JPH10130401A - ゴムシートおよびその接合方法 - Google Patents

ゴムシートおよびその接合方法

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JPH10130401A
JPH10130401A JP30742496A JP30742496A JPH10130401A JP H10130401 A JPH10130401 A JP H10130401A JP 30742496 A JP30742496 A JP 30742496A JP 30742496 A JP30742496 A JP 30742496A JP H10130401 A JPH10130401 A JP H10130401A
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JP
Japan
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rubber
sheet
parts
resin
rubber sheet
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JP30742496A
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English (en)
Inventor
Nobuo Nakabayashi
延郎 中林
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Maxell Kureha Co Ltd
Original Assignee
Kureha Elastomer Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常のゴムシートと同様のゴム状弾性を
示し、しかも熱接着が可能であって、その熱接着の際に
接着剤を塗布する必要がなく、特に高温での接着力に優
れ、また接合面に溶融が生じないゴムシートを提供す
る。 【解決手段】 ゴム、架橋剤、助剤、カーボンブラック
およびその他の添加剤からなるゴム組成物にポリオレフ
ィン系樹脂を添加してシート状に成形し、加硫して得ら
れたゴムシートにおいて、ゴムとしてポリオレフィン系
樹脂に対して相溶性を有するゴムを、ポリオレフィン系
樹脂としてビカット軟化点が75〜140℃のポリオレ
フィン系樹脂をそれぞれ用い、該ポリオレフィン系樹脂
の添加量をゴム組成物100重量部につき10〜30重
量部(架橋剤が有機過酸化物の場合)または10〜20
重量部(架橋剤が硫黄の場合)に設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、熱接着が可能な
ゴムシートおよび該ゴムシートの熱接着による接合方法
に関するものであり、防水シート、ルーフィングおよび
防草シート等として広く利用することができる。
【0002】
【従来の技術】防水シート、ルーフィングおよび防草シ
ート等にゴムシートを使用することが知られているが、
ゴムシートは、成形・加硫時の大きさが施工現場の広さ
に比べて遙に小さいため、施工の現場で多数枚のゴムシ
ートを縦横に継ぎ足す必要があった。そのため、従来
は、多数枚のゴムシートを施工現場に広げ、その縁を重
ねて接着剤で接着していたが、この従来方法はゴムシー
トの縁に接着剤を塗布するという面倒な作業を必要とし
た。
【0003】一方、熱融着が可能なシートとして、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、エチレン酢酸ビニル等のポ
リオレフィン系樹脂をシート化したものが知られてい
る。このポリオレフィン系樹脂シートは、引張強度およ
び引裂強度等の機械的特性に優れているが、ゴム状弾性
に乏しく、シートに穴が開いた際の復元性に欠けると共
に、熱融着時に変形し、また温度変化によって硬さ変化
や膨張収縮が起こる等の問題があった。なお、熱融着性
を有し、しかも常温でゴム状弾性を示すものとして、熱
可塑性エラストマーが知られているが、この熱可塑性エ
ラストマーは、常温でゴム状弾性を示すとはいっても、
その弾性は通常のゴムに比べると不十分であり、しかも
熱融着時には、ポリオレフィン系樹脂シートと同様に変
形し、温度変化によって硬さが変化する等の問題があっ
た。
【0004】この問題を解決するため、有機過酸化物加
硫が可能で官能基を有するポリオレフィン系樹脂とポリ
オレフィン系樹脂に対して相溶性を有するゴムとを混合
してシートを成形し、過酸化物で架橋することが提案さ
れた(特願平7−314831号参照)。得られたゴム
シートは、その2枚を重ねて加圧下で加熱することによ
り、接着剤を用いなくても接着することができる。しか
しながら、この先願発明のゴムシートは、添加するポリ
オレフィン系樹脂の軟化点が低いため、60℃以上の高
温における接着力が低く、また架橋剤が有機過酸化物に
限定され、硫黄が使用できないため、コスト高になる等
の不都合があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この発明は、通常のゴ
ムシートと同様のゴム状弾性を示し、しかも熱接着が可
能であって、その熱接着の際に接着剤を塗布する必要が
なく、また接合面に溶融が生じることもなく、しかも上
記先願発明に比べて高温での接着力に優れ、架橋剤とし
て有機過酸化物または硫黄のいずれでも使用可能なゴム
