JPH0914334A - 防振装置 - Google Patents

防振装置

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JPH0914334A
JPH0914334A JP15959895A JP15959895A JPH0914334A JP H0914334 A JPH0914334 A JP H0914334A JP 15959895 A JP15959895 A JP 15959895A JP 15959895 A JP15959895 A JP 15959895A JP H0914334 A JPH0914334 A JP H0914334A
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JP
Japan
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vibration
vehicle
passage
frequency
engine
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JP15959895A
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Inventor
Hiroshi Kojima
宏 小島
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Bridgestone Corp
Original Assignee
Bridgestone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 エンジンの振動周波数が変化しても振動を十
分に吸収減衰する。 【構成】 主液室36と第1副液室38とを第1の制限
通路52で連結し、主液室36と第2副液室70とを第
2の制限通路46で連結する。第2ダイヤフラム68を
介して第2副液室70に対向して第2空気室74を設け
る。第2空気室74は切換弁82に繋がり、切換弁82
により第2空気室74が大気に開放され、或いは大気と
閉鎖される。車両が停止した状態から車両が走り出して
加速する際に、切換弁82で第2の制限通路46を高周
波数用に切り換えるものの、動ばね定数を下げる為、一
時的に低周波数用に切り換える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両及び一般産業用機
械等に用いられ、振動発生部からの振動を吸収減衰する
防振装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のエンジンと車体との間には、エ
ンジンマウントとしての防振装置が配設され、エンジン
の振動が車体に伝達されることを阻止するようになって
いる。
【0003】エンジンに発生する振動には、車両が高速
で走行している場合等に発生する所謂シェイク振動、ア
イドル時及び車両が時速5キロ程度で走行している場合
に発生する所謂アイドル振動、並びに車両が加減速して
いる場合に発生する高周波数振動等がある。
【0004】一般的に、前記シェイク振動の周波数が1
5Hz未満であるのに対し、アイドル振動の周波数が2
0〜50Hzであり、シェイク振動とアイドル振動とで
は周波数が相違する。さらに、高周波数振動はアイドル
振動より高い周波数の振動となっている。
【0005】そして、これら幅広い周波数の振動を吸収
する防振装置として、主液室と副液室とを制限通路で繋
ぎ、この制限通路内の液体の流動に伴う減衰作用で振動
を低減する液体封入式の防振装置が知られている。さら
に、この液体封入式の防振装置として、副液室とダイヤ
フラムを介して対向して配置される空気室内の気圧を切
換弁で変化させて特性を変化させることのできる防振装
置が提案されている。
【0006】一方、アイドル振動が発生するアイドリン
グ時である車両停止時から車両を走行し始めて車両走行
時とする場合、上記のような液体封入式の防振装置の切
換弁を閉じて、制限通路を低い周波数での振動の減衰を
する低周波数用から高い周波数での振動の減衰をする高
周波数用の制限通路とする。これにより液体共振の周波
数をアイドル振動域からこれより高い周波数の高周波数
振動域に移行する。但し、これに伴って、高周波数振動
時における液体の共振点の周波数の約1.5倍増しの周
波数域で、反共振の作用によって動ばね定数が高くな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】以上より、車両が走り
出して加速する際に、この動ばね定数が高くなった周波
数帯をエンジンの振動周波数が変化して通過する為、通
過する際において防振装置による振動の吸収減衰が困難
となる。
【0008】本発明は上記事実を考慮して上記欠点を解
決するべく、エンジンの振動周波数が変化しても振動を
十分に吸収減衰することができる防振装置を提供するこ
とが目的である。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の防振装
置は、エンジンの振動により変形される弾性体が隔壁の
一部とされた主液室及び、この主液室に制限通路で連通
された副液室にそれぞれ液体を封入して、この制限通路
内の液体により振動を減衰する防振装置であって、前記
制限通路を少なくとも高低の二段階の周波数で振動を減
衰できるように切り換え可能とされた防振装置本体と、
エンジンが発生する振動の状態を検出し得るセンサと、
