JPH09149849A - 炊飯器 - Google Patents

炊飯器

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JPH09149849A
JPH09149849A JP31310395A JP31310395A JPH09149849A JP H09149849 A JPH09149849 A JP H09149849A JP 31310395 A JP31310395 A JP 31310395A JP 31310395 A JP31310395 A JP 31310395A JP H09149849 A JPH09149849 A JP H09149849A
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JP
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heating
power failure
temperature
power
rice
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JP31310395A
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Kazuya Miyake
一也 三宅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自然災害時などに停電から電源が復帰した際
の安全性を向上させる。 【解決手段】 停電中の鍋6の温度低下を計り、この温
度低下が40℃以上ならば、電源復帰時、次に操作スイッ
チ39が操作されるまで、沸騰のための加熱を停止する。
温度低下が40℃未満ならば、加熱動作を自動的に再開す
る。温度低下が40℃未満の停電は、誤って差し込みプラ
グを抜いてしまった場合や、電力会社側の事情による場
合が多く、加熱を再開しても危険は少ない。温度低下が
40℃以上の停電は、自然災害が停電の原因である可能性
があり、危険防止のためには、加熱を再開しないのがよ
い。炊き上がりの不良を避けるためにも、温度低下が大
きい場合には、再加熱をしないのがよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、停電時に停電発生
時の状態を記憶し、それに基づいて電源復帰後の動作を
制御するジャー兼用炊飯器などの炊飯器に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開昭62-16727号公報
などに記載されているように、停電があった場合、その
後電源が復帰したときに、その際の温度によって、停電
発生時の状態を継続したり、あるいは、停電発生時の状
態に応じて最適な加熱モードから加熱を再開するなど、
何らかの条件で加熱を再開する炊飯器がある。
【0003】これらの炊飯器は、正常状態の通常の家庭
で、差し込みプラグをコンセントから誤って抜いたり、
ブレーカが動作したり、屋外配線に何らかの故障が生じ
たりして停電になった場合には、その後電源が復帰した
ときに加熱を再開しても危険な状態はなく、むしろ自動
的に加熱が再開するため便利なものである。しかし、停
電の原因が地震や風水害の場合には、停電している家庭
は危険な状態にある場合が多く、家から別の安全な場所
に避難している場合が想定される。また、炊飯器も倒れ
たり、変形したりしていることが想定される。このよう
な無人で炊飯器が正常な状態にあるか否かが確認できな
い状態で、電源の復帰に伴い加熱が再開されることは、
場合によっては漏電や火災などの2次災害につながる要
因になると考えられる。また、炊飯器が傾いた状態で加
熱が再開されると、回路冷却用のファンが正常に回転し
なかったり、吸気口や排気口が塞がったりして冷却能力
が低下し、制御回路の故障をきたしたり、温度ヒューズ
が動作してしまい、炊飯器自体は正常であるにもかかわ
らず、電源復帰後の使用ができなくなってしまうといっ
た問題がある。さらに、炊飯器では、容器内の水が再加
熱により沸騰することから、蒸気が発生し、破損した充
電部に蒸気が当たって漏電の危険性が高くなったり、第
三者が沸騰しているとは知らずに災害の後に炊飯器に触
れて火傷をしたりする可能性も考えられる。
【0004】また、炊飯に際し、米は約60℃以上から糊
化するが、糊化温度を大幅に越えた温度状態からの長時
