JPH09142245A - 助手席用エアバッグ装置 - Google Patents

助手席用エアバッグ装置

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JPH09142245A
JPH09142245A JP8249536A JP24953696A JPH09142245A JP H09142245 A JPH09142245 A JP H09142245A JP 8249536 A JP8249536 A JP 8249536A JP 24953696 A JP24953696 A JP 24953696A JP H09142245 A JPH09142245 A JP H09142245A
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JP
Japan
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airbag
inflator
gas
case
air bag
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JP8249536A
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English (en)
Inventor
Takeshi Yamaji
猛 山地
Toru Ozaki
徹 尾崎
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Toyo Tire Corp
Original Assignee
Toyo Tire and Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 エアバッグ展開初期の膨張を穏やかにし、こ
れに続く膨張も穏やかにでき、また、ガスの指向性を低
減させることができて、エアバッグを広い面積を保持さ
せつつ穏やかに膨張させることが可能な助手席用エアバ
ッグ装置を提供する。 【解決手段】 上面に開口を有するエアバッグケース
と、このエアバッグケース内の車体前方側に配されたイ
ンフレータと、前記インフレータと並列して、前記エア
バッグケース内の車体後方側に配された、折り畳まれた
エアバッグと、前記インフレータと前記エアバッグケー
スの前記開口との間に配され、多数のガス供給用ノズル
孔を有し、インフレータのガスを整流するディフューザ
とからなり、前記インフレータの周面と前記ディフュー
ザとの間には、少なくとも前記インフレータからガスが
発生する際において空隙が存在することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は助手席用エアバッ
グ装置に関し、詳しくは、自動車の衝突の際に所定の衝
撃を検知し、ガス発生器であるインフレータからガスが
発生してエアバッグが膨張して乗員を拘束する助手席用
エアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】助手席用
エアバッグ装置としては、まず、エアバッグケースの下
部にインフレータを、その上方にエアバッグを配した直
列型のエアバッグ装置があり、またエアバッグケースの
開口面と平行な方向において、インフレータがエアバッ
グケースの一方側に偏って配され、バッグが前記方向に
おいてインフレータと並んで配された並列型のエアバッ
グ装置も種々提案されている。次に、これらの具体的な
提案について述べる。
【0003】並列型の例としては、本発明の発明者らに
よる特開平6−191362号公報に記載のエアバッグ
装置がある。これは、インストルメントパネルの略水平
な平面において開口するエアバッグケースの内部におい
て、インフレータを車両の前方の側に、また、つづら状
に折り畳まれたバッグを車両の後方の側に配したもので
あり、インフレータの上方には、折り畳まれない板状の
バッグ部分が延びている。そして、インフレータのガス
供給口は、インフレータの横断面における前方斜め上方
と後方斜め下方とに配されている。
【0004】このエアバッグ装置は、インフレータから
ガスが発生するとき、まず、インフレータの直上にあ
る、折り畳まれない板状のバッグ部分から膨張しはじめ
るためバッグの上部が先に上方に膨張し、斜めに延びる
ウィンドシールド(フロントガラス)とインストルメン
トパネルで区画される空間に膨出して、エアバッグの上
部の所定の形状を出す。これに続いて、エアバッグの下
部が膨張し、全体が所定の立体形状に膨張する。
【0005】エアバッグの折り畳みの例としては、同じ
く本発明の発明者らによる特開平6−227353号公