前記センサよりの情報により、車両停止時に前記制限通
路を低周波数用に切り換えると共に車両走行時に前記制
限通路を高周波数用に切り換え且つ、車両走行時の所定
領域で前記制限通路を一時的に低周波数用に切り換える
制御手段と、を有したことを特徴とする。
【0010】請求項2に記載の防振装置は、車両停止時
から車両走行時への移行に伴って低周波数用から高周波
数用に制限通路を切り換える際、前記制御手段が、一旦
高周波数用に切り換えた後に再び低周波数用に切り換
え、最後に高周波数用となるように制御することを特徴
とする。
【0011】請求項3に記載の防振装置は、エンジン及
び車体の一方へ連結される第1の取付部材と、エンジン
及び車体の他方へ連結される第2の取付部材と、前記第
1の取付部材と前記第2の取付部材との間に設けられ振
動発生時に変形する弾性体と、前記弾性体を隔壁の一部
として拡縮可能とされ且つ液体が封入された主液室と、
前記主液室と制限通路を介して連通される副液室と、前
記副液室の隔壁の一部を構成する変形可能なダイヤフラ
ムと、前記副液室と前記ダイヤフラムを挟んで対向して
配置され且つ気体が封入された空気室と、前記空気室を
大気に連通させる開放状態及び前記空気室と大気との間
を閉鎖する閉鎖状態をとり得る切換手段と、エンジンが
発生する振動の状態を検出し得るセンサと、前記センサ
よりの情報により、前記切換手段を開放状態として車両
停止時に前記制限通路を低周波数用に切り換えて低い周
波数での振動の減衰をすると共に、前記切換手段を閉鎖
状態として車両走行時に前記制限通路を高周波数用に切
り換えて高い周波数での振動の減衰をし且つ、車両走行
時の所定領域で前記制限通路を一時的に前記切換手段を
開放状態として低周波数用に切り換える制御手段と、を
備えたことを特徴とする。
【0012】請求項4に記載の防振装置は、前記切換手
段が電磁的に開閉される電磁弁とされ、この電磁弁の動
作をオンとして前記制限通路を低周波数用とし、この電
磁弁の動作をオフとして前記制限通路を高周波数用とし
たことを特徴とする。
【0013】請求項5に記載の防振装置は、車両に搭載
されるエンジンが始動される際に、前記制御手段が前記
制限通路を高周波数用に一時的に切り換えるように制御
することを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1に記載の防振装置の作用を以下に説明
する。
【0015】それぞれ液体が封入される主液室と副液室
を連通する制限通路内の液体の流動、共振等により、エ
ンジンの振動を減衰する。
【0016】また、エンジンが発生する振動の状態を検
出し得るセンサよりの情報に基づき、車両停止時に制限
通路を低周波数用に切り換えると共に車両走行時に制限
通路を高周波数用に切り換える。そして、車両走行時の
所定領域で制限通路を一時的に低周波数用に切り換え
る。
【0017】以上より、通常の車両走行時に高周波数用
に制限通路を切り換えているので、例えば車両が走り出
して加速する際に、高周波数用となるのに伴って動ばね
定数が高くなった周波数帯をエンジンの振動周波数が変
化して通過する。しかし、車両が加速してこの周波数帯
を通過する際の所定領域で制限通路を一時的に低周波数
用に切り換えるので、この周波数帯の動ばね定数が一時
的に低くなり振動の吸収減衰が困難となることがない。
【0018】請求項2に記載の防振装置の作用を以下に
説明する。本請求項も請求項1と同様な作用を奏する。
つまり、本請求項では、車両停止時から車両走行時への
移行に伴って低周波数用から高周波数用に制限通路を切
り換える際、一旦高周波数用に切り換えた後に再び低周
波数用に切り換え、最後に高周波数用となるようにされ
ている。
【0019】この結果、車両が加速する際、制限通路を
一時的に低周波数用に切り換えることができるので、請
求項1と同様に振動の吸収減衰が困難となることがな
い。
【0020】請求項3に記載の防振装置の作用を以下に
説明する。エンジンが発生する振動は、第1の取付部材
或いは第2の取付部材を介して、弾性体に伝達される。
このとき、振動は弾性体の内部摩擦に基づく抵抗により
吸収される他、弾性体を隔壁の一部とする主液室を拡縮
し、制限通路を流れる液体の通過抵抗または液柱共振に
より吸収される。
【0021】例えば、車両停止時には、アイドル振動等
の低周波数の振動が防振装置に入力される。そして、セ
ンサがこれを検出し、制御手段が切換手段を操作して、
切換手段を開放状態として、制限通路を低周波数用に切
り換える。この結果、制限通路で液体が共振して防振装
置の動ばね定数が低下してアイドル振動を吸収すること
ができる。
【0022】また、車両走行時には、アイドル振動より
高周波数の振動がエンジンで発生し、防振装置に入力さ
れる。そして、センサがこれを検出し、制御手段が切換
手段を操作して、切換手段を閉鎖状態として、制限通路
を高周波数用に切り換える。この結果、副液室とダイヤ
フラムを挟んで対向して位置する空気室内の空気が空気
ばねとして働き、切換手段を開放して空気室と大気との
間を連通する開放状態にした場合より、ダイヤフラムの
剛性が高まる。
【0023】従って、液体が制限通路で共振する周波数
が高周波数側へ移動し、高周波振動の周波数領域で防振
装置の動ばね定数が低下する。
【0024】以上より、通常の車両走行時に高周波数用
に制限通路を切り換えているので、例えば車両が走り出
して加速する際に、高周波数用となるのに伴って動ばね
定数が高くなった周波数帯をエンジンの振動周波数が変
化して通過する。しかし、車両が加速してこの周波数帯
