JP4026952B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子写真方式の複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置(例えば、複写機、プリンタ、ファクシミリ)において、感光体から記録材に静電転写された未定着トナー像(未定着画像)は、記録材と弱い電気的な力で結合されているため、結合力が弱い。このため、これを永久的な画像にするためには、未定着トナー像を強い力で記録材と結合させることが必要となる。この結合には、一般的に圧力と熱のエネルギーを利用した定着方式が用いられており、この中でも熱ローラ定着方式やオンデマンド定着方式が主流である。これらの定着方式は、熱を効率的に記録材や未定着トナー像に付与することができるため、定着性が高く、高速化にも対応できるという利点がある。
【0003】
しかしこの定着方法は、未定着トナー像を担持している記録材を、定着部材(例えば、定着フィルムや定着ローラ)と加圧部材(例えば、加圧ローラ)との間に構成される定着ニップ部において短時間で加熱するので、これにより急激に発生する水蒸気によって未定着トナーが後方に吹き飛ばされる現象、いわゆる尾引きが発生するという欠点がある。
【0004】
図10は、尾引きの発生を説明する図である。像担持体(例えば感光ドラム)上に形成されたトナー像は、転写部において紙などの記録材Pに静電的に転写される。表面に未定着トナー像5を担持した記録材Pは、定着フィルム2と加圧ローラ3との間に構成される定着ニップ部に搬送され、ここで加圧・加熱を受けて表面にトナー像が定着される。
【0005】
ここで、高温高湿環境下など、記録材Pの含水量が多い状態では、転写部で記録材Pの裏面に供給される転写電荷が記録材沿面を伝達してリークしやすく、記録材P上に形成された未定着トナー像5を保持する力が弱くなってしまう。これに加えて、含水量が多いと、定着ニップ部で記録材Pから発生する水蒸気Jの量が増え、特に横線画像(記録材Pの搬送方向(矢印K方向)に直交する方向)で尾引きが発生し易い。
【0006】
この尾引きは、上述のように記録材Pの含水量が多いと悪化する外、プリントスピードの高速化に伴っても悪化するため、高速化という、これからの市場のニーズを満たしていくためには、早急な対策が必要となっている。
【0007】
この尾引きを防止するための方策として、例えば特開平8−272245号公報、特開平9−80946号公報などにあるように、定着ニップ部に電界を形成することで記録材のトナー保持力を高める方式が取られている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平8−272245号公報では、電極を定着ニップ前ガイドに取り付けて記録材上のトナーと逆極性のバイアスを印加する構成であるため、電極がトナーを吸い付けやすく、トナー汚れによる尾引き対策効果の減少という問題がある。
【0009】
一方、特開平9−80946号公報では、加圧ローラ3の表面に絶縁層、内側に導電層を設け、内側の導電層にトナーと逆極性のバイアスを印加することで、電界を形成する構成となっているが、未定着トナー像を保持する電界強度が、印加したバイアスの大きさに対して小さくなってしまうので、効果が低いという問題があった。
【0010】
本発明は、上述事情に鑑みてなされたものであり、定着部材と記録材との間に未定着トナー像を記録材表面に保持するための電界を効率よく発生させて、保持力を高め、記録材に対するトナー像の定着効率を向上させるようにした画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0011】
なお、記録材によるトナー像の保持力を高めることにより、尾引きの他に、トナーオフセットや定着部材汚れ等も防止することができる。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するための請求項1の発明は、記録材表面に担持された未定着トナー像と接触する定着部材と、前記定着部材に圧接して未定着トナー像が形成された記録材を挟持搬送するための定着ニップ部を形成する加圧部材と、前記定着ニップ部よりも記録材搬送方向上流側で記録材の未定着トナー像を担持している面の裏面に当接する導電部材と、前記導電部材と前記定着部材の少なくとも一方に電圧を印加する印加手段と、を有し、前記導電部材と前記定着部材の両方に記録材が接触している時に前記印加手段によって電圧が印加されることで記録材を介して前記導電部材と前記定着部材との間に電流経路が形成され未定着トナー像を記録材に保持している画像形成装置において、前記導電部材は、記録材搬送方向下流側の先端に、前記定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線と交差して記録材側に向かって突出する突出部を有し、前記突出部は記録材の未定着トナー像を担持している面の裏面に当接する当接面を備え、前記当接面は前記定着ニップ部における記録材搬送経路と平行であることを特徴とする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
