JPH09151787A - ピストン用耐摩環及びその製造方法 - Google Patents
ピストン用耐摩環及びその製造方法Info
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- JPH09151787A JPH09151787A JP33827495A JP33827495A JPH09151787A JP H09151787 A JPH09151787 A JP H09151787A JP 33827495 A JP33827495 A JP 33827495A JP 33827495 A JP33827495 A JP 33827495A JP H09151787 A JPH09151787 A JP H09151787A
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- Japan
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- ring
- piston
- coil
- shaped member
- raw material
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-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F05—INDEXING SCHEMES RELATING TO ENGINES OR PUMPS IN VARIOUS SUBCLASSES OF CLASSES F01-F04
- F05C—INDEXING SCHEME RELATING TO MATERIALS, MATERIAL PROPERTIES OR MATERIAL CHARACTERISTICS FOR MACHINES, ENGINES OR PUMPS OTHER THAN NON-POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES OR ENGINES
- F05C2201/00—Metals
- F05C2201/04—Heavy metals
- F05C2201/0433—Iron group; Ferrous alloys, e.g. steel
- F05C2201/0448—Steel
Landscapes
- Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
- Bending Of Plates, Rods, And Pipes (AREA)
- Wire Processing (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 ピストン用耐摩環の製作時に、従来旋盤加工
によって多量に発生していた切粉を極めて少なくし、高
価な耐熱耐蝕耐摩金属素材の歩留りを向上させて効率よ
く低コストでピストン用耐摩環を製作する。 【解決手段】 棒状部材11を芯金12に螺旋状に巻き
付けたコイル13を軸方向に切断してリング素材14と
し、該リング素材14の開口端14a同士を突き合わ
せ、溶接した後、プレス加工して平面度及び真円度を矯
正し、ピストン15の鋳造時に鋳込むようにした構成を
特徴とする。
によって多量に発生していた切粉を極めて少なくし、高
価な耐熱耐蝕耐摩金属素材の歩留りを向上させて効率よ
く低コストでピストン用耐摩環を製作する。 【解決手段】 棒状部材11を芯金12に螺旋状に巻き
付けたコイル13を軸方向に切断してリング素材14と
し、該リング素材14の開口端14a同士を突き合わ
せ、溶接した後、プレス加工して平面度及び真円度を矯
正し、ピストン15の鋳造時に鋳込むようにした構成を
特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピストン用耐摩環
及びその製造方法に係り、特に従来旋盤加工による削出
しで製作されていたピストン用耐摩環を、棒状部材から
直接、リング状に溶接加工して製作することにより、旋
盤加工を大幅に削除して切粉の発生を極めて少なくし、
高価な素材の歩留りを向上させて効率よく低コストで製
作することができるようにしたピストン用耐摩環及びそ
