JPH09142944A - 炉の隙間部圧入材および炉の補修方法 - Google Patents

炉の隙間部圧入材および炉の補修方法

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JPH09142944A
JPH09142944A JP7302840A JP30284095A JPH09142944A JP H09142944 A JPH09142944 A JP H09142944A JP 7302840 A JP7302840 A JP 7302840A JP 30284095 A JP30284095 A JP 30284095A JP H09142944 A JPH09142944 A JP H09142944A
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press
fitting
furnace
hydrocarbon resin
gap
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JP7302840A
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Masahiro Kaneko
正広 金子
Kunio Ichihara
邦夫 市原
Shogo Matsuura
省吾 松浦
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Nippon Steel Corp
Air Water Inc
Nippon Tokushu Rozai KK
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Sumitomo Metal Industries Ltd
Nippon Tokushu Rozai KK
Sumikin Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】工業炉の鉄皮と内張耐火物間または耐火物相互
の隙間部への圧入作業性が良好で、使用温度域において
液状を保持して体積変化が少なく、圧入孔を繰り返し使
用できる隙間部充填用圧入材を提供する。 【解決手段】(1) 粉末骨材と芳香族炭化水素樹脂液 (ま
たは更に希釈剤) との混合物からなり、200 ℃で24時間
保持した後の体積減少率が 2.0%以下で、かつ同じく 2
00℃で24時間保持した後にも熱硬化しないことを特徴と
する隙間部圧入材。 (2) 上記の圧入材を炉の鉄皮に設けた圧入孔を再使用し
て上記の圧入材を圧入することを特徴とする炉の補修方
法。 「芳香族炭化水素樹脂液」としては、エチレンボトム油
を酸素および/または酸触媒の存在下で熱処理すること
により得られたものを使用することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、製鉄用の高炉等の長
期間にわたって操業される工業炉を補修するための材料
およびその材料を用いる補修方法に関し、特に炉の鉄皮
の熱変形、内張耐火物の緩み等によって生じた鉄皮と内
張耐火物との間、あるいは内張耐火物相互間の隙間に充
填する隙間部充填用圧入材、およびその圧入材を用いる
炉の補修方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高炉等の工業用炉では、一度火入れをす
ると巻き替えまでの長期間にわたって連続操業するた
め、高熱伝導性の耐火物を用い、炉体を冷却して耐火物
の損耗を抑制し、炉寿命を延長する方法が採用されてい
る。例えば、高炉では、鉄皮の保護、内張煉瓦の侵食抑
制等の目的で冷却機構が装備され、ステーブクーラや鉄
皮散水等で炉壁冷却が行われている。
【0003】上記方法においては、冷却効果を促進する
ため、炉壁を構築する際に内張煉瓦と鉄皮間あるいは内
張煉瓦相互間に炭素粉を主体とした高熱伝導性を有し、
周囲の煉瓦やステーブクーラ等の熱膨張を吸収してクッ
ション性を発揮できる可塑性の不定形耐火物を充填する
こと、あるいは鉄皮と内張煉瓦間またはステーブクーラ
と内張煉瓦間等の大きな隙間部に前記可塑性の不定形耐
火物を充填することが行われている。
【0004】高炉は、長期間の操業に伴って鉄皮の熱変
