JPH085428A - 空気流量測定装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】軸方向バイパスと半径方向バイパスを曲がり部
によって接続し、交差面での空気のみだれを少なくし、
空気の流れをスムーズにすること。 【構成】空気流量測定装置ボディ７には、軸方向バイパ
ス２，半径方向バイパス３が設けられ、それらバイパス
は、内側円弧状部８，外側円弧状部９により接続されて
いる。ここで、吸入空気のうちバイパス入口より入って
きた空気は、内側円弧状部８，外側円弧状部９によっ
て、渦の発生を少なくし、空気の流れをスムーズにし
て、半径方向バイパスを流れバイパス出口１０を介して
再び主空気通路１と合流する。 【効果】軸方向バイパスと半径方向バイパス交差部での
渦の発生を少なくし、空気の流れをスムーズにすること
で、出力ノイズの増大を抑える効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、空気流量測定装置に係
り、特に内燃機関の吸入空気流量を計測するのに好適な
空気流量測定装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来の空気流量測定装置は、例えば特開
平1−206223 号公報に記載のように吸気通路内に、主空
気通路とバイパス空気通路を有しており、そのバイパス
空気通路は、軸方向の通路と半径方向の通路とからなっ
ている。そして、その軸方向バイパス通路と半径方向バ
イパス通路との交差部は、直角構造と成っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記従来技術では、軸
方向バイパスを流れてきた吸入空気が半径方向バイパス
底面に衝突する際に複雑な渦を発生するため空気に乱れ
を生じ抵抗体素子部がその乱れを検出し出力ノイズが増
大するという問題があった。本発明の目的は、出力ノイ
ズを低減し正確な流量検出が可能な空気流量測定装置を
提供することにある。

【０００４】

【課題を解決するための手段】上記目的は、内燃機関に
供給される吸入空気流量を測定する装置において請求項
１のように軸方向バイパス通路と半径方向バイパス通路
の接続を円弧状にすることによって達成される。

【０００５】

【作用】軸方向バイパスと半径方向バイパス接続の円弧
状部は、空気の流れをスムーズにし、接続部で発生して
いた複雑な渦を防ぐことができ、それにより生じていた
出力ノイズを抑えることができる。

【０００６】また、接続の円弧状部の大きさを変えるこ
とによって、壁面付近での流速を変えることができるの
で、軸方向バイパス内での流速分布を均一にすることが
でき、高精度で吸気流量を測定することができる。

【０００７】

【実施例】以下本発明の実施例を図１，図２，図３，図
４により説明する。

【０００８】図１は、本発明の一実施例である空気流量
測定装置の構造を示す断面図である。吸入空気は、主空
気通路１，軸方向バイパス２及び半径方向バイパス３を
通りエンジンに供給される。前記軸方向バイパス２に
は、発熱抵抗体４，感温抵抗体５が設置されている。更
に前記発熱抵抗体４，感温抵抗体５の電気信号を制御す
るモジュール６が、前記軸方向バイパス２，半径方向バ
イパス３，主空気通路１とボディ７の外周に設置され
る。前記軸方向バイパス２と半径方向バイパス３とは、
内側円弧状部８，外側円弧状部９により接続されてい
る。

【０００９】この実施例によると、吸入空気の内，軸方
向バイパス２に流れ込んだ吸入空気は、半径方向バイパ
スとの内側円弧状部８，外側円弧状部９によって、渦の
発生を少なくし、空気の流れをスムーズにして、半径方
向バイパス３内を流れ、バイパス出口１０を介して再び
主空気通路１と合流する。

【００１０】従って本実施例では、従来軸方向バイパス
と半径方向バイパス交差部で発生していた空気の乱れを
少なくし、出力ノイズの増大を抑えるとができる。

【００１１】ここで、出力ノイズとは、各流量点におけ
るセンサ出力を数百回測定し、標準偏差σを計算してそ
の２σの値、すなわち、最大出力変動幅を流量検出誤差
に換算した値と定義する。

【００１２】次に、図２に本発明による内側円弧状部
８，外側円弧状部９のある場合とない場合の出力ノイズ
の違いを示す。内側円弧状部８，外側円弧状部９無しの
場合、空気流量が１５，２０（ｇ／ｓ）付近でノイズの
ピークが存在するが、内側円弧状部８，外側円弧状部９
を設けることによってノイズのピーク値を抑えることが
できる。

【００１３】図３は、軸方向バイパス２と半径方向バイ
パス３の接続の円弧状部である。内側円弧状部の径Ｒ１
と外側円弧状部の径Ｒ２をそれぞれ変えることで、軸方
向バイパス内側壁面１３，軸方向バイパス外側壁面１４
付近での流速を変えるとができる。従って本実施例にお
いて軸方向バイパス２内の発熱抵抗体４，感温抵抗体５
付近の流速分布を均一にすることが出来るので高精度流
量検出に効果がある。図４では、内側円弧状部８を変え
ることで半径方向バイパス内側壁面１５の裏ぶた１２か
らの軸方向距離χをかえることができる。軸方向距離χ
を変えてバイパス入口１１の断面積に対するバイパス出
口１０の断面積を変えることで軸方向バイパス内の流速
を変化することができる。

【００１４】

【発明の効果】本発明によれば、軸方向バイパスと半径
方向バイパス交差部で発生していた出力ノイズ増大の原
因となる複雑な渦の発生を少なくし、正確な空気流量検
出が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す空気流量測定装置を示
す図である。

【図２】曲がり部の有り無しでの出力ノイズの違いを示
すグラフである。

【図３】内側曲がり部と外側曲がり部の径の違いを示す
図である。

【図４】軸方向バイパスと半径方向バイパスの大きさの
違いを示す図である。

【符号の説明】

１…主空気通路、２…軸方向バイパス、３…半径方向バ
イパス、４…発熱抵抗体、５…感温抵抗体、６…モジュ
ール、７…ボディ、８…内側円弧状部、９…外側円弧状
部、１０…バイパス出口、１１…バイパス入口、１２…
裏ぶた、１３…軸方向バイパス内側壁面、１４…軸方向
バイパス外側壁面、１５…半径方向バイパス内側壁面。

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】内燃機関に供給される吸入空気を流す主空
   気通路，バイパス空気通路を有するボディと、前記バイ
   パス空気通路に設置した発熱抵抗体，感温抵抗体、更
   に、前記発熱抵抗体，感温抵抗体からの電気信号により
   前記吸入空気流量に対応した電気信号を出力するモジュ
   −ルからなる空気流量測定装置において、前記バイパス
   空気通路は、前記主空気通路の軸方向に形成されたバイ
   パス通路と半径方向に形成されたバイパス通路からな
   り、前記両バイパスは、Ｌ字型を構成し、接続部の角が
   円弧状に成っていることを特徴とする空気流量測定装
   置。
2. 【請求項２】請求項１記載の両バイパス接続部が、内側
   円弧状部と外側円弧状部を持つことを特徴とする空気流
   量測定装置。
3. 【請求項３】請求項２記載の内側円弧状部の大きさと外
   側円弧状部の大きさを変えることを特徴とする空気流量
   測定装置。
4. 【請求項４】請求項３記載の円弧状部の大きさを変える
   ことで軸方向バイパス大きさに対する半径方向バイパス
   の大きさを変えることを特徴とする空気流量測定装置。