JPH09151153A - アセトン脱水縮合物の製造方法 - Google Patents

アセトン脱水縮合物の製造方法

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JPH09151153A
JPH09151153A JP31192595A JP31192595A JPH09151153A JP H09151153 A JPH09151153 A JP H09151153A JP 31192595 A JP31192595 A JP 31192595A JP 31192595 A JP31192595 A JP 31192595A JP H09151153 A JPH09151153 A JP H09151153A
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JP
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zeolite
acetone
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ion
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JP31192595A
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English (en)
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Isao Fukada
深田  功
Katsuhiko Matsuba
勝彦 松葉
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Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Publication date
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/61Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups
    • C07C45/67Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton
    • C07C45/68Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms
    • C07C45/72Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms by reaction of compounds containing >C = O groups with the same or other compounds containing >C = O groups
    • C07C45/74Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reactions not involving the formation of >C = O groups by isomerisation; by change of size of the carbon skeleton by increase in the number of carbon atoms by reaction of compounds containing >C = O groups with the same or other compounds containing >C = O groups combined with dehydration

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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 アセトンを気相で反応させてアセトン脱
水縮合物を製造する。この際に、細孔入口径が酸素12
員環で規定されるゼオライトを、アルカリ金属及びアル
カリ土類金属よりなる群から選ばれる元素の1種以上で
イオン交換したものを、さらにシリル化剤によりシリル
化処理した触媒の存在下に反応させる。 【効果】 工業的に有用なメシチルオキシドとイソホロ
