JPH09150481A - 金属コア両面化粧板 - Google Patents
金属コア両面化粧板Info
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- JPH09150481A JPH09150481A JP31117395A JP31117395A JPH09150481A JP H09150481 A JPH09150481 A JP H09150481A JP 31117395 A JP31117395 A JP 31117395A JP 31117395 A JP31117395 A JP 31117395A JP H09150481 A JPH09150481 A JP H09150481A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 小径の外曲げ加工が可能なメラミン樹脂金属
コア化粧板を得ること。 【解決手段】 金属板の両表面に熱硬化性樹脂を含浸し
た繊維基材を重ね、更に片面に熱変形温度が60〜12
0℃である熱可塑性フィルム及びメラミン樹脂含浸基材
を順次重ね合わせ、金属板の他面にはメラミン樹脂を含
浸した有機又は無機繊維不織布を重ね合わせ、加熱加圧
成形してなる事を特徴とする金属コア両面化粧板。
コア化粧板を得ること。 【解決手段】 金属板の両表面に熱硬化性樹脂を含浸し
た繊維基材を重ね、更に片面に熱変形温度が60〜12
0℃である熱可塑性フィルム及びメラミン樹脂含浸基材
を順次重ね合わせ、金属板の他面にはメラミン樹脂を含
浸した有機又は無機繊維不織布を重ね合わせ、加熱加圧
成形してなる事を特徴とする金属コア両面化粧板。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は車両等の内装に用いられ
るメラミン樹脂金属コア両面化粧板に関するもので、特
に、従来不可能であった化粧面を外側にした曲げ加工を
伴う用途に使用され、裏面にメラミン樹脂含浸不織布層
を配することによって加熱加圧時に発生する化粧板の反
りを軽減し、且つ、曲げ加工の際の金属板の熱放散を抑
え、より安定した小半径の曲げ加工を可能にする金属コ
ア両面化粧板に関するものである。
るメラミン樹脂金属コア両面化粧板に関するもので、特
に、従来不可能であった化粧面を外側にした曲げ加工を
伴う用途に使用され、裏面にメラミン樹脂含浸不織布層
を配することによって加熱加圧時に発生する化粧板の反
りを軽減し、且つ、曲げ加工の際の金属板の熱放散を抑
え、より安定した小半径の曲げ加工を可能にする金属コ
ア両面化粧板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】メラミン樹脂金属コア化粧板は、優れた
耐熱性に加え、メラミン化粧板の表面性能と金属板との
複合化による高い機械的強度を併せ持つ内装材として、
古くから鉄道車輛用に使用されている。
耐熱性に加え、メラミン化粧板の表面性能と金属板との
複合化による高い機械的強度を併せ持つ内装材として、
古くから鉄道車輛用に使用されている。
【0003】従来のメラミン金属化粧板は、図1に示す
ように、順次表面層1、メラミン樹脂化粧層2、遮蔽層
3、フェノール樹脂芯材層4及び金属板5からなってい
る。表面層1は、薄い半透明紙にメラミン樹脂を含浸乾
燥した含浸紙で成形後には透明になるものであり、耐摩
耗性が良いという特長を有している。メラミン樹脂化粧
層2は、印刷を施した化粧紙又は顔料すき込み紙に所定
量のメラミン樹脂を含浸乾燥した含浸紙である。フェノ
ール樹脂芯材層4は、クラフト紙にフェノール樹脂を含
浸乾燥した含浸紙である。メラミン樹脂化粧層2とフェ
ノール樹脂芯材層4との間には、必要により化粧層の遮
蔽性を補う目的で顔料をすき込んだ紙にメラミン樹脂を
含浸した遮蔽用含浸紙からなる遮蔽層3が設けられるこ
ともある。また、表面層1は耐摩耗性向上が図られる反
面、メラミン樹脂層を厚くすることから、化粧板の反り
を大きくすることがあり、化粧層2に耐摩耗性を付与し
た上で省略されることもある。
ように、順次表面層1、メラミン樹脂化粧層2、遮蔽層
3、フェノール樹脂芯材層4及び金属板5からなってい
る。表面層1は、薄い半透明紙にメラミン樹脂を含浸乾
燥した含浸紙で成形後には透明になるものであり、耐摩
耗性が良いという特長を有している。メラミン樹脂化粧