の製造方法に関する。
及びその製造方法に係り、特に従来旋盤加工による削出
しで製作されていたピストン用耐摩環を、棒状部材から
直接、リング状に溶接加工して製作することにより、旋
盤加工を大幅に削除して切粉の発生を極めて少なくし、
高価な素材の歩留りを向上させて効率よく低コストで製
作することができるようにしたピストン用耐摩環及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ピストン用耐摩環には、ピストンの鋳造
時に同時に鋳込み該ピストンの冷却路として使用される
ものがあり、リング形状の部品として製作されている
が、従来のピストン用耐摩環1は、図12において、加
工性、耐熱性、耐摩耗性に優れた鋳鉄用の金属材料であ
るニレジストを鋳造してパイプ2を製作し(図12
(a))、該パイプ2の外径2a及び内径2bを外径旋
削バイト3及び内径旋削バイト4で所定の寸法に旋盤加
工した後、突切りバイト5で切断して(図12(b))
リング6を製作し(図12(c))、次いで該リング6
の外径にピストンの鋳造時の位置決めに使用するための
溝1aを旋削により仕上げ加工して製造していた。
時に同時に鋳込み該ピストンの冷却路として使用される
ものがあり、リング形状の部品として製作されている
が、従来のピストン用耐摩環1は、図12において、加
工性、耐熱性、耐摩耗性に優れた鋳鉄用の金属材料であ
るニレジストを鋳造してパイプ2を製作し(図12
(a))、該パイプ2の外径2a及び内径2bを外径旋
削バイト3及び内径旋削バイト4で所定の寸法に旋盤加
工した後、突切りバイト5で切断して(図12(b))
リング6を製作し(図12(c))、次いで該リング6
の外径にピストンの鋳造時の位置決めに使用するための
溝1aを旋削により仕上げ加工して製造していた。
【0003】上記した従来の製造方法によると、内外径
加工、切断加工及び溝加工等の多くの旋削加工によって
製作されるため、パイプ2の重量の80%以上もの部分
が削られて切粉8となり、製品であるピストン用耐摩環
1としては素材の20%程度しか利用することができ
ず、歩留りが極端に悪く、極めて高価なニレジストが有
効に利用されずに廃棄され、無駄が多く、コストが高く
つくばかりでなく、ピストン用耐摩環1の製作に多くの
工数を要するという欠点があった。
加工、切断加工及び溝加工等の多くの旋削加工によって
製作されるため、パイプ2の重量の80%以上もの部分
が削られて切粉8となり、製品であるピストン用耐摩環
1としては素材の20%程度しか利用することができ
ず、歩留りが極端に悪く、極めて高価なニレジストが有
効に利用されずに廃棄され、無駄が多く、コストが高く
つくばかりでなく、ピストン用耐摩環1の製作に多くの
工数を要するという欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は,上記した従
来技術の欠点を除くためになされたものであって、その
目的とするところは、棒状部材を芯金に巻き付けて製作
したコイルを、軸方向に切断してリング素材とし、該リ
ング素材の開口端同士を突き合わせ、溶接してピストン
用耐摩環素材とすることにより、旋削加工をほとんど不
要にして切粉の発生を極めて少なくし、高価な耐熱耐蝕
耐摩金属を有効に利用することができるようにすること
であり、またこれによってピストン用耐摩環を安価に製
作できるようにすることである。
来技術の欠点を除くためになされたものであって、その
目的とするところは、棒状部材を芯金に巻き付けて製作
したコイルを、軸方向に切断してリング素材とし、該リ
ング素材の開口端同士を突き合わせ、溶接してピストン
用耐摩環素材とすることにより、旋削加工をほとんど不
要にして切粉の発生を極めて少なくし、高価な耐熱耐蝕
耐摩金属を有効に利用することができるようにすること
であり、またこれによってピストン用耐摩環を安価に製
作できるようにすることである。
【0005】また他の目的は、棒状部材を溶接して製作
されたリング素材をプレス加工して平面度及び真円度を
矯正した後、ピストンの鋳造時に鋳込むことにより、高
精度のピストン用耐摩環を旋削加工による切粉を発生さ
せることなく、容易に、効率よく製作することができる
ようにすることである。
