JPH09151904A - 作業装置の作動制御装置 - Google Patents

作業装置の作動制御装置

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JPH09151904A
JPH09151904A JP31186195A JP31186195A JPH09151904A JP H09151904 A JPH09151904 A JP H09151904A JP 31186195 A JP31186195 A JP 31186195A JP 31186195 A JP31186195 A JP 31186195A JP H09151904 A JPH09151904 A JP H09151904A
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lever
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JP31186195A
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Akihiko Ohira
彰彦 大平
Takaaki Oba
孝明 大葉
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Aichi Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 操作レバーの傾動量を勘案し、傾動量に応じ
た作動速度を算出して急激な作業装置の作動内容の変更
が生じないようにし、操作性の向上を図る。 【解決手段】 本発明は少なくとも2種類の作動が可能
な作業装置に装備され、直立方向から水平方向に傾動可
能な操作レバーと、この操作レバーのX軸、Y軸方向の
傾動量を検出する二つの検出器と、検出器出力に応じて
作業装置の作動内容及び作動速度を算出する制御装置と
から構成され、検出器出力に応じた作動速度で作業装置
を複合作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は直立状態から水平方向に
傾動操作が自在なレバーロッドを有した操作レバーによ
る作業装置の作動制御装置に関するものであり、詳しく
は、操作レバーの水平方向への傾動操作によるブーム作
業装置の安定した作動操作を可能とする作動制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、直立状態から所定平面方向への傾
動自在な操作レバーによる作業装置の作動操作は平面上
X軸方向、Y軸方向への傾動操作によって作動内容を変
え、作業者の操作感と作業装置の作動方向を感覚的に一
致させるような連動操作が行われていた。例えば、ブー
ム作業装置においてはY軸方向への操作レバーの傾動操
作がブームの伸縮作動となり、X軸方向への操作レバー
の傾動操作がブームの旋回作動となるというものであっ
た。また、操作レバーのグリップを回転可能な可動グリ
ップとして、この可動グリップの左右方向への回転操作
によってブームの起伏倒伏を行わせることによって一本
の複機能操作レバーによる全連動方式制御等も行われて
いた。
【0003】ところでこのような一本の複機能操作レバ
ーによるいわゆる疑似的なベクトル制御は全方向に操作
可能な完全ベクトル制御とは異なり、作動指令に直結す
る操作レバーのレバーロッドの傾動方向はX軸方向、Y
軸方向のみに限られており、その中間方向(例えばX軸
及びY軸方向から45度の方向)に操作レバーを傾動操
作してもいずれの操作内容か判断できず、両軸方向の操
作指令とも無視されるように構成されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな2軸方向操作による入力操作指令の場合に、X軸及
びY軸の中間方向への傾動操作が操作指令として全く無
視される場合には以下のような不合理な場合がある。例
えば、作業者が操作レバーの操作時に、不意に作業装置
の作業台の揺動によって手元を狂わせ、前記中間方向に
操作レバーを移動させてしまう場合がある。或いは作業
者がまっすぐX軸又はY軸方向に傾動操作したつもりで
あっても最初から傾いて操作している場合もある。かか
る場合においても、従来方法では、その操作が全く無視
されたり或いはその時までの傾動操作が全く無視され作
