JPH09137365A - ミシン - Google Patents

ミシン

Info

Publication number
JPH09137365A
JPH09137365A JP29958795A JP29958795A JPH09137365A JP H09137365 A JPH09137365 A JP H09137365A JP 29958795 A JP29958795 A JP 29958795A JP 29958795 A JP29958795 A JP 29958795A JP H09137365 A JPH09137365 A JP H09137365A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sewing
trace
range
sewing machine
embroidery frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29958795A
Other languages
English (en)
Inventor
Fumiaki Asano
史明 浅野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP29958795A priority Critical patent/JPH09137365A/ja
Publication of JPH09137365A publication Critical patent/JPH09137365A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)
  • Automatic Embroidering For Embroidered Or Tufted Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 データの縫製範囲がミシンの縫製可能範囲の
ど位置に対応するかを正確、かつ迅速に確認することが
できるミシンを提供することである。 【解決手段】 刺繍枠11による縫製可能範囲をRAM
20に記憶すると共に(S101)、データの縫製範囲
をRAM20に記憶する(S103)。そして、縫製開
始点を縫製可能範囲の例えば中央にセットし(S10
4)、前記縫製範囲が縫製可能範囲からはみ出していな
いか調べる(S105)。はみ出していなければ、トレ
ースキー27bを押して(S110、YES)、縫製範
囲のトレース構成点を順次トレースする(S111)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ミシンに関するも
のであり、特に、刺繍縫製前のトレース制御に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のミシンで刺繍縫製を行う
場合、刺繍縫製するためのデータを取り込み、そのデー
タに付属するデータの縫製範囲を読み出すか、データを
順にみて、そのデータの縫製範囲を求め、ミシンの縫製
可能範囲、つまり、刺繍枠の輪郭内に収まるようにデー
タの縫製位置のセットを、刺繍枠を平行移動させること
で行っていた。さて、通常、ミシンの縫製可能範囲は、
取り付ける刺繍枠により変化するため、オペレータは真
にそのデータの縫製位置や縫製範囲で縫製時に刺繍枠に
縫針が衝突することがないか否かを確認しなければなら
ない。その確認方法として、一般に、縫製データを覆う
四角形のマスクを縫針がトレースする(通常、ミシン頭
部は動かないため生地をセットした刺繍枠を移動する)
手法が広く用いられている。
【0003】なお、トレースする方法として、四角形の
マスクを用いる他に、データのアウトラインをトレース
する方法等も提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の方法によれば、トレース時に縫針が刺繍枠
に衝突することを防ぐため、通常、縫針を上に上げた状
態でトレースが行われるので、針先が刺繍枠内のどの部
分をトレースしているかを正確に見きわめることが難し
かった。その上、通常、一定速度でマスクを一気にトレ
ースするため、刺繍枠に張った生地の枠側ぎりぎりの位
置に縫製しようとする場合、オペレータは同じトレース
を何回も行いながらトレース位置を見極めなければなら
ない。
【0005】本発明は上述した問題点を解決するために
なされたものであり、その目的は、データの縫製範囲が
ミシンの縫製可能範囲のど位置に対応するかを正確、か
つ迅速に確認することができるミシンを提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、本発明の請求項1に記載のミシンは、上下動する縫
