JPH09151925A - タッピンねじ及びタッピンねじの製造方法 - Google Patents
タッピンねじ及びタッピンねじの製造方法Info
- Publication number
- JPH09151925A JPH09151925A JP34658095A JP34658095A JPH09151925A JP H09151925 A JPH09151925 A JP H09151925A JP 34658095 A JP34658095 A JP 34658095A JP 34658095 A JP34658095 A JP 34658095A JP H09151925 A JPH09151925 A JP H09151925A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- slit
- thread
- screw
- tapping screw
- head
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Forging (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】締付け初期トルクを低減するとともにワークへ
の締付けトルクのバラツキを少なくしかつ短時間での製
造を可能にする。 【構成】頭部2とねじ山11を有する脚部5とからなる
ねじで、脚部5の先端に軸線に沿いスリット10を形成
し、スリット10とねじ山11とがなす角部に丸み12
を形成したタッピンねじ及び圧造工程30において頭部
2を形成するとともに先端にスリット10を成形し、脚
部5にねじ山11を成形してスリット10とねじ山11
との角部に丸み12を形成したタッピンねじの製造方
法。 【効果】頭部が大きく、脚部が短くてもスリットが形成
でき、バリが生じることなく、締付け初期トルクが低減
される。ワークへの締付け作業の自動化が安定し、ねじ
締め機の締付けトルクの調整が容易になる。圧造工程で
頭部と一体に脚部のスリットも成形できるから作業時間
が短くなり、安価な製品を提供できる。
の締付けトルクのバラツキを少なくしかつ短時間での製
造を可能にする。 【構成】頭部2とねじ山11を有する脚部5とからなる
ねじで、脚部5の先端に軸線に沿いスリット10を形成
し、スリット10とねじ山11とがなす角部に丸み12
を形成したタッピンねじ及び圧造工程30において頭部
2を形成するとともに先端にスリット10を成形し、脚
部5にねじ山11を成形してスリット10とねじ山11
との角部に丸み12を形成したタッピンねじの製造方
法。 【効果】頭部が大きく、脚部が短くてもスリットが形成
でき、バリが生じることなく、締付け初期トルクが低減
される。ワークへの締付け作業の自動化が安定し、ねじ
締め機の締付けトルクの調整が容易になる。圧造工程で
頭部と一体に脚部のスリットも成形できるから作業時間
が短くなり、安価な製品を提供できる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はワークにあらかじめ
穿設されている下穴に対して、雌ねじを形成しながらこ
の下穴にねじ込まれるタッピンねじ及びこのタッピンね
じの製造方法に関する。
穿設されている下穴に対して、雌ねじを形成しながらこ
の下穴にねじ込まれるタッピンねじ及びこのタッピンね
じの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からこのようなタッピンねじは種々
製造され、使用されているが、これらはいずれも図6及
び図7に示すように、所定長さ寸法に切断された素材
(図示せず)の一端に圧造工程130でドライバビット
と係合可能な係合穴を有する頭部102を成形してリベ
ット部材を形成し、このリベット部材の脚部105に次
の転造工程131でねじ山111を転造成形し、更に、
このねじ山111を有するねじ素材の脚部105の先端
にスリット加工工程133において、切削工具を用いて
スリット110を形成してタッピンねじ101が製造さ
れている。この後、仕上げ工程132により熱処理及び
表面処理が施されて製品化されている。このようにして
製造されたタッピンねじ101は図6に示すように、ス
リット110の両壁がなす角度αがほぼ90°の先端形
状を有し、これがワーク(図示せず)の下穴(図示せ
ず)にねじ込まれると、ワークの下穴に雌ねじをスリッ
ト110の角部で削りながら形成している。
製造され、使用されているが、これらはいずれも図6及
び図7に示すように、所定長さ寸法に切断された素材
(図示せず)の一端に圧造工程130でドライバビット
と係合可能な係合穴を有する頭部102を成形してリベ
