JPH09145281A - 熱交換器用アルミニウムプレートフィン材 - Google Patents
熱交換器用アルミニウムプレートフィン材Info
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- JPH09145281A JPH09145281A JP29981095A JP29981095A JPH09145281A JP H09145281 A JPH09145281 A JP H09145281A JP 29981095 A JP29981095 A JP 29981095A JP 29981095 A JP29981095 A JP 29981095A JP H09145281 A JPH09145281 A JP H09145281A
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Abstract
トフィン材に対して伝熱管を拡管固着せしめるに際し
て、フィン乱れの生じることのないアルミニウムプレー
トフィン材を提供する。 【解決手段】 プレス加工により、孔周囲にカラー部を
設けてなる組付孔が複数形成され、該組付孔に挿通せし
められる伝熱管を拡管固着することにより、該伝熱管が
一体的に組み付けられたクロスフィンチューブを与え
る、熱交換器用アルミニウムプレートフィン材におい
て、表面の全面に亘って、親水性表面処理による親水性
皮膜を形成すると共に、更に、該親水性皮膜の上に、水
溶性潤滑剤を塗布してなる層を形成した。
Description
トフィン材に係り、特に該プレートフィン材からプレス
加工して得られるアルミニウムプレートフィンに対して
伝熱管を拡管固着せしめて、クロスフィンチューブを形
成する際に、フィンピッチ乱れを惹起せしめることのな
いような、熱交換器用アルミニウムプレートフィン材に
関するものである。
コン、パッケージエアコン等の空調用機器や冷蔵庫等に
は、蒸発器又は凝縮器として作動する熱交換器が用いら
れている。そして、その中で、家庭用室内エアコンや業
務用パッケージエアコンに、最も一般的に用いられてい
るのが、クロスフィンチューブ熱交換器(プレートフィ
ンチューブ熱交換器)である。このクロスフィンチュー
ブ熱交換器を構成するクロスフィンチューブは、空気側
のアルミニウム製プレートフィンと冷媒側の伝熱管(銅
管)から構成されている。より詳細には、先ず、アルミ
ニウムプレートフィン材から、プレス加工により、所定
の組付孔が複数形成せしめられたアルミニウムプレート
フィンを得て、次いでこの得られたアルミニウムプレー
トフィンを積層した後、前記組付孔に、別途作製した伝
熱管を挿通せしめ、その後、かかる伝熱管をアルミニウ
ムプレートフィンに拡管固着することにより、得ること
が出来るのである。
ブ熱交換器の熱交換効率を向上せしめる目的で、積層す
るアルミニウムプレートフィンの間隔、即ちクロスフィ
ンチューブのフィンピッチが小さくされる傾向にあり、
そのようにフィンピッチが小さくされることによって、
前記伝熱管の拡管固着作業を行なうに際して、アルミニ
ウムプレートフィン同士がくっつく、所謂フィンピッチ
乱れ(アベック現象)が発生し易くなっている。そし
て、このフィンピッチ乱れが惹起せしめられると、外観
上好ましくないというばかりではなく、水滴がたまり易
くなるところから、フィンの間を通過する空気の通風抵
抗が著しく増加して、却って熱交換効率が低化するとい
う問題が生じるのである。
ピッチが小さければ小さいほど、またアルミニウムプレ
ートフィンの硬さが硬ければ硬いほど、更には拡管率が
大きければ大きいほど、発生し易く、それ故に、アルミ
ニウムプレートフィンを軟らかい素材にしたり、フィン
ピッチを大きくしたり、拡管率を低く抑えたりする対策
により、フィンピッチ乱れの発生を抑えることが、考え
られている。しかしながら、フィンピッチを大きくする
と、フィンの表面積の総和が減少して、熱交換効率が低
下することから、そのような対策では、本質的な解決と
はならないのである。また、プレートフィンの成形方式
を大別すると、ドロー方式とドローレス方式(しごき方
式)があるのであるが、近年、コストダウンを図るため
に、薄肉で硬い素材を使用するドローレス方式が採用さ