を通過する際の所定領域で、一時的に切換手段を開放状
態として、制限通路を一時的に低周波数用に切り換える
ので、この周波数帯の動ばね定数が一時的に低くなり振
動の吸収減衰が困難となることがない。
【0025】請求項4に記載の防振装置の作用を以下に
説明する。本請求項も請求項3と同様な作用を奏する
が、さらに以下のような作用を有する。つまり、切換手
段が電磁的に開閉される電磁弁とされ、この電磁弁の動
作をオンとすると、制限通路が低周波数用となり、この
電磁弁の動作をオフとすると、制限通路が高周波数用と
なる。この為、簡易で低コストな機構で請求項3と同様
な作用を奏することが可能となる。
【0026】請求項5に記載の防振装置の作用を以下に
説明する。本請求項も請求項1と同様な作用を奏する
が、さらに以下のような作用を有する。つまり、車両に
搭載されるエンジンが始動される際に、制御手段が制限
通路を高周波数用に一時的に切り換えるように制御する
ので、一般に高回転となってアイドル振動より高周波数
の振動となるエンジン始動時の振動が十分に吸収減衰さ
れる。
【0027】
【実施例】
[第1実施例]本発明に係る防振装置の第1実施例を図
1から図6に示し、これらの図に基づき本実施例を説明
する。
【0028】図1に示すように、本実施例の防振装置1
0の本体部分を構成する防振装置本体100には第1の
取付部材としての底板12が備えられている。この底板
12の中央下部には取付ボルト14が突出され、一例と
して図示しない自動車の車体へこの取付ボルト14を用
いて防振装置本体100が固定される。底板12の周囲
は直角に屈曲された筒状の立壁部12Aとされており、
この立壁部12Aの上端部には直角に屈曲されたフラン
ジ部12Bが連続して形成されている。
【0029】この底板12のフランジ部12Bには筒状
の外筒16の下端部がかしめ固定されており、フランジ
部12Bと外筒16の下端部との間に、第1ダイヤフラ
ム18の周縁部が挟持されている。この第1ダイヤフラ
ム18と前記底板12との間の空間は第1空気室20と
され、立壁部12Aに形成された空気孔21を介して第
1空気室20と外部とが連通される。
【0030】外筒16の内周面上端部は内径が拡大され
た拡開部16Bとされており、この拡開部16Bには、
外筒16の開口部分を閉塞する弾性体22の外周が加硫
接着されている。また、弾性体22の一部は外筒16の
内周下端部まで延設されており、弾性体22の外周側が
外筒16に加硫接着されている。
【0031】この弾性体22の中央には第2の取付部材
としての支持台24が加硫接着されている。この支持台
24は図示しないエンジンの搭載部であり、エンジンを
固定する取付ボルト26が立設されている。
【0032】ここに弾性体22及び第1ダイヤフラム1
8等によって液室28が形成されており、この液室28
内にはエチレングリコール等の液体29が充填されてい
る。
【0033】液室28内には合成樹脂等で形成された円
柱状の仕切部材30が配置され、液室28を主液室32
と第1副液室34とに区画している。なお、この仕切部
材30の第1副液室34側には、凹部30Aが形成され
ている。
【0034】仕切部材30の外周には、周方向に沿って
断面矩形状の細溝44Aが形成されている。細溝44A
の一端には、仕切部材30の上面まで延びる細溝44B
が連結しており、細溝44Aの他端に凹部30Aへ貫通
する開口部44Cが連結されている。細溝44A、44
Bの外筒16側は前記弾性体22の延長部によって閉塞
され、主液室32と第1副液室34との間を連通する第
1の制限通路52とされている。
【0035】さらに、仕切部材30には、外周から仕切
部材30の中心へ向けて矩形孔42が形成されており、
図1に示すように、この矩形孔42の先端は上方へ屈曲
し、開口部42Aを介して主液室32へ連通して第2の
制限通路46を構成している。
【0036】外筒16の側面であって仕切部材30の矩
形孔42に対応する位置には、貫通孔48が形成されて
おり、貫通孔48に対応する外筒16の外周面にはブロ
ック50が取り付けられている。
【0037】ブロック50には凹部54が形成されてお
り、凹部54の底部中央には、外筒16の貫通孔48と
同軸となる貫通孔55が形成されている。なお、外筒1
6の貫通孔48には、弾性体22の一部を貫通してブロ
ック50の貫通孔55と仕切部材30の矩形孔42とを
連通する枠状の連通部材49が、挿入されている。
【0038】凹部54の開口部分外側のブロック50の
部分には、環状凹部76が形成されており、この環状凹
部76とブロック78との間に第2ダイヤフラム68の
周縁部が挟持されている。第2ダイヤフラム68は、自
由状態では凹部54側へ向けて略半球状に突出されてい
る。この為、凹部54が第2ダイヤフラム68によって
閉塞されて第2副液室70を構成している。
【0039】また、ブロック78の第2ダイヤフラム6
8に向かい合う面には、略半球状の凹部78Aが形成さ
れている。この凹部78Aと第2ダイヤフラム68との
間は第2空気室74とされている。
【0040】ブロック78のブロック50とは反対側に
は、連結管80を介して、図1から図3に示すような電
磁的に開閉される電磁弁であって切換手段を構成する切
換弁82の本体82Aが取り付けられており、本体82
Aには、コイル84を収納したコイル収納体90がチュ
ーブ88を介して連結されている。このチューブ88内
には、プランジャ86が移動可能に配置されており、プ
ランジャ86の基端側とコイル収納体90内に設置され
た吸引子96との間には、スプリング92が配置されて
