JPH09133940A - 露出制御装置 - Google Patents

露出制御装置

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JPH09133940A
JPH09133940A JP29293795A JP29293795A JPH09133940A JP H09133940 A JPH09133940 A JP H09133940A JP 29293795 A JP29293795 A JP 29293795A JP 29293795 A JP29293795 A JP 29293795A JP H09133940 A JPH09133940 A JP H09133940A
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JP
Japan
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shutter speed
screen size
camera
photographing
lens
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JP29293795A
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Takeshi Ito
猛 伊東
Satoshi Miyazaki
敏 宮崎
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、標準撮影画面寸法とは異なる画面
寸法に設定し撮影を行なうカメラにおいて、手ぶれ等に
よる画質低下を防止し、高画質な写真プリントを得る露
出制御装置を提供する。 【解決手段】 露出制御用のプログラム線図の立ち上が
りシャッタ速度1/t0(sec.)の最小値につい
て、撮影レンズの焦点距離f(mm)、上記撮影画面寸
法24mm×36mmに対する画面寸法比αとすると、 1/t0=α・(1/f) … (1) を満足するように設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、露出制御装置、
詳しくは撮影画面寸法が24mm×36mmとは異なる
画面寸法に設定され撮影を行なうカメラにおける露出制
御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真撮影等を行なうカメラ等
においては、例えば35mm幅のロールフイルムを収納
した135型フイルムパトローネ(JIS K7519
−82)が一般的に使用されている。
【0003】また、近年、写真撮影を行なうカメラにお
いては、被写体の輝度を測光手段によって測定し、この
測定結果に基づいて露出、即ち、シャッタ速度値および
絞り値を自動的に決定するようにしたものが一般的に実
用化されている。この場合において、適正露出を得るた
めのシャッタ速度値および絞り値の組み合わせを、カメ
ラの記憶手段等にあらかじめ記憶させておき、測光手段
による測定結果に基づいて、シャッタ速度値と絞り値と
を決定するようにした、いわゆるプログラム制御を行な
うようにしたものがあり、このプログラム制御を行なう
際に参照されるシャッタ速度値と絞り値との組み合わせ
については、例えばプログラム線図によって表わされる
ようになっている。このようなプログラム自動露出制御
装置については、従来より種々の提案がなされ、また実
用化がなされている。
【0004】例えば、特開平1−271732号公報に
おいて開示されている露出制御装置は、135型フィル
ムパトローネに収納された35mm幅のロールフィルム
を使用し、フイルム上の撮影画面寸法として24mm×
36mmに設定されたカメラの露出制御装置についての
提案であり、プログラム線図における立ち上がりシャッ
タ速度についての提案である。
【0005】また、特開昭62−163032号公報に
おいて開示されているカメラにおいては、135型フィ
ルムパトローネに収納された35mm幅のロールフィル
ムを使用するカメラについてのものであって、その撮影
画面寸法としては、一般的な24×36mmとは異なる
サイズ、つまり、これより狭い範囲をトリミングするよ
うにしたトリミングモードを有し、24×36mmのサ
イズとこれより狭いトリミングサイズとを切り換え可能
にしたカメラにおいて、撮影画面寸法に応じて行なわれ
る露出制御のプログラム変更についての提案である。こ
の場合において、上記トリミングモード時の撮影画面サ
イズの縦横比(以下、アスペクト比という。)を、一般
的な24×36mmのサイズにおけるアスペクト比2:
3と略同様とした場合についての提案がなされている。
【0006】ところで、従来より使用されている135
型フィルムパトローネに収納されているロールフィルム
において、露光を行なうフイルム上の撮影画面寸法とし
ては、例えば24×36mmに設定するようにしたもの
が一般的に適用されている。なお、以下の説明において
は、この撮影画面寸法24×36mm(アスペクト比
2:3)を標準撮影画面寸法ということとする。
【0007】上記標準撮影画面寸法に設定されたカメラ
によって写真撮影を行なう際に、例えば三脚等によって
カメラを固定せずに、撮影者がカメラを手に持って撮影
を行なう、いわゆる手持ち撮影の場合に手ぶれをおこさ
ずに撮影を行なうことのできる低速側の限界シャッタ速
度(以下、手ぶれ限界シャッタ速度という。)について
は、撮影を行なう際に使用する撮影レンズの焦点距離を
