JPH09145439A - 熱式流量計 - Google Patents

熱式流量計

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JPH09145439A
JPH09145439A JP7331048A JP33104895A JPH09145439A JP H09145439 A JPH09145439 A JP H09145439A JP 7331048 A JP7331048 A JP 7331048A JP 33104895 A JP33104895 A JP 33104895A JP H09145439 A JPH09145439 A JP H09145439A
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JP
Japan
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flow
heat generating
cylindrical body
flow rate
resistance
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JP7331048A
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Inventor
Kazuki Mizoguchi
和貴 溝口
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Nissan Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 流路内の流れを調整し、正確な測定ができる
熱式流量計とする。 【解決手段】 素子ユニット11は、円筒体12の略中
央部に挿入し円筒体12を横切る形で固設される。素子
ユニット11には、第1の抵抗線2および第2の抵抗線
3が円筒体12の軸方向に並んで張装されている。円筒
体12の素子ユニット11の前後となる位置に、スリッ
ト17が計4箇所設けられている。素子ユニット11
は、円筒体12とハウジング13が同軸位置にくるよう
にハウジング13に固定される。素子ユニットの上流側
にハニカム15が配置される。第1の抵抗線と第2の抵
抗線が流量検出回路14に接続される。これにより脈動
流時の不安定な流れは、円筒体内を流れる間に整えられ
るとともに、スリットからの流入、流出により円筒体内
を流れる流量が増大される。その結果、抵抗線を一定温
度に発熱させたときに抵抗線の発熱量変化から流量の検
出が正確に行なわれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、とくに自動車に用
いられ、エンジンに吸入される空気流量を計測する熱式
流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車に用いられた熱式流量計と
しては、例えば特開昭62−73124号公報に開示さ
れているものがある。これは、円筒形セラミックボビン
上に白金薄膜を形成した発熱抵抗体2個を空気の流れ方
向に沿って並べ、一定の温度に発熱させたときの両抵抗
体における発熱量を比較することにより流れ方向を判別
し、いずれか一方の発熱抵抗体の発熱量から流量を求め
て、エンジンに吸入される空気流量を計測するものであ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、エンジ
ンに吸入される空気の流れは、エンジンの構造上、脈動
を伴なったものとなっており、とくにスロットルバルブ
が全開で、かつエンジン回転数の低い領域ではその脈動
が最も大きくなる。このような脈動流の存在は、2個の
発熱抵抗体の間の熱の授受に影響し、発熱量と流量の一
意的な関係を変化させた結果をもたらす。
【0004】すなわち、発熱量は2個の発熱抵抗体が相
互に及ぼす影響度に大きく依存しており、その影響度は
2つの抵抗体の周りの流れの安定度に左右される。した
がって、影響度が常に一定である定常流に対し、脈動流
