させるよ
うにした携帯電話機が開発されているが、このような構
造の携帯電話機を購入する際には最初から機種を限定し
なければならないこと、更には携帯電話機本体を振動さ
せるために大型のモータを装備しなければならず、その
分電池の消耗が早いばかりでなく、電話機内部の回路に
悪影響を及ぼすこと等の問題があった。

【０００５】本発明は上記問題点に鑑みなされたもの
で、無線通信機が着信信号を受信した際に、周囲の人に
迷惑をかけることなく使用者にのみ確実に着信状態を知
らせることのできる無線通信機の呼出装置を提供するこ
とを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに本発明は、無線通信機に着脱可能に一体に設けられ
る無線通信機の呼出装置であって、前記無線通信機が着
信信号を受信した際、この無線通信機から外部へ漏洩す
る信号を受信する受信回路と、この受信回路からの出力
信号に応じて所定時間信号を出力する信号発生回路と、
この信号発生回路の出力信号に応じて着信状態を報知す
る報知手段とを備えたことを特徴としている。

【０００７】請求項２は、無線通信機のイヤホン端子に
信号線で接続されて、この無線通信機からの出力信号を
受信する無線通信機の呼出装置であって、前記無線通信
機が着信信号を受信した際、前記イヤホン端子に発生す
る着信トーン信号を判別して着信状態を判定する着信判
定回路と、前記着信判定回路からの出力信号に応じて所
定時間信号を出力する信号発生回路と、この信号発生回
路の出力信号に応じて着信状態を報知する報知手段とを
備えたことを特徴としている。

【０００８】請求項３は、前記呼出装置の装置本体が、
前記無線通信機に取付腕、マジックテープ、叉は両面テ
ープ等の固定手段で着脱可能に取り付けられることを特
徴としている。

【０００９】請求項４は、前記呼出装置の報知手段が振
動子で構成され、かつ装置本体の外側へ突出して設けら
れていることを特徴としている。

【００１０】請求項５は、前記呼出装置が前記無線通信
機に着脱可能な電池パックに設けられていることを特徴
としている。

【００１１】請求項６は、前記無線通信機と呼出装置を
接続する信号線のイヤホン端子側に、一端に前記イヤホ
ン端子と接続される接続金具が形成されると共に他端に
２股のイヤホン端子が形成された２股端子を設けたこと
を特徴としている。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて詳細に説明する。図１は本発明の実施の形態の
全体の外観を示す図であり、図中符号１は無線通信機と
しての携帯電話機、２は呼出装置である。携帯電話機１
の上部にはアンテナ１１とイヤホン端子１２が設けてあ
る。

【００１３】呼出装置２は、携帯電話機１の背面に着脱
可能に装着して使用されるものであり、携帯電話機の形
状に合わせて薄い矩形状に形成された装置本体２ａと、
この装置本体２ａを携帯電話機１に固定する取付腕２ｂ
とから構成され、装置本体２ａの側面には電源スイッチ
２ｃ、バッテリーチェック２ｄが設けてある。なお、取
付腕２ｂは、装置本体２ａと一体であっても、別体であ
ってもよい。

【００１４】装置本体２ａの内部には、図２に示すよう
に、携帯電話機１の中間周波回路から外部に漏れ出てく
る極微弱な電波を受信する受信用のアンテナ部２１、こ
のアンテナ部２１に接続された受信回路２２、この受信
回路２２に接続された検波増幅回路２３、検波増幅回路
２３に接続された着信判定回路２４、この着信判定回路
２４に接続されたタイマー回路２５、タイマー回路２５
に接続された出力増幅回路２６、この出力増幅回路２６
に接続された報知手段としての駆動モータ２７及び振動
子２８等から構成されている。

【００１５】前記受信用のアンテナ部２１は、呼出装置
２に内蔵された回路基板上に設けらた複数のアンテナに
よって構成され、これら複数のアンテナによって異なる
周波数帯域の信号を各々受信することができる。本実施
の形態では、７００ＭＨｚ〜２．１ＧＨｚの受信帯域を
有しており、携帯電話機１が着信信号を受信した際、携
帯電話機の外部に漏洩する極微弱な信号を受信する。こ
の極微弱な信号は携帯電話機１に内蔵された複数のダウ
ンコンバータとしての中間周波回路のうち、例えば第１
段目のダウンコンバータの出力端から漏洩する信号であ
る。この信号はアナログタイプの携帯電話機の場合に
は、８５４ＭＨｚ（９３４ＭＨｚ（入力信号）−８０Ｍ
Ｈｚ（局部発振周波数））であり、デジタルタイプの携
帯電話機の場合には、１３５０ＭＨｚ（１４３０ＭＨｚ
（入力信号）−８０ＭＨｚ（局部発振周波数））であ
る。