されたリング素材をプレス加工して平面度及び真円度を
矯正した後、ピストンの鋳造時に鋳込むことにより、高
精度のピストン用耐摩環を旋削加工による切粉を発生さ
せることなく、容易に、効率よく製作することができる
ようにすることである。
【0006】また他の目的は、上記構成によりピストン
用耐摩環にニレジストに比べてはるかに安価な金属材料
であるオーステナイト系ステンレス鋼(例えばSUS3
04等)を使用できるようにして、ピストン用耐摩環の
コストを大幅に低減させることである。
用耐摩環にニレジストに比べてはるかに安価な金属材料
であるオーステナイト系ステンレス鋼(例えばSUS3
04等)を使用できるようにして、ピストン用耐摩環の
コストを大幅に低減させることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】要するに本発明方法(請
求項1)は、棒状部材を所定の直径でコイル状に巻いた
後、該コイルを軸方向に切断して開口端を有するリング
素材とし、該リング素材の前記開口端同士を突き合わせ
て溶接してピストン用耐摩環素材とすることを特徴とす
るものである。
求項1)は、棒状部材を所定の直径でコイル状に巻いた
後、該コイルを軸方向に切断して開口端を有するリング
素材とし、該リング素材の前記開口端同士を突き合わせ
て溶接してピストン用耐摩環素材とすることを特徴とす
るものである。
【0008】また本発明方法(請求項2)は、棒状部材
を芯金に巻き付けて製作したコイルを軸方向に切断して
開口端を有するリング素材とし、該リング素材の前記開
口端同士を突き合わせてフラッシュバット溶接又はアプ
セット溶接により接合した後、プレス加工して平面度及
び真円度を矯正し、ピストンの鋳造時に鋳込むことを特
徴とするものである。
を芯金に巻き付けて製作したコイルを軸方向に切断して
開口端を有するリング素材とし、該リング素材の前記開
口端同士を突き合わせてフラッシュバット溶接又はアプ
セット溶接により接合した後、プレス加工して平面度及
び真円度を矯正し、ピストンの鋳造時に鋳込むことを特
徴とするものである。
【0009】また本発明(請求項3)は、アルミニウム
と同程度の熱膨張係数を有する棒状部材を芯金に巻き付
けたコイルを軸方向に切断して開口端を有するリング素
材とし、該リング素材の前記開口端同士を突き合わせ、
溶接したことを特徴とするものである。
と同程度の熱膨張係数を有する棒状部材を芯金に巻き付
けたコイルを軸方向に切断して開口端を有するリング素
材とし、該リング素材の前記開口端同士を突き合わせ、
溶接したことを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明を図面に示す実施例に
基いて説明する。図1から図4において、本発明に係る
ピストン用耐摩環10は、棒状部材11を芯金12に螺
旋状に巻き付けたコイル13を軸方向に切断して開口端
14aを有するリング素材14とし、該リング素材14
の開口端14a同士を溶接して製作し、図2において、
該ピストン用耐摩環10を鋳造時に所定の位置に同時に
鋳込んでピストン15を製作するようになっている。
基いて説明する。図1から図4において、本発明に係る
ピストン用耐摩環10は、棒状部材11を芯金12に螺
旋状に巻き付けたコイル13を軸方向に切断して開口端
14aを有するリング素材14とし、該リング素材14
の開口端14a同士を溶接して製作し、図2において、
該ピストン用耐摩環10を鋳造時に所定の位置に同時に
鋳込んでピストン15を製作するようになっている。
【0011】ピストン用耐摩環10の製作工程を詳細に
説明すると、まず図3((a))及び図5に示すよう
に、8mm×10mm程度の角形断面を持つ棒状部材1
1を素材とし、芯金12に螺旋状に巻き付けてコイル1
3とする。
説明すると、まず図3((a))及び図5に示すよう
に、8mm×10mm程度の角形断面を持つ棒状部材1
1を素材とし、芯金12に螺旋状に巻き付けてコイル1
3とする。
【0012】棒状部材11の材質は、アルミニウムの熱
膨張係数である20×10-6に近い熱膨張係数(18×
10-6)を持ち、耐熱、耐蝕及び耐摩性に優れ、かつア
ルミニウムに鋳込み可能な金属であるオーステナイト系
ステンレス鋼、特に18−8ステンレス鋼(例えばSU