形、内張煉瓦の膨張収縮、炉内ガス圧等の作用を受け、
炉底部、側壁部などの内張煉瓦相互の間、および鉄皮と
内張煉瓦の間に隙間が生じる。そのため、前記のように
高熱伝導性の不定形耐火物を充填していても、鉄皮と内
張煉瓦間あるいは内張煉瓦相互間に生じた隙間によって
熱伝導が損なわれ、鉄皮外側からの伝熱冷却効果が著し
く低減する。この隙間を放置すると、隙間部への高温ガ
スの侵入によって鉄皮の赤熱が起きたり、隙間の急速な
拡大がさらに冷却効果を阻害し、鉄皮および内張煉瓦の
損傷が促進され、炉の重大損傷につながる危険性があ
る。
【0005】上記のように内張煉瓦間や鉄皮と内張煉瓦
との間に生じた隙間は、放置すると炉の重大な損傷を招
くので、前記隙間部が小さい時点で適時、例えば炉の休
風時に、鉄皮に圧入孔を穿孔して不定形耐火物を注入し
て充填し、隙間を塞ぐ作業が行われている。
【0006】上記隙間部へ充填する不定形耐火物(圧入
材)としては、炉壁を構築する際に使用する前記可塑性
の不定形耐火物が考えられるが、これは、プラスチック
耐火物であるため流動性がなく、狭い隙間部に圧入して
充填することができない。
【0007】圧入用耐火物としては、粒度 200メッシュ
以下の耐火原料粉末と液状レゾール型フェノール樹脂お
よび硬化材として有機スルホン酸と硫酸の混酸よりなる
低温部圧入用モルタル(特開昭55-140769 号公報)、炭
素粉および熱硬化性樹脂の配合物からなり、前記炭素粉
の最大粒径が1mm 以下で、かつ44μm 以下のものを15〜
45%含有する粒度構成にした隙間部圧入材(特公平3-16
398 号公報)が提案されている。しかし、これらには、
次に述べるような問題点がある。
【0008】圧入材充填部には、時間の経過と共に再び
隙間が生じ、再度その部分に圧入材を充填する必要が生
じることが多い。即ち、圧入による補修を繰り返しなが
ら、炉の安定操業を維持しているのが現状である。しか
しながら、高炉などでは、鉄皮の構造上および強度上の
制約から圧入材の注入毎に多数の圧入孔を穿孔すること
ができないため、既設の圧入孔から繰り返し圧入材を注
入する必要がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記特開昭55-140769
号公報に開示された圧入用モルタルは、バインダーであ
る液状レゾール型フェノール樹脂と硬化剤を併用するた
め、充填した後に熱硬化する。従って、時間の経過と共
に再び圧入材充填部に隙間が生じた場合、再度圧入材を
注入しようとしても、圧入孔を再使用できない。特公平
3-16398 号公報に開示される隙間部圧入材も、バインダ
ーとして熱硬化性樹脂を用いるため、同様に充填後熱硬
化して圧入孔を再使用できないという欠点がある。
【0010】一方、ノボラックタイプフェノール樹脂を
硬化剤なしでバインダーとして用いた圧入材は、熱硬化
はしないが、揮発分の蒸発によって遂次粘度が上昇し、
200℃以上では液状を保てず、狭い隙間への充填が困難
になる。しかも、この間に収縮を伴うため隙間充填効果
が小さい。
【0011】バインダーとしてコールタール、重油、灯
油類を用いた熱間補修材(特公昭55-35355号公報、特公
昭55-46998号公報)も提案されている。コールタールを
用いた熱間補修材は、200 ℃程度まで昇温しても比較的
体積変化が小さく、かつ液状を保つが、高粘度で流動性
が低く、圧入性が悪くて微細な隙間への充填性に欠ける
という欠点を有している。さらに、コールタールは、労
働安全衛生法、施行令別表第3の特定化学物質等(第二
類物質)、第18条有害物質(名称等を表示すべき有害
物)に指定されており、作業環境改善の上からも問題が
ある。また、重油、灯油類を用いた熱間補修材には、揮
発分の蒸発による体積の収縮が大きく、隙間充填効果が
小さいという本質的な欠点もある。
【0012】この発明の目的は、上記の従来の圧入材ま
たは熱間補修材のもつ欠点のない圧入材、即ち、炉の補
修部の圧入時および使用時の温度域 (およそ 100〜250
℃)において低粘性で液状を保持し、粘度の上昇、固形
化などの大きな状態変化を伴わず、従って、圧入作業性
が良好で、しかも圧入後の体積変化が少ない隙間部充填
用の圧入材、およびそれを使用する炉の補修方法、具体