【００１６】さらに、アンテナ部２１で受信された着信
信号は、受信回路２２によって必要のない周波数成分が
除去された後、検波増幅回路２３へ供給される。検波増
幅回路２３では、受信したＲＦ信号が受信電波であるか
否かの判定が可能な電源電圧まで増幅される。ついで、
着信判定回路２４で通信方式がアナログであるのかデジ
タルであるのかが判断された後、着信が正規の状態であ
る場合に次のタイマー回路２５を始動させる。このタイ
マー回路２５が始動すると、タイマー回路２５以降の回
路に加えられる電源がある一定時間だけＯＮとなり、待
機状態の消費電力を極力減少させるようにしている。そ
して、電源がＯＮとなると出力増幅回路２６を経て報知
手段のモータ２７を駆動させて振動子２８を振動させる
ことで、使用者に携帯電話機１への着信状態を知らせ
る。

【００１７】上記のように構成された本実施の形態の携
帯電話機の呼出装置は、携帯電話機１が着信信号を受信
すると、この受信状態を検出して装置本体２ａが振動す
ることで使用者に着信状態を知らせることができるの
で、周囲の騒音が大きい場所や、携帯電話機をバッグ等
に収納した状態で呼出し音が聞き取り難い場所、或いは
車中や劇場、会議場、病院等の呼出し音が騒音となるよ
うな場所においても、周囲の人に迷惑をかけることなく
確実に着信状態を知ることができる。

【００１８】また、呼出装置２は市販の携帯電話機１に
簡単に取り付けることが可能である。なお、呼出装置２
の携帯電話機１への固定手段としては、取付腕２ｂの他
にもマジックテープや両面テープ等を利用して取り付け
るようにすることが好ましい。

【００１９】次に、図３ないし図５を用いて本発明の第
２実施の形態を説明する。第２実施の形態の携帯電話機
の呼出装置は、呼出装置２が携帯電話機１のイヤホン端
子１２と信号線３で接続されており、この信号線３を介
して携帯電話機１が着信信号を受信した際に、イヤホン
端子１２に発生する着信トーン信号を判別して着信状態
を知らせるようにしたものである。

【００２０】呼出装置２は、薄型の矩形に形成されて、
側面に電源スイッチ２ｃ、及びバッテリーチェック２ｅ
が設けられており、図３に示すように、イヤホン端子１
２に信号線３を接続した状態で携帯電話機１とは別体と
して使用者がワイシャツのポケット等に入れて使用した
り、また、図４に示すように、携帯電話機１の背面にマ
ジックテープや両面テープ等の固定手段で一体に取り付
けて使用したりすることが可能である。さらに、信号線
３を装置本体２ａの内部に巻取り可能とすることで、両
方の使用方法が可能である。

【００２１】図５は装置本体２の回路構成のブロック図
を示すものであり、上記実施の形態ではアンテナ部２１
を用いて着信信号を受信するのに対して、信号線３をイ
ヤホン端子１２に接続してイヤホン端子１２に発生する
着信トーン信号を直接受信するようにしたものであり、
信号線３からの信号はまず信号増幅回路２２へ入力され
て増幅され、ついでトーン判定回路２３でトーン信号が
判別された後、信号が着信判定回路２４へ送られる。そ
の他の構成、作用効果については上記実施の形態の回路
構成と同様である。したがって、本実施の形態の携帯電
話機の呼出装置においても、上記の実施の形態の呼出装
置と同様に、周囲の人に迷惑をかけることなく確実に着
信状態を知ることができる。

【００２２】次に本発明の第３実施の形態として、図６
に示すように、呼出装置２の報知手段を構成する振動子
２８を装置本体２ａの外側へ突出させることで、呼出装
置本体２ａ全体を振動させることなく、振動子２８の振
動が装置本体２ａや、携帯電話機１に直接的に伝わるの
を防止し、かつ消費電力を低減させるようにしてもよ
い。なお、報知手段の他の構造として、振動子の変わり
に圧電素子を使用してもよい。

【００２３】次に図７を用いて、本発明の第４実施の形
態を説明する。この実施の形態は、携帯電話機の呼出装
置２を無線通信機１に着脱可能な電池パック１３と一体
に設けたものである。この電池パック１３の内部に、バ
ッテリー部分と図２に示す呼出装置２の回路及び報知部
分とを一体に設けるように構成することで、携帯電話機
の中間周波回路から外部に漏れ出てくる極微弱な電波を
受信することで着信状態を知るようにしたり、或いはバ
ッテリー部分と図５に示す呼出装置２の回路及び報知部
分を一体に設け、かつ携帯電話機のイヤホン端子との間
を信号線で接続することで、携帯電話機１が着信信号を
受信した際に、イヤホン端子１２に発生する着信トーン
信号を判別して着信状態を知らせるようにしたりするも
のである。また、この実施の形態の呼出装置２では、第
３の実施の形態における振動子２８を装置本体２ａの外
側へ突出させるようにすることが好ましい。なお、電池
パック１３の側面には電源スイッチ１３ｃと、バッテリ
チェク１３ｄが設けてある。

