JPH09151548A - 通風型建築物とその施工方法 - Google Patents

通風型建築物とその施工方法

Info

Publication number
JPH09151548A
JPH09151548A JP32965995A JP32965995A JPH09151548A JP H09151548 A JPH09151548 A JP H09151548A JP 32965995 A JP32965995 A JP 32965995A JP 32965995 A JP32965995 A JP 32965995A JP H09151548 A JPH09151548 A JP H09151548A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ventilation
floor
wall
space
building
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32965995A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsuyoshi Inafuku
農善 稲福
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
INAFUKU KENSETSU KK
Original Assignee
INAFUKU KENSETSU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by INAFUKU KENSETSU KK filed Critical INAFUKU KENSETSU KK
Priority to JP32965995A priority Critical patent/JPH09151548A/ja
Publication of JPH09151548A publication Critical patent/JPH09151548A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Building Environments (AREA)
  • Load-Bearing And Curtain Walls (AREA)
  • Ventilation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】建築物の床下に取り込んだ空気を、内外壁間を
上昇して、天井裏や屋根に抜ける構造の通風型建築物と
その施工方法に関し、効率的な通風が可能な通風型建築
物の構造を提案すると共に、該通風型建築物の施工方法
を提案することを目的とする。 【解決手段】外気を床下に取り込む構造の建築物におい
て、土台の上に根太を載置し、土台上に立てた柱の外側
に外壁を、内側に内壁を取付けることで、隣接する根太
の間の空間を、外壁と内壁との間の空間に連通させてな
る構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、建築物の床下に取り込
んだ空気を、内外壁間を上昇して、天井裏や屋根に抜け
る構造の通風型建築物とその施工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】本発明の出願人は、特願平7−2030
62号において、建築物の床下に取り込んだ空気を、内
外壁間を上昇して、天井裏や屋根に抜ける構造の通風型
建築物を提案した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記の特許
出願における未解決の問題を解決した通風型建築物の構
造を提案すると共に、該通風型建築物の施工方法を提案
するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1から請求項4は
通風型建築物における通風構造であり、請求項5は通風
型建築物の施工方法である。
【0005】請求項1は、外気を床下に取り込む構造の
建築物において、土台の上に根太を載置し、土台上に立
てた柱の外側に外壁を、内側に内壁を取付けることで、
隣接する根太の間の空間を、外壁と内壁との間の空間に
連通させてなる通風型建築物である。
【0006】請求項2は、1階の天井を、桁より下側に
間隔をおいて配置することで、天井裏を請求項1記載の
内外壁間の空間と連通させ、桁の上に、2階の床の根太
を載置し、桁上に立てた柱の外側に外壁を、内側に内壁
を取付けることで、隣接する根太の間の空間を、2階の
内外壁間の空間に連通させてなる通風型建築物である。
