JPH09143278A - ゴムシートの製造方法 - Google Patents

ゴムシートの製造方法

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JPH09143278A
JPH09143278A JP32835695A JP32835695A JPH09143278A JP H09143278 A JPH09143278 A JP H09143278A JP 32835695 A JP32835695 A JP 32835695A JP 32835695 A JP32835695 A JP 32835695A JP H09143278 A JPH09143278 A JP H09143278A
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rubber
sheet
film
cross
rubber sheet
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JP32835695A
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English (en)
Inventor
Nobuo Nakabayashi
延郎 中林
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Maxell Kureha Co Ltd
Original Assignee
Kureha Elastomer Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常のゴムシートと同様のゴム状弾性を
示し、しかも熱接着が可能であって、その熱接着の際に
接着剤を塗布する必要のないゴムシートが得られ、上記
の熱接着部が耐熱性に優れている。 【解決手段】 ゴムに架橋剤、助剤、カーボンブラッ
ク、軟化剤その他の添加剤を配合してなるゴム組成物を
シート状に成形し、加圧下で加熱するゴムシートの製造
方法において、上記の架橋剤として有機過酸化物を用
い、ゴム組成物の成形で得られた成形シートの所要箇所
に過酸化物架橋が可能なポリオレフィン系樹脂からなる
フィルムを重ねて加圧下で加熱することにより、上記ゴ
ムの架橋と同時に上記フィルムを架橋させ、ラミネート
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱接着が可能な
ゴムシートの製造方法に関するものであり、得られたゴ
ムシートは、縦横に継ぎ足して広幅、長尺に形成し、防
水シート、ルーフィングおよび防草シート等として広く
利用することができる。
【0002】
【従来の技術】防水シート、ルーフィングおよび防草シ
ート等にゴムシートを使用することが知られているが、
ゴムシートは、成形・加硫時の大きさが施工現場の広さ
に比べて遙に小さいため、施工の現場で多数枚のゴムシ
ートを縦横に継ぎ足す必要があった。そのため、従来
は、多数枚のゴムシートを施工現場に広げ、その縁を重
ねて接着材で接着していたが、この従来方法はゴムシー
トの縁に接着剤を塗布するという面倒な作業を必要とし
た。
【0003】一方、熱接着が可能なシートとして、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル等のポ
リオレフィン系樹脂をシート化したものが知られてい
る。このポリオレフィン系樹脂シートは、引張強度およ
び引裂強度等の機械的特性に優れているが、ゴム状弾性
に乏しく、シートに穴が開いた際の復元性に欠けると共
に、熱融着時に変形し、また温度変化によって硬さ変化
や膨張収縮が起きる等の問題があった。なお、熱融着性
を有し、しかも常温でゴム状弾性を示すものとして、熱
可塑性エラストマーが知られているが、この熱可塑性エ
ラストマーは、常温でゴム状弾性を示すとはいっても、
その弾性は通常のゴムに比べると不十分であり、しかも
熱融着時には、ポリオレフィン系樹脂シートと同様に変
形し、温度変化によって硬さが変化する等の問題があっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、通常のゴ
ムシートと同様のゴム状弾性を示し、しかも熱接着が可
能であって、その熱接着の際に接着剤を塗布する必要が
なく、また上記熱接着によって耐熱性に優れた接合部が