f(mm)とした場合において、その手ぶれ限界シャッ
タ速度は1/f(sec.)であると、一般的にいわれ
ている。
【0008】一方、近年においては、フィルム自体の品
質が向上し、その画質が向上されていると共に、カメラ
自体の小型化への要求等によって、従来の135型フィ
ルムパトローネよりも小型化されたフィルムパトローネ
およびこれに収納されるロールフィルムについて、種々
の提案がなされており、これに伴って、フイルム上の撮
影画面寸法が、従来の標準撮影画面寸法よりも小さく設
定されたカメラ等について、種々の提案がなされてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記特開平
1−271732号公報において開示されている手段に
よれば、フィルム上の撮影画面寸法として24×36m
mに設定されたカメラの場合に限定したものであるの
で、撮影画面寸法が24×36mmとは異なるサイズと
した場合には適用することができないものである。
【0010】また、上記特開昭62−163032号公
報において開示されている手段によれば、フイルム上の
撮影画面寸法として24×36mmに設定した場合と、
これより狭い範囲をトリミングしたトリミングモード時
の場合について限定したものであり、撮影レンズの焦点
距離は24×36mmサイズによって決まっている。一
方、従来の標準撮影画面寸法に比べて、これよりも小さ
い撮影画面寸法に設定して撮影を行なうカメラによって
写真撮影を行なう場合において、使用する撮影レンズの
焦点距離は、24×36mmサイズとは異なり、一般に
は撮影画面の対角線長さを基準にして決定し、それを焦
点距離f(mm)とし、シャッタ速度を1/f(se
c.)に設定したときに得られる写真プリントについて
は、引き伸ばしプリントサイズを標準撮影画面寸法の場
合と同様のサイズに引き伸ばすとすると、その引伸ばし
倍率が標準撮影画面寸法で撮影されたものに比べて大き
くなってしまうので、フイルム上においての手ぶれの程
度が、標準撮影画面寸法に設定されたものと同等であっ
ても、これにより得られる写真プリント上においては、
その手ぶれがより目立ってしまうこととなる。
【0011】従って、従来の標準撮影画面寸法よりも小
さい撮影画面寸法に設定して撮影を行なう場合に、従来
のプログラム線図による自動露出制御を適用すると、こ
れによりって得られる写真プリントの画質が低下してし
まうという場合が考えられる。また、このような小型の
撮影画面寸法の場合における手ぶれ限界シャッタ速度と
しての定義については確立されていないものである。
【0012】本発明の目的は、上記従来の問題点を解消
し、標準撮影画面寸法とは異なる画面寸法に設定されて
撮影を行なうカメラにおいて、手ぶれ等によって生じる
画質の低下を防止して、高画質な写真プリントを得るこ
とのできる露出制御装置を提供するにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による露出制御装
置は、撮影画面寸法が24mm×36mmとは異なる画
面寸法に設定され撮影を行なうカメラにおいて、露出制
御用のプログラム線図の立ち上がりシャッタ速度1/t
0(sec.)の最小値について、撮影レンズの焦点距
離f(mm)、上記撮影画面寸法24mm×36mmに
対する画面寸法比αとすると、 1/t0=α・(1/f) … (1) を満足するように設定することを特徴とする。
【0014】また、上記撮影レンズが可変焦点距離レン
ズであって、焦点距離f(mm)に応じて上記(1)式
によってそれぞれ算出されたシャッタ速度1/t0(s
ec.)を設定することを特徴とする。
【0015】そして、上記撮影レンズが可変焦点距離レ
ンズである場合、その焦点距離fW(mm)〜fT(m
m)に応じて上記(1)式によってそれぞれ算出される
シャッタ速度1/t0W(sec.)=α・(1/fW
と1/t0T(sec.)=α・(1/fT)とのうちシ
ャッタ速度の速い方をシャッタ速度略1/t0(se
c.)として設定することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図示の実施の形態によって
本発明を説明する。まず、本発明の実施の形態を説明す
るに当たって、カメラの露出制御装置におけるプログラ
ム線図等について、以下に簡単に説明する。
【0017】図1に、露出制御のプログラム線図の一例
を示す。この図1に示すプログラム線図は、例えば撮影
画面寸法が24×36mmの標準撮影画面寸法に設定さ
れた単焦点距離の撮影レンズを有し、シャッタ開口波形
が三角波形または台形波形で露出するシャッタを有す
る、いわゆるレンズシャッタカメラ等におけるものを示
しており、この場合において、プログラム線図の立ち上
がりシャッタ速度は、図1に示すように、手ぶれ限界シ
ャッタ速度1/t0(sec.)に設定されており、被
写体輝度が低輝度側にあるときには、シャッタ速度値を
手ぶれ限界シャッタ速度値に設定して、手ぶれ等を防止
するようになっている。
【0018】即ち、上述したように、標準撮影画面寸法
に設定されたカメラにおける手ぶれ限界シャッタ速度
は、撮影レンズの焦点距離の逆数が設定されるようにな
っており、例えば焦点距離f=100mmとしたときに
は、手ぶれ限界シャッタ速度1/100(sec.)に
設定される。
【0019】ここで、焦点距離を連続的に変化させるこ
とのできる可変倍率撮影レンズ、いわゆるズームレンズ
を有し、かつ撮影画面寸法を標準撮影画面寸法とは異な
