JPH09133845A

JPH09133845A - 光ファイバケーブル及び光ファイバケーブル線路

Info

Publication number: JPH09133845A
Application number: JP7314802A
Authority: JP
Inventors: Yoshiyuki Kamata; 良行鎌田; Yoshiaki Mizota; 義昭溝田
Original assignee: Furukawa Electric Co Ltd
Current assignee: Furukawa Electric Co Ltd
Priority date: 1995-11-08
Filing date: 1995-11-08
Publication date: 1997-05-20

Abstract

(57)【要約】【課題】ケーブル外径を大きくすることなく多心ケー
ブルを形成し、かつ、任意の箇所での分岐引き落としを
可能にすること。【解決手段】ＳＺスロット型ケーブル１と多心ケーブ
ル２とを並行配置したものをバインド線等により一体化
して光ファイバケーブルを形成する。そして、線路の途
中に設けた接続箱１４でＳＺスロット型ケーブル１を多
心ケーブル２内の一部の光ファイバに接続する。そのよ
うに、接続箱１４でＳＺスロット型ケーブル１に接続さ
れた多心ケーブル２の光ファイバの回線は、ＳＺスロッ
ト型ケーブル１と接続箱１５を介して、任意の箇所で分
岐線１６を分岐引き落とすことができる。そのＳＺスロ
ット型ケーブル１を、次の接続箱１４で、多心ケーブル
２内の元の光ファイバに接続する。さらに、その接続箱
１４で、その先のＳＺ型ケーブル１を多心ケーブル２内
の他の回線の光ファイバに接続することにより、次の区
間では他の回線の分岐引き落としが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、任意の箇所で光フ
ァイバを後分岐することができるようにした光ファイバ
ケーブル及び光ファイバケーブル線路に関するものであ
る。

【０００２】

【従来の技術】ケーブル内の他の光ファイバに影響を与
えずに、任意の箇所で任意の光ファイバを後分岐するこ
とができる光ファイバケーブルとして、ＳＺスロット型
ケーブルがある。

【０００３】図８は、ＳＺスロット型ケーブルのスロッ
トを示す図である。図８において、５６はスペーサ、５
７は、スペーサ５６に形成した光ファイバ心線収納用の
スロットである。このように、ＳＺスロット型ケーブル
では、スロット５７が右回り方向または左回り方向の一
方向だけでなく、交互に反転して、ＳＺ型に形成されて
いるため、光ファイバ心線を任意の箇所でスロット５７
より容易に取り出すことができる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、そのよ
うなＳＺスロット型ケーブルでは、光ファイバに曲げの
変曲点が生じるため、光ファイバをスロット５７内であ
る程度自由に移動できるようにしておく必要があり、ま
た、多心のテープ心線は、変曲点での歪みが大きくなる
ため適用できない。そのため、光ファイバケーブル断面
に占める光ファイバの比率が小さくなり、多心のケーブ
ルにするためには、ケーブル外径を大きくしなければな
らず、その結果、布設に大きなスペースが必要になると
いう問題点があった。また、光ファイバケーブルの外径
を大きくすると、ケーブルが曲げにくくなると共に、ケ
ーブル布設時に過大な張力がかかるようになるという問
題点もあった。

【０００５】本発明は、そのような問題点を解決し、ケ
ーブル外径を大きくすることなく、多心にして、かつ、
後分岐可能にすることを課題とするものである。

【０００６】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明の光ファイバケーブルでは、ＳＺスロット型
ケーブルを少なくとも１本含ませて複数本の光ファイバ
ケーブルを一体化することとした。また、前記複数本の
光ファイバケーブルの内の少なくとも１本が、形成方向
が一方向の螺旋状スロットを有するテープスロット型光
ファイバケーブルを用いることとした。さらに、本発明
の光ファイバケーブル線路では、ＳＺスロット型ケーブ
ルを少なくとも１本含ませて複数本の光ファイバケーブ
ルを一体化した光ファイバケーブルを布設した光ファイ
バケーブル線路であって、前記ＳＺスロット型ケーブル
の光ファイバと、該ＳＺスロット型ケーブルと一体化さ
れた他の光ファイバケーブルの光ファイバとを入れ替え
た状態で接続する接続箱を線路の途中に少なくとも１つ
設けるようにした。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図１は、バインド線で並列
一体化した光ファイバケーブルの一例を示す図であり、
図１（イ）は、部分斜視図、図１（ロ）は、その断面図
である。図１において、１は４８心のＳＺ型ケーブル、
２は１００心のテープスロット型ケーブル、３はバイン
ド線、４，９はテンションメンバ、５，１０はスペー
サ、６は２心テープ心線、７，１２は押え巻きテープ、
８，１３はポリエチレン被覆、１１は４心テープ心線で
ある。