針と、加工布を支持し、かつ前記縫針と相対的に移動す
る刺繍枠とを有する刺繍縫製可能なものを対象として、
特に、ミシンにより刺繍縫製するためのデータの縫製範
囲を記憶する第1の記憶手段と、前記第1の記憶手段に
記憶されたデータの縫製範囲を所定のアルゴリズムに従
ってトレース制御するプログラムトレース手段とを備え
ている。従って、前記第1の記憶手段に記憶されたデー
タの縫製範囲を所定のアルゴリズムに従ってトレース制
御することができる。この場合、データの縫製範囲のト
レースをいろいろな選択肢で制御することで、迅速に縫
製位置が明確になり、刺繍枠や生地に対してトレース点
がどのような位置関係かを迅速に確認できる。
【0007】また、請求項2に記載のミシンは、前記縫
製範囲の任意の位置を指定する任意位置指定手段を備
え、前記プログラムトレース手段に用いる前記所定のア
ルゴリズムは、前記任意位置指定手段によって指定され
た前記縫製範囲の任意の位置で前記トレース制御を変化
させるように構成されている。従って、オペレータの自
由意志に基づいて、データの特に確認したい位置、例え
ば、刺繍枠に最も接近した位置等を指定して、容易に確
認することができる。
【0008】また、請求項3に記載のミシンは、前記刺
繍枠と縫針との相対移動に伴って前記縫針の上下動によ
り縫製される縫製可能範囲を記憶する第2の記憶手段を
備え、前記プログラムトレース手段に用いる前記所定の
アルゴリズムは、前記第2の記憶手段に記憶された縫製
可能範囲もしくは前記刺繍枠と前記第1の記憶手段に記
憶されたデータの縫製範囲のトレース点との位置関係に
応じて前記トレース制御を変化させるように構成されて
いる。従って、前記トレース点が前記縫製可能範囲もし
くは前記刺繍枠に対してどのような位置にあるかに応じ
て、例えば、トレース速度を変化させる等の制御が可能
である。
【0009】また、請求項4に記載のミシンは、前記所
定のアルゴリズムとしての前記トレース制御の変化は、
前記第1の記憶手段に記憶されたデータの縫製範囲のト
レース点から、前記第2の記憶手段に記憶された縫製可
能範囲もしくは前記刺繍枠の輪郭までの距離に基づいて
実行するように構成されている。従って、前記トレース
点が、前記縫製可能範囲もしくは前記刺繍枠の輪郭に対
して、その距離が近いか、遠いかに応じて、例えば、ト
レース速度を遅くしたり、速くしたりすることができ
る。
【0010】また、請求項5に記載のミシンは、前記所
定のアルゴリズムとしての前記トレース制御の変化は、
前記第1の記憶手段に記憶されたデータの縫製範囲のト
レース点から、前記第2の記憶手段に記憶された縫製可
能範囲もしくは前記刺繍枠の略中心位置までの距離に基
づいて実行するように構成されている。従って、前記ト
レース点が、前記縫製可能範囲もしくは前記刺繍枠の略
中心に対して、その距離が近いか、遠いかに応じて、例
えば、トレース速度を速くしたり、遅くしたりすること
ができる。
【0011】また、請求項6に記載のミシンは、前記ト
レース制御の変化が、トレースを一旦停止することとし
て設定されている。従って、例えば、前記トレース点が
刺繍枠に極めて接近しているような場合は、トレースを
一旦位停止して、針を上下動する等してそれ等の位置関
係を再確認することができる。
【0012】また、請求項7に記載のミシンは、前記ト
レース制御の変化が、トレース速度を変化させることと
して設定されている。従って、前記トレース点が刺繍枠
に対して接近しているか、離れているかに応じて、トレ
ース速度を変化させることができる。例えば、前記トレ
ース点が刺繍枠に対して接近している位置では他の位置
に対してトレース速度を低下させたり、トレース点が刺
繍枠に対して接近すればするほど、つまり、次第に接近
するに従って、トレース速度を次第に低下させたり、ト
レース点が刺繍枠から次第に遠ざかるに従って、トレー
ス速度を次第に速くする等して、効率的にトレースを行
なうことができる。
【0013】また、請求項8に記載のミシンは、前記所
定のアルゴリズムは互いに異なる複数種類のものからな
り、その複数種類のアルゴリズムの中から任意のものを
選択するアルゴリズム選択手段を備えている。従って、
データや刺繍枠の形状、あるいはそれ等の関連形状等、
その諸状況に適合したアルゴリズムを選択することがで
きる。
【0014】さらに、請求項9に記載のミシンは、前記
複数種類のアルゴリズムの中に、互いにトレース速度を
異ならせる少なくとも二つのアルゴリズムを含んでい
る。従って、前記諸状況に適合したトレース速度用のア