ット部材を形成し、このリベット部材の脚部105に次
の転造工程131でねじ山111を転造成形し、更に、
このねじ山111を有するねじ素材の脚部105の先端
にスリット加工工程133において、切削工具を用いて
スリット110を形成してタッピンねじ101が製造さ
れている。この後、仕上げ工程132により熱処理及び
表面処理が施されて製品化されている。このようにして
製造されたタッピンねじ101は図6に示すように、ス
リット110の両壁がなす角度αがほぼ90°の先端形
状を有し、これがワーク(図示せず)の下穴(図示せ
ず)にねじ込まれると、ワークの下穴に雌ねじをスリッ
ト110の角部で削りながら形成している。
【0003】この従来技術におけるタッピンねじ101
の締付け初期トルク(TS)及び締付け最大トルク(T
M)を示すと、タッピンねじ101の呼び径は4mm、
ワークの厚さが1.2mmの鉄板で、下穴径は3.4m
m、ねじ締め機の主軸回転数120rpmの測定条件で
測定した結果を表1に示す。
の締付け初期トルク(TS)及び締付け最大トルク(T
M)を示すと、タッピンねじ101の呼び径は4mm、
ワークの厚さが1.2mmの鉄板で、下穴径は3.4m
m、ねじ締め機の主軸回転数120rpmの測定条件で
測定した結果を表1に示す。
【0004】
【表1】
【0005】この表1に示すように、締付け初期トルク
の平均は、60.6N・cm、締付け最大トルク(T
M)の平均は、212N・cmである。
の平均は、60.6N・cm、締付け最大トルク(T
M)の平均は、212N・cmである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなタッピンねじは、ねじ山を転造加工してから切削工
具でスリットを切削加工して形成しているので、特に、
頭部が大きく、脚部の長さが比較的短い場合、このスリ
ットの切削加工において、切削工具をねじの軸線に沿
い、移動させて切削することは、この切削工具が頭部に
まで達するので、このため、スリットが脚部に沿って十
分に形成されず、スリット加工時に頭部を傷つけてお
り、このような脚部のねじにはスリットを形成すること
が不可能であった。その上、座金をこのタッピンねじに
組込んでいる場合でも座金の直径が大きいため、同様の
問題が生じている。また、この切削加工により、ねじ山
のスリット切削部にバリが生じ、このようなタッピンね
じを使用すると、表1に示すように、ワークの下穴への
ねじ込み時において、その締付け初期トルク(TS)が
高くなるとともにバラツキが大きくねじ締め作業の自動
化において、この締付けトルクの調整が難しい。
うなタッピンねじは、ねじ山を転造加工してから切削工
具でスリットを切削加工して形成しているので、特に、
頭部が大きく、脚部の長さが比較的短い場合、このスリ
ットの切削加工において、切削工具をねじの軸線に沿
い、移動させて切削することは、この切削工具が頭部に
まで達するので、このため、スリットが脚部に沿って十
分に形成されず、スリット加工時に頭部を傷つけてお
り、このような脚部のねじにはスリットを形成すること
が不可能であった。その上、座金をこのタッピンねじに
組込んでいる場合でも座金の直径が大きいため、同様の
問題が生じている。また、この切削加工により、ねじ山
のスリット切削部にバリが生じ、このようなタッピンね
じを使用すると、表1に示すように、ワークの下穴への
ねじ込み時において、その締付け初期トルク(TS)が
高くなるとともにバラツキが大きくねじ締め作業の自動
化において、この締付けトルクの調整が難しい。
【0007】更に、このようなタッピンねじの製造方法
においては、リベット部材の脚部にねじ山を形成してか
らこのねじ素材を別置されたねじの脚部の先端にスリッ
トを形成するためのスリット加工工程に移し、切削工具
を使用してねじ素材に一本づつスリットを切削加工で形
成しているので、タッピンねじ製造工程全体の工程が多
くなるとともにしかも、これに要する加工時間が長くな
る等、このスリット加工工程に要する製造コストが高価
になる等の課題が生じている。
においては、リベット部材の脚部にねじ山を形成してか
らこのねじ素材を別置されたねじの脚部の先端にスリッ
トを形成するためのスリット加工工程に移し、切削工具
を使用してねじ素材に一本づつスリットを切削加工で形
成しているので、タッピンねじ製造工程全体の工程が多
くなるとともにしかも、これに要する加工時間が長くな
る等、このスリット加工工程に要する製造コストが高価
になる等の課題が生じている。
【0008】本発明の第1の目的は、このような課題を
解消するとともに自動化によるねじ締め作業において、
ワークへの締付けトルクのバラツキを少なくすることで