いる。そして、プランジャ86の先端側には、パッキン
86Aが取り付けられており、ブロック78、連結管8
0及び切換弁82の本体82Aを貫通して第2空気室7
4と大気とを連通するL形の通路94をこのパッキン8
6Aで遮断可能となっている。
【0041】従って、コイル84へ電圧を印加していな
い場合には、図2に示すように、プランジャ86がスプ
リング92に付勢されてパッキン86Aが通路94を閉
塞する。この為、第2空気室74内の空気が空気ばねと
なり、第2の制限通路46が高周波数用に切り換えられ
て高い周波数での振動の減衰をするようになる。
【0042】一方、コイル84へ所定の電圧を印加する
と、図3に示すように、プランジャ86がコイル84の
発生する電磁力によって吸引子96側に吸引され、プラ
ンジャ86の先端のパッキン86Aが逃げて通路94が
開放される。この為、第2の制限通路46が低周波数用
に切り換えられて低い周波数での振動の減衰をするよう
になる。
【0043】コイル84は、印加電圧をオン・オフする
制御手段である制御回路60に接続されている。そし
て、制御回路60は車両電源によって駆動され、少なく
ともエンジンが発生する振動の状態を検出し得る車速セ
ンサ98及びエンジン回転数センサ99からの検出信号
を受け、車速及びエンジン回転数を検出できる。
【0044】すなわち、図4に示すように、制御回路6
0内には、車速センサ98と接続されて車速センサ98
からの車速の検出信号が入力されると共に、この車速の
検出信号を微分して車両の加速度を求め車両が加減速状
態か否かを判別する判別部60Bが、配置されている。
さらに、制御回路60内には、エンジン回転数センサ9
9と接続されてエンジン回転数センサ99からのエンジ
ン回転数の検出信号が入力されると共に、判別部60B
からの加速度の信号が入力される指令部60Aが、配置
されている。そして、この指令部60Aが切換弁82の
コイル84に直接接続されることになる。また、制御回
路60内には、時間をカウントするタイマ60Cが配置
され、この指令部60Aと接続されている。
【0045】以上より、この指令部60Aは、エンジン
回転数の信号及び加速度の信号を基に、アイドル振動
時、シェイク振動時、車両停止時、車両走行時、車両の
加減速時等の車両及びエンジンの状態の判断をし、この
判断を基にしてコイル84へ電圧を印加し、或いは電圧
の印加を停止することにより、切換弁82の開閉を切り
換える。
【0046】なお、第2の制限通路46の通路長さより
第1の制限通路52の通路長さの方が長く、第1の制限
通路52の通路断面積の方が、第2の制限通路46の通
路断面積より小さくなっている。
【0047】また、第1ダイヤフラム18及び第2ダイ
ヤフラム68の剛性は相互に異なり、第1ダイヤフラム
18より第2ダイヤフラム68の方が剛性が高くなって
いる。
【0048】ここで、制限通路の大きさとダイヤフラム
の剛性とで、制限通路での液柱共振周波数が決定される
こととなり、第2の制限通路46での液柱共振周波数を
第2ダイヤフラム68の剛性の値を変更することによっ
て、変更可能とされる。
【0049】次に実施例の作用を説明する。この防振装
置本体100の底板12を一例として自動車等の車両の
車体へ固定し、支持台24にエンジンを搭載して固定す
ると、エンジンの振動は支持台24、弾性体22、外筒
16及び底板12を介して自動車の車体へ支持され、弾
性体22の内部摩擦に基づく抵抗によって振動が吸収さ
れる。
【0050】また、車両が例えば70〜80km/hで
走行するとシェイク振動(例えば、周波数15Hz未
満)が生じ得る。このとき、液体29は第1の制限通路
52を通って主液室32と第1副液室34とを行き来す
ることになり、液体29が第1の制限通路52を通過す
る際の抵抗で減衰力が生じ、シェイク振動が効果的に吸
収される。なお、シェイク振動では、剛性の高い第2ダ
イヤフラム68は殆ど変形せず、第2の制限通路46に
は、液体29の流れは殆ど生じない。
【0051】また、エンジンがアイドリング運転の場合
にはアイドル振動(例えば、周波数20〜50Hz)が
生じる。従って、設定振動数は、例えば50Hzと予め
設定することができる。
【0052】このアイドル振動時には、第1の制限通路
52が目詰まり状態となる。制御回路60の指令部60
Aは車速センサ98及びエンジン回転数センサ99によ
りアイドル振動発生時であることを判断し、切換弁82
のコイル84に電圧を印加してプランジャ86を吸引す
る。これによって、第2空気室74が大気に開放された
開放状態となり、アイドル振動の振動周波数領域での防
振装置本体100の動ばね定数が低下してアイドル振動
が確実に吸収される。
【0053】一方、エンジンの始動時において、アイド
ル回転数として設定された回転数(例えば600〜80
0rpm)以上にエンジンの回転数は高まるが、これに
合わせて、制御回路60の指令部60Aが車速センサ9
8及びエンジン回転数センサ99より送られる情報によ
りエンジンが高回転時であると判断すると、制御回路6
0はコイル84に電圧を印加するのを一時的に停止す
る。これによって、プランジャ86の先端が通路94を
塞ぎ、切換弁82が、第2空気室74と大気との間を閉
鎖する閉鎖状態となる。
【0054】この結果、第2空気室74内の空気が空気
ばねの役目を果たすようになるため、第2ダイヤフラム
68の剛性が上がり、これによって第2の制限通路46
での液柱共振周波数が高周波数側へ移動して、第2の制
限通路46が高周波数用に切り換わってエンジンの高回