報に記載のエアバッグ装置がある。このエアバッグ装置
の実施例としては、前記の特開平6−191362号公
報に記載のエアバッグ装置と基本的には同じ構造を有す
るが、エアバッグケース内においてインフレータに並ん
で配された折り畳まれたエアバッグがインフレータに隣
接するエアバッグ上部のつづら状の折り畳み部分と、こ
れにさらに隣接するエアバッグ下部のロール状の折り畳
み部分を有している。インフレータからのガス発生時に
おいて、ロール状に巻いたものよりもつづら状に折り畳
んだものがほどけやすいことを利用して、エアバッグ上
部が先に膨張し、続いて下部が膨張し、全体が所定の立
体形状に膨張する。
【0006】以上の公知技術はモジュールの構造に注目
してエアバッグの展開挙動を制御したものであった。
【0007】また、米国特許第5,405,164号
(実用新案登録第3014497号)においては、イン
フレータの上方にこれと間隙を介してディフューザが配
されている。このインフレータはボトル状であってその
一端側の口頸部の周面からガスを噴出する、いわゆるハ
イブリッド型のインフレータである。このようにガス噴
出口が偏在しているので、ここからのガスの流れを整流
するためにディフューザが設けられている。すなわち、
ディフューザには、インフレータの口頸部に対応する個
所には、微細孔が設けられ、口頸部から遠ざかるにした
がって径の大きな孔が設けられている。
【0008】特公平6−78052号公報(米国特許
4,998,751号)にはインフレータの出力特性を
S字カーブにする手法が示されている。すなわち、「本
発明の目的は、車両の乗員保護用エアバッグに対して圧
力−時間S字性能曲線を与える改良型2室式膨張装置の
提供にある。この膨張装置においては、各室内のガス発
生剤への点火作用が1つの起爆装置によって同時に励起
される。本発明の目的は、第1室内でガス発生剤が発火
した後の第2室内でのガス発生剤の点火遅延及びこの遅
延の長さが、起爆装置の構造及び形状によって達成され
るような、2室式膨張装置の提供にある。」(7欄9〜
17行)そして、この装置によれば、「最初は不適当な
姿勢の子供を穏やかに押しやるためにエアバッグをゆっ
くりと展開させ、続いて着座した全乗客を保護するため
にエアバッグを急速膨張させるように、エアバッグ内へ
制御された放出ガスを供給することができる。」(17
欄34〜38行)。しかし、このインフレータを採用す
ることにより、インフレータの出力をS字カーブにする
ことができても、すなわち、初期においてインフレータ
の出力を小さくすることができても、噴射ガス流に関し
てインフレータより下流側にあるモジュールの構造によ
ってはS字効果が薄れてしまうことがあるからである。
また、展開の全過程を穏やかに膨張させるものではなか
った。
【0009】これらのエアバッグ装置は、インフレータ
の出力及びディフューザによる整流のみに着目してエア
バッグの展開挙動を制御するものであった。
【0010】この発明は、インフレータの出力特性とモ
ジュール構造の関連性を見い出すことにより、エアバッ
グの展開初期における穏やかな膨張を達成することを第
1の目的とし、エアバッグの展開の全過程において穏や
かな膨張を実現することを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段と作用】この発明は、以上
のような目的を達成するものであり、請求項1に記載の
エアバッグ装置は、上面に開口を有するエアバッグケー
スと、このエアバッグケース内の車体前方側に配された
インフレータと、このインフレータと並列して、前記エ
アバッグケース内の車体後方側に配された、折り畳まれ
たエアバッグと、前記インフレータと前記エアバッグケ
ースの前記開口との間に配され、複数のガス供給用ノズ
ル孔を有し、インフレータのガスを整流するディフュー
ザとからなり、前記インフレータの周面と前記ディフュ
ーザとの間には、少なくとも前記インフレータからガス
が発生する際において空隙が存在することを特徴とする
ものである。
【0012】ディフューザは金属などの剛体でできてい
てもよく、また、布帛などの柔軟な素材からできていて
もよい。後者の場合には、エアバッグが折り畳まれた状
態においては、ディフューザはインフレータ周面に密着
しているが、インフレータからガスが発生するときに
は、ディフューザも膨らみ、インフレータとの間に空隙
が存在するようになる。
【0013】このエアバッグ装置では、ディフューザが
設けられているので、インフレータから噴出したガスは
インフレータとディフューザとの間の空隙に一時的に蓄
えられ、そして、このように蓄えられたガスがディフュ
ーザの開口から穏やか且つ整流されてエアバッグ内に供