や偏流などのような流れが不安定な状態では、影響度合
が変化するので、測定値に誤差が生じてしまう。また、
2個の発熱抵抗体は流れ方向に配置されているため、脈
動流のような流量が変動する場合には、2個の発熱抵抗
体の間に位相ずれが生じ、正確な測定ができなくなると
いう問題があった。
【0005】さらには、上記の構成において、発熱抵抗
体は円筒形セラミックボビン上に形成される構造となっ
ていたため、熱容量の大きいセラミックボビンの影響で
発熱抵抗体の熱容量が大きく、電源を投入してから安定
した出力が得られるまでの時間がかかり過ぎるといった
問題も有している。本発明は、上記従来の問題点に鑑
み、抵抗体の周りの流れを調整し、安定化させることに
よって脈動流の測定を可能にした熱式流量計を提供する
ことを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1記載
の発明は、発熱抵抗を流路に配置し、該発熱抵抗の発熱
量または温度の変化から前記流路を通過する流量を計測
する熱式流量計において、前記流路に流路の中心軸と同
軸に円筒体を配設し、該円筒体内に流量を計測するため
の素子ユニットを設け、該素子ユニットは、それぞれ円
筒体の軸に直角でかつ所定の間隔で平行に取り付けられ
た第1の発熱抵抗および第2の発熱抵抗と、第1の発熱
抵抗と第2の発熱抵抗が作る平面に平行な壁面とからな
り、第1の発熱抵抗と第2の発熱抵抗が前記円筒体の軸
方向に沿って前後に並ぶように配設されているものとし
た。
【0007】また、上記流路には整流手段を配置するこ
ともできる。そして、前記円筒体の円周方向に、前記素
子ユニットの端部から一定の距離を隔てた前後位置に前
記円筒体のほぼ全周にわたってスリットを設けることが
できる。なお、第1の発熱抵抗の発熱量に相当する第1
の電圧値あるいは電流値と、第2の発熱抵抗の発熱量に
相当する第2の電圧値あるいは電流値との差を検出し
て、流体の流れ方向を含む流量信号を得ることもでき
る。
【0008】
【作用】本発明によれば、流路に円筒体を設けることに
よって、脈動流時の不安定な流れは、円筒体内を流れる
間に整えられ安定した流れとなって、素子ユニットに導
かれる。これにより、第1の発熱抵抗と第2の発熱抵抗
の周りの流れは安定になり、第1の発熱抵抗と第2の発
熱抵抗での熱の授受が確実に起こり、脈動流に対しても
正確な測定が行なえる。そして、流路に整流手段を設け
ると、流路内の流速分布の差が、脈動時でも定常流時で
も小さくなり、測定精度の向上が図られる。
【0009】また、円筒体の円周方向に、スリットを設
けたときには、スリットが安定した流れに対し垂直であ
るために何の影響ももたらさないが、脈動流下ではスリ
ットからの流れの流入、流出が行なわれ、円筒体内を流
れる流量を増大させることになる。その結果、発熱抵抗
体の位相遅れに起因する出力の低下分が、流量の増大に
より償われ、測定誤差が低減される。
【0010】
【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態を実施例
により説明する。図1は本実施例の構成を示し、(a)
は正面図、(b)は(a)におけるA−A部断面図であ
る。熱式流量計1は、エンジンの吸気量測定に用いられ
るものであり、大別して流量を検出するための素子ユニ
ット11と、流れの調整を行なう円筒体12と、流路の
一部をなすハウジング13と、素子ユニット11内の発
熱抵抗を適当に発熱させ、その発熱量の変化からハウジ
ング13を通過する流量を検知する流量検出回路14を
備え、さらにハウジング13入口端には整流手段として
のハニカム15を備えている。
【0011】素子ユニット11は、円筒体12の略中央
部にその径方向から挿入して、円筒体12を横切る形で
固設される。素子ユニット11には、発熱抵抗としての
第1の抵抗線2および第2の抵抗線3が円筒体12の軸
方向に並んで張装されている。円筒体12は耐熱性の高
いPPS樹脂で製造され、円筒体12の、素子ユニット
11の前後となる位置に、スリット17が計4箇所設け
られている。素子ユニット11は、円筒体12とハウジ
ング13が同軸位置にくるようにハウジング13に固定