層2は、印刷を施した化粧紙又は顔料すき込み紙に所定
量のメラミン樹脂を含浸乾燥した含浸紙である。フェノ
ール樹脂芯材層4は、クラフト紙にフェノール樹脂を含
浸乾燥した含浸紙である。メラミン樹脂化粧層2とフェ
ノール樹脂芯材層4との間には、必要により化粧層の遮
蔽性を補う目的で顔料をすき込んだ紙にメラミン樹脂を
含浸した遮蔽用含浸紙からなる遮蔽層3が設けられるこ
ともある。また、表面層1は耐摩耗性向上が図られる反
面、メラミン樹脂層を厚くすることから、化粧板の反り
を大きくすることがあり、化粧層2に耐摩耗性を付与し
た上で省略されることもある。
【0004】金属板6としてはアルミニウム板が一般に
用いられるが、防錆した鉄板も利用される。前記の各含
浸紙及び金属板をセットし、常法により加熱加圧すれば
メラミン樹脂金属化粧板が得られる。なお、金属板を除
いた層の厚さは0.5〜0.7mmの範囲が常用されて
いる。かかるメラミン樹脂金属化粧板は、金属板の片側
にのみ樹脂層を有しフェノール樹脂層及びメラミン樹脂
層のみで構成されているので、化粧面を内側にして曲げ
加工を施す場合、横方向で半径50mm、縦方向で半径
75mmの加工が可能であるが、化粧面を外側にした場
合の曲げ加工は半径500mm以上の加工しか出来ず、
実用上の外曲げ加工は不可能であった。
用いられるが、防錆した鉄板も利用される。前記の各含
浸紙及び金属板をセットし、常法により加熱加圧すれば
メラミン樹脂金属化粧板が得られる。なお、金属板を除
いた層の厚さは0.5〜0.7mmの範囲が常用されて
いる。かかるメラミン樹脂金属化粧板は、金属板の片側
にのみ樹脂層を有しフェノール樹脂層及びメラミン樹脂
層のみで構成されているので、化粧面を内側にして曲げ
加工を施す場合、横方向で半径50mm、縦方向で半径
75mmの加工が可能であるが、化粧面を外側にした場
合の曲げ加工は半径500mm以上の加工しか出来ず、
実用上の外曲げ加工は不可能であった。
【0005】一方、鉄道車輛の内装としてはコーナー部
にメラミン樹脂化粧板を突き合わせアルミの押さえ金で
とめているが、これを省略出来る外曲げ加工用内層材の
市場要求が出てきている。しかしながら、従来の片面金
属化粧板では外曲げが不可能であるため、上記の様な用
途には適用できない。この為、現状では塩ビアルミやF
RP成形品が使用されるが、表面硬度の低下、コスト上
昇、保守工数の増加等の問題が十分に解消されていな
い。
にメラミン樹脂化粧板を突き合わせアルミの押さえ金で
とめているが、これを省略出来る外曲げ加工用内層材の
市場要求が出てきている。しかしながら、従来の片面金
属化粧板では外曲げが不可能であるため、上記の様な用
途には適用できない。この為、現状では塩ビアルミやF
RP成形品が使用されるが、表面硬度の低下、コスト上
昇、保守工数の増加等の問題が十分に解消されていな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このように、本発明は
従来の片面金属化粧板では不可能であった外曲げ加工を
可能とするものであり、特に、半径5mm前後の小径の
曲げ加工での安定した加工が可能で、更に加熱加圧時に
反りの発生を抑えた化粧板を提供するものである。本発
明者は、図3に示すようにフェノール樹脂含浸紙間に熱
可塑性樹脂フィルムを挿入し、良好な曲げ加工性を有す
る金属化粧板を開発し、特許出願している(特願平6−
170647号)。本発明はこの改良技術にかかるもの
である。
従来の片面金属化粧板では不可能であった外曲げ加工を
可能とするものであり、特に、半径5mm前後の小径の
曲げ加工での安定した加工が可能で、更に加熱加圧時に
反りの発生を抑えた化粧板を提供するものである。本発
明者は、図3に示すようにフェノール樹脂含浸紙間に熱
可塑性樹脂フィルムを挿入し、良好な曲げ加工性を有す
る金属化粧板を開発し、特許出願している(特願平6−
170647号)。本発明はこの改良技術にかかるもの
である。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、金属板の両表
面に熱硬化性樹脂を含浸した繊維基材を重ね、更に片面
に熱変形温度が60〜120℃である熱可塑性フィルム
及びメラミン樹脂含浸紙基材を順次重ね合わせ、金属板
の他面にはメラミン樹脂を含浸した有機又は無機繊維不
織布を重ね合わせ、加熱加圧成形してなる事を特徴とす
る金属コア両面化粧板に関するものである。かかる構成