業装置の作動が途中で停止してしまったりすることか
ら、作業性を極めて悪くしているという状況があった。
また、作業者の操作感も損なう結果となっていた。
【0005】本発明はこのような状況に鑑みてなされた
ものであり、作業者が操作レバーをX軸とY軸の中間方
向に傾動操作する場合においてもそれぞれの方向の傾動
量を勘案し、その傾動量を検出するそれぞれの検出器に
係る作動を同時に行わせるように出力する。そして、そ
の検出器の出力に応じた作動速度を算出し、作業者が操
作レバーの傾動方向を左右に移動させても従前の作動指
令が全く無視されることなく継続して従前の作動を続行
できるようにして急な作動内容の変更が生じないように
することにより、作業者に連続した操作感を与えようと
するものである。
【0006】このとき、XY検出器の出力を比較し、い
ずれか大きい方の検出器出力に係る作動についてはその
ままその検出器出力に応じた作動速度で駆動し、他方、
小さい方の検出器出力に係る作動については、その検出
器出力に応じた作動速度で駆動するのではなく、その検
出器出力を所定の比率だけ圧縮した値に対応する作動速
度で駆動するようにすれば、作業者の操作感はより向上
する。
【0007】また、他の作動制御方法においては、X検
出器の出力およびY検出器の出力で規定される傾動操作
された操作レバーのXY平面上における座標位置が、X
軸を中心に左右所定角以内の扇状領域に存在する場合に
はY軸方向の作動操作は行われなかったものとし、Y軸
を中心に左右所定角以内の扇状領域に存在する場合には
X軸方向の作動操作は行われなかったものとするよう
に、X軸およびY軸の近傍に所定角の範囲の不感帯を設
けている。これによって、X軸方向又はY軸方向の操作
に関しては、特に操作レバーの2軸(X軸、Y軸)から
ずれる方向への傾動操作に対しても急な作動速度の変更
が生じないようにすることができ、作業者の操作性をよ
り一層改善しようとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段及び作用】以上の目的を達
成するために、本発明は少なくとも二種類の作動が可能
な作業装置に装備される。そして、図1に示すように作
動内容及びその方向等を平面上X軸方向若しくはY軸方
向への傾動操作によって入力する一本の操作レバー1
と、この操作レバー1のX軸方向の傾動量を検出するX
検出器2と、操作レバー1のY軸方向の傾動量を検出す
るY検出器3と、XY両検出器の出力であるそれぞれの
傾動量によって、作業装置5の作動内容及び作動速度を
選択し算出する制御装置4とから構成されている。
【0009】このような作業装置5の作動制御装置では
操作レバー1が平面上X軸方向、Y軸方向に正しく傾動
操作がされているときには、その方向の作動指令内容に
従って作業装置5が作動される。また作動速度も操作レ
バー1の傾動量に比例したX検出器2又はY検出器3の
出力に応じて算出される。X検出器2の出力とY検出器
3の出力が共に存在する場合にあっても同様に、操作レ
バー1の傾動量に比例したX検出器2およびY検出器3
の出力に応じて算出された作動速度で作業装置5が複合
作動される。このとき、X検出器2の出力とY検出器3
の出力を比較して、その大小により重み付けをしても良
い。例えば、小さい方の検出器出力については制御装置
4内でそのゲインを下げ、作動速度を減じて出力するよ
うにすれば、複合作動させる場合であっても、作業者は
一軸操作をしているのと同様な安定した操作感を得るこ
とができる。
【0010】一方、他の作動制御方法においては、XY
両検出器出力によって規定される傾動位置が、XY平面
上、X軸およびY軸を中心とする左右所定角の範囲内に
存在するときは、操作誤差の範囲としてX軸方向に関し
てはY軸方向の作動操作を、Y軸方向に関してはX軸方
向の作動操作を無視し、それぞれX軸、Y軸方向の傾動
操作に係る作動のみを行わせる。XY両検出器出力で規
定されるXY平面上の座標が、前記所定角範囲以外の平
面領域に存在する場合に限り、両検出器の出力に係る作
動内容を有効にかつ同時に選択し、それぞれの検出器出
力の大きさに応じた作動速度で作業装置5を複合作動さ
せる。
【0011】このようにすれば作業者が多少X軸方向若
しくはY軸方向からそれて操作レバー1の傾動操作を行
っても、そのX軸方向若しくはY軸方向への作動指令が