るサイズに設定したカメラにおいて、標準撮影画面寸法
とは異なるサイズに設定して写真撮影を行ない、これに
よって得られた写真プリントと、標準撮影画面寸法に設
定された場合に得られる写真プリントについて考える。
【0020】なお、この場合において、フィルム上にお
ける各撮影画面の各寸法については、図2、図3によっ
て例示し、また、これらのフィルムによって得られる写
真プリントの各寸法については、図4によって例示する
ものとする。
【0021】即ち、図2は、フイルム上の標準撮影画面
を例示するものであり、各寸法については、縦寸法a=
24mm、横寸法b=36mm、対角線寸法A=約43
mmである。
【0022】また、図3は、図2に示す標準撮影画面寸
法とは異なるサイズのフイルム上の撮影画面を例示する
ものであり、各寸法については、横寸法a2、縦寸法b
2、対角線寸法Bである。
【0023】そして、図4は、図2、図3に示す各撮影
画面サイズのフィルムによって得られる写真プリントを
例示するものであり、各寸法については、横寸法a3、
縦寸法b3、対角線寸法Cである。
【0024】まず、標準撮影画面寸法の場合の写真プリ
ント上における許容ぶれ量をdとすると、フィルム上の
撮影画面での許容ぶれ量dは、 d/α=ε・f …(2) で表わすことができる。ここで、εはぶれ角を示してお
り、また、αは各撮影画面寸法と写真プリントの各寸法
の比を示し、例えば、縦寸法、横寸法、または対角線寸
法等の比を示すものである。即ち、図2に示す標準撮影
画面と、これにより得られる写真プリントの各寸法比
は、 縦寸法の比 α=a3/a 横寸法の比 α=b3/b 対角線寸法の比α=C/A となる。従って、例えば上記αを縦寸法比で考えた場合
において、上述の(2)式は、 d・(a/a3)=ε・f …(3) で表わすことができる。この(3)式においては、標準
撮影画面寸法の場合の手ぶれ限界シャッタ速度1/f
(sec.)時における、撮影レンズのぶれ角εのフィ
ルム上でのぶれ量dが表わされている。
【0025】また、図3に示す標準撮影画面とは異なる
サイズの撮影画面について写真プリントを得る場合にお
いて、この写真プリントのサイズを、図2に示す標準撮
影画面の場合と同じサイズ、つまり図4に示す写真プリ
ントのサイズに引き伸ばしを行なう場合について考える
と、写真プリント上における許容ぶれ量については、フ
イルム上の撮影画面寸法にかかわらず許容ぶれ量dであ
るので、図3の撮影画面サイズのフィルム上における許
容ぶれ量dは、 d/β=ε1・f1 … (4) で表わすことができる。ここで、ε1はぶれ角を示して
おり、焦点距離f1(mm)は、標準撮影画面とは異な
るサイズの撮影画面によって決まるので、標準撮影画面
における焦点距離f(mm)とは異なる値である。
【0026】また、βは撮影画面寸法と写真プリントサ
イズの比を示し、例えば、縦寸法、横寸法、または対角
線寸法等の比を示すものである。即ち、図3に示す標準
撮影画面とは異なる画面寸法の撮影画面と、これにより
得られる写真プリントの各寸法比は、 縦寸法の比 β=a3/a2 横寸法の比 β=b3/b2 対角線寸法の比β=C/B となる。従って、例えば上記βを縦寸法比で考えた場合
において、上述の(4)式は、 d・(a2/a3)=ε1・f1 … (5) で表わすことができる。この(5)式においては、任意
のシャッタ速度1/S(sec.)に設定された場合に
おける、撮影レンズのぶれ角ε1のフィルム上でのぶれ
量dが表わされている。
【0027】また、ぶれの運動は、撮影画面寸法の相違
によって変化するものではないので、ぶれの運動が同一
の速さであると考えると、 ε・f=ε1・S … (6) となり、上述の(3)式および(5)式は、それぞれ、 d=(a3/a)・ε・f … (3a) d=(a3/a2)・ε1・f1 … (5a) によって表わすことができるので、これにより、 (a3/a)・ε・f=(a3/a2)・ε1・f1 となる。従って、 (ε1/ε)・(1/f)=(a2/a)・(1/f
1) となり、さらに上述の(6)式は、 (1/S)=(ε1/ε)・(1/f) … (6a) で表わされるので、これによって、 (1/S)=(a2/a)・(1/f1) =1/((a/a2)・f1) … (7) となる。従って、標準撮影画面とは異なる撮影画面のフ
ィルムにおいて、手ぶれ限界シャッタ速度を上記任意の
シャッタ速度値1/S(sec.)としたときに、標準
撮影画面のフィルムによって得られる写真プリントと同
じサイズで引き伸ばしを行なった場合の写真プリント上
において、同一手ぶれ量を許容することとなる。
【0028】つまり、標準撮影画面とは異なる撮影画面
サイズにおいて写真撮影を行なう場合の手ぶれ限界シャ
ッタ速度は、撮影レンズの焦点距離および撮影画面寸法
比によって設定できることとなる。
【0029】図5は、露出制御のプログラム線図の他の
一例を示す図である。この図5に示すプログラム線図
は、変倍機能を有する撮影レンズ、つまりズームレンズ
を具備するカメラにおけるプログラム線図についての例
示であって、例えば写真撮影を行なう場合において、撮
影レンズの変倍動作、即ち、ズーミングを行なって設定
された焦点距離と、そのときの撮影画面サイズに応じて
プログラム線を変更するようにした場合について示して
いる。なお、この場合において、撮影レンズの焦点距離
だけでなく、撮影画面サイズについても切り換え自在に
設定できるようにしたものにおいても、同様に対応する
ことができる。