得られるゴムシートの製造方法を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明のゴムシート
は、ゴムに架橋剤、助剤、カーボンブラック、軟化剤そ
の他の添加剤を配合してゴム組成物をシート状に成形
し、加圧下で加熱するゴムシートの製造方法において、
上記の架橋剤として有機過酸化物を用い、成形で得られ
た成形シートの少なくとも片面の所要箇所に過酸化物架
橋が可能なポリオレフィン系樹脂からなるフィルムを重
ね、加圧下で加熱して上記ゴムの架橋と同時に上記フィ
ルムを架橋させ、ラミネートすることを特徴とする。
【0006】ゴムに熱融着性を与えるために熱可塑性樹
脂を添加すると、その添加量にもよるが、上記樹脂の軟
化点または融点以上の温度では、加硫ゴムであっても可
塑度が上昇し、外力によって変形し、また樹脂的性質が
現れて硬くなり、ゴム状弾性が損なわれるが、この発明
では、熱可塑性樹脂を配合しないため、得られたゴムシ
ートは、通常のゴムシートと全く同じ高度の弾性を保持
する。そして、このゴムシートには、ポリオレフィン系
樹脂フィルムがラミネートされているので、このラミネ
ート部分に熱融着性が付与される。
【0007】この場合、架橋剤として有機過酸化物を、
またフィルム原料として過酸化物架橋が可能なポリオレ
フィン系樹脂をそれぞれ使用するので、加圧下で加熱す
る際にゴム組成物中の有機過酸化物がフィルムに移行
し、ゴム組成物からなる成形シートとフィルムとが界面
において共架橋し、そのためゴムシートとフィルムとが
強力に接着される。そして、上記フィルムの架橋または
部分架橋によってフィルム自体の軟化点が上昇するの
で、架橋終了後に温度を下げなくても、硫黄架橋時のよ
うにフィルムが熱盤等に粘着することはなく、フィルム
のラミネートされたゴムシートを熱盤等の間から容易に
取り出すことができる。
【0008】上記のゴムシートは、その2枚をフィルム
のラミネート部分が接するように上下に重ね、加圧下で
温度170〜180℃に加熱すると、強固に接合され
る。この場合、上記のとおりフィルムの共架橋によって
フィルムの軟化点が上昇しているため、接着部の温度上
昇時における接着力が向上し、夏期等の高温時に接着部
が軟化して剥離することがない。
【0009】この発明で使用するゴムは、天然ゴムの
外、エチレンプロピレン系ゴム、ブタジエンゴム、スチ
レンブタジエンゴムおよび臭素化イソブチレンイソプレ
ンゴム等の通常の合成ゴムであり、用途に応じて適当に
選択され、架橋剤、助剤、カーボンブラック、軟化剤そ
の他の添加剤と通常の配合比で混練される。例えば、エ
チレンプロピレン系ゴムは、耐熱性、耐薬品性および耐
オゾン性の向上に有効であり、天然ゴム、ブタジエンゴ
ム、スチレンブタジエンゴムは汎用ゴムとして機械的特
性に優れ、また臭素化イソブチレンイソプレンゴムは耐
熱性、耐薬品性、耐オゾン性および耐バリヤ性の要求さ
れる分野に適している。
【0010】ただし、架橋剤としては、硫黄でなく、有
機過酸化物が使用される。この有機過酸化物は、一般に
使用されるゴム用有機過酸化物であればよく、ジクミル
パーオキサイド、2,5−ジメチル2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン、1,3−ビス(t−ブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼン等が例示され、特に
ジアルキルパーオキサイドが好ましい。なお、上記有機
過酸化物の配合量は、周知の一般的配合量でよく、ゴム
の種類に応じてその周知の架橋効率にしたがって設定す
ることができる。
【0011】また、この発明で使用されるフィルムは、
過酸化物架橋が可能なポリオレフィン系樹脂からなるフ
ィルムであればよく、ポリエチレンフィルムおよびエチ
レン酢酸ビニル樹脂フィルムが例示されるが、高密度ポ
リエチレンフィルムのように軟化点の高いもの程、ゴム
シート同志を熱融着した後の温度上昇時における接着力
保持率が高くなる。そして、ラミネートの際の架橋によ
って軟化点が前記のように上昇することにより、温度上
昇時の接着力が一層向上する。なお、上記フィルムの厚
みは、20〜50μmが好ましく、20μm未満ではゴ
ム組成物からなる成形シート上に重ねる際の作業性が悪
く、反対に50μm超ではラミネートのための加圧加熱
時に成形シートから移行する有機過酸化物またはパーオ
キシラジカルがフィルム表面に到達し難くなり、そのた
めフィルム表面の架橋が不十分となって熱盤等に粘着す