間の停電により加熱停止時間が長くなり、温度低下が大
きくなると、その後に再炊飯してもまともに炊けない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前述のように、電源復
帰後に加熱を自動的に再開するようにした炊飯器では、
従来、炊飯中に停電が発生した場合、加熱を必ず再開す
るようにしていたため、地震や風水害などの災害時には
2次災害を招くなどの危険性があった。また、炊飯時、
ある程度温度が上昇してから長時間の停電があって大き
な温度低下が生じた場合には、その後に再炊飯しても、
良好な炊飯ができない問題もあった。
【0006】本発明は、このような問題点を解決しよう
とするもので、災害時などの正常時とは異なった状態の
ときに停電から電源が復帰した際の安全性を向上させ、
2次災害の危険性を防止するとともに、炊飯性能の悪化
も防止した炊飯器を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の炊飯器は、前記
目的を達成するために、容器を加熱する加熱手段と、こ
の加熱手段により容器内の被炊飯物を加熱して沸騰させ
る加熱制御手段と、この加熱制御手段による加熱動作の
開始を指示する操作スイッチと、前記加熱制御手段によ
り加熱動作を行っているときに供給電源に停電があった
ことを検知する停電検知手段と、容器または被炊飯物の
温度を検出する温度センサと、停電が発生したときの容
器または被炊飯物の温度状態を記憶する記憶手段とを備
え、停電から供給電源が復帰したときの容器または被炊
飯物の温度が停電発生時に比べ所定温度以上低下してい
たら、次に前記操作スイッチが操作されるまで、沸騰の
ための加熱動作を停止し、前記所定温度以上低下してい
なかったら、加熱動作を再開するものである。
【0008】加熱動作中に発生する停電には種々の原因
があり、供給電源の復帰後に加熱動作が自動的に再開す
るのが便利な場合と、加熱動作が再開するのが危険な場
合あるいは無意味な場合とがある。本発明の炊飯器は、
そのような相違を停電中の温度低下から判別し、温度低
下が小さい場合は加熱動作を再開し、大きい場合は、次
に操作スイッチが操作されるまで、沸騰のための加熱動
作を停止するものである。炊飯の初期に停電が生じたよ
うな場合は、温度低下は小さいが、この場合は、加熱動
作が再開すれば便利であり、また、炊き上がり状態の悪
化もない。一方、炊飯が進行して米が糊化を開始した後
に停電により大きな温度低下があった場合、その後に再
炊飯しても、芯が残り、生煮えになる場合が多いので、
停電中の温度低下が大きい場合は、加熱動作を停止する
のが適当である。また、安全性の点では、例えば、差し
込みプラグが供給電源のコンセントから誤って抜けてし
まったことによる停電や、電力会社の事情による停電の
場合は、電源復帰後に加熱動作が再開しても問題はない
が、この種の停電は長時間に及ぶことは少なく、したが
って、その間の温度低下も小さいので、加熱動作が再開
する。これに対して、落雷や風、雪、大雨、地震などの
自然災害が原因の停電の場合は、特に沸騰のための加熱
動作を再開させると危険なことがあるが、自然災害時な
どの非正常状態のときの停電は長時間になることが多
く、そのため温度低下も大きくなるので、供給電源が復
帰したとしても、沸騰のための加熱動作は停止する。
【0009】
【発明の実施形態】以下、本発明の炊飯器の実施例につ
いて、図面を参照しながら説明する。ジャー兼用炊飯器
の断面図である図4において、1は炊飯器本体で、この
炊飯器本体1は、外枠2により外殻が形成されていると
ともに、この外枠2内に鍋収容部をなす内枠3が設けら
れており、また、蓋体4が上側に開閉自在に設けられて
いる。6は前記内枠3内に着脱自在に収容される容器で
ある鍋で、この鍋6の上面開口を塞ぐ内蓋7が前記蓋体
4の下側に設けられている。また、前記内枠3の外面に
は、鍋6を電磁誘導により加熱する主たる加熱手段をな
す誘導コイル8が下部に設けられているとともに、主に
保温用の電熱ヒータからなる胴ヒータ9が上部に設けら
れている。さらに、前記蓋体4には、主に保温用の電熱
ヒータからなる蓋ヒータ10が設けられている。なお、炊
飯用の主たる加熱手段は、誘導コイル8ではなく、電熱
ヒータにより構成されたものであってもよい。
【0010】また、前記内枠3の下部には、鍋6の温度
を検出する鍋温度センサ11が設けられており、蓋体4に
は、その温度を検出する蓋温度センサ12が設けられてい
