JPH0913388A - 塔状構造物の定着装置 - Google Patents

塔状構造物の定着装置

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JPH0913388A
JPH0913388A JP16066795A JP16066795A JPH0913388A JP H0913388 A JPH0913388 A JP H0913388A JP 16066795 A JP16066795 A JP 16066795A JP 16066795 A JP16066795 A JP 16066795A JP H0913388 A JPH0913388 A JP H0913388A
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JP
Japan
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anchor bolt
tower
foundation
deformation
anchor
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Withdrawn
Application number
JP16066795A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Kondo
浩 近藤
Motoetsu Ishii
元悦 石井
Masashi Fukumoto
昌史 福本
Yoshihide Murase
良秀 村瀬
Koichi Inoue
幸一 井上
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塔状構造物上を基礎に定着するアンカーボル
トの変形が塔状構造物の振動によって次第に累積されて
ガタが発生することを防止する。 【構成】 塔状構造物の基部(筒身1)に複数個配置さ
れて同構造物と基礎10を締結するアンカーボルト
(3)を、引張力と圧縮力が作用しうるようにフランジ
プレート2の上下両面に締付ナット14a,14bによ
って締付け、またスリーブ15をアンカーボルト13に
ゆるく嵌装させて構造物の基部と基礎10との間に配置
し、アンカーボルト13の座屈を防止するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、煙突等の塔状構造物の
基部と基礎とを締結する定着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は自立型煙突の一般的な基礎構造を
示したもので、自立型煙突の筒身1の基部外周にフラン
ジプレート2を取付け、同フランジプレート2とベース
プレート4間に周方向等間隔に複数のリブプレート5を
配設し、更にフランジプレート2に対応して基礎(コン
クリート基礎)10上に複数のアンカーボルト3を周方
向等間隔に植設し、フランジプレート2上からアンカー
ボルト3を締付けて、筒身1と基礎10とを固定した構
造となっている。なお、リブプレート5に対応して筒身
1内部には内リブ6が、ベースプレート4にはアンカー
ボルト3が貫通するシャープレート7が、それぞれ取付
けられて補強されている。
【0003】このようなアンカーボルト構造により基礎
上に立設された煙突に外力が作用すると、筒身は振動を
起す。例えば図4に示すように、風荷重(W1 )、地震
荷重(W2 )が作用して振動して筒身1が点線のように
変形すると、その締結部には中心より左側には引張り反
力が、右側には圧縮反力が生じ、続いて筒身1が図と逆
に変形すると今度は中心より右側に引張り反力が、左側
に圧縮反力が生ずるが、このうち引張り反力はアンカー
ボルト3によって支持され、また圧縮反力は基礎10に
よって支持される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図6は、煙突に外力が
作用して振動する際に従来のアンカーボルト構造のアン
カーボルトに生ずる変形(塑性変形)の特性曲線を示
す。
【0005】図6に示すように、煙突が一方に振れて引
張り反力Pが作用するとアンカーボルト3は(0)→
(イ)に引張り変形して点(イ)で降伏点PY に達した
後は(イ)→(ロ)に引張り塑性変形し、次いで煙突が
逆方向に振れると引張り反力Pは次第に減少して零とな
り、これに伴ってアンカーボルト3に生じている変形も
(ロ)→(ハ)に減少する。そして煙突が再び同じよう
に振れるとアンカーボルト3は前記と同じように(ハ)
→(ロ)→(ニ)→(ホ)の変形曲線を画き、以下同様
の履歴をくり返す。このアンカーボルトの変形によって
振動エネルギが吸収され、煙突の振動が抑制される。
【0006】ところが、従来の前記のアンカーボルト構
造では、アンカーボルトには圧縮反力は作用せず、もっ
ぱら引張り反力のみ作用するので、アンカーボルト3に