ルゴリズムを選択することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下に、本発明のミシンを具体化
した実施の形態について図を参照しながら説明する。
【0016】図2に示すように、刺繍ミシン本体は、ミ
シンテーブル1上に配置され、後方から前方側に延びる
アーム部2を有して構成されている。前記アーム部2の
先端部には、複数本(この場合6本)の針棒3を備えた
支持ケース4が設けられている。前記各針棒3は、支持
ケース4内に左右方向に配列された状態でそれぞれ上下
動可能に支持されており、前記支持ケース4から突出す
る下端部に、それぞれ縫針5が取付けられている。各縫
針5には、図示しない糸供給源から、例えば、色の互い
に異なる刺繍糸が、糸調子機6及び天秤7を介して供給
されるようになっている。
【0017】前記支持ケース4は、図2に示されるよう
に、前記アーム部2に対してX軸方向に移動可能に取付
けられ、針棒選択モータ8により移動されるようになっ
ている。そして、アーム部2内には、ミシンモータ9の
駆動力を針棒3に伝達して上下駆動させるための駆動機
構が設けられている。この駆動力は、所定の使用位置に
位置された1本の針棒3にのみ伝達されるようになって
おり、従って、針棒選択モータ8により支持ケース4が
移動されることによって、駆動される針棒3、言換えれ
ば刺繍糸の色の種類が変更されるようになっている。
【0018】一方、前記ミシンテーブル1には、前記針
棒3の下方部位に位置してベッド部10が設けられ、図
示はしないが、このベッド部10内に、前記ミシンモー
タ9により駆動される糸輪捕捉機等が設けられている。
この糸輪捕捉機は、前記針棒3と同期して駆動され、前
記縫針5との協働により、加工布Wに刺繍縫目を形成す
るようになっている。
【0019】前記加工布Wは、前記ベッド部10上に、
刺繍枠11により支持されてセットされるようになって
いる。詳しく図示はしないが、刺繍枠11は、外枠とそ
の外枠内に着脱可能に嵌り込む内枠とから構成され、そ
れら外枠と内枠との間に前記加工布Wを挟み込むことに
より、その加工布Wを内枠内にぴんと張渡した状態に支
持するようになっている。
【0020】そして、この刺繍枠11は、水平移動機構
12により、X軸及びY軸方向に自在に移動されるよう
になっている。この水平移動機構12は、Y軸方向移動
枠13を、Y軸送りモータ14(図3参照)によりミシ
ンテーブル1上をY軸方向に移動させると共に、前記刺
繍枠11(外枠)に連結されたX軸方向移動枠15を、
X軸送りモータ16(図3参照)によりY軸方向移動枠
13に沿ってX軸方向に移動させるように構成されてい
る。
【0021】なお、この場合、刺繍枠11としては、図
示のものだけでなく、その他にも円形等の、形や大きさ
の異なる複数種類が用意されており、その内の一つの刺
繍枠11がミシンテーブル1上(X軸方向移動枠15)
に交換可能にセットされるようになっている。
【0022】以上のように構成された各機構は、ミシン
テーブル1に内蔵されたマイクロコンピュータ等からな
る制御装置17により制御されるようになっている。こ
の制御装置17は、図3に示すように、CPU18,R
OM19,RAM20をバス21により相互に接続して
構成され、さらに、前記バス21に入出力インターフェ
イス22が接続されている。
【0023】この入出力インターフェイス22には、前
記ミシンモータ9,X軸送りモータ16,Y軸送りモー
タ14及び針棒選択モータ8を夫々駆動するためのモー
タ駆動回路23,24,25,26が接続されている。
これによって、制御装置17は、RAM20に記憶され
た刺繍データや、ROM19に記憶された制御プログラ
ム等に基づいて、ミシンモータ9,X軸送りモータ1
6,Y軸送りモータ14及び針棒選択モータ8を制御
し、加工布Wに対する刺繍形成動作を自動的に実行する
ようになっている。
【0024】そして、図2にも示すように、前記ミシン
テーブル1の後方側部位には、コントロールボード2
7、例えば、LCDディスプレイからなる表示装置28
及びフロッピーディスクドライブ(FDD)29が設け
られ、前記入出力インターフェイス22に接続されてい
る。詳しく図示はしないが、前記コントロールボード2
7には、縫製作業を実行させるための開始キー27a、
トレースに際して操作されるトレースキー27b、トレ
ースアルゴリズムの変更に際して操作される変更キー2
7c、番号を入力する際に操作される番号キー27d、
刺繍枠の移動に際して操作される矢印キー27e、入力
された番号等をキャンセルする場合に操作されるキャン
セルキー27f等が設けられている。
【0025】そして、RAM20は、図4に示すよう
に、縫製データを一時的に記憶するステッチデータ記憶