〈実施の形態1〉
図1に、本発明の画像形成装置の一例を示す。なお、同図は、定着装置近傍の縦断面図を示すものであり、記録材P上にトナー像を形成するための一連のプロセス機器は省略してある。すなわち、像担持体(例えば感光ドラム)表面を所定の極性、所定の電位に均一に帯電する帯電装置、帯電後の像担持体表面に画像情報に応じた露光を行って静電潜像を形成する露光手段、静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像手段、感光ドラム上のトナー像を記録材に転写するための転写手段、そして、転写時に記録材に転写されないで像担持体上に残ったトナーを除去するためのクリーニング手段等は、図示及び説明を省略している。
【0021】
本発明は、記録材P上に形成された未定着のトナー像を、加熱・加圧によって永久画像として定着する際の、定着効率を高めるための発明であり、したがって、記録材P上に未定着トナー像を形成するためのプロセス、すなわち上述の、帯電、露光、現像、転写、クリーニング等のプロセスについては任意とすることができる。例えば、中間転写ドラムや中間転写ベルト等の中間転写体を使用して、記録材P上で4色のトナー像を重ねる4色フルカラーの画像形成装置に対しても適用することができる。さらには、記録材P上の未定着トナー像を、加熱・加圧によって定着するものあれば、電子写真方式の画像形成に限らず、例えば、静電記録方式の画像形成装置に対しても適用することが可能である。
【0022】
図1にその一部を示す画像形成装置は、オンデマンド定着装置を備えており、この定着装置は、ヒータユニット2と、加圧部材としての加圧ローラ3とを有している。
【0023】
ヒータユニット2は、定着部材としての定着フィルム21とその内側に配設されたヒータ22とを有している。
【0024】
定着フィルム21は3層構造が採用されており、全体として厚さの薄い(薄肉の)無端状(エンドレス)の耐熱性のフィルムによって構成されている。最内殻層は、ベース層21cと呼ばれ、回転時の定着フィルム21全体のねじれを防止し、強度、平滑性を保つ層であり、主に耐熱性の高いポリイミドフィルムを用いている。また、最外殻層は、抵抗率が1×109 〜1×1014Ω・cm程度の絶縁層21aで、主にPTEEやPFAなどのフッ素樹脂を用いている。そして、中間層として、ベース層21cと絶縁層21aとを接着するための接着層(プライマー層)を配し、この接着層に、カーボンブラックなどの導電性粒子を分散させて導電層21bとしている。この導電層21bには、後述のように、高圧電源4からバイアスが印加される。
【0025】
加圧ローラ3は、表面に弾性層を有するローラ状の部材である。
【0026】
この加圧ローラ3により上述の定着フィルム21をヒータ22に下方から押し付けることによって、加圧ローラ3と定着フィルム21との間に定着ニップNを構成している。本実施の形態の定着装置では、定着フィルム21は、駆動手段を有しておらず、加圧ローラ3の矢印R3方向の回転による摺擦によって直接的に、又は、加圧ローラ3の矢印R3方向の回転により矢印K方向に移動する記録材Pの摺擦によって矢印R2方向に従動回転される。表面に未定着トナー像を担持した記録材Pは、定着ニップ部Nに供給され、この定着ニップ部Nによって挟持搬送されながら、加熱・加圧されて表面にトナー像が熱定着される。
【0027】
記録材Pの搬送方向(矢印K方向)についての定着ニップ部Nの上流側には、電極とガイド部材とを兼ねる定着入口ガイド1(即ち導電部材)が配設されている。この定着入口ガイド1(即ち導電部材)は、定着ニップ部Nに供給される記録材Pを下方からガイドして、その姿勢を安定させるとともに、後述のように、記録材Pによる未定着トナー像の保持力を高めるものである。本実施の形態においては、定着入口ガイド1(即ち導電部材)を、下流側の先端部が定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線Sに交差するように配置している。すなわち、定着入口ガイド1(即ち導電部材)の下流側の先端部は、下方から下流側斜め上方に向けて定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線Sから突出された突出部11を有している。また、定着入口ガイド1(即ち導電部材)の上面は、下流側にいくにしたがって徐々に上昇する緩やかな傾斜面に形成されている。定着入口ガイド1(即ち導電部材)は、材質的には、カーボンブラックなどの導電材を混入することにより電気伝導性を上げ、記録材Pとの摺擦により導通が取れるようになっている。