給される。この場合、エアバッグに対しガスが穏やか且
つ整流されて供給されるようにするためには、インフレ
ータとディフューザとの間の空隙はインフレータから発
生したガスを一時的に蓄えるために適した容積を有して
おり、また、ディフューザに設けたノズル孔について
は、その個数、総面積、配設関係を按配するのが好まし
く、ガスの供給量をディフューザの全周面に関して整流
する。
【0014】また、このエアバッグ装置によれば、イン
フレータとエアバッグとを並列型に配設している。これ
により、エアバッグの上部が先に膨張し、続いて下部が
膨張し、穏やかな展開が達成される。
【0015】このエアバッグ装置において配されるエア
バッグの折り畳み部分は、インフレータに隣接するエア
バッグ上部のつづら状の折り畳み部分とこれにさらに隣
接するエアバッグ下部のロール状の折り畳み部分とから
なっていてよい。このようにすれば、ガスがエアバッグ
内に供給されるとき、まず、つづら折り状のエアバッグ
上部が先に、続いてロール状のエアバッグ下部が膨張す
るため、さらに、エアバッグ全体の穏やかな展開が実現
される。
【0016】このエアバッグ装置は、いわゆるトップマ
ウント型のものであってよい。この場合には、エアバッ
グケースの開口部はインストルメントパネルの略水平な
面に位置する。したがって、インフレータの上方に位置
する板状部分すなわち折り畳まれていない部分は、その
面にガスを受けて、最初に膨張して、そして、この板状
部と、これに続く折り畳み部の上部はこのフロントガラ
スとインストルメントパネルで区画される空間に膨張
し、平面でみて所定の広がりが得られる。この後に続く
折り畳み部分の下部は、このように平面的に広がったエ
アバッグ上部から下方に成長するように膨張して、エア
バッグは所定の立体形状に膨張する。
【0017】このエアバッグ装置においては、前記エア
バッグケースの開口を通過するガス量をケース断面積で
除したQ/A(0〜tmsecにおけるガス総発生量
をQとし、ケース開口面積をAとする)が下記のよう
に経時的に変化するものであることが好ましい。
【0018】 0msec Q0 /A=0リットル/cm2 5msec Q5 /A≦0.107リットル/cm2 10msec Q10/A≦0.215リットル/cm2 20msec Q20/A≦0.537リットル/cm2 30msec Q30/A≦0.934リットル/cm2 このようにすれば、エアバッグ全体の展開を穏やかにす
ることができる。
【0019】この場合、ガス総発生量Qは、発生モル
数と熱量による見かけの容積である。
【0020】このエアバッグ装置においては、インフレ
ータが2個以上のスクイブ(電気雷管)を有するもので
あってよい。このようにすれば、着火時間に遅延時間を
設けた出力を調整できる。すなわち、インフレータから
のガスの発生を時間的に2段階に分けて行うことができ
るので、エアバッグ全体として、より穏やかな展開が達
成できる。また、このようにインフレータが2個以上の
スクイブを有し、且つこれに関連して配された2個以上
のガスジェネレータ(それぞれ薬剤とガス発生剤を含
む)を有する圧縮ガスを充填したハイブリッドインフレ
ータであってよい。
【0021】このエアバッグ装置においては、一般に、
インフレータとしていわゆるハイブリッドインフレータ
を用いることが有利である。一般に、ガスを膨張させる
ときには熱を利用する。インフレータは、パイロテクニ
ークインフレータ(パイロインフレータ)と、ハイブリ
ッドインフレータとの2つに大別できる。前者は、火工
技術すなわち薬剤を利用したものであり、代表例は、先
に引用した特公平6−78052号公報に記載されてい
る。この文献は、パイロインフレータによりS字カーブ
を達成した例である。これに対して、後者は、ボトル状
の容器に主として圧力ガスとガス推進剤とを充填したも
のであり、先に引用した米国特許第5,405,164
号において言及されている。ボトル状容器の一端側の口
頸部に配したスクイブ(電気雷管)が電気信号により反
応し、これにより、スクイブに隣接して配された鏃状部
材が容器内を軸方向に移動し、容器内において外気と圧
力ガスとを隔てる圧力隔壁を連通させる。これにより、
圧力ガスが口頸部から発生してエアバッグ内へ供給され
る。前記の鏃状部材は、さらに、薬剤に作用する。これ
により、薬剤の外周に配されたガス発生剤が反応する。
このガス発生剤の反応により、前記の圧力ガスに熱を与
えてこれの膨張をさらに促進させる。このように、ハイ
ブリッドインフレータにおいては、ガス発生の初期にお
いて、熱の支援をあまり受けない時期がある。この時期
がエアバッグの展開の初期に相当する。したがって、反