る等の問題が発生する。
【0012】上記のフィルムは、ゴムシートの表裏の片
面または両面の全面に積層することができるが、ゴムシ
ートの継ぎ足しを考慮して縁部のみに積層する方が経済
的である。この場合、フィルムの幅は50〜60mmが好
ましく、50mm未満では剥離し易く、60mm超では不経
済となる。なお、このテープ状フィルムは、縁部の片面
のみに積層してもよいが、両面に積層した場合は、継ぎ
足しの際に表裏を区別する必要がなく、接合が容易とな
る。
【0013】上記のゴムシートは、単体で使用できるこ
とはもちろん、任意のゴムと吸水性樹脂(例えば、ポリ
アクリル酸塩、デンプン・アクリル酸、酢ビ・アクリル
酸共重合体、ポリエチレンオキサイド、イソブチレン・
無水マレイン酸共重合体、PVA・無水マレイン酸共重
合体、アクリル酸塩・アクリルアミド共重合体、CM
C)との混合物からなる吸水性シートまたは補強用繊維
シート(例えば、織物、編物、不織布)のような中間シ
ートの上下両面に積層し、複合シートとして使用するこ
ともできる。この場合は、未加硫の上記ゴムシートを中
間シートの上下両面に重ね、加硫により一体化する。
【0014】上記のゴムシートを継ぎ足す際は、その2
枚の縁部をフィルム面が接するように重ね合わせ、その
重ね合わせ部を加熱、加圧する。この接合には、従来の
熱融着に使用されていた熱融着装置をそのまま使用する
ことができる。例えば、施工現場に広げた2枚のゴムシ
ートの裏面同志を合わせて施工面から起立させ、移動可
能な小型のプレス機(特開平4−62140号公報参
照)を用いて加熱と加圧を同時に行ってもよく、また一
方のゴムシートの表面に他方のゴムシートの裏面を重
ね、上側ゴムシートの縁部を立上げながら接合すべき上
下の両面に熱風を吹付けて加熱し、しかるのち再び重ね
て加圧してもよい。
【0015】上記の接合に際し、加熱温度、加圧力、加
圧時間等はゴムシートの厚みに応じて設定されるが、プ
レス機を使用し、例えば厚み2mmのゴムシートを2枚重
ねて接合する場合、プレス温度は170〜180℃が、
プレス圧力は6〜12kgf /cm2 が、またプレス時間は
5〜8分がそれぞれ好ましい。すなわち、プレス温度が
170℃未満であったり、プレス圧力が6kgf /cm2
満であったり、またプレス時間が5分未満であったりし
た場合は接着不良になり易い。反対に、プレス温度が1
80℃を超えるとゴムの老化が生じ、またプレス圧力が
12kgf /cm2を超えると変形の恐れがあり、またプレ
ス時間が8分を超えると作業工数の浪費となる。
【0016】一方、熱風加熱の場合、例えば市販の熱風
自動融着機(パーカーコーネレーション社販売、商品名
「ライスターX−84型」)を使用した場合、その熱風
温度は300〜400℃が、また融着速度は0.7〜
0.9m/分がそれぞれ好ましい。熱風温度が300℃
未満では接着不良の恐れがあり、400℃超ではゴムが
老化し易い。また、融着速度が0.7m/分未満では作
業工数の浪費となり、反対に0.9m/分超では接着不
良が生じ易くなる。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施形態1 EPDM、有機過酸化物、助剤、カーボンブラック、軟
化剤その他の添加剤からなるゴム組成物を混練し、厚み
約2mm、幅1000mmのシートを成形し、該成形シート
の上下両面に成形シートと同じ大きさで、厚さが20〜
50μmの高密度ポリエチレンフィルムを重ね、更にそ
の上下両面にジュラルミン板を重ね、これらをプレス機
の下熱盤上に置いてプレス機を閉じた後、温度164
℃、プレス圧力20 kgf/cm2 で20分間プレスして架
橋ゴムシートを得る。得られた2枚のゴムシートの縁を
約50mmの幅で、かつ一方の表面に他方の裏面が接する
ように重ね、しかるのち重ね合わせ縁部に沿って市販の
熱風自動融着機(パーカーコーポレーション社販売、商
品名「ライスターX−84型」)を移行させながら上下
の縁部を接着する。すなわち、上記熱風自動融着機の移
動に伴い、上側のゴムシートの縁部を立上げて上下のゴ
ムシートの対向面に熱風を吹付け、しかるのち上下のゴ
ムシートの縁部を再び重ね、ローラで加圧し、接着す
る。
【0018】実施形態2 実施形態1の高密度ポリエチレンフィルムとして幅60
mmのテープ状のものを用いる以外は、実施形態1と同様
にして左右の縁部の表裏両面にテープ状フィルムが積層
されたゴムシートを製造し、このゴムシート2枚を実施
