JPH09135815A - 医療用画像表示装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、拡大して表示される断層画像を任
意の領域に変更することのできる医療用画像表示装置を
提供することを目的とする。 【解決手段】 断層画像を表示し得る画像表示手段と、
この画像表示手段の表示画面に表示される断層画像の
内、所望とする領域を指定する領域指定手段と、この領
域指定手段で指定された領域の断層画像を所定の倍率に
拡大して表示する拡大表示手段と、この拡大表示手段で
拡大され前記表示画面に表示される表示領域を変更する
変更手段とを備えて構成される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、Ｘ線ＣＴ装置や核
磁気共鳴装置を用いて被検体から得られる医療用画像を
表示するのに用いられる医療用画像表示装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】Ｘ線ＣＴ，核医学，ＭＲＩやＸ線撮像装
置などの医療用検査装置から得られた各種の医療用画像
は、ワークステーションなどコンピュータ装置を含む機
器で構成された医療用画像表示装置で表示される。

【０００３】このような医療用画像表示装置は、得られ
た医療用画像を表示するためのディスプレイを有し、こ
のディスプレイに目的とする医療用画像を適宜表示し、
さらにはこの表示された医療用画像をもとに診断を行う
ために、操作内容に応じた複数の機能が予めアプリケー
ションとして用意されている。これらの操作内容は、例
えばメニュー形式に構成され、画面の所定位置に表示さ
れた項目（操作メニュー項目）を選択することにより操
作内容が選択され、決定される。

【０００４】また、３次元の医療用画像は、通常ディス
プレイに３次元的に表示されるが、上記操作メニュー項
目の一つを選択することにより、断層像表示とすること
ができる。この断層像表示では、正面から見た断層像
（Ａ断層像），上から見た断層像（Ｂ断層像），横から
見た断層像（Ｃ断層像）の３つを表示することができ
る。さらに、これら３断層像の断層画像は、臨床におい
て使用する際にマウス等の座標入力装置を用いて指定す
ることにより、その領域を拡大した（いわゆるパーシャ
ルした）パーシャル画像を表示することができる。ま
た、表示されたパーシャル画像は、上記操作メニュー項
目の一つを選択し座標入力装置を用いて指定することに
より、拡大して表示できるようにもなっている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の医療用画像表示装置は、表示画面上で指定され
た断層画像の部分的領域の拡大を行うことはできるもの
の、この拡大して表示される断層画像の領域をシフト
（平行移動）することはできなかった。すなわち、指定
された領域を拡大し、表示することはできるものの、こ
の拡大状態のままで他の領域を指定し、当該指定された
領域の拡大表示を得ることはできなかった。

【０００６】すなわち、他の領域の拡大表示画像を得る
ためには、一旦、通常表示に戻すための操作を行い、こ
の通常表示の状態で表示する領域を改めて指定した後
に、再度拡大のための操作をしなければならない。その
ため、操作が繁雑になり、時間がかかるようになること
から、観察する領域を何回と無く変更するような場合に
は、ますます診断時間が長くなり、診察におけるスルー
プットを悪いものとしていた。

【０００７】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、簡単な操作で拡大して表示される断層画像を任意の
領域に変更することのできる医療用画像表示装置を提供
することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本願請求項１記載の発明
にかかる医療用画像表示装置は、断層画像を表示し得る
画像表示手段と、この画像表示手段の表示画面に表示さ
れる断層画像の内、所望とする領域を指定する領域指定
手段と、この領域指定手段で指定された領域の断層画像
を所定の倍率に拡大して表示する拡大表示手段と、この
拡大表示手段で拡大され前記表示画面に表示される表示
領域を変更する変更手段とを有し、前記変更手段で表示
領域が変更されたときには当該変更された表示領域の断
層画像が順次拡大されて表示されることを要旨とする。

【０００９】本願請求項１記載の発明にかかる医療用画
像表示装置によれば、拡大された断層画像が表示された
画面上で前記断層画像を移動させる機能を有するので、
簡単な操作で所望とする部位を変更しつつ断層像を拡大
して表示させることができる。

【００１０】本願請求項２記載の発明にかかる医療用画
像表示装置は、請求項１の構成に加えて、拡大表示手段
に前記領域指定手段で指定された表示領域の表示倍率を
任意の倍率に設定する倍率設定手段を有することが特徴
である。

【００１１】本願請求項３記載の発明にかかる医療用画
像表示装置は、請求項１及び請求項２の構成に加えて、
画像表示手段に表示される断層画像が医療用検査装置か
ら得られた断層像の３次元画像であることが特徴であ
る。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明に係る実施の形態の
一例を図面を参照して説明する。図１は本発明に係る医
療用画像表示装置の構成を示したブロック図である。

