JPH09134085A - 加熱装置 - Google Patents

加熱装置

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JPH09134085A
JPH09134085A JP31487495A JP31487495A JPH09134085A JP H09134085 A JPH09134085 A JP H09134085A JP 31487495 A JP31487495 A JP 31487495A JP 31487495 A JP31487495 A JP 31487495A JP H09134085 A JPH09134085 A JP H09134085A
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JP
Japan
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film
layer
pressure
conductive
heating device
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JP31487495A
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English (en)
Inventor
Tatsunori Ishiyama
竜典 石山
Akira Hayakawa
亮 早川
Takuya Tsujimoto
卓哉 辻本
Koichi Okuda
幸一 奥田
Hiroyuki Oba
浩幸 大羽
Kazuo Suzuki
一雄 鈴木
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Original Assignee
Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、フィルム加熱定着方式の加熱装置
において、フィルムに対する静電的要因によるトナーオ
フセットの発生を実質的に無くして、トナーオフセット
による弊害を防止することを目的としている。 【解決手段】 ステー7に支持されたヒータ3と接触し
て回転自在に配設された耐熱性の定着フィルム1と、該
定着フィルム1を介して上記ヒータ3に圧接し回転自在
に配設された加圧ローラ2とを備えた加熱装置におい
て、定着フィルム1に導電層を設け、さらに加圧ローラ
2のいずれか1層を導電化し、該加圧ローラ2に導電ブ
ラシ11等を接触させて抵抗素子12等を介して接地す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、レーザー
ビームプリンター、ファクシミリ、マイクロフィルムリ
ーダープリンター、画像表示装置、記録機等の画像形成
装置に用いられる加熱装置であって、耐熱性フィルムに
加熱体を接触させ、耐熱性フィルムを介して形成される
加熱体と加圧部材との圧接部に、未定着トナー像を担持
した記録材を挟持搬送しながら加熱する加熱装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば画像の加熱定着等のための
記録材の加熱装置としては、所定の温度に維持された加
熱ローラと、弾性層を有して該加熱ローラに圧接する加
圧ローラによって記録材を挟持搬送しつつ加熱する熱ロ
ーラ方式の加熱装置が多用されている。また、フラッシ
ュ加熱方式、オーブン加熱方式など種々の方式、構成の
ものが知られており、実用化されている。
【0003】しかしながら、最近では省電力化及び本体
電源投入時から出力されるまでの時間の短縮化等の理由
により、特開昭63−313182号公報、特開平2−
157878号公報等に記されているような、固定支持
された加熱体と、該加熱体に対向圧接しつつ搬送される
耐熱性フィルム(定着フィルム)と、該フィルムを介し
て記録材を加熱体に密着させる加圧部材とを有し、加熱
体の熱をフィルムを介して記録材へ付与させることで記
録材面に形成担持されている未定着画像を記録材面に加
熱定着させる方式(フィルム加熱定着方式)の加熱装置
が提案されている。
【0004】このようなフィルム加熱定着方式の加熱装
置の一例を図8に示し以下に説明する。図8において、
101はエンドレスベルト状の耐熱性の定着フィルムで
あり、主として基層に厚さ20〜80μmのポリイミド
フィルムを用い、その外面側(記録材との対面側)に記
録材P上のトナー像Tとの離型性を保つために厚さ5〜
20μmのPTFEやPFAの離型層をコートしたもの
が用いられる。そして、この円筒形の定着フィルム10
1は下記のフィルム内面ガイド部材107に対してルー
ズに嵌め込んで支持してあり、矢印方向に回転自在とな
っている。
【0005】103は加熱体としてのヒータであり、記
録材Pの搬送方向に直交する方向を長手とする絶縁性、
高耐熱性、低熱容量のヒータ基板104と、該ヒータ基
板104の表面側に長手に沿って印刷して形成された通
電発熱体層105とを基本構成とする全体に低熱容量の
ものであり、該ヒータ103を横断面半円弧桶形のフィ
ルム内面ガイド部材(ステー)107に通電発熱体層形
成面側を露呈させて断熱して固定保持させてある。ま
た、該ヒータ基板104の通電発熱体層形成面側と反対
側のヒータ基板裏面側には、ヒータ検温素子106(例
えばサーミスタ)が接触して配設されており、ヒータ1
03の温度制御は、該ヒータ検温素子106によるヒー