あり、本発明の第2の目的は、下穴へのタッピンねじの
ねじ込み時において、下穴の雌ねじの成形を容易にする
ことであり、本発明の第3の目的は、タッピンねじの製
造工程を少なくし、短時間での製造を可能にすることで
ある。
解消するとともに自動化によるねじ締め作業において、
ワークへの締付けトルクのバラツキを少なくすることで
あり、本発明の第2の目的は、下穴へのタッピンねじの
ねじ込み時において、下穴の雌ねじの成形を容易にする
ことであり、本発明の第3の目的は、タッピンねじの製
造工程を少なくし、短時間での製造を可能にすることで
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的は、
ドライバビットと係合する係合穴3を有する頭部2とね
じ山11を有する脚部5とからなるねじであって、この
脚部5の先端に軸線に沿いスリット10を形成し、この
スリット10とねじ山11とがなす角部に丸み12を形
成したタッピンねじ1を提供することで達成される。
ドライバビットと係合する係合穴3を有する頭部2とね
じ山11を有する脚部5とからなるねじであって、この
脚部5の先端に軸線に沿いスリット10を形成し、この
スリット10とねじ山11とがなす角部に丸み12を形
成したタッピンねじ1を提供することで達成される。
【0010】本発明の第2の目的は、脚部先端のスリッ
ト10を構成する両壁が脚部5の横断面において90°
より大きい角度αで形成されていることで達成される。
ト10を構成する両壁が脚部5の横断面において90°
より大きい角度αで形成されていることで達成される。
【0011】本発明の第3の目的は、所定長さ寸法に切
断された素材20の一端に圧造工程30において頭部2
を形成するとともに素材20の先端にスリット10を成
形して頭部2と脚部5とからなるリベット部材を構成
し、このリベット部材の脚部5に転造工程30でねじ山
11を成形してスリット10とねじ山11との角部に丸
み12を形成したねじ部材となし、更に、このねじ部材
に熱処理及び表面処理等の仕上げ処理を施したタッピン
ねじ1の製造方法を提供することで達成される。
断された素材20の一端に圧造工程30において頭部2
を形成するとともに素材20の先端にスリット10を成
形して頭部2と脚部5とからなるリベット部材を構成
し、このリベット部材の脚部5に転造工程30でねじ山
11を成形してスリット10とねじ山11との角部に丸
み12を形成したねじ部材となし、更に、このねじ部材
に熱処理及び表面処理等の仕上げ処理を施したタッピン
ねじ1の製造方法を提供することで達成される。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1乃至
図5に基づき説明する。図1及び図2において、1はド
ライバビット(図示せず)に係合可能な係合穴3を形成
した頭部2とこの頭部2の首下部4からねじ山11を有
する脚部5とからなるタッピンねじである。前記脚部5
の先端にはその脚部5の先端から頭部2の方向に3〜4
山程度まで脚部5の軸線に沿いスリット10が形成して
あり、このスリット10は図2及び図3に示すように、
これを構成する対向する両壁が90°より大きい角度α
を有している。このスリット10とねじ山11との交叉
する角部には丸み12が形成してあり、この丸み12に
よりねじ山11はスリット10内へ僅か膨れている。ま
た、このスリット10の底は脚部5の中心軸より外側へ
離れて形成されている。
図5に基づき説明する。図1及び図2において、1はド
ライバビット(図示せず)に係合可能な係合穴3を形成
した頭部2とこの頭部2の首下部4からねじ山11を有
する脚部5とからなるタッピンねじである。前記脚部5
の先端にはその脚部5の先端から頭部2の方向に3〜4
山程度まで脚部5の軸線に沿いスリット10が形成して
あり、このスリット10は図2及び図3に示すように、
これを構成する対向する両壁が90°より大きい角度α
を有している。このスリット10とねじ山11との交叉
する角部には丸み12が形成してあり、この丸み12に
よりねじ山11はスリット10内へ僅か膨れている。ま
た、このスリット10の底は脚部5の中心軸より外側へ
離れて形成されている。
【0013】更に、このタッピンねじ1は図4に示す製
造工程により製造されており、30はあらかじめ所定寸
法に切断された素材に前記係合穴3を有する頭部2と脚
部5にスリット10を形成する圧造工程であり、この圧
造工程30において、図5に示すように、素材20はあ
らかじめリベット部材(図示せず)の脚部5の寸法に設
定された段付き孔22を有する受け駒21に保持されて
いる。この受け駒21の段付き孔22の大径部から小径
部にかけてはリベット部材の脚部5の先端に形成される