転時における振動の周波数領域の動ばね定数が低下し、
振動が確実に吸収される。
【0055】具体的に説明すると、防振装置本体100
の特性が図5に示す実線の開放状態から点線の閉鎖状態
に変化するので、エンジンの始動時において1200〜
1300rpm程度の高回転がエンジンに生じても、動
ばね定数Kが低下して、液体29の反共振域の振動が発
生することがなくなる。この為、アイドル回転数を越え
ても、振動は吸収される。
【0056】つまり、切換弁82を開放状態にすると、
通常のアイドル振動の周波数領域で防振装置本体100
の動ばね定数が低下する。また、切換弁82を閉鎖状態
にすると、エンジンの始動時におけるアイドル振動より
も周波数の高い例えばこもり音の原因となる高周波振動
の周波数領域で、防振装置本体100の動ばね定数が低
下する。
【0057】そして、この後、エンジンの回転数が低下
して例えば900rpmとなった時点で、エンジン回転
数センサ99がこれを検出し、制御回路60がアイドル
振動時になったと判断することにより、制御回路60が
切換弁82を操作して、開放状態とする。
【0058】また、車両が停止した状態から車両が走り
出して加速する際の車両走行時には、エンジンが高回転
になるのに伴って、アイドル振動より高周波数の振動が
エンジンで発生し、防振装置本体100に入力される。
そして、車速センサ98及びエンジン回転数センサ99
がこれを検出し、エンジンの回転数が例えば900rp
mとなった時に制御回路60が切換弁82を操作して、
前述と同様に閉鎖状態として、第2の制限通路46を高
周波数用に切り換える。
【0059】この結果、第2空気室74と第2ダイヤフ
ラム68を挟んで対向して位置する第2空気室74内の
空気が前述と同様に空気ばねとして働き、切換弁82を
開放して第2空気室74と大気との間を連通する開放状
態にした場合より、第2ダイヤフラム68の剛性が高ま
る。従って、液体29が第2の制限通路46で共振する
周波数が高周波数側へ移動し、高周波振動の周波数領域
で防振装置本体100の動ばね定数が低下する。
【0060】このように第2の制限通路46が高周波数
用となるのに伴って図5の点線で示す動ばね定数Kが高
くなった周波数帯Aが存在し、この周波数帯Aをエンジ
ンの振動周波数が変化して通過する。しかし、切換弁8
2を閉鎖状態としてからタイマ60Cにより時間のカウ
ントが始まり、車両が加速してこの周波数帯Aに入ると
推定される1秒或いは2秒後に、制御回路60が切換弁
82を操作して開放状態とする。
【0061】この結果、制御回路60が切換弁82を操
作して一時的に開放状態として、第2の制限通路46を
一時的に低周波数用に切り換える。この為、図5の実線
で示すような動ばね定数Kの特性に戻り、この周波数帯
Aの動ばね定数Kが一時的に低くなり振動の吸収減衰が
困難となることがない。
【0062】そしてこの後、切換弁82を操作して開放
状態としてからタイマ60Cが再度、カウントを始め、
動ばね定数Kが高くなるこの周波数帯Aを通過した後と
なると推定される1秒或いは2秒後に、制御回路60が
切換弁82を操作して閉鎖状態とする。
【0063】以上より、動ばね定数Kの特性は、実質的
に図5の実線と点線を組み合わせた図6に示すような特
性になる。
【0064】さらに、最終的に車両の加速が終了した後
に、前述のシェイク振動が生じるようになる。
【0065】このように、本実施例の防振装置本体10
0では、第2空気室74を大気に開放するか否かで防振
特性を可変することができる。また、液体29に面した
第2空気室74の空気をエンジンの吸気系で吸引するわ
けではないので、仮に第2ダイヤフラム68が切れたと
しもエンジンに影響を及ぼすことは一切無い。また、第
2ダイヤフラム68を吸引することがないので、主液室
32内の容積変化は生じず、防振装置本体100の高さ
変化を起こすこともない。
【0066】また、本実施例では、切換手段として電磁
弁である切換弁82を採用したので、簡易で低コストな
機構で第2の制限通路46の切り換えが可能となる。
【0067】[第2実施例]本発明の第2実施例を図7
にしたがって説明する。なお、第1実施例と同一構成に
関しては同一符号を付し、その説明は省略する。
【0068】図7に示すように、本実施例の防振装置本
体100の外筒16は、厚肉の円筒状とされており、下
部の一部が薄肉状とされている。また、この防振装置本
体100の仕切部材30の下部には、フランジ30Aが
設けられている。
【0069】さらに、底板12のフランジ部12Bと外
筒16の厚肉部分の下端部との間に、仕切部材30のフ
ランジ30A及び第1ダイヤフラム18の周縁部が挟持
され、外筒16の薄肉部分でかしめ固定されている。
【0070】仕切部材30の矩形孔42に対応する外筒
16の外周側の位置には、凹部62が形成されており、
この凹部62はブロック64によって閉塞されている。
凹部62の底部には貫通孔72が形成されており、この
貫通孔72は矩形孔42に連通している。
【0071】また、凹部62の底部であって貫通孔72
の外周側には、環状凹部66が形成されており、この環
状凹部66とブロック64との間に第2ダイヤフラム6
8の周縁部が挟持されている。第2ダイヤフラム68
は、自由状態では貫通孔72側へ向けて略半球状に突出
されており、貫通孔72が第2ダイヤフラム68によっ
て閉塞されて第2副液室70を構成している。また、ブ
ロック64の第2ダイヤフラム68に向かい合う側には
凹部64Aが形成されている。この凹部64Aと第2ダ
イヤフラム68との間は第2空気室74とされており、