タ103の検知温度が一定になるように通電発熱体層1
05への通電を制御することにより行われている。
【0006】また、102は加圧部材としての加圧ロー
ラ(圧接ローラ、バックアップローラ)であり、芯金1
02aと、シリコーンゴム等の離型性の良いゴム弾性層
102bとからなり、ヒータ103との間に定着フィル
ム101を挟ませて、付勢手段(図示せず)で例えば総
圧4〜15kgの当接圧をもって対向圧接させてあり、
記録材Pの搬送方向に対しモータを含む駆動系(図示せ
ず)で図中反時計方向に回転駆動される。そして、円筒
形の定着フィルム101は、この加圧ローラ102の回
転に伴ってヒータ103の下面に密着摺動してフィルム
内面ガイド部材107の周りを回転するが、このときヒ
ータ面とフィルム内面の摺動摩擦を低減するために、両
者の間に耐熱性のグリスを介在させている。
【0007】上記のような加熱装置において、フィルム
101と加圧ローラ102との間に記録材Pが導入さ
れ、定着ニップ部Nを通過することで、ヒータ103の
熱エネルギーをフィルム101を介して記録材Pに付与
し、記録材P上のトナー像Tを加熱定着する。
【0008】従って、このようなフィルム加熱定着方式
の加熱装置は、非常に熱容量が小さく、昇温の速い加熱
体を用いることができるため、ヒータ106が所定の温
調温度に達するまでの時間を大きく短縮することができ
るようになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例においては、記録材Pの未定着トナーTの一部がフ
ィルム表面に転移して付着する、いわゆるトナーオフセ
ット現象が生じることがあった。
【0010】トナーオフセット(以下、オフセットとい
う)の発生は、一般的に温度的要因によるものと、静電
的要因のものとに大別でき、前者の温度的要因のオフセ
ットは、加熱装置でのトナー温度が低過ぎて定着されず
にオフセットするいわゆる低温オフセットと、逆にトナ
ー温度が高すぎて液状にトナーが溶けて生じる高温オフ
セットがあり、これらは用いる現像剤の特性、記録材搬
送速度、加圧力、温度制御手段を適切に定めることによ
って防止できる。
【0011】一方、後者の静電的要因のオフセットは、
記録材上の帯電トナーが静電的にフィルムに転移するも
のである。この現象は記録材の種類、環境、加圧部材の
材質、抵抗等に大きく依存するため、その制御は困難で
あり、オフセットによる弊害、例えばオフセットトナー
の再転写による記録材汚れ、オフセットトナーが加圧部
材に付着して生ずる加圧部材のトナー汚れにより、記録
材の加圧部材に対する巻き付き等が発生することがあっ
た。
【0012】そこで、本発明は、フィルム加熱定着方式
の加熱装置において、フィルムに対する静電的要因によ
るトナーオフセットの発生を実質的に無くして、トナー
オフセットによる上記のような弊害を防止することを目
的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第1の発明
によれば、上記目的は、エンドレスベルト状に形成され
た耐熱性フィルムと、該耐熱性フィルムに接触するよう
に配設された加熱体と、上記耐熱性フイルムを介して該
加熱体と圧接するように配設された加圧部材と、上記耐
熱性フィルムを介して形成される該加圧部材と上記加熱
体の圧接部にて、上記加熱体の熱エネルギーを記録材に
付与する加熱装置において、上記耐熱性フィルム及び加
圧部材が導電層を有し、上記加圧部材は接地されている
ことにより達成される。
【0014】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記目的は、上記第1の発明において、耐熱性フィルム
の導電層からの接地抵抗を1012Ω・cm〜1015Ω・
cmとすることにより達成される。
【0015】さらに、本出願に係る第3の発明によれ
ば、上記目的は、上記第1の発明または第2の発明にお
いて、加圧部材が抵抗素子を介して接地されることによ
り達成される。
【0016】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記目的は、上記第1の発明または第2の発明におい
て、加圧部材が抵抗成分を有する部材を介して接地され
ることにより達成される。
【0017】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記目的は、上記第1の発明または第2の発明にお
いて、加圧部材自体が抵抗成分を有することにより達成
される。
【0018】また、本出願に係る第6の発明によれば、
上記目的は、上記第1の発明ないし第5の発明のいずれ
か一において、加圧部材の導電層が加圧部材の表面に露
出しており、該表面が接地されていることにより達成さ
れる。
【0019】さらに、本出願に係る第7の発明によれ
ば、上記目的は、上記第1の発明ないし第5の発明のい
ずれか一において、加圧部材の導電層が芯金に接触して
おり、該芯金が接地されていることにより達成される。
【0020】また、本出願に係る第8の発明によれば、
上記目的は、エンドレスベルト状に形成された耐熱性フ
ィルムと、該耐熱性フィルムに接触するように配設され
た加熱体と、上記耐熱性フイルムを介して該加熱体と圧
接するように配設された加圧部材と、上記耐熱性フィル
ムを介して形成される該加圧部材と上記加熱体の圧接部
にて、上記加熱体の熱エネルギーを記録材に付与する加
熱装置において、上記加圧部材は導電層を有して接地さ