【0007】請求項3は、2階の天井を、2階の桁より
下側に間隔をおいて配置することで、2階の天井裏を、
請求項2に記載の2階の内外壁間の空間と連通させてな
る通風型建築物である。
【0008】請求項4は、間柱に水平方向の貫通孔をあ
けて、胴貫プレートを挿通し、該胴貫プレートを両側の
柱に連結固定し、該間柱を外側と内側から挟むように2
本の筋交いを設けてなる通風型建築物である。
【0009】請求項5は、一対の胴貫プレートを用い、
それぞれの一端に設けられた22を柱101に固定した
後、両胴貫プレートの連結部に設けられた孔を用いてね
じ止め固定することを特徴とする通風型建築物の施工方
法である。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明による通風型建築物と
その施工方法が実際上どのように具体化されるかを説明
する。図1は本発明の通風壁部補強プレート、床下換気
手段、軒下換気手段を備えた通風型建築物の一実施例を
示す要部破断全体斜視図である。
【0011】この図に示すように、本実施例の通風型木
造建築物は、床下部分の基礎30と土台400の間に、
床下200と外部とを連通する床下換気手段30を設け
るとともに、内壁102と外壁103が固定される二以
上の柱101の間に通風壁部補強プレート10を架設し
て、中空状の通風壁部100を形成してある。
【0012】また、軒天井600には、屋根裏700と
外部とを連通する軒天換気手段60が設けてあり、さら
に、屋根800の棟木801の部分に屋根裏700と外
部とを連通する屋根換気手段70が設けてある。
【0013】そして、床下200と通風壁部100と天
井裏500及び屋根裏700は、それぞれが建物内で相
互に連通しており、床下換気手段30から建物内に流入
した空気が、通風壁部100を通って天井裏500、屋
根裏700に流入するとともに、軒天換気手段60から
建物内に流入した空気が屋根裏700に流入し、これら
の空気が屋根800の屋根換気手段70、又は軒天換気
手段60から建物外部に放出されるようになっている。
【0014】以下、このような構成からなる本実施例の
通風型木造建築物の、通風構造を達成する各通風手段
を、各部に分けて説明する。
【0015】〔通風壁部補強プレート〕まず、本発明に
係る通風壁部補強プレートの実施例について図1,図
2,図3,図4及び図5を参照して説明する。
【0016】〔第一実施例〕まず、本発明の通風壁部補
強プレートの第一実施例について図1,図2及び図3を
参照して説明する。図2は、本発明の通風壁部補強プレ
ートの第一実施例を示す全体斜視図であり、図3は、図
2に示す通風壁部補強プレートを用いて柱及び筋違いを
接合した状態を示す要部斜視図である。
【0017】これらの図に示すように、本実施例の通風
壁部補強プレート10は、内壁102と外壁103が固
定される二本以上の柱101,101……の各間に架設
されて胴貫として機能しており、胴貫プレート11と一
対のボルトプレート12,12とからなっている。
【0018】胴貫プレート11は、長板状となってお
り、架設される二本の柱101,101の間の距離と同
一の長さに形成されている。
【0019】ボルトプレート12,12は、胴貫プレー
ト11の両端に直角に固着された板状部材からなる一対
の板状部材で、胴貫プレート11を各柱101に連結す
るための固定部となっている。
【0020】この一対のボルトプレート12,12の中
心部付近には、固定用のボルトが貫通するボルト孔12
a,12aがそれぞれ穿設してある。また、11a,1
1aは、胴貫プレート11の両端側のボルトプレート1
2,12のボルト孔12a,12aと対応する位置に形
成した一対のボルト逃げ孔である。
【0021】このような構成からなる本実施例の通風壁
部補強プレート10は、各ボルト挿入孔11a,11a
から、固定用のボルトをそれぞれ挿入してボルト孔12
a,12aに貫通させ、内壁102と外壁103が固定
される二以上の柱101,101……の各間にボルトプ
レート12,12を固定することにより、胴貫プレート
11が柱101の間に架設される。
【0022】これにより、通風壁部100は、板状の通
風壁部補強プレート10によって柱101が堅固に補強
されるので、内壁102と外壁103との中空を広く確
保しつつ、信頼性の高い強度を保つことができる。
【0023】また、さらに補強が必要な場合には、図3
に示すように、柱101,101の間に、胴貫プレート
11を挾んだ状態で二枚一対の筋違い104を配設する
ことができる。
【0024】これにより、筋違い104の間にも空気が
通る隙間ができるので、通風壁部100の中空構造を損