とすることにより小径の曲げ加工を可能とし、曲げ加工
時の加熱時の放熱を裏面のメラミン樹脂含浸不織布層で
抑え、且つ、この層によって、加熱加圧時の反りを低く
抑えることを可能としたものである。
面に熱硬化性樹脂を含浸した繊維基材を重ね、更に片面
に熱変形温度が60〜120℃である熱可塑性フィルム
及びメラミン樹脂含浸紙基材を順次重ね合わせ、金属板
の他面にはメラミン樹脂を含浸した有機又は無機繊維不
織布を重ね合わせ、加熱加圧成形してなる事を特徴とす
る金属コア両面化粧板に関するものである。かかる構成
とすることにより小径の曲げ加工を可能とし、曲げ加工
時の加熱時の放熱を裏面のメラミン樹脂含浸不織布層で
抑え、且つ、この層によって、加熱加圧時の反りを低く
抑えることを可能としたものである。
【0008】図2は本発明の金属コア両面化粧板の概略
断面図である。かかる金属コア両面化粧板は、金属板1
0の片面に熱硬化性樹脂含浸基材9を積層し、更に熱可
塑性フィルム8を重ね合わせ、更に、熱硬化性樹脂含浸
基材7を重ね合わせ、次に、化粧層としてメラミン樹脂
含浸基材6を重ね合わせ、他面に熱硬化性樹脂含浸基材
11を積層し、更にメラミン樹脂含浸不織布12が積層
され、全体を加熱加圧成形することにより得られる。本
発明において、金属板は、軽量で錆が発生しにくいアル
ミニウム板が好ましい。その厚さは通常0.8〜1.6
mm程度が実用上使用される。表面は通常接着性を良好
にするために粗化される。
断面図である。かかる金属コア両面化粧板は、金属板1
0の片面に熱硬化性樹脂含浸基材9を積層し、更に熱可
塑性フィルム8を重ね合わせ、更に、熱硬化性樹脂含浸
基材7を重ね合わせ、次に、化粧層としてメラミン樹脂
含浸基材6を重ね合わせ、他面に熱硬化性樹脂含浸基材
11を積層し、更にメラミン樹脂含浸不織布12が積層
され、全体を加熱加圧成形することにより得られる。本
発明において、金属板は、軽量で錆が発生しにくいアル
ミニウム板が好ましい。その厚さは通常0.8〜1.6
mm程度が実用上使用される。表面は通常接着性を良好
にするために粗化される。
【0009】金属板の片面に重ね合わせる熱硬化性樹脂
含浸基材は金属板と熱可塑性フィルムとの接着性を向上
させるもので、紙等の繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸乾
燥したものである。熱硬化性樹脂は金属板との接着性が
良好で、基材への含浸性に優れているフェノール樹脂及
び又はエポキシ樹脂が好ましい。通常は化粧板の不燃化
のためにフェノール樹脂又はフェノール樹脂とエポキシ
樹脂との混合物が使用される。フェノール樹脂は水溶性
のものが基材への含浸性に特に優れているので好ましく
使用される。基材はこのような熱硬化性樹脂ワニスがよ
く含浸するものであればいかなるものでもよいが、通常
坪量30〜150g/m2の軽量薄紙やクラフト紙が使
用される。層間接着を安定させる上で好ましくは坪量3
0〜40g/m2 の薄手のクラフト紙を使用することが
望ましいが、コストアップになるので、用途、性能水準
を考慮して選択される。熱硬化性樹脂含浸基材が複数枚
の場合は、フェノール樹脂に可塑剤を添加し曲げ加工性
をより良くすることができる。最外層は顔料をすきこん
だ基材にメラミン樹脂を含浸した化粧含浸紙を使用する
が、必要により遮蔽用含浸基材からなる遮蔽層を使用し
てもよい。
含浸基材は金属板と熱可塑性フィルムとの接着性を向上
させるもので、紙等の繊維基材に熱硬化性樹脂を含浸乾
燥したものである。熱硬化性樹脂は金属板との接着性が
良好で、基材への含浸性に優れているフェノール樹脂及
び又はエポキシ樹脂が好ましい。通常は化粧板の不燃化
のためにフェノール樹脂又はフェノール樹脂とエポキシ
樹脂との混合物が使用される。フェノール樹脂は水溶性
のものが基材への含浸性に特に優れているので好ましく
使用される。基材はこのような熱硬化性樹脂ワニスがよ
く含浸するものであればいかなるものでもよいが、通常
坪量30〜150g/m2の軽量薄紙やクラフト紙が使
用される。層間接着を安定させる上で好ましくは坪量3
0〜40g/m2 の薄手のクラフト紙を使用することが
望ましいが、コストアップになるので、用途、性能水準
を考慮して選択される。熱硬化性樹脂含浸基材が複数枚
の場合は、フェノール樹脂に可塑剤を添加し曲げ加工性
をより良くすることができる。最外層は顔料をすきこん