る。さらに、内枠3の下部外側には、温度過昇防止装置
である温度ヒューズ13が設けられている。なお、炊飯器
本体1における温度ヒューズ13の取り付け位置は、内枠
3の下部外側に限るものではなく、製品に応じて任意に
設定される。また、前記外枠2内には、誘導コイル8、
胴ヒータ9および蓋ヒータ10の駆動回路を含めた各種電
気回路を構成する加熱基板16、電源基板17および表示基
板18が設けられているとともに、加熱基板16などを冷却
するために、モータ19により回転駆動されるファン20が
設けられている。これとともに、外枠2には、ファン20
を含む風路を形成するために、吸気口21が底面部に開口
形成されているとともに、排気口22が後面部に開口形成
されている。さらに、外枠2の前面部には、複数の操作
スイッチや表示手段を搭載した前記表示基板18に対向し
て操作表示パネル23が設けられている。また、外枠2の
下側には、差し込みプラグを先端に設けた電源コードを
巻き取るコードリール24が設けられている。
【0011】電気的な構成の概略を示す図1において、
31はマイクロコンピュータで、このマイクロコンピュー
タ31は、CPU、RAM、ROMおよび入出力装置など
からなり、前記温度センサ11,12、前記誘導コイル8お
よびヒータ9,10などからなる加熱手段32を駆動する加
熱手段駆動回路33、LCDなどからなる表示手段34を駆
動する表示駆動回路35、計時用カウンタ駆動回路36、停
電検知手段をなす停電検知回路37、停電バックアップ手
段38および前記操作スイッチ39が接続されている。停電
バックアップ手段38は、リチウム電池またはコンデンサ
などを電源とし、供給電源である商用交流電源の停電時
にマイクロコンピュータ31の動作を保障するものであ
る。また、操作スイッチ39は、炊飯や保温の開始操作な
どのためのもので、切状態のときに所定の操作スイッチ
39を押すと、炊飯が開始するようになっている。
【0012】また、図2に示すように、商用交流電源の
コンセントに着脱自在に接続される差し込みプラグ41と
加熱手段32との間の電気回路に前記温度ヒューズ13が設
けられている。これにより、マイクロコンピュータ31な
どに何らかの異常が発生して、炊飯器本体1や電気回路
が異常に温度上昇した場合に、加熱手段32への電源供給
が遮断されて、炊飯器本体1の溶けや火災の危険が防止
されるようになっている。なお、温度ヒューズ13は、差
し込みプラグ41と加熱手段32との間であればどこの電気
回路にあってもよい。また、温度ヒューズ13の作動温度
は、製品に応じて任意に設定される。
【0013】そして、マイクロコンピュータ31は、所定
の時間後または所定の時刻に加熱手段32による加熱を開
始させるタイマ動作、鍋6内の被炊飯物を加熱手段32に
より所定の加熱量で加熱して沸騰させる炊飯加熱動作、
鍋6内の被炊飯物を加熱手段32により所定の保温状態に
保温する保温加熱動作などの各種加熱動作を制御する加
熱制御手段46としての機能を備えている。すなわち、マ
イクロコンピュータ31のROMには、所定の調理用の加
熱パターンに従った加熱量の制御データが予め格納され
ており、この制御データと、計時用カウンタ駆動回路36
とともに構成される計時手段47により計時される時間デ
ータと、温度センサ11,12により検出される温度データ
と、操作スイッチ39からの信号などに基づいて、加熱手
段32の通断電あるいは出力が制御されるようになってい
る。例えば、鍋6内に被炊飯物である米および水を収容
して炊飯を開始すると、水温を約50℃に保持するひたし
炊きを15分間行った後に、最大加熱量で鍋6を加熱し
(沸騰加熱)、蓋温度センサ12が蒸気の発生の検出によ
り沸騰を検出すると、加熱量を30〜70%に落として沸騰
継続加熱を行う。そして、この沸騰継続加熱の間に、鍋
温度センサ11により検出される鍋6の温度が約 115℃に
上昇したら炊飯加熱を停止し、むらしにする。このむら
しは、鍋6内のご飯の温度が約 100℃に保持される程度
の加熱量にして焦げないように鍋6を加熱し、15分のむ
らし時間が経過したら、保温にする。この保温は、開始
から7時間程度は鍋6を67℃に保持し、その後73℃程度
に保持する。さらに、計時手段47による時計機能によ
り、任意に炊き上がり時刻を設定でき、タイマ動作を開
始すると、設定した時刻にご飯が炊き上がる。
【0014】また、前記加熱制御手段46は、加熱動作を
行っているときに供給電源である商用交流電源に停電が