れていることにより達成される。
【0021】さらに、本出願に係る第9の発明によれ
ば、上記目的は、上記第8の発明において、加圧部材が
抵抗素子を介して接地されることにより達成される。
【0022】また、本出願に係る第10の発明によれ
ば、上記目的は、上記第8の発明において、加圧部材が
抵抗成分を持つ部材を介して接地されることにより達成
される。
【0023】さらに、本出願に係る第11の発明によれ
ば、上記目的は、上記第8の発明において、加圧部材自
体が抵抗成分を有することにより達成される。
【0024】また、本出願に係る第12の発明によれ
ば、上記目的は、上記第8の発明ないし第11の発明の
いずれか一において、加圧部材の導電層は加圧部材の表
面に露出しており、該表面が接地されていることにより
達成される。
【0025】さらに、本出願に係る第13の発明によれ
ば、上記目的は、上記第8の発明ないし第11の発明の
いずかれ一において、加圧部材の導電層は芯金に接触し
ており、該芯金が接地されていることにより達成され
る。
【0026】つまり、本出願に係る第1の発明において
は、耐熱性フィルムを介して形成される加熱体と加圧部
材との圧接部に、未定着トナー像を担持した記録材が搬
送されてくると、未定着トナー像は該圧接部にて上記加
熱体からの熱を受けて溶融し、記録材上に定着されるこ
ととなるが、圧接部から排出される記録材の後端が該圧
接部から分離する際等に、耐熱性フィルムにトナーと逆
極性の電荷が発生する場合があった。しかし、本出願に
係る第1の発明によれば、この電荷は耐熱性フィルムの
導電層を通って加圧部材の導電層に移動し、アースへと
移動するか、もしくは加圧部材に蓄積されるため、上記
耐熱性フィルム表面に蓄積することがなく、耐熱性フィ
ルム表面でトナーを静電気的に引き付けることがないた
め、オフセットを発生させることがない。
【0027】また、加圧部材を接地すると、未定着トナ
ー像を記録材上に保持するために記録材背面に付与され
た電荷も加圧部材を介してリークする場合が考えられる
が、本出願に係る第2の発明によれば、上記第1の発明
において、耐熱性フィルムの導電層からの接地抵抗を1
12Ω・cm〜1015Ω・cmとしたことにより、この
ような電荷のリークを無くし、記録材背面電荷のリーク
によるオフセットを防ぎ、リークによる電気的誤動作を
防ぐ。
【0028】さらに、本出願に係る第3の発明によれ
ば、上記第1の発明または第2の発明において、加圧部
材は抵抗素子を介して接地したので、加熱体が割れる等
の故障が発生した場合でも、過度の電流が流れることが
なく、安全性を確保する。また、上述のように耐熱性フ
ィルムから電荷を除去する。
【0029】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記第1の発明また第2の発明において、加圧部材は抵
抗成分を有する部材を介して接地されているので、加熱
体が割れる等の故障が発生した場合でも、過度の電流が
流れることがなく、安全性を確保し、上述のように耐熱
性フィルムから電荷を除去する。
【0030】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記第1の発明または第2の発明において、加圧部
材自体が抵抗成分を有し、接地されているので、加熱体
が割れる等の故障が発生した場合でも、過度の電流が流
れることがなく、安全性を確保し、上述のように耐熱性
フィルムから電荷を除去する。
【0031】また、本出願に係る第6の発明によれば、
上記第1の発明ないし第5の発明のいずれか一におい
て、加圧部材の導電層は加圧部材の表面に露出してお
り、該表面が接地されているので、加圧部材の導電層が
加圧部材の表層である場合は勿論のこと、内部の層であ
る場合でも、耐熱性フィルムからの電荷の除去を確実に
行い、かつ、安全性を確保する。
【0032】さらに、本出願に係る第7の発明によれ
ば、上記第1の発明ないし第5の発明のいずれか一にお
いて、加圧部材の導電層は芯金に接触しており、該芯金
が接地されているので、加圧部材の表面が汚れた場合で
も、耐熱性フィルムからの電荷の除去を確実に行い、か
つ、安全性を確保する。
【0033】また、本出願に係る第8の発明によれば、
耐熱性フィルムを介して形成される加熱体と加圧部材と
の圧接部に、未定着トナー像を担持した記録材が搬送さ
れてくると、未定着トナー像は該圧接部にて上記加熱体
からの熱を受けて溶融し、記録材上に定着されることと
なるが、圧接部から排出される記録材の後端が該圧接部
から分離する際等に、耐熱性フィルムにトナーと逆極性
の電荷が発生する場合があった。しかし、本出願に係る
第8の発明によれば、記録材が圧接部に搬送されてこな
い時には、耐熱性フィルムと加圧部材は接触しているた
め、耐熱性フィルムに導電層を設けなくても、この電荷
は加圧部材の導電層に移動し、アースへと移動するか、
もしくは加圧部材に蓄積されるため、上記耐熱性フィル
ム表面に電荷が蓄積することがなく、耐熱性フィルム表
面でトナーを静電気的に引き付けることがないため、オ
フセットを発生させることがない。
【0034】さらに、本出願に係る第9の発明によれ
ば、上記第8の発明において、加圧部材は抵抗素子を介
して接地したので、加熱体が割れる等の故障が発生した
場合でも、過度の電流が流れることがなく、安全性を確
保する。また、上述のように耐熱性フィルムから電荷を
除去する。
【0035】また、本出願に係る第10の発明によれ
ば、上記第8の発明において、加圧部材は抵抗成分を有