だ基材にメラミン樹脂を含浸した化粧含浸紙を使用する
が、必要により遮蔽用含浸基材からなる遮蔽層を使用し
てもよい。
【0010】本発明において、金属板のもう一方の面に
積層されるメラミン樹脂含浸基材としては有機又は無機
の不織布が用いられる。不織布はその構造上曲げ加工が
容易であるという特長を有するが、この特長は樹脂含浸
され、成形された後においても有効に維持されている。
かかる不織布としては、ポリエステル繊維不織布、ポリ
アミド繊維不織布、ポリエチレン繊維不織布等の有機繊
維不織布、あるいはガラス繊維不織布、カーボン繊維不
織布等の無機繊維不織布があるが、曲げ加工性をより良
好にするため、及び熱の放熱を効果的に抑えるためには
可撓性の大きい、熱伝導性の小さい有機繊維不織布、特
にポリエステル繊維不織布が好ましい。この基材には必
要により酸化チタンあるいは着色顔料を含有し、適宜表
面(片面又は両面)に模様が印刷されている。坪量は2
5〜100g/m2適当であるが、不燃性向上のために
は坪量は小さいほうが好ましい。酸化チタンを含有する
場合、その含有量は通常5〜50重量%であるが、着色
顔料を使用する場合は比較的少量でよいし、基材の下の
遮蔽層をなくするためには多くした方がよい。メラミン
樹脂含浸不織布における樹脂の割合は通常の樹脂含浸紙
に比較して大きく65〜85重量%が上記の目的のため
に好ましい範囲である。
積層されるメラミン樹脂含浸基材としては有機又は無機
の不織布が用いられる。不織布はその構造上曲げ加工が
容易であるという特長を有するが、この特長は樹脂含浸
され、成形された後においても有効に維持されている。
かかる不織布としては、ポリエステル繊維不織布、ポリ
アミド繊維不織布、ポリエチレン繊維不織布等の有機繊
維不織布、あるいはガラス繊維不織布、カーボン繊維不
織布等の無機繊維不織布があるが、曲げ加工性をより良
好にするため、及び熱の放熱を効果的に抑えるためには
可撓性の大きい、熱伝導性の小さい有機繊維不織布、特
にポリエステル繊維不織布が好ましい。この基材には必
要により酸化チタンあるいは着色顔料を含有し、適宜表
面(片面又は両面)に模様が印刷されている。坪量は2
5〜100g/m2適当であるが、不燃性向上のために
は坪量は小さいほうが好ましい。酸化チタンを含有する
場合、その含有量は通常5〜50重量%であるが、着色
顔料を使用する場合は比較的少量でよいし、基材の下の
遮蔽層をなくするためには多くした方がよい。メラミン
樹脂含浸不織布における樹脂の割合は通常の樹脂含浸紙
に比較して大きく65〜85重量%が上記の目的のため
に好ましい範囲である。
【0011】本発明において、外曲げ加工を付与するた
めに積層される熱可塑性フィルムは、ポリエステルフィ
ルム、ASフィルム、ABSフィルム、ポリカーボネー
トフィルム等が用いられるが、曲げ加工性を良好にし、
且つフェノール樹脂含浸基材と良好な接着性を有するフ
ィルムとしてはABSフィルムが好ましい。フィルムの
厚みは60〜150μmが適当である。150μmより
厚くなった場合、熱硬化性樹脂含浸紙よりも耐熱性が低
い関係からフィルム厚みが厚くなるに従い、曲げ加工時
の耐熱性を低下させ、加熱成形できる温度範囲を狭くす
る傾向となり好ましくない。また、化粧板の耐水性が低
下するようになる。次に、60μmよりも薄い場合、曲
げ加工時に伸びによる引張り力にフィルム強度が耐えら
れず切断する。
めに積層される熱可塑性フィルムは、ポリエステルフィ
ルム、ASフィルム、ABSフィルム、ポリカーボネー
トフィルム等が用いられるが、曲げ加工性を良好にし、
且つフェノール樹脂含浸基材と良好な接着性を有するフ
ィルムとしてはABSフィルムが好ましい。フィルムの
厚みは60〜150μmが適当である。150μmより
厚くなった場合、熱硬化性樹脂含浸紙よりも耐熱性が低
い関係からフィルム厚みが厚くなるに従い、曲げ加工時
の耐熱性を低下させ、加熱成形できる温度範囲を狭くす
る傾向となり好ましくない。また、化粧板の耐水性が低
下するようになる。次に、60μmよりも薄い場合、曲
げ加工時に伸びによる引張り力にフィルム強度が耐えら
れず切断する。
【0012】基材に含浸するメラミン樹脂は、通常のメ
ラミン樹脂化粧板に使用されるものでも良いが、半径の
小さい曲げ加工する場合には加撓性のものが好ましい。
加撓性のメラミン樹脂としては、p−トルエンスルホン