なうことなく、柱101の強度をさらに増すことができ
る。
【0025】〔第二実施例〕次に、本発明の通風壁部補
強プレートの第二実施例について図1,図4及び図5を
参照して説明する。図4は、本発明の通風壁部補強プレ
ートの第二実施例を示す全体斜視図であり、図5は、図
4に示す通風壁部補強プレートを柱に取り付けた状態を
示す要部斜視図である。
【0026】これらの図に示すように、本実施例の通風
壁部補強プレート20は、上述した第一実施例の通風壁
部補強プレート10の変形実施例であり、第一実施例の
通風壁部補強プレート10の両端に設けたボルトプレー
ト12,12のうち、一方を省略した構成となってい
る。
【0027】図4において、21は長板状の胴貫プレー
トであり、一端にはボルトプレート22が直角に固着さ
れている。また、このボルトプレート22の中心部附近
には、固定用のボルトが貫通するボルト孔22aが穿設
してあり、胴貫プレート21の、ボルト孔22aと対応
する一端側にはボルト挿入孔21aが穿設してある。
【0028】一方、この胴貫プレート21の他端側には
長孔状の胴貫ボルト孔21bが穿設してある。そして、
このような構成からなる本実施例の通風壁部補強プレー
ト20は、二枚一組として用いられて、一体となって柱
101の間に架設され、補強部材の胴貫として機能して
いる。
【0029】すなわち、2枚の通風壁部補強プレート2
0は、図5に示すように、通風壁部100を構成する二
本の柱101,101の各側のそれぞれ対応する位置
に、ボルトプレート22を固定し、胴貫ボルト孔21a
に固定用のボルトを貫通させることにより、二枚の胴貫
プレート21を一体として固定する。
【0030】これにより、二枚の通風壁部補強プレート
20,20が一体となって、第一実施例の場合と同様、
柱101を補強する胴貫として機能し、通風壁部100
の強度を確保することができる。
【0031】このような本実施例の通風壁部補強プレー
ト20によれば、二枚のボルトプレート22をそれぞれ
独立に柱101に固定するので、第一実施例の場合と比
べてプレートの取付作業が容易となる。
【0032】また、胴貫ボルト孔21bを長孔状に形成
してあるので、一体として用いる二枚の胴貫プレート2
1の長さ調整ができる。これにより、補強する各柱10
1の間の距離が異なる場合でも、二枚の胴貫プレート2
1を固定するボルトの締付位置を胴貫ボルト孔21bに
沿って移動させるだけで対応でき、補強部材としての汎
用性が高いという効果がある。
【0033】なお、本実施例では、一体となる二枚の通
風壁部補強プレート20の胴貫ボルト孔21bの双方を
長孔状に形成してあるが、いずれか一方の胴貫ボルト孔
21bのみを長孔状に形成するようにしてもよい。
【0034】また、本実施例の通風壁部補強プレート2
0においても、上述した第一実施例の場合と同様、二枚
一対の筋違い104を胴貫プレート21を挾んで柱10
1の間に配設し、補強を強化することができる。
【0035】〔床下換気手段〕次に、本発明に係る床下
換気手段30の実施例について図1,図6,図7,図8
及び図9を参照して説明する。
【0036】〔第一実施例〕まず、本発明の床下換気手
段の第一実施例について図1,図6及び図7を参照して
説明する。図6は、本発明の床下換気手段の第一実施例
を示す全体斜視図であり、図7は、図6に示す床下換気
手段の一部截断側面図である。
【0037】本実施例における床下換気手段30は、図
1に示すように、木造建築物における基礎300と土台
400の間に、基礎パッキン31aを所定の間隔をもっ
て二箇所以上に配設してある。そして、この基礎パッキ
ン31aと基礎パッキン31aの間が建物内の床下20
0と建物外部とを連通する換気孔31となっている。さ
らに、この換気孔31には、換気孔31の前方を覆う、
開閉自在の水切ダンパー40が配設され、全体として床
下換気手段30を構成している。
【0038】このような床下換気手段30によれば、建
物が、水切ダンパー40を開くことにより外部と連通
し、水切ダンパー40を閉じることにより外部と遮断さ
れるようになっており、通風構造を調整することが可能
となっている。
【0039】なお、水切ダンパー40を開いたときに、
換気孔31から蚊、蠅等の昆虫などの侵入を防ぐため、
換気孔31に防虫網を設けておくことが好ましい。
【0040】ここで、本実施例の床下換気手段30の水
切ダンパー40について説明する。図6に示すように、
水切ダンパー40は、ガイド部41とカバー部42及び
スライド部43とからなっている。
【0041】ガイド部41は、換気孔31の少なくとも