エリア20A、そのステッチデータの縫製範囲を記憶す
るデータ縫製エリア記憶エリア20B、現在とりつけら
れている刺繍枠を用いた場合の縫製可能範囲を記憶する
枠縫製可能エリア記憶エリア20C、カウンタエリア2
0D、トレースアルゴリズムやトレース速度のパラメー
タを記憶するトレースアルゴリズム(速度)記憶エリア
20E等が設けられている。
【0026】なお、前記RAM20の特にデータ縫製エ
リア記憶エリア20Bは、ミシンにより刺繍縫製するた
めのデータの縫製範囲を記憶する第1の記憶手段を構成
するものであり、また、RAM20の特に前記枠縫製可
能エリア記憶エリア20Cは、前記刺繍枠11と縫針5
との相対移動に伴って前記縫針5の上下動により縫製さ
れる縫製範囲を記憶する第2の記憶手段を構成するもの
である。
【0027】本実施の形態は以上に説明した如く構成さ
れる。
【0028】以下に、前記構成に基づく作用に付いて説
明する。
【0029】さて、刺繍枠による縫製可能範囲が図5
(a)に示される範囲(a1−a2−a3−a4)で、
データの縫製範囲が図5(b)に示される長方形(b1
−b2−b3−b4)であった場合、処理の流れは次の
ようになる。先ず図1に示すように刺繍枠の縫製可能範
囲を手動的または自動的に記憶する。図5の場合は構成
点数として4、構成点座標としてa1,a2,a3,a
4を記憶する事になる(S101、Sはステップを示
す。以下同様)。そして、ステッチデータをFDDにセ
ットされたFD等から読み込み(S102)、そのデー
タに付属している縫製範囲(マスク)を記憶する。ここ
では構成点数として4、構成点座標としてb1,b2,
b3,b4を記憶する(S103)。そして、ここでは
簡略的に示すため、縫製開始点は中央にセットされるも
のとする(S104)。
【0030】続いて、縫製範囲が縫製可能範囲をはみ出
していないかを確認するチェック演算を行い(S10
5)、はみ出しか否かを判断する(S106)。この場
合、最初から縫製範囲が縫製可能範囲を越えるような大
きなデータは入力されないものとする。そして、S10
6でYESならはみ出し方向等を警告表示し(S10
7)、S108へ進む。また、NOならばそのままS1
08に進み、矢印キー27eが押されたか否かを判定す
る(S108)。そして、YESならば、その押された
矢印の方向に縫製開始点を移動させ(S109,実際に
は、刺繍枠が矢印と反対方向に動く)、一方、NOなら
ば、トレースキー27bが押されたか否かを判定する
(S110)。ここで、YESならば、トレースルーチ
ン(S111)を行い、NOであれば、直接S112へ
進む。
【0031】このS112では、変更キー27cが押さ
れたか否かを判定し(S112)、YESならば、トレ
ースアルゴリズム変更ルーチン(S113)へ進み、S
105へ戻る。もしも、NOならば、さらに開始キー2
7aが押されたか否かを判定し(S114)、ここで、
NOならば、S105に戻り、YESならば、本ミシン
は縫製を開始する(S115)。
【0032】次に、トレースルーチン(S111)につ
いて、図6を参照しながら詳細に説明する。このトレー
スルーチンは、本発明のプログラムトレース手段として
機能する。トレースする際は、後で細かな制御をやり易
くするため、図5(b)に示すように縫製範囲構成点の
他に、細かいピッチとなるように、トレース構成点を設
定する(S201,ここではp1〜p14)。トレース
構成点は細かいピッチでなく、トレース経路を数式等で
表し、連続点として取り扱う等、他の方法も考えられ
る。そして、次に、RAM20上のトレースアルゴリズ
ム記憶エリア20Eに記憶されているトレースアルゴリ
ズム(速度)に従い、トレース経路(トレース構成点)
をトレースする(S202)。
【0033】ここで、トレースアルゴリズムやトレース
速度はオペレータによって変更が可能であり、その一例
として、例えば、図7の方法がある。ここでは選択対象
となるトレースアルゴリズムやトレース速度を番号と共
に表示し(S301)、番号キー27dを押すことによ
って選択し(S303)、RAM20のトレースアルゴ
リズム記憶エリア20Eの部分に記憶される(S30
4)。前記S303及びS304の処理工程は、本発明
のアルゴリズム選択手段として機能する。
【0034】また、トレースアルゴリズムは、例えば、
図8,図9,図11,図12のような複数の方法が考え
られる。図8,図9は、トレース構成点の縫製可能範
囲、または中心位置からの距離に付いて速度を変えた
り、一旦停止させるアルゴリズムである。ミシンを一旦
停止させたときは、オペレータが縫針を手動若しくは自