的には隙間部圧入方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく種々試験検討を重ねた結果、下記の知見を
得た。
【0014】隙間部充填用圧入材としては基本的に、
(イ) 200 ℃で24時間保持した後の体積減少率が 2.0%以
下で、(ロ) 同じく200 ℃で24時間保持した後にも熱硬化
しないという特性が必要であること。
【0015】上記の特性をもつ充填用圧入材は、芳香
族炭化水素樹脂液を粉末骨材のバインダーとして用いる
こと、および、さらに、この芳香族炭化水素樹脂を希釈
剤、例えばn-ヘプタン、シクロヘキサン、四塩化炭素、
アニリン、フタル酸ジエチル等で希釈することによっ
て、低粘性で圧入作業性が良好であり、かつ粘度の上
昇、固形化等の大きな状態変化を伴わない隙間部充填用
圧入材が得られること。
【0016】上記の知見に基づく本発明は下記の圧入
材、および補修方法を要旨とする。
【0017】(1) 粉末骨材と芳香族炭化水素樹脂液との
混合物からなり、200 ℃で24時間保持した後の体積減少
率が 2.0%以下で、かつ同じく 200℃で24時間保持した
後にも熱硬化しないことを特徴とする隙間部圧入材。
【0018】(2) 粉末骨材と芳香族炭化水素樹脂液と希
釈剤との混合物からなり、200 ℃で24時間保持した後の
体積減少率が 2.0%以下で、かつ同じく 200℃で24時間
保持した後にも熱硬化しないことを特徴とする隙間部圧
入材。
【0019】(3) 上記(1) または(2) の圧入材を炉の鉄
皮に設けた圧入孔を再使用して圧入することを特徴とす
る炉の補修方法。
【0020】なお、上記の「熱硬化しない」というの
は、粘度の上昇が小さく、およそ100ポアズ(poise) 以
下の粘度を維持できることを意味する。このような粘度
であれば、圧入が容易であるだけでなく、上記(3) のよ
うに、例えば、高炉休風時に既設の圧入孔を繰り返し使
用して圧入材を圧入する補修法も可能である。
【0021】また、上記の「芳香族炭化水素樹脂液」と
しては、エチレンボトム油を酸素および/または酸触媒
の存在下で熱処理することにより得られたものを使用す
ることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の圧入材は 200℃で24時間
保持した後の体積減少率が 2.0%以下であることを第1
の特徴とする。圧入材は揮発分の蒸発による体積収縮を
起こすのであるが、その収縮率が大きいと隙間部充填効
果が低くなり、補修後も隙間が残って熱伝導度が小さく
なり前述のような障害が発生する。圧入材を 200℃で24
時間保持した後の体積減少率が 2.0%以下であれば、隙
間部充填効果は十分であり、実用上、障害がない。
【0023】本発明の圧入材の第2の特徴は、200 ℃で
24時間保持した後も熱硬化しない(およそ100 ポアズ以
下の粘度を保つ) ことである。圧入材がこの特性を持っ
ていれば、およそ 100〜250 ℃という圧入箇所の温度で
液状を保ち、圧入作業が容易であると同時に、圧入後も
長期にわたって硬化せず、次の補修の際に圧入孔の再使
用が可能になる。
【0024】本発明の圧入材の第3の特徴は、バインダ
ーとして芳香族炭化水素樹脂液を使用することである。
この樹脂は熱硬化しない(200 ℃程度まで液状を保つ)
ので、これと粉末骨材とを混合した圧入材も 200℃程度
まで低粘度を保つ。
【0025】芳香族炭化水素樹脂液としては、各種芳香
族ポリエステル、各種芳香族ポリアミド、各種芳香族ポ
リイミド、COPNA樹脂、芳香族系エポキシ樹脂、芳
香族ビニル樹脂、芳香族ポリウレタン樹脂、キシレン−
ホルムアルデヒド樹脂、エチレンボトム油、石油残渣等
がある。その中で、エチレンボトム油を酸素および/ま
たは酸触媒の存在下で熱処理することによって得られる
芳香族炭化水素樹脂液が、100 〜250 ℃の温度域におい
て液状を保ち、かつ体積変化が少ないため、隙間部充填
用圧入材のバインダーとして最も適している。
【0026】圧入材の粘度を小さくして圧入作業性を良
くするために、バインダーの希釈剤を用いるのが望まし
い。
【0027】この発明でバインダーとして使用する芳香
族炭化水素樹脂液の希釈剤としては、n-ヘプタン、シク