れる傾向にあり、そのような硬い素材を使用することに
より、ハンドリング性の向上、伝熱管の緊迫力の増大に
よる熱交換効率の向上が期待されるところから、前記し
た軟らかい素材を採用する対策は、望ましくないのであ
る。更に、拡管率を小さくする場合にあっては、アルミ
ニウムプレートフィンと伝熱管の接触が不充分になり易
く、熱交換効率の低下を惹起するという問題が生じるの
である。
を防止乃至は抑制するために、幾つかの方策が考えられ
てはいるが、何れの方法にしても、フィンピッチ乱れの
発生を回避するために、熱交換効率の低下を避けること
が出来ないところから、有効な方法とは言えず、このた
め、熱交換効率を低下させることがなく、有利にフィン
ピッチ乱れの発生を防止し得るようなアルミニウムプレ
ートフィン材の開発が望まれているのである。
ピッチ乱れの発生原因を探求すべく様々な検討を行なっ
たところ、前記フィンピッチ乱れは、以下の如きメカニ
ズムによって発生している、との知見が得られた。
ニウムプレートフィン2の円筒形状のカラー部4が設け
られてなる組付孔6に伝熱管8が挿通せしめられてお
り、拡管を行なう前の状態が示されている。また、カラ
ー部4は、前記アルミニウムプレートフィン2に対して
所定高さで垂直に延びるように設けられていると共に、
その先端には、カラー部4の内面が反り返るような状態
とされているカール(フレア)部10が形成されてい
る。そして、この状態において、拡管子(プラグ)12
を挿入することにより、伝熱管8を拡管すると、伝熱管
8の外径が、組付孔6のカラー部4の内径よりも大きく
なるところから、組付孔6(カラー部4)の内径も、伝
熱管8の外径と共に拡げられることとなる。この時、前
記アルミニウムプレートフィン2は、その厚さが、通
常、0.10mm〜0.12mmと、非常に薄いもので
あるところから、面内の変形、即ち組付孔6の内径の変
化だけでは、吸収出来ないために、面外への変形が生じ
るのである。
ー部4の根元角度αが鈍角化する方が安定であるところ
から、各アルミニウムプレートフィン2は、図2(a)
に示されるように、カラー部4の根元角度αが大きくな
るように変形するはずであるが、実際には、しばしば図
2(b)に示されるように、根元角度αの鈍角化と鋭角
化が、混在して発生するのである。このように、本来で
あれば、全て鈍角化するはずの根元角度αの一部が鋭角
化するために、フィンピッチが大きくなったり、或いは
小さくなったりする部分が出来るのであり、それがフィ
ンピッチ乱れとなるのである。
と鋭角化が混在する理由としては、アルミニウムプレー
トフィン2が積層されている状態で、伝熱管8の拡管を
行なうと、拡管が進行するに従って、アルミニウムプレ
ートフィン2に圧縮反力が発生して、通常とは異なる状
態下において、拡管が行なわれるということが考えられ
る。より詳細には、伝熱管8は、拡管子12を挿入する
ことにより、拡管されるが、一般に、拡管により管径が
増加せしめられると、管軸方向の長さが縮むこととな
る。そして、この伝熱管の管軸方向の収縮は、拡管が未
だ行なわれていない部分のプレートフィンに伝達され
て、この部分に位置するプレートフィンの組付孔6に設
けられているカラー部4は、管軸方向、即ち高さ方向の
圧縮変形を受けるのである。ところが、カール部10
は、そのような圧縮変形を受けると、変形を元に戻そう
とする反発力(圧縮反力)が発生することとなる。従っ
て、最初に拡管されるアルミニウムプレートフィン以外
のフィンは、何等かの圧縮反力を生じている状態で拡管
される(カラー内径が拡げられる)ようになるのであ
る。
ニウムプレートフィンは、組付孔の径方向の力以外に、
圧縮反力の作用を受けることとなるが、初期に拡管され
る部分に配置されたアルミニウムプレートフィンのカラ
ー部では、圧縮変形量が小さく、圧縮反力も小さいの
で、フィンは、圧縮力に逆らって、カラー部の根元角度
が鈍角化する方向に変形するが、拡管が進んで、圧縮変
形量及び圧縮反力が増大すると、圧縮力に逆らいきれな
くなって、一部のフィンが逆方向、即ちカラー根元角度
が鋭角化する方向に変形してしまい、フィンピッチ乱れ
となるのである。
ころ、伝熱管を拡管する際に、カラー部には、圧縮変形