応を中核とするパイロインフレータよりも、ハイブリッ
ドインフレータにおいては、この時期の出力特性を機械
的、寸法的に調整することが容易である。
【0022】一方、ディフューザを調整して、最終的に
エアバッグに入るガスを調整するためには、例えば、イ
ンフレータとディフューザとの間の空隙の容量を調整す
る必要があるが、このことは、自ずとバッグ収納部のス
ペースの確保との兼ね合いからして限界がある。また、
ノズル孔群の総面積や配列なども調整しなければならな
いなど制約がある。したがって、出力をこれらの制約に
合わせることが容易なハイブリッドインフレータを採用
するのが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】図1〜3にはこの発明の第1の実
施例のエアバッグ装置を示す。
【0024】この実施例のエアバッグ装置は助手席用の
ものであり、車両のほぼ水平なインストルメントパネル
(不図示)の下方に配され、インストルメントパネルの
すぐ下方において開口している。Wはウィンドシールド
すなわちフロントガラスを示す。
【0025】この装置は、ボトルの口頸部にノズル部1
aを有するハイブリッド型インフレータ1と、このイン
フレータ1のガスにより膨張するエアバッグ2と、これ
らインフレータ1とエアバッグ2とを収納する上面が開
口したエアバッグケース3とを備えている。すなわち、
エアバッグケース3の車体前方側Fにはインフレータ1
を収納し、車体後方側Rに折り畳んだエアバッグ2を収
納している。インフレータ1とエアバッグ2の開口部2
aとの間にインフレータ1のガスを整流するディフュー
ザ4を介設している。
【0026】エアバッグ開口縁部2bの上部の取付位置
はインフレータ1の車両前方に位置しているので、エア
バッグ2の上部の布がインフレータの上方を跨いでい
る。そして、エアバッグ2の折り畳み部分がエアバッグ
ケース3の車両後方側に配設されたことにより、作動時
にエアバッグ2の上部を先に展開させる制御が可能であ
る。
【0027】このエアバッグ装置では、ディフューザ4
とエアバッグケース3の壁部3aとで、インフレータ1
の周囲を被包する空間部5を形成すると共に、ディフュ
ーザ4の端部を一体に延出して、エアバック2の開口縁
部2bをエアバッグケース3に挟着するリテーナ6,6
を形成している。このようにリテーナ6,6とディフュ
ーザ4とが一体に形成されているので、部品点数と取付
工数とが少なく、また、エアバッグ2の取付が極めて容
易である。
【0028】インフレータ1は足部のボルト1bをエア
バッグケース3に貫通してナット7により固定されてお
り、偏在するノズル部1aから噴出したインフレータガ
スは、図3に示すようにディフューザ4のノズル孔4a
により整えられて、エアバッグ2内に供給される。ディ
フュザー4は曲面状の整流板であり、ケース内3に固定
されたインフレータ1の周囲を所定の空隙5を設けて覆
う。ディフューザ4はインフレータ1との相対的な位置
関係によっては、平面状のものであってもよい。ディフ
ューザー4の表面に設けたノズル孔4aは所定の態様に
分散して配され、これにより、ガス流が一方向に偏るこ
となくエアバッグ内に供給される。インフレータから放
出されるガスは一旦この空隙で受け止められ、ここに蓄
えられたあと、ディフューザの表面から整流して且つ穏
やかにエアバッグ内に向けて供給される。インフレータ
の出力特性とバランスをとった形で、この空隙の容積
や、ノズル孔の数や面積の総和を調整することにより、
エアバッグに供給されるガス量を経時的に調整し、エア
バッグをその展開初期において穏やかに膨張させ、ひい
ては、それにつづく段階でも穏やかに展開させる。ま
た、一般的に、ディフューザノズル孔は、インフレータ
のノズル部の近くでは小さい孔を多く配し、これから遠
ざかるにしたがい比較的大きい孔を比較的少く設けるの
がガスを整流してエアバッグに供給する上で好ましい。
【0029】インフレータ1は円筒形状である。このイ
ンフレータ1は、ガス発生剤に着火し、その圧力と熱量
とにより容器内に封入された圧力ガスを放出させるもの
であり、いわゆるハイブリッドインフレータである。
【0030】エアバッグのガス導入口であるエアバッグ
開口部は、前記のとおり、ケース開口に固定されてもよ
く、または、これに代えて、インフレータに巻きついて
固定してもよい。エアバッグの折畳み状態は、図1に示
すように、各折り畳み片が略水平に延びており、折り畳
まれたエアバッグの上部はつづら折りされ、これにつづ
く下部はロール状に巻いて折り畳まれている。ロール状
の折畳み部aはケースの底側に、つづら折り部bはケー
ス開口側に収納されている。つづら折り部の根元、すな
