JPH09138399A - 液晶表示体の照明装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単な構成からなり、ＬＥＤ等の光源を液晶
表示体の下部付近に配置しなくても、この光源からの光
を効率良く液晶表示体に導くことができる照明装置を提
供すること。 【構成】 液晶表示体２０と；この液晶表示体２０に光
を導く導光材料からなるホルダー２２と；このホルダー
２２を固定する基板２３上においてこのホルダー２２に
隣接させて設けた、液晶表示体２０を照明するＬＥＤ２
５と；液晶表示体２０のホルダー２２からの脱落を規制
する押え部材２７とを備え、この押え部材２７は、ＬＥ
Ｄ２５からの光をホルダー２２に導く反射面２８ａを一
体に備えている液晶表示体の照明装置。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の技術分野】本発明は、液晶表示体を照明する照
明装置に関する。

【０００２】

【従来技術及びその問題点】従来の液晶表示体の照明装
置では、ＬＥＤ等の光源の光を導光板によって液晶表示
体の裏面に導きこの液晶表示体を裏側から照明するタイ
プや、液晶表示体の下面に設けたエレクトロルミネセン
スパネル（以後、ＥＬパネルと称す）によって液晶表示
体を照明するタイプ等が知られている。このような照明
装置では、ＬＥＤ等の光源やＥＬパネル等の照明装置を
必要に応じて点灯させて、暗所での液晶表示体の表示内
容を視認可能としている。

【０００３】ところで、ＬＥＤ等の光源によって液晶表
示体を照明する照明装置には、この光源を液晶表示体の
下部付近に配置したものがある。このような照明装置と
して、図４に示すように、導光材料からなるホルダー２
２′を基板２３上に固定し、このホルダー２２′の下部
に形成した凹部２２ｇにＬＥＤ２５を挿入し、ホルダー
２２′の収納部２２′ａに収納した液晶表示体２０を、
金属等からなる押え部材２７′によって押さえ付ける構
成を備えた照明装置１６′が知られている。この照明装
置１６′は、ＬＥＤ２５の発光部２５ａから照射された
光を、このＬＥＤ２５を囲繞するホルダー２２′によっ
てパネル全体に伝え、収納部２２′ａ上の液晶表示体２
０を裏側から照明する。しかしながら、このような構造
によれば、ＬＥＤ２５を液晶表示体２０の下部付近に位
置させるために、ホルダー２２′の上下方向を厚く形成
しなければならず、照明装置１６′全体が上下方向に大
型化するという問題がある。

【０００４】このような問題を解決するため、例えばＬ
ＥＤ２５を、液晶表示体２０の下部付近ではなくこの液
晶表示体２０の隣接位置に設け、この光源からの光をホ
ルダー２２′によって液晶表示体２０側に導いてこの液
晶表示体２０を裏側から照明する構造が考えられる。し
かしながら、このような構造によれば、照明装置１６′
の上下方向での厚みを抑えることはできるものの、ＬＥ
Ｄ２５が凹部２２ｇによって囲繞されるような構造では
ないため、ＬＥＤ２５からの光がホルダー２２′に対し
て効率良く照射されず、照明光に無駄が出るという新た
な問題が生じる。

【０００５】

【発明の目的】本発明は、従来の液晶表示体の照明装置
における上記問題点に基づき、簡単な構成からなり、Ｌ
ＥＤ等の光源を液晶表示体の下部付近に配置しなくて
も、この光源からの光を効率良く液晶表示体に導くこと
ができる照明装置を提供することを目的としている。

【０００６】

【発明の概要】上記目的を達成するための本発明は、液
晶表示体と；この液晶表示体に光を導く導光材料からな
るホルダーと；このホルダーを固定する固定面上におい
てこのホルダーに隣接させて設けた、上記液晶表示体を
照明する光源と；上記液晶表示体のホルダーからの脱落
を規制する押え部材とを備え、この押え部材は、光源か
らの光を上記ホルダーに導く反射面を一体に備えている
ことを特徴とする。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下図示実施例に基づいて本発明
を説明する。図１は本発明による液晶表示体の照明装置
の斜視図、図２はこの照明装置の側面断面図、図３はこ
の照明装置を搭載したカメラを示す斜視外観図である。
図３においてカメラ１１は、カメラ本体１２の前飾り部
に撮影レンズ鏡筒１３を有し、上飾り部に、液晶表示体
の照明装置１６とレリーズ釦１７を有している。カメラ
本体１２の該上飾り部には、照明装置１６を露呈させる
ための開口部２１が形成されている。

