JP2014144883A - マッド材及びその充填方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】振動装置の振動によりマッドガンに充填されて使用されるマッド材において、ホッパーからマッドガンへ流し込んで充填する際における十分な流動性を付与するとともに、出銑孔を閉塞するマッド材組織の緻密性向上を実現すること。
【解決手段】耐火材料と結合剤とを含み、前記耐火材料はカーボンブラックを2〜6質量%含み、前記結合剤はタールであって、60℃における粘性が350mPa・s以上2500mPa・sである。前記タールを前記耐火原料100質量%に対して外掛けで12質量%以上25質量%以下添加する。
【選択図】なし
【解決手段】耐火材料と結合剤とを含み、前記耐火材料はカーボンブラックを2〜6質量%含み、前記結合剤はタールであって、60℃における粘性が350mPa・s以上2500mPa・sである。前記タールを前記耐火原料100質量%に対して外掛けで12質量%以上25質量%以下添加する。
【選択図】なし
Description
本発明は、高炉出銑孔充填用のマッド材及びその充填方法に関する。
高炉出銑孔充填用のマッド材は、出銑終了後の出銑孔を閉塞する練り土状の材料であり、耐火原料と結合剤とを含有してなる。
かかるマッド材に関しては、従来、耐火原料に占める割合配合でK2O:0.5〜5質量%を含有するろう石20〜70質量%と、カーボンブラック0.5〜10質量%を含むことにより、マッド材の孔切れを防止し、耐用性を向上させる技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、結合剤として、軟ピッチと蒸留油との混合物であってナフタリン含有量が1.5質量%以下であるタールを含有することにより、保管安定性に優れるとともに、組織が変質したり亀裂が発生したりしにくいマッド材も知られている(例えば、特許文献2参照)。
その他にも、マッド材をマッドガンに充填する方式として、保温装置及び振動装置を使用してホッパーからマッドガンへ自動充填する方式(以下「振動方式」という。)が知られている(例えば、特許文献3参照)。
マッド材に要求される特性の一つとして、出銑孔を閉塞するマッド材組織の緻密性を向上させることが挙げられる。マッド材組織の緻密性が向上すると、スラグや溶銑に対する耐食性が向上するからである。
この点に関し、上記特許文献1には、結合剤として使用されるタールは多量の揮発成分を含有しているので、マッド材組織の緻密性低下の原因となる旨が記載されている。すなち、タールを減量することができれば、マッド材組織の緻密性を向上させることができる。更に上記特許文献1には、マッド材の耐火材料にカーボンブラックを使用することで、タールの減量が可能となる旨が記載されている。カーボンブラックは滑り特性を有するため、マッド材を出銑口に充填する際に流動性を付与することができ、タールの代替機能を有するからである。
しかし、上記特許文献1に記載のカーボンブラック添加のマッド材を上記特許文献3に記載の振動方式に適用した場合、マッド材をホッパーからマッドガンへ流し込んで充填する際、マッド材がマッドガンへ充填されない問題が生じる。これは、カーボンブラックを添加したマッド材はカーボンブラック特有の粘り特性が付与されるため高粘性であり、マッド材をホッパーからマッドガンへ流し込む際、マッド材に十分な流動性が得られないからである。
この問題を解決するには、低粘性の結合剤(例えば、低粘性タール)を使用すればよいと考えられる。しかし、単に低粘性の結合剤を添加するだけでは結合剤の揮発分が多くなり気孔率が上昇してしまうため、マッド材組織の緻密性が低下する。
そこで本発明が解決しようとする課題は、振動方式によりマッドガンに充填されて使用されるマッド材において、ホッパーからマッドガンへ流し込んで充填する際における十分な流動性を付与するとともに、出銑孔を閉塞するマッド材組織の緻密性向上を実現することにある。
本発明の一観点によれば、振動装置の振動によりホッパーからマッドガンへ流し込まれるマッド材であって、耐火材料と結合剤とを含み、前記耐火材料はカーボンブラックを2〜6質量%含み、前記結合剤はタールであって、60℃における粘性が350mPa・s以上2500mPa・sであり、前記タールを前記耐火原料100質量%に対して外掛けで12質量%以上25質量%以下添加したマッド材が提供される。
本発明の他の観点によれば、カーボンブラックを2〜6質量%含む耐火材料に、60℃における粘性が350mPa・s以上2500mPa・s以下であるタールを前記耐火材料100質量%に対して外掛けで12質量%以上25質量%以下添加してなるマッド材をホッパーへ貯蓄し、当該ホッパーに貯蓄されたマッド材を振動装置の振動により当該ホッパーからマッドガンへ流し込んで充填するマッド材の充填方法が提供される。