この第2空気室74と切換弁82とがブロック64に形
成された孔64Bにより連通されている。
【0072】一方、仕切部材30には、主液室32側の
中央に凹部300が形成されており、凹部300にはダ
イヤフラム固定パイプ302が挿入固定されている。
【0073】ダイヤフラム固定パイプ302の内周面に
は軸方向中間部に円板状の第3ダイヤフラム304の外
周が加硫接着されており、第3ダイヤフラム304と凹
部300の底部との間の空間が第3空気室306となっ
ている。なお、この第3空気室306は、大気と連通し
ていない。
【0074】また、本実施例では、第1ダイヤフラム1
8、第2ダイヤフラム68、第3ダイヤフラム304の
順に剛性が高くなっている。
【0075】次に、本実施例の作用を説明する。シェイ
ク振動時には、液体29が第1の制限通路52を通過す
る際の抵抗でシェイク振動が効果的に吸収される。な
お、シェイク振動では、剛性の高い第2ダイヤフラム6
8及び第3ダイヤフラム304は殆ど変形せず、第2の
制限通路46には液体29の流れは殆ど生じない。
【0076】また、アイドル振動時には、第1の制限通
路52が目詰まり状態となる。このため、液体29は、
第2の制限通路46を通って主液室32と第2副液室7
0とを行き来することになり、第2の制限通路70内で
液柱共振をする。なお、アイドル振動では、剛性の高い
第3ダイヤフラム304は殆ど変形しない。
【0077】そして、第1実施例と同様に、制御回路6
0は車速センサ98及びエンジン回転数センサ99によ
りアイドル振動発生時であることを判断し、切換弁82
のコイル84に電圧を印加してプランジャ86を吸引す
る。これによって、第2空気室74が大気に開放された
開放状態となり、アイドル振動の振動周波数領域での防
振装置本体100の動ばね定数が低下してアイドル振動
が確実に吸収される。
【0078】さらに、エンジンの始動時及び車両の加速
時においても、第1実施例と同様に作用するので、以下
重複した説明を省略する。
【0079】また、車速が100km/h以上、エンジン回
転数が3000rpm以上の場合等には、こもり音の発
生原因となる高周波振動(例えば、周波数80Hz 付
近)が生じる。この場合も、制御回路60が車速センサ
98及びエンジン回転数センサ99によりエンジンが高
周波振動時であると判断し、制御回路60はコイル84
に電圧を印加するのを停止する。
【0080】これによって前述と同様に、プランジャ8
6の先端が通路94を塞ぎ、第2空気室74が閉塞され
るので、第2ダイヤフラム68の剛性が上がって、第3
ダイヤフラム304と共に作用して動ばねが低下するこ
とになる。 [第3実施例]本発明の第3実施例を図8及び図9にし
たがって説明する。なお、前述の実施例と同一構成に関
しては同一符号を付し、その説明は省略する。
【0081】図8及び図9に示すように、本実施例の防
振装置本体100には図示しない車体への取付用とされ
る取付フレーム112が備えられており、この取付フレ
ーム112の環状部114には外筒116が挿入されて
いる。外筒116の内側には薄肉ゴム層118が加硫接
着されており、この薄肉ゴム層118は、上側の一部が
外筒116の内周面から離れた第1ダイヤフラム120
とされており、下側の一部が外筒116の内周面から離
れ略球面状に凸に形成された第2ダイヤフラム121と
されている。
【0082】第1ダイヤフラム120と外筒116との
間の空間は第1空気室131とされており、必要に応じ
て外部と連通される。また、第2ダイヤフラム121と
外筒116との間は第2空気室137とされている。
【0083】外筒116の内部には中間ブロック122
及び中間ブロック124が挿入されている。中間ブロッ
ク122の軸方向両端部にそれぞれフランジ部122A
が形成されており、これらフランジ部122Aの外周面
が薄肉ゴム層118へ密着されている。そして、これら
フランジ部122Aの間に中間ブロック124が嵌入さ
れている。中間ブロック124は外筒116の軸方向か
ら見て略半円形のブロック形状とされており、外周面が
薄肉ゴム層118へ密着している。
【0084】中間ブロック124に面した中間ブロック
122の中央部には、切欠部122Bが形成され、内筒
126が貫通している。この内筒126は外筒116と
同軸的に配置され、中間ブロック122との間に弾性体
128が掛け渡されている。これによって内筒126は
外筒116と相対移動可能となっている。
【0085】弾性体128の外周面の一部は中間ブロッ
ク124の頂面124Aに密着されており、弾性体12
8の中間部には中間ブロック124との間に主液室13
0を形成する切欠部128Aが形成されている。また、
中間ブロック122のフランジ部122A間には、中間
ブロック122、中間ブロック124、薄肉ゴム層11
8及び第1ダイヤフラム120によって区画された第1
副液室132が形成されている。
【0086】中間ブロック124の外周には通路135
が形成されている。この通路135は一端が第1副液室
132に連結され、他端が開口135Aを介して主液室
130に連結されており、外筒116によって囲まれて
シェイク振動吸収用の第1の制限通路136を構成して
いる。
【0087】また、中間ブロック124の下部には切欠
部124Bが形成されており、この切欠部124Bは薄
肉ゴム層118及び第2ダイヤフラム121によって囲
まれて第2副液室133を構成している。さらに、中間
ブロック124には、一端が第2副液室133に連結さ