【０００８】上記液晶表示体の照明装置１６は、図１に
示すように、カメラ本体１２に装着した基板２３上に固
定した直方体状のホルダー２２と、このホルダー２２の
収納凹部２２ａに保持した、各種の撮影情報を表示する
矩形状の液晶表示体２０とを有している。

【０００９】ホルダー２２は、照射された光をこのホル
ダー２２の全体に伝える、透明プラスチック等の導光材
料から構成されていて、この照明光をホルダー全体に伝
えて、収納凹部２２ａに収納した液晶表示体２０を裏側
から照明する。ホルダー２２はまた、下方から収納凹部
２２ａに向けて貫通した貫通溝２２ｂ、前後方向（図１
の矢印ａ方向）に向いた前壁面２２Ｆと後壁面２２Ｒ、
及び、これら両壁面２２Ｆ、２２Ｒにそれぞれ形成され
た係合突起２２ｃ、２２ｄを有している。

【００１０】基板２３上には、ホルダー２２の貫通溝２
２ｂに挿通される電極２６が固定されている。この電極
２６は、液晶表示体２０に対して所要の電圧を加えるた
めのものである。基板２３上にはまた、ホルダー２２の
後壁面２２Ｒの両端部に対向する位置に、一対のＬＥＤ
２５がその発光部２５ａをこの後壁面２２Ｒに向けた状
態で固定されている。

【００１１】ホルダー２２上には、押え部材２７が位置
している。この押え部材２７は、例えば薄い金属材料か
らなるもので、ホルダー２２に装着された状態におい
て、収納凹部２２ａに収納した液晶表示体２０のこの収
納凹部２２ａからの脱落を防ぐ。押え部材２７は、略矩
形状に構成され、中央部に、液晶表示体２０の表示情報
を露呈させる表示用開口部２７ａを有している。押え部
材２７はまた、ホルダー２２を覆った状態において前後
方向（矢印ａ方向）に向いた前辺部と後辺部それぞれの
中央部に、このホルダー２２の係合突起２２ｃ、２２ｄ
に係合する係合孔２７ｂ、２７ｃを備えた凸片部２７
ｄ、２７ｅを有している。押え部材２７はさらに、左右
方向（矢印ｂ方向）に向いた左辺部と右辺部に、ホルダ
ー２２の左右壁面に当接して押え部材２７の左右方向で
のずれを規制する規制凸部２７ｆ、２７ｇをそれぞれに
有している。

【００１２】さらにホルダー２２は、その後辺部におい
ての凸片部２７ｅの両端部に、一対のＬＥＤ２５の上方
にそれぞれに張り出す一対の庇部２８を一体に有してい
る。この庇部２８は、押え部材２７をホルダー２２に装
着したとき、ＬＥＤ２５とホルダー２２の後壁面２２Ｒ
に対し所定の角度を保って該ＬＥＤ２５上に張り出すよ
うに構成されている。庇部２８はその裏面に、ホルダー
２２に向かわずに図２の上方に逃げるＬＥＤ２５の光
（矢印Ｂ方向）をこのホルダー２２の後壁面２２Ｒに向
けて反射させる反射面２８ａを有している。金属材料か
らなるこの反射面２８ａを鏡面状に磨くことにより、反
射率をより高めることができる。押え部材２７が、比較
的硬い合成樹脂材料からなる場合には、射出成形時の平
坦面をそのまま反射面２８ａとすることができるが、蒸
着によって反射面２８ａを形成すれば、反射率をより高
めることができる。

【００１３】以上の構成を有する本液晶表示体の照明装
置１６は、次のように組立てることができる。すなわ
ち、基板２３の所定位置に、発光部２５ａを後壁面２２
Ｒに向けた状態のＬＥＤ２５を電気的に接続して固定
し、ホルダー２２をその貫通溝２２ｂに電極２６を挿通
させた状態で固定する。さらに、ホルダー２２の収納凹
部２２ａ上に液晶表示体２０を載置し、この液晶表示体
２０に電極２６を接続する。