ンとを含むアセトン脱水縮合物を高選択率で製造するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アセトン脱水縮合
物の製造方法に関するものである。更に詳しくは、アセ
トンを気相で反応させてアセトン脱水縮合物を製造する
方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】塩基性物質の存在下、アセトンからイソ
ホロンやメシチルオキシドなどの工業的に有用なアセト
ン脱水縮合物が合成されることは知られており、工業的
にも実施されている。イソホロンやメシチルオキシド
は、工業溶剤として使用される他に樹脂硬化剤原料、塗
料原料、農薬原料等の有機中間体として広く利用され
る。アセトンからイソホロンやメシチルオキシドなどの
アセトン脱水縮合物の製造は、通常液相でアルカリ金属
水酸化物等の可溶性塩基性触媒を用い、高圧、高pHの
厳しい条件下で実施される。これに対し、気相ではアル
ミナ担持酸化カルシウム触媒を用いる方法が特公平5-11
096号 に、及びマグネシア−アルミナ系の複合酸化物触
媒を用いる方法が特公昭58-31216号に開示されている
が、これらの方法では酸化物触媒の構造が変化し易いた
め、触媒の安定性が問題となる。一方、結晶構造の安定
なゼオライトを用いた方法としては、塩基性ゼオライト
を液相反応で使用した例が特公昭40-24977号及び特公昭
41-4966号 にあるが、生成するアセトンの脱水縮合物は
メシチルオキシドのみである。また、コレクション オ
ブチェコスロバック ケミカル コミュニケーションズ
(Collect.Czech.Chem.Commun.,54巻,2054,2998(198
9)) では、ゼオライトがアセトンのアルドール縮合に関
し気相反応で使用されているが、使用されたゼオライト
の細孔入口径が酸素10員環で規定されるものであるため
にメシチルオキシドの生成が主であり、またプロトン型
のゼオライトを使用している例では炭化水素の生成が顕
著となる。この様に、構造が安定な触媒を使用して、気
相反応でアセトンからイソホロンやメシチルオキシドな
どのアセトン脱水縮合物を安定的に製造することのでき
る触媒は未だ開発されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、結晶構造の安
定なゼオライト触媒を使用して、アセトンからメシチル
オキシドと並んで工業的に有用なイソホロンも同時にア
セトン脱水縮合物として製造することが課題となる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決するため鋭意検討した結果、本発明を完成する
に至ったものである。すなわち、本発明は、アセトンを
気相で反応させてアセトン脱水縮合物を製造する方法に
おいて、細孔入口径が酸素12員環で規定されるゼオラ
イトを、アルカリ金属及びアルカリ土類金属よりなる群
から選ばれる元素の1種以上でイオン交換し、さらにシ
リル化剤によりシリル化処理した触媒の存在下に、反応
させることを特徴とするアセトン脱水縮合物の製造方法
である。本発明者らは、アセトンを気相で反応させてア
セトン脱水縮合物を製造する際に、細孔入口径が酸素1
2員環で規定されるゼオライトを、アルカリ金属及びア
ルカリ土類金属よりなる群から選ばれる元素の1種以上
でイオン交換したものを、さらにシリル化剤によりシリ
ル化処理して触媒として使用すると、メシチルオキシド
とイソホロンを含むアセトン脱水縮合物の選択性が向上
することを見い出した。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において使用する細孔入口
径が酸素12員環で規定されるゼオライトは、合成品お
よび天然品があり、どちらも使用することができる。合
成品ではX、Y、LまたはΩ型ゼオライト、オフレタイ
ト、モルデナイト等が使用され、天然品ではフォージャ
サイト、グメリナイト、マッザイト、オフレタイト、モ
ルデナイト等が使用される。好ましくは、X型ゼオライ
ト、L型ゼオライトまたはフォージャサイトである。
【0006】また、本発明においてゼオライトのイオン
交換に使用するアルカリ金属及びアルカリ土類金属より
なる群から選ばれる元素は、アルカリ金属としてはリチ
ウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムで
あり、アルカリ土類金属としてはベリリウム、マグネシ
ウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウムである。
イオン交換の際に使用するアルカリ金属及びアルカリ
土類金属よりなる群から選ばれる元素は、種々の化合物
の形で使用されるが、イオン交換する際に使用する溶媒
に溶解するものであれば何でもよい。通常は塩化物、硝
酸塩、硫酸塩、水酸化物、カルボン酸塩が使用される。
カルボン酸塩としてはギ酸塩、酢酸塩、プロピオン酸塩
等の脂肪族カルボン酸塩、安息香酸塩等の芳香族カルボ
ン酸塩が使用される。
【0007】ゼオライトのイオン交換は、通常実施され
る方法を用いればよく、特に限定されないが、通常溶媒
を用いた液相で行われる。溶媒としては、イオン交換の
際に使用するアルカリ金属及びアルカリ土類金属よりな
る群から選ばれる元素の化合物を溶解するものであれば
何でもよいが、通常は水が使用される。溶媒中のアルカ
リ金属及びアルカリ土類金属よりなる群から選ばれる元
素の濃度は、通常、ゼオライトの陽イオン交換容量以上
のアルカリ金属及びアルカリ土類金属よりなる群から選
ばれる元素を含有している液量を用いれば特に限定され
ないが、通常、その濃度が、0.05〜5mol/l 、好ましく
は0.1〜2mol/lのものを使用する。0.05mol/l よりも希
薄な条件ではイオン交換速度が遅くなり過ぎ、5mol/l
よりも濃厚な条件では過剰に使用するため経済的ではな
い。イオン交換の温度は、使用する溶媒の種類にもより
任意の温度で行われるが、例えば溶媒が水の場合は通常
室温〜95℃である。室温より低いとイオン交換速度が遅
くなり過ぎ、95℃より高いと使用する容器が加圧容器と
なり経済的ではない。また、イオン交換時間は、温度に
もよるが通常 0.1〜24Hrであり、好ましくは1〜10Hrで
ある。0.1Hrよりも短いと十分なイオン交換が行われな
い。さらに、イオン交換の回数は前記の濃度、温度、時
間にもよるが、通常1〜10回の範囲で行われる。イオン
交換後のゼオライトは、溶媒と分離した後、洗浄、乾燥
および焼成を行う。焼成温度は、イオン交換の際に使用
するアルカリ金属及びアルカリ土類金属よりなる群から
選ばれる元素の化合物の種類にもよるが、通常350℃〜5
40℃であり、焼成時間は通常 0.1〜24時間である。
【0008】本発明のゼオライトのシリル化剤によるシ
リル化処理の方法は特に限定されないが、CVD(Chem
ical Vapor Deposition )による気相中での処理、或い
はシリル化剤を適当な溶媒中に溶かした液相中での処理
等がある。
【0009】CVDによる気相中での処理方法として
は、例えば、シリル化剤を気化し、ガス状で所定の温度
に加温されたゼオライトに導入する方法が知られてい
る。シリル化剤は窒素やアルゴン等の不活性ガスととも
に導入してもよい。処理温度はシリル化剤の種類にもよ
るが通常室温〜800℃ が多用される。また、処理時間は
処理温度にもよるが、通常1〜48時間が多用される。シ
リル化処理終了後のゼオライトは、不活性ガス、空気あ
るいは酸素雰囲気下に焼成する。
【0010】触媒を大量に製造するには液相中で処理す
る方法が多用される。液相中での処理法の一例を述べる
と、例えば、シリル化剤を適当な溶媒中に溶解し、ゼオ
ライトを懸濁させ、所定の温度で攪拌する方法が知られ
ている。処理に先立ち、ゼオライトの細孔中に存在する
水分含有量を所定の範囲に調整する。ゼオライト中の水
分含有量は、ゼオライトの種類、イオン交換したアルカ
リ金属及びアルカリ土類金属よりなる群から選ばれる元
素の種類あるいは添加したアルカリ金属元素の種類にも
よるが、2〜30重量%が好ましい。水分含有量が上記
の範囲以外では、シリル化の速度が遅くなったり、ゼオ
ライト触媒の活性が十分なものとはならない。ゼオライ
トの水分量の調整は種々の方法で実施できるが、例え
ば、十分に水分を吸着したゼオライトを所定の温度で乾
燥、焼成したり、あるいは十分に乾燥、焼成したゼオラ
イトに所定の水分を吸着させる等の方法がある。
【0011】ゼオライトの液相シリル化処理では、通
常、適当な溶媒中にシリル化剤を溶解させて実施する。
溶媒としては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロ
ヘキサン等の脂肪族もしくは脂環式炭化水素類、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、等があ