【００１３】図１に示すように、この医療用画像表示装
置は、マルチタスクＯＳを搭載し、様々な処理を行うた
めのソフトウェアを含むワークステーション等のコンピ
ュータ本体と同じ構成であり、ＣＰＵ１１０，画像メモ
リ１２０，画像処理装置１３０，表示装置１４０，入力
装置１５０を有する。そして、この医療用画像表示装置
は、上記コンピュータ本体にデータ収集装置１６０が接
続され、データ収集装置１６０を介してガントリ１７０
が接続されている。

【００１４】ＣＰＵ１１０は、コンピュータ各部の制御
をするとともに、データ収集装置１６０を介してガント
リ１７０から得た断層像の画像に、前述の従来技術で示
したような操作内容に応じた機能の処理を行う。表示装
置１４０は、前記医療用画像の表示及び処理した断層画
像の表示を行うためのものであり、画像メモリ１２０
は、表示装置１４０に表示すべき画像データを格納する
ためのものである。画像処理装置１３０は、デコンボリ
ューションやバックプロジェクション、断層画像の回転
などの画像処理を行って、表示すべき３次元の医療用画
像を構成するためのものである。

【００１５】入力装置１５０には、キーボードやマウス
などのポインティングデバイスが用いられており、入力
装置１５０から操作を指示するようになっている。ガン
トリ１７０は、Ｘ線ＣＴなどの断層像のデータを得るた
めのものであり、データ収集装置１６０は、ガントリ１
７０で得た断層像のデータを収集し、上記コンピュータ
本体に与える。

【００１６】このような構成により、ガントリ１７０か
らの被検体のデータはデータ収集装置１６０を介して上
記コンピュータ本体に与えられ、画像処理装置１３０で
画像処理された後に、被検体の医療用画像が表示装置１
４０に表示される。前述の従来例と同様に、入力装置１
５０からの操作により、上記操作メニュー項目の一つを
選択することにより、所望の処理が行えるようになって
いる。

【００１７】そして、前述の従来例と同様、Ａ断層像，
Ｂ断層像，Ｃ断層像の３つを表示することができるとい
う断層像表示も可能になっている。図２は、断層像表示
の処理を選択した場合の操作メニューの表示を示したも
のであり、図３（ａ）は、断層像表示を選択した場合の
Ａ断層像，Ｂ断層像，Ｃ断層像の３つの表示を示したも
のである。図３（ａ）では各断層像は拡大されない状態
で表示され、入力装置１５０からの操作により、操作メ
ニューの表示が現れるようになっている。

【００１８】図５は、図２の操作メニューの表示が現れ
た時の処理のブロックダイアグラムを示したものであ
り、次のように、図２の操作メニューと対応した処理が
ある。

【００１９】図２において、マウスの操作により次の処
理を選択することができる。まず、「カーソルの表示」
では、Ａ断層像，Ｂ断層像，Ｃ断層像の３つの断層像カ
ーソルが外側のみの表示が行われ、「厚みカーソルの処
理」では、断層像カーソルをはさんで反対側の厚みカー
ソルも同時に移動する［対象］の処理と、カーソルをは
さんで対の厚みカーソルには関係なく現在つかんでいる
カーソルのみを移動する［独立］の処理とを選択するこ
とができる。

【００２０】図５を参照するに「表示形式５０７」で
は、アキシャル、コロナル、サジタル、オブリーク画像
の１つを選択し、選択された画像は５１２サイズで表示
される。「断層像位置」では、断層像カーソルの位置、
画像の回転角度を入力し、断層画像が表示される。「オ
プション」は、断層像カーソルの位置、画像の角度など
の表示方法が指定される。「フィルタ」では、断層画像
にかけたいフィルタを選択する処理が行われる。

【００２１】「画像セーブ」では、アキシャル、コロナ
ル、サジタル、オブリーク画像のうちセーブしたい画像
を選択し、５１２サイズに拡大してセーブする処理が行
われる。「ＵＮＤＯ５０６」は、一つ前に行ったカーソ
ル及び厚みカーソルの移動、回転の操作を取り消す処理
が行われ、もう一度おすと操作の取り消しを行う前の状
態に戻るようになっている。「オブリーク表示」では、
オブリーク画像を表示し、「曲面表示」では、曲断層像
画像を表示する。「展開断面のみ」では、オリエンテー
ション表示、オブリーク表示が非表示になる。「計測処
理」は、画像に点を指定し距離、角度を求める。「オリ
ンエンテーション表示」は、表面表示画像を表示する処
理である。