は1−サイクル振動毎に残留変形がδ1 ,δ2 ・・・と
次第に累積され、遂には構造物と基礎間の締結力がなく
なってガタつくようになる。
【0007】そこで、定期的にアンカーボルトの締結力
を検査して締増しを行う必要があり、そのメンテナンス
に多くの時間を要していた。
【0008】本発明は、以上の問題点を解決することが
できる塔状構造物の定着装置を提供しようとするもので
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
(1)本発明の塔状構造物の定着装置は、塔状構造物の
基部に複数個配置されて同構造物と基礎とを締結するア
ンカーボルトを、同アンカーボルトに引張力及び圧縮力
が作用し得るように構成し、スリーブを同アンカーボル
トにゆるく嵌装させて前記構造物の基部と基礎との間に
配置したことを特徴とする。
【0010】(2)また、前記塔状構造物の定着装置に
おいて、アンカーボルトを予め圧縮降伏させた状態で前
記塔状構造物と基礎とを締結したことを特徴とする。
【0011】
【作用】前記(1)に記載された本発明では、外力が作
用して塔状構造物が振動すると、アンカーボルトには引
張力と圧縮力とが交互に作用し、この引張力、圧縮力が
降伏点に達するとアンカーボルトに発生する塑性変形は
所定範囲を循環する履歴曲線を描き、これによって振動
エネルギーが吸収される。従って、塔状構造物の振動に
よってアンカーボルトの変形が次第に累積されることが
ない。また、アンカーボルトに嵌装したスリーブによっ
てアンカーボルトの座屈が防止され、アンカーボルトを
圧縮降伏させることが可能となる。
【0012】前記(2)に記載された本発明では、前記
(1)に記載された本発明において、アンカーボルトを
予め圧縮降伏させておくことにより、変形は圧縮変形範
囲と引張り変形範囲間を循環する履歴曲線を描き、前記
と同様に振動エネルギーが吸収される。従って、塔状構
造物の振動によってアンカーボルトの変形が次第に累積
されることがない。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例を図1ないし図3によって
説明する。
【0014】図1に示すように自立型煙突の筒身1の基
部の外周に近接した基礎10には、その上部にネジ13
aが刻設され、基礎10上のベースプレート4を貫通す
るアンカーボルト13が植設されていて、筒身1基部の
外周のまわりに取付けられたフランジプレート2と締付
ナット14a,14bによってフランジプレート2の上
下両面からアンカーボルト13を締付けることにより、
筒身1と基礎10とを固定するようになっている。
【0015】また、アンカーボルト13にはスリーブ1
5がゆるく嵌装されていて、同スリーブ15は下側の締
付ナット14bと基礎10上のベースプレート4との間
に配置されている。
【0016】前記アンカーボルト13は、従来の技術の
欄で述べたものと同様、筒身1基部外周に取付けられた
フランジプレート2に対応して複数個が等間隔に配置さ
れる。
【0017】本実施例において、アンカーボルト13に
よって基礎10上に立設された煙突に外力(風、地震な
ど)が作用して筒身1が振動すると、筒身1と基礎10
の締結部には振動の大きさに見合った反力が発生する
が、アンカーボルト13がフランジプレート2と締付ナ
ット14a,14bによって両面から締付けられている
ので、締結部に交互に発生する引張り反力及び圧縮反力
はいずれもアンカーボルト13によって支持される。
【0018】図2及び図3は、本実施例におけるアンカ
ーボルト13に発生する変形の特性を示したものであ
る。
【0019】図2は、筒身1と基礎10とを締結した際
に初期段階でアンカーボルト13が無応力状態とした場
合の変形特性を示し、この無応力の状態で引張り反力+
Pがアンカーボルト13に作用すると、アンカーボルト
13は(0)→(a)に引張り変形し、(a)点で反力
が降伏点+PY に達すると(a)→(b)に塑性変形
し、次いで、引張り反力+Pが減少して圧縮反力−Pが
作用すると、変形は(b)→(c)に減少してほぼ元の
零の状態に戻る。そして再び引張り反力+Pと圧縮反力
−Pが反復作用して降伏点+PY ,−PY に達すると、
アンカーボルト13の変形の軌跡は(c)→(b)→
(d)→(e)→(c)の履歴曲線を描くようになり、
アンカーボルト13には0から+δまでの変形がくり返
し発生し、これによって振動エネルギーが吸収される。
従って、アンカーボルト13の変形は、前記図6に示さ
れる従来のアンカーボルト3の変形におけるように次第
に累積されることがない。
【0020】また、本実施例では、アンカーボルト13
に嵌装したスリーブ15によって圧縮による横方向への
変形が規制され、アンカーボルト13の座屈を防止する
ことができる。
【0021】図3は、予め降伏圧縮力−PY を与えてア
ンカーボルト13に塑性変形−δ0を発生させ圧縮降伏
させた状態で筒身1と基礎10とを締結した場合の変形