シートおよび該ゴムシートの接合方法を提供するもので
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明のゴムシート
は、請求項1、2に記載のごとく、ゴム、架橋剤、助
剤、カーボンブラックおよびその他の添加剤からなるゴ
ム組成物にポリオレフィン系樹脂を添加してシート状に
成形し、加硫して得られたゴムシートにおいて、上記の
ゴムが上記のポリオレフィン系樹脂に対して混合可能な
程度に相溶性を有するゴムであり、上記のポリオレフィ
ン系樹脂がビカット軟化点75〜140℃、好ましくは
80〜100℃のポリオレフィン系樹脂であることを特
徴とし、架橋剤として有機過酸化物を用いる場合は上記
ポリオレフィン系樹脂の添加量がポリオレフィン系樹脂
を除くゴム組成物100重量部につき10〜30重量部
に設定され、架橋剤として硫黄を用いる場合は上記ポリ
オレフィン系樹脂の添加量がポリオレフィン系樹脂を除
くゴム組成物100重量部につき10〜20重量部に設
定される。
【0007】ゴムに樹脂を添加すると、その添加量にも
よるが、上記樹脂の軟化点または融点以上の温度では、
加硫ゴムであっても可塑度が上昇し、外力によって変形
し、また樹脂的性質が現れて硬くなり、ゴム状弾性が損
なわれるが、この発明では、ゴムとしてポリオレフィン
系樹脂に対して混合可能な程度に相溶性のゴムを用い、
このゴムにカーボンブラックその他の添加剤を配合し、
かつポリオレフィン系樹脂の添加量を上記の一定限度に
設定するので、ポリオレフィン系樹脂がゴム組成物と良
好に混合されて絡み合いながら、熱可塑性エラストマー
とは反対に上記の樹脂がゴム組成物中に分散し、かつゴ
ムと共架橋して三次元網目構造を形成する。したがっ
て、得られたゴムシートは、ポリオレフィン系樹脂の軟
化点以下の温度でも、硬化することなくゴム状弾性を高
度に保持する。
【0008】そして、上記2枚のゴムシートを上下に重
ね、加圧下で温度300〜400℃に加熱すると、強固
に接合される。その理由は、明らかではないが、接着後
に該接着部の温度が上昇しても、接着力が高度に維持さ
れ、再加熱によって剥離したり、変形したりすることが
ない等の点から、ポリオレフィン系樹脂の熱融着のみに
よるものではなく、ポリオレフィン系樹脂の架橋による
軟化点の上昇および共架橋が上記の熱融着に加わるため
と考えられる。ただし、ポリオレフィン系樹脂の添加量
がゴム組成物の100重量部につき10重量部未満では
接着力が不十分になり、反対に過酸化物架橋の場合に3
0重量部を、また硫黄架橋の場合に20重量部を超える
と、ゴムシートのゴム状弾性が損なわれ、ゴムシートに
穴が開いた際、その穴を発生させた原因を除いても穴が
塞がらない。
【0009】この発明で使用するゴムは、上記のポリオ
レフィン系樹脂に対して相溶性を有するゴムであるが、
この相溶性はミクロ単位での相溶性を必要とするもので
はなく、混合可能な程度の相溶性で足りる。かかるゴム
としては、エチレンプロピレン系ゴム(EPDM)、天
然ゴム(NR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)お
よびイソブチレンイソプレンゴム(レギュラーIIRお
よびハロゲン化IIRを含む)が例示され、用途に応じ
て選択される。例えば、EPDMは、耐熱性、耐薬品性
および耐オゾン性の向上に有効であり、NR、SBRは
汎用ゴムとして機械的特性に優れ、またIIR(ハロゲ
ン化IIRを含む)は耐熱性、耐薬品性、耐オゾン性お
よび耐バリヤ性の要求される分野に適している。
【0010】また、この発明で使用されるポリオレフィ
ン系樹脂は、ビカット軟化点が75〜140℃、好まし
くは80〜100℃のものであり、このビカット軟化点
が75℃未満ではゴムシート同志を熱接着した際、60
℃以上の高温における接着強度が不十分となり、反対に
140℃を超えるとゴムとの混合が困難になる。そし
て、請求項3に記載のごとく、上記ポリオレフィン系樹
脂が官能基を有する場合は、上記の接着力が更に向上す
る。好ましいポリオレフィン系樹脂としては、上記のビ
カット軟化点を有するエチレン・酢酸ビニル二元共重合
体、エチレン・メチルメタクリレート二元共重合体、エ
チレン・エチルアクリレート・無水マレイン酸三元共重
合体、エチレン・グリシジルメタクリレート二元共重合
体、エチレン・グリシジルメタクリレート・酢酸ビニル
三元共重合体、ポリエチレンタイプアドマーおよびポリ
プロピレンタイプアドマー等が例示され、用途に応じて
選択される。
【0011】例えば、エチレン・酢酸ビニル二元共重合
体およびポリエチレンタイプアドマーは汎用的に用いら
れ、エチレン・メチルメタクリレート二元共重合体、エ
チレン・エチルアクリレート・無水マレイン酸三元共重
合体、エチレン・グリシジルメタクリレート二元共重合
体およびエチレン・グリシジルメタクリレート・酢酸ビ
ニル三元共重合体は耐寒性用途に、またポリプロレンタ
イプアドマーは特に高温用途にそれぞれ好適である。
【0012】上記のゴムシートは、単体で使用できるこ
とはもちろん、任意のゴムと吸水性樹脂(例えば、ポリ
アクリル酸塩、デンプン・アクリル酸、酢ビ・アクリル
酸共重合体、ポリエチレンオキサイド、イソブチレン・
無水マレイン酸共重合体、PVA・無水マレイン酸共重
合体、アクリル酸塩・アクリルアミド共重合体、CM
C)との混合物からなる吸水性シートの上下両面に積層
し、複合シートとして使用することもできる。