無視されることはなく、また、作業者がX軸方向又はY
軸方向に操作レバー1を傾動操作している途中で操作レ
バー1をX軸とY軸の中間方向に移動させても、急激に
作動内容が切り替わることもない。なお、他の作動制御
方法のようにX軸およびY軸近傍に所定角範囲の不感帯
を設ければ、X軸方向およびY軸方向の操作に関して多
少操作レバーを軸方向から逸れて移動させても作業装置
が複合作動されることはないし、作動速度の急激な変更
を生じさせることもない。また、不感帯を設けないまで
も検出器の出力のより小さい方の作動についてはゲイン
を減じて作動速度を算出すれば、不感帯を設けた場合と
同様な操作感とより滑らかな作動内容の切り替えを実現
することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について図面
を参照しながら説明する。図2は本発明に係る作業装置
の操作レバーによる作動制御装置を備えた高所作業車の
一例を示している。この高所作業車19はトラックの車
体11をベースとしており、車体11の後部には車体1
1に対して水平旋回作動が自在な旋回台12が取り付け
られている。旋回台12の上部にはテレスコープ状に伸
縮作動自在に構成されたブーム13が起伏作動自在に枢
着されている。
【0013】旋回台12の旋回作動は車体11に内蔵さ
れた油圧旋回モータ14の作動により行われる。また、
ブーム13の起伏、伸縮作動はそれぞれ旋回台12とブ
ーム13間に取り付けられた油圧起伏シリンダ15、ブ
ーム13に内蔵された油圧伸縮シリンダ16の作動によ
り行われる。さらに、ブーム13の先端には作業台17
が水平に取り付けられており、この作業台17には作業
者が搭乗することができる。
【0014】この高所作業車19には、内蔵する油圧ポ
ンプから吐出された作動油を上記各アクチュエータ14
〜16に供給し作動させるための油圧制御回路が備えら
れている。この油圧制御回路は作業台17に取り付けら
れた操作ユニット25と、旋回台12の側面に取り付け
られたバブルユニット27とから構成されている。そし
て、操作ユニット25には操作レバー26が設けられて
おり、操作レバー26はブーム13や旋回台12の作動
を指示すべく作業台17に搭乗した作業者によって操作
される。
【0015】操作ユニット25は操作レバー26の操作
に応じて、それぞれ平面上X軸方向、Y軸方向の傾動量
を検出するX軸ポテンショメータ23、Y軸ポテンショ
メータ33のほか、これらポテンショメータ出力から選
択算出されたブーム13等の作動指令信号を出力する制
御装置41を内蔵している(図4参照)。バブルユニッ
ト27はこの制御装置41から出力された操作指令信号
を受けて油圧ポンプから吐出された作動油の各油圧アク
チュエータ14〜16に対する供給制御を行う。これに
より、操作レバー26の操作に応じてブーム13、旋回
台12の作動を目的に合わせて行わせることができる。
【0016】図3は本発明に使用される操作レバーの一
例を示すものである。この操作レバー26は下端を中心
に前後左右(矢印F、B、L、Rの方向)を含む全方向
に傾動自在なレバーロッド21とこのロッド21の上端
頭部に取り付けられたグリップ22とから構成されてい
る。レバーロッド21は傾動操作されない状態では図3
に示す起立中立位置に自動復帰するようになっている。
また、グリップ22はロッド21の頭部に固定された固
定グリップ部221と、この固定グリップ部221の上
側に配置され、レバーロッド21の長手軸21aを中心
に左右(矢印TL、TR の方向)に回転自在な可動グリ
ップ222とから構成されている。この可動グリップ2
22も回転操作されない状態では回転中立位置に自動復
帰するようになっている。
【0017】このような操作レバー26においては、操
作者はグリップ22の手握面全体、即ち固定グリップ部
221及び可動グリップ部222の側面を一緒に握って
レバーロッド21を傾動操作することができる。また、
可動グリップ222の側面を握ってこの可動グリップ2
22のこの回転操作することができ、片手で回転操作と
傾動操作の複合操作も可能である。
【0018】図4は本発明の実施例を示す構成図であ
る。操作レバー1として図3に示す複機能操作レバー2
6を使用し、ブーム13の伸縮、旋回、起伏等の作動指
令を一本の操作レバー26によって入力可能にしてい