に起因する圧縮反力が発生するのであるが、かかる圧縮
反力は、直下に位置するアルミニウムプレートフィンと
の接触部分において、滑りを生じることにより小さくな
ろうとすることが、判明した。即ち、上下に配置される
アルミニウムプレートフィン同士が相対的に滑ることに
より、前記圧縮反力が低減されることとなるのである。
しかし、前記接触部分における摩擦抵抗が大きい場合に
は、摺動することが出来ないところから、圧縮反力が、
そのまま残ることになる。
部分のアルミニウムプレートフィンのカラー部に圧縮変
形及び圧縮反力が生じている状態で、伝熱管を拡管する
ことにより、発生するのである。従って、フィンピッチ
乱れの発生を抑制乃至は阻止するためには、前記圧縮反
力を低減すればよく、アルミニウムプレートフィン同士
の摩擦を小さくすることが効果的である、との結論に達
したのである。
見に基づいて完成されたものであって、その解決課題と
するところは、アルミニウムプレートフィン材の表面の
滑り性を向上せしめることにより、かかるフィン材をプ
レス加工して得られるアルミニウムプレートフィンに形
成された所定の組付孔に伝熱管を挿入した後、この伝熱
管をアルミニウムプレートフィンに拡管固着せしめるに
際して、フィンピッチ乱れを生じることがないようなア
ルミニウムプレートフィン材を提供することにある。
に、本発明は、プレス加工により、孔周囲に所定高さの
円筒状のカラー部を設けてなる組付孔が複数形成され、
該組付孔に挿通せしめられる伝熱管を拡管固着すること
により、該伝熱管が一体的に組み付けられたクロスフィ
ンチューブを与える、熱交換器用アルミニウムプレート
フィン材にして、表面の全面に亘って、親水性表面処理
による親水性皮膜が形成されていると共に、該親水性皮
膜の上に、水溶性潤滑剤を塗布してなる層が、更に、形
成されていることを特徴とする熱交換器用アルミニウム
プレートフィン材を、その要旨とするものである。
アルミニウムプレートフィン材にあっては、親水性表面
処理にて形成された親水性皮膜の外表面に、水溶性潤滑
剤を塗布してなる層が、更に、形成されているところか
ら、このプレートフィン材をプレス加工して得られるア
ルミニウムプレートフィンを積層した時に、プレートフ
ィン同士の摩擦抵抗が効果的に低減されているのであ
り、そしてこのようにアルミニウムプレートフィン同士
が互いに及ぼす摩擦力が小さくされていることにより、
前記アルミニウムプレートフィンに設けられた所定の組
付孔に、伝熱管を挿通せしめ、そしてこの伝熱管を拡管
することによって、伝熱管と前記アルミニウムプレート
フィンとを固着せしめる際に、アルミニウムプレートフ
ィンが圧縮変形を受けても、フィン同士が相互に滑るこ
ととなり、以て圧縮変形に伴う圧縮反力の発生が有利に
抑制され得るようになるのである。
工前のアルミニウムプレートフィン材に形成されている
ところから、その潤滑性により、プレス加工を行なって
アルミニウムプレートフィンを得る際に、良好な成形性
が得られるだけではなく、得られたアルミニウムプレー
トフィンに、伝熱管を挿通せしめる際にも、伝熱管の挿
通をスムーズに行なうことが出来るという長所も有して
いるのである。
るところから、例えば伝熱管の拡管の後、ロウ付け工程
に続いて行なわれる気密試験等において、容易に除去さ
れ得るものであって、何等特別の除去工程も必要ないの
である。より詳細には、そのような気密試験は、得られ
たクロスフィンチューブを水浸せしめることにより、伝
熱管の気密性を確認するものであり、この時、水溶性潤
滑剤層は、水に溶解して、容易に除去され得ることとな
るのである。このように、特別な除去工程を行なわなく
ても、水溶性潤滑剤が除去せしめられるところから、該
水溶性潤滑剤の層が存在していても、その下層に形成さ
れている親水性皮膜が自然に表面に出てくることとな
り、以て親水性皮膜による作用が効果的に発揮されるこ
ととなるのである。なお、上述の如き気密試験で、水溶
性潤滑剤層が完全に除去されなくても、得られたクロス
フィンチューブを採用した熱交換器が、蒸発器として用
いられる場合には、アルミニウムプレートフィンには空
気中の水蒸気が凝縮して生じた水滴が付くこととなり、
この水滴によって、残った水溶性潤滑剤が洗い流される