【００２２】「パーシャル５０４」は、表示された断層
像のうち、マウスの操作により切り出し領域を指定し
（図３（ａ）の斜線部）、断層像の画像データのうちこ
の領域にある画像データの一部を拡大し、ＭＰＲ表示を
行う処理を行う。図３（ａ）の斜線部のように指定した
場合、図３（ｂ）のように表示される。「全画像５０
５」は、拡大（パーシャル）した断層画像をもとに戻す
処理が行われる。

【００２３】「パーシャル５０４ａ」の処理を行うと、
図２の「パーシャル」の表示から「シフト５０４ｂ」の
表示に変わる。そして、「シフト５０４ｂ」の表示があ
るときに、マウスの操作によりＭＰＲカーソルを指定し
移動させる。例えば、図４（ａ）の斜線部に示すような
領域が移動し、断層像の画像データのうちこの領域にあ
る画像データを移動させ、図４（ｂ）のような表示を行
う処理を行う。これが、本発明の画像表示装置の特徴的
な点である。

【００２４】図６は、「パーシャル」の処理（断層像の
拡大）のときの操作を示したものである。まず、マウス
の操作により、「パーシャル」の処理で拡大された断層
像を横切る断層像カーソルを指定し、この断層像カーソ
ルを断層像のうち画像の見たい部分が表示されるように
移動する。このとき、表示されている断層像のうち断層
像カーソルだけが移動する。

【００２５】そして、マウスの操作により、メニュー上
の［シフト］キーをクリックすると、断層像カーソルが
３断層像の各中心になるようにＣＰＵはシフト後の断層
画像を作成し、作成された画像データは画像メモリに書
き込まれる。これによって、断層像が移動する。このよ
うにして、断層像カーソルの移動にともなって、パーシ
ャル画像が移動し、表示される。マウスの操作により、
断層像カーソルを上下左右に動かすことによって、この
断層像カーソルの移動に応じてパーシャルされた断層像
画像が移動し、リアルタイムで断層像画像が表示され
る。

【００２６】このように、本発明にかかる医療用画像表
示装置によれば、マウスなどの入力装置からの操作によ
り、ＭＰＲカーソルを指定し移動させるという簡単な操
作によって、拡大された前記３次元の断層画像が表示さ
れた画面上で拡大された断層像を移動させて表示するこ
とができる。これによって、簡単な操作で拡大された断
層像を表示させることができる。

【００２７】

【発明の効果】本願請求項１記載の発明にかかる医療用
画像表示装置によれば、拡大された画像が表示された画
面上で表示領域を移動させる機能を有するので、簡単な
操作で順次拡大された断層画像を表示させることができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明にかかる医療用画像表示装置のハードウ
ェア構成を示した図。

【図２】断層像表示の処理を選択した場合の操作メニュ
ーの表示を示した図。

【図３】断層像表示を選択した場合のＡ断層像，Ｂ断層
像，Ｃ断層像の３つの表示を示した図。

【図４】断層像表示を選択した場合のＡ断層像，Ｂ断層
像，Ｃ断層像の３つの表示を示した図。

【図５】操作メニューの表示が現れた時の処理のブロッ
クダイアグラムを示した図。

【図６】断層像の拡大のときの操作を示した図。

【符号の説明】

１１０ ＣＰＵ １２０ 画像メモリ １３０ 画像処理装置 １４０ 表示装置 １５０ 入力装置 １６０ データ収集装置 １７０ ガントリ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 被検体の断層画像を表示し得る画像表示
   手段と、 この画像表示手段の表示画面に表示される断層画像の
   内、所望とする領域を指定する領域指定手段と、 この領域指定手段で指定された領域の断層画像を所定の
   倍率に拡大して表示する拡大表示手段と、 この拡大表示手段で拡大され前記表示画面に表示される
   表示領域を変更する変更手段とを有し、前記変更手段で
   表示領域が変更されたときには当該変更された表示領域
   の断層画像が順次拡大されて表示されることを特徴とす
   る医療用画像表示装置。
2. 【請求項２】 前記拡大表示手段は、前記領域指定手段
   で指定された表示領域の表示倍率を任意の倍率に設定す
   る倍率設定手段を有することを特徴とする請求項１記載
   の医療用画像表示装置。
3. 【請求項３】 前記画像表示手段に表示される断層画像
   は医療用検査装置から得られた断層像の３次元画像であ
   ることを特徴とする請求項１または請求項２記載の医療
   用画像表示装置。