S304)が最適であり、断面形状は図5において
(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、
(g)、(h)及び(i)に示すような基本的に角形断
面を持つ各種形状の棒状部材11を用いることができ
る。
膨張係数である20×10-6に近い熱膨張係数(18×
10-6)を持ち、耐熱、耐蝕及び耐摩性に優れ、かつア
ルミニウムに鋳込み可能な金属であるオーステナイト系
ステンレス鋼、特に18−8ステンレス鋼(例えばSU
S304)が最適であり、断面形状は図5において
(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)、
(g)、(h)及び(i)に示すような基本的に角形断
面を持つ各種形状の棒状部材11を用いることができ
る。
【0013】芯金12は、図6及び図7において、溝1
6aが形成されたベース16上に軸方向に切溝18aが
形成され外径100mmの円柱部材18が固定されてお
り、該円柱部材18に円周上に多数のボルト20が螺合
して配設されたコイル押え19を載せ、ボルト22を円
柱部材18に螺合させて押え板21で固定するようにな
っており、ボルト20によって円柱部材18に螺旋状に
巻き付けられたコイル13を押圧して保持するように構
成されている。
6aが形成されたベース16上に軸方向に切溝18aが
形成され外径100mmの円柱部材18が固定されてお
り、該円柱部材18に円周上に多数のボルト20が螺合
して配設されたコイル押え19を載せ、ボルト22を円
柱部材18に螺合させて押え板21で固定するようにな
っており、ボルト20によって円柱部材18に螺旋状に
巻き付けられたコイル13を押圧して保持するように構
成されている。
【0014】コイル押え19及び押え板21には、組付
けたときにベース16の溝16a及び切溝18aと軸方
向に一致して貫通する溝19a,21aが形成されてい
る。
けたときにベース16の溝16a及び切溝18aと軸方
向に一致して貫通する溝19a,21aが形成されてい
る。
【0015】円柱部材18に、棒状部材11が例えば4
ターン螺旋状に巻き付けられたコイル13の上面13a
をボルト20により締め付けて固定し(図3(d)、図
7)、厚さ2乃至3mmのバンドソー又はメタルソー2
2を矢印A方向に回転させながら溝19a,21a、切
溝18a及び溝16a中を軸方向(矢印B方向)に移動
させて切断し(図6)、開口端14aを有するリング素
材14を4個同時に製作する(図3(c)、図8
(a))。
ターン螺旋状に巻き付けられたコイル13の上面13a
をボルト20により締め付けて固定し(図3(d)、図
7)、厚さ2乃至3mmのバンドソー又はメタルソー2
2を矢印A方向に回転させながら溝19a,21a、切
溝18a及び溝16a中を軸方向(矢印B方向)に移動
させて切断し(図6)、開口端14aを有するリング素
材14を4個同時に製作する(図3(c)、図8
(a))。
【0016】そして各リング素材14の開口端14aの
角部を90°に面取り14bを施して開先加工を施し
(図3(e)、図8(c))、更に押圧具23を用いて
リング素材14を矢印C方向に押圧して互いに段違いと
なっている開口端14aの高さを矯正すると同時に、押
圧具24を用いて矢印D方向に押圧して開口端14a同
士を突き合わせ(図3(g),図8(b),図8
(c))、フラッシュバット溶接又はアプセット溶接し
て溶接材25により開口端14a同士を接合し(図3
(f),図3(g),図8(d),図8(e))、図4
(a)において、グラインダ28を矢印E方向に回転さ
せながら矢印F方向に移動させて溶接時に張り出した余
分な溶接材25のバリ取りを行ってピストン用耐摩環素
材26を製作する。
角部を90°に面取り14bを施して開先加工を施し
(図3(e)、図8(c))、更に押圧具23を用いて
リング素材14を矢印C方向に押圧して互いに段違いと
なっている開口端14aの高さを矯正すると同時に、押
圧具24を用いて矢印D方向に押圧して開口端14a同
士を突き合わせ(図3(g),図8(b),図8
(c))、フラッシュバット溶接又はアプセット溶接し
て溶接材25により開口端14a同士を接合し(図3
(f),図3(g),図8(d),図8(e))、図4