る。使用するシリル化剤の種類により適当な溶媒を選択
することが好ましい。また、シリル化処理に使用する溶
媒中の水分が多いと、シリル化剤が加水分解され、無駄
に消費されるので、シリル化に使用する溶媒中の水分は
少ない方が好ましい。
【0012】シリル化処理の温度は、室温ないし溶媒の
沸点であり、通常 20℃〜200℃の範囲が多用される。加
圧下で処理する場合には更に処理温度を高くすることも
できる。また、処理時間は処理温度にもよるが、通常1
〜48時間が多用される。シリル化処理終了後のゼオライ
トは、溶媒除去後、不活性ガス、空気あるいは酸素雰囲
気下に焼成する。
【0013】この様な気相あるいは液相のシリル化処理
に使用するシリル化剤は、テトラメトキシシラン、テト
ラエトキシシラン等のケイ素のアルコキサイド、四塩化
ケイ素、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシ
ラン、シラン、ジシラン、テトラメチルジシラザン又は
ヘキサメチルジシラザン等が使用される。使用するゼオ
ライトの種類あるいは用いるシリル化処理方法により適
当なシリル化剤を選択することが好ましい。
【0014】シリル化処理および焼成によりイオン交換
したゼオライトの上に析出させる酸化ケイ素の量は、イ
オン交換したゼオライトの種類にもよるが、イオン交換
したゼオライトの重量に対して 0.1〜20重量%、好まし
くは1〜10重量%の範囲である。
【0015】アセトン脱水縮合物には、メシチルオキシ
ド及びイソホロン等がある。本発明でいうメシチルオキ
シドは、4-メチル-3-ペンテン-2-オン及び 4-メチル-4-
ペンテン-2-オン の両方を表し、イソホロンは3,5,5-ト
リメチル-2-シクロヘキセン-1-オン及び 3,5,5-トリメ
チル-3-シクロヘキセン-1-オンの両方を表す。
【0016】本発明における反応形式は、気相法で行わ
れ、固定床方式、流動床方式等、任意の方法で実施でき
る。反応温度は通常200〜450℃であり、好ましくは250
〜400℃、更に好ましくは270〜350℃である。反応圧力
は通常大気圧〜5kg/cm2G.である。原料アセトンの供
給速度は、触媒の種類、反応温度等により広い範囲で変
化させることができるが、液空間速度(LHSV)で通
常0.01〜50hr-1であり、好ましくは0.05〜20hr-1であ
る。また、反応時、原料に窒素ガス等の不活性ガスを同
伴させて触媒層と接触させてもよい。
【0017】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 空気中、500℃ で2時間焼成したKL型合成ゼオライト
の水分含有量を、乾燥重量に対して13.5重量%とした。
この30g(乾燥重量当たり)を、テトラエトキシシラン
1.25gを溶解したトルエン溶液100ml に攪拌しながら添
加し、温度を80℃として16時間攪拌した。その後、ろ
過、アセトン洗浄し、乾燥器によって 110℃で15時間乾
燥した。これを24〜60メッシュに粒度を揃えた後、空気
中500℃ で4時間焼成して、酸化ケイ素を 1.2重量%含
むシリル化処理KL型ゼオライトを得た。内径10mm、長
さ300mm のSUS-316 製反応管に、前記のように調製した
シリル化処理したKL型ゼオライト触媒2.4ml と、触媒
層上部に直径1mmの溶融アルミナボール10mlを充填し、
流動浴付きの電気炉に固定した。キャリアーガスとして
窒素を6.5ml/min の流量で供給し、触媒層の温度を300
℃ 、圧力を2kg/cm2G に保ちながら、アセトンを4.8ml
/hr(LHSV=0.5hr-1) の流量で反応管上部から連
続的に供給し、連続反応を行った。反応液は外部冷却式
の冷却器を通じて反応液受器に冷却捕集し、ガスクロマ
トグラフ法で分析した。反応開始24時間後のアセトンの
転化率、メシチルオキシドの選択率およびイソホロンの
選択率を表1に示す。
【0018】ここで、メシチルオキシドは4-メチル-3-
ペンテン-2-オンと 4-メチル-4-ペンテン-2-オン の両
方を表し、イソホロンは3,5,5-トリメチル-2-シクロヘ
キセン-1-オンと 3,5,5-トリメチル-3-シクロヘキセン-
1-オンの両方を表す。
【0019】実施例2 空気中、500℃ で2時間焼成したKL型合成ゼオライト
の水分含有量を、乾燥重量に対して14.0重量%とした。
この30g(乾燥重量当たり)を、テトラエトキシシラン