【０００８】ＳＺスロット型ケーブル１のスペーサ５
は、心線を収納するためのスロットが右回り，左回りと
交互に切り替わるように形成されており、その各スロッ
ト内に２心テープ心線６が４本ずつ、スペース的に余裕
をもって収納されている。２心テープ心線６は、２本の
光ファイバ心線を並行配置し、その外側を紫外線硬化樹
脂で覆ってテープ状に一体化したものである。そのよう
な２心テープ心線６が収納されたスペーサ５の外周に
は、押え巻きテープ７とポリエチレン被覆８が施されて
いる。

【０００９】一方、テープスロット型ケーブル２のスペ
ーサ１０は、心線を収納するためのスロットが右回りま
たは左回りの１方向に螺旋状に形成されており、その各
スロット内に４心テープ心線１１が５本ずつ比較的密に
収納されている。４心テープ心線１１は、４本の光ファ
イバ心線を並行配置し、その外側を紫外線硬化樹脂で覆
ってテープ状に一体化したものである。そのような４心
テープ心線１１が収納されたスペーサ１０の外周には、
押え巻きテープ１２とポリエチレン被覆１３が施されて
いる。

【００１０】そして、そのようなＳＺスロット型ケーブ
ル１とテープスロット型ケーブル２とを並行配置してバ
インド線３により一体化している。その内、ＳＺスロッ
ト型ケーブル１は、２心テープ心線６に曲げの変曲点が
生じるが、スロット内でスペース的に余裕を持たせてい
るため、スロット内で比較的自由に移動できて、変曲点
での歪みは大きくならない。そして、そのスロットが右
回り，左回りと交互に切り替わるように形成されている
ため、光ファイバ心線を任意の箇所でスロットより容易
に取り出すことができる。そこで、ＳＺスロット型ケー
ブル１は、分岐引き落とし用のケーブルとして用いられ
る。

【００１１】他方、テープスロット型ケーブル２は、心
線を収納するスロットが１方向に螺旋状に形成されてい
るため、４心テープ心線１１に曲げの変曲点は生じな
い。したがって、各スロット内に４心テープ心線１１を
密に収納して多心にしても、４心テープ心線１１に大き
な歪みが生じない。そこで、テープスロット型ケーブル
２は多心にして、幹線用のケーブルとして用いられる。

【００１２】次に、上記バインド線で一体化した光ファ
イバケーブルを使った光ファイバケーブル線路について
説明する。図２は、バインド線で一体化した光ファイバ
ケーブルの布設例を示す図である。符号１，２は、図１
のものに対応し、１４，１５は接続箱、１６は分岐線で
ある。

【００１３】接続箱１４でＳＺスロット型ケーブル１を
テープスロット型ケーブル２内の一部の光ファイバに接
続する。そのように、接続箱１４でＳＺスロット型ケー
ブル１に接続されたテープスロット型ケーブル２の光フ
ァイバの回線は、ＳＺスロット型ケーブル１と接続箱１
５を介して、任意の位置で分岐線１６を引き落とすこと
ができる。さらに、そのＳＺスロット型ケーブル１は、
次の接続箱１４で、テープスロット型ケーブル２内の元
の光ファイバに接続し、また、その接続箱１４内で、そ
の先のＳＺスロット型ケーブル１をテープスロット型ケ
ーブル２内の他の光ファイバに接続することにより、次
の区間では他の回線の分岐引き落としが可能となる。

【００１４】次に、２本の光ファイバケーブルをシース
により一体化した光ファイバケーブルの例を説明する。
図３は、シースで並列一体化した光ファイバケーブルの
一例を示す図である。図３において、１７は２４心のＳ
Ｚスロット型ケーブル、１８は１２８心のＳＺスロット
型ケーブル、１９はポリエチレンシース、２０，２４は
テンションメンバ、２１，２５はスペーサ、２２，２６
は２心テープ心線、２３，２７は押え巻きテープであ
る。

【００１５】この構造のものは、両ケーブル共にＳＺ型
であるので、両者共分岐引き落としが可能である。分岐
引き落としを行うのに、後分岐は、基本的にはスロット
単位となるため、４心程度を引き落とす場合は２４心の
ＳＺスロット型ケーブル１７から引き落とすようにし、
１６心程度を引き落とす場合は１２８心のＳＺスロット
型ケーブル１８から引き落とすようにする。その内どち
らにするかは、引き落とし部付近の加入者数に応じて適
宜考慮すればよい。

【００１６】シースで一体化した光ファイバケーブルを
用いた光ファイバケーブル線路は、図４のようになる。
分岐用の接続箱２８内に２４心のＳＺスロット型ケーブ
ル１７と１２８心のＳＺスロット型ケーブル１８の両ケ
ーブルを収納し、内部で両ケーブルの間にあるシースの
首部を分離した後、分岐引き落としを行う方のＳＺスロ
ット型ケーブル、例えば、２４心のＳＺスロット型ケー
ブル１７のシースを除去して後分岐を行う。

【００１７】次に、ポリエチレンハンガで一体化した光
ファイバケーブルの例を説明する。図５は、ポリエチレ
ンハンガで並列一体化した光ファイバケーブルの一例を
示す図である。図５において、２９は２４心の単心ＳＺ
スロット型ケーブル、３０は４８心の単心ユニットロー
プ型ケーブル、３１はポリエチレンモールドによるポリ
エチレンハンガ、３２，３７はテンションメンバ、３３
はスペーサ、３４，３９は単心線、３５は押え巻きテー
プ、３６，４０はポリエチレン被覆である。