【0030】図5に示すように、複数のプログラム線P
1,P2,P3等があらかじめ用意されており、撮影レ
ンズの焦点距離、そのときの撮影画面サイズに対応し
て、これらのプログラム線を選択し、これを実行するこ
ととなる。
【0031】しかしながら、この場合において適正露出
を得るためには、複雑な演算等が必要となると共に、例
えばレンズシャッタカメラにおいては、複雑なシャッタ
機構等が必要となってしまうこととなる。
【0032】そこで、上記ズームレンズを具備すると共
に、撮影画面サイズが切り換え可能なカメラにおける露
出制御において、そのプログラム線図における立ち上が
りシャッタ速度については、撮影レンズの焦点距離およ
び撮影画面サイズに応じた制御を行なわないようにする
ことが考えられる。
【0033】即ち、上記ズームレンズの最も広角(ワイ
ド;W)側にした場合の手ぶれ限界シャッタ速度値1/
0W(sec.)と、上記ズームレンズの最も望遠(テ
レ;T)側にした場合の手ぶれ限界シャッタ速度値1/
0T(sec.)とすると、 1/t0W=α・(1/fW) … (8) 1/t0T=α・(1/fT) … (9) となるが、プログラム線図の立ち上がりシャッタ速度と
して、上記(8)、(9)式のうちのいずれか一方、即
ち、高速側のシャッタ速度に設定することで、設定され
た焦点距離にかかわらず手ぶれ防止等の効果を得ること
ができることとなる。ただし、この場合において、上記
撮影画面寸法比αは、カメラの狙いによって最も大きい
値と小さい値の間で考慮されるようになっているもので
あって一意に決定されるものではない。
【0034】図6は、レンズシャッタカメラ等における
シャッタの開口速度と絞りの開口口径の関係を示す図で
ある。なお、図6において、シャッタ速度値t、絞り値
FNo.、シャッタの開口速度γとする。
【0035】例えば撮影レンズがズームレンズであり、
撮影画面サイズが標準撮影画面である場合においては、
通常の場合、図6に示すように、広角(ワイド)側の開
放絞り口径を、望遠(テレ)側の開放絞り口径より絞り
込むように設定されているが、この場合において、露出
制御のプログラム線図の立ち上がりシャッタ速度を、焦
点距離に応じて変更しないようにした場合には、シャッ
タ開口速度γを変更する必要があるので、シャッタの動
作制御およびシャッタ機構等が複雑になってしまうこと
となる。
【0036】従って、シャッタ開口速度γを変更せずに
シャッタの動作制御を行なうようにして、立ち上がりシ
ャッタ速度を変化させるようにしている。つまり、立ち
上がりシャッタ速度は、撮影レンズの開放口径によっ
て、広角側にあるときと望遠側にあるときとで変化する
ようになっている。
【0037】なお、この場合において、プログラム線図
における立ち上がりシャッタ速度は、上述の(8)式の
1/t0W、および、上述の(9)式の1/t0Tのうちい
ずれか一方、即ち、高速側のシャッタ速度が立ち上がり
シャッタ速度に設定されることとなり、また、他方につ
いては撮影レンズの開放口径によって決定されるシャッ
タ速度となる。
【0038】図7は、本発明の一実施の形態のカメラの
回路構成を示すブロック構成図である。この一実施の形
態のカメラは、変倍機能を有する撮影レンズであるズー
ムレンズを具備し、撮影画面サイズを切り換えて撮影す
ることができるようにしたものである。なお、図7にお
いては、図面の煩雑化を避けるために、本発明に係る構
成以外についてはその図示を省略している。
【0039】図7に示すように、この一実施の形態のカ
メラは、カメラ全体を制御するために、例えばCPU等
によって形成されている制御回路(CPU)51と、カ
メラの外装部に設けられたスイッチ等の操作部材等(図
示せず)からの入力を受けるスイッチ入力回路52と、
被写体からの反射光を光電変換して、被写体輝度を測定
するための測光回路53と、ズームレンズの変倍(ズー
ム)動作に連動するエンコーダ等からの信号を読み込む
ことによって撮影レンズの焦点距離を検知する焦点距離
入力回路54と、カメラに装填され、ロールフィルムが
収納されたフィルムパトローネより、例えばフィルム感
度等のフィルム情報を読み取るフィルム感度入力回路5
5と、カメラから被写体までの距離を測定する測距回路
56と、シャッタ機構の動作制御を行なうシャッタ制御
回路57と、絞り機構の動作制御を行なう絞り制御手段
である絞り制御回路58と、上記スイッチ入力回路52
に入力されるZUSWおよびZDSW等(後述する)の
状態を示す信号に応じてズームレンズを駆動制御するズ
ームレンズ制御回路59と、フィルムパトローネ内に収
納されたロールフィルムの送り出し、露光動作後の1フ
レーム分の巻上げ、および巻き戻し等のフィルム給送に
係る駆動制御を行なうフィルム給送制御回路60と、上
記測距回路56によって得られた被写体距離情報に基づ
いて撮影レンズを合焦位置まで駆動制御するフォーカス
レンズ制御回路61等によって構成されている。
【0040】上記スイッチ入力回路52には、例えば、
カメラの外装部に設けられたレリーズボタンの第1段目
が押された(半押し状態とされた)場合にオン(ON)
状態となるR1スイッチ(SW)、上記レリーズボタン
の第2段目が押された(押し込まれた)ときにオン(O
N)状態となるR2スイッチ(SW)、撮影レンズであ
るズームレンズを長焦点距離方向(望遠側)に駆動させ
ることを指示するためのズームアップスイッチ(ZUS
W)、上記ズームレンズを短焦点距離方向(広角側)に
駆動させることを指示するズームダウンスイッチ(ZD
