JP3094441B2 - 円柱体の耐食性金属層形成方法及び耐食性円柱体 - Google Patents

円柱体の耐食性金属層形成方法及び耐食性円柱体

Info

Publication number
JP3094441B2
JP3094441B2 JP02317470A JP31747090A JP3094441B2 JP 3094441 B2 JP3094441 B2 JP 3094441B2 JP 02317470 A JP02317470 A JP 02317470A JP 31747090 A JP31747090 A JP 31747090A JP 3094441 B2 JP3094441 B2 JP 3094441B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cylindrical body
stainless steel
steel plate
corrosion resistant
corrosion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP02317470A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04189423A (ja
Inventor
謙一郎 五反
偉夫 中井
信之 奥井
昌司 奥村
Original Assignee
石川島播磨重工業株式会社
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 石川島播磨重工業株式会社 filed Critical 石川島播磨重工業株式会社
Priority to JP02317470A priority Critical patent/JP3094441B2/ja
Publication of JPH04189423A publication Critical patent/JPH04189423A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3094441B2 publication Critical patent/JP3094441B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pistons, Piston Rings, And Cylinders (AREA)
  • Butt Welding And Welding Of Specific Article (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、円柱体の耐食性金属層形成方法及び耐食性
円柱体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
海水等の腐食性環境中で使用される油圧シリンダのラ
ム部分等にあっては、高い加工精度及び耐食性を有する
円筒状表面が要求される。 かかる表面を持つ円柱体としては、円柱体全部をス
テンレス鋼とする方法、普通鋼にクロムメッキ等の耐
食性処理を施すメッキ方法等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、円柱体全体をステンレス鋼とする方
法であると、非常に高価なものとなり経済性を損ない易
い。メッキ方法であると、加工精度及び耐食性を同時
に必要とする部分(例えば前述のラム部分では摺動部
分)のみに処理を集中させることができるものの、研
磨、洗浄、多重メッキ等の多数の処理工程を必要とし
て、公害対策、工期及び経済性の点で不利となる。 本発明は、このような課題を解決するものであり、機
械的強度を保持しながら必要とする部分に低コストで十
分な耐食性を付与することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、二つの手段を
提案している。 第1の手段は、鋼材からなる円柱体の表面に薄板状の
ステンレス鋼板を巻き付けかつステンレス鋼板の突き合
わせ部分に小間隙を形成する工程と、突き合わせ部分の
小間隙に溶接を施しステンレス鋼板に緊張力を発生させ
る工程と、該溶接後に溶接部及びステンレス鋼板の表面
を仕上げ加工する工程とを有する円柱体の耐食性金属層
形成方法である。 第2の手段は、鋼材からなる円柱体と、該円柱体の表
面に突き合わせ部分に小間隙が形成された状態で巻き付
けられると共に、前記小間隙に溶接を施して生じる緊張
力によって前記円柱体に一体化され、かつ溶接部及び表
面が仕上げ加工された薄板状のステンレス鋼板とを具備
する構成の耐食性円柱体としている。
【0005】
【作用】
鋼材からなる円柱体の表面は、それ自身の耐食性が不
十分であるものの、耐食性を必要とする部分に、薄板状
のステンレス鋼板を巻き付けることにより耐食性が生じ
る。 ステンレス鋼板の巻き付け時の突き合わせ部分に小間
隙を形成しておいて、小間隙に溶接を施すと、溶接部に
収縮力が発生して、ステンレス鋼板に緊張力が付与され
ステンレス鋼板への一体化がなされる。 溶接終了後に、溶接部及びステンレス鋼板の表面を仕
上げ加工することにより、所望精度の表面が付与される
ものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る円柱体の耐食性金属層形成方法及
び耐食性円柱体の前述した油圧シリンダのラム部分に適
用した場合の一実施例を、第1図ないし第4図に基づい
て説明する。
【0007】 これら各図において、符号Aは油圧シリンダ、Bはラ
ム部分、1は鋼材からなる円柱体(円筒体)、2は薄板
状のステンレス鋼板、3は耐食性金属層、Gは小間隙、
Wは周溶接部、Tはその他の溶接継ぎ手である。 これらの詳細について形成工程とともに説明する。
【0008】 〈円筒状表面の加工〉 ラム部分Bを構成する円筒状表面が要求される場合、
円柱体(円筒体)1の耐食性が要求される部分に、機械
加工によって所望の深さでかつ真円度が例えば0.1mm程