スリット10に対応する突条23が形成されている。こ
の受け駒21はサポート部材24に固定してあり、この
サポート部材24は圧造受け台25に固定されている。
これら圧造受け台25及びサポート部材24にはこれら
の同一中心線上において前記段付き孔22の小径部に連
通する貫通孔26が明けてあり、この孔26には圧造加
工後、リベット部材を押し出す押し出しピン27が貫挿
されている。この同一中心線延長線上には前記素材20
を打圧してリベット部材の頭部2を成形するパンチ28
が配置されている。
造工程により製造されており、30はあらかじめ所定寸
法に切断された素材に前記係合穴3を有する頭部2と脚
部5にスリット10を形成する圧造工程であり、この圧
造工程30において、図5に示すように、素材20はあ
らかじめリベット部材(図示せず)の脚部5の寸法に設
定された段付き孔22を有する受け駒21に保持されて
いる。この受け駒21の段付き孔22の大径部から小径
部にかけてはリベット部材の脚部5の先端に形成される
スリット10に対応する突条23が形成されている。こ
の受け駒21はサポート部材24に固定してあり、この
サポート部材24は圧造受け台25に固定されている。
これら圧造受け台25及びサポート部材24にはこれら
の同一中心線上において前記段付き孔22の小径部に連
通する貫通孔26が明けてあり、この孔26には圧造加
工後、リベット部材を押し出す押し出しピン27が貫挿
されている。この同一中心線延長線上には前記素材20
を打圧してリベット部材の頭部2を成形するパンチ28
が配置されている。
【0014】更に、この圧造工程30に続いて転造工程
31が配置してあり、この転造工程31において前記圧
造工程30で頭部2とスリット10が形成されたリベッ
ト部材の脚部5にはねじ山11が転造成形されている。
このようにして成形されたリベット部材はねじ山11が
脚部5に成形されてねじ部材(図示せず)となり、この
ねじ山11とスリット10との境の角部には丸み12が
形成されており、この丸み12はスリット10内へ僅か
に膨れて形成されている。この転造工程31に続いて熱
処理及び表面処理等の処理を施し製品としてのねじの特
性を施す仕上げ工程32が配置されている。
31が配置してあり、この転造工程31において前記圧
造工程30で頭部2とスリット10が形成されたリベッ
ト部材の脚部5にはねじ山11が転造成形されている。
このようにして成形されたリベット部材はねじ山11が
脚部5に成形されてねじ部材(図示せず)となり、この
ねじ山11とスリット10との境の角部には丸み12が
形成されており、この丸み12はスリット10内へ僅か
に膨れて形成されている。この転造工程31に続いて熱
処理及び表面処理等の処理を施し製品としてのねじの特
性を施す仕上げ工程32が配置されている。
【0015】このため、タッピンねじ1を下穴(図示せ
ず)が形成されたワーク(図示せず)に対してねじ込
む。これにより下穴には雌ねじ(図示せず)が成形され
ながらタッピンねじ1はねじ込まれる。この実施例にお
けるタッピンねじ1の締付け初期トルク(TS)及び締
付け最大トルク(TM)を示すと、タッピンねじ1の呼
び径は4mm、ワークの厚さが1.2mmの鉄板で、下
穴径は3.4mm、ねじ締め機の主軸回転数120rp
mの測定条件で測定した結果を表2に示す。
ず)が形成されたワーク(図示せず)に対してねじ込
む。これにより下穴には雌ねじ(図示せず)が成形され
ながらタッピンねじ1はねじ込まれる。この実施例にお
けるタッピンねじ1の締付け初期トルク(TS)及び締
付け最大トルク(TM)を示すと、タッピンねじ1の呼
び径は4mm、ワークの厚さが1.2mmの鉄板で、下
穴径は3.4mm、ねじ締め機の主軸回転数120rp
mの測定条件で測定した結果を表2に示す。
【0016】
【表2】
【0017】この表2に示すように、この実施例におけ
る締付け初期トルク(TS)の平均は、35.5N・c
m、締付け最大トルク(TM)の平均は、221N・c
mであり、締付け初期トルク(TS)は今までより約4
1%低減される。
る締付け初期トルク(TS)の平均は、35.5N・c
m、締付け最大トルク(TM)の平均は、221N・c
mであり、締付け初期トルク(TS)は今までより約4
1%低減される。
【0018】
【発明の効果】本発明は以上説明した実施例から明らか
なように、タッピンねじの脚部の先端に形成されたスリ
ットとねじ山との境にこのスリット内へ膨れた丸みを形
成しているので、頭部が大きく、脚部の長さが比較的短
い場合や座金を組込んだ場合でも頭部や座金の大きさに
関係なくこのスリットが形成できるとともに、スリット
にバリが生じることがなく、締付け初期トルクが低減さ