SW)、撮影画面サイズを変更するための撮影画面サイ
ズ変更スイッチ(ASPSW)等からの信号が入力され
るようになっている。
【0041】上記シャッタ制御回路57および絞り制御
回路58は、上記測光回路53によって得られた被写体
輝度情報と、上記フィルム感度入力回路55によって得
られたフィルム感度情報等に基づいて、上記焦点距離入
力回路54によって得られた撮影レンズの焦点距離情
報、および上記スイッチ入力回路52に入力される上記
撮影画面サイズ変更スイッチ(ASPSW)からの信号
によって得られる撮影画面サイズ情報等を加味して、上
記制御回路51において演算されるシャッタ速度値およ
び絞り値に従って、シャッタ機構および絞り機構の動作
制御を行なうようになっている。
【0042】このように構成された上記一実施の形態の
カメラにおける動作を、以下に説明する。図8は、上記
一実施の形態のカメラの動作を示すフローチャートであ
る。なお、この図8においては、この一実施の形態のカ
メラにおける動作のうちの必要な部分、即ち、露出制御
およびズームレンズ制御の各シーケンスについてのみ示
すものとする。
【0043】図8において、ステップS1〜ステップS
13は露出制御のシーケンスを、ステップS14〜ステ
ップS20はズームレンズ制御のシーケンスをそれぞれ
示している(なお、Sは動作ステップを示す。以下同
様。)。
【0044】まず、露出制御のシーケンスについて、以
下に説明する。図8に示すように、ステップS1におい
て、上記R1SWの状態の確認がなされる。ここで、R
1SWがオン(ON)状態にある、即ち、レリーズボタ
ンの第1段目が押されている状態であると判断された場
合には、次のステップS2の処理に進み、上記R1SW
がオフ(OFF)状態にある、即ち、レリーズボタンが
押されていない状態であると判断された場合には、ステ
ップS14の処理に進み、ズームレンズ制御のシーケン
スに移行する。なお、このズームレンズ制御のシーケン
スについては後述するものとする。
【0045】ステップS2において、このときのR1S
Wのオン状態は、上記R1SWがオン状態となった直後
であるか否かの判断がなされる。このとき、上記R1S
Wがオン状態とされた直後である、即ち、R1SWの状
態がオフ(OFF)状態からオン(ON)状態へと移行
した直後であると判断された場合(OFF→ON)に
は、次のステップS3の処理に進む一方、上記R1SW
がオン状態となった直後でない、即ち、それ以前よりオ
ン状態が維持されていた場合(ON→ON)であれば、
ステップS9の処理に進む。
【0046】つまり、ステップS3〜ステップS8まで
の処理は、最初にR1SWがオン状態となった直後に1
度だけ実行される処理である。上述のステップS2にお
いて、R1SWがオン状態である判断されると、ステッ
プS3の処理に進み、このステップS3において、ズー
ムレンズのズーム動作を停止させ、ステップS4の処理
に進み、このステップS4において、上記焦点距離入力
回路54によって、このときのズームレンズの停止位置
における焦点距離f(mm)がエンコーダ等から読み込
まれ、この焦点距離情報が上記制御回路51に入力され
て、次のステップS5の処理に進む。
【0047】ステップS5においては、上記フィルム感
度入力回路55によって、フィルムパトローネよりフィ
ルム感度情報が読み込まれ、このフィルム感度情報が上
記制御回路51に入力されて、次のステップS6の処理
に進む。
【0048】ステップS6においては、上記測光回路5
3によって被写体輝度の測定が行なわれて、この被写体
輝度情報が上記制御回路51に入力されると共に、次の
ステップS7において、上記測距回路56によって被写
体までの距離の測定が行なわれて、この被写体距離情報
が上記制御回路51に入力されて、次のステップS8の
処理に進む。
【0049】ステップS8においては、上述のステップ
S4〜ステップS7において得られた各種の撮影情報
等、即ち、焦点距離情報、フィルム感度情報、被写体輝
度情報、被写体距離情報等に基づいて、上記制御回路5
1によって露出演算が行なわれ、このとき撮影環境下に
おける適正露出値が算出されることとなる。つまり、写
真撮影を行なう際のシャッタ速度値および絞り値が算出
されて、次のステップS9の処理に進む。なお、このス
テップS8において行なわれる露出演算処理について
は、図9のフローチャートに示し、その詳細な説明は後
述するものとする。
【0050】ステップS9において、上記R2SWがオ
ン状態であるか否かの判断がなされる。ここで、上記R
2SWがオン状態である、即ち、レリーズボタンの第2
段目が押されたと判断された場合には、次のステップS
10の処理に進み、露光動作に移行する一方、上記R2
SWがオフ状態である、即ち、レリーズスイッチの押圧
状態が解除されたと判断された場合には、上述のステッ
プS1の処理に戻り、以降の処理を繰り返すこととな
る。
【0051】つまり、撮影者によってレリーズボタンの
第1段目がオン状態(半押し状態)とされると、その時
点における各種情報等が保持された状態で待機され、レ
リーズボタンの押圧状態が解除されるか、またはレリー
ズボタンの第2段目がオン状態(押し込まれた状態)と
されるまで、上述のステップS1〜ステップS9のルー
プを繰り返し、同様の処理を行なって露出準備状態が維
持されることとなる。
【0052】上述のステップS9において、レリーズボ
タンの第2段目がオン状態とされて、ステップS10の
処理に進み露光動作が開始されると、このステップS1