(a)において、グラインダ28を矢印E方向に回転さ
せながら矢印F方向に移動させて溶接時に張り出した余
分な溶接材25のバリ取りを行ってピストン用耐摩環素
材26を製作する。
【0017】上記したように製作されたピストン用耐摩
環素材26は、真円度及び平面度が十分ではないので、
図10及び図11において、矯正治具29にかけて矢印
G方向に押圧し、真円度を0.5mm以下、平面度を
0.5mm以下に矯正する(図4(c),図4(d),
図9)。
環素材26は、真円度及び平面度が十分ではないので、
図10及び図11において、矯正治具29にかけて矢印
G方向に押圧し、真円度を0.5mm以下、平面度を
0.5mm以下に矯正する(図4(c),図4(d),
図9)。
【0018】矯正治具29は、図10及び図11におい
て、ストッパ30に下型31に形成された溝31aを嵌
合させてセットし、該下型31に圧縮ばね34を装着
し、内径部31bに型受け32及び芯金体33を嵌合さ
せた構造となっており、該芯金体33にワークたるピス
トン用耐摩環素材26を嵌合させ(図10(a))た
後、上型35を上方から矢印G方向に押圧してピストン
用耐摩環素材26の真円度及び平面度を矯正する(図1
0(b))ように構成されている。また矯正が終了した
ピストン用耐摩環素材26を取り外すには、ストッパ3
0を抜き取って芯金体33を上方から押圧して下降させ
ればよい(図10(c))。
て、ストッパ30に下型31に形成された溝31aを嵌
合させてセットし、該下型31に圧縮ばね34を装着
し、内径部31bに型受け32及び芯金体33を嵌合さ
せた構造となっており、該芯金体33にワークたるピス
トン用耐摩環素材26を嵌合させ(図10(a))た
後、上型35を上方から矢印G方向に押圧してピストン
用耐摩環素材26の真円度及び平面度を矯正する(図1
0(b))ように構成されている。また矯正が終了した
ピストン用耐摩環素材26を取り外すには、ストッパ3
0を抜き取って芯金体33を上方から押圧して下降させ
ればよい(図10(c))。
【0019】そして、ピストン用耐摩環素材26を矢印
H方向に回転させながらバイト36を矢印I方向に移動
させて外周に溝10aを加工し(図4(e),図4
(f))てピストン用耐摩環10とする。
H方向に回転させながらバイト36を矢印I方向に移動
させて外周に溝10aを加工し(図4(e),図4
(f))てピストン用耐摩環10とする。
【0020】ここで、溝10aを加工するのは、鋳造時
にピストン用耐摩環10を所定の位置に位置決めするた
めのものであり、該溝10aに位置決めピン(図示せ
ず)を係合させてアルミニウムを鋳造し、ピストン用耐
摩環10を所定の位置に鋳込み、ピストン15を製作す
る(図4(g)、図4(h))。
にピストン用耐摩環10を所定の位置に位置決めするた
めのものであり、該溝10aに位置決めピン(図示せ
ず)を係合させてアルミニウムを鋳造し、ピストン用耐
摩環10を所定の位置に鋳込み、ピストン15を製作す
る(図4(g)、図4(h))。
【0021】そして本発明方法(請求項1)は、棒状部
材11を所定の直径でコイル状に巻いた後、該コイル1
3を軸方向に切断して開口端14aを有するリング素材
14とし、該リング素材14の開口端14a同士を突き
合わせて溶接してピストン用耐摩環素材26とする方法
である。
材11を所定の直径でコイル状に巻いた後、該コイル1
3を軸方向に切断して開口端14aを有するリング素材
14とし、該リング素材14の開口端14a同士を突き
合わせて溶接してピストン用耐摩環素材26とする方法
である。
【0022】また本発明方法(請求項2)は、棒状部材
11を芯金12に巻き付けて製作したコイル13を軸方
向に切断して開口端14aを有するリング素材14と
し、該リング素材14の開口端14a同士を突き合わせ
てフラッシュバット溶接又はアプセット溶接により接合
した後、プレス加工して平面度及び真円度を矯正し、ピ
ストン15の鋳造時に鋳込む方法である。
11を芯金12に巻き付けて製作したコイル13を軸方
向に切断して開口端14aを有するリング素材14と
し、該リング素材14の開口端14a同士を突き合わせ
てフラッシュバット溶接又はアプセット溶接により接合
した後、プレス加工して平面度及び真円度を矯正し、ピ