る。複機能操作レバー26の傾動操作によって指令され
る情報は所定平面の水平方向への傾動量が操作ユニット
25に内蔵されたX軸ポテンショメータ23とY軸ポテ
ンショメータ33によってそれぞれ計測され数値化され
る。この数値化された信号は一般的にはディジタル信号
に変換されて制御装置41に入力されるが特にディジタ
ルに限られるものではない。制御装置41の方式によっ
てはアナログ信号でも可能である。
【0019】制御装置41はX軸およびY軸ポテンショ
メータ23、33の出力に応じて選択すべき油圧値を記
憶したROM42を内蔵しており、入力を受けて必要な
油圧制御信号に変換する。制御装置41によって選択決
定された油圧制御信号は油圧制御回路の電磁バルブに伝
達される。油圧制御回路を構成するバルブユニット27
には多くの制御バルブが含まれており、制御装置41か
ら出力された油圧制御信号を受けてバルブの開閉を行
い、油圧ポンプから吐出された作動油の各油圧アクチュ
エータ28に対する供給制御を行う。これによって操作
レバー26の操作に応じてブーム13の伸縮、旋回、起
伏作動を適切な速度で自在に行うことができる。
【0020】少なくとも二種類の作動を有する作業装置
5として、図2に示す伸縮、旋回、起倒可能なブーム1
3を一例にとって、本発明に係る制御装置41の第一の
作用について説明する。図5に示すように操作レバー2
6の前後方向(Y軸方向、図3のF、B方向)の傾動を
ブーム13の伸縮作動、操作レバー26の左右方向(X
軸方向、図3のR、L方向)の傾動をブーム13の旋回
作動と定める。このとき、可動グリップ222の左右回
転方向(図3のTR、TL方向)をブーム13の起倒作
動と定めることが一般的である。
【0021】作業者が操作レバー26をY軸方向とX軸
方向の中間方向に傾動させたとき、X軸ポテンショメー
タ23にも、Y軸ポテンショメータ33にも共に出力が
生じている。この出力がそのまま制御装置41に入力さ
れるとその出力に応じた作動速度が油圧情報としてアク
チュエータ28に出力される。ポテンショメータ出力値
と油圧値との関係はROM42に記録されており、エン
コードされたポテンショメータ出力値によって検索され
る。前記出力値と油圧値との関係をリニア関係に設定す
ると、図8に示すように操作レバー26をY軸方向から
X軸方向に次第に移動させていくに従って、ブーム伸縮
速度Vが直線的に減少し、代わってブーム旋回速度Wが
直線的に増加していくように構成することができる。
【0022】この場合において、両ポテンショメータ2
3、33の出力値の大小を比較し、両者のゲインを変え
て作動速度を決定すればさらに操作感の向上を図ること
ができる。例えば、操作レバー26をY軸とX軸の中間
方向であってよりY軸に近い方向に傾動させたとき、Y
軸ポテンショメータ33の出力はX軸ポテンショメータ
23の出力より大きい。この大小を制御装置41内の図
示しないコンパレータによって比較し、その結果によっ
て、大きい出力のY軸ポテンショメータ33に係るブー
ム13の伸縮作動は通常の作動速度で駆動させる。他
方、小さい出力(Xポテンショメータ23の出力)につ
いてはその出力値に所定のゲインG(1より小さい)を
乗じ、その乗じた値に応じたブーム13の旋回速度を選
択させるようにすると、ゲインGの値の取り方によって
X軸成分はほとんど0とすることができ、操作レバー2
6が多少X軸方向に傾いてもブーム13の動きを伸縮作
動のみとすることができる。
【0023】X軸方向への傾動量がY軸方向の傾動量よ
り大きく、X軸ポテンショメータ23の出力がY軸ポテ
ンショメータ33の出力より大きい場合にはその逆とな
るだけであるので説明は省略する。また、小さい出力に
乗ずるゲインGを両ポテンショメータ23、33の出力
比の2乗で変化させることによって図6に示すような2
次関数的に作動速度を変化させることができ、X軸、Y
軸近傍における操作に関しては不感帯を設けたのと同様
な効果を発揮できる。さらにY軸方向の操作からX軸方
向の操作への移動に関してブーム13の作動速度の変更
が滑らかとなり、作業者の操作感により安定度を与える
ことができる。
【0024】本発明に係る制御装置41の第二の作用に
ついて、同じく伸縮、旋回、起倒作動が可能なブーム1
3を例にとって説明する。作業者が操作レバー26を正
確にY軸方向に傾動させたとき、Y軸ポテンショメータ