0において、上述のステップS7において得られた被写
体距離情報に基づいて、上記フォーカスレンズ制御回路
61によって、撮影レンズがその被写体の合焦位置まで
駆動され、次のステップS11に進み、このステップS
11において、上述のステップS8において算出された
露出結果に基づいて、フィルムへの露光動作(露出)が
行なわれる。つまり、上記制御回路51は、上記シャッ
タ制御回路57、絞り制御回路58等を駆動制御して、
露光動作を行ない、この露光動作終了後、次のステップ
S12において、フィルム給送制御回路60によって、
1フレーム分のフイルム巻き上げ動作が行なわれ、次の
ステップS13の処理に進み、このステップS13にお
いて、R1SWの状態の確認がなされる。つまり、撮影
者によるレリーズボタンの押圧が解除されるまで待機さ
れ、上記1RSWがオフ状態であることが確認される
と、上述のステップS1の処理に戻り、次の撮影動作の
待機状態となる。
【0053】次に、ズームレンズ制御のシーケンスにつ
いて、以下に説明する。上述したように、上記ステップ
S1において、R1SWがオフ状態であると判断された
場合、即ち、レリーズボタンが押されていない状態にあ
ると判断された場合には、ステップS14の処理に進
み、ズームレンズ制御のシーケンスに移行することとな
る。
【0054】ステップS14において、上記ズームアッ
プスイッチ(ZUSW)の状態が確認される。このZU
SWは、上述したように、撮影レンズ(ズームレンズ)
を長焦点距離方向(望遠側)に駆動させることを指示す
るためのスイッチであって、撮影者が写真撮影を行なう
際に、撮影画面内における撮影範囲を決定するために操
作するものである。ここで、上記ZUSWがオン状態で
あると判断された場合には、次のステップS15の処理
に進む。
【0055】ステップS15において、上記ズームレン
ズが、その望遠(テレ;Tele)側の最終端(T端)
にあるか否かの判断がなされる。ここで、上記ズームレ
ンズが、望遠側最終端(T端)以外の位置にあると判断
された場合には、次のステップS16の処理に進み、こ
のステップS16において、上記ズームレンズは、上記
ズームレンズ制御回路59によって望遠側に駆動され
る、ズームアップ駆動がなされて、上記ズームレンズが
その望遠側最終端に達すると同時に駆動が停止されて、
上述のステップS1の処理に戻る。
【0056】また、上述のステップS15において、上
記ズームレンズが、望遠側最終端にび位置していると判
断された場合には、次のステップS20の処理に進み、
このステップS20において、上記ズームレンズ制御回
路59によるズーム動作を停止させ、上述のステップS
1の処理に戻る。
【0057】一方、上述のステップS14において、上
記ZUSWがオフ状態であると判断された場合には、次
のステップS17の処理に進み、このステップS17の
処理において、上記ズームダウンスイッチ(ZDSW)
の状態が確認される。このZDSWは、上述したよう
に、撮影レンズ(ズームレンズ)を短焦点距離方向(広
角側)に駆動させることを指示するためのスイッチであ
って、撮影者が写真撮影を行なう際に、撮影範囲を決定
するために操作するものである。ここで、上記ZDSW
がオン状態であると判断された場合には、次のステップ
S18の処理に進む一方、上述のステップS17におい
て、上記ZDSWがオフ状態であると判断された場合に
は、上述のステップS1の処理に戻る。
【0058】ステップS18において、上記ズームレン
ズが、その広角(ワイド;Wide)側の最終端(W
端)にあるか否かの判断が行なわれる。ここで、上記ズ
ームレンズが、広角側最終端以外の位置にあると判断さ
れた場合には、次のステップS19の処理に進み、この
ステップS19において、上記ズームレンズは、上記ズ
ームレンズ制御回路59によって広角側に駆動制御され
る、ズームダウン駆動がなされて、広角側最終端に達す
ると同時にその駆動動作が停止されて、上述のステップ
S1の処理に戻る。
【0059】また、上述のステップS18において、上
記ズームレンズが、広角側最終端に位置していると判断
された場合には、次のステップS20の処理に進み、こ
のステップS20において、上記ズームレンズ制御回路
59によるズーム動作を停止させ、上述のステップS1
の処理に戻る。
【0060】図9は、上記一実施の形態のカメラの動作
を示すフローチャートであって、上述の図8に示すフロ
ーチャートのステップS8における露出演算処理のシー
ケンスについて、詳細に説明するものである。
【0061】図9に示すように、露出演算処理に移行す
ると、まず、ステップS31において、シャッタ速度値
TVおよび絞り値AVの連動範囲の算出がなされて、次
のステップS32の処理に進む。なお、ここでは、最も
低速側のシャッタ速度TVM、最も高速側のシャッタ速
度TVm、最小絞り値AVM、最大絞り値(絞り開放値)
AVOとして示すものとする。
【0062】ステップS32においては、上述のステッ
プS4(図8参照)において得られたズームレンズの焦
点距離情報、および上記スイッチ入力回路52に入力さ
れる上記撮影画面サイズ変更スイッチ(ASPSW)か
らの信号によって得られる撮影画面サイズ情報等に基づ
いて、手ぶれ限界シャッタ速度TVfの算出がなされ、
次のステップS33に進む。
【0063】ここで、手ぶれ限界シャッタ速度TVfに
ついては、上述したように、撮影レンズの焦点距離がf
(mm)である場合において、手ぶれ限界シャッタ速度