わちつづら折りが終了し折り畳まれず板状に延びる部分
cは、エアバッグ開口の近傍にあり、この部分cがイン
フレータ1を跨ぐように延びて、インフレータ開口の縁
部2bの上部側がケースの車両前方側の壁とインフレー
タにそれぞれ設けた一対のリテーナ6,6′の間に固定
されている。このように折り畳まれているので、板状に
延びる部分cがまずフロントガラスWに沿って斜め上方
且つ後方に展開し、まず部分cが、続いて部分bが、さ
らに部分aが展開する。このようにして、順次、部分的
に膨張していくので、展開過程の全体にわたる穏やかな
膨張が達成される。
【0031】ケース開口の外形は、車両長手方向が12
0mm以上、車両幅方向が190mm以上であることが
好ましい。この場合、ケース開口面積Aは228cm2
以上となる。また、ケースの車両の上下方向の深さは、
インフレータの直径と、バッグの取付部のスペースと、
折り畳まれたバッグの容積を考慮して、約100mmが
好ましい。
【0032】このような装置において、ディフューザを
通りケース開口からエアバッグに供給される発生ガス
は、モル数と熱量によって膨張するが、ケース開口を通
過するガス量をケース断面積で除したQ/A(0〜t
msecにおけるガス総発生量をQとし、ケース開口
面積をAとする)が次のように変化する。
【0033】Q/Aについて、 A≧228cm2 0msec 0リットル/cm2 =Q0 /A 5msec Q5 /A≦0.107リットル/cm2 10msec Q10/A≦0.215リットル/cm2 20msec Q20/A≦0.537リットル/cm2 30msec Q30/A≦0.934リットル/cm2 このように、上記の実施例においては、ガスの穏やかな
供給が得られ、また、エアバッグの上部へ先にガス供給
させ上部を先についで下部を展開させるものであるの
で、膨張初期においては、インストルメントパネル上で
経時的にエアバッグの膨張面積を効率よく広く保ちなが
ら膨張させ、インストルメントパネルを包みこむように
膨張し、膨張範囲を効率よく且つ全体的に広くとりなが
ら徐々に膨張させることができる。したがって、エアバ
ッグ膨張方向の指向性を低減させ、これにより、エアバ
ッグを穏やかに膨張させることができる。
【0034】なお、スクイブを2個有し、その着火時間
に遅延時間を設けて出力を調整するインフレータを使用
したモジュールも含まれる。
【0035】図4にはこの発明の他の実施例を示す。図
1〜図3の実施例と対応する部分には、図1の実施例に
ついて与えた参照番号に10を加えた参照番号で示す。
【0036】この実施例においては、エアバッグケース
13は直方体状であり、インフレータ11の周囲には、
空隙15を介して、断面がほぼ4分の3円状のディフュ
ーザ14が配されている。エアバッグ2は、図1の場合
と同様に、折り畳み状態において、その上部がつづら状
bに、下部がロール巻状aに折り畳まれている。そし
て、ケース13の開口近傍において折り畳まれないで板
状に延びる部分cの一端すなわち、エアバッグ2の開口
縁2bの上部側は、ケース13の図における左側側壁の
上端にボルト、ナットを介して止められ、エアバッグ2
の開口縁2bにおける下部側は、ケース13の図におけ
る右側の側壁の上端において同様に止められている。
【0037】図5の実施例は、図4のそれに類似してい
る。図4の実施例と対応する部分においては、図4の実
施例に与えられた10番代の参照符号を20番代に入れ
替えて示す。この実施例の特徴は、エアバッグ22に開
口が設けられておらず、インフレータ21とその周囲を
取り囲むディフューザ24とはエアバッグの内部に配さ
れている。インフレータ21とディフューザ24とは不
図示の手段によりエアバッグケース23に固定されてい
る。
【0038】図6にはさらに他の実施例を示す。この場
合、図1の実施例と対応する部分には図1の実施例にお
いて与えた参照符号に30を加算した数字で示す。この
実施例において特徴的なことは、エアバッグ32の折り
畳み状態が、前記実施例の場合とは異なって、水平では
なく、垂直方向であることである。そして、インフレー
タ33に隣接するエアバッグ部分bはつづら状に、これ
に隣接する折り畳み部分aはロール巻状にそれぞれ折り
畳まれている。そして、折り畳み部分bにおけるインフ
レータ33に最も近い個所からエアバッグの開口縁の上
部側側部に至る間においては、エアバッグ部分cは折り
畳まれず板状に延びている。
【0039】さらに、エアバッグケース内においてイン
フレータと並列に配された折り畳まれたエアバッグの折
り畳み状態は、上記のところに限られず、図7に示すよ
うに、全体につづら状bに折り畳まれていてもよい。ま
た、図示を省略するが、全体にロール状に折り畳まれて