特性を示し、初期段階で(g)点にあった変形(−
δ0 )の軌跡はこの後、引張り反力+Pと圧縮圧力−P
が反復作用することにより(g)→(h)→(i)→
(j)→(g)の履歴曲線を描き、−δ0 から+δまで
の範囲の変形がくり返し発生するようになる。従って、
アンカーボルト13の変形は、前記図6に示される従来
のアンカーボルト3の変形におけるように次第に累積さ
れることがない。勿論、この場合においても、スリーブ
15によってアンカーボルト13の圧縮による横方向の
変形が規制され、アンカーボルト13の座屈を防止する
ことができる。
【0022】以上説明したように、本実施例において
は、アンカーボルト13に初期段階で応力をかけない場
合にも、またアンカーボルト13に初期段階で降伏圧縮
力−P Y を与えて塑性変形を発生させた場合にも、図6
に示される従来のアンカーボルト3の変形とは異なり、
外力が作用して筒身1が振動してもアンカーボルト13
の変形が次第に累積されることがない。従って、構造物
と基礎10との間の締結力がなくなってガタが発生する
ことを防止することができる。
【0023】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明の
塔状構造物の定着装置によると、塔状構造物が振動する
とアンカーボルトには引張力と圧縮力が交互に作用し、
これによってアンカーボルトは塑性変形して所定変形範
囲を循環する履歴曲線を描き、また、アンカーボルトを
予め圧縮降伏させておくことにより変形は圧縮変形範囲
と引張り変形範囲を循環する履歴曲線を描き、これによ
って振動エネルギーが吸収されて構造物の振動が抑制さ
れる。以上の通り、アンカーボルトには所定大きさの変
形がくり返し発生するのみであり、アンカーボルトにガ
タが生ずることがなく塔状構造物と基礎との締結が確実
に保持される。
【0024】また、アンカーボルトにゆるく嵌装して塔
状構造物と基礎との間に配置されたスリーブによって、
アンカーボルトの圧縮による横方向の変形が規制されて
アンカーボルトの座屈を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る塔状構造物の定着装置
の構成図である。
【図2】同実施例において、アンカーボルト初期段階で
応力を与えない場合のアンカーボルトの変形特性を示す
図である。
【図3】同実施例において、アンカーボルトに初期段階
で圧縮降伏させた場合のアンカーボルトの変形特性を示
す図である。
【図4】塔状構造物の振動状態を示す説明図である。
【図5】従来の塔状構造物の一般的な基礎構造の説明図
である。
【図6】前記従来の塔状構造物のアンカーボルトの変形
特性を示す図である。
【符号の説明】 1 筒身 2 フランジプレート 4 ベースプレート 10 基礎 13 アンカーボルト 13a アンカーボルトのネジ 14a,14b 締付ナット 15 スリーブ
フロントページの続き (72)発明者 村瀬 良秀 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島研究所内 (72)発明者 井上 幸一 広島市西区観音新町四丁目6番22号 三菱 重工業株式会社広島研究所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塔状構造物の基部に複数個配置されて同
    構造物と基礎とを締結するアンカーボルトを、同アンカ
    ーボルトに引張力及び圧縮力が作用し得るように構成
    し、スリーブを同アンカーボルトにゆるく嵌装させて前
    記構造物の基部と基礎との間に配置したことを特徴とす
    る塔状構造物の定着装置。
  2. 【請求項2】 前記アンカーボルトを予め圧縮降伏させ
    た状態で前記塔状構造物と基礎とを締結したことを特徴
    とする請求項1に記載の塔状構造物の定着装置。
JP16066795A 1995-06-27 1995-06-27 塔状構造物の定着装置 Withdrawn JPH0913388A (ja)

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JP16066795A JPH0913388A (ja) 1995-06-27 1995-06-27 塔状構造物の定着装置

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009256885A (ja) * 2008-04-11 2009-11-05 Okabe Co Ltd 露出型柱脚構造
CN106322414A (zh) * 2015-07-10 2017-01-11 大唐环境产业集团股份有限公司 一种玻璃钢烟筒的快接结构

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Effective date: 20020903