動で生地面ギリギリの所まで下ろすことが出来、例え
ば、枠ギリギリの所でぶつからないか否かを判定するの
に便利である。そして、そのようなところは通常一番外
側の縫製範囲構成点であることが多く、その構成点を自
動的に判別して自動的にトレース速度を低下させたり、
一旦停止させたり出来るのでなお一層便利である。
【0035】次に、前記各種トレースアルゴリズムに付
いて詳しく説明する。
【0036】図8のトレースアルゴリズムでは、先ず、
トレース経路の構成点数を変数Nに代入し(S40
1)、前記経路構成点のカウンタCを1にセットしてお
く(S402)。次に、S403からS405で、全構
成点に付いて、各構成点から縫製可能範囲(または枠の
中心位置)までの距離を演算し、それを配列変数L
(C)に順次代入していく(L(C)のCは構成点のカ
ウンタ)。それが終了したら、カウンタCを1に戻し
(S406)、各構成点間毎にL(C)×P(S403
で枠の中心位置から求めた場合は、P/L(C))に比
例する枠移動速度で次々と最後の構成点までトレースす
る(S407〜S409)。この方法により、枠に近い
ほど、つまり、外側ほどトレース速度が落ちるようにな
る。従って、オペレータは、枠に近い(縫針が枠に近
い)ところほどゆっくり縫針と枠との位置関係を観察す
ることができるようになる。
【0037】図9のトレースアルゴリズムでは、S50
1〜S505までは図8のS401〜S405と同様で
ある。そして、縫製可能範囲から一番遠い(枠に一番近
い)ところとなる、最も小さなL(C)となるカウンタ
Cの番号を変数Mに記憶する(S506)。カウンタC
を1に戻し(S507)、C番点から順に一定速度で最
後の構成点までトレースさせるが(S508〜S51
3)、M番目の点となったところ(S508でYE
S)、即ち、縫針が最も外側(縫針が最も枠に近い)と
ころで、トレースを一旦停止させ(S509)、開始キ
ー27aが押されるまで元に戻らない(S510)。こ
の方法により、オペレータは一旦停止したところで、手
作業で縫針を生地まで下ろしてみるなり、縫針が刺繍枠
にぶつからないか確実に観察することができるようにな
る。
【0038】さて、図10は任意のトレース構成点に付
いて、個別に一旦停止したり、トレース速度の低下を設
定するルーチンであり、図11や図12のアルゴリズム
を行うときに事前の設定ルーチンとして働かせる。図1
0のルーチンでは、トレース構成点とその番号を表示し
(S601)、番号キー27dを押すと、その番号の構
成点を一旦停止(または低速度トレース)としてRAM
20上に記憶する(S603〜S604)。前記S60
3〜S604の処理工程は、本発明の任意位置指定手段
として機能する。
【0039】図11のトレースアルゴリズムでは、先
ず、トレース経路の構成点数を変数Nに代入し(S70
1)、前記経路構成点のカウンタCを1にセットしてお
く(S702)。次に、図10で事前に設定された停止
構成点以外は、一定速度で順に最後の構成点までトレー
スする(S703〜S708)が、C番点が停止構成点
である場合は(S703でYES)、トレースを一旦停
止させ(S704)、開始キー27aが押されるまで待
つ(S705)。この方法により、オペレータは任意の
点でトレース停止させることができるので、刺繍枠に近
い点に限らず、既に縫製済みの別の刺繍柄等との位置合
わせ確認にも利用することができるようになる。
【0040】図12も、図11と同様に図10で予めセ
ットされた構成点について、同様なアルゴリズムで低速
度トレースを行う(S803〜S807)。ここでは通
常の1/3の速度でトレースを行う(S805)。
【0041】以上説明したように、本発明の刺繍ミシン
は、データの縫製範囲のトレースをいろいろな選択肢で
制御することで、迅速に縫製位置が明確になり、刺繍枠
や生地、あるいは既に生地に縫製済みの別刺繍柄に対し
てもどこにあるかを迅速に確認できる。
【0042】尚、本実施例ではデータの縫製範囲、刺繍
枠の縫製可能範囲が長方形で表されているが、縫製可能
範囲は円形、楕円形、多角形等他の形状であっても構わ
ないし、データ側の縫製エリアも4角形以外の形状やデ
ータのアウトライン等であっても構わないことは言うま
でもない。
【0043】また、本実施例ではトレースアルゴリズム
をオペレータが選択できるようにしているが、どのアル
ゴリズムを選択するかを縫製データに予め記憶させてお
いたり、どの構成点で一旦停止させるか等を縫製データ
に予め記憶させておく等してもよい。
【0044】その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲
で、種々の態様が適用できる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したことから明らかなように、
本発明の請求項1に記載のミシンによれば、特に、ミシ
ンにより刺繍縫製するためのデータの縫製範囲を記憶す
る第1の記憶手段と、前記第1の記憶手段に記憶された
データの縫製範囲を所定のアルゴリズムに従ってトレー
ス制御するプログラムトレース手段とを備えているの
で、データの縫製範囲のトレースをいろいろな選択肢で
制御することができ、迅速に縫製位置が明確になり、刺
繍枠や生地に対してトレース点がどのような位置関係か
を迅速に確認することができる。
【0046】また、請求項2に記載のミシンによれば、
前記縫製範囲の任意の位置を指定する任意位置指定手段
を備え、前記プログラムトレース手段に用いる前記所定
のアルゴリズムは、前記任意位置指定手段によって指定
された前記縫製範囲の任意の位置で前記トレース制御を
変化させるように構成されているので、オペレータの自
由意志に基づいて、データの特に確認したい位置、例え
ば、刺繍枠に最も接近した位置等を指定して、容易に確
認することができる。
【0047】また、請求項3に記載のミシンによれば、
前記刺繍枠と縫針との相対移動に伴って前記縫針の上下
動により縫製される縫製可能範囲を記憶する第2の記憶
手段を備え、前記プログラムトレース手段に用いる前記
所定のアルゴリズムは、前記第2の記憶手段に記憶され
た縫製可能範囲もしくは前記刺繍枠と前記第1の記憶手
段に記憶されたデータの縫製範囲のトレース点との位置
関係に応じて前記トレース制御を変化させるように構成
されているので、前記トレース点が前記縫製可能範囲も
しくは前記刺繍枠に対してどのような位置にあるかに応
じて、例えば、接近した位置ではトレース速度を低下さ
せる等の変化が可能であり、トレース点と刺繍枠との位
置関係を容易に確認することができる。
【0048】また、請求項4に記載の刺繍ミシンによれ
ば、前記所定のアルゴリズムとしての前記トレース制御
の変化は、前記第1の記憶手段に記憶されたデータの縫
製範囲のトレース点から、前記第2の記憶手段に記憶さ
れた縫製可能範囲もしくは前記刺繍枠の輪郭までの距離
に基づいて実行するように構成されているので、前記ト
レース点が、前記縫製可能範囲もしくは前記刺繍枠の輪
郭に対して、その距離が近いか、遠いかに応じて、例え
ば、トレース速度を遅くしたり、速くしたりして、トレ
ース点と刺繍枠との位置関係を容易に確認することがで
きる。
【0049】また、請求項5に記載のミシンによれば、
前記所定のアルゴリズムとしての前記トレース制御の変
化は、前記第1の記憶手段に記憶されたデータの縫製範
囲のトレース点から、前記第2の記憶手段に記憶された
縫製可能範囲もしくは前記刺繍枠の略中心位置までの距
離に基づいて実行するように構成されているので、前記
トレース点が、前記縫製可能範囲もしくは前記刺繍枠の
略中心に対して、その距離が近いか、遠いかに応じて、
例えば、トレース速度を速くしたり、遅くしたりして、
トレース点と刺繍枠との位置関係を容易に確認すること
ができる。
【0050】また、請求項6に記載のミシンによれば、
前記トレース制御の変化が、トレースを一旦停止するこ
ととして設定されているので、例えば、前記トレース点
が刺繍枠に極めて接近しているような場合は、トレース
を一旦停止し、針を上下動する等してそれ等の位置関係
を容易に再確認することができる。
【0051】また、請求項7に記載のミシンによれば、
前記トレース制御の変化が、トレース速度を変化させる
こととして設定されているので、前記トレース点が刺繍
枠に対して接近しているか、離れているかに応じて、ト
レース速度を変化させ、効率的にトレースを行なうこと
ができる。
【0052】また、請求項8に記載のミシンによれば、
前記所定のアルゴリズムは互いに異なる複数種類のもの
からなり、その複数種類のアルゴリズムの中から任意の
ものを選択するアルゴリズム選択手段を備えているの
で、データや刺繍枠の形状、あるいはそれ等の関連形状
等、その諸状況に適合したアルゴリズムを選択すること
ができ、従って、常に、トレース点と刺繍枠との位置関
係を容易に確認することができる。
【0053】また、請求項9に記載のミシンによれば、
前記複数種類のアルゴリズムの中に、互いにトレース速
度を異ならせる少なくとも二つのアルゴリズムを含んで
いるので、前記諸状況に適合したトレース速度用のアル
ゴリズムを選択することができ、トレース点と刺繍枠と
の位置関係を一層容易に確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態のミシンによる処理動作を示すフ