33には出力が生じるが、X軸ポテンショメータ23に
は出力が生じない。このとき、X軸ポテンショメータ2
3とY軸ポテンショメータ33の出力によって規定され
るXY平面上の座標は、Y軸方向を中心とした扇状型の
不感帯の領域(a)にあり、Y軸方向の作動操作のみが
選択される。従って、制御装置41はブーム13の作動
指令として伸長作動を選択する。このとき操作レバー2
6の傾動量がそのまま作動速度の選択情報となることか
ら、操作レバー26をY軸方向に最大角度まで傾動操作
することによって最高速で伸長させることができる。こ
の作用はX軸方向の操作に関しても同様である。
【0025】作業者が操作レバー26を任意角度まで傾
動した状態でY軸方向からX軸方向へ次第に傾動してい
くと、Y軸ポテンショメータ33の出力が減少すると共
にX軸ポテンショメータ23の出力が生じ、両検出器の
出力が存在する状態になる。このとき、X軸ポテンショ
メータ23の出力が小さい間はX軸ポテンショメータ2
3とY軸ポテンショメータ33の出力で規定されるXY
平面上の座標は、Y軸方向を中心とした左右所定角Θの
不感帯領域(図5の(a)の範囲)にあり、X軸方向の
作動操作は無視されY軸方向の作動操作のみが選択され
る。従って、操作レバー26を多少X軸方向に傾動して
も作動内容が変わることがなくブーム13の伸長作動が
継続される。このようにして、作業者の単一作動の操作
安定性が確保される。
【0026】作業者が操作レバー26をY軸方向からX
軸方向にさらに傾動していくと、Y軸ポテンショメータ
33とX軸ポテンショメータ23の出力が共に所定量以
上になって存在する状態になる(図5の(b)の範
囲)。この状態ではX軸方向、Y軸方向のレバー操作に
係るブーム13の作動は共に有効に選択され、その傾動
量に比例してブーム13の作動速度が算出される。従っ
て、Y軸方向からX軸方向に操作レバー26を次第に傾
動させていくと、当初はブーム13の伸縮作動が高速で
行われているが次第に伸縮速度が低速になり、代わって
ブーム13の旋回作動が低速から高速に行われるように
なっていく。
【0027】Y軸ポテンショメータ33の出力が小さく
なり、X軸ポテンショメータ23とY軸ポテンショメー
タ33の出力によって規定されるXY平面上の座標位置
が、Y軸方向を中心とした左右所定角Φの領域(図5の
(c)の範囲)内になると、今度は逆に、Y軸ポテンシ
ョメータ33の出力に係る作動操作が制御装置41によ
り無視され、制御装置41はX軸方向の作動操作、即
ち、ブーム13の旋回作動のみを選択する。これはX軸
方向の操作にもY軸方向の操作と同様Y軸を中心にして
左右所定角Φだけ不感帯が設けられていること意味す
る。従って、操作レバー26を多少X軸方向から逸れて
Y軸方向に傾いて操作しても作動内容が変わることがな
くブーム13の旋回作動を継続させることができる。
【0028】以上の様子を横軸にY軸方向からX軸方向
に変位していく角度を取り、縦軸にブーム13の伸縮速
度V、及びブーム13の旋回速度Wをとって表示したグ
ラフを図7に示している。この実施例では角度Θから角
度(90度ーΦ)まで、それぞれブーム13の伸縮速度
V、旋回速度Wをほぼ直線的に変化させているが、これ
に限らず放物線によって減少又は増加させることも可能
である。また、所定角Θと所定角Φは一般には同一に設
定される方が操作感をよくする。
【0029】以上はX軸方向、Y軸方向の操作に所定の
不感帯を設ける請求項3に係る発明について、その実施
例の説明をしたが、請求項1に係る発明のように、この
ような不感帯を設けることなく、X軸方向、Y軸方向の
操作レバーの傾動量をそのまま作動速度に変換して、連
続した操作としても良い。このときの速度対角度の関係
を示したグラフを図8に示す。このようにすると操作レ
バー26の動きをそのまま作業装置5の動きに伝えるこ
とができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る作業
装置の作動制御装置では、直立方向から水平方向へ傾動
可能な操作レバーの傾動量についてX軸方向、Y軸方向
の検出器を設け、作業装置を複合作動可能とすると共
に、検出器出力に応じた作動速度で駆動するように構成
し、加えて、X軸からY軸方向又はその逆方向への操作
レバーの切り換えをそれぞれの作業内容の連続速度制御
としたことから作業装置の作動内容が操作途中で急激に