あった場合、その後停電から供給電源が復帰したとき、
停電中の鍋6の温度低下が所定温度以上であったなら、
次に操作スイッチ39が操作されるまで、沸騰のための加
熱動作を停止し、前記所定温度以下であれば、加熱動作
を再開するものである。以下、これについて、図3のフ
ローチャートを参照しながらより詳しく説明する。加熱
動作中に停電が発生したことが停電検知回路37により検
知されると、この停電発生時における鍋温度センサ11が
検出した鍋6の温度Aや加熱動作状態がRAMからなる
記憶手段48に記憶される(ステップS1,S2)。これらの
記憶は、停電バックアップ回路38により停電中も保持さ
れる。これとともに、停電時間を計時するために、計時
手段47が計時を開始する(ステップS3)。
【0015】そして、停電から供給電源が復帰したなら
ば、計時が停止する(ステップS4,S5)。これととも
に、電源復帰時の鍋6の温度Bが読み込まれる(ステッ
プS6)。ここで、停電発生時の温度Aと電源復帰時の温
度Bとが比較され(ステップS7)、停電している間の温
度低下A−Bが所定温度C(例えば40℃)以上であった
なら、供給電源が復帰しても再加熱をせずに切状態にす
るか、あるいは、マイクロコンピュータ31にリセットを
かけてRAMをクリアし、誘導コイル8およびヒータ
9,10による加熱を全て停止した状態にする(ステップ
S8)。この状態は、その後加熱動作の開始指示が操作ス
イッチ39によりなされるまで継続し、この操作スイッチ
39が操作されない限り、再加熱は行われない。
【0016】なお、停電発生時が保温中であった場合に
は、炊飯器本体1などへの熱影響が少ないので、この点
からは、停電している間の温度低下A−Bが所定温度C
以上であっても、電源復帰後、切状態にすることなく、
保温を再開してもよい。
【0017】一方、前記温度低下A−Bが所定温度C未
満であれば、計時手段47により計時された停電時間の判
定が行われ(ステップS9)、停電時間が所定時間T(例
えば30秒)より短かった場合は、記憶手段48の記憶に基
づき、停電発生時の加熱動作がそのまま再開して継続さ
れる(ステップS10 )。すなわち、停電発生時が沸騰加
熱であったならば沸騰加熱を続行し、停電発生時が保温
中であったならば保温加熱を続行する。一方、前記温度
低下A−Bが所定温度C未満であって、かつ、停電時間
が所定時間Tを超過していたならば、加熱動作の開始時
点に戻り、加熱動作を再開する(ステップS11 )。
【0018】ところで、近年の電源事情は安定してお
り、電力会社の事情などによる瞬間的な停電も30秒を越
えるような停電はほとんどなく、また、長時間の停電
も、電力会社の工事などの特別な原因を除けば、落雷や
風、雪、大雨、地震などの自然災害が原因になってい
る。また、何らかの事故でブレーカが動作したような場
合も、停電時間は長くなり得る。さらに、停電の原因と
しては、コンセントから差し込みプラグ41が抜けた場合
があるが、誤って抜けてしまった場合は、使用者が気付
けばすぐに差し込みプラグ41を再度差し込むから、停電
が長時間に渡る可能性は低く、逆に、意図的に抜いた場
合は、長時間に及ぶ可能性が大きい。
【0019】このように、停電時間が短い場合は、電源
復帰後、加熱を再開しても問題がない場合であることが
多い。これに対して、停電時間が長時間のものである場
合は、停電が自然災害に起因している可能性があり、加
熱を再開すると危険なことがある。また、使用中にブレ
ーカが作動した場合は、何らかの理由で供給電源の容量
が不足している場合であるから、その原因を解消しない
限り再使用しない方がむしろ安全な場合である。また、
使用者が差し込みプラグ41を意図的に抜いた場合という
のは、使用者自身が加熱を停止したいとする意思をもっ
ている場合であって、その後差し込みプラグ41をコンセ
ントに再び差し込んだときに加熱が自動的に再開してし
まうのでは、使用者の意思に反することになる。
【0020】したがって、前記実施例のように、30秒以
内程度の短い停電の場合は、停電発生時の動作を継続し
て炊飯加熱動作などの加熱動作を行い、また、停電時間
が長くなるほど大きくなる温度低下が所定温度未満の場
合も、電源復帰時に加熱動作を再開することにより、危
険を招くことなく、便利な炊飯器とできる。一方、温度
低下が所定温度以上になった場合、つまり停電時間が比
較的長い場合には、供給電源が復帰しても、加熱を再開
することなく、全ての加熱を停止するので、使用者が差