3.13gを溶解したトルエン溶液100ml に攪拌しながら添
加し、温度を80℃として24時間攪拌した。その後、ろ
過、アセトン洗浄し、乾燥器によって 110℃で15時間乾
燥した。これを24〜60メッシュに粒度を揃えた後、空気
中500℃ で4時間焼成して、酸化ケイ素を 3.0重量%含
むシリル化処理KL型ゼオライトを得た。このシリル化
処理量の異なるKL型ゼオライト触媒を用いて、実施例
1と同様の方法で連続反応を行った。反応開始24時間後
のアセトンの転化率、メシチルオキシドの選択率および
イソホロンの選択率を表1に示す。
【0020】実施例3 空気中、500℃ で2時間焼成したKL型合成ゼオライト
の水分含有量を、乾燥重量に対して14.4重量%とした。
この30g(乾燥重量当たり)を、テトラエトキシシラン
7.50gを溶解したトルエン溶液100ml に攪拌しながら添
加し、温度を80℃として37時間攪拌した。その後、ろ
過、アセトン洗浄し、乾燥器によって 110℃で15時間乾
燥した。これを24〜60メッシュに粒度を揃えた後、空気
中500℃ で4時間焼成して、酸化ケイ素を 7.2重量%含
むシリル化処理KL型ゼオライトを得た。このシリル化
処理量の異なるKL型ゼオライト触媒を用いて、実施例
1と同様の方法で連続反応を行った。なお、LHSVを
0.15hr-1とした。反応開始24時間後のアセトンの転化
率、メシチルオキシドの選択率およびイソホロンの選択
率を表1に示す。
【0021】比較例1 KL型合成ゼオライトを24〜60メッシュに粒度を揃えた
後、空気中500℃ で4時間焼成した。シリル化処理KL
型ゼオライトの代わりにこのKL型ゼオライト触媒を用
いること、およびLHSVを2.0hr-1 とすることを除い
て、実施例1と同様の方法で連続反応を行った。反応開
始24時間後のアセトンの転化率、メシチルオキシドの選
択率およびイソホロンの選択率を表2に示す。
【0022】比較例2 0.4mol/lの塩化セシウム水溶液2lを撹拌しながら85〜
90℃に加温した後、NaX型合成ゼオライト20gを添加
した。85〜90℃に温度を保持しながら2時間撹拌してイ
オン交換した後、室温まで放冷し、アスピレーターによ
る吸引濾過でゼオライトを回収して、1回目のイオン交
換を終了した。次に、新たに0.4mol/lの塩化セシウム水
溶液2lを撹拌しながら85〜90℃に加温した後、1回目
のイオン交換を終了したゼオライトを添加して、1回目
の操作と同様な方法で2回目のイオン交換を行った。こ
の様なイオン交換操作を6回行った後、回収したゼオラ
イトを約10lのイオン交換水で洗浄し、乾燥器によって
110℃ で15時間乾燥した。これを24〜60メッシュに粒度
を揃えた後、空気中500℃ で4時間焼成して、セシウム
イオン交換X型ゼオライト(CsX)を得た。シリル化
処理KL型ゼオライトの代わりにこのCsX型ゼオライ
ト触媒を用いること、およびLHSVを2.0hr-1 とする
ことを除いて、実施例1と同様の方法で連続反応を行っ
た。反応開始24時間後のアセトンの転化率、メシチルオ
キシドの選択率およびイソホロンの選択率を表2に示
す。
【0023】実施例4 比較例2で調製したCsX型ゼオライトの水分含有量
を、乾燥重量に対して25.0重量%とした。この30g(乾
燥重量当たり)を、テトラエトキシシラン2.69gを溶解
したトルエン溶液100ml に攪拌しながら添加し、温度を
50℃として6時間攪拌した。その後、ろ過、アセトン洗
浄し、乾燥器によって 110℃で15時間乾燥した。これを
24〜60メッシュに粒度を揃えた後、空気中500℃ で4時
間焼成して、酸化ケイ素を 2.5重量%含むシリル化処理
CsX型ゼオライトを得た。シリル化処理KL型ゼオラ
イトの代わりにこのシリル化処理CsX型ゼオライト触
媒を用いること、およびLHSVを0.3hr-1 とすること
を除いて、実施例1と同様の方法で連続反応を行った。
反応開始24時間後のアセトンの転化率、メシチルオキシ
ドの選択率およびイソホロンの選択率を表1に示す。
【0024】実施例5 比較例2で調製したCsX型ゼオライトの水分含有量
を、乾燥重量に対して5.0重量% とした。この30g(乾
燥重量当たり)をトリメチルクロロシラン0.98gを溶解
したヘキサン溶液100ml に攪拌しながら添加し、オート
クレーブ中、温度を160℃として8時間攪拌した。その
後、ろ過、アセトン洗浄し、乾燥器によって 110℃で15
時間乾燥した。これを24〜60メッシュに粒度を揃えた