【0013】また、ポリエステルやナイロン等の耐熱性
合成繊維からなる補強布帛(例えば、織物、編物、不織
布)と複合することもできる。この補強布帛は、上記の
吸水性シートと同様に中間層とすることもできるが、請
求項4に記載のごとく、ゴムシートの片面に積層して加
硫接着するのが積層容易な点で好ましい。特に、中間層
として吸水性シートを設ける場合は、補強布帛を片面に
積層することにより、この補強布帛が吸水性シートの自
己修復機能(防水シートとして使用中に孔が開き、水洩
れが生じた際に水を吸収して膨張することにより、孔を
塞ぐ機能)を妨げない点で好ましい。
【0014】上記の補強布帛を積層する場合は、エポキ
シ樹脂を含むディッピング液に補強布帛を浸漬すること
が必要であり、これによりゴム中のポリオレフィン系樹
脂がディッピング液のエポキシ樹脂と反応し、このエポ
キシ樹脂を介して補強布帛の繊維と接着される。そし
て、得られたゴムシートの補強布帛側を他のゴムシート
のゴム側に重ね、加圧下で加熱すると、補強布帛の表面
のエポキシ樹脂が他のゴムシート中のポリオレフィン系
樹脂と反応して接着される。なお、補強布帛を接着する
場合のポリオレフィン系樹脂は、接着性の点からエチレ
ン・エチルアクリレート・無水マレイン酸三元共重合
体、エチレン・グリシジルメタクリレート二元共重合体
およびエチレン・グリシジルメタクリレート・酢酸ビニ
ル三元共重合体が好ましい。また、ゴムシートの架橋を
硫黄で行う場合は、補強布帛の糸密度を粗くして補強布
帛の目にゴムを満たし、ゴム同志の接着も同時に行うこ
とが好ましい。
【0015】上記のゴムシートを防水シート、ルーフィ
ングおよび防草シート等に用いるために縦横に継ぎ足す
場合は、請求項5に記載のごとく、上記2枚のゴムシー
トの縁部を重ね合わせ、その重ね合わせ部を加圧下で加
熱する。また、ゴムシートが片面に補強布帛を備える場
合は、請求項6に記載のごとく、2枚のゴムシートの縁
部を、一方のゴム面に他方の補強布帛が接するように重
ね合わせ、その重ね合わせ部を加圧下で加熱する。
【0016】上記の接合には、従来の熱融着に使用され
ていた熱融着装置をそのまま使用することができる。例
えば、施工現場にゴムシートを平行に並べて敷き(ただ
し、補強布帛を有するものは、補強布帛を下側にす
る。)、一方のゴムシートの表面に他方のゴムシートの
裏面を重ね、しかるのち熱風自動融着機を用い、上側ゴ
ムシートの縁部を立上げながら接合すべき上側ゴムシー
トの下面および下側ゴムシートの上面に熱風を吹付けて
加熱し、しかるのち再び重ねて加圧する。また、ゴムシ
ートが補強布帛を有しない場合は、施工現場に広げた2
枚のゴムシートの裏面同志を合わせて施工面から起立さ
せ、移動可能な小型のプレス機(特開平4−62140
号公報参照)を用いて加熱と加圧を同時に行うことがで
きる。
【0017】上記の接合に際し、加熱温度、加圧力、加
圧時間等はゴムシートの厚みに応じて設定されるが、プ
レス機を使用し、例えば厚み2mmのゴムシートを2枚重
ねて接合する場合、プレス温度は160〜180℃が、
プレス圧力は4〜10kgf /cm2 が、またプレス時間は
5〜8分がそれぞれ好ましい。すなわち、プレス温度が
160℃未満であったり、プレス圧力が4kgf /cm2
満であったり、またプレス時間が5分未満であったりし
た場合は接着不良になり易い。反対に、プレス温度が1
80℃を超えるとゴムの老化や変形が生じ、またプレス
圧力が10kgf/cm2 を超えると変形の恐れがあり、ま
たプレス時間が8分を超えると作業工数の浪費となる。
【0018】一方、熱風加熱の場合、熱風温度は300
〜400℃が、圧力は8〜15kgf/cm2 が、また加圧
時間は0.5〜1分がそれぞれ好ましい。上記の熱風温
度が300℃未満であったり、圧力が8kgf /cm2 未満
であったり、また加圧時間が0.5分未満であったりし
た場合は、接着不良になり易い。反対に、熱風温度が4
00℃を超えるとゴムの老化や変形が生じ、圧力が15
kgf /cm2 を超えると変形の恐れがあり、また加圧時間
が1分を超えると作業工数の浪費となる。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施形態1 EPDM、有機過酸化物、助剤、カーボンブラックおよ
びその他の添加剤からなるゴム組成物100重量部に付
き、ビカット軟化点が80〜100℃のエチレン・酢酸
ビニル二元共重合体を10〜30重量部添加し、温度1
15〜120℃で混練し、厚み2mm程度のシートに成形
し、次いでプレス機(温度164℃、プレス圧力20 k
gf/cm2 )で20分間プレスして加硫ゴムシートを得
る。得られた2枚のゴムシートの縁を約50mmの幅で、
かつ一方の表面に他方の裏面が接するように重ね、しか
るのち重ね合わせ縁部に沿って市販の熱風自動融着機
(パーカーコーポレーション社販売、商品名「ライスタ
ーX−84型」)を移行させながら上側のゴムシートの
縁部を立上げて上下のゴムシートの対向面に温度300
〜400℃の熱風を吹付け、しかるのち上下のゴムシー
トの縁部を再び重ね、ローラを用い8〜15kgf /cm2
の圧力で加圧し、接着する。
【0020】実施形態2 上記実施形態1の有機過酸化物に代えて硫黄を用い、エ
チレン・酢酸ビニル二元共重合体の添加量を10〜20
重量部に設定する以外は、実施形態1と同様にして架橋
ゴムシートを製造し、得られた2枚のゴムシートを実施