する部材を介して接地されているので、加熱体が割れる
等の故障が発生した場合でも、過度の電流が流れること
がなく、安全性を確保し、上述のように耐熱性フィルム
から電荷を除去する。
【0036】さらに、本出願に係る第11の発明によれ
ば、上記第8の発明において、加圧部材自体が抵抗成分
を有し、接地されているので、加熱体が割れる等の故障
が発生した場合でも、過度の電流が流れることがなく、
安全性を確保し、上述のように耐熱性フィルムから電荷
を除去する。
【0037】また、本出願に係る第12の発明によれ
ば、上記第8の発明ないし第11の発明のいずれか一に
おいて、加圧部材の導電層は加圧部材の表面に露出して
おり、該表面が接地されているので、加圧部材の導電層
が加圧部材の表層である場合は勿論のこと、内部の層で
ある場合でも、耐熱性フィルムからの電荷の除去を確実
に行い、かつ、安全性を確保する。
【0038】さらに、本出願に係る第13の発明によれ
ば、上記第8の発明ないし第11の発明のいずれか一に
おいて、加圧部材の導電層は芯金に接触しており、該芯
金が接地されているので、加圧部材の表面が汚れた場合
でも、耐熱性フィルムからの電荷の除去を確実に行い、
かつ、安全性を確保する。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を添付図
面に基づいて説明する。
【0040】(第1の実施形態)まず、本発明の第1の
実施形態を図1ないし図5に基づいて説明する。図1は
本発明の第1の実施形態におけるフィルム加熱定着方式
の加熱装置の概略図である。このフィルム加熱定着方式
の加熱装置の基本構成は図8と同様であり、図8と重複
する箇所の詳しい説明は省略する。
【0041】図1において、加熱体であるヒータ3はフ
ィルムの移動方向と略直交する方向に設けられ、厚さ1
mmの良熱伝導性のセラミック基板4と、このセラミッ
ク基板4の図中下面に設けられた抵抗発熱体5から成
り、ステー7に固定保持されている。セラミック基板4
の上面には、温度検知素子としてのサーミスタ6が設け
られており、このサーミスタ6で検知された温度は電気
信号としてA/Dコンバータ8に送られ、これを介して
CPU9に入力される。CPU9はこの入力信号に基づ
いてACドライバ10を駆動させ、ヒータ温度を適正に
するために抵抗発熱体5への通電電力を制御している。
【0042】次に、耐熱性フィルムたる定着フィルム1
は、本実施形態の場合は図2に示すような層構成となっ
ており、ポリイミド、ポリエーテルケトン、ポリエーテ
ルスルフォン、ポリエーテルイミド、ポリパラバン酸等
の耐熱性、絶縁性を有するものをベースとして、これに
金属ホウ化物粉末等の熱伝導率の高いフィラーを混合、
分散させて、厚さ50μm程度の円筒形状のフィルムに
成形したものを基層1aとし、この基層1a上の記録材
対向側に導電性ウィスカー、カーボンブラック、グラフ
ァイト等の導電性のフィラーを分散させたプライマーを
導電層1bとして厚さ5μm程度に積層コートさせ、更
にこの導電層1bの上に、導電性ウィスカー、カーボン
ブラック、グラファイト等の導電材を分散させて導電性
を付与したPFA、PTFE等のフッ素樹脂やシリコー
ン樹脂からなる厚さ10μm程度の離型層1cを形成さ
せている。但し、本発明では簡単に基層1aの記録材対
向側にカーボン等の導電材を分散させ、前述の離型層1
cよりも更に導電化を図ったPFA、PTFE等のフッ
素樹脂層を積層した2層構成のフィルムでも使用するこ
とができる。また、これ以外にも表面からの層構成を以
上の様に構成すれば、基層に更に何層設けても使用可能
である。
【0043】次に、加圧ローラ2は図1に示してあるよ
うに金属の芯金2aの周りにローラの弾性層2bとして
シリコーンゴム、フッ素ゴムが用いられており、その外
周面上には接着層としてのプライマー層2cを介してカ
ーボンブラック、グラファイト等の導電性フィラーを分
散させたPFA、FEP、PTFE等のフッ素樹脂をコ
ーティングもしくはチューブ形状にして被覆し、その表
面抵抗値が106Ω・cm以下となるような離型層2d
を設けてある。また、加圧ローラ2は図2に示されてい
る通り、長手方向において必ずフィルム導電層に接する
様に配置してある。
【0044】この加圧ローラ2の外周には、図1に示す
ように、例えばカーボンブラシ、金属ブラシ等の様にロ
ーラ表面を摩耗させない様に構成した導電性のブラシ1
1を軽く接触させてあり、該ブラシ11は抵抗値108
〜1010Ω・cmの抵抗素子12を介してアースGに接
続することにより接地してある。なお、この導電性のブ
ラシの代わりに、導電性のローラ、板等の形状の部材を
用いても良く、当接方向についても、順方向、カウンタ
方向のどちらでも良い。また、当接位置に関しては、定
着部以外の部分で記録材搬送の妨げとならない場所であ
れば、どこでも良いが、トナー、紙粉等による汚れによ
って接点不良を生じさせないように加圧ローラ2の非通
紙部領域に設置することが望ましい。
【0045】以上のような本実施形態の加熱装置を、反
転現像方式を用いたレーザビームプリンタに適応させた
場合には、記録材Pは転写工程(図示せず)において背
面にトナー帯電極性(マイナス)と逆極性のプラスの電
荷が与えられトナー像Tを静電気的に記録面に保持した
状態で加熱装置へ搬送され、フィルム1を介して形成さ
れているヒータ3と加圧ローラ2で定着ニップ部Nに導
かれてトナー像Tが加熱定着される。
【0046】通常、このような転写工程を有する画像形
