JPH09135787A - ロール巻トイレットペーパーの片手取紙保持器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】随時、片手のみにて、取紙、切断が行える、ロ
ール巻トイレットペーパー保持器の提供を目的とする。 【構成】保持したロール紙１の、紙取り出し口５より、
余分の間隔を持たせた箇所に、摩擦弾性体４を介して紙
切断刃３、を設けた構成である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、ロール巻になったト
イレットペーパーの、保持器に関するものである。（以
降、ロール紙の保持器と称する）

【０００２】

【従来の技術】従来のロール紙の保持器の殆んどは、回
転できるようにして支持したロール紙の上に、ロール紙
を抑え、また、切断するための遊動する板を被せただけ
の構造であった。そのため、紙を取り出した後、切断す
るためには、遊動する切断用板が持ち上がらぬよう、ま
た、ロール紙の回転を阻止し、切断用板の先端とロール
紙を密着させるために、もう片方の手等で切断用板を抑
えないと、紙の切断ができなかった。 そのため、片手
しか使えない身障者の人は勿論の事、普通の人でも場合
によって、片手が塞がり使えないような時にも、紙の切
断が困難という欠点があった。その上、紙を切断した後
も、ロール紙側の切断片は、切断板の先端下に停留した
ままのため、次回の取紙に際しては、切断板を持ち上
げ、或いはロール紙を回転させるなどして、切断紙片を
切断板の外まで出させて、紙を取り出す、という操作が
必要であった。そのため、紙の引き出し切断を、数回に
亙って繰り返し行う時など、手慣れぬと可成の手間がか
かる場合もあった。 又、その外、ロール紙も種々、紙
質の硬軟とか加工の違った物等が市販され、従来の保持
器の場合、ある種のロール紙では、ロール紙間の密着度
の強いものがあって剥がすのに困難したり、二枚合わせ
のロール紙が一枚しか剥がせなかったりと、種類によっ
ては可成操作困難な事も多く見受けられた。 そのた
め、現在多くのロール紙には、少しでも切断や取紙を容
易にするために、一定間隔にミシン目、を施したものが
多いが、これとてもミシン目で引き切り、切断するため
には、従来の保持器ではもう一方の手等で、切断板を抑
えてロール紙の動きを阻止しないと、切断できないた
め、勿論、片手だけでは切断できず、また、一方、ミシ
ン目の位置も、殊に薄暗いトイレ室内等では判別し難い
ために、折角のミシン目の配慮も、取紙の容易さに対し
ても、中々有効な利用もし難い事が多かった。何れにし
ても、従来の保持器にては、片手のみにて操作できない
のは勿論、通常にても手慣れぬと、殊に切断後の取紙
に、煩わしい手間がかかる事があった。そのため、客人
を迎えるような処では、一々紙を取り出し、三角形に折
って取り出し紙片を出して置く、等の煩わしい配慮さえ
必要としていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この発明は、従来のロ
ール紙の保持器の、取紙時の煩わしさと、片手のみにて
はロール紙の切断ができない、という欠点を解決するた
めのものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明のロール紙の保
持器は、図面の図１、２に示す如く、紙切断刃（３）
を、保持器の紙取り出し口（５）より前方に、必要とす
る取紙片の長さだけの間隔を持たせた箇所に設け、紙切
断後にその間隔部分の紙を、紙取り出し口（５）に、次
回紙取り出し用の取紙用紙片として放出させる。また、
固定片（２）に設けた摩擦弾性体（４）で、ロール紙の
動きを阻止し、それを、固定された切断刃（３）で切断
させる事を特徴とするものである。

【０００５】

【作用】そのため、本発明によるロール紙の保持器は、
常時、紙取り出し口（５）に、取紙用の紙片を出してい
るため、随時、即座に取紙する事が可能であり、更に、
切断も、保持器と一体の摩擦弾性体（４）と切断刃
（３）で、ロール紙の動きを阻止し切断させるため、従
来の保持器のように、別の手先等で切断板を抑えて切断
する、という操作の必要もないため、取紙した手で引き
続き切断もできる。そのため、取紙、切断の一連の操作
が、片手だけでも簡易に行えるものである。