形態1と同様に接着する。
【0021】実施形態3 ポリエステル繊維のマルチフィラメント糸を経糸および
緯糸に用いた平織物(補強布帛)をエポキシ樹脂製の布
処理用ディッピング液に浸漬、乾燥する。一方、実施形
態1のエチレン・酢酸ビニル二元共重合体に代えてビカ
ット軟化点80〜100℃のエチレン・エチルアクリレ
ート・無水マレイン酸三元共重合体を用いる以外は実施
形態1と同様にしてゴムシートを成形する。このゴムシ
ートを上記のエポキシ樹脂被膜を有する補強布帛の上に
重ね、これを実施形態1と同様にプレスしてゴムシート
を架橋し、同時に補強布帛を接着する。次いで、得られ
た2枚の補強布帛付きゴムシートの縁を約50mmの幅
で、かつ一方のゴム面に他方の補強布帛面が接するよう
に重ね、しかるのち実施形態1と同様に熱風自動融着機
で上記2枚のゴムシートの重なり部を接着する。
【0022】実施形態4 上記実施形態3において、有機過酸化物に代えて硫黄を
用い、エチレン・エチルアクリレート・無水マレイン酸
三元共重合体の添加量を10〜20重量部に設定する以
外は、実施形態3と同様にして補強布帛付き架橋ゴムシ
ートを製造し、得られた2枚の補強布帛付きゴムシート
を実施形態3と同様にして接着する。
【0023】上記の実施形態1、2、3および4におい
て、EPDMに代えてNR、SBR、IIR、塩素化I
IRまたは臭素化IIRを用いることができる。また、
実施形態1、2のエチレン・酢酸ビニル二元共重合体に
代えてビカット軟化点が80〜100℃のエチレン・メ
チルメタクリレート二元共重合体、エチレン・エチルア
クリレート・無水マレイン酸三元共重合体、エチレン・
グリシジルメタクリレート二元共重合体、エチレン・グ
リシジルメタクリレート・酢酸ビニル三元共重合体また
はポリエチレンタイプアドマーを用いることができる。
また、実施形態3、4のエチレン・エチルアクリレート
・無水マレイン酸三元共重合体に代えてビカット軟化点
が80〜100℃のエチレン・グリシジルメタクリレー
ト二元共重合体またはエチレン・グリシジルメタクリレ
ート・酢酸ビニル三元共重合体を用いることができる。
【0024】
【実施例】後記のゴムおよびポリオレフィン系樹脂等か
らなる配合ゴムをそれぞれ1バッチに付き約3.6〜
4.6kgずつ、ポリオレフィン系樹脂の融点よりも高い
温度の14インチロールで混練し、同じ温度の14イン
チロールで幅500mm、厚さ2.0にシーティングし、
次いでプレス加硫(加硫温度164℃、圧力20 kgf/
cm2 、加硫時間20分)を行い、縦横が400mmの正方
形で、厚みが1.9±0.1mmの試験片を作成した。
【0025】得られた2枚の試験片を市販の熱風自動融
着機(パーカーコーポレーション社販売、商品名「ライ
スターX−84型」)で全面接着した。接着条件は、熱
風温度350℃、接着速度0.7m/分に設定した。
【0026】上記の試験片について、熱接着の接着力、
熱プレスによる変形度および穴開き後の復元性を試験
し、表1ないし表6の配合表に併記した。ただし、試験
方法は下記のとおりとした。なお、表中の「樹脂(対ゴ
ム組成物)」は、樹脂を除くゴム組成物の合計量(10
0重量部)に対する樹脂の添加量(重量部)である。
【0027】接着力 上記の熱接着で得られた2枚重ねの試験片を幅1イン
チ、長さ200mmに切断して測定試料とし、剥離試験機
(島津製作所製、商品名「オートグラフP−100」)
を用いて接着力を測定した。ただし、剥離方法は180
度剥離とし、引張り速度は50mm/分、測定温度は23
℃および60℃の二種類に設定した。そして、23℃に
おける接着力は8 kgf/インチ以上を可とし、8 kgf/
インチ未満を不可と判定し、60℃における接着力は2
kgf/インチ以上を可とし、2 kgf/インチ未満を不可
と判定した。
【0028】変形度 加硫後の試験片を縦横350mmの正方形に裁断し、得ら
れた測定試料をプレス機(プレス温度179℃、プレス
圧力10 kgf/cm2 )で10分間プレスした。図1にお
いて、10は一辺長が350mmの測定試料であり、上記
のプレスにより各辺が鎖線11で示すように膨らんだと
き、中間点の脹らみの大きさSを変形度とし、この変形
度Sが3mm未満を可と判定し、3mm以上を不可と判定し
た。
【0029】復元性 図2に示すように、前記の加硫で得られた一辺長400
mmの試験片15を2枚の孔開き鉄板16、16の間に挟
み、鉄板16の中心孔17から覗く試験片15に錐18
を突き刺し、10分後に抜き取り、次いで室温下で24
時間放置した後、錐18の突き刺しで生じた穴(裂け
目)の塞がり程度を目視で観察し、穴が塞がって隙間の
ない場合を可(○)と判定し、図3のように隙間19が
生じた場合を不可(×)と判定した。ただし、鉄板16
は、厚みtが10mmのものを使用し、中心孔17の直径
Dは40mmとした。図3において、鎖線の円17aは、
鉄板16の中心孔17の縁を示す。また、錐18の直径
dを30mmとし、先端のテーパー部18aの長さaを5
2mmとした。
【0030】配合剤としては下記のものを用いた。 EPDM(出光DSM社販売、商品名:ケルタン57
8、C2 量:65重量%、第3成分:ENB) レギュラーIIR(日本合成ゴム社製、商品名:JSR
ブチル268) 塩素化IIR(日本合成ゴム社製、商品名:JSRクロ
ロブチル1066) 臭素化IIR(日本合成ゴム社製、商品名:JSRブロ
モブチル2244) SBR(日本合成ゴム社製、商品名:JSR1500、