後、空気中500℃ で4時間焼成して、酸化ケイ素を 1.8
重量%含むシリル化処理CsX型ゼオライトを得た。シ
リル化処理KL型ゼオライトの代わりにこのシリル化処
理CsX型ゼオライト触媒を用いて、実施例1と同様の
方法で連続反応を行った。反応開始24時間後のアセトン
の転化率、メシチルオキシドの選択率およびイソホロン
の選択率を表1に示す。
【0025】比較例3 細孔入口径が酸素10員環で規定されるK,Naフェリエ
ライト型合成ゼオライトを24〜60メッシュに粒度を揃え
た後、空気中500℃ で4時間焼成した。シリル化処理K
L型ゼオライトの代わりにこのK,Naフェリエライト
型ゼオライト触媒を用いること、およびLHSVを0.1h
r-1 とすることを除いて、実施例1と同様の方法で連続
反応を行った。反応開始24時間後のアセトンの転化率、
メシチルオキシドの選択率およびイソホロンの選択率を
表2に示す。
【0026】比較例4 テトラエトキシシラン2.50gを溶解した 100mlのトルエ
ン溶液にK,Naフェリエライト型合成ゼオライト30g
を添加し、実施例1と同様の方法で酸化ケイ素を2.4重
量% 含むシリル化処理K,Naフェリエライト型ゼオ
ライトを得た。シリル化処理KL型ゼオライトの代わり
にこのシリル化処理K,Naフェリエライト型ゼオライ
ト触媒を用いること、およびLHSVを0.1hr-1 とする
ことを除いて、実施例1と同様の方法で連続反応を行っ
た。反応開始24時間後のアセトンの転化率、メシチルオ
キシドの選択率およびイソホロンの選択率を表2に示
す。
【0027】
【表1】 注・・・メシチルオキシドは 4-メチル-3-ペンテン-2-オン + 4-メチル-4-ペ ンテン-2-オン イソホロンは3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン + 3,5,5- トリメチル-3-シクロヘキセン-1-オン
【0028】
【表2】 注・・・メシチルオキシドは 4-メチル-3-ペンテン-2-オン + 4-メチル-4-ペ ンテン-2-オン イソホロンは3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン + 3,5,5- トリメチル-3-シクロヘキセン-1-オン
【0029】
【発明の効果】本発明の方法により、アセトンを気相で
反応させてアセトン脱水縮合物を製造する際に、細孔入
口径が酸素12員環で規定されるゼオライトを、アルカ
リ金属及びアルカリ土類金属よりなる群から選ばれる元
素の1種以上でイオン交換したものを、さらにシリル化
剤によりシリル化処理した触媒の存在下に反応させる
と、メシチルオキシドと同様に工業的に有用なイソホロ
ンも含むアセトン脱水縮合物を高選択率で製造すること
ができ、産業上極めて価値がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 49/603 C07C 49/603 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アセトンを気相で反応させてアセトン脱
    水縮合物を製造する方法において、細孔入口径が酸素1
    2員環で規定されるゼオライトを、アルカリ金属及びア
    ルカリ土類金属よりなる群から選ばれる元素の1種以上
    でイオン交換し、さらにシリル化剤によりシリル化処理
    した触媒の存在下に、反応させることを特徴とするアセ
    トン脱水縮合物の製造方法。
  2. 【請求項2】 細孔入口径が酸素12員環で規定される
    ゼオライトが、X、Y、LまたはΩ型ゼオライト、オフ
    レタイト、モルデナイト、フォージャサイト、グメリナ
    イトまたはマッザイトである請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 細孔入口径が酸素12員環で規定される
    ゼオライトが、X型ゼオライト、L型ゼオライトまたは
    フォージャサイトである請求項2記載の方法。
  4. 【請求項4】 反応を、温度200℃〜450℃で行う請求項
    1、2または3記載の方法。
  5. 【請求項5】 反応を、温度270℃〜350℃、圧力が大気
    圧〜5kg/cm2G.で行う請求項1、2または3記載の方
    法。
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