れ、他端が中間ブロック124の内周部に形成される開
口134Aを介して、主液室130と連結されるアイド
ル振動吸収用の第2の制限通路134が、形成されてい
る。
【0088】なお、これらの主液室130、第1副液室
132、第2副液室33、第2の制限通路134及び第
1の制限通路136には、エチレングリコール等の液体
29が充填されている。
【0089】前記第2空気室137に対応する外筒11
6には、外筒116の内外を連通する開口部としての円
孔140が形成されている。環状部114には、円孔1
40と同軸的に円孔140と同径の円孔141が形成さ
れている。そして、これら円孔140、141に連結管
80を介して、切換弁82が連結されている。
【0090】他方、本実施例では、通路長さは第1の制
限通路136の方が第2の制限通路134よりも長く、
通路断面積は第2の制限通路134の方が第1の制限通
路136よりも大きい。また、第2ダイヤフラム121
の方が第1ダイヤフラム120よりも剛性が高くなって
いる。
【0091】本実施例では、第2の制限通路134での
液柱共振周波数は、第2ダイヤフラム121の剛性の値
を変更することによって変更が可能である。
【0092】次に本実施例の作用を説明する。シェイク
振動には、液体29が第1の制限通路136を通過する
際の抵抗でシェイク振動が効果的に吸収される。なお、
シェイク振動では、剛性の高い第2ダイヤフラム121
は殆ど変形せず、第2の制限通路134には、液体29
の流れは殆ど生じない。
【0093】また、アイドル振動時には、第1の制限通
路136が目詰まり状態となる。このため、液体29
は、第2の制限通路134を通って主液室132と第2
副液室133とを行き来することになる。
【0094】そして、この際、制御回路60は車速セン
サ98及びエンジン回転数センサ99によりアイドル振
動発生時であることを判断し、切換弁82のコイル84
に電圧を印加してプランジャ86を吸引する。これによ
って、第2空気室137が大気に開放された開放状態と
なり、アイドル振動の振動周波数領域での防振装置本体
100の動ばね定数が低下してアイドル振動が確実に吸
収される。
【0095】一方、エンジンの始動時において、アイド
ル回転数として設定された回転数(例えば600〜80
0rpm)以上にエンジンの回転数は高まるが、これに
合わせて、制御回路60が車速センサ98及びエンジン
回転数センサ99より送られる情報によりエンジンが高
回転時であると判断すると、制御回路60はコイル84
に電圧を印加するのを一時的に停止する。これによっ
て、プランジャ86の先端が通路94を塞ぎ、切換弁8
2が、第2空気室137と大気との間を閉鎖する閉鎖状
態となる。
【0096】この結果、第2空気室137内の空気が空
気ばねの役目を果たすようになるため、第2ダイヤフラ
ム121の剛性が上がり、これによって第2の制限通路
134での液柱共振周波数が高周波数側へ移動し、第2
の制限通路134が高周波数用に切り換わってエンジン
の高回転時における振動の周波数領域の動ばね定数が低
下して、振動が確実に吸収される。
【0097】つまり、第1実施例と同様に切換弁82を
開放状態にすると、通常のアイドル振動の周波数領域で
防振装置本体100の動ばね定数が低下する。また、切
換弁82を閉鎖状態にすると、エンジンの始動時におけ
るアイドル振動よりも周波数の高い例えばこもり音の原
因となる高周波振動の周波数領域で、防振装置本体10
0の動ばね定数が低下する。
【0098】そして、この後、エンジンの回転数が低下
して例えば900rpmとなった時点で、エンジン回転
数センサ99がこれを検出し、制御回路60がアイドル
振動時になったと判断することにより、制御回路60が
切換弁82を操作して、開放状態とする。
【0099】また、車両が停止した状態から車両が走り
出して加速する際の車両走行時には、第1実施例と同様
に制御回路60が切換弁82を操作して、閉鎖状態とし
て、第2の制限通路46を高周波数用に切り換える。
【0100】このように第2の制限通路46が高周波数
用となるのに伴って動ばね定数Kが高くなった周波数帯
Aが存在し、第1実施例と同様にこの周波数帯Aをエン
ジンの振動周波数が変化して通過する。
【0101】そして、切換弁82を閉鎖状態としてか
ら、第1実施例と同様に車両が加速してこの周波数帯A
に入ると推定される時に、制御回路60が切換弁82を
操作して開放状態とする。
【0102】この結果、制御回路60が切換弁82を操
作して一時的に開放状態として、第2の制限通路46を
一時的に低周波数用に切り換える。この為、第1実施例
の図5の実線で示すような動ばね定数Kの特性に戻り、
この周波数帯Aの動ばね定数Kが一時的に低くなり振動
の吸収減衰が困難となることがない。そしてこの後、動
ばね定数Kが高くなるこの周波数帯Aを通過した後に、
制御回路60が切換弁82を操作して閉鎖状態とする。
【0103】以上より、車両の加速時には、第1実施例
と同様に切換弁82が操作されて、振動の吸収減衰がな
されることになる。
【0104】尚、前記実施例ではタイマ60Cを用いて
所定の時間毎に切換弁82を切り換えたが、タイマ60
Cを用いず、エンジン回転数をエンジン回転数センサ9
9で検出して、これを基に切換弁82の切り換えタイミ
ングを制御してもよい。また、このようにすると、加速
時だけでなく定速走行時、減速時等も制御可能となる。
【0105】さらに、制御回路60内に判別部60Bを
設置したが、車速センサ98の替わりに車両の加速度を
検出する加速度センサを用いれば、判別部60Bは不要