ローチャートである。
【図2】ミシンの外観を示す斜視図である。
【図3】ミシンを駆動制御するための電気的制御回路構
成を示すブロック図である。
【図4】RAMの記憶エリアを示す図である。
【図5】縫製可能範囲及び縫製範囲を示す図である。
【図6】トレースルーチンを示すフローチャートであ
る。
【図7】トレースアルゴリズム変更ルーチンを示すフロ
ーチャートである。
【図8】トレースアルゴリズムを示すフローチャートで
ある。
【図9】トレースアルゴリズムの他の例を示すフローチ
ャートである。
【図10】トレース構成点を選択するためのフローチャ
ートである。
【図11】トレースアルゴリズムの他の例を示すフロー
チャートである。
【図12】トレースアルゴリズムの他の例を示すフロー
チャートである。
【符号の説明】
5 縫針 11 刺繍枠 17 制御装置 18 CPU 20 RAM 27 コントロールボード

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 上下動する縫針と、加工布を支持し、か
    つ前記縫針と相対的に移動する刺繍枠とを有する刺繍縫
    製可能なミシンにおいて、 ミシンにより刺繍縫製するためのデータの縫製範囲を記
    憶する第1の記憶手段と、 前記第1の記憶手段に記憶されたデータの縫製範囲を所
    定のアルゴリズムに従ってトレース制御するプログラム
    トレース手段と、 を備えたことを特徴とするミシン。
  2. 【請求項2】 前記縫製範囲の任意の位置を指定する任
    意位置指定手段を備え、 前記プログラムトレース手段に用いる前記所定のアルゴ
    リズムは、前記任意位置指定手段によって指定された前
    記縫製範囲の任意の位置で前記トレース制御を変化させ
    ることを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  3. 【請求項3】 前記刺繍枠と縫針との相対移動に伴って
    前記縫針の上下動により縫製される縫製可能範囲を記憶
    する第2の記憶手段を備え、 前記プログラムトレース手段に用いる前記所定のアルゴ
    リズムは、前記第2の記憶手段に記憶された縫製可能範
    囲もしくは前記刺繍枠と前記第1の記憶手段に記憶され
    たデータの縫製範囲のトレース点との位置関係に応じて
    前記トレース制御を変化させることを特徴とする請求項
    1に記載のミシン。
  4. 【請求項4】 前記所定のアルゴリズムとしての前記ト
    レース制御の変化は、前記第1の記憶手段に記憶された
    データの縫製範囲のトレース点から、前記第2の記憶手
    段に記憶された縫製可能範囲もしくは前記刺繍枠の輪郭
    までの距離に基づいて実行することを特徴とする請求項
    3に記載のミシン。
  5. 【請求項5】 前記所定のアルゴリズムとしての前記ト
    レース制御の変化は、前記第1の記憶手段に記憶された
    データの縫製範囲のトレース点から、前記第2の記憶手
    段に記憶された縫製可能範囲もしくは前記刺繍枠の略中
    心位置までの距離に基づいて実行すること特徴とする請
    求項3に記載のミシン。
  6. 【請求項6】 前記トレース制御の変化は、トレースを
    一旦停止することであることを特徴とする請求項2乃至
    請求項5のいずれかに記載のミシン。
  7. 【請求項7】 前記トレース制御の変化は、トレース速
    度を変化させることであることを特徴とする請求項2乃
    至請求項5のいずれかに記載のミシン。
  8. 【請求項8】 前記所定のアルゴリズムは互いに異なる
    複数種類のものからなり、その複数種類のアルゴリズム
    の中から任意のものを選択するアルゴリズム選択手段を
    備えたことを特徴とする請求項1に記載のミシン。
  9. 【請求項9】 前記複数種類のアルゴリズムの中に、互
    いにトレース速度を異ならせる少なくとも二つのアルゴ
    リズムを含むことを特徴とする請求項8に記載のミシ
    ン。
JP29958795A 1995-11-17 1995-11-17 ミシン Pending JPH09137365A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29958795A JPH09137365A (ja) 1995-11-17 1995-11-17 ミシン

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29958795A JPH09137365A (ja) 1995-11-17 1995-11-17 ミシン