両端に配設されており、上端側が土台400に固定され
るとともに、下端側が基礎300に固定され、換気孔3
1の前方に半円形状に膨出した板状部材からなってい
る。
【0042】そして、このガイド部41により、換気孔
31は前方両端が覆われている。カバー部42は、上端
が土台400に固定されるとともに、両端がガイド部4
1に固定され、ガイド部41の半円形状に沿って配設さ
れた断面円弧状の板状部材で、換気孔31の上方を覆っ
ている。
【0043】そして、このカバー部42とガイド部41
の固定部分には隙間41aが設けてあり、スライド部4
3の両端を移動自在に挾持している。
【0044】スライド部43は、ガイド部41とカバー
部42の間に挾持されて、ガイド部41の半円形状に沿
ってスライド移動できる断面円弧状の板状部材で、カバ
ー部42で覆われていない換気孔31の下方を、開閉自
在に覆っている。
【0045】すなわち、このスライド部43は、上方に
スライドさせてカバー部41の内側に収納された状態
で、換気孔31の下方を開放するとともに、下方にスラ
イドさせた状態で、カバー部41と一体となって換気孔
31を遮断するようになっている。
【0046】このような本実施例の水切ダンパー40に
よれば、スライド部43を適宜開閉し、あるいはスライ
ド部43の位置調整をすることにより、外気の温度に応
じて建物内へ空気を流入量を調整することができる。
【0047】また、スライド部43を完全に閉じた状態
にすることで、床下から建物内へ雨水が侵入することも
防止することができる。
【0048】このように、本実施例の床下換気手段30
によれば、基礎パッキン31aを設けるのみで、基礎3
00や土台400に孔や隙間等の複雑な加工を施すこと
なく建物内外を連通する換気孔31を設けることができ
る上、水切ダンパー40を土台400に固定するだけ
で、換気孔31を簡単に開閉自在にすることができる。
【0049】〔第二実施例〕次に、本発明の床下換気手
段の第二実施例について図1,図8及び図9を参照して
説明する。図8は、本発明の床下換気手段の第二実施例
を示す全体斜視図であり、図9は図8に示す床下換気手
段の一部截断側面図である。
【0050】これらの図に示すように、本実施例の床下
換気手段30は、上述した第一実施例の変形実施例であ
り、第一実施例におけるスライド開閉式の水切ダンパー
40に代えて、図8に示すような回転開閉式の水切ダン
パー50を採用している。
【0051】本実施例における水切ダンパー50は、図
8に示すように、土台400の下端縁に固定されて換気
孔31の両端及び上方を覆うカバー部51と、このカバ
ー部51に両端が固定されて軸支され、換気孔31と平
行に配設された回転軸52aと、この回転軸52aを中
心軸として、カバー部51の下側において回転する回転
板52とからなっている。
【0052】そして、この回転板52が回転することに
より、換気孔31が開閉するようになっている。
【0053】このような本実施例の水切ダンパー50に
よっても、上述した第一実施例の水切ダンパー40と同
様、建物内への空気の流入を簡単に調整できるととも
に、床下からの雨水の侵入も有効に防止することができ
る。
【0054】〔軒天換気手段〕次に、本発明に係る軒天
換気手段の実施例について図1,図10,図11,図1
2及び図13を参照して説明する。
【0055】〔第一実施例〕まず、本発明の軒天換気手
段の第一実施例について図1,図10及び図11を参照
して説明する。図10は、本発明の軒天換気手段の第一
実施例を示す全体斜視図であり、図11は、図10に示
す軒天換気手段の一部截断側面図である。
【0056】これらの図に示すように、本実施例の軒天
換気手段60は、木造建築物における天井裏と連通した
軒天井600に、外部と連通した換気孔61を形成する
とともに、この換気孔61を開閉自在に覆う開閉部62
を設けた構成としてある。
【0057】そして、建物内部が、換気孔61を覆う開
閉部62を開くことにより外部と連通し、開閉部62を
閉じることにより外部と遮断されるようになっている。
【0058】換気孔61を覆う開閉部62は、図10に
示すように、換気孔61の外周に沿って配設されたスラ
イド枠62aと、このスライド枠62a内をスライド移
動するカバー62bとからなっている。
【0059】そして、このカバー62bをスライド開閉
することにより、換気孔61からの空気の流入量を調整
し、雨水の侵入を防いでいる。
【0060】このような本実施例の軒天換気手段60に
よれば、開閉部62をスライド移動させるだけで通風調
整を簡単に行なうことができ、また、開閉部62のスラ
イド位置を適宜調整することにより、空気の流入量を増