【００１４】この状態において、押え部材２７の係合孔
２７ｂを係合突起２２ｃに係合させ、規制凸部２７ｆと
２７ｇをホルダー２２の左右辺部に当接させながら凸片
部２７ｅを係合突起２２ｄ上に被せるようにして、該係
合突起２２ｄに係合孔２７ｃを係合させる。このとき、
押え部材本体に対して所定の角度を保持する庇部２８
が、ＬＥＤ２５の上方に張り出してその反射面２８ａを
ＬＥＤ２５と後壁面２２Ｒに対して所定角度に保持す
る。

【００１５】したがって、この状態で、撮影者が操作ス
イッチ（図示せず）を操作すると、ＬＥＤ２５に電流が
流され、液晶表示体２０の照明が始まる。このとき、発
光部２５ａからの光のうち矢印Ａ方向に進むものは後壁
面２２Ｒを直接照射し、矢印Ｂ方向に進むものは反射面
２８ａで反射された後、この後壁面２２Ｒを照射する。
このように、液晶表示体２０をホルダー２２に対して押
える押え部材２７を該ホルダー２２に装着するだけで、
後壁面２２Ｒに向かわずに無効となってしまうＬＥＤ２
５からの光を、該後壁面２２Ｒに向かわせることができ
る。従って、ＬＥＤ２５の光を有効に集めて、液晶表示
体２０を十分な光で照明することができる。

【００１６】本照明装置１６は、ＬＥＤ２５が液晶表示
体２０の下部付近に設けられていないから、ホルダー２
２が、図４で示したホルダー２２′に比して薄く構成さ
れ、装置全体の上下方向がコンパクト化されている。し
かも、本照明装置１６は、ＬＥＤ２５を液晶表示体２０
の下部付近から離した構成でありながら、押え部材２７
に一体に形成した庇部２８によって、後壁面２２Ｒに向
かわないＬＥＤ２５からの光をこの後壁面２２Ｒに集
め、無効となるはずの光を有効利用できる。また、本来
は液晶表示体２０をホルダー２２に押さえ付けるための
押え部材２７に庇部２８を一体に設けているから、部品
点数が増加することはなく、構造が簡略化されている。
しかも取付け作業は、ホルダー２２に対して押え部材２
７を通常通りに装着するだけで庇部２８の位置決めが同
時にできるため、極めて簡単である。

【００１７】なお、上記実施例では、本発明の液晶表示
体の照明装置を、カメラに設けられた各種の撮影情報を
表示する液晶表示体の照明装置１６に関して説明した
が、本発明はこの実施例に限定されることなく、液晶表
示体を用いた他の機器にも用いることができる。

【００１８】

【発明の効果】以上のように、本発明の液晶表示体の照
明装置によれば、押え部材に、光源からの光をホルダー
に導く反射面を一体に設けたから、簡単な構成からなる
ものでありながら、ＬＥＤ等の光源を液晶表示体の下部
付近に配置しなくても、この光源からの光を効率良く液
晶表示体に導くことができる。よって、ホルダーを薄く
構成でき、装置全体の上下方向をコンパクト化させるこ
とが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の液晶表示体の照明装置を示す斜視図で
ある。

【図２】同照明装置を示す側面断面図である。

【図３】同照明装置を搭載したカメラを示す斜視外観図
である。

【図４】従来の液晶表示体の照明装置を示す側面断面図
である。

【符号の説明】

２０ 液晶表示体 ２２ ホルダー ２３ 基板 ２５ ＬＥＤ（光源） ２７ 押え部材 ２８ 庇部 ２８ａ 反射面

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 液晶表示体と；この液晶表示体に光を導
   く導光材料からなるホルダーと；このホルダーを固定す
   る固定面上においてこのホルダーに隣接させて設けた、
   上記液晶表示体を照明する光源と；上記液晶表示体のホ
   ルダーからの脱落を規制する押え部材と；を備え、 この押え部材は、光源からの光を上記ホルダーに導く反
   射面を一体に備えていることを特徴とする液晶表示体の
   照明装置。
2. 【請求項２】 請求項１において、押え部材は、ホルダ
   ーに装着されたとき上記光源とホルダーに対して所定の
   角度を保ってこの光源上に張り出す庇部を備え、上記反
   射面はこの庇部に備えられている液晶表示体の照明装
   置。