成装置では、像担持体から転写帯電手段により記録材に
転写された未定着トナーは、記録材背面に注入された未
定着トナーとは逆極性の転写電荷により記録材に強く静
電的に保持されている。
【0047】従って、フィルム1が常に記録材Pに対し
てトナーと同極性(マイナス)の電位を維持していれ
ば、フィルム1と記録材P間の電界が小さくなり、トナ
ーがフィルム1へ向かう力が減少し、オフセットを防止
できる。
【0048】しかしながら、本発明者等の実験によれ
ば、トナーを静電気的に保持するために記録材Pに与え
られたトナー帯電極性と逆極性の転写電荷が、記録材表
面に接触する定着フィルム1に蓄積し、この蓄積した電
荷によりトナーが定着フィルム1に吸着され、オフセッ
トが発生する場合があることが判明した。
【0049】この電荷が蓄積される現象は、特に記録材
の吸湿度が低く、記録材表面がチャージし易い状態のと
き、記録材の後端が定着ニップ部Nから分離される場合
に顕著に現れる。
【0050】このため、本発明では前述したようにこの
フィルム1表面に蓄積されたプラスの電荷を除去するた
め、フィルムの最表層の離型層1cに導電材を分散させ
てあり、これにより、フィルム中間層としての導電層1
bへプラスの電荷が徐々に逃げていくように構成してい
る。そして、この中間層の導電層1bに逃げた電荷は、
図2の構成でフィルム1の非通紙部に露出させてある部
分Aから加圧ローラ2の表層である離型層2dへと伝わ
るが、この離型層2dは導電化してあるため、電荷はこ
の離型層2dを伝わり導電ブラシ11からアースGへと
移動し、その結果定着フィルム1の最表層である離型層
1cはトナーと同極性となり、上記オフセットを防止す
ることができる。
【0051】しかしながら、この構成では、加圧ローラ
2の表層である離型層2dへの電荷の移動は、フィルム
1に蓄積したプラス電荷だけではなく、記録材Pの背面
からも直接に生ずるため、トナーを記録材に保持する力
が弱まり、前述のオフセットとは異なるオフセットが生
ずることがあった。
【0052】この現象は、特に記録材Pが通常の紙では
なくて昨今広く用いられている誘電体フィルムの両面に
約109〜1012Ω・cmの表面抵抗を有するような中
抵抗物質層をコーティングしたサンドイッチ構造のOH
P用透明シートである場合に顕著であった。
【0053】このようなOHPシートの記録面(トナー
像のある面)には、像担持体からの記録材分離過程にお
いて転写帯電工程で付与された転写電荷量+Qに依存し
た逆電荷−Qが、剥離放電によって付与されており、本
発明者等による実験結果では、逆電荷−Qは転写電荷+
Qに対して約50〜90%の電荷量であった。
【0054】従って、背面転写電荷+Qの加圧ローラ2
を介してのリークがあると、OHPシート上では記録面
の剥離電荷が残存するため、トナー像の静電気力による
保持力は急激に減衰し、オフセットが発生し易くなって
いると考えられる。
【0055】例えば、図1の加熱装置のように、加圧ロ
ーラ2の表層である離型層2dに導電ブラシ11を接触
させて接地させる場合に、導電ブラシ11とアースGと
の間に種々の抵抗を介在させ、3M社製のOHPシート
(表面抵抗約1012Ω・cm)を用いて、このOHPシ
ート通紙時の抵抗を流れる電流とオフセットレベルを調
べたところ、表1のような結果であった。
【0056】
【表1】
【0057】表1に示すように、介在させた抵抗が10
12Ω・cm以下となると、OHPシート背面の転写電荷
(プラス)が加圧ローラ2の表層である離型層2dを伝
わってアースGにリーク電流が流れ始め、介在させた抵
抗を低くするにつれてこのリーク電流は増大し、このリ
ーク電流に比例してオフセットはその程度がだんだんと
悪くなっている。
【0058】一方、抵抗値が1012Ω・cm以上ではリ
ーク電流は観測されないため、オフセットが発生しなく
なる。
【0059】また、加圧ローラ2を接地せずにフロート
状態とした場合にも、転写電荷のリークは減少されるの
で、静電オフセットを軽減することは可能であるが、連
続プリント動作を行った場合あるいは低湿環境下におい
ては、加圧ローラのチャージアップによって周囲の導体
にリークする可能性があり、この電荷のリークによって
機械が電気的誤動作を生じるという危険性がある。
【0060】そこで、本実施形態では、図1のように、
加圧ローラ表面に接触させてある導電ブラシ11とアー
スGとの間に、1012Ω・cm〜1015Ω・cmの抵抗
素子12を設けており、加圧ローラ2が一定電圧以上に
ならないように抵抗素子12の値に上限を設定した。
【0061】本発明に係る実験によれば、加圧ローラ2
の電圧は、+500V〜+1000Vが適正であった。
これによって加圧ローラ2のチャージアップに伴って発
生する放電を防止し、装置の電気的誤動作を防ぐことが
できるようになり、更に温調制御の暴走等によりヒータ
が割れた時ヒータの通電率がフィルム導電部とショート
して電流が加圧ローラ表面を伝わって直接アースGに流
れることがないため、安全性についても確保されること
になる。
【0062】但し、実際の抵抗値としては107Ω・c
m以上であれば、実用上支障がない程度に安全性を確保
できる。また、上述した様な構成以外でも、フィルムの
導電層を加圧ローラを介して接地する場合には、表層の
みを導電化した加圧ローラの他に、図3(a)に示すよ
うに、表面の離型層と弾性層を接着するプライマー層を
導電化したもの、また図3(b)に示すように、弾性層