度の誤差範囲となる切削溝1aを形成しておく。
【0009】 〈ステンレス鋼板の巻き付け〉 切削溝1aの上に、薄板状のステンレス鋼板2を緊密に
巻き付ける。この場合、ステンレス鋼板2の突き合わせ
部分に小間隙Gが残されるように設定する。
【0010】 〈周溶接部の形成〉 ステンレス鋼板2を緊密に巻き付けた状態を保持しな
がら、突き合わせ部分の小間隙Gに第2図に示すように
溶接を施す。この周溶接部Wの形成にともなう溶接金属
の熱収縮によって、ステンレス鋼板2を周方向に緊張さ
せる力(緊張力)が発生し、ステンレス鋼板2は周方向
の緊張力によって切削溝1aと一体化状態となる。
【0011】 〈その他の溶接継ぎ手の形成〉 周溶接部Wの形成後、切削溝1aの縁部とステンレス鋼
板2との縁部との間を溶接する。この部分の溶接開先形
状は例えばV型とし、第3図に示すように、その他の溶
接継ぎ手Tを形成することによって、円柱体1とステン
レス鋼板2とを一体化する。
【0012】 〈仕上げ加工〉 第3図に示すように各溶接部W・Tによって一体化し
た後、各溶接部W・Tを含むステンレス鋼板2の表面を
機械加工や研磨仕上げし、前述したラム部分Bとして求
められる表面精度を確保し、第4図に示す状態の製品、
つまり、ステンレス鋼板2に基づく耐食性金属層を有す
る耐食性円柱体を得るものである。 このような耐食性円柱体であると、第4図に示すよう
に、ラム部分Bにおける摺動部分である高い加工精度と
耐食性と耐摩耗性とが要求される部分は、機械加工が施
されたステンレス鋼板2の表面部分によって得られるた
め、前述の技術的要求に容易に応えられることになる。
【0013】 本発明者等が試算したところ、従来技術で列記した各
方法及びその円柱体、つまり、全部をステンレス鋼とす
る方法や普通鋼にメッキを施す方法と比較して、経済
性、機械的強度、低公害性、耐食性のすべての点で有利
であることが確認された。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係る円柱体の耐食性金
属層形成方法及び耐食性円柱体によれば、以下のような
優れた効果を奏するものとなる。 (1)鋼材からなる円柱体の表面に薄板状のステンレス
鋼板が巻き付けられることにより、必要な耐食性を得る
ことができる。 (2)ステンレス鋼板の突き合わせ部分の小間隙への溶
接により、ステンレス鋼板に緊張力が発生して、円柱体
とステンレス鋼板との間に優れた固着強度が得られる。 (3)ステンレス鋼板の表面を仕上げ加工することによ
り、耐食性金属層について所望の寸法精度を得ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る耐食性円柱体を組み込んだ油圧
シリンダの一実施例を示す一部を断面した正断面図であ
る。
【図2】 本発明に係る耐食性円柱体の製造途中の状態
を示す要部の横断面図である。
【図3】 本発明に係る耐食性円柱体の製造途中の状態
を示す要部の正面図である。
【図4】 本発明に係る耐食性円柱体の一実施例におけ
る完成状態を示す半分を省略した正断面図である。
【符号の説明】
A……油圧シリンダ B……ラム部分 1……円柱体(円筒体) 2……ステンレス鋼板 3……耐食性金属層 G……小間隙 W……周溶接部 T……その他の溶接継ぎ手
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥村 昌司 東京都千代田区大手町2丁目2番1号 石川島播磨重工業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−49725(JP,A) 特開 昭58−157535(JP,A) 実公 昭60−217(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23P 11/00 B23K 9/02 B23K 31/00 B23P 15/10 F16J 1/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鋼材からなる円柱体の表面に薄板状のステ
    ンレス鋼板を巻き付けかつステンレス鋼板の突き合わせ
    部分に小隙間を形成する工程と、突き合わせ部分の小隙
    間に溶接を施しステンレス鋼板に緊張力を発生させる工
    程と、該溶接後に溶接部及びステンレス鋼板の表面を仕
    上げ加工する工程とを有することを特徴とする円柱体の
    耐食性金属層形成方法。
  2. 【請求項2】鋼材からなる円柱体と、 該円柱体の表面に突き合わせ部分に小間隙が形成された
    状態で巻き付けられると共に、前記小間隙に溶接を施し
    て生じる緊張力によって前記円柱体に一体化され、かつ
    溶接部及び表面が仕上げ加工された薄板状のステンレス
    鋼板とを具備することを特徴とする耐食性円柱体。
JP02317470A 1990-11-21 1990-11-21 円柱体の耐食性金属層形成方法及び耐食性円柱体 Expired - Fee Related JP3094441B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02317470A JP3094441B2 (ja) 1990-11-21 1990-11-21 円柱体の耐食性金属層形成方法及び耐食性円柱体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP02317470A JP3094441B2 (ja) 1990-11-21 1990-11-21 円柱体の耐食性金属層形成方法及び耐食性円柱体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04189423A JPH04189423A (ja) 1992-07-07
JP3094441B2 true JP3094441B2 (ja) 2000-10-03