こととなり、それ故に、その下層の親水性皮膜を有利に
表面に現出せしめ得るのである。
ムプレートフィン材の好ましい態様によれば、前記水溶
性潤滑剤は、水溶性のポリエーテル及び/又はそのエス
テル化物を含んでおり、更に別の好ましい態様によれ
ば、高級脂肪酸のアルカリ金属塩を含んでいる。
ニウムプレートフィン材の更に別の好ましい態様によれ
ば、前記アルミニウムプレートフィン材に対する前記潤
滑剤の塗布量は、0.05〜0.5g/m2 の範囲内と
される。
換器用アルミニウムプレートフィン材にあっては、その
表面に、親水性皮膜が形成され、更にその上に、水溶性
潤滑剤層が形成されているのである。
プレートフィン材に採用される素材としては、従来から
フィン材として用いられているアルミニウム素材の何れ
もが用いられ得るものであるが、近年では、フィン材の
薄肉化に伴って、強度の高いものが用いられているとこ
ろから、本発明にあっても、そのような強度の高い素材
が有利に用いられることとなる。
成するために行なわれる親水性表面処理には、従来から
公知の手法、例えば特開昭53−125437号公報、
特公昭57−46000号公報、特開昭61−2278
77号公報、特公平6−73934号公報等に示される
手法が採用され得るのである。具体的には、特公平6−
73934号公報に記載されている手法を例にとると、
親水性皮膜は、Me2O・nSiO2 (但し、Meは、
リチウム、カリウム、ナトリウム又はアミンを意味す
る)で表されるアルカリケイ酸塩と、アクリルアミド、
メタクリルアミド、ヒドロキシメチル(メタ)アクリル
アミド、ヒドロキシエチル(メタ)アクリルアミド等の
(メタ)アクリルアミド類;ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ
ート等の(メタ)アクリレート類;アクリル酸、メタク
リル酸等の不飽和カルボン酸類等の重合体、又はこれら
の不飽和化合物の共重合体、或いはこれらの不飽和化合
物と他の不飽和化合物との共重合体や加水分解等によっ
てカルボキシル基やヒドロキシル基或いはアミノ基等が
導入された親水性高分子化合物とからなる複合組成物
を、炭酸アンモニウムジルコニウム塩若しくはジルコニ
ウム錯化合物、またはこれらの混合物からなる架橋剤に
て、架橋、硬化せしめることにより、複合皮膜として形
成され得るものである。なお、この親水性表面処理を施
す場合には、従来から公知の手法が適宜に採用されるも
のであり、例えばロールコーター法に従って、アルミニ
ウムプレートフィン素材に塗布する方法が用いられるの
である。
ムプレートフィン材にあっては、上記の如き親水性皮膜
の上に、更に、水溶性潤滑剤からなる層が形成されるの
であるが、そのような水溶性潤滑剤は、水溶性であり、
且つ優れた潤滑性を有するものであれば、如何なるもの
も採用され得るのである。この水溶性潤滑剤としては、
具体的には、ポリエチレングリコール、ポリプロピレン
グリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン
グリコール、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレン
アルキルエーテル、ポリオキシプロピレンポリオキシエ
チレングリセリルエーテル等のポリエーテル及び/又は
そのテレフタル酸等とのエステル化物や、パルミチン酸
ナトリウム、パルミチン酸カリウム、ステアリン酸ナト
リウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸ナトリウ
ム、オレイン酸カリウム等の高級脂肪酸のアルカリ金属
塩が挙げられる。そして、この水溶性潤滑剤は、前記親
水性表面処理の場合と同様に、従来から公知の手法、例
えばロールコーター法に従って、塗布されるのである。
05〜0.5g/m2 の割合の塗布量となるように用い
られる。けだし、かかる割合が、0.05g/m2 より
も少ない場合には、潤滑剤の作用が充分でなく、プレス
加工して得られるアルミニウムプレートフィンに伝熱管
を拡管固着せしめる際に、フィンピッチ乱れが発生し易
くなるからであり、またかかる割合が、0.5g/m2
よりも多い場合には、潤滑作用はより向上せしめられる