を導電化したもの、さらに図3(c)に示すように、プ
ライマー層と弾性層を導電化したもの、また図3(d)
に示すように、プライマー層と離型層を導電化したもの
など、加圧ローラ2の層の内少なくとも1層に導電層を
設けることによって、同様な効果を得ることは可能であ
る。
【0063】しかし、加圧ローラ2の表層が導電性では
ないものの場合には、当然OHPシートのオフセットの
発生はなくなるが、前述したようなフィルム1に蓄積し
た電荷を除去することができなくなるので、この様な加
圧ローラを使用する場合には、図4に示したように、定
着フィルム1に設けた導電層1bと加圧ローラ2が接触
する部分Aで加圧ローラ側の導電層2eを露出させ、か
つ、この導電層2eから導電ブラシ11を介し、さらに
抵抗素子12を介して接地すれば良い。更に、加圧ロー
ラの導電層部を露出させなくても、加圧ローラ端面から
フィルム導電層との導通をとっても構わないし、加圧ロ
ーラ表面にピンホール状に穴を開けて導通をとる構成で
も良い。
【0064】以上の様に構成することで、オフセットを
防止することが可能となり、これによって常に安定して
良好な画像が得られるようになると共に、フィルム破
損、ヒータ割れ等の発生に対しても、過度の電流が流れ
ないため、安全性についても良好な結果が得られるよう
になる。
【0065】更に本実施形態では、導電ブラシ等の導電
部材とアース間に抵抗素子を介しているが、導電部材を
抵抗素子と同じ抵抗値をもつ部材で代用させても、同様
な効果を得ることができることは明らかである。また、
本実施形態のように、加圧ローラを用いた系では、加圧
ローラ自体を導電化したり、また、図5に示した様に、
先に述べた加圧ローラの導電化したプライマー層2cの
端面等から芯金2aへの導通をとるように構成してお
き、この芯金2aから接点をとり抵抗素子12を介して
接地させるか、または、芯金軸受け等を利用してこれを
抵抗部材で構成しても良い。この方法をとると、加圧ロ
ーラ表面に導電部材を接触させて導通をとらなくて済む
ため、汚れに強い構成となる。
【0066】(第2の実施形態)次に、本発明の第2の
実施形態を図6に基づいて説明する。なお、第1の実施
形態との共通箇所には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0067】本実施形態は、前述の実施形態で示した図
1の装置において、導電ブラシ11とアース間に設けた
抵抗素子の役割を加圧ローラの表層に持たせ、表層の抵
抗値管理を行う様にしたものである。
【0068】図6に示したように、本実施形態において
もフィルム1の中間層に導電層1bを設け、この導電層
1bから導通をとった。電荷は、加圧ローラ表層2fの
抵抗層を通って導電ブラシ11へ流入しアースGに移動
する。この加圧ローラ表層2fは、PFAチューブ、あ
るいはダイキン工業(株)製のフッ素ゴムラテックス
(商品名GLS213)等によって形成される離型層に
金属酸化物、及びカーボン等の導電材を数%混合、分散
させることによって、抵抗値を所定の値となるようにし
ている。
【0069】導電ブラシ等の接点の設置位置は第1の実
施形態と同じく非通紙部が好ましく、また抵抗値管理を
行う必要があるため、定着フィルム1の導電層から接点
までが1012Ω・cm〜1013Ω・cmとなるような位
置に設定する。この測定は定着フィルムの導電層と本体
アース間の抵抗値を高抵抗計(250V〜1000V印
加)で行って設定する。
【0070】この様に加圧ローラの抵抗値を、フィルム
の導電層から接地までの抵抗値が1012Ω・cm〜10
15Ω・cmになるようにすれば良いことから、加圧ロー
ラの表面から芯金までの抵抗値を1012Ω・cm〜10
15Ω・cmになるように導電性フィラー(カーボンブラ
ック、金属酸化物粉末等)を分散させる等して抵抗値制
御を行い、芯金から直接摺動接点を介して接地したり、
芯金軸受を利用してこれを導電化し接地させる方法をと
ることによってオフセットの発生と安全性の面で同様な
効果を得ることができる。
【0071】(第3の実施形態)次に、本発明の第3の
実施形態を図7に基づいて説明する。なお、第1の実施
形態との共通箇所には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0072】本実施形態においては、第1の実施形態及
び第2の実施形態で用いた定着フィルムの様なフィルム
内の導電層を設けずに、絶縁性のフィルムを使用した。
【0073】この場合、加圧ローラの表面を導電化する
ことによって、非通紙時(紙間)において、フィルム表
面を加圧ローラで除電し、フィルムのチャージアップ、
残留電荷の除去を防止できるようにし、かつ、加圧ロー
ラ表面を抵抗素子を介して接地することによって加圧ロ
ーラから転写電荷がリークすることによって発生するO
HPシートのオフセットが効果的に防止できるようにし
ている。また、この時の抵抗素子の値を1012Ω・cm
〜1015Ω・cmと設定するため、安全性も確保でき
る。但し、実際上は107Ω・cm以上であれば、実用
上支障のない程度に安全性を確保できる。
【0074】本実施形態の構成を図7に示した。1dが
単層の絶縁性を有した定着フィルムである。加圧ローラ
2は表層2gのみ導電性を有したものを用いている。但
し、全てが導電性の加圧ローラを用いても構わないが、
弾性層に導電材を分散させない系の方がより低硬度のロ
ーラができるため、定着性等に有利である。本実施形態
ではフィルムの電荷を除去するため、少なくとも加圧ロ