アミド、グアナミン類、グリオギゾールなどによる変
性、ポリアクリロニトリル、ポリメチルアクリレート、
ポリビニルブチラール、ポリアミド等の熱可塑性樹脂に
よる変性ないしブレンド、メラミンに対するホルムアル
デヒドのモル比を低下した樹脂などがある。
ラミン樹脂化粧板に使用されるものでも良いが、半径の
小さい曲げ加工する場合には加撓性のものが好ましい。
加撓性のメラミン樹脂としては、p−トルエンスルホン
アミド、グアナミン類、グリオギゾールなどによる変
性、ポリアクリロニトリル、ポリメチルアクリレート、
ポリビニルブチラール、ポリアミド等の熱可塑性樹脂に
よる変性ないしブレンド、メラミンに対するホルムアル
デヒドのモル比を低下した樹脂などがある。
【0013】化粧板の表面層を省くには、メラミン樹脂
ワニス中に結晶シリカ、アルミナなどの耐摩耗性充填材
を配合するのが耐磨耗性を向上させる点から好ましい。
これらの配合量はメラミン樹脂ワニス中の樹脂固形分に
対して0.3〜3.0重量%が適当である。
ワニス中に結晶シリカ、アルミナなどの耐摩耗性充填材
を配合するのが耐磨耗性を向上させる点から好ましい。
これらの配合量はメラミン樹脂ワニス中の樹脂固形分に
対して0.3〜3.0重量%が適当である。
【0014】
《実施例1》厚さ0.8mmのアルミニウム板の両表面
をサンディングにより粗化した。その片面に坪量30g
/m2のクラフト紙に水溶性フェノール樹脂を含浸乾燥
して得た樹脂分70%の含浸紙1枚を重ね合わせ、その
上に厚さ100μm、熱変形温度100℃のABSフィ
ルムを重ね合わせた。次に、前記含浸紙、坪量195g
/m2のクラフト紙に樹脂量が35%としたフェノール
樹脂含浸紙を重ね合わせ、且つ、120g/m2の化粧
紙にメラミン樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分50%の化
粧紙を重ね合わせ、もう一方の面に、坪量100g/m
2のクラフト紙に水溶性フェノール樹脂を含浸乾燥して
得た樹脂分50%の含浸紙を1枚重ね、更に、坪量50
g/m2のポリエステル繊維不織布にメラミン樹脂を含
浸乾燥して得た樹脂分75%のメラミン樹脂含浸不織布
を重ね合わせ、160℃、100kg/cm2の条件で
加熱加圧成形し、厚さ1.5mmのアルミニウムコア両
面化粧板を得た。(図2)
をサンディングにより粗化した。その片面に坪量30g
/m2のクラフト紙に水溶性フェノール樹脂を含浸乾燥
して得た樹脂分70%の含浸紙1枚を重ね合わせ、その
上に厚さ100μm、熱変形温度100℃のABSフィ
ルムを重ね合わせた。次に、前記含浸紙、坪量195g
/m2のクラフト紙に樹脂量が35%としたフェノール
樹脂含浸紙を重ね合わせ、且つ、120g/m2の化粧
紙にメラミン樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分50%の化
粧紙を重ね合わせ、もう一方の面に、坪量100g/m
2のクラフト紙に水溶性フェノール樹脂を含浸乾燥して
得た樹脂分50%の含浸紙を1枚重ね、更に、坪量50
g/m2のポリエステル繊維不織布にメラミン樹脂を含
浸乾燥して得た樹脂分75%のメラミン樹脂含浸不織布
を重ね合わせ、160℃、100kg/cm2の条件で
加熱加圧成形し、厚さ1.5mmのアルミニウムコア両
面化粧板を得た。(図2)
【0015】《比較例1》前記実施例1において、厚さ
1.0mmのアルミニウム板の片面をサンディングによ
り粗化し、サンディング面に坪量30g/m2のクラフ
ト紙に水溶性フェノール樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分
70%の含浸紙1枚を重ね合わせ、その上に実施例1で
使用したものと同じABSフィルムを重ね合わせた。次
に、前記含浸紙、坪量195g/m2のクラフト紙に水
溶性フェノール樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分35%と
した含浸基材、及び坪量120g/m2の化粧紙にメラ
ミン樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分50%の化粧紙を順
次重ね合わせ、160℃、100kg/cm2の条件で
加熱加圧成形し、厚さ1.5mmのアルミニウムコア片
面化粧板を得た。(図3)
1.0mmのアルミニウム板の片面をサンディングによ