1/f(sec.)に設定することが一般的である。従
って、このステップS32においては、上記ズームレン
ズの焦点距離情報、即ち、ズームレンズのズーム動作に
連動するエンコーダ等によって求められる焦点距離f
(mm)に基づいて、上記手ぶれ限界シャッタ速度TV
f=1/f(sec.)に設定されることとなる。
【0064】ただし、この場合における撮影画面サイズ
が標準撮影画面サイズとは異なる場合においては、焦点
距離f(mm)に対する手ぶれ限界シャッタ速度は、 TVf2=1/(k1・f)(sec.) または、 TVf2=k2・TVf(sec.) に設定されることとなる。ここで、上記係数k1,k2
は、標準撮影画面サイズに対して、撮影画面サイズ切り
換え後の撮影画面サイズの係数であって、上述の(7)
式によって表わされるものである。
【0065】このようにして、上述のステップS32に
おいて、手ぶれ限界シャッタ速度TVfの算出がなされ
て、次のステップS33に進むと、このステップS33
において、上述のステップS5(図8参照)において得
られたフィルム感度情報SV、および、上述のステップ
S6(図8参照)において得られた被写体輝度情報BV
に基づいて、適正露光量EVの算出(EV=BV+S
V)がなされて、次のステップS34に進む。
【0066】ステップS34において、上記適正露光量
EVの撮影環境下において露光動作を行なう際の絞り値
AVEとして、上述のステップS31において決定され
た最大絞り値AVOを仮に設定し、次のステップS35
に進み、このステップS35において、上記適正露光量
EVの撮影環境下において露光動作を行なう際のシャッ
タ速度値TVEの仮の算出がなされる。
【0067】つまり、上記適正露光量EVと上記絞り値
AVE(=AVO)によってシャッタ速度値TVEを算出
し(TVE=EV−AVO)、次のステップS36に進
む。
【0068】ステップS36において、上述のステップ
S35において仮に算出されたシャッタ速度値TV
Eと、上述のステップS32において設定された手ぶれ
限界シャッタ速度値TVfとの比較がなされる。この場
合において、上記シャッタ速度値TVEが上記手ぶれ限
界シャッタ速度値TVfよりも低速側のシャッタ速度
値、つまり、手ぶれの心配のあるシャッタ速度値であれ
ば、上述のステップS34,S35において仮に算出し
た絞り値AVEおよびシャッタ速度値TVEを採用して、
一連のシーケンスを終了して、露光動作に移行する。
【0069】一方、上記シャッタ速度値TVEが上記手
ぶれ限界シャッタ速度値TVfよりも高速側のシャッタ
速度値、つまり、手ぶれの心配のないシャッタ速度値で
あれば、次のステップS37の処理に進み、このステッ
プS37において、上述の適正露光量EVの撮影環境下
における絞り値AVEを、また、次のステップS38に
おいて、同様にシャッタ速度値TVEについての再演算
がそれぞれなされた後、一連のシーケンスを終了する。
なお、このときの上記絞り値AVEおよびシャッタ速度
値TVEの演算式については、図9を参照のこと。
【0070】このようにして得られた上記絞り値AVE
およびシャッタ速度値TVEの関係は、図10、図11
に示すプログラム線図によって表わすことができる。な
お、図10は、上記ズームレンズが広角側に位置する場
合のプログラム線図の例示であり、また図11は、上記
ズームレンズが望遠側に位置する場合のプログラム線図
の例示である。また、図10、図11において、標準撮
影画面の場合のプログラム線図(図において実線で示
す)と、撮影画面サイズが標準画面寸法と異なる画面寸
法に設定されている場合(図において点線で示す)とを
同時に示している。
【0071】図10、図11に示すように、シャッタ速
度値TVEが、手ぶれ限界シャッタ速度TVfよりも低
速側にある場合には、絞り値をその最大絞り値、即ち、
開放値AVOに固定して、上記シャッタ速度TVEが少し
でも手ぶれ限界シャッタ速度TVfよりも高速側に設定
されるようにする一方、上記シャッタ速度値TVEが手
ぶれ限界シャッタ速度値TVfよりも高速側にある場合
には、適正露出値EVに応じて絞り値の絞り込みを行な
うように設定することで、被写界深度を深くするように
設定されている。
【0072】なお、シャッタ速度値TVEが手ぶれ限界
シャッタ速度TVfより低速側にある場合には、例えば
上記シャッタ速度TVEを手ぶれの心配のないシャッタ
速度に固定すると共に、例えばストロボ等の閃光発光手
段等による補助光によって露光量の補正を行なうように
することが一般的に使用されているが、このような撮影
環境下にあるときには、この一実施の形態のカメラにお
いては、シャッタ速度値TVE≦手ぶれ限界速度値TV
fのとき、シャッタ速度値TVE=略手ぶれ限界シャッ
タ速度値TVfに設定して閃光発光手段によって露光量
の補正を行なうようにすればよい。
【0073】以上説明したように上記一実施の形態によ
れば、標準撮影画面寸法とは異なる画面寸法に設定され
て撮影を行なうカメラにおいて、露出制御装置における
プログラム線図の立ち上がりシャッタ速度を撮影レンズ
の焦点距離および撮影画面の寸法比によって設定するよ
うにしたので、手ぶれ等によって生じる画質の低下を防
止して、高画質な写真プリントを得ることができる。
【0074】[付記] (1) 撮影画面寸法が24×36mmとは異なる画面
寸法に設定され撮影を行なうカメラにおいて、露出制御
用のプログラム線図の立ち上がりシャッタ速度1/t0
(sec.)について、撮影レンズの焦点距離f(m