ロヘキサン、四塩化炭素、アニリン、フタル酸ジエチル
等が考えられる。芳香族炭化水素樹脂液と希釈剤との比
率には、特に制限はない。圧入充填箇所の隙間の幅、長
さ等の状況、骨材の粒度や材質に応じて、適正比率を選
択すればよい。ただし、希釈剤が多すぎると隙間部への
圧入後に体積変化を生じ、また、少なすぎると高粘性と
なって圧入作業性が悪くなる。従って、「芳香族炭化水
素樹脂液/希釈剤」の比率は、重量比で 5〜50の範囲が
好ましい。
【0028】芳香族炭化水素樹脂液の配合量は、粉末骨
材 100部に対しておよそ50〜300 部の割合とし、その範
囲内で、隙間の幅、長さ等の状況、骨材の粒度や材質に
応じて適宜調整すればよい。
【0029】粉末骨材としては、黒鉛およびSiC系のも
のが高い熱伝導性を持つので好ましいが、 Al2O3、SiO2
などのその他の材質のものでも使用可能である。もちろ
ん、黒鉛およびSiC系の粉末に Al2O3、SiO2などの粉末
を併用することもできる。骨材の粒度にも特に制限はな
く、圧入すべき隙間の幅や長さ等の状況に応じて適宜調
整すればよい。
【0030】次に、本発明の圧入材を用いる炉の補修方
法について述べる。
【0031】炉の補修(圧入作業)は、通常炉の休止時
(高炉の場合は休風時)に行うが、可能であれば、炉の
操業中に実施してもよい。圧入作業は施工現場、例えば
炉前で粉末骨材と芳香族炭化水素樹脂液と、必要に応じ
て希釈液を加え、ミキサー等により混練したのち、スク
イズ式あるいはピストン式等の方法により圧送し、鉄皮
に穿孔した圧入孔に連結した閉止弁付きノズルを介して
隙間部へ充填する。本発明の圧入材を用いれば、補修後
の炉の操業中にも圧入材が硬化しないから、次の補修の
際には、あらためて鉄皮に穿孔することなく、前の圧入
孔をそのまま再使用することができる。こうして、繰り
返し圧入材を充填することによって、前に圧入されたも
のが更に奥へ押し込まれることになり、内部の微細空隙
への充填が促進される。
【0032】
【実施例】表1に骨材とバインダーとの配合割合 (重量
部) を示す。なお、詳細は下記のとおりである。
【0033】〔実施例1〕最大粒径 0.1mmの人造黒鉛粉
末 100部に、粘度が 280センチポアズの液状芳香族炭化
水素樹脂Aをバインダーとして 250部混合した圧入材。
なお、液状芳香族炭化水素樹脂Aとは、エチレンボトム
油を酸素および酸触媒の存在下で熱処理して得た芳香族
炭化水素樹脂(90部) と、希釈剤 (フタル酸ジエチル、
10部) との混合物である。
【0034】〔実施例2〕最大粒径 0.1mmの人造黒鉛粉
末 100部に、粘度が 190センチポアズの液状芳香族炭化
水素樹脂Bをバインダーとして 200部混合した圧入材。
なお、液状芳香族炭化水素樹脂Bとは、エチレンボトム
油を酸素および酸触媒の存在下で熱処理して得た芳香族
炭化水素樹脂(70部) と、希釈剤 (フタル酸ジエチル、
30部) との混合物である。
【0035】〔実施例3〕最大粒径 0.5mmの人造黒鉛粉
末 100部に、前記の液状芳香族炭化水素樹脂Bをバイン
ダーとして 200部混合した圧入材。
【0036】〔実施例4〕最大粒径 0.5mmの炭化珪素粉
末100 部に、前記の液状芳香族炭化水素樹脂Bをバイン
ダーとして200 部混合した圧入材。
【0037】〔比較例1〕最大粒径 0.1mmの人造黒鉛粉
末 100部に、レゾール型フェノール樹脂をバインダーと
して 200部混合した圧入材。
【0038】〔比較例2〕最大粒径 0.1mmの人造黒鉛粉
末 100部に、ノボラック型フェノール樹脂 200部と硬化
剤のヘキサメチレンテトラミン10部をバインダーとして
混合した圧入材。
【0039】〔比較例3〕最大粒径 0.1mmの人造黒鉛粉
末 100部に、ノボラック型フェノール樹脂をバインダー
として 200部混合した圧入材。
【0040】〔比較例4〕最大粒径 0.1mmの人造黒鉛粉
末 100部に、コールタールをバインダーとして 200部混
合した圧入材。
【0041】
【表1】
【0042】上記実施例1〜4および比較例1〜4の各
圧入材のそれぞれをミキサーで混練したのち、JIS R 25
21.10 の耐火物アルミナセメントのフロー試験に規定の
フローテーブル、フローコーンおよび突き棒を用い、JI