【0028】
本発明においては、定着部材としての定着フィルム21と定着入口ガイド1(即ち導電部材)とのうちのいずれか一方にバイアスを印加し、他方をアースすることにより、未定着トナー像を記録材P上に保持させる力を積極的に発生させるような電界を発生させ、さらに電界発生の効率を上げるために、この定着入口ガイド1(即ち導電部材)の一部である突出部11を、定着ニップNの上流端下流端とで形成される面(定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線Sと同じ。)から上方に突出させている。
【0029】
ここで、定着フィルム21と定着入口ガイド1(即ち導電部材)との一方にバイアスを印加し、他方をアースするに際し、定着入口ガイド1(即ち導電部材)をアースし、定着フィルム21の導電層21bに未定着トナー像と同極性のバイアスを印加する場合と、この逆に導電層21bをアースし、定着入口ガイド1(即ち導電部材)に未定着トナー像と逆極性のバイアスを印加する場合とがある。どちらとも尾引き対策として同様な効果を得ることができるが、後者の場合、定着入口ガイド1(即ち導電部材)に未定着トナーが付着しやすくなりガイド汚れの原因となってしまうため、前者の構成をとることが望ましい。そこで、以下の本実施の形態の説明では、前者を用いた構成で説明する。
【0030】
図2に示す等価回路は、定着ニップ部Nで記録材Pを挟持搬送している状態と等価な回路である。すなわち、最外殻層に絶縁層21aを有し、その内殻に導電層21bを有する定着フィルム21の導電層21bに高圧電源4によりバイアスを印加し、記録材Pを定着入口ガイド1(即ち導電部材)でアースした状態で、かつ記録材Pが定着ニップ部Nに挟持された状態と等価な等価回路である。高圧電源4から定着フィルム21の導電層21bに印加される電圧をV、定着フィルム21の絶縁層21aの抵抗をR、記録材Pの抵抗をR、定着入口ガイド1(即ち導電部材)と記録材Pとの接触抵抗をR、定着入口ガイド1(即ち導電部材)の抵抗をR、安全対策のための抵抗をRとする。この系で、定着フィルム21にマイナスバイアスを印加すると、電流が矢印A方向に流れる。このとき、定着フィルム21の絶縁層21aにかかる電圧Vは、次式(1)で求められる。
【0031】
F ={RF /(RS +RF +RP +RC +RG )}×V……(1)
この定着装置の構成は、図3に示すように、導電層21bと記録材Pとを電極とした無限平行板モデルと考えることができる。それぞれの電極に図のような電位差VF があると、電界Eは、図のように記録材Pから定着フィルム21に向けて発生している。ここで、例えば、未定着トナー像5が負に帯電していたとすると、この電界を受けて、未定着トナー像5は定着フィルム21から記録材Pの方向へ力Fを受け、記録材Pによる保持力が高まることになる。このとき発生する電界Eは、定着フィルム21の絶縁層21aの厚さをlF 、絶縁層21aと記録材Pとの間の空壁の厚さをla 、定着フィルム21の絶縁層21aの誘電率をεF 、空壁の誘電率をεa とすると、式(2) のように表せる。
【0032】
E={εF /(εaF +εFa )}×VF ……(2)
なお、未定着トナー像5が図3に示すものとは逆の極性に、つまり正に帯電している場合には、図中の高圧電源4の正負を逆にすれば、逆向きの電界が発生し、この正の未定着トナー像を記録材Pに保持されるような力Fが作用する。
【0033】
式(1) 、(2) より、印加バイアスにおける発生電界の効率上げるためにはRS 、RP 、RC 、RG を小さくするか、RF を大きくするかが考えられる。RG に関しては導電材を混入することにより導電性を上げている。しかし、RS は安全抵抗のため大きな変更はできず、RP は記録材Pの種類によって変わるため、画像形成装置で対応できるものではない。また、RF を大きくすることも考えられるが、逆にRF を上げ過ぎると、電荷緩和時間が長くなり、記録材Pとの摩擦帯電によって発生した定着フィルム21上のメモリ電荷によって、オフセットが発生してしまうという弊害があるため、本検討では、この弊害が出ないようにRF の値を最適化している。