ストン15の鋳造時に鋳込む方法である。
【0023】本発明は、上記のように構成されており、
以下その作用について説明する。図3及び図4におい
て、ピストン用耐摩環10は、断面角形の棒状部材11
を芯金12に螺旋状に巻き付けたコイル13を軸方向に
切断して開口端14aを有するリング素材14を製作
し、該リング素材14の開口端14a同士を溶接した
後、プレス加工により真円度及び平面度を矯正して製作
されるので、旋削加工をほとんど施すことなくピストン
用耐摩環10を製作することができ、従って切粉の発生
がほとんどなく、材料の歩留りが極めてよく、高価な金
属材料を有効に利用することができる。
以下その作用について説明する。図3及び図4におい
て、ピストン用耐摩環10は、断面角形の棒状部材11
を芯金12に螺旋状に巻き付けたコイル13を軸方向に
切断して開口端14aを有するリング素材14を製作
し、該リング素材14の開口端14a同士を溶接した
後、プレス加工により真円度及び平面度を矯正して製作
されるので、旋削加工をほとんど施すことなくピストン
用耐摩環10を製作することができ、従って切粉の発生
がほとんどなく、材料の歩留りが極めてよく、高価な金
属材料を有効に利用することができる。
【0024】
【発明の効果】本発明は、上記のように棒状部材を芯金
に巻き付けて製作したコイルを、軸方向に切断してリン
グ素材とし、該リング素材の開口端同士を突き合わせ、
溶接してピストン用耐摩環素材とするようにしたので、
旋削加工をほとんど不要にして切粉の発生を極めて少な
くし得、高価な耐熱耐蝕耐摩金属を有効に利用すること
ができる効果があり、またこの結果ピストン用耐摩環を
安価に製作できるという効果がある。
に巻き付けて製作したコイルを、軸方向に切断してリン
グ素材とし、該リング素材の開口端同士を突き合わせ、
溶接してピストン用耐摩環素材とするようにしたので、
旋削加工をほとんど不要にして切粉の発生を極めて少な
くし得、高価な耐熱耐蝕耐摩金属を有効に利用すること
ができる効果があり、またこの結果ピストン用耐摩環を
安価に製作できるという効果がある。
【0025】また棒状部材を溶接して製作されたリング
素材をプレス加工して平面度及び真円度を矯正した後、
ピストンの鋳造時に鋳込むようにしたので、高精度のピ
ストン用耐摩環を旋削加工による切粉を発生させること
なく、容易に、効率よく製作することができるという効
果がある。
素材をプレス加工して平面度及び真円度を矯正した後、
ピストンの鋳造時に鋳込むようにしたので、高精度のピ
ストン用耐摩環を旋削加工による切粉を発生させること
なく、容易に、効率よく製作することができるという効
果がある。
【0026】また上記構成によりピストン用耐摩環にニ
レジストに比べてはるかに安価な金属材料であるオース
テナイト系ステンレス鋼(例えばSUS304等)を使
用できるようになり、ピストン用耐摩環のコストを大幅
に低減させることができる効果がある。
レジストに比べてはるかに安価な金属材料であるオース
テナイト系ステンレス鋼(例えばSUS304等)を使
用できるようになり、ピストン用耐摩環のコストを大幅
に低減させることができる効果がある。
【図1】図1から図11は本発明の実施例に係り、図1
はピストン用耐摩環の斜視図である。
はピストン用耐摩環の斜視図である。
【図2】ピストンに鋳込んだ状態のピストン用耐摩環の
縦断面図である。
縦断面図である。
【図3】ピストン用耐摩環の製造工程の前半工程を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図4】ピストン用耐摩環の製造工程の後半工程を示す
斜視図である。
斜視図である。
【図5】棒状部材の斜視図及び各種形状の縦断面図であ
る。
る。
【図6】コイル状に巻かれた棒状部材が切断される状態
を示す斜視図である。
を示す斜視図である。
【図7】図6に示すものの縦断面図である。
【図8】リング素材が溶接される工程を示す斜視図であ
る。
る。
【図9】ピストン用耐摩環の歪を矯正する工程を示す正
面図及び平面である。
面図及び平面である。
【図10】ピストン用耐摩環の矯正装置の縦断面図であ
る。
る。
【図11】ピストン用耐摩環の矯正装置の分解斜視図で
ある。
ある。
【図12】従来例に係るピストン用耐摩環の製造工程を