ーラ表面は導電性を有していなければならない。また、
この表層2gは第1の実施形態と同様に抵抗素子12を
介して接地されており、これ以外の方法でも同様な効果
を得ることができることは第1の実施形態で証明済みで
ある。
【0075】この様な構成をとると、フィルムに何層も
設けることなくオフセットが防止できるため、コストダ
ウンを図ることが可能となる。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、本出願に係る第1
の発明によれば、耐熱性フィルムと加圧部材に導電層を
設け、加圧部材を接地したため、耐熱性フィルム表面に
トナーと逆極性の電荷が蓄積することを防止することが
でき、環境変化に拘らず、かつ、剥離帯電が生じてもフ
ィルムに対するトナーの静電オフセットを効果的に安定
して防止することができる。
【0077】また、本出願に係る第2の発明によれば、
上記第1の発明において、耐熱性フィルムの導電層から
の接地抵抗を1012Ω・cm〜1015Ω・cmとしたこ
とにより、電荷のリークを無くし、記録材背面電荷のリ
ークによるオフセットを防ぐことができ、かつ、リーク
による電気的誤動作を防ぐことができる。
【0078】さらに、本出願に係る第3の発明によれ
ば、上記第1の発明または第2の発明において、加圧部
材は抵抗素子を介して接地したので、加熱体が割れる等
の故障が発生した場合でも、過度の電流が流れることが
なく、安全性を確保することができ、かつ、上述のよう
に耐熱性フィルムから電荷を除去してオフセットを防止
することができる。
【0079】また、本出願に係る第4の発明によれば、
上記第1の発明また第2の発明において、加圧部材は抵
抗成分を有する部材を介して接地されているので、加熱
体が割れる等の故障が発生した場合でも、過度の電流が
流れることがなく、安全性を確保することができ、上述
のように耐熱性フィルムから電荷を除去することができ
る。
【0080】さらに、本出願に係る第5の発明によれ
ば、上記第1の発明または第2の発明において、加圧部
材自体が抵抗成分を有し、接地されているので、加熱体
が割れる等の故障が発生した場合でも、過度の電流が流
れることがなく、安全性を確保することができ、上述の
ように耐熱性フィルムから電荷を除去することができ
る。
【0081】また、本出願に係る第6の発明によれば、
上記第1の発明ないし第5の発明のいずれか一におい
て、加圧部材の導電層は加圧部材の表面に露出してお
り、該表面が接地されているので、加圧部材の導電層が
加圧部材の表層である場合は勿論のこと、内部の層であ
る場合でも、耐熱性フィルムからの電荷の除去を確実に
行うことができ、かつ、安全性を確保することができ
る。
【0082】さらに、本出願に係る第7の発明によれ
ば、上記第1の発明ないし第5の発明のいずれか一にお
いて、加圧部材の導電層は芯金に接触しており、該芯金
が接地されているので、加圧部材の表面が汚れた場合で
も、耐熱性フィルムからの電荷の除去を確実に行うこと
ができ、かつ、安全性を確保することができる。
【0083】また、本出願に係る第8の発明によれば、
加圧部材に導電層を設け、加圧部材を接地したため、記
録材が圧接部に搬送されてこない時に、耐熱性フィルム
の電荷を加圧部材の導電層に移動させ、耐熱性フィルム
表面にトナーと逆極性の電荷が蓄積することを防止する
ことができ、環境変化に拘らず、かつ、剥離帯電が生じ
てもフィルムに対するトナーの静電オフセットを効果的
に安定して防止することができる。
【0084】さらに、本出願に係る第9の発明によれ
ば、上記第8の発明において、加圧部材は抵抗素子を介
して接地したので、加熱体が割れる等の故障が発生した
場合でも、過度の電流が流れることがなく、安全性を確
保することができ、かつ、上述のように耐熱性フィルム
から電荷を除去してオフセットを防止することができ
る。
【0085】また、本出願に係る第10の発明によれ
ば、上記第8の発明において、加圧部材は抵抗成分を有
する部材を介して接地されているので、加熱体が割れる
等の故障が発生した場合でも、過度の電流が流れること
がなく、安全性を確保することができ、上述のように耐
熱性フィルムから電荷を除去してオフセットを防止する
ことができる。
【0086】さらに、本出願に係る第11の発明によれ
ば、上記第8の発明において、加圧部材自体が抵抗成分
を有し、接地されているので、加熱体が割れる等の故障
が発生した場合でも、過度の電流が流れることがなく、
安全性を確保することができ、上述のように耐熱性フィ
ルムから電荷を除去してオフセットを防止することがで
きる。
【0087】また、本出願に係る第12の発明によれ
ば、上記第8の発明ないし第11の発明のいずれか一に
おいて、加圧部材の導電層は加圧部材の表面に露出して
おり、該表面が接地されているので、加圧部材の導電層
が加圧部材の表層である場合は勿論のこと、内部の層で
ある場合でも、耐熱性フィルムからの電荷の除去を確実
に行うことができ、かつ、安全性を確保することができ
る。
【0088】さらに、本出願に係る第13の発明によれ
ば、上記第8の発明ないし第11の発明のいずれか一に
おいて、加圧部材の導電層は芯金に接触しており、該芯
金が接地されているので、加圧部材の表面が汚れた場合
でも、耐熱性フィルムからの電荷の除去を確実に行うこ
とができ、かつ、安全性を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における加熱装置の概