【0034】
このような理由で、接触抵抗Rを小さくすることが最善の方法であるといえる。定着入口ガイド1(即ち導電部材)と記録材Pとの接触抵抗Rは、表面の酸化皮膜、吸着気体の状態などで決まるが、巨視的には、両者の接触圧、接触面積に依存する。
【0035】
そこで、実際どのような構成とすれば接触抵抗Rを小さくできるかを考える前に、記録材Pが定着ニップ部Nを通過する際に、定着入口ガイド1(即ち導電部材)に流れる電流をモニタした。その結果を図4に示す。この図中のA〜Dの領域は記録材Pの1枚中の電流変化である。この結果、B−C間のフラットな領域と、A、Dのピークとが存在することが分かった。記録材Pの搬送状態を観察した結果、これらの電流量の変化は、A、B−C、Dにおいて、それぞれ以下に説明する状態1、状態2、状態3の記録材Pの搬送状態に対応すると考えられる。この状態を表すための概略図を図5に示す。なお、図5に示す定着入口ガイド1(即ち導電部材)は、本発明が適用されていない、従来のものを図示している。
【0036】
記録材Pは定着ニップ部Nの上流側の転写ニップ部(不図示)から挟持搬送されてきて、定着ニップ部Nに挟持される前は撓んだ状態にある。この状態で記録材P先端は下流側が高い勾配のついた定着入口ガイド1(即ち導電部材)の上面の中程に当たる(状態1)。記録材Pの先端は、その後、定着入口ガイド1(即ち導電部材)の上面に沿って、定着ニップ部Nに突入するが、通常、定着ニップ部Nによる搬送速度の方が転写ニップ部による搬送速度より速いので、記録材Pの撓みがなくなり、テンションがかかった状態(状態2)になる。その後、記録材Pの後端側が転写ニップ部から抜けると、上流側に引っ張る力が無くなるため、記録材Pにテンションがかかっていない状態で、後端が定着入口ガイド1(即ち導電部材)の上面に倣って移動する(状態3)。すなわち、記録材Pにテンションがかかっている状態(状態2)では、記録材Pは、定着入口ガイド1(即ち導電部材)に接触していないか、又は接触していても、定着入口ガイド1(即ち導電部材)の高さが定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線Sと同程度であるため、接触圧が弱く、したがって接触面積が狭くて接触抵抗Rが大きくなってしまう。これに対し、記録材Pにテンションがかかっていない状態(状態1、状態3)では、記録材Pの自重により、記録材Pと定着入口ガイド1(即ち導電部材)との接触圧が上昇して接触面積が広くなり、状態2に比べて接触抵抗Rが小さく、したがって、図4のA、Dに示すように、電流の絶対値が大きくなる。
【0037】
そこで、状態2の接触圧、接触面積を積極的に大きくすべく定着入口ガイド1(即ち導電部材)の高さを変えて検討した。その結果を図6に示す。定着入口ガイド1(即ち導電部材)の高さは、定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線Sの位置を0mmとし、そこから0.2mm、0.4mm、0.6mm、0.8mm、1mmと高くしていった。この高さの上昇に伴って、定着入口ガイド1(即ち導電部材)を流れる電流量が大きくなっていくことから、接触抵抗が小さくなっていることがわかる。実際、定着入口ガイド1(即ち導電部材)の高さが0mmと1mmとの場合を比較した。それぞれ定着フィルム21に印加するバイアスの大きさを変化させて尾引きのレベルを確認した。
【0038】
【表1】
Figure 0004026952
このときの、RS 、RF 、RG 、RP の各抵抗は、それぞれ60MΩ、30MΩ、40MΩ、30MΩであった。この結果から、定着入口ガイド1の高さが0mmに比べ1mm高い方が尾引き対策において、定着フィルム21に印加するバイアスを、より低くすることができ、効率的に電界を発生させることができることがわかる。
【0039】
しかし、高くした定着入口ガイド1(即ち導電部材)は、本来の目的である、定着ニップ部Nに記録材Pを突入させるという効果が薄れてしまい、搬送不良や未定着トナー像が定着前に定着フィルム21に触れて画像を乱してしまうといった弊害が発生した。
【0040】