【００１８】この型の光ファイバケーブルでは、分岐引
き落としは、単心ＳＺスロット型ケーブル２９のみから
行うため、光ファイバケーブル線路としては、図２のも
のと同様になる。

【００１９】次に、３本撚りして一体化した光ファイバ
ケーブルの例を説明する。図６は、３本撚りして並列一
体化した光ファイバケーブルの一例を示す図である。図
６において、４１，４２は３００心のテープスロット型
ケーブル、４３は１２８心の単心ＳＺスロット型ケーブ
ルである。１２８心の単心ＳＺスロット型ケーブルの構
造を、図７（イ）に示す。図７（イ）において、４４は
テンションメンバ、４５はスペーサ、４６は単心線、４
７はトレーサマーク、４８は押え巻きテープ、４９はポ
リエチレン被覆である。なお、単心線４６は、一部のス
ロットのもののみ示しているが、その他のスロットにお
いても同様になっている。

【００２０】一方、３００心のテープスロット型ケーブ
ル４１，４２の構造を、図７（ロ）に示す。図７（ロ）
において、５０はテンションメンバ、５１はスペーサ、
５２は４心テープ心線、５３は光介在テープ、５４は押
え巻きテープ、５５はポリエチレン被覆である。

【００２１】この型の光ファイバケーブルでは、分岐引
き落としは、１２８心の単心ＳＺスロット型ケーブル４
３のみから行うため、光ファイバケーブル線路として
は、図２のものとほぼ同様になる。ただし、光ファイバ
ケーブルがテープスロット型ケーブル４１，４２、単心
ＳＺスロット型ケーブル４３と３本あるため、図２のも
のにおける接続箱１４には、３本の光ファイバケーブル
４１〜４３を収納し、分岐用の接続箱１５には、１２８
心の単心ＳＺスロット型ケーブル４３を収納することに
なる。

【００２２】

【発明の効果】以上述べた如く、本発明の光ファイバケ
ーブル及び光ファイバケーブル線路によれば、ケーブル
外径を大きくすることなく多心化を可能とし、かつ、後
分岐引き落としが可能になる。また、少なくとも１本の
光ファイバケーブルに形成方向が１方向のまま変化しな
い螺旋状スロットを有するテープスロット型光ファイバ
ケーブルを用いれば、ケーブル断面に占める光ファイバ
の密度を高くすることができて、小径で多心のケーブル
を形成することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】バインド線で一体化した光ファイバケーブル
の一例を示す図

【図２】バインド線で一体化した光ファイバケーブル
の布設例を示す図

【図３】シースで一体化した光ファイバケーブルの一
例を示す図

【図４】シースで一体化した光ファイバケーブルの布
設例を示す図

【図５】ポリエチレンハンガで一体化した光ファイバ
ケーブルの一例を示す図

【図６】３本撚りして一体化した光ファイバケーブル
の一例を示す図

【図７】ＳＺスロット型ケーブル及びテープスロット
型ケーブルの断面図

【図８】ＳＺスロット型ケーブルのスロットを示す図

【符号の説明】

１，１７，１８，２９，４３ＳＺスロット型ケーブル２，４１，４２テープスロット型ケーブル３バインド線４，９，２０，２４，３２，３７，４４，５０テンシ
ョンメンバ５，１０，２１，２５，３３，４５，５１，５６スペ
ーサ６，２２，２６２心テープ心線７，１２，２３，２７，３５，４８，５４押え巻きテ
ープ８，１３，３６，４０，４９，５５ポリエチレン被覆１１，５２４心テープ心線１４，１５，２８接続箱１６分岐線１９ポリエチレンシース３０ユニットロープ型ケーブル３１ポリエチレンハンガ３４，４６単心線３８光ファイバユニット３９光ファイバ心線４７トレーサマーク５３光介在テープ５７スロット

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】ＳＺスロット型ケーブルを少なくとも１
本含ませて複数本の光ファイバケーブルを一体化したこ
とを特徴とする光ファイバケーブル。
【請求項２】前記複数本の光ファイバケーブルの内の
少なくとも１本が、形成方向が一方向の螺旋状スロット
を有するテープスロット型光ファイバケーブルであるこ
とを特徴とする請求項１記載の光ファイバケーブル。
【請求項３】ＳＺスロット型ケーブルを少なくとも１
本含ませて複数本の光ファイバケーブルを一体化した光
ファイバケーブルを布設した光ファイバケーブル線路で
あって、前記ＳＺスロット型ケーブルの光ファイバと、
該ＳＺスロット型ケーブルと一体化された他の光ファイ
バケーブルの光ファイバとを入れ替えた状態で接続する
接続箱を線路の途中に少なくとも１つ設けたことを特徴
とする光ファイバケーブル線路。