m)、上記撮影画面寸法24×36mmに対する画面寸
法比αとすると、 1/t0≦α・(1/f) を満足するように設定する露出制御装置。
【0075】(2) 付記1に記載の露出制御装置にお
いて、上記画面寸法比αは撮影画面の縦、横、対角のう
ちいずれかの寸法比である露出制御装置。
【0076】(3) シャッタ開口波形が三角波形また
は台形波形で露出するシャッタを有するズームレンズ付
きカメラの露出制御装置において、レンズ焦点距離に応
じて絞り口径を変化させる絞り制御手段を有し、露出制
御用のプログラム線図の立ち上がりシャッタ速度であ
り、最大開口絞り口径で決定されるシャッタ速度1/t
0(sec.)を、撮影レンズの焦点距離f(mm)お
よび上記撮影画面寸法24×36mmに対する画面寸法
比αにより、 1/t0=α・(1/f) を満足するように設定する露出制御装置。
【0077】(4) 付記1、付記2または付記3に記
載の露出制御装置において、上記カメラは所定シャッタ
速度を境に発光を行なう閃光発光手段を有し、閃光発光
手段を発光させる発光秒時を上記シャッタ速度略1/t
0(sec.)に設定する露出制御装置。
【0078】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、標準
撮影画面寸法とは異なる画面寸法に設定されて撮影を行
なうカメラにおいて、手ぶれ等によって生じる画質の低
下を防止して、高画質な写真プリントを得ることのでき
る露出制御装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】露出制御のプログラム線図の一例を示す図。
【図2】フイルム上の撮影画面を例示する図であって、
標準撮影画面寸法を示す図。
【図3】フイルム上の撮影画面を例示する図であって、
標準撮影画面寸法とは異なる画面寸法のフイルム上の撮
影画面を示す図。
【図4】上記図2、図3に示す撮影画面サイズのフィル
ムによって得られる写真プリントを例示する図。
【図5】露出制御のプログラム線図の他の一例を示す
図。
【図6】レンズシャッタにおけるシャッタの開口速度と
絞りの開口口径の関係を示す図。
【図7】本発明の一実施の形態のカメラの回路構成を示
すブロック構成図。
【図8】上記図7のカメラの動作を示すフローチャート
であって、露出制御およびズームレンズ制御の各シーケ
ンスについて示す図。
【図9】上記図7のカメラの動作を示すフローチャート
であって、露出演算処理のシーケンスについて詳細に説
明する図。
【図10】上記図7のカメラにおける絞り値およびシャ
ッタ速度値の関係を示すプログラム線図であって、ズー
ムレンズが広角側に位置する場合のプログラム線図の例
示。
【図11】上記図7のカメラにおける絞り値およびシャ
ッタ速度値の関係を示すプログラム線図であって、ズー
ムレンズが望遠側に位置する場合のプログラム線図の例
示。
【符号の説明】
51……制御回路 52……スイッチ入力回路 53……測光回路 54……焦点距離入力回路 55……フィルム感度入力回路 56……測距回路 57……シャッタ制御回路 58……絞り制御回路(絞り制御手段) 59……ズームレンズ制御回路 60……フィルム給送制御回路 61……フォーカスレンズ制御回路

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 撮影画面寸法が24mm×36mmと
    は異なる画面寸法に設定され撮影を行なうカメラにおい
    て、 露出制御用のプログラム線図の立ち上がりシャッタ速度
    1/t0(sec.)の最小値について、撮影レンズの
    焦点距離f(mm)、上記撮影画面寸法24mm×36
    mmに対する画面寸法比αとすると、 1/t0=α・(1/f) … (1) を満足するように設定することを特徴とする露出制御装
    置。
  2. 【請求項2】 上記撮影レンズが可変焦点距離レンズ
    であって、焦点距離f(mm)に応じて上記(1)式に
    よってそれぞれ算出されたシャッタ速度1/t0(se
    c.)を設定することを特徴とする請求項1に記載の露
    出制御装置。
  3. 【請求項3】 上記撮影レンズが可変焦点距離レンズ
    である場合、その焦点距離fW(mm)〜fT(mm)に
    応じて上記(1)式によってそれぞれ算出されるシャッ
    タ速度1/t0W(sec.)=α・(1/fW)と1/
    0T(sec.)=α・(1/fT)とのうちシャッタ
    速度の速い方をシャッタ速度略1/t0(sec.)と
    して設定することを特徴とする請求項1に記載の露出制
    御装置。
JP29293795A 1995-11-10 1995-11-10 露出制御装置 Withdrawn JPH09133940A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003060976A (ja) * 2001-08-10 2003-02-28 Canon Inc 電子カメラ、手振れ撮影防止方法、プログラムおよび記憶媒体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003060976A (ja) * 2001-08-10 2003-02-28 Canon Inc 電子カメラ、手振れ撮影防止方法、プログラムおよび記憶媒体

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