Family

ID=18088593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP02317470A Expired - Fee Related JP3094441B2 (ja) 1990-11-21 1990-11-21 円柱体の耐食性金属層形成方法及び耐食性円柱体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3094441B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101974698B1 (ko) * 2016-09-06 2019-09-05 구하경 매립형 힌지, 이를 이용한 책상 및 의자

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6175817B2 (ja) 2013-03-13 2017-08-09 株式会社リコー 13族窒化物結晶の製造方法、及び製造装置
CN104325215A (zh) * 2014-10-23 2015-02-04 江苏邦威机械制造有限公司 一种用于pccp钢筒制作的螺旋焊机

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101974698B1 (ko) * 2016-09-06 2019-09-05 구하경 매립형 힌지, 이를 이용한 책상 및 의자

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04189423A (ja) 1992-07-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3094441B2 (ja) 円柱体の耐食性金属層形成方法及び耐食性円柱体
GB1560301A (en) Construction and method of making an extrusion die
JP7330194B2 (ja) 電極再調整ツール及びその使用方法
JPH07284925A (ja) 管材の突合せ溶接方法
JPS60166157A (ja) ピストンヘツドの製作方法
JPH11291044A (ja) チタンクラッド鋼被覆鋼管杭の製造方法
JP2504469B2 (ja) パイプの突合せ抵抗溶接方法
JPH02169302A (ja) 車輪アセンブリ用フランジ
RU2146992C1 (ru) Способ восстановления изношенных поверхностей букс железнодорожных грузовых вагонов
JPH09151787A (ja) ピストン用耐摩環及びその製造方法
JPH0471794A (ja) 溶接方法
JPH0236779Y2 (ja)
JPS56131083A (en) Welded joint method for stainless steel tube
RU2068324C1 (ru) Биметаллическая полоса, например для сварных труб, и способ ее изготовления
JPH0335013B2 (ja)
JP2002160058A (ja) 鋼材および鋼管の接合構造
JPH09174153A (ja) 防食用溶接チタンクラッド鋼管杭の製造方法
JPH08243851A (ja) 現地溶接施工性に優れた複層鋼管の製造方法
JPH04210168A (ja) 蝶型弁の弁箱,及びその製法
JP2004106016A (ja) 表面処理された筒状体の製造方法
JPS58151990A (ja) 二層材料からなる鋼管の製造方法
JPS61202734A (ja) 丸刃カツタ−の製造方法
JPS5950935A (ja) 加工用ロ−ルの製造方法
JPH0822468B2 (ja) 異形リング圧接加工方法
JP2003326379A5 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees