JP4109478B2 - 高炉出銑孔充填用マッド材 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高耐用性の高炉出銑孔充填用マッド材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
高炉出銑孔充填用マッド材(以下「マッド材」という。)は、出銑終了後の出銑孔を閉塞する練り土状の材料であり、マッドガンを用いて出銑孔に充填される。近年の高炉の大型化や高圧操業によって、マッド材の使用環境は過酷化の一途をたどっている。
【0003】
マッド材に要求される特性として、耐食性及び耐摩耗性がある。これを満たす材質として、バインダーに特開平11-246274号公報には残炭率35%以上のタールの使用、あるいは特開2000-192120号公報において(0023)の欄に50℃での粘性が1000〜5000cpsの高粘性タールの使用が提案されている。
【0004】
高残炭のバインダーの使用は、強固なカーボン結合組織を形成し耐食性、耐摩耗性に優れた効果を発揮する。また、高粘性タールは高残炭性タールでもあり、同様に耐食性及び耐摩耗性に効果がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、高残炭性タールを使用したマッド材は、充填時の受熱によるタールからの揮発成分のガス抜け性が悪く、硬化速度が遅い。そして、これが原因して充填圧が上昇せず、充填組織の劣化により、孔切れを発生あるいは短時間出銑を招く。
【0006】
マッド材の充填は炉壁に形成される出銑孔だけではなく、炉壁の内側にも及ぶ。炉壁の内側に充填されたマッド材は炉壁により支持がないために、充填組織が劣化すると亀裂等の発生で脱離する孔切れを発生しやすい。
【0007】
出銑時間が短くなると、その分、出銑回数を多くしなければならず、炉前作業の負荷が大きくなる、また、それに伴って使用するマッド材量が増加し、マッド材の原単位が上がる。
【0008】
本発明は、従来の問題を解決し、施工の際に高い充填圧が得られ、緻密な充填組織を形成することができるマッド材を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明のマッド材の特徴は、耐火性原料およびバインダーを主材とする高炉出銑孔充填用マッド材であって、前記バインダーとして、沸点245℃以下の成分で希釈してなるタールであって、固定炭素の含有量が30質量%以上、60℃における粘度が1000〜4000cps、かつ沸点245℃以下の成分の含有量が10.3〜15質量%のタールを使用したことにある。
【0010】
高残炭性タールは、ナフタレン、β - メチルナフタレン、α - メチルナフタレンなどの沸点245℃以下の成分の含有量が少なく、マッド材からのガス抜け性が悪い。このため、高残炭性タールを使用したマッド材は、可塑性が持続し、高い充填圧を持っての充填が出来ない。
【0011】
これに対し本発明のマッド材で使用するタールは沸点245℃以下の成分を10.3〜15質量%含有する。沸点245℃以下の成分は、揮発温度が低いことにより、マッド材充填時において早期に揮発し、マッド材中のタールからの揮発成分の逸散が促進される。
【0012】
マッド材の充填構造は出銑孔に見合って長尺である。本発明のマッド材は揮発成分の逸散促進によって、マッド材は充填時に最も熱負荷の大きい充填先端部の可塑性が失なわれ、この充填先端部がストッパーとして作用し、その後方のマッド材の充填圧が高くなる。その結果、本発明のマッド材は高い充填圧を持っての充填が可能となり、緻密な充填組織が得られ、孔切れ防止及び長時間出銑の効果を発揮する。
【0013】
【発明の実施形態】
タールは、主として芳香族化合物からなる集合体で、石炭系、石油系のものがあり、本発明はいずれも使用できるが経済性及び入手のしやすさから石炭系が好ましい。マッド材に使用される一般的なタールの固定炭素量は20〜30質量%であるが、本発明では固定炭素量30質量%以上の高残炭タールを使用する。
【0014】
この高残炭タールの固定炭素量の上限値は、特に限定するものではないが後述の粘性の規定のため、おのずと50質量%程度となる。
【0015】
また、その粘性は従来のマッド材に使用されるタールでは、60℃における粘度が1000cpsもしくはそれ以下である。本発明は、60℃における粘度が1000〜4000cpsのものを使用する。更に好ましくは1000〜2500cpsである。
【0016】
タールは、一般に高残炭のものは高粘性となる。固定炭素量が30質量%未満あるいは60℃における粘度が1000cps未満では耐食性及び耐摩耗性に劣る。60℃における粘度が4000cpsを超えるとマッド材の粘性が過多となりマッド材製造時における混錬が困難となる。
【0017】
発明ではタール成分の全体に占める割合で、沸点245℃以下の成分を10.3〜15質量%含有するように調整する。
【0018】
沸点245℃以下の成分の含有量を10.3〜15質量%に調整するためには、高残炭性タールの使用と共に、ナフタレン、β-メチルナフタレン、α-メチルナフタレンなどの沸点245℃以下のものを添加し、希釈させる。