となり、加速度センサの信号を指令部60Aに直接入力
すればよいことになる。
【0106】また、前記実施例では防振装置本体100
をエンジンマウントとして用いる構成を示したが、本発
明はこれに限らず、防振装置本体100をキャブマウン
ト、ボデイマウント、一般産業用機械の支持等に用いて
もよいことは勿論である。
【0107】
【発明の効果】以上説明した如く本発明の防振装置で
は、防振特性を可変とすることが可能となるという効果
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る防振装置の断面図で
ある。
【図2】本発明の第1実施例に係る防振装置に採用され
る切換弁の拡大断面図であって、閉鎖状態を示す。
【図3】本発明の第1実施例に係る防振装置に採用され
る切換弁の拡大断面図であって、開放状態を示す。
【図4】本発明の第1実施例に係る防振装置のブロック
図である。
【図5】本発明の第1実施例に係る防振装置の特性を表
すグラフを示す図である。
【図6】本発明の第1実施例に係る防振装置の特性を組
み合わせたグラフを示す図である。
【図7】本発明の第2実施例に係る防振装置の断面図で
ある。
【図8】本発明の第3実施例に係る防振装置の断面図で
ある。
【図9】本発明の第3実施例に係る防振装置の分解斜視
図である。
【符号の説明】
10 防振装置 12 底板(第1の取付部材) 18 第1ダイヤフラム 22 弾性体 24 支持台(第2の取付部材) 32 主液室 46 第2の制限通路 60 制御回路(制御手段) 68 第2ダイヤフラム 70 第2副液室 74 第2空気室 82 切換弁(切換手段) 98 車速センサ 99 エンジン回転数センサ 100 防振装置本体 116 外筒(第1の取付部材) 121 第2ダイヤフラム 126 内筒(第2の取付部材) 128 弾性体 133 第2副液室 134 第2の制限通路

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの振動により変形される弾性体
    が隔壁の一部とされた主液室及び、この主液室に制限通
    路で連通された副液室にそれぞれ液体を封入して、この
    制限通路内の液体により振動を減衰する防振装置であっ
    て、 前記制限通路を少なくとも高低の二段階の周波数で振動
    を減衰できるように切り換え可能とされた防振装置本体
    と、 エンジンが発生する振動の状態を検出し得るセンサと、 前記センサよりの情報により、車両停止時に前記制限通
    路を低周波数用に切り換えると共に車両走行時に前記制
    限通路を高周波数用に切り換え且つ、車両走行時の所定
    領域で前記制限通路を一時的に低周波数用に切り換える
    制御手段と、 を有したことを特徴とする防振装置。
  2. 【請求項2】 車両停止時から車両走行時への移行に伴
    って低周波数用から高周波数用に制限通路を切り換える
    際、前記制御手段が、一旦高周波数用に切り換えた後に
    再び低周波数用に切り換え、最後に高周波数用となるよ
    うに制御することを特徴とする請求項1記載の防振装
    置。
  3. 【請求項3】 エンジン及び車体の一方へ連結される第
    1の取付部材と、 エンジン及び車体の他方へ連結される第2の取付部材
    と、 前記第1の取付部材と前記第2の取付部材との間に設け
    られ振動発生時に変形する弾性体と、 前記弾性体を隔壁の一部として拡縮可能とされ且つ液体
    が封入された主液室と、 前記主液室と制限通路を介して連通される副液室と、 前記副液室の隔壁の一部を構成する変形可能なダイヤフ
    ラムと、 前記副液室と前記ダイヤフラムを挟んで対向して配置さ
    れ且つ気体が封入された空気室と、 前記空気室を大気に連通させる開放状態及び前記空気室
    と大気との間を閉鎖する閉鎖状態をとり得る切換手段
    と、 エンジンが発生する振動の状態を検出し得るセンサと、 前記センサよりの情報により、前記切換手段を開放状態
    として車両停止時に前記制限通路を低周波数用に切り換
    えて低い周波数での振動の減衰をすると共に、前記切換
    手段を閉鎖状態として車両走行時に前記制限通路を高周
    波数用に切り換えて高い周波数での振動の減衰をし且
    つ、車両走行時の所定領域で前記制限通路を一時的に前
    記切換手段を開放状態として低周波数用に切り換える制
    御手段と、 を備えたことを特徴とする防振装置。
  4. 【請求項4】 前記切換手段が電磁的に開閉される電磁
    弁とされ、この電磁弁の動作をオンとして前記制限通路
    を低周波数用とし、この電磁弁の動作をオフとして前記
    制限通路を高周波数用としたことを特徴とする請求項3
    記載の防振装置。
  5. 【請求項5】 車両に搭載されるエンジンが始動される
    際に、前記制御手段が前記制限通路を高周波数用に一時
    的に切り換えるように制御することを特徴とする請求項
    1記載の防振装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2014021108A1 (ja) * 2012-08-03 2014-02-06 株式会社ブリヂストン 防振装置
CN115891550A (zh) * 2022-11-04 2023-04-04 中国第一汽车股份有限公司 一种主动减振器

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