【０００６】

【実施例】この構造を、理解しやすく、また図面を繁雑
になさないために、保持器本体の支持部分を省略して描
いた図面、図１に示す如く、回転できるようにして保持
したロール紙（１）の下部に、保持器本体に固定され、
ロール紙の横幅を擁する幅を持ち、下方、紙取り出し口
（５）から、更に前方に向って延びた、横Ｌ字形の（取
紙用紙片を作るための）固定片（２）を設け、この固定
片（２）の前方先端部には、図に示す如く、同じ幅の
（決して指先を傷つけたりしない程度の、鋭利ではな
い）紙切断用の鋸歯状を刻んだ刃（３）を設置し、更
に、固定片（２）の内側には、（紙切断時に際して紙を
固定し、切断刃に密着させて切断を容易にし、且つ、紙
が横にずれたりする事のないように抑える為の）紙に対
し摩擦抵抗が大きく、且つ弾力性を持った、例えばスポ
ンシゴムの如き摩擦弾性体（４）を取り付けた構造であ
る。さて、図１に示す状態から、ロール紙を取紙するた
めに、取り出し口（５）の下方に垂れているロール紙
（１）の紙片を取り、下方に引き出して必要の量だけを
取紙する。次に、取紙したロール紙（１）を切断するた
めに、今度は、図２に示すように、前方に引き出し、更
に、固定片先端の刃（３）に当てるため、斜め上方に引
き上げると、ロール紙（１）は、固定片（２）に張り付
けられた摩擦弾性体（４）に角度を変えて当たる事によ
り、その摩擦抵抗を大きく受けて圧触し、これを圧縮し
ながら、且つ、動きを阻止されつつ、引っ張り張力を保
ったまま、固定片（２）の前方先端の切断刃（３）に圧
着する。続いて、切断するために、その状態の紙（１）
を、従来の保持器同様、上横に引き払うようにする事に
より（摩擦抵抗、及び張力が働き、固定しているため、
擦れたりする事なく、又、鋭くない切断刃にても）容易
に切断、取紙する事ができる。そして切断、取紙した
後、保持器側のロール紙（１）は、切断によって張力が
緩み、圧縮されていた摩擦体（４）が、弾性によって復
元する事により、摩擦体（４）及び、切断刃（３）か
ら、絡み付いたりする事なく引き離され、その余分な間
隔分の残留紙片が、固定片（２）後方の紙取り出し口
（５）に、次回取紙用紙片として垂れ下がり、再び第一
図の状態に戻る。これを、取紙、切断の度毎に繰り返す
ものである。

【０００７】

【発明の効果】この発明のロール紙の保持器は、ロール
紙の取紙、切断、と使用後も、常時、取り出し口（５）
に、取紙用片（１）を出しているため、随時、即座に片
手だけで取紙する事ができ、又、切断も、その片手だけ
で切断する事ができるため。片手しか使えない身障者の
人は勿論の事、通常の人でも片手が塞がっている場合に
も容易に取紙、切断する事ができる。又、従来のように
一々三角形に折って取り出し紙片を出して置く、等の手
間も必要とせず、又、ロール紙の種別とか、ミシン目の
識別などにも関係なく、随時、片手だけでも操作使用す
る事ができるものである。また、図３の保持器正面図
に、理解し易く原理的に示すように、ロール紙の巻芯部
を保持器に設けた摩擦部７に、バネ６等で、ある程度押
し付ける事により、ロール紙の使用が進み、巻径が小さ
くなるにつれて摩擦度が増して、そのため、ロール紙の
巻径の大小に影響される事なく、摩擦弾性体４、及び切
断刃３に接触するために、殆ど最後まで無駄なく取紙、
切断が可能である。尚、この発明によるロール紙の保持
器は、ロール巻のトイレットペーパーに限らず、その他
の、類似したロール紙にも応用できるものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】（不要支持部分を省いた保持器の）取紙、前後
の側面図。

【図２】（不要支持部分と、ロールの一部を省いた保持
器の）取紙中の側面図。

【図３】保持器の正面図。

【符号の説明】

１はロール紙。２は固定片。３は紙切断刃。４は摩擦弾
性体。５は紙取り出し口。６はバネ。７は摩擦部。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 保持したロール紙の切断部を、取り出し
   口より余分な間隔を隔てた箇所に設けて、次回取紙用紙
   片を作る、ロール巻トイレットペーパーの片手取紙保持
   器。