れる。また、これにより、タッピンねじのワークへの締
付け作業の自動化が効率よく安定して行えるとともにね
じ締め機の締付けトルクの調整が容易になる。更に、こ
のタッピンねじの製造方法においては、圧造工程におい
て、ねじの頭部と一体に脚部のスリットも成形している
ので、従来のように、スリットを切削して形成するもの
のようにバリが発生せず、角部が丸みを生じているの
で、ワークに掻き傷を付けるといったことがことがない
ばかりか、タッピンねじの製造工程全体が減少するとと
もにこれに要する作業時間が短くなり、このスリット加
工工程に要する製造コストが低減され、安価な製品を提
供することができる等の特有の効果が得られる。
なように、タッピンねじの脚部の先端に形成されたスリ
ットとねじ山との境にこのスリット内へ膨れた丸みを形
成しているので、頭部が大きく、脚部の長さが比較的短
い場合や座金を組込んだ場合でも頭部や座金の大きさに
関係なくこのスリットが形成できるとともに、スリット
にバリが生じることがなく、締付け初期トルクが低減さ
れる。また、これにより、タッピンねじのワークへの締
付け作業の自動化が効率よく安定して行えるとともにね
じ締め機の締付けトルクの調整が容易になる。更に、こ
のタッピンねじの製造方法においては、圧造工程におい
て、ねじの頭部と一体に脚部のスリットも成形している
ので、従来のように、スリットを切削して形成するもの
のようにバリが発生せず、角部が丸みを生じているの
で、ワークに掻き傷を付けるといったことがことがない
ばかりか、タッピンねじの製造工程全体が減少するとと
もにこれに要する作業時間が短くなり、このスリット加
工工程に要する製造コストが低減され、安価な製品を提
供することができる等の特有の効果が得られる。
【図1】本発明を示す正面図である。
【図2】本発明の要部を示す底面図である。
【図3】図1のA−A線拡大断面図である。
【図4】本発明の製造方法を示す工程図である。
【図5】圧造装置の作用を示す要部断面図である。
【図6】タッピンねじの従来例を示す底面図である。
【図7】従来の製造方法を示す工程図である。
【符号の説明】 1 タッピンねじ 2 頭部 3 係合穴 4 首下部 5 脚部 10 スリット 11 ねじ山 12 丸み 20 素材 21 受け駒 22 段付き孔 23 突条 24 サポート部材 25 圧造受け台 26 貫通孔 27 押し出しピン 28 パンチ 30 圧造工程 31 転造工程 32 仕上げ工程
Claims (3)
- 【請求項1】 ドライバビットと係合する係合穴3を有
する頭部2とねじ山11を有する脚部5とからなるねじ
であって、この脚部5の先端に軸線に沿いスリット10
を形成し、このスリット10とねじ山11とがなす角部
に丸み12を形成したことを特徴とするタッピンねじ。 - 【請求項2】 脚部先端のスリットはこれを構成する両
壁がこの脚部5の横断面において90°より大きい角度
αで形成されていることを特徴とする請求項1に記載の
タッピンねじ。 - 【請求項3】 所定長さ寸法に切断された素材20の一
端に圧造工程30において頭部2を形成するとともに素
材20の先端にスリット10を成形して頭部2と脚部5
とからなるリベット部材を構成し、このリベット部材の
脚部5に転造工程31でねじ山11を成形してスリット
10とねじ山11との角部に丸み12を形成したねじ部
材となし、更に、このねじ部材に熱処理及び表面処理等
の仕上げ処理を施したことを特徴とするタッピンねじの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34658095A JPH09151925A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | タッピンねじ及びタッピンねじの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP34658095A JPH09151925A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | タッピンねじ及びタッピンねじの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09151925A true JPH09151925A (ja) | 1997-06-10 |
Family
ID=18384389