スチレン量:23.5重量%) 天然ゴム(加商社販売、商品名:RSS#1ライト) 亜鉛華(白水化学社製、商品名:3号亜鉛華) ステアリン酸(花王社製、商品名:ルナックS−20) ジクミルパーオキサイド(日本油脂社製、商品名:パー
クミルD−40) 硫黄(鶴見化学工業社製、商品名:金華印沈降硫黄) MBTS(三新化学社製、商品名:サンセラ−DM−
G) TMTD(三新化学社製、商品名:サンセラ−TT−
G) CBS(三新化学社製、商品名:サンセラ−CM−G) HAFブラック(旭カーボン社製、商品名:旭#70) FEFブラック(旭カーボン社製、商品名:旭#60) SRF−LSブラック(旭カーボン社製、商品名:旭#
35) MTブラック(Vanderbilt社製、商品名:サーマックス
MT) 炭酸カルシウム(日東粉化社製、商品名:ノーベライト
A) パラフィン系プロセスオイルA(出光興産社製、商品
名:ダイアナプロセスPw380) パラフィン系プロセスオイルB(出光興産社製、商品
名:ダイアナプロセスPw90) ナフテン系プロセスオイル(日本石油社製、商品名:コ
ウモレックス2号)
【0031】また、ポリオレフィン系樹脂として、下記
のものを使用した。ただし、軟化点はビカット軟化点を
示す。 樹脂A:エチレン・酢酸ビニル二元共重合体(酢酸ビニ
ル量:5重量%、軟化点:89℃、融点: 110℃) 昭和電工社製「BF05−6」 樹脂B:エチレン・メチルメタクリレート二元共重合体
(メチルメタクリレート量:5重量%、軟化点:83℃、
融点: 106℃) 住友化学社製「アクリフトWD203−1」 樹脂C:エチレン・エチルアクリレート・無水マレイン
酸三元共重合体(コモノマー量:5重量%、軟化点:91
℃、融点: 110℃) 住友化学社製「ボンダインFX8000」 樹脂D:エチレン・グリシジルメタクリレート二元共重
合体(コモノマー量:6重量%、軟化点:83℃、融点:
105℃) 住友化学社製「ボンドファースト2C」 樹脂E:エチレン・グリシジルメタクリレート・酢酸ビ
ニル三元共重合体(コモノマー量:11重量%、軟化
点:78℃、融点:98℃) 住友化学社製「ボンドファースト7A」 樹脂F:ポリエチレンタイプアドマー(軟化点:92℃、
融点: 110℃) 三井石油化学社製「LF500」 樹脂G:ポリエチレンタイプアドマー(軟化点: 100
℃、融点: 120℃) 三井石油化学社製「NF500」 樹脂H:ポリプロピレンタイプアドマー(軟化点: 140
℃、融点: 160℃) 三井石油化学社製「QF305」
【0032】実施例1〜5および比較例1〜3 EPDM100重量部(以下、単に「部」とする)、亜
鉛華5部、ステアリン酸1部、FEFブラック40部、
MTブラック43部およびプロセスオイルAの30部に
対し、炭酸カルシウム、ジクミルパーオキサイド、硫
黄、CBS、TMTD、樹脂Aの配合量を種々に変えて
ゴムシートを製造し、その性能を比較した。その結果を
下記の表1に示す。なお、表中の「実」は実施例を、
「比」は比較例をそれぞれ示す。
【0033】 表1 実1 実2 実3 比1 比2 実4 実5 比3 配合(部) 炭酸カルシウム − − − − − 7 7 7 ジクミルパーオキサイド 11 11 11 11 11 − − − 硫黄 − − − − − 1 1 1 CBS − − − − − 2 2 2 TMTD − − − − − 1 1 1 樹脂A 23 46 69 11.5 80.5 23 46 69 〃 (対ゴム組成物) (10) (20) (30) (5) (35) (10) (20) (30) 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 9.5 12.4 14.0 5.8 15.0 8.5 11.0 12.2 温度60℃ 3.1 4.5 5.0 2.0 5.0 2.5 3.5 4.2 変形度 1.6 1.8 2.2 1.4 2.9 1.9 2.6 3.4 復元性 ○ ○ ○ ○ × ○ ○ ×
【0034】実施例6〜12 実施例1の炭酸カルシウム、ジクミルパーオキサイド、
硫黄、CBS、TMTDの配合量および樹脂の種類、配
合量を変更する以外は実施例1と同様にしてゴムシート
を製造し、その性能を比較した。その結果を下記の表2
に示す。
【0035】 表2 実6 実7 実8 実9 実10 実11 実12 配合(部) 炭酸カルシウム 7 7 7 7 7 − 7 ジクミルパーオキサイド − − − − − 11 − 硫黄 1 1 1 1 1 − 1 CBS 2 2 2 2 2 − 2 TMTD 1 1 1 1 1 − 1 樹脂の種類 B C D E F G H 樹脂の配合(部) 34.5 34.5 34.5 34.5 46 46 46 〃 (対ゴム組成物) (15) (15) (15) (15) (20) (20) (20) 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 12.0 11.8 22.5 19.8 11.2 12.0 11.8 温度60℃ 3.5 4.0 5.1 3.8 3.8 4.2 5.8 変形度 2.2 1.9 2.2 2.4 2.5 1.7 2.3 復元性 ○ ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0036】実施例13〜16および比較例4、5 レギュラーIIRの100部に付き、亜鉛華を5部、ス