そこで、定着ニップ部N上流端と定着入口ガイド1(即ち導電部材)の下流端の距離を適度に広げ、記録材Pの自重により定着入口ガイド1(即ち導電部材)先端から記録材P先端を垂れ下がらせた状態で、定着ニップ部Nに突入させるようにした。定着入口ガイド1(即ち導電部材)の高さが0mmにおいて定着ニップ部N上流端と定着入口ガイド1(即ち導電部材)の下流端の距離が5mmであるところを、本実施の形態のように、定着入口ガイド1(即ち導電部材)の高さを1mm上げた場合においては、6.5mmとした。また、記録材Pが定着ニップ部Nと転写ニップに挟持されてテンションがかかっている場合、定着前の定着フィルム21に未定着トナー像が触れないように、定着装置全体を傾けている。本実施の形態では、定着ニップ部N下流側とそこから定着入口ガイド1(即ち導電部材)を望んだときにもっとも仰角が大きくなるような定着入口ガイド1(即ち導電部材)の点を結ぶ面と、定着ニップ面(定着ニップ部Nの最上流側と最下流側とを結ぶ面)とが平行になるように定着装置を傾けることで弊害は防止できた。
【0041】
なお、本実施の形態においては、定着入口ガイド1(即ち導電部材)と定着ニップ部Nとの距離を、搬送方向長さが最小の記録材Pの搬送方向長さよりも短く設定している。
【0042】
〈実施の形態2〉
図7に、実施の形態2を示す。上述の実施の形態1と異なる点は、定着入口ガイド1(即ち導電部材)における、定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線Sから上方に突出している突出部11の最上端が定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線Sと平行な面(以下「平行面11a」という。)に形成されている点である。
【0043】
図7は、定着装置と定着入口ガイド1(即ち導電部材)との構成を示す図である。定着入口ガイド1(即ち導電部材)の突出部11を定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線Sよりも高くすること、またそれと同等の構成にすることによる効果は、実施の形態1で述べた通りである。本実施の形態の構成では、上述のように平行面11aを設けることで、設けない場合の同じ高さを持つ定着入口ガイド1(即ち導電部材)に比べて、定着入口ガイド1(即ち導電部材)と記録材Pとの接触面積が大きくなり、その分接触抵抗Rが小さくなる。この結果、印加バイアスに対する絶縁層21a表面と記録材Pとの間に発生する電界強度が大きくなり、記録材Pによる未定着トナー像の保持力をさらに増大させて、よりよく尾引きを防止することができる。
【0044】
〈実施の形態3〉
図8に、実施の形態3を示す。同図に示す定着装置は、熱ローラ定着装置であり、ヒータユニット6と加圧部材としての加圧ローラ3とを有している。ヒータユニット6は、定着部材としてのローラ状の定着ローラ61とハロゲンヒータランプ62とを有している。定着ローラ61は、外径30mm、肉圧3mmのアルミニウム素管61bの外周面に、PFAなどのフッ素樹脂を厚さ20〜100μmにコートとした離型層61aを設けて構成したものである。離型層61aは、抵抗率が1×109 〜1×1014Ω・cmの程度の絶縁層である。ハロゲンヒータランプ62は、定着ローラ61内部から発熱して定着ローラ温度を定着に適した温度まで上昇させる。この定着ローラ61と加圧ローラ3とを対向するように当接させることで、定着ニップ部Nを構成している。記録材P上の未定着トナー像は、この定着ニップ部Nによって挟持搬送される最に、加熱・加圧されて記録材P表面に定着され、半永久的に安定的な画像が得られる。
【0045】
記録材Pの搬送方向(矢印K方向)についての、定着ニップ部Nの上流側には、定着入口ガイド1(即ち導電部材)が配設されている。この定着入口ガイド1(即ち導電部材)は、前述の実施の形態1と同じものである。すなわち、電極として作用するとともに、記録材Pを定着ニップ部Nに安定的に突入させるガイド部材としても作用する。この定着入口ガイド1(即ち導電部材)はカーボンブラックなどの導電材を混入することにより電気伝導性を上げ、記録材Pとの摺擦により導通を取れるようになっている。定着ローラ61のアルミニウム素管61bには高圧電源4により未定着トナー像と逆極性のバイアスを印加し、かつ定着入口ガイド1(即ち導電部材)をアースしている。この結果、定着ローラ表面と記録材Pとの間に電界が発生し、記録材Pが未定着トナー像を保持する力が増加し、尾引き、オフセット、加圧ローラ汚れ、定着ローラ汚れなどが防止できる。
【0046】
この構成において、実施の形態1と同様に、定着入口ガイド1(即ち導電部材)の突出部11を定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線Sより高くすることにより、実施の形態1と同等の効果が得られた。
【0047】
〈実施の形態4〉