ものの、潤滑剤がロールコーターのロールに堆積し易く
なるからである。
も両面に形成される必要はなく、フィン同士が接触する
面、換言すれば前記円筒状のカラー部の内面となる面上
に形成されるのであれば、片面のみに形成されていて
も、何等差支えないのである。
面には、親水性と耐蝕性が要求されるのであるが、一般
に、親水性に優れた皮膜である程、耐蝕性が低いところ
から、本発明に従うアルミニウムプレートフィン材にあ
っては、親水性皮膜を形成する前に、下地に耐蝕性皮膜
を形成するために、従来から公知の各種手法、例えば化
成処理や有機樹脂塗装による耐蝕性表面処理を行なって
も何等差支えない。
ために、本発明の幾つかの実施例を示すこととするが、
本発明が、そのような実施例の記載によって、何等の制
約をも受けるものでないことは、言うまでもないところ
である。また、本発明には、以下の実施例の他にも、更
には上記の具体的記述以外にも、本発明の趣旨を逸脱し
ない限りにおいて、当業者の知識に基づいて種々なる変
更、修正、改良等を加え得るものであることが、理解さ
れるべきである。
びDOF(Dry Oil Fin Die )用アルミニウムプレート
フィン素材に対して、市販の弱アルカリ系脱脂剤を用い
て、脱脂処理を行ない、次いでクロム酸、リン酸、フッ
化水素酸よりなる液でリン酸クロメートを主体とする化
成皮膜を生成せしめた。この時の化成皮膜中のクロム量
は、20mg/m2 の割合であった。
ウムプレートフィン素材に対して、アルカリケイ酸塩
(SiO2 :Na2 O=5:2)の10重量部と、親水
性高分子としてのアクリルアミド−アクリル酸共重合体
の1重量部と、架橋剤としての炭酸アンモニウムジルコ
ニウム塩の0.5重量部とからなる親水性塗料組成物を
用いて、ロールコーターにて塗装を行ない、その後20
0℃×20秒間の加熱処理を行なうことにより、所定の
親水性皮膜を焼き付け、硬化せしめた。なお、かかる親
水性皮膜中のSi量は0.1g/m2 の割合であった。
かる形成された親水性皮膜の上に、下記表1に示される
水溶性潤滑剤をロールコーター法により塗布し、その
後、120℃×30秒間の加熱処理を施して、下記表1
に示される塗布量において、水溶性潤滑剤層を形成し
た。
潤滑剤層が形成されたアルミニウムプレートフィン材
を、9.52mmφのドローレス金型(日高精機社製)
を用いて、プレス加工することにより、高さ:1.6m
mのカラー部が設けられてなる組付孔が形成された、1
列8段のリブ付アルミニウムプレートフィンを作製し
た。
トフィンの組付孔に9.52mmφの伝熱管(内面溝付
銅管)を挿通せしめた後、かかる伝熱管に9.14mm
φのプラグを挿入することにより、アルミニウムプレー
トフィンに対して前記伝熱管を拡管固着せしめて、クロ
スフィンチューブを作製した。かくして得られたクロス
フィンチューブについて、そのフィンピッチ乱れを調
べ、その結果を、前記表1に併せ示した。なお、伝熱管
の拡管率(外径拡大率)は、4.6%であり、拡管速度
は、50mm/sであった。また、比較例1に係るアル
ミニウムプレートフィンのみ、水洗浄を行なって、表面
の水溶性潤滑剤層を除去してから、伝熱管を拡管した。
アルミニウムプレートフィン材を用いた場合には、フィ
ンピッチ乱れが全く生じなかったか、或いは生じ難かっ
たのに対して、比較例のアルミニウムプレートフィン材
を用いた場合には、全てのクロスフィンチューブにおい
て、フィンピッチ乱れが生じていた。このように、本発
明に従うアルミニウムプレートフィン材を用いて、クロ
スフィンチューブを作製する場合には、フィンピッチ乱
れの発生が有利に抑制され得ることが、容易に理解され
るのである。
に従う熱交換器用アルミニウムプレートフィン材にあっ
ては、それをプレス加工して得られるアルミニウムフィ
ンに対して伝熱管を挿入せしめて、拡管固着しても、フ
ィンピッチ乱れが発生し難いのであり、それ故に、かか
るアルミニウムプレートフィン材を採用した熱交換器
は、その外観も優れており、また熱交換効率も非常に良
好なものとなるのである。
を挿入した、拡管前の状態を表す断面説明図である。
を示した要部拡大説明図であり、(a)はフィンピッチ
が正常であるものを表しており、(b)はフィンピッチ