テアリン酸を1部、FEFブラックを40部、SRF−
LSブラックを43部、パラフィン系プロセスオイルB
を30部、炭酸カルシウムを7.5部、硫黄を1.5
部、MBTSを1部、TMTDを1部添加し、これに種
々の樹脂を配合する以外は実施例1と同様にしてゴムシ
ートを製造し、性能を比較した。その結果を下記の表3
に示す。
【0037】 表3 実13 実14 比4 比5 実15 実16 樹脂の種類 A A A A D H 樹脂の配合(部) 23 46 57.5 11.5 34.5 46 〃 (対ゴム組成物) (10) (20) (25) (5) (15) (20) 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 9.1 11.8 12.8 5.2 20.8 10.9 温度60℃ 2.9 3.8 4.0 1.8 4.8 5.1 変形度 2.0 2.7 3.2 1.8 2.3 2.3 復元性 ○ ○ ○ ○ ○ ○
【0038】実施例17〜21 実施例13のレギュラーIIRに代えて塩素化IIRま
たは臭素化IIRを用い、炭酸カルシウム、ジクミルパ
ーオキサイド、硫黄、MBTS、LMTDおよび樹脂の
配合量を変更する以外は、前記同様にしてゴムシートを
製造し、性能を比較した。その結果を下記の表4に示
す。
【0039】 表4 実17 実18 実19 実20 実21 配合(部) 塩素化IIR 100 100 100 − − 臭素化IIR − − − 100 100 炭酸カルシウム 8 8 8 − − ジクミルパーオキサイド − − − 11 11 硫黄 1 1 1 − − MBTS 1 1 1 − − TMTD 1 1 1 − − 樹脂の種類 C E G B F 樹脂の配合(部) 34.5 34.5 46 46 46 〃 (対ゴム組成物) (15) (15) (20) (20) (20) 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 11.1 17.9 11.5 11.8 12.0 温度60℃ 3.8 3.2 3.8 3.1 4.0 変形度 2.0 2.4 2.7 2.0 1.8 復元性 ○ ○ ○ ○ ○
【0040】実施例22〜25 SBR100部に付き、亜鉛華を5部、ステアリン酸を
1部、HAFブラックを40部、SRF−LSブラック
を41部、ナフテン系プロセスオイルを35部添加し、
これに炭酸カルシウム、ジクミルパーオキサイド、硫
黄、MBTS、TMTDおよび種々の樹脂を種々の比率
で配合する以外は実施例1と同様にしてゴムシートを製
造し、性能を比較した。その結果を下記の表5に示す。
【0041】 表5 実22 実23 実24 実25 配合(部) 炭酸カルシウム − 4 4 4 ジクミルパーオキサイド 8 − − − 硫黄 − 1.5 1.5 1.5 MBTS − 2 2 2 TMTD − 0.5 0.5 0.5 樹脂の種類 G A D H 樹脂の配合(部) 46 34.5 34.5 46 〃 (対ゴム組成物) (20) (15) (15) (20) 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 12.8 10.2 20.2 11.1 温度60℃ 4.3 3.2 4.6 5.0 変形度 1.8 2.1 2.3 2.5 復元性 ○ ○ ○ ○
【0042】実施例26〜29 天然ゴム100部に付き、亜鉛華を5部、ステアリン酸
を1部、FEFブラックを40部、SRF−LSブラッ
クを42部、ナフテン系プロセスオイルを35部添加
し、これに炭酸カルシウム、ジクミルパーオキサイド、
硫黄、CBSおよび種々の樹脂を種々の比率で配合する
以外は実施例1と同様にしてゴムシートを製造し、性能
を比較した。その結果を下記の表6に示す。ただし、架
橋剤に硫黄を用いた実施例27〜29では、加硫温度を
151℃、加硫時間を15分にそれぞれ設定した。
【0043】 表6 実26 実27 実28 実29 配合(部) 炭酸カルシウム − 3 3 3 ジクミルパーオキサイド 7 − − − 硫黄 − 2 2 2 CBS − 2 2 2 樹脂の種類 F A D C 樹脂の配合(部) 69 46 34.5 34.5 〃 (対ゴム組成物) (30) (20) (15) (15) 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 13.1 11.5 21.1 12.0 温度60℃ 4.1 3.7 4.8 3.8 変形度 2.4 2.6 2.0 2.0 復元性 ○ ○ ○ ○
【0044】上記の表1〜6に示すとおり、この発明の
実施例1〜29は、過酸化物架橋または硫黄架橋に関係
なく、いずれも接着力、変形度および復元性に優れてい
た。これに対して比較例1、5は、ポリオレフィン系樹
脂の配合量が少ないため、60℃での接着力が劣り、ま
た比較例2、3、4は、上記樹脂の配合量が過大である
ため、変形度または復元性が劣っていた。
【0045】なお、上記実施例1の配合で樹脂を省略し
た場合は、変形度が0.9、復元性が○であったが、熱
融着が不可能であった。また、過酸化物架橋の実施例1
における樹脂Aを該樹脂Aよりも酢酸ビニル量が少な
く、ビカット軟化点が低いエチレン・酢酸ビニル二元共
重合体(昭和電工社製「FL14−1」、酢酸ビニル量
20重量%、ビカット軟化点55℃、融点80℃)に変
更した場合は、60℃での接着力3.1kgf/インチが2.6k