される。
【0012】素子ユニット11内の第1の抵抗線2およ
び第2の抵抗線3と流量検出回路14は半田付けにより
接続される。素子ユニット11の上流側に設置されるハ
ニカム15は、セルサイズが8分の1インチで、厚みが
15mmである。
【0013】次に、素子ユニット11の詳細な構造につ
いて、その製作プロセスを基に、図2および図3にした
がって説明する。なお、図2の(a)〜(d)のそれぞ
れにおける左側は正面図、右側は上面図である。図2の
(a)は第1の抵抗線2および第2の抵抗線3を張装す
る本体30の構成を示す。本体30には、長手方向の両
端に真鍮からなるパイプ31が計4本固定されている。
本体30はPPS樹脂よりなり、パイプ31を一体に埋
め込んで成型される。本体30の両端近くにはそれぞれ
支持部32が設けられており、支持部32には上記長手
方向に直径0.2mmの穴33が形成されている。
【0014】次に、(b)のように、第1の抵抗線2と
第2の抵抗線3を個別にパイプ31から交差せずに穴3
3に通す。従来の熱線式流量計には、抵抗線として白金
線やタングステン線を使用するのが一般的であるが、本
実施例では、抵抗線が加熱時に弛まないように大きい張
力を加えて張装するため、白金線に比べ約8倍の引っ張
り強度を持つSUS316線材を使用している。抵抗線
2、3の線径は、その引っ張り強度と抵抗値を考慮して
直径65μmとしている。
【0015】パイプ31と抵抗線2、3を(c)のよう
に支持部32の側でスポット熔接wにより固定する。そ
の際、300gの張力を加えた状態で熔接を行なう。そ
して、PPS樹脂からなるカバー34を被せて、(d)
のようなワイヤユニット35が構成される。こうして、
2本の抵抗線2、3は、直径0.2mmの穴33によ
り、その間隔が正確に決定される。また、張装時に30
0gの張力を加えており、加熱時においても抵抗線2、
3の弛みは起こらない。しかも、スポット熔接によりパ
イプ31に確実に固定されており、パイプ31は本体3
0に一体成型されているため、抜けも起こらない。
【0016】上記のように構成されたワイヤユニット3
5を図3の(e)のように側板36に固定する。側板3
6からは、リード37と端子38が突出しており、リー
ド37と端子38は側板36内部で接続している。側板
36はPPS樹脂からなり、リード37、端子38と一
体的に製造される。パイプ31とリード37をスポット
熔接により接続する。このあと、(f)のようにワイヤ
ユニット35と側板36に前後にワイヤユニット35の
両側に対応する窓41を有するケース39を被せて接着
し、さらに(g)のように基底部40を一体成形して素
子ユニット11が出来上がる。
【0017】素子ユニット11には、発熱体としてSU
S316からなる直径65μmの細い抵抗線を使用して
おり、従来のセラミックボビン上での形成に比べて熱容
量が小さく、電源を投入して、非常に短い時間で出力が
正確な値に安定するようになる。
【0018】次に、素子ユニット11と円筒体12およ
びスリット17の位置関係について、図4を用いて説明
する。図4の(a)は素子ユニット11と円筒体12の
側面図で、(b)は(a)におけるB−B部断面図であ
る。円筒体12の内径Dは直径30mmであり、全長L
は44mmである。素子ユニット11の流れ方向の長さ
sは13mmで、スリット17は、素子ユニット11の
端部から距離d=5mmの位置に、幅t=2mmで設け
られている。スリット17の角度θは約130度で、軸
方向で素子ユニット11と重なる箇所を除き、円筒体1
2の全周にわたって設けられている。
【0019】図5は、流量検出回路14の構成を示す。
第1の抵抗線2および第2の発熱線3はそれぞれ第1駆
動部100と第2駆動部120に接続され、加熱され
る。第1駆動部100において、第1の抵抗線2と抵抗
R1からなるブリッジ回路が抵抗R4によって電源供給
される。第1の抵抗線2の温度変化をブリッジ回路の不
均衡電圧としてコンパレータE1に出力される。抵抗R
2とコンデンサC1、抵抗R3とコンデンサC2はそれ
ぞれコンパレータE1の入力回路を構成している。