乱れが生じているものを表している。
Claims (4)
- 【請求項1】 プレス加工により、孔周囲に所定高さの
円筒状のカラー部を設けてなる組付孔が複数形成され、
該組付孔に挿通せしめられる伝熱管を拡管固着すること
により、該伝熱管が一体的に組み付けられたクロスフィ
ンチューブを与える、熱交換器用アルミニウムプレート
フィン材にして、 表面の全面に亘って、親水性表面処理による親水性皮膜
が形成されていると共に、該親水性皮膜の上に、水溶性
潤滑剤を塗布してなる層が、更に、形成されていること
を特徴とする熱交換器用アルミニウムプレートフィン
材。 - 【請求項2】 前記水溶性潤滑剤が、水溶性のポリエー
テル及び/又はそのエステル化物を含んでなる請求項1
に記載の熱交換器用アルミニウムプレートフィン材。 - 【請求項3】 前記水溶性潤滑剤が、高級脂肪酸のアル
カリ金属塩を含んでなる請求項1に記載の熱交換器用ア
ルミニウムプレートフィン材。 - 【請求項4】 前記アルミニウムプレートフィン材に対
する前記潤滑剤の塗布量が、0.05〜0.5g/m2
の範囲内にある請求項1乃至請求項3の何れかに記載の
熱交換器用アルミニウムプレートフィン材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7299810A JP2989532B2 (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | クロスフィンチューブの製作方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7299810A JP2989532B2 (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | クロスフィンチューブの製作方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09145281A true JPH09145281A (ja) | 1997-06-06 |
JP2989532B2 JP2989532B2 (ja) | 1999-12-13 |
Family
ID=17877207
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7299810A Expired - Fee Related JP2989532B2 (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | クロスフィンチューブの製作方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2989532B2 (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008121934A (ja) * | 2006-11-09 | 2008-05-29 | Nichirin Co Ltd | プレートフィンチューブ熱交換器およびその製造方法 |
JP2010197017A (ja) * | 2009-02-27 | 2010-09-09 | Sumitomo Light Metal Ind Ltd | 熱交換器用アルミニウムフィン材及びそれを用いたフィンプレス方法 |
JP2017020725A (ja) * | 2015-07-10 | 2017-01-26 | 三菱電機株式会社 | 熱交換器 |
JP2017062102A (ja) * | 2016-10-19 | 2017-03-30 | 三菱アルミニウム株式会社 | プレコートフィン材を使用した熱交換器の製造方法および熱交換器 |
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-
1995
- 1995-11-17 JP JP7299810A patent/JP2989532B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JP2989532B2 (ja) | 1999-12-13 |
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