いてもよい。Dはエアバッグケースのドアである。
【0040】
【発明の効果】エアバッグ展開初期において穏やかに膨
張させ、これにより、これに続く膨張も穏やかにし、ま
た、ガスの指向性を低減させることができるので、エア
バッグを広い面積を保持させつつ膨張させて、所定の形
状に穏やかに展開させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のエアバッグ装置を示す断面
図である。
【図2】前図の分解斜視図である。
【図3】前図のB−B線断面図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す図1と同様の図。
【図5】さらに他の実施例を示す前図と同様の図。
【図6】さらに他の実施例を示す前図と同様の図。
【図7】さらに他の実施例を示す前図と同様の図。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上面に開口を有するエアバッグケース
    と、 このエアバッグケース内の車体前方側に配されたインフ
    レータと、 前記インフレータと並列して、前記エアバッグケース内
    の車体後方側に配された、折り畳まれたエアバッグと、 前記インフレータと前記エアバッグケースの前記開口と
    の間に配され、複数のガス供給用ノズル孔を有し、イン
    フレータのガスを整流するディフューザとからなり、 前記インフレータの周面と前記ディフューザとの間に
    は、少なくとも前記インフレータからガスが発生する際
    において空隙が存在することを特徴とするエアバッグ装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のエアバッグ装置におい
    て、前記空隙の容積並びに前記ディフューザに配した前
    記ノズル孔の個数、総面積及び配設関係を按配して、前
    記エアバッグケースの前記開口からガスが穏やか且つ整
    流されて供給されるようにしたことを特徴とするエアバ
    ッグ装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載のエアバッグ装
    置において、前記エアバッグケース内に配された折り畳
    まれたエアバッグは、インフレータに隣接したエアバッ
    グ上部のつづら状の折り畳み部分とこれにさらに隣接す
    るエアバッグ下部のロール状の折り畳み部分とからなる
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のエ
    アバッグ装置において、前記エアバッグの配設が、前記
    のエアバッグケースの前記開口がインストルメントパネ
    ルのほぼ水平な面に位置するいわゆるトップマウント型
    であることを特徴とするエアバッグ装置。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項に記載のエ
    アバッグ装置において、前記デイフューザは金属などの
    剛体又は布帛などのフレキシブルな素材よりなることを
    特徴とするエアバッグ装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1項に記載のエ
    アバッグ装置において、前記インフレータが2個以上の
    スクイブ(電気雷管)を有することを特徴とするエアバ
    ッグ装置。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれか1項に記載のエ
    アバッグ装置において、前記エアバッグケースの開口を
    通過するガス量をケース断面積で除したQ/A(0〜
    tmsecにおけるガス総発生量をQとし、ケース開
    口面積をAとする)が下記のように経時的に変化するこ
    とを特徴とするエアバッグ装置。 0m・sec Q0 /A=0リットル/cm2 5m・sec Q5 /A≦0.107リットル/cm2 10m・sec Q10/A≦0.215リットル/cm2 20m・sec Q20/A≦0.537リットル/cm2 30m・sec Q30/A≦0.934リットル/cm2
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれか1項に記載のエ
    アバッグ装置において、インフレータとしてガス推進剤
    と圧縮ガスを有したハイブリッドインフレータを用いる
    ことを特徴とするエアバッグ装置。
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