略構成図である。
【図2】図1の加熱装置の定着フィルムの層構成を示す
図である。
【図3】図1の加圧ローラに設けた導電層の例を示す図
である。
【図4】図1の加熱装置の加圧ローラ内部に導電層を設
けた場合の概略構成図である。
【図5】加圧ローラ内部の導電層を芯金に導通をとった
場合の概略構成図である。
【図6】本発明の第2の実施形態における加熱装置の概
略構成図である。
【図7】本発明の第3の実施形態における加熱装置の概
略構成図である。
【図8】従来の加熱装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
1 定着フィルム(耐熱性フィルム) 1b 導電層 2 加圧ローラ(加圧部材) 2a 芯金 2b 弾性層(導電層) 2c プライマー層(導電層) 2d 離型層(導電層) 2e 導電層 3 ヒータ(加熱体) 12 抵抗素子 T トナー P 記録材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 奥田 幸一 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 大羽 浩幸 東京都大田区下丸子三丁目30番2号キヤノ ン株式会社内 (72)発明者 鈴木 一雄 埼玉県秩父市山田1998番地1

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンドレスベルト状に形成された耐熱性
    フィルムと、該耐熱性フィルムに接触するように配設さ
    れた加熱体と、上記耐熱性フイルムを介して該加熱体と
    圧接するように配設された加圧部材と、上記耐熱性フィ
    ルムを介して形成される該加圧部材と上記加熱体の圧接
    部にて、上記加熱体の熱エネルギーを記録材に付与する
    加熱装置において、上記耐熱性フィルム及び加圧部材が
    導電層を有し、上記加圧部材は接地されていることを特
    徴とする加熱装置。
  2. 【請求項2】 耐熱性フィルムの導電層からの接地抵抗
    を1012Ω・cm〜1015Ω・cmとすることとする請
    求項1に記載の加熱装置。
  3. 【請求項3】 加圧部材は抵抗素子を介して接地される
    こととする請求項1または請求項2に記載の加熱装置。
  4. 【請求項4】 加圧部材は抵抗成分を有する部材を介し
    て接地されることとする請求項1または請求項2に記載
    の加熱装置。
  5. 【請求項5】 加圧部材自体が抵抗成分を有することと
    する請求項1または請求項2に記載の加熱装置。
  6. 【請求項6】 加圧部材の導電層は加圧部材の表面に露
    出しており、該表面が接地されていることとする請求項
    1ないし請求項5のいずれか一項に記載の加熱装置。
  7. 【請求項7】 加圧部材の導電層は芯金に接触してお
    り、該芯金が接地されていることとする請求項1ないし
    請求項5のいずれか一項に記載の加熱装置。
  8. 【請求項8】 エンドレスベルト状に形成された耐熱性
    フィルムと、該耐熱性フィルムに接触するように配設さ
    れた加熱体と、上記耐熱性フイルムを介して該加熱体と
    圧接するように配設された加圧部材と、上記耐熱性フィ
    ルムを介して形成される該加圧部材と上記加熱体の圧接
    部にて、上記加熱体の熱エネルギーを記録材に付与する
    加熱装置において、上記加圧部材は導電層を有して接地
    されていることを特徴とする加熱装置。
  9. 【請求項9】 加圧部材は抵抗素子を介して接地される
    こととする請求項8に記載の加熱装置。
  10. 【請求項10】 加圧部材は抵抗成分を持つ部材を介し
    て接地されることとする請求項8に記載の加熱装置。
  11. 【請求項11】 加圧部材自体が抵抗成分を有すること
    とする請求項8に記載の加熱装置。
  12. 【請求項12】 加圧部材の導電層は加圧部材の表面に
    露出しており、該表面が接地されていることとする請求
    項8ないし請求項11のいずれか一項に記載の加熱装
    置。
  13. 【請求項13】 加圧部材の導電層は芯金に接触してお
    り、該芯金が接地されていることとする請求項8ないし
    請求項11のいずれか一項に記載の加熱装置。
JP31487495A 1995-11-09 1995-11-09 加熱装置 Pending JPH09134085A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015084065A (ja) * 2013-10-25 2015-04-30 富士ゼロックス株式会社 定着装置および画像形成装置
US11906916B2 (en) 2021-05-31 2024-02-20 Ricoh Company, Ltd. Heating device, fixing device, drying device, laminator, and image forming apparatus

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JP2015084065A (ja) * 2013-10-25 2015-04-30 富士ゼロックス株式会社 定着装置および画像形成装置
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