図9に、実施の形態4を示す。上述の実施の形態3と異なる点は、定着入口ガイド1(即ち導電部材)における、定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線Sから上方に突出している突出部11の最上端が定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線Sと平行な面(平行面11a)に形成されている点である。つまり、本実施の形態4は、上述の実施の形態3に、前述の実施の形態1の定着入口ガイド1(即ち導電部材)を組み込んだものである。
【0048】
図9は、定着装置と定着入口ガイド1(即ち導電部材)の構成を示す図である。定着入口ガイド1(即ち導電部材)の突出部11を定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線Sよりも高くすること、またそれと同等の構成にすることによる効果は、実施の形態1で述べた通りである。本実施の形態の構成では、上述のように平行面11aを設けることで、設けない場合の同じ高さを持つ定着入口ガイド1(即ち導電部材)に比べて、定着入口ガイド1(即ち導電部材)と記録材Pとの接触面積が大きくなり、その分接触抵抗Rが小さくなる。この結果、印加バイアスに対する絶縁層21a表面と記録材Pとの間に発生する電界強度が大きくなり、記録材Pによる未定着トナー像の保持力をさらに増大させて、よりよく尾引きを防止することができる。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、記録材上に担持された未定着トナー像を定着装置によって定着する際に、記録材Pによる未定着トナー像の保持力を増大させて定着効率を高めることができるので、尾引きに加え、トナーオフセット、トナーによる加圧部材汚れ、同じくトナーによる定着部材汚れを有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態1の画像形成装置における定着装置、定着入口ガイド概略構成を示す縦断面図。
【図2】 本発明の原理を説明する図。
【図3】 本発明により未定着トナー像に対する保持力が増加するようすを説明する図。
【図4】 記録材の通紙時における、定着入口ガイド(即ち導電部材)に流れる電流の時間変化を示す図。
【図5】 定着入口ガイド近傍における記録材の搬送状態を示す図。
【図6】 定着入口ガイドの高さと、定着入口ガイド(即ち導電部材)に流れる電流の時間変化との関係を示す図。
【図7】 実施の形態2の画像形成装置における定着装置、定着入口ガイド概略構成を示す縦断面図。
【図8】 実施の形態3の画像形成装置における定着装置、定着入口ガイド概略構成を示す縦断面図。
【図9】 実施の形態4の画像形成装置における定着装置、定着入口ガイド概略構成を示す縦断面図。
【図10】 従来の画像形成装置において発生していた定着時の尾引きを説明する図。
【符号の説明】
1 電極(ガイド部材、定着入口ガイド(即ち導電部材)
2 ヒータユニット
3 加圧部材(加圧ローラ)
4 高圧電源
5 未定着トナー像
6 ヒータユニット
11 突出部
11a 平行面
21 定着部材(定着フィルム)
22 ヒータ
61 定着部材(定着ローラ)
N 定着ニップ部
P 記録材
定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線

Claims (1)

  1. 記録材表面に担持された未定着トナー像と接触する定着部材と、前記定着部材に圧接して未定着トナー像が形成された記録材を挟持搬送するための定着ニップ部を形成する加圧部材と、前記定着ニップ部よりも記録材搬送方向上流側で記録材の未定着トナー像を担持している面の裏面に当接する導電部材と、前記導電部材と前記定着部材の少なくとも一方に電圧を印加する印加手段と、を有し、前記導電部材と前記定着部材の両方に記録材が接触している時に前記印加手段によって電圧が印加されることで記録材を介して前記導電部材と前記定着部材との間に電流経路が形成され未定着トナー像を記録材に保持している画像形成装置において、
    前記導電部材は、記録材搬送方向下流側の先端に、前記定着ニップ部における記録材搬送経路の延長線と交差して記録材側に向かって突出する突出部を有し、前記突出部は記録材の未定着トナー像を担持している面の裏面に当接する当接面を備え、前記当接面は前記定着ニップ部における記録材搬送経路と平行であることを特徴とする画像形成装置。
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