切り替わることがなくなり、全体として作業者の操作性
の向上を図ることができた。
【0031】このとき、速度制御を両検出器出力の比で
重み付けを行うことにより、X軸、Y軸近傍における速
度変化を小さくし、X軸Y軸の中間方向での速度変化に
滑らかな切り替え感覚を持たせることができ、作業者の
操作感をより向上させることができる。また、X軸方
向、Y軸方向の傾動操作に関して左右所定角だけ不感帯
を設けた場合には、単一作動を行わせる場合のレバー操
作上に多少の操作余裕が生じ、これによって、作業者は
細かな神経を使わずにより安定感をもったレバー操作が
可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る作動制御装置の構成図を示す。
【図2】本発明が利用される作業装置を有した作業車の
一例を示す斜視図である。
【図3】本発明に係る操作レバーの一実施例を示した斜
視図である。
【図4】本発明の一実施例に係る構成図である。
【図5】本発明に係る操作レバーの傾動方向と作業内容
との関係を示す説明図である。
【図6】検出器出力に所定の比率のゲインを乗じて作動
速度を算出する場合の作動速度変化の一例を示すグラフ
である。
【図7】X軸、Y軸方向の操作に不感帯を設けた場合の
操作レバーの傾動方向と作動速度との関係を示すグラフ
の一例である。
【図8】X軸、Y軸方向の操作に不感帯を設けない場合
の操作レバーの傾動方向と作動速度との関係を示すグラ
フの一例である。
【符号の説明】
1 操作レバー 2 X検出器 3 Y検出器 4、41 制御装置 5、10 作業装置 12 旋回台 13 ブーム 14 油圧旋回モータ 15 油圧起伏シリンダ 16 油圧伸縮シリンダ 23 X軸ポテンショメータ 33 Y軸ポテンショメータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05D 3/12 305 G05D 3/12 305K 306 306S

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも二種類の作動が可能な作業装置
    の作動制御装置であって、 所定平面に対し直立状態から平面上水平方向に傾動操作
    が可能な操作レバーと、 第一の作動を行うために操作される前記操作レバーの前
    記平面上X軸方向の傾動操作の傾動量を検出するX検出
    器と、 第二の作動を行うために操作される前記操作レバーの前
    記平面上Y軸方向の傾動操作の傾動量を検出するY検出
    器と、 前記XY両検出器に係る作動を同時に行うことができる
    ように出力すると共に、前記XY両検出器の出力に応じ
    た作動速度をそれぞれ算出する制御装置とから構成され
    る作業装置の作動制御装置。
  2. 【請求項2】前記XY検出器の出力を比較し、いずれか
    大きい方の検出器の出力に係る作動についてはその検出
    器の出力に応じた作動速度で駆動し、他方、小さい方の
    検出器の出力に係る作動についてはその検出器の出力を
    所定比だけ減じた値に対応した作動速度で駆動すること
    を特徴とする請求項1に記載の作業装置の作動制御装
    置。
  3. 【請求項3】前記X検出器の出力および前記Y検出器の
    出力で規定される傾動操作された前記操作レバーのXY
    平面上における座標位置が、X軸を中心に左右所定角以
    内の扇状領域に存在する場合にはY軸方向の作動操作が
    行われなかったものとし、Y軸を中心に左右所定角以内
    の扇状領域に存在する場合にはX軸方向の作動操作は行
    われなかったものとするように、X軸およびY軸近傍に
    所定の不感帯を設けたことを特徴とする請求項1に記載
    の作業装置の作動制御装置。
JP31186195A 1995-11-30 1995-11-30 作業装置の作動制御装置 Pending JPH09151904A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007331856A (ja) * 2006-06-12 2007-12-27 Aichi Corp 高所作業車の制御装置

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