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09137365A true JPH09137365A (ja) 1997-05-27

Family

ID=17874569

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29958795A Pending JPH09137365A (ja) 1995-11-17 1995-11-17 ミシン

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09137365A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001120867A (ja) * 1999-10-27 2001-05-08 Juki Corp ミシンの縫い範囲確認装置
US6289831B1 (en) 1999-03-25 2001-09-18 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine capable of tracing an embroidery area
US6298799B1 (en) 2000-03-30 2001-10-09 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine capable of tracing embroidery area
WO2006118309A1 (ja) * 2005-05-02 2006-11-09 Tokai Kogyo Mishin Kabushiki Kaisha 刺繍ミシン及び刺繍スタート位置設定方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6289831B1 (en) 1999-03-25 2001-09-18 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine capable of tracing an embroidery area
JP2001120867A (ja) * 1999-10-27 2001-05-08 Juki Corp ミシンの縫い範囲確認装置
US6298799B1 (en) 2000-03-30 2001-10-09 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Sewing machine capable of tracing embroidery area
WO2006118309A1 (ja) * 2005-05-02 2006-11-09 Tokai Kogyo Mishin Kabushiki Kaisha 刺繍ミシン及び刺繍スタート位置設定方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7460925B2 (en) Embroidery sewing machine
JP5427438B2 (ja) ミシン
JPH06319879A (ja) 刺繍ミシン並びに刺繍ミシンに用いられる記憶媒体
JPH11123293A (ja) ミシンの制御装置
JP4364115B2 (ja) ミシン
JP3224636B2 (ja) 被加工布と刺繍枠との位置合わせ機能付きミシン。
JP2014105401A (ja) 刺繍データ生成装置、ミシン、及び刺繍データ生成プログラム
JPH06316855A (ja) 刺繍ミシンの制御装置
JPH09137365A (ja) ミシン
JP5507066B2 (ja) スティップリング模様縫い可能なミシン
JPH0363091A (ja) 自動縫製ミシン
JPH0357479A (ja) 模様縫いミシン
JP2778210B2 (ja) 止め縫いデータ作成装置
JP2005131248A (ja) 自動縫製ミシン
JP4576547B2 (ja) ミシン
WO2005068703A1 (ja) ミシン及びその縫製枠の退避制御方法
JPH04161192A (ja) ミシンの刺繍データ作成装置
JP2003117275A (ja) ミシンの制御装置
JPH0724160A (ja) 刺繍ミシン
JP3737748B2 (ja) ボタン付けミシン
JP3817039B2 (ja) 刺繍縫いミシン
JP3511940B2 (ja) ミシン
JP2001190876A (ja) 千鳥縫いミシン
JP2013208403A (ja) 穴かがり縫いミシン
JPH06263A (ja) 刺繍ミシン