し込みプラグ41を意図的に抜いた後、再び差し込みプラ
グ41を差し込んだときに、使用者の意思に反して加熱が
再開することがない。これとともに、停電の原因が地震
や風水害である場合や、停電の原因を明確にしてその原
因を排除してからでないと再使用に危険があるような場
合の安全性が向上する。例えば、自然災害の場合、家か
ら人が避難して無人な状態や、炊飯器が倒れたり変形し
たりした状態で加熱が再開することがなく、漏電や火災
などの2次災害につながる要因がなくなる。そして、電
源復帰後に切状態になっていた場合は、次に操作スイッ
チ39が押されるまで確実に切状態が続く。
【0021】また、もし自然災害などにより炊飯器本体
1が傾いた状態で加熱が再開したとすると、回路冷却用
のファン20が正常に回転しなかったり、吸気口21や排気
口22が塞がったりして冷却能力が低下し、電気回路の故
障をきたしたり、温度ヒューズ13が動作してしまい、炊
飯器自体は正常であるにもかかわらず、電源復帰後の使
用ができなくなってしまうといった問題があるが、本実
施例においては、このような非正常状態での再加熱が行
われないので、異常過熱を防止できる。したがって、炊
飯器自体には原因のない異常過熱により温度ヒューズ13
が不必要に作動してしまうことがなく、災害の復旧後に
支障なく再使用ができ、被災者である使用者の経済的負
担を低減できる。さらに、炊飯器では、鍋6内の水が再
加熱により沸騰すると、蒸気が発生し、破損した充電部
があると、この充電部に蒸気が当たって漏電の危険性が
高くなるが、この点も改善することができる。また、災
害の後に、第三者が沸騰しているとは知らずに炊飯器に
触れて火傷をしたりすることも防止できる。
【0022】ところで、停電により加熱が停止すると、
時間の経過とともに温度は低下するが、停電発生時の温
度および停電中の温度低下によっては、その後再加熱し
ても、ご飯がうまく炊けない場合がある。すなわち、炊
飯に際し、米は約60℃以上から糊化するが、糊化温度を
大幅に越えた温度状態からの長時間の停電により加熱停
止時間が長くなり、温度低下が大きくなると、その後に
再炊飯してもまともに炊けない。例えば、炊飯時に鍋6
内が沸騰状態にあった場合は、温度低下が大きいと、そ
の後再加熱しても炊飯が適正に行われず、ご飯に芯が残
り、生煮えになる場合がある。したがって、停電発生時
が沸騰加熱中で、温度が高い場合のときには、停電時間
が長くなり、温度低下が大きくなると、もう再炊飯して
も意味がない。この点からも、前述のように停電中の温
度低下が大きい場合に再加熱を行わないことは適当であ
り、これによって、長時間の停電による炊飯性能の極端
な悪化を防止できる。これに対して、沸騰加熱中であっ
ても、まだ温度が例えば60℃未満であまり高くなってい
ない場合には、停電時間が多少長くなっても、再炊飯し
て支障はない。この場合は、常温までの温度低下が必然
的に小さくなることから、電源復帰後は再炊飯が行われ
ることになる。
【0023】そして、加熱動作の中で停電から供給電源
が復帰した場合に最も危険な状態になり、また、炊飯性
能などの悪化を伴うのは、前記に説明した通り、沸騰加
熱中の温度が高温になっている状態での停電の発生であ
るが、本実施例では、電源復帰後に加熱動作を再開する
か否かの判断を停電時間などではなく温度低下に基づい
て行い、温度低下が所定温度以上のとき電源復帰時に加
熱を停止するようにしているので、危険な状態を招くこ
とを確実に防止できるとともに、炊飯性能の悪化も確実
に防止できる。
【0024】また、使用者により設定される所定時間の
後に加熱を開始するタイマ動作中に停電になったときに
は、加熱開始前の状態での停電なので、停電中の温度低
下はほとんどなく、したがって、電源復帰後はタイマ動
作が継続できる。また、保温中、使用者が再使用のため
に差し込みプラグ41を抜き、あらたに常温に近い水を入
れた鍋6を内枠3内に収容した場合には、温度低下が大
きくなるため、差し込みプラグ41を再度コンセントに差
し込んでも、保温がそのまま停止することになる。これ
は、使用者の意思に沿うものである。すなわち、停電中
の温度低下が大きい場合に切状態にするという構成は、
沸騰加熱以外の行程でも適切に利用されるものであり、
したがって、停電復帰の処理構成を全行程で共通化で
き、制御構成を簡素化できる。
【0025】さらに、停電している間も時間の計時を継
続するので、時計の時刻が狂わないとともに、電源復帰
の後に再度時計を合わせ直す手間がいらず、使い勝手の