形態1と同様にして接合する。図1は、上記の積層で得
られたゴムシート10を示し、11はフィルム層であ
る。
【0019】実施形態3 実施形態2のEPDMに代えてSBRを用いる以外は、
実施形態2と同様にして架橋ゴムシートを製造し、得ら
れた2枚のゴムシートを実施形態1と同様に接着する。
【0020】実施形態4 実施形態2のEPDMに代えて天然ゴムを用いる以外
は、実施形態2と同様にして架橋ゴムシートを製造し、
得られた2枚のゴムシートを実施形態2と同様に接着す
る。
【0021】実施形態5 実施形態2のEPDMに代えて臭素化IIRを用いる以
外は、実施形態2と同様にして架橋ゴムシートを製造
し、得られた2枚のゴムシートを実施形態2と同様に接
着する。
【0022】
【実施例】後記の表1〜4に示すように、実施例1〜1
2および比較例A〜Eの配合ゴムをそれぞれ1バッチに
付き4.6kgずつ温度60〜70℃の14インチロール
で混練し、温度60〜70℃の14インチロールで未加
硫ゴムシート(幅500mm、厚さ2.0±0.1mm)を
成形し、これを縦横400mmの正方形に裁断し、得られ
た未加硫ゴムシート12(図2参照)を厚さ2mmのジュ
ラルミン板15上に乗せた厚さ2mm、内法寸法が縦横4
00mmの枠ゲージ16内に収め、その上に未加硫ゴムシ
ート12と同じ大きさのフィルム13および上記同様の
ジュラルミン板15を順に重ね、これらをプレス機(図
示されていない)の下熱盤と上熱盤との間に挟み、温度
164℃、圧力20 kgf/cm2 で20分間の熱プレスを
行い、縦横400mmの正方形で、厚さ約2mmの試験片を
作成した。ただし、ゴムに天然ゴムを用い、架橋剤に硫
黄を使用した比較例Dのみは、温度を151℃、時間を
15分にそれぞれ設定した。
【0023】架橋して得られた試験片を2枚に裁断し、
市販の熱風自動融着機(パーカーコーポレーション社販
売、商品名「ライスターX−84型」)で全面接着し
た。接着条件は、熱風温度350℃、接着速度0.7m
/分に設定した。ただし、天然ゴムのみは、熱風温度を
300℃に設定した。そして、熱融着された試験片を幅
1インチ、長さ200mmに切断して測定試料とし、剥離
試験機(島津製作所製、商品名「オートグラフP−10
0」)を用いて接着力を測定した。ただし、剥離方法は
180度剥離とし、引張り速度は50mm/分、測定温度
は23℃および60℃の二種類に設定した。この測定結
果および熱プレス後におけるジュラルミン板15からの
剥離性を表1〜4に併記した。なお、23℃における接
着力は、8kgf/インチ以上を可、未満を不可とし、60
℃における接着力は、2kgf/インチ以上を可、未満を不
可とした。また、剥離性は、ジュラルミン板15から容
易に剥がれた場合を可、粘着して剥がれない場合を不可
とした。
【0024】配合剤としては下記のものを用いた。 EPDM(出光DSM社販売、商品名:ケルタン57
8、C2 量:65重量%、第3成分:ENB) 臭素化IIR(日本合成ゴム社製、商品名:ブロモブチ
ル2244) SBR(日本合成ゴム社製、商品名:JSR1500、
スチレン量:23.5重量%) 天然ゴム(加商社販売、商品名:RSS#1ライト) 亜鉛華(白水化学社製、商品名:3号亜鉛華) ステアリン酸(花王社製、商品名:ルナックS−20) ジクミルパーオキサイド(日本油脂社製、商品名:パー
クミルD−40) 硫黄(鶴見化学工業社製、商品名:金華印沈降硫黄) MBTS(三新化学社製、商品名:サンセラ−DM−
G) TMTD(三新化学社製、商品名:サンセラ−TT−
G) CBS(三新化学社製、商品名:サンセラ−CM−G) HAFブラック(旭カーボン社製、商品名:旭#70) FEFブラック(旭カーボン社製、商品名:旭#60) SRF−LSブラック(旭カーボン社製、商品名:旭#
35) MTブラック(Vanderbilt社製、商品名:サーマックス
MT) 炭酸カルシウム(日東粉化社製、商品名:ノーベライト
A) パラフィン系プロセスオイルA(出光興産社製、商品
名:ダイアナプロセスPw380) パラフィン系プロセスオイルB(出光興産社製、商品
名:ダイアナプロセスPw90) ナフテン系プロセスオイル(日本石油社製、商品名:コ
ウモレックス2号) EVA(昭和電工社製、商品名:FL14−1、酢酸ビ
ニル量:20重量%)
【0025】また、ラミネート用のフィルムとしては、
低密度ポリエチレンフィルム(三井石油化学社製、商品
名「ミラソン50μフィルム」)、高密度ポリエチレン