示す斜視図である。
示す斜視図である。
10 ピストン用耐摩環 11 棒状部材 12 芯金 13 コイル 14 リング素材 14a 開口端 15 ピストン 26 ピストン用耐摩環素材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B21F 37/00 B21F 37/00 Z F16J 9/00 F16J 9/00 A
Claims (3)
- 【請求項1】 棒状部材を所定の直径でコイル状に巻い
た後、該コイルを軸方向に切断して開口端を有するリン
グ素材とし、該リング素材の前記開口端同士を突き合わ
せて溶接してピストン用耐摩環素材とすることを特徴と
するピストン用耐摩環の製造方法。 - 【請求項2】 棒状部材を芯金に巻き付けて製作したコ
イルを軸方向に切断して開口端を有するリング素材と
し、該リング素材の前記開口端同士を突き合わせてフラ
ッシュバット溶接又はアプセット溶接により接合した
後、プレス加工して平面度及び真円度を矯正し、ピスト
ンの鋳造時に鋳込むことを特徴とするピストン用耐摩環
の製造方法。 - 【請求項3】 アルミニウムと同程度の熱膨張係数を有
する棒状部材を芯金に巻き付けたコイルを軸方向に切断
して開口端を有するリング素材とし、該リング素材の前
記開口端同士を突き合わせ、溶接したことを特徴とする
ピストン用耐摩環。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33827495A JPH09151787A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | ピストン用耐摩環及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33827495A JPH09151787A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | ピストン用耐摩環及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09151787A true JPH09151787A (ja) | 1997-06-10 |
Family
ID=18316590
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33827495A Pending JPH09151787A (ja) | 1995-11-30 | 1995-11-30 | ピストン用耐摩環及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09151787A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102814623A (zh) * | 2012-07-11 | 2012-12-12 | 贵州红林机械有限公司 | 一种斜口弹性垫圈开口撑形工艺 |
KR102171342B1 (ko) * | 2020-06-21 | 2020-10-28 | 주식회사 신영기업 | 맨홀용 플랜지의 형상 교정금형 |
CN114367767A (zh) * | 2022-03-21 | 2022-04-19 | 新乡市七星钎焊科技有限公司 | 一种小丝径焊环生产工艺 |
-
1995
- 1995-11-30 JP JP33827495A patent/JPH09151787A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102814623A (zh) * | 2012-07-11 | 2012-12-12 | 贵州红林机械有限公司 | 一种斜口弹性垫圈开口撑形工艺 |
KR102171342B1 (ko) * | 2020-06-21 | 2020-10-28 | 주식회사 신영기업 | 맨홀용 플랜지의 형상 교정금형 |
CN114367767A (zh) * | 2022-03-21 | 2022-04-19 | 新乡市七星钎焊科技有限公司 | 一种小丝径焊环生产工艺 |
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