gf/インチに低下した。また、硫黄架橋の実施例4にお
ける樹脂Aを上記のビカット軟化点が低いエチレン・酢
酸ビニル二元共重合体に変更した場合は、60℃での接
着力3.5kgf/インチが0.2kgf/インチに低下し、変形度
が3.7 に増大した。
【0046】次に実施形態3、4の補強布帛付きゴムシ
ートを試作した。補強布帛としてポリエステルマルチフ
ィラメント糸(750d)を経糸および緯糸とし、経糸
密度44本/5cm、緯糸密度46本/5cmの平織物A
(東工コーセン社製「KK304」)およびポリエステ
ルマルチフィラメント糸(1000d/2)を経糸およ
び緯糸とし、経糸密度11.5本/5cm、緯糸密度2
1.5本/5cmの平織物B(東工コーセン社製「YP
A」)を用い、エポキシ樹脂のディッピング液に浸漬、
乾燥し、縦横400mmの正方形に裁断した。ただし、デ
ィッピング液は、日立化成ポリマー社製「ハイボン30
00」の主剤および硬化剤にトルエンを加え、これらを
1:1:2の比率で調合し、ディッピング、乾燥後の固
形分付量を平織物Aで270g/m2 に、平織物Bで8
0g/m2 に設定した。また、前記ゴム用配合剤以外に
モルホリン・ジスルフィド(大内新興社製「バルノック
R」)およびZn BDC(三新化学社製「サンセーラB
Z」)を用い、後記の配合ゴムをそれぞれ1バッチに付
き約3.9〜4.8kgずつ混練りする以外は前記同様に
して縦横400mm、厚み約1.9mmのゴムシートを成形
した。このゴムシートの片面に上記のディッピングした
補強布帛を重ね、前記同様のプレス加硫で一体化し、平
織物Aで補強した厚み2.2mmのゴムシートおよび平織
物Bで補強した厚み2.1mmのゴムシートを得た。
【0047】実施例31〜35および比較例6 EPDM100部に付き、亜鉛華を5部、ステアリン酸
を1部、FEFブラックを40部、SRF−LSブラッ
クを39部、プロセスオイルAを30部、ジクミルパー
オキサイドを15部添加し、これに種々の樹脂を加えて
ゴムシートを成形し、平織物Aを積層し、過酸化物架橋
による補強布帛付きゴムシートを製造し、その接着力を
前記同様に比較した。その結果を下記の表7に示す。表
中の下線はゴム層が破壊したことを意味する。
【0048】 表7 実31 実32 実33 比6 実34 実35 樹脂の種類 D D D D C E 樹脂の配合(部) 23 46 69 11.5 46 46 〃 (対ゴム組成物) (10) (20) (30) (5) (20) (20) 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 18 30.2 32.0 9.4 19.8 20.6 温度60℃ 4.0 9.5 10.1 1.8 6.8 7.2
【0049】実施例36〜38 実施例31のジクミルパートキサイドに代えて硫黄を
0.8部、モルホリン・ジスルフィドを2.5部、CB
Sを2部、TMRDおよびMBTSを各1部、またZn
BDCを2部、炭酸カルシウムを5.7部添加し、これ
に種々の樹脂を加え、かつ補強布帛として低密度の平織
物Bを用いる以外は実施例31と同様にして硫黄架橋に
よる補強布帛付きゴムシートを製造し、接着力を前記同
様に比較した。その結果を下記の表8に示す。
【0050】 表8 実36 実37 実38 樹脂の種類 C D E 樹脂の配合(部) 34.5 34.5 34.5 〃 (対ゴム組成物) (15) (15) (15) 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 15.2 20.0 16.2 温度60℃ 4.8 7.0 5.21
【0051】実施例39〜41および比較例7 レギュラーIIR100部に付き、亜鉛華を5部、ステ
アリン酸を1部、FEFブラックを40部、SRF−L
Sブラックを43部、パラフィン系プロセスオイルBを
30部、炭酸カルシウムを6.5部、硫黄を1.5部、
MBTS、TMTDおよびZn BDCを各1部ずつ添加
し、これに種々の樹脂を加え、補強布帛として低密度の
平織物Bを用い、他は前記同様にして補強布帛付きゴム
シートを製造し、接着力を前記同様に比較した。その結
果を下記の表9に示す。
【0052】 表9 実39 比7 実40 実41 樹脂の種類 D D C E 樹脂の配合(部) 34.5 11.5 34.5 34.5 〃 (対ゴム組成物) (15) (5) (15) (15) 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 19.2 8.2 14.1 15.8 温度60℃ 6.4 1.5 4.2 4.8
【0053】実施例42〜46 実施例39のレギュラーIIRに代えて塩素化IIRま
たは臭素化IIRを用い、炭酸カルシウムおよび架橋剤
の配合を変更する以外は実施例39と同様にして補強布
帛付きゴムシートを製造し、接着力を前記同様に比較し
た。その結果を下記の表10に示す。
【0054】 表10 実42 実43 実44 実45 実46 配合(部) 塩素化IIR 100 100 − − − 臭素化IIR − − 100 100 100 炭酸カルシウム 7.5 7.5 − − − ジクミルパーオキサイド − − 11 11 11 硫黄 1 1 − − − MBTS 1 1 − − − TMTD 1 1 − − − Zn BDC 0.5 0.5 − − − 樹脂の種類 D D C D E 樹脂の配合(部) 34.5 23 46 46 46 〃 (対ゴム組成物) (15) (10) (20) (20) (20) 補強布帛の種類 B B A A A 接着力( kgf/インチ) 温度23℃ 18.4 13.6 18.4 24.8 19.2 温度60℃ 6.2 3.6 6.0 7.2 6.2