り粗化し、サンディング面に坪量30g/m2のクラフ
ト紙に水溶性フェノール樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分
70%の含浸紙1枚を重ね合わせ、その上に実施例1で
使用したものと同じABSフィルムを重ね合わせた。次
に、前記含浸紙、坪量195g/m2のクラフト紙に水
溶性フェノール樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分35%と
した含浸基材、及び坪量120g/m2の化粧紙にメラ
ミン樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分50%の化粧紙を順
次重ね合わせ、160℃、100kg/cm2の条件で
加熱加圧成形し、厚さ1.5mmのアルミニウムコア片
面化粧板を得た。(図3)
【0016】《比較例2》前記実施例1と同じアルミニ
ウム板に坪量190g/m2のクラフト紙に水溶性フェ
ノール樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分50%の含浸紙2
枚を重ね合わせ、、更に120g/m2化粧紙にメラミ
ン樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分50%の化粧層を重ね
合わせ、160℃、100kg/cm2の条件で加熱加
圧成形し、厚さ1.5〜mmのアルミニウムコア片面化
粧板を得た。(図1)
ウム板に坪量190g/m2のクラフト紙に水溶性フェ
ノール樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分50%の含浸紙2
枚を重ね合わせ、、更に120g/m2化粧紙にメラミ
ン樹脂を含浸乾燥して得た樹脂分50%の化粧層を重ね
合わせ、160℃、100kg/cm2の条件で加熱加
圧成形し、厚さ1.5〜mmのアルミニウムコア片面化
粧板を得た。(図1)
【0017】《比較例3》前記実施例1においてABS
フィルムの代わりに熱変形温度140℃のポリカーボネ
ートのシート(厚さ0.25mm)を使用し、160
℃、100kg/cm2の条件で加熱加圧成形し、厚さ
1.5mmアルミニウムコア片面化粧板を得た。
フィルムの代わりに熱変形温度140℃のポリカーボネ
ートのシート(厚さ0.25mm)を使用し、160
℃、100kg/cm2の条件で加熱加圧成形し、厚さ
1.5mmアルミニウムコア片面化粧板を得た。
【0018】《比較例4》前記実施例1においてABS
フィルムの代わりに熱変形温度60℃のポリエステルシ
ート(厚さ0.1mm)を2枚使用し、160℃、10
0kg/cm2の条件で加熱加圧成形し厚さ1.5mm
のアルミニウムコア片面化粧板を得た。
フィルムの代わりに熱変形温度60℃のポリエステルシ
ート(厚さ0.1mm)を2枚使用し、160℃、10
0kg/cm2の条件で加熱加圧成形し厚さ1.5mm
のアルミニウムコア片面化粧板を得た。
【0019】得られた各化粧板について、曲げ加工性
(屈曲性)、加熱加圧成形後の外観及び反りについて評
価し、表1に示す結果を得た。
(屈曲性)、加熱加圧成形後の外観及び反りについて評
価し、表1に示す結果を得た。
【0020】
【表1】
【0021】曲げ加工方法:パネルヒーターにより加熱
し、加熱条件はパネルヒーターの表面温度185℃で4
0秒間接触加熱した後、直ちに成形型に挟み、化粧面が
凸面となる様に曲げ、化粧面にクラックが入らない最少
の曲率半径を求めた。 化粧板成形後の反り:90×180cmサイズの化粧板
の長辺側の持ち上がりを測定した。
し、加熱条件はパネルヒーターの表面温度185℃で4
0秒間接触加熱した後、直ちに成形型に挟み、化粧面が
凸面となる様に曲げ、化粧面にクラックが入らない最少
の曲率半径を求めた。 化粧板成形後の反り:90×180cmサイズの化粧板
の長辺側の持ち上がりを測定した。
【0022】
【発明の効果】従来のメラミン樹脂片面化粧板は外曲げ
加工が実質的に不可能であったが、本発明の金属コア片
面化粧板はこれを可能とした。従って、本発明の化粧板
1枚を使用することにより車輛内装のコーナー部を加工
できるため、車輛の内装材として好適である。
加工が実質的に不可能であったが、本発明の金属コア片
面化粧板はこれを可能とした。従って、本発明の化粧板
1枚を使用することにより車輛内装のコーナー部を加工