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP34658095A Pending JPH09151925A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | タッピンねじ及びタッピンねじの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09151925A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101681839B1 (ko) * | 2015-08-18 | 2016-12-02 | (주)영완 | 전자식 주차 브레이크 시스템의 너트 스핀들의 제조방법 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49109248A (ja) * | 1973-02-21 | 1974-10-17 | ||
JPH0533804A (ja) * | 1991-07-26 | 1993-02-09 | Yasutsugu Uejima | オーステナイト系ステンレス鋼製ドリルネジの製造方法 |
-
1995
- 1995-11-30 JP JP34658095A patent/JPH09151925A/ja active Pending
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS49109248A (ja) * | 1973-02-21 | 1974-10-17 | ||
JPH0533804A (ja) * | 1991-07-26 | 1993-02-09 | Yasutsugu Uejima | オーステナイト系ステンレス鋼製ドリルネジの製造方法 |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR101681839B1 (ko) * | 2015-08-18 | 2016-12-02 | (주)영완 | 전자식 주차 브레이크 시스템의 너트 스핀들의 제조방법 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2000192929A (ja) | ナットおよびその中間製品 | |
JP5471314B2 (ja) | インサート金具の製造方法、及び同製造方法によって製造されるインサート金具 | |
US7536929B2 (en) | Ball screw and method for producing a spindle nut, in particular of a ball screw | |
JPH09151925A (ja) | タッピンねじ及びタッピンねじの製造方法 | |
JPH09133195A (ja) | ボールねじ及びその製造方法 | |
WO2009125786A1 (ja) | 剪断加工方法 | |
JP3478014B2 (ja) | 軸伸びボルトの成形方法及び軸伸びボルト | |
US4932234A (en) | Method of forming tappet adjusting screws | |
KR19990046098A (ko) | 플랜지를갖는볼트의제조방법 | |
JP2547171B2 (ja) | Tナットの製造方法 | |
US3828604A (en) | Method and apparatus for forming tips of screws | |
CA2195921A1 (en) | Method of thread rolling a screw shaft | |
JPS6225062B2 (ja) | ||
JP2619684B2 (ja) | 偏心鍔付き溝入りボルトの製造方法 | |
US3089159A (en) | Process for forming a fastener including the step of piercing an unworked head portion | |
JP3169730B2 (ja) | ねじ材に対する板状材の固定方法および固定構造 | |
JPH10281125A (ja) | セルフドリリングタッピンねじ及びその製造方法 | |
JPH0745082B2 (ja) | 首切りボルトの製造法 | |
JP4673730B2 (ja) | ボス部材及びボス部材の製造方法 | |
JPH0389011A (ja) | ねじ及びその製造方法 | |
JP2002079338A (ja) | スペーサの製造方法及びスペーサ | |
JPH08132166A (ja) | ねじ部に平面部を有するボルトの製造方法及びボルト | |
JPH0557055B2 (ja) | ||
JPH0455032A (ja) | 頭なし止めねじの製造方法 | |
JPH03193237A (ja) | 六角穴付小ネジの製造方法 |