【0020】コンパレータE1によって増幅された不均
衡電圧は抵抗R5を介してトランジスタT1に出力さ
れ、ここでさらにパワーアップされる。パワーアップさ
れた不均衡電圧信号は抵抗R6とR7によって電圧調整
されてトランジスタT2に印加される。この入力信号で
トランジスタT2は加熱温度の高いとき電流を下げ、加
熱温度の低いとき電流を上げるようにブリッジ回路電流
を制御するから、抵抗線はある一定の加熱温度に保たれ
る。第1駆動部100と第2駆動部120は同じ構成
で、第2駆動部120については説明を省略する。
【0021】差動増幅部130は第1駆動部100と第
2駆動部120の駆動により第1の抵抗線2と第2の抵
抗線3に生ずる電圧降下を抵抗R8とR9によって入力
し、コンパレータE2で差動増幅をし、流れの方向を含
めた流量信号を検出して出力する。抵抗R10はコンパ
レータE2の増幅率を調整している。オフセット電圧発
生部140は抵抗R12とツェナダイオードDによって
定電圧を作り、その定電圧は、抵抗R13とR14で電
圧調整されコンパレータE3によって抵抗R11からコ
ンパレータE2の入力端子に印加され、コンパレータE
2のオフセット調整を行なう
【0022】次に、図6にしたがって流量検出回路14
の検知原理を説明する。図6は図5における第1駆動部
100を簡略的に示した図で、抵抗線は上記のようにあ
る一定の加熱温度に保たれている。まず、抵抗線2が流
れの中に置かれた場合、抵抗線2の加熱温度をTw、吸
気温度をTaとすると、抵抗線2から奪われる熱量Hは
以下の式で与えられる。 H=(A+B・Qn )(Tw−Ta) ここで、A、B、nは流体および抵抗線2により決定さ
れる定数、Qは流量である。
【0023】一方抵抗線2の発熱量Pは以下の式で与え
られる。 P=Vw2 /Rw ここで、Vwは抵抗線2の両端電圧、Rwは抵抗線2の
抵抗値である。抵抗線2の加熱温度Twは一定に保たれ
ているので、抵抗線2からの放熱量Hと抵抗線2の発熱
量Pが等しくなり、以下の式が導かれる。 Vw2 /Rw=(A+B・Qn )(Tw−Ta) Vw=[Rw(A+B・Qn )(Tw−Ta)]0.5 (1) よって、抵抗線2の両端電圧Vwを計測することで、流
量を測定することが可能となる。
【0024】ところで、エンジンに吸入される空気の流
れは、エンジンの構造上、脈動を伴なったものとなって
いる。とくにスロットルバルブが全開で、かつ、エンジ
ン回転数の低い領域では脈動は最も大きく、運転条件や
吸気系のレイアウトによって逆流が発生する場合があ
る。このような逆流のある流体の流量を計測すると、上
述の式(1)から分かるように、熱式流量計は単独の抵
抗線では方向性を持たないため、図7の(a)のような
順流と逆流が混在した流量を測定すると、測定値は、
(b)のように逆流も順流として計測され、逆流分Q2
が誤差となる。
【0025】そこで、抵抗線を2本備え、図8のように
第1の抵抗線50と第2の抵抗線60を流路の管壁70
内に流れの方向に並べて配置すると流れの方向が検知で
きるようになる。これについては、まず、吸気温度がT
aで、流量Qの安定した流れが存在する場合について考
える。順流80方向の流れの場合、第1の抵抗線50が
空気の流れを阻害して、第2の抵抗線60近傍を流れる
流量は低下し、Q2となる(Q>Q2)。また、第1の
抵抗線50から放熱された熱は下流へ流され、その結
果、第2の抵抗線60近傍の吸気温度は上昇し、Ta2
となる(Ta<Ta2)。
【0026】一方、第1の抵抗線50の近傍も第2の抵
抗線60の影響を受けて、近傍の流量、吸気温度はそれ
ぞれQ1、Ta1に変化するが、順流80方向の流れの
上流側にある第1の抵抗線50の変化は第2の抵抗線6
0より大きい。近傍の流量、吸気温度がそれぞれ変化す
ることにより、抵抗線50、60の両端の電圧Vwl、
Vw2の関係は以下のようになる。すなわち、Q1>Q
2、Ta1<Ta2であるから、 Vw1>Vw2
【0027】流れが逆流90方向の場合、上述の関係は
逆転し(Q1<Q2、Ta1>Ta2)、Vw1<Vw
2となり、Vw1とVw2の大小関係が流れ方向により
反転する。したがって、Vw1とVw2との差は、流れ