減することができる。
【0061】なお、一般に軒天井600は高所にあるの
で、軒天換気手段60の開閉作業は、長尺の棒状部材な
どを用いて行なう。
【0062】このように、本実施例の軒天換気手段60
によれば、開閉部62を適宜開閉することにより、外気
の温度に応じて軒天井600から建物内への空気の流入
を自由に調整することができ、換気孔61が軒天井60
0に形成してあるので、建物内へ雨水が侵入するような
こともない。
【0063】なお、上述した床下換気手段30の場合と
同様、開閉部62を開いたときに、換気孔61から建物
内に昆虫などが侵入するのを防ぐため、換気孔61に防
虫網61aを設けておくことが好ましい。
【0064】〔第二実施例〕次に、本発明の軒天換気手
段の第二実施例について図1,図12及び図13を参照
して説明する。図12は、本発明の軒天換気手段の第二
実施例を示す全体斜視図であり、図13は、図12に示
す軒天換気手段の一部截断側面図である。
【0065】これらの図に示すように、本実施例の軒天
換気手段60は、上述した第一実施例の変形実施例であ
り、第一実施例におけるスライド開閉式の開閉部62に
代えて、図12に示すような扉開閉式の開閉部63を採
用している。
【0066】本実施例における開閉部63は、図12に
示すように、換気孔61の外周に沿って配設された扉枠
63aと、この扉枠63aの一端に回転自在に取り付け
られるとともに、扉枠63aの外周に圧入状態で嵌合し
て固定される開閉扉63bとからなっている。
【0067】そして、この開閉扉63bを開閉すること
により、上述した第一実施例の場合と同様、換気孔61
からの空気の流入量の調整と、雨水の侵入防止をしてい
る。
【0068】なお、図12に示す開閉扉63bは、圧入
状態となって扉枠63aに嵌合するようになっている
が、これ以外にも、建物の窓などから手が届くような場
合には、フックなどを設けて扉枠63aに固定するよう
にしてもよい。
【0069】また、開閉扉63bを展開したとき、開閉
扉63bが動かないように、展開時ストッパ手段、例え
ば留金などを設けることが好ましい。
【0070】このような本実施例の軒天換気手段60に
よれば、上述した第一実施例の場合と同様、開閉部63
の開閉扉63bを開閉することにより、外気の温度に応
じて軒天井600から建物内への空気の流入を調整する
ことができるとともに、建物内への雨水の侵入も簡単に
防止することができる。
【0071】また、本実施例の開閉部63は、開閉扉6
3bを開くことにより、換気孔61の全面が開いた状態
となるので、第一実施例のスライド開閉式の開閉部62
より、換気孔61の開口を広く確保することができる。
【0072】なお、本実施例の開閉部63にも、昆虫な
どの侵入を防止するため、換気孔61に防虫網61aが
設けてある。
【0073】以上説明したように、本実施例の通風壁部
補強プレート10(又は20)、床下換気手段30、軒
天換気手段60を備えた通風型木造建築物によれば、ま
ず、内壁102と外壁103を固定する柱101を、通
風壁部補強プレート10,20により堅固に補強するこ
とができるので、通風壁部100の通風構造を損なうこ
となく建物の強度を確保することができる。
【0074】また、床下換気手段30及び軒天換気手段
60を採用したことにより、建物内への雨水の浸入を有
効に防止しつつ、空気の流入調整を容易に行なうことが
できる。これにより、安全かつ快適な建築物の通風構造
を実現できる。
【0075】次に本発明による通風型建築物の通風構造
の主要部を説明する。図14に例示するように、基礎3
0上の土台400の上に根太71の端部を載置し、土台
400上に立てた柱101の外側に外壁103を、内側
に内壁102をそれぞれ取付けてある。
【0076】そして、隣接する根太71、71間の空間
を、外壁103と内壁102との間の空間に連通させて
あるため、矢印で示すように、床下に流入した空気は、
隣接する根太間から、1階の内外壁の空間に流入し、か
つ上昇して、天井裏に流れ込む。なお、72はフローリ
ング、73は幅木である。
【0077】図15に例示するように、1階の天井74
を、桁75より下側に間隔をおいて配置することで、天
井裏76を前記の内壁102と外壁103間の空間と連
通させてある。しかしながら、矢印で示すように、1階
の内外壁間から上昇した空気は、天井裏76に流入す
る。
【0078】そして、桁75の上に、2階の床の根太7
7の端部を載置し、桁75上に立てた柱101の外側に
外壁103を、内側に内壁を102取付けることで、隣
接する根太77、77の間の空間を、2階の内外壁間の