本発明によれば、カーボンブラックを特定量配合し、これに結合剤として特定の粘性を有するタールを特定量添加したことで、ホッパーからマッドガンへ流し込んで充填する際における十分な流動性を付与することができるとともに、出銑孔を閉塞するマッド材組織の緻密性向上を実現することができる。
本発明のマッド材は、耐火原料と結合剤としてタールとを含んでなる。
耐火原料は、少なくともカーボンブラックを2〜6質量%含む。カーボンブラックの含有量が2質量%未満では、マッドガンから出銑口へマッド材を充填する際における十分な流動性を得難い。また、十分な流動性を得ようとするとタールの添加量が過剰となり、マッド材組織の緻密性が低下する。マッド材組織の緻密性が低下すると、マッド材が溶損されやすくなる。このため、出銑時間が短くなって十分な出銑時間を確保することができなくなる。一方、カーボンブラックの含有量が6質量%を超えると、マッド材の粘性が高くなり、マッド材をホッパーからマッドガンへ流し込んで充填する際における十分な流動性が得られない。このため、マッド材をホッパーからマッドガンへ充填することができなくなる。
カーボンブラックの具体的な種類は何ら限定されるものではなく、ファーネスブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック、ランプブラック、ケッチェンブラック等が例示される。
本発明のマッド材は、耐火原料としてカーボンブラックのほかに、アルミナ、アルミナ-シリカ、シリカ、マグネシア、マグネシア-カルシア、スピネル、炭化物、窒化物、炭素、コークス、粘土、各種金属等を含みうる。その使用量、粒度等は適宜調整する。
本発明において結合剤として使用するタールは、その粘性が350mPa・s以上2500mPa・s以下であることが必要である。粘性が350mPa・s未満であると、タールの固定炭素成分が少なくなり、揮発分が多くなる。揮発分が多くなると、マッド材の気孔率が上昇してしまい、マッド材組織の緻密性が低下する。一方、粘性が2500mPa・sを超えると、マッドガンへ流し込んで充填する際における十分な流動性が得られない。
タールの添加量は、耐火原料100質量%に対して外掛けで12質量%以上25質量%以下とする。添加量が12質量%未満であると、マッドガンへ流し込んで充填する際における十分な流動性が得られない。一方、添加量が25質量%を超えると、揮発成分が過多となりマッド材組織の緻密性が低下する。
なお、ホッパーからマッドガンへ流し込んで充填する際における流動性の付与及びマッド材組織の緻密性向上の観点から、タールの粘性は490mPa・s以上1120mPa・s以下が好ましく、かつ、タールの添加量は耐火原料100質量%に対して外掛けで14質量%以上20質量%以下が好ましい。
本発明のマッド材は、上述の耐火原料と結合剤(タール)のほかに、必要に応じてピッチ、フェノール樹脂等を含みうる。
また、本発明のマッド材は、振動フロー値が120mm以上200mmであることが好ましい。ここで「振動フロー値」とは、以下の手順で測定した値のことをいう。
(1)60℃に保温した定盤の上面に、50℃に加熱した直径100mm、高さ60mmの筒状金枠を置き、その中に50℃のマッド材の試料を充填する。
(2)筒状金枠を引き上げ、その直後、定盤に30秒間6.0Gの振動をかけ、試料の拡がり寸法を測定する。
(3)その拡がり寸法は、筒状金枠の中心が位置していた箇所を通る直線の長さとし、その最小値を振動フロー値とする。
(1)60℃に保温した定盤の上面に、50℃に加熱した直径100mm、高さ60mmの筒状金枠を置き、その中に50℃のマッド材の試料を充填する。
(2)筒状金枠を引き上げ、その直後、定盤に30秒間6.0Gの振動をかけ、試料の拡がり寸法を測定する。
(3)その拡がり寸法は、筒状金枠の中心が位置していた箇所を通る直線の長さとし、その最小値を振動フロー値とする。
この振動フロー値は、マッド材を振動方式によりホッパーからマッドガンへ流し込んで充填する際における流動性を表す指標であり、十分な流動性を付与する振動フロー値は120mm以上であることが好ましい。一方、振動フロー値が200mmを超えると、流動性は向上するがマッド材に含まれるタール量が過剰となるので、マッド材組織の緻密性が低下する傾向が見られ好ましくない。
本発明のマッド材は、振動方式によりホッパーからマッドガンへ流し込み充填される。振動方式による充填の方法自体は、特許文献3にも開示されているように公知であり、振動装置及び必要に応じて保温装置を使用して、マッド材をホッパーからマッドガンへ自動充填する。なお、振動方式に使用する振動装置の振動力は一般的に1.6kN(約160kgf)程度で、充填時のマッド材の保温温度は60〜80℃程度である。