方向を含む流量信号となり、その信号を解析することに
よって流量の大小、方向を検出する。図9は図5に示し
た方向判別機能を備えた流量検出回路の出力特性の一例
を示す。図9によれば、流量検出回路の出力電圧は順流
と逆流のそれぞれと対応関係をもち、電圧の大小によっ
て逆流から順流まで幅広い範囲での測定ができる。な
お、流量Qが0のときの出力電圧はオフセット調整によ
るものである。
【0028】最後に、上記の構成において、各部分の作
用について実験により検証した。図10は実験装置の構
成を示す。脈動発生装置41は、流路の途中に取り付け
られた回転弁42を回転させることにより脈動流を発生
させる。時間的平均流量は、脈動流をサージタンク43
で平滑化した後、層流流量計44で計測する。熱式流量
計1の位置では、回転弁42によって発生された脈動が
そのまま到達する。熱式流量計1の出力を信号処理して
熱式流量計1による測定流量に換算し、層流流量計44
で計測された基準流量Qaとの誤差を求める。
【0029】図11は、回転数が1600rpm時の脈
動特性を評価した結果を示す。なお、図中の“○”は使
用、“−”は使用しないを意味する。図11によれば、
素子ユニット1のみをハウジング13に固定した構成a
の場合は、20%近く出力が低下していたが、円筒体1
2を装着した構成bでは、誤差が小さくなり、Qa=1
20kg/hでは2.03%とほぼ正確な値が測定でき
ている。しかし、Qa=180kg/hではまだ誤差が
大きい。
【0030】次に、構成cとして円筒体にスリット17
を形成すると、円筒体12内の流量が増大し、180k
g/hにおいても誤差は2.78%となった。一方で、
スリット17による流量増大の効果を受けて、Qa=1
20kg/hでは逆に+13.89%と誤差が大きくな
った。そこで、構成dのようにハニカム15を装着する
と全体の流れが安定し、Qa=120kg/hでは−
0.04%、Qa=180kg/hでは+6.67%と
誤差を7%以下まで低減できていることがわかる。
【0031】以上説明したように、本実施例によれば、
流路のハウジング内に円筒体12を設けることによっ
て、脈動流のような不安定な流れの場合でも、流れが円
筒体内を流れる間に整えられ安定した流れとなって、、
素子ユニット11に導かれる。その結果、抵抗線2と抵
抗線3の周りの流れは安定になる。
【0032】また、円筒体12の円周方向にスリット1
7を設けることによって、安定した一定流量の場合には
スリット17が流れに対し垂直であるために何の影響も
もたらさないが、脈動流下ではスリット17からの空気
の流入、流出が行なわれ、円筒体12内を流れる流量が
増大する。その結果、位相遅れに起因する出力の低下分
が、流量の増大により償われる。そして、ハウジング1
3全体にハニカム15を設けると、ハウジング13内の
流速分布の差が、脈動時と定常流時で小さくなり、さら
に測定誤差が低減される。さらに、素子ユニットは抵抗
線である2本の抵抗線を流れ方向に沿って張装して形成
するから、抵抗線の熱容量が低減され、電源投入して、
安定した出力が得られるまでの時間が短くなる。なお本
実施例では、温度を一定にしてその発熱量の変化から流
量の測定を示したが、これに限らず、発熱量を一定にし
て、その温度の変化からも流量測定ができる。
【0033】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成さ
れ、以下に記載されるような効果を奏する。流路に円筒
体を設けることによって、脈動流時の不安定な流れで
も、その流れは円筒体内で整えられて、素子ユニットに
導かれるため、第1の発熱抵抗と第2の発熱抵抗の周り
の流れは安定になり、第1の発熱抵抗と第2の発熱抵抗
での熱の授受が確実に起こり、脈動流に対しても正確な
測定が行なえる。そして、流路にハニカムを設けること
により、流路内の流速分布の差が、脈動時でも定常流時
でも小さくなり、上記効果が一層高められる。
【0034】また、円筒体の円周方向にスリットを設け
たときには、スリットが安定した流れに対し垂直である
ために何の影響ももたらさないが、脈動流下ではスリッ