空間に連通させてある。したがって、1階の天井裏76
から、隣接する根太77、77間の空間から、2階の内
外壁間の空間に流入して、上昇する。
【0079】また、2階の天井78を、2階の桁79よ
り下側に間隔をおいて配置することで、2階の天井裏
を、前記の2階の内外壁間の空間と連通させてある。そ
の結果、2階の内外壁間の空間を上昇した空気は、2階
の天井裏に流入する。
【0080】図13に例示するように、軒天換気手段6
0から入った外気は、屋根裏700に流入する。そし
て、前記の2階の天井裏に流入した空気と共に、上昇し
て屋根換気手段70から外部に排気される。
【0081】次に、図3から図5の隣接柱101、10
1間の通気構造は、実際は図16に例示するような構造
になっている。すなわち、柱101、101間に立てら
れた細い間柱81に水平方向の貫通孔をあけて、胴貫プ
レート21を水平方向に挿通させ、該胴貫プレート2
1、21を両側の柱101、101に連結固定してあ
る。そして、該間柱81を外側と内側から挟むように2
本の筋交い82、83を設けてある。
【0082】このように、筋交い82、83を取付ける
際は、一対の胴貫プレート21、21を用い、それぞれ
の一端に設けられたボルトプレート22を柱101に固
定した後、両胴貫プレート21、21の連結部に設けら
れた孔21Bを用いてねじ止め固定することで、両胴貫
プレート21、21を連結固定する。
【0083】
【発明の効果】以上のように、本発明の換気構造による
と、床下から1階の内外壁に通気させ、そして1階の天
井裏に上昇させ、天井裏から2階の内外壁に通気させ
て、内外壁間を上昇させ、さらに2階の天井裏から、屋
根換気手段によって外部に排気される構造なため、強制
換気をしないでも、空気の自然な流れを利用して、効率
的に換気できる。
【0084】また、間柱に胴貫プレートを貫通させ、該
間柱を外側と内側から挟むように2本の筋交いを設けた
構造なため、2本の筋交いの間の空間を空気が上昇でき
るので、内外の壁間の空間を空気が円滑に上昇して、自
然通風が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による通風型建築物とその施工方法の
全容を例示する要部破断全体斜視図である。
【図2】 本発明の通風壁部補強プレートの第一実施例
を示す全体斜視図である。
【図3】 図2に示す通風壁部補強プレートを用いて柱
及び筋違いを接合した状態を示す要部斜視図である。
【図4】 本発明の通風壁部補強プレートの第二実施例
を示す全体斜視図である。
【図5】 図4に示す通風壁部補強プレートを柱に取り
付けた状態を示す要部斜視図である。
【図6】 本発明の床下換気手段の第一実施例を示す全
体斜視図である。
【図7】 図6に示す床下換気手段の一部截断側面図で
ある。
【図8】 本発明の床下換気手段の第二実施例を示す全
体斜視図である。
【図9】 図8に示す床下換気手段の一部截断側面図で
ある。
【図10】 本発明の軒天換気手段の第一実施例を示す
全体斜視図である。
【図11】 図10に示す軒天換気手段の一部截断側面
図である。
【図12】 本発明の軒天換気手段の第二実施例を示す
全体斜視図である。
【図13】 図12に示す軒天換気手段の一部截断側面
図である。
【図14】 1階の床下と壁間との通気構造を例示する
断面図である。
【図15】 1階の天井と2階の壁間との通気構造を例
示する斜視図である。
【図16】 隣接する間柱の通気構造を例示する側面図
である。
【符号の説明】
30 基礎 400 土台 71 根太 101 柱 103 外壁 102 内壁 75 桁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 E04B 2/56 611 E04B 2/56 611C 622 622C 622H 644 644H 651 651A 651D 651S 652 652H F24F 7/00 F24F 7/00 Z

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外気を床下に取り込む構造の建築物にお
    いて、 土台の上に根太を載置し、土台上に立てた柱の外側に外
    壁を、内側に内壁を取付けることで、 隣接する根太の間の空間を、外壁と内壁との間の空間に
    連通させてなることを特徴とする通風型建築物。
  2. 【請求項2】 1階の天井を、桁より下側に間隔をおい
    て配置することで、天井裏を前記の内外壁間の空間と連
    通させ、 桁の上に、2階の床の根太を載置し、桁上に立てた柱の