できるため、車輛の内装材として好適である。
【図1】 従来のメラミン樹脂片面化粧板の概略断面図
【図2】 本発明の金属コア両面化粧板の一例の概略断
面図
面図
【図3】 曲げ加工用金属コア片面化粧板の一例の概略
断面図
断面図
1 表面層 2 メラミン樹脂化粧層 3 遮蔽層 4 フェノール樹脂芯材層 5 金属板 6 メラミン樹脂含浸基材 7 熱硬化性樹脂含浸基材 8 熱可塑性フィルム 9 熱硬化性樹脂含浸基材 10 金属板 11 熱硬化性樹脂含浸基材 12 メラミン樹脂含浸不織布
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B32B 27/36 B32B 27/36 27/42 27/42
Claims (4)
- 【請求項1】 金属板の両表面に熱硬化性樹脂を含浸し
た繊維基材を重ね、更に片面に熱変形温度が60〜12
0℃である熱可塑性フィルム及びメラミン樹脂含浸基材
を順次重ね合わせ、金属板の他面にはメラミン樹脂を含
浸した有機又は無機繊維不織布を重ね合わせ、加熱加圧
成形してなる事を特徴とする金属コア両面化粧板。 - 【請求項2】 前記熱可塑性フィルムがABSフィルム
である請求項1記載の金属コア両面化粧板。 - 【請求項3】 前記不織布がポリエステル繊維からなる
ものである請求項1又は2記載の金属コア両面化粧板。 - 【請求項4】 前記メラミン樹脂含浸不織布における樹
脂の割合が65〜85重量%である請求項1、2又は3
記載の金属コア両面化粧板。
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JP3029563B2 JP3029563B2 (ja) | 2000-04-04 |
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ID=18013972
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JP7311173A Expired - Fee Related JP3029563B2 (ja) | 1995-11-29 | 1995-11-29 | 金属コア両面化粧板 |
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JP (1) | JP3029563B2 (ja) |
Cited By (3)
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---|---|---|---|---|
JP2013199003A (ja) * | 2012-03-23 | 2013-10-03 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 不燃性化粧パネル |
EP2647503A1 (en) * | 2010-11-30 | 2013-10-09 | Sumitomo Bakelite Company Limited | Decorative melamine board |
JP2016144950A (ja) * | 2016-05-16 | 2016-08-12 | 住友ベークライト株式会社 | 不燃性化粧パネル |
-
1995
- 1995-11-29 JP JP7311173A patent/JP3029563B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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EP2647503A1 (en) * | 2010-11-30 | 2013-10-09 | Sumitomo Bakelite Company Limited | Decorative melamine board |
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JP2013199003A (ja) * | 2012-03-23 | 2013-10-03 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 不燃性化粧パネル |
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