トからの流れの流入、流出が行なわれ、円筒体内を流れ
る流量を増大させることになる。その結果、発熱抵抗体
の位相遅れに起因する出力の低下分が、流量の増大によ
り償われ、測定誤差は低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の構成を示す図である。
【図2】素子ユニットの製作プロセス図である。
【図3】素子ユニットの製作プロセス図である。
【図4】素子ユニットと円筒体の例を示す図である。
【図5】流量検出回路図である。
【図6】簡略化した流量検出回路図である。
【図7】真の流量と測定値の比較図である。
【図8】方向判別できる熱式流量計の原理モデルであ
る。
【図9】流量検出回路の出力と流量の関係を示す図であ
る。
【図10】実験装置の構成を示す図である。
【図11】実験結果を示す図である。
【符号の説明】
1 熱式流量計 2、3 抵抗線(発熱抵抗) 11 素子ユニット 12 円筒体 13 ハウジング 14 流量検出回路 15 ハニカム(整流手段) 17 スリット 30 本体 31 パイプ 32 支持部 33 穴 34 カバー 35 ワイヤユニット 36 側板 37 リード 38 端子 39 ケース 40 基底部 41 窓 50 第1の抵抗線(発熱抵抗) 60 第2の抵抗線(発熱抵抗) 70 管壁 80 順流方向 90 逆流方向 100 第1駆動部 120 第2駆動部 130 差動増幅器 140 オフセット電圧発生器

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発熱抵抗を流路に配置し、該発熱抵抗の
    発熱量または温度の変化から前記流路を通過する流量を
    計測する熱式流量計において、前記流路に流路の中心軸
    と同軸に円筒体を配設し、該円筒体内に流量を検知する
    ための素子ユニットを設け、該素子ユニットは、それぞ
    れ円筒体の軸に直角でかつ所定の間隔で平行に取り付け
    られた第1の発熱抵抗および第2の発熱抵抗と、第1の
    発熱抵抗と第2の発熱抵抗が作る平面に平行な壁面とか
    らなり、第1の発熱抵抗と第2の発熱抵抗が前記円筒体
    の軸方向に沿って前後に並ぶように配置されていること
    を特徴とする熱式流量計。
  2. 【請求項2】 発熱抵抗を流路に配置し、該発熱抵抗の
    発熱量または温度の変化から前記流路を通過する流量を
    計測する熱式流量計において、前記流路に流路の中心軸
    と同軸に円筒体を配設し、該円筒体内に流量を検知する
    ための素子ユニットを設け、該素子ユニットは、それぞ
    れ円筒体の軸に直角でかつ所定の間隔で平行に取り付け
    られた第1の発熱抵抗および第2の発熱抵抗と、第1の
    発熱抵抗と第2の発熱抵抗が作る平面に平行な壁面とか
    らなり、第1の発熱抵抗と第2の発熱抵抗が前記円筒体
    の軸方向に沿って前後に並ぶように配置されて、かつ前
    記流路に整流手段を配置させたことを特徴とする熱式流
    量計。
  3. 【請求項3】 前記円筒体の円周方向に、前記素子ユニ
    ットの端部から一定の距離を隔てた前後位置に前記円筒
    体のほぼ全周にわたってスリットを設けたことを特徴と
    する請求項1また2記載の熱式流量計。
  4. 【請求項4】 第1の発熱抵抗の発熱量に相当する第1
    の電圧値あるいは電流値と、第2の発熱抵抗の発熱量に
    相当する第2の電圧値あるいは電流値との差を検出し
    て、前記流路を通過する流れの方向を含む流量の検出信
    号を得ることを特徴とする請求項1、2または3記載の
    熱式流量計。
JP7331048A 1995-11-27 1995-11-27 熱式流量計 Withdrawn JPH09145439A (ja)

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JP (1) JPH09145439A (ja)

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