S R 5202の9.1 の規定に準じてフロー試験を実施し、フ
ロー値を測定した。その結果を表2に示す。
【0043】また、実施例1〜4および比較例1〜4の
各圧入材のそれぞれについて、垂直に1mmの隙間部を形
成した隙間板の下部から各圧入材をシリンダーにより圧
送し、一定時間後の充填状況と、シリンダーのメーター
圧力測定値とから圧入作業性を評価し、○印は良好、△
印はやや不良、×印は不良として表2に併せて示した。
【0044】更に、上記実施例1〜4および比較例1〜
4のミキサーで混練した各圧入材のそれぞれについて、
100 ℃、150 ℃、200 ℃および250 ℃で24時間加熱した
後の重量減少率(%)、体積減少率(%)ならびに外観
を測定した。その結果を表2に示す。なお、この測定
は、混練した各圧入材を金属容器 (径70mm、高さ 120mm
の円筒) に充填して重量を測定したのち、100 ℃、150
℃、200 ℃および250 ℃に保持した試験炉内に装入して
24時間加熱したのち、試験炉から取出し、室温まで冷却
して重量を測定すると共に、体積減少率を測定した。加
熱後の圧入材の状態は、目視ならびに触指により判定し
た。
【0045】
【表2】
【0046】表2に示すとおり、実施例1〜4の各圧入
材は、いずれも使用温度域である 100〜250 ℃での体積
変化、粘度上昇、固形化などの状態変化がなく、圧入作
業性も良好である。一方、従来公知のバインダーを用い
た比較例1〜4の各圧入材の中では、比較例1と2が熱
硬化して圧入孔の再使用ができず、比較例3は体積変化
を伴い、かつ高温で殆ど固形化するため、やはり圧入孔
の再使用ができず、比較例4は比較的液状を保つもの
の、高粘性のため圧入が不可能であるなどの欠点が見ら
れた。
【0047】なお、上記実施例2の圧入材を、高炉炉底
部に圧入孔を穿孔して圧入充填し、さらに、6ヶ月後に
同じ箇所の圧入孔から再度上記実施例2の圧入材の圧入
を行ったところ、再圧入が可能であった。また、本発明
の圧入材の圧入充填によって、鉄皮赤熱を未然に防止で
きることも確認された。
【0048】
【発明の効果】この発明の隙間部充填用圧入材は、100
〜250 ℃の使用温度領域において、液体状態を保持し、
圧入作業性が良好で、かつ体積変化の少ない隙間部充填
用圧入材である。この圧入材は、既設の圧入孔から繰り
返し圧入することができ、長期間鉄皮赤熱防止効果を持
続する。本発明の圧入材と補修方法は、製鉄用高炉に適
用するのに最も好適なものであるが、転炉、電気炉、熱
風炉、コークス炉のような各種の工業炉の補修用として
も利用でき、炉の寿命延長に寄与するところが大きい。
フロントページの続き (72)発明者 市原 邦夫 茨城県鹿嶋市大字光3番地住金化工株式会 社内 (72)発明者 松浦 省吾 岡山県玉野市築港5丁目4番1号日本特殊 炉材株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】粉末骨材と芳香族炭化水素樹脂液との混合
    物からなり、200 ℃で24時間保持した後の体積減少率が
    2.0%以下で、かつ同じく 200℃で24時間保持した後に
    も熱硬化しないことを特徴とする炉の隙間部圧入材。
  2. 【請求項2】粉末骨材と芳香族炭化水素樹脂液と希釈剤
    との混合物からなり、200 ℃で24時間保持した後の体積
    減少率が 2.0%以下で、かつ同じく 200℃で24時間保持
    した後にも熱硬化しないことを特徴とする炉の隙間部圧
    入材。
  3. 【請求項3】芳香族炭化水素樹脂液がエチレンボトム油
    を酸素および/または酸触媒の存在下で熱処理すること
    により得られたものであること特徴とする請求項1また
    は2に記載の炉の隙間部圧入材。
  4. 【請求項4】請求項1から3までのいずれかに記載した
    隙間部圧入材を、炉の鉄皮に設けた圧入孔を再使用して
    圧入することを特徴とする炉の補修方法。
JP7302840A 1995-11-21 1995-11-21 炉の隙間部圧入材および炉の補修方法 Pending JPH09142944A (ja)

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