    外側に外壁を、内側に内壁を取付けることで、 隣接する根太の間の空間を、2階の内外壁間の空間に連
    通させてなることを特徴とする請求項1記載の通風型建
    築物。
  3. 【請求項3】 2階の天井を、2階の桁より下側に間隔
    をおいて配置することで、2階の天井裏を、前記の2階
    の内外壁間の空間と連通させてなることを特徴とする請
    求項2に記載の通風型建築物。
  4. 【請求項4】 間柱に水平方向の貫通孔をあけて、胴貫
    プレートを挿通し、該胴貫プレートを両側の柱に連結固
    定し、 該間柱を外側と内側から挟むように2本の筋交いを設け
    てなることを特徴とする通風型建築物。
  5. 【請求項5】 一対の胴貫プレートを用い、それぞれの
    一端に設けられた22を柱101に固定した後、 両胴貫プレートの連結部に設けられた孔を用いてねじ止
    め固定することを特徴とする通風型建築物の施工方法。
JP32965995A 1995-11-23 1995-11-23 通風型建築物とその施工方法 Pending JPH09151548A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32965995A JPH09151548A (ja) 1995-11-23 1995-11-23 通風型建築物とその施工方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32965995A JPH09151548A (ja) 1995-11-23 1995-11-23 通風型建築物とその施工方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09151548A true JPH09151548A (ja) 1997-06-10

Family

ID=18223829

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32965995A Pending JPH09151548A (ja) 1995-11-23 1995-11-23 通風型建築物とその施工方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09151548A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100652146B1 (ko) * 2005-07-30 2006-12-01 한양대학교 산학협력단 건물환기시스템

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100652146B1 (ko) * 2005-07-30 2006-12-01 한양대학교 산학협력단 건물환기시스템

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6286269B1 (en) Prefabricated shooting house
US20070289226A1 (en) Window backdam assembly for preventing water intrusion
JP2014031709A (ja) 建物の換気構造
GB2192916A (en) Channel section joint
JPH09151548A (ja) 通風型建築物とその施工方法
JPH0949270A (ja) 通風壁部補強プレート,床下換気手段,軒天換気手段,屋根換気手段、及びこれらを備えた通風型建築物
JP2001123673A (ja) 建築物の耐震補強方法とそれに用いられる補強器具
JP3798592B2 (ja) 建物の換気構造
JP3284882B2 (ja) 既設建屋の耐震補強構造
JP5438416B2 (ja) 出窓ユニット
JP4512295B2 (ja) 屋根の換気構造
JP2000328791A (ja) 既存建物の耐震補強壁
JP7372276B2 (ja) 躯体補強構造
JP2503051Y2 (ja) 棟換気構造
JP4843290B2 (ja) 建物
JP3501224B2 (ja) 外壁施工構造
JPH0326822Y2 (ja)
JPS6139832Y2 (ja)
JP3943438B2 (ja) 建物
JPS6118147Y2 (ja)
JP4403890B2 (ja) セットバック窓構造
JP2812664B2 (ja) 鋼製地下室
JP4641453B2 (ja) サッシ廻り排水構造
JP4430461B2 (ja) 壁パネルとマグサの連結構造
JPH0119016B2 (ja)