フィルム(三井石油化学社製、商品名「ハイゼックス2
5μフィルム」)、エチレン酢酸ビニル共重合体フィル
ム(ヒロダイン工業社製、商品名「7573T」、厚み
30μm)を使用した。表中、低密度ポリエチレンフィ
ルムは低PEと、高密度ポリエチレンフィルムは高PE
と、エチレン酢酸ビニル共重合体フィルムはEVAとそ
れぞれ略記した。また、表中の剥離性において、*印は
表示接着力でゴムシートが切断したことを示す。
【0026】 表1 1 2 3 A B 配合(重量部) EPDM 100 100 100 100 100 亜鉛華 5 5 5 5 5 ステアリン酸 1 1 1 1 1 FEFブラック 40 40 40 40 40 MTブラック 43 43 43 43 43 炭酸カルシウム − − − 7 7 プロセスオイルA 30 30 30 30 30 ジクミルパーオキサイド 11 11 11 − − 硫黄 − − − 1 1 CBS − − − 2 2 TMTD − − − 1 1 フィルム 低PE 高PE EVA 低PE EVA 性能 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 10.8 15.0 9.4 4.0 3.0 温度60℃ 4.0 *8.0 3.5 1.2 1.0 剥離性 可 可 可 不可 不可
【0027】 表2 4 5 6 C 配合(重量部) SBR 100 100 100 100 亜鉛華 5 5 5 5 ステアリン酸 1 1 1 1 HAFブラック 40 40 40 40 SRF−LSブラック 41 41 41 41 ナフテン系プロセスオイル 35 35 35 35 炭酸カルシウム − − − 4 ジクミルパーオキサイド 8 8 8 − 硫黄 − − − 1.5 MBTS − − − 2 TMTD − − − 0.5 フィルム 低PE 高PE EVA 低PE 性能 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 9.8 13.0 8.6 3.7 温度60℃ 3.8 *7.2 3.0 1.0 剥離性 可 可 可 不可
【0028】 表3 7 8 9 D 配合(重量部) 天然ゴム 100 100 100 100 亜鉛華 5 5 5 5 ステアリン酸 1 1 1 1 FEFブラック 40 40 40 40 SRF−LSブラック 42 42 42 42 ナフテン系プロセスオイル 35 35 35 35 炭酸カルシウム − − − 3 ジクミルパーオキサイド 7 7 7 − 硫黄 − − − 2 CBS − − − 2 フィルム 低PE 高PE EVA 低PE 性能 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 11.0 16.0 9.0 4.5 温度60℃ 4.5 *8.8 3.6 1.4 剥離性 可 可 可 不可
【0029】 表 4 10 11 12 E 配合(重量部) 臭素化IIR 100 100 100 100 亜鉛華 5 5 5 5 ステアリン酸 1 1 1 1 FEFブラック 40 40 40 40 SRF−LSブラック 43 43 43 43 パラフィン系プロセスオイルB 30 30 30 30 炭酸カルシウム − − − 8 ジクミルパーオキサイド 11 11 11 − 硫黄 − − − 1 MBTS − − − 1 TMTD − − − 1 フィルム 低PE 高PE EVA 低PE 性能 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 8.8 13.8 8.6 3.0 温度60℃ 3.2 *7.0 2.8 0.8 剥離性 可 可 可 不可
【0030】上記の表1ないし4に示すとおり、この発
明の実施例1〜12は、いずれも接着力およびジュラル
ミン板からの剥離性に優れていた。特に、高密度ポリエ
チレンフィルムを使用した実施例2、5、8、11は、
接着力が最も強く、60℃の接着力試験では剥離が生じ
る以前にゴムシートが切断した。これに対し、比較例
は、いずれも架橋剤に硫黄を使用したため、接着力が不
足し、かつジュラルミン板に粘着して剥離が困難であっ
た。
【0031】
【発明の効果】請求項1記載の発明は、ゴムに架橋剤、
助剤、カーボンブラック、軟化剤その他の添加剤を配合
してゴム組成物をシート状に成形し、加圧下で加熱する
ゴムシートの製造方法において、上記の架橋剤として有
機過酸化物を用い、成形で得られた成形シートの少なく