【0055】上記の表7〜10に示すように、実施例3
1〜39は、いずれも優れた接着力を示した。これに対
して比較例6、7は、樹脂の配合量が不足したので、6
0℃での接着力が劣っていた。なお、実施例31の配合
で樹脂を省略した場合は23℃での接着力が0.2 kgf
/インチ未満であった。
【0056】
【発明の効果】請求項1ないし3に記載の発明は、通常
のゴムシートと同様のゴム状弾性を示し、しかも熱接着
が可能であって、その熱接着の際に接着剤を塗布する必
要がなく、また接合面に溶融が生じることがなく、しか
も特に高温での接着力が特願平7−314831号に記
載の発明に比べて優れている。したがって、防水シー
ト、ルーフィング、防草シートとして使用するに当た
り、施工現場で単に縁部を重ねて加熱下で加圧するだけ
で容易に接合することができる。また、請求項2、3に
記載した発明は、硫黄を用いてゴムを架橋したものであ
るから、有機過酸化物で架橋する場合に比べて製造コス
トを下げることができる。
【0057】請求項4に記載された発明は、請求項1〜
3に記載されたゴムシートの片面に補強布帛を積層した
ものであるから、上記のゴムシート同様に熱融着が可能
であり、かつゴムシートの強度が向上して破損し難くな
り、また補強布帛を中間層に設けたものに比べて製造が
容易であり、更に中間層に自己修復のための吸水シート
を介在させた場合に、その自己修復機能を阻害すること
がない。また、請求項5、6に記載された発明は、請求
項1ないし4のいずれかに記載された2枚のゴムシート
の縁部を重ね合わせ、その重ね合わせ部を加圧下で加熱
して接合する方法であるから、上記のゴムシートを防水
シート、ルーフィングまたは防草シート等に使用する場
合、その多数枚を施工現場に広げて縦横に継ぎ足す際の
接合作業が容易になり、接合部が従来の熱融着部に比べ
て耐熱性に優れ、夏期においても剥離することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ゴムシートの変形度を説明する平面図である。
【図2】ゴムシートに孔を開けた際の断面図である。
【図3】ゴムシートの孔の回復度を説明する平面図であ
る。
【符号の説明】
10:変形度の測定試料 11:変形した測定試料の辺 15:回復度測定用の試験片 16:鉄板 17:中心孔 18:錐 18a:テーパー部 19:隙間
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI //(C08L 21/00 23:00)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゴム、架橋剤、助剤、カーボンブラック
    およびその他の添加剤からなるゴム組成物にポリオレフ
    ィン系樹脂を添加してシート状に成形し、加硫して得ら
    れたゴムシートにおいて、上記のゴムが上記のポリオレ
    フィン系樹脂に対して混合可能な程度に相溶性を有する
    ゴムであり、上記の架橋剤が有機過酸化物であり、上記
    のポリオレフィン系樹脂がビカット軟化点75〜140
    ℃のポリオレフィン系樹脂であり、該ポリオレフィン系
    樹脂の添加量がポリオレフィン系樹脂を除くゴム組成物
    100重量部につき10〜30重量部であることを特徴
    とするゴムシート。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のゴムシートにおいて、架
    橋剤が硫黄であり、ポリオレフィン系樹脂の添加量がポ
    リオレフィン系樹脂を除くゴム組成物100重量部につ
    き10〜20重量部であるゴムシート。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のゴムシートに
    おいて、ポリオレフィン系樹脂が官能基を有するもので
    あるゴムシート。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載され
    たゴムシートにおいて、その片面に耐熱性合成繊維のフ
    ィラメント糸からなる補強布帛が加硫接着されているゴ
    ムシート。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし3のいずれかに記載され
    た2枚のゴムシートの縁部を重ね合わせ、その重ね合わ
    せ部を加圧下で加熱することを特徴とするゴムシートの
    接合方法。
  6. 【請求項6】 請求項4に記載された2枚のゴムシート
    の縁部を、一方のゴム面に他方の補強布帛が接するよう
    に重ね合わせ、その重ね合わせ部を加圧下で加熱するこ
    とを特徴とするゴムシートの接合方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010235685A (ja) * 2009-03-30 2010-10-21 Mitsui Chemicals Inc ゴム組成物およびゴム成形体

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