【0019】
沸点245℃以下の成分の割合が10.3質量%未満ではマッド材の高い充填圧が得られず、充填組織の劣化により、孔切れを発生あるいは短時間出銑を招く。15質量%を超えるとマッド材の可塑性が大きく失われ、深い孔深度を形成できず、長時間出銑を得ることが出来ない。
【0020】
タールの使用割合は、耐火性原料に対する外掛けで10質量%未満ではマッド材の充填に必要な軟度を得ることが出来ない。30質量%を超えるとタールの揮発総量が多くなりマッド組織が粗雑化し耐食性及び耐摩耗性に劣る。
【0021】
耐火性原料は従来と特に変わりなく、例えば炭化珪素、窒化珪素鉄、アルミナ、アルミナ−シリカ、炭素を主材とし、必要により、さらにスピネル、ジルコン、ジルコニア、マグネシア、金属粉、粘土、揮発シリカ等を組み合わせる。
【0022】
アルミナとして、焼結アルミナ、電融アルミナ、仮焼アルミナが挙げられる。アルミナ−シリカとしては、ろう石、ボーキサイト、アンダリューサイト、ムライト、ばん土頁岩などである。
【0023】
炭素としては、黒鉛、コークス、ピッチ、カーボンブラックなどである。耐火性原料に占める好ましい割合は30質量%以下、さらに好ましくは5〜20質量%である。
【0024】
金属粉としてはフェロシリコン、アルミニウム、シリコン等でありその割合は耐火性原料に占める割合で、例えば1〜7質量%が好ましい。
【0025】
耐火性原料の粒度は、密充填組織が得られるように粗粒、中粒、微粒に適宜調整する。
【0026】
本発明のマッド材は以上の配合組成物よりなり、マッドガンにて出銑孔に圧入される。
【0027】
【実施例】
以下に本発明の実施例およびその比較例を説明する。また、同時に各例の試験結果を示す。
【0028】
表1は各例で使用したタールの品質であり、表2の実施例及び比較例で使用したタールに対応する。ここで固定炭素量はJISM2525に準じて測定した。粘性はB型粘度計にて測定した。また、沸点245℃以下の成分の含有量はガスクロマトグラフィ分析により測定した。
【0029】
【表1】
Figure 0004109478
【表2】
Figure 0004109478
各例は表2に示す配合組成物を30分間混練を行なった後、各項目の試験をした。その際の混練温度は70℃である。なお、マッド材の施工は圧入に適した例えば0.7MPaの押出し抵抗性を必要とすることから、0.7MPaあるいはその近似の押出し抵抗性(マーシャル測定)が得られるようにマッドのタールの添加量を定めた。
【0030】
表2に示した各項目の試験方法は、以下のとおりである。
【0031】
充填圧:内径100mm×長さ1200mmで先端部を閉塞した炭化珪素質中空管を1200℃に加熱し、この加熱下において前記の炭化珪素中空管にその基端部から、60℃に加熱したマッド材を充填し、その際の充填圧力を測定した。充填圧力が高いものほど緻密な充填組織が得られ、孔切れ防止及び長時間出銑に効果がある。
【0032】
見掛気孔率:前記、充填圧の試験において充填後のマッド材を中空管から取り出しJIS R2205に準じて測定した。
【0033】
圧縮強さ:前記、充填圧の試験において充填後のマッド材を中空管から取り出しJIS R2206に準じて測定した。
【0034】
実機試験:4000m3クラスの高炉の出銑孔に実際に充填し、充填圧及び出銑時間、孔切れ発生率を測定した。
【0035】
表2に示した試験結果のとおり、本発明の実施例はいずれも充填圧が高く、緻密な充填組織が得られている。その効果は実機試験における充填圧の試験結果からも確認できる。また、緻密な充填組織が得られることで出銑時間が長くしかも孔切れ発生率が低下している。
【0036】
これに対し、沸点245℃以下の成分の含有量が本発明範囲より少ないタールEを使用した比較例1は従来品に相当するものであり十分な充填圧力が得られず、孔切れ発生率も高い。比較例2は、粘性、固定炭素ともに本発明範囲より少ないタールFを使用したものであり耐食性、耐摩耗性に劣るため出銑時間が短い。
【0037】
【発明の効果】
本発明のマッド材は、実施例の試験結果のとおり、施工の際に高い充填圧が得られ、緻密な充填組織を形成することができる。その結果、高炉マッド材特有の問題である孔切れを防止することで、長時間出銑が可能となる。

Claims (3)

  1. 耐火性原料およびバインダーを主材とする高炉出銑孔充填用マッド材であって、前記バインダーとして、沸点245℃以下の成分で希釈してなるタールであって、固定炭素の含有量が30質量%以上、60℃における粘度が1000〜4000cps、沸点245℃以下の成分の含有量が10.3〜15質量%のタールを使用したことを特徴とする、高炉出銑孔充填用マッド材。
  2. 耐火性原料に対するバインダーの添加量が、外掛け10〜30質量%である請求項1記載の高炉出銑孔充填用マッド材。
  3. 耐火性原料に占める割合で粘土を5質量%以下含む請求項1または2記載の高炉出銑孔充填用マッド材。
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