【００２４】次に図８を用いて、本発明の第５実施の形
態を説明する。本実施の形態は、携帯電話機１のイヤホ
ン端子１２に２股端子４を設け、この２股端子４に呼出
装置の装置本体２ａの信号線３と、他の装置の信号線５
を同時に接続可能としたものである。この２股端子４
は、図８に示すように、携帯電話機１のイヤホン端子１
２に挿入接続される接続金具部４１と、この接続金具部
４１の上部に形成された２股のイヤホン端子部４２とか
ら形成され、２股のイヤホン端子部４２の一方には呼出
装置２の信号線３のジャック３ａが挿入接続され、他方
の他の装置、例えばイヤホンマイク等の信号線５のジャ
ック５ａが挿入接続される。したがって、本第５実施の
形態では、携帯電話機１のイヤホン端子１２に呼出装置
２と他の装置とを同時に接続して、携帯電話機１からの
トーン信号を取り出すことが可能である。

【００２５】また、上記実施例では、本発明を携帯電話
機に適用したが、これに限定されることなく、例えば、
ＰＨＳやトランシーバ等の携帯電話機以外の無線通信機
に適用でることは勿論である。

【００２６】

【発明の効果】上述したように本発明は、無線通信機に
着脱可能に一体に設けられる無線通信機の呼出装置であ
って、無線通信機が着信信号を受信した際、この無線通
信機から外部へ漏洩する信号を受信する受信回路と、信
号発生回路と、報知手段とを備えているので、無線通信
機が着信信号を受信した際に、この着信状態を周囲の人
に迷惑をかけることなく使用者にのみ確実に知らせるこ
とができる。

【００２７】請求項２では、無線通信機が着信信号を受
信した際、イヤホン端子に発生する着信トーン信号を判
別して着信状態を判定する着信判定回路と、信号発生回
路と、報知手段とを備えたので、イヤホン端子に発生す
る着信トーン信号を直接受信回路で受信することができ
るので正確に信号を受信可能であると共に、装置を安価
に製造することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の無線通信機の呼出装置の第１実施の形
態の外観を示す斜視図である。

【図２】本発明の無線通信機の呼出装置の回路構成を示
すブロック図である。

【図３】本発明の無線通信機の呼出装置の第２の実施の
形態の外観を示す斜視図である。

【図４】本発明の無線通信機の呼出装置の第２の実施の
形態の外観を示す斜視図である。

【図５】本発明の無線通信機の呼出装置の第２の実施の
形態の回路構成を示すブロック図である。

【図６】本発明の無線通信機の呼出装置の第３実施の形
態の外観を示す斜視図である。

【図７】本発明の無線通信機の呼出装置の第４実施の形
態を説明する説明図である。

【図８】本発明の無線通信機の呼出装置の第５実施の形
態を説明する説明図である。

【符号の説明】

１ 無線通信機 １２ イヤホン端子 １３ 電池パック ２ 呼出装置 ２ａ 装置本体 ２ｂ 取付腕（固定手段） ２２ 受信回路 ２４ 着信判定回路 ２５ タイマー回路（信号発生回路） ２８ 振動子 ３ 信号線

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 無線通信機に着脱可能に一体に設けられ
   る無線通信機の呼出装置であって、 前記無線通信機が着信信号を受信した際、この無線通信
   機から外部へ漏洩する信号を受信する受信回路と、 この受信回路からの出力信号に応じて所定時間信号を出
   力する信号発生回路と、 この信号発生回路の出力信号
   に応じて着信状態を報知する報知手段とを備えたことを
   特徴とする無線通信機の呼出装置。
2. 【請求項２】 無線通信機のイヤホン端子に信号線で接
   続されて、この無線通信機からの出力信号を受信する無
   線通信機の呼出装置であって、 前記無線通信機が着信信号を受信した際、前記イヤホン
   端子に発生する着信トーン信号を判別して着信状態を判
   定する着信判定回路と、 前記着信判定回路からの出力信号に応じて所定時間信号
   を出力する信号発生回路と、 この信号発生回路の出力信号に応じて着信状態を報知す
   る報知手段とを備えたことを特徴とする無線通信機の呼
   出装置。
3. 【請求項３】 前記呼出装置の装置本体が、前記無線通
   信機に取付腕、マジックテープ、叉は両面テープ等の固
   定手段で着脱可能に取り付けられることを特徴とする請
   求項１叉は２に記載の無線通信機の呼出装置。
4. 【請求項４】 前記呼出装置の報知手段が振動子で構成
   され、かつ装置本体の外側へ突出して設けられているこ
   とを特徴とする請求項１叉は２に記載の無線通信機の呼
   出装置。
5. 【請求項５】 前記呼出装置が前記無線通信機に着脱可
   能な電池パックに設けられていることを特徴とする請求
   項１、２叉は４に記載の無線通信機の呼出装置。
6. 【請求項６】 前記無線通信機と呼出装置を接続する信
   号線のイヤホン端子側に、一端に前記イヤホン端子と接
   続される接続金具が形成されると共に他端に２股のイヤ
   ホン端子が形成された２股端子を設けたことを特徴とす
   る請求項２に記載の無線通信機の呼出装置。