とも片面の所要箇所に過酸化物架橋が可能なポリオレフ
ィン系樹脂からなるフィルムを重ね、加圧下で加熱して
上記ゴムの架橋と同時に上記フィルムを架橋させ、ラミ
ネートすることを特徴とする方法であるから、得られた
ゴムシートは、通常のゴムシートと同様のゴム状弾性を
示し、しかも2枚のゴムシートを上記のフィルム面が接
するように重ねることにより、熱接着が可能であって、
その熱接着の際に接着剤を塗布する必要がなく、またフ
ィルムがゴムと共架橋するので、接着部の耐熱性が優
れ、熱プレス機で架橋した後の剥離性も良好である。し
たがって、ゴムシートを防水シート、ルーフィング、防
草シートとして使用するに当たり、施工現場で単に縁部
を重ねて加熱下で加圧するだけで容易に接合することが
できる。
【0032】請求項2に記載された発明は、請求項1に
記載されたゴムシートの製造方法において、ゴムとして
エチレンプロピレン系ゴム、天然ゴム、ブタジエンゴ
ム、スチレンブタジエンゴムまたは臭素化イソブチレン
イソプレンゴムのいずれかを選択使用する方法であるか
ら、熱接着性が一層向上し、特にエチレンプロピレン系
ゴムを選択した場合は、ゴムシートの耐熱性、耐薬品性
および耐オゾン性が向上し、また天然ゴム、ブタジエン
ゴム、スチレンブタジエンゴムを選択した場合は汎用ゴ
ムとして機械的特性に優れ、また臭素化イソブチレンイ
ソプレンゴムを選択した場合は、耐熱性、耐薬品性、耐
オゾン性および耐バリヤ性が向上する。
【0033】請求項3に記載された発明は、請求項1ま
たは2に記載されたゴムシートの製造方法において、ポ
リオレフィン系樹脂としてポリエチレンまたはエチレン
酢酸ビニル共重合体のいずれかを用いる方法であるか
ら、特に接着性が向上し、中でも高密度ポリオレフィン
を使用した場合は、接着部の耐熱性が更に向上する。
【0034】請求項4に記載された発明は、請求項1〜
3に記載されたゴムシートの製造方法において、フィル
ムが厚み20〜50μm、幅50〜60mmのテープ状の
ものであり、ゴム組成物の成形シートの縁部に沿って重
ねられるので、フィルム使用量が節約され、しかも得ら
れたゴムシートを接合する際に何ら支障が生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゴムシートの一例を示す断面図である。
【図2】ゴムシートの試験片を製造する方法を説明する
斜視図である。
【符号の説明】
10:ゴムシート 11:フィルム層 12:未加硫ゴムシート 13:フィルム 15:ジュラルミン板 16:枠ゲージ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴムに架橋剤、助剤、カーボンブラッ
    ク、軟化剤その他の添加剤を配合してゴム組成物をシー
    ト状に成形し、加圧下で加熱するゴムシートの製造方法
    において、上記の架橋剤として有機過酸化物を用い、成
    形で得られた成形シートの少なくとも片面の所要箇所に
    過酸化物架橋が可能なポリオレフィン系樹脂からなるフ
    ィルムを重ね、加圧下で加熱して上記ゴムの架橋と同時
    に上記フィルムを架橋させ、ラミネートすることを特徴
    とするゴムシートの製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載されたゴムシートの製造
    方法において、ゴムがエチレンプロピレン系ゴム、天然
    ゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴムまたは
    臭素化イソブチレンイソプレンゴムのいずれかであるゴ
    ムシートの製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載されたゴムシー
    トにおいて、ポリオレフィン系樹脂がポリエチレンまた
    はエチレン酢酸ビニル共重合体のいずれかであるゴムシ
    ートの製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載され
    たゴムシートの製造方法において、フィルムが厚み20
    〜50μm、幅50〜60mmのテープ状のものであり、
    ゴム組成物の成形シートの縁部に沿って重ねられるゴム
    シートの製造方法。
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