よいものとなる。このように本実施例の炊飯器は、リチ
ウム電池やコンデンサを電源として、マイクロコンピュ
ータにリセットをかけることなく、RAMの記憶状態を
継続するものであり、これにより、前述のように停電が
発生しても再度時計などの設定を直す必要がないととも
に、停電が発生したことや、停電の発生時刻を使用者に
知らせることも可能になってくる。
【0026】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、
前記実施例では、停電からの電源復帰後に加熱動作を再
開するか停止するかを決める温度低下を40℃としている
が、これに限定されるものではなく、製品の性能に応じ
て適切に設定すればよい。また、前記実施例では、温度
低下の判定の対象となる温度を鍋温度センサ11により検
出される鍋6の温度としたが、被炊飯物の温度としても
よい。
【0027】
【発明の効果】本発明によれば、停電から供給電源が復
帰したときの容器または被炊飯物の温度が停電発生時に
比べ所定温度以上低下していたら、次に操作スイッチが
操作されるまで、沸騰のための加熱動作を停止し、前記
所定温度以上低下していなかったら、加熱動作を再開す
るので、供給電源の復帰時の自動的な加熱動作再開によ
る便利さを保ちつつ、災害時などの非正常状態のときに
停電から電源が復帰した際の安全性を向上でき、2次災
害の危険性を防止できる。そして、温度低下に基づいて
判断を行うことにより、危険な状態を招くことを確実に
防止できるとともに、炊飯性能の悪化も確実に防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炊飯器の一実施例を示すブロック図で
ある。
【図2】同上供給電源と加熱手段と温度ヒューズとの関
係を示す回路図である。
【図3】同上フローチャートである。
【図4】同上全体の断面図である。
【符号の説明】
6 鍋(容器) 11 鍋温度センサ(温度センサ) 32 加熱手段 37 停電検知回路(停電検知手段) 39 操作スイッチ 46 加熱制御手段 48 記憶手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器を加熱する加熱手段と、この加熱手
    段により容器内の被炊飯物を加熱して沸騰させる加熱制
    御手段と、この加熱制御手段による加熱動作の開始を指
    示する操作スイッチと、前記加熱制御手段により加熱動
    作を行っているときに供給電源に停電があったことを検
    知する停電検知手段と、容器または被炊飯物の温度を検
    出する温度センサと、停電が発生したときの容器または
    被炊飯物の温度状態を記憶する記憶手段とを備え、停電
    から供給電源が復帰したときの容器または被炊飯物の温
    度が停電発生時に比べ所定温度以上低下していたら、次
    に前記操作スイッチが操作されるまで、沸騰のための加
    熱動作を停止し、前記所定温度以上低下していなかった
    ら、加熱動作を再開することを特徴とする炊飯器。
JP31310395A 1995-11-30 1995-11-30 炊飯器 Pending JPH09149849A (ja)

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JP31310395A JPH09149849A (ja) 1995-11-30 1995-11-30 炊飯器

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Cited By (3)

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KR20040022992A (ko) * 2002-09-10 2004-03-18 엘지전자 주식회사 전기압력밥솥의 공기 흡입구
CN109303494A (zh) * 2017-07-28 2019-02-05 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 电烹饪设备及其上掉电控制方法、装置
CN110063657A (zh) * 2018-01-23 2019-07-30 佛山市顺德区美的电热电器制造有限公司 烹饪控制方法及烹饪控制装置、存储介质及烹饪设备

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