本発明のマッド材の充填方法は、その方法自体というよりは、マッド材として上述した本発明のマッド材を使用することに特徴がある。すなわち、本発明のマッド材を使用することで、ホッパーからマッドガンへ流し込んで充填する際における十分な流動性を付与することができる。
以下、本発明の実施例とその比較例を示す。表1は、各例におけるマッド材の配合組成及びその評価結果を示す。なお、表1に示す結合剤(タール)の粘性値は60℃における値である。
表1に示す評価結果において振動フロー値は、上述の手順で測定した。振動フロー値は上述のとおり、マッド材を振動方式によりホッパーからマッドガンへ流し込んで充填する際における流動性を表す指標であり、本発明者らの知見によると十分な流動性を付与するには振動フロー値は120mm以上であることが好ましい。
気孔率は各例のマッド材を800℃で乾燥した試料をJIS2205に基づき測定した。その測定値はJISZ8401に基づき丸めた。気孔率はマッド材組織の緻密性を表す指標であり、本発明者らの知見によると気孔率は28%未満であることが好ましい。
表1より、カーボンブラックを2〜6質量%含み、かつ結合剤として60℃における粘性が350mPa・s以上2500mPa・sのタールを耐火原料100質量%に対して外掛けで12質量%以上25質量%以下添加した本発明の実施例のマッド材は、いずれも良好な流動性を備え、マッド材組織の緻密性も十分であった。
これに対して比較例1は、カーボンブラックを含まないため、流動性を付与するためにタール添加量を多くした例である。タール添加量が多くなるとタールが揮発して気孔率が高くなる。このため、マッド材組織の緻密性が低下し十分な出銑時間が得られない。
比較例2は、カーボンブラックに含有量が多いため、マッド材自体の粘性が向上する。このため、マッド材の流動性が下がり振動方式ではマッドガンに充填できない。
比較例3は、結合剤(タール)の粘性が低いため、マッド材の気孔率が高くなる。このため、マッド材組織の緻密性が低下し十分な出銑時間が得られない。
比較例4は、結合剤(タール)の粘性が高いためマッド材の流動性が十分でなく、振動方式ではマッドガンに充填できない。
比較例5は、結合剤(タール)の添加量が少ないためマッド材の流動性が十分でなく、振動方式ではマッドガンに充填できない。
比較例6は、結合剤(タール)の添加量が多いため、気孔率が高くなって緻密性が低下し、十分な出銑時間が得られない。
Claims (4)
- 振動装置の振動によりホッパーからマッドガンへ流し込まれるマッド材であって、
耐火材料と結合剤とを含み、
前記耐火材料はカーボンブラックを2〜6質量%含み、
前記結合剤はタールであって、60℃における粘性が350mPa・s以上2500mPa・s以下であり、
前記タールを前記耐火原料100質量%に対して外掛けで12質量%以上25質量%以下添加したマッド材。 - 前記タールの60℃における粘性が490mPa・s以上1120mPa・s以下であり、前記タールを前記耐火原料100質量%に対して外掛けで14質量%以上20質量%以下添加した請求項1に記載のマッド材。
- 振動フロー値が120mm以上200mm以下である請求項1又は2に記載のマッド材。
- カーボンブラックを2〜6質量%含む耐火材料に、60℃における粘性が350mPa・s以上2500mPa・s以下であるタールを前記耐火材料100質量%に対して外掛けで12質量%以上25質量%以下添加してなるマッド材をホッパーへ貯蓄し、当該ホッパーに貯蓄されたマッド材を振動装置の振動により当該ホッパーからマッドガンへ流し込んで充填するマッド材の充填方法。
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JP2013013524A JP2014144883A (ja) | 2013-01-28 | 2013-01-28 | マッド材及びその充填方法 |
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CN107879733A (zh) * | 2017-12-22 | 2018-04-06 | 河南欣昌耐材股份有限公司 | 一种高炉出铁沟用快干自流浇注料 |
CN108046814A (zh) * | 2017-12-22 | 2018-05-18 | 河南欣昌耐材股份有限公司 | 利用废弃浇注料再生料制备的高炉出铁沟用快干自流浇注料 |
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JP2023088138A (ja) * | 2021-12-14 | 2023-06-26 | 黒崎播磨株式会社 | マッド材 |
JP7461329B2 (ja) | 2021-12-14 | 2024-04-03 | 黒崎播磨株式会社 | マッド材 |
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