JPH09132912A

JPH09132912A - 地中連続壁構築工法及び装置

Info

Publication number: JPH09132912A
Application number: JP29089495A
Authority: JP
Inventors: Shunsuke Shirai; 井俊輔白; Katsutoshi Miyoshi; 好勝利三; Yasuo Higuchi; 口安夫樋
Original assignee: Kajima Corp
Current assignee: Kajima Corp
Priority date: 1995-11-09
Filing date: 1995-11-09
Publication date: 1997-05-20

Abstract

(57)【要約】【課題】地中連続壁を目違い等の不都合を生じること
なく能率良く構築する。【解決手段】垂直軸を軸芯として回転する掘削機
（３）を走行台車（１）により走行しつつ掘削し、掘削
した土砂にセメントミルク等を混合し固化することによ
って連続壁を構築する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】土木建築の分野における基
礎、山留、止水等の目的で地中連続壁を構築する。本発
明は、かかる地中連続壁において、掘削した土砂にセメ
ントミルク等を混合して固化することによって連続壁を
構築する工法及び該工法に使用する装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図９ないし図１２に従来技術を示し、Ａ
は既設工部、Ｂは未設工部である。図９及び図１０はオ
ーガー２０で切削し、緩めた土砂にセメントミルク等を
注入し混合することによって地中連続壁Ｈを構築する図
示の例は３軸オーガーの例であるが、単軸オーガーによ
り施工する場合もある。

【０００３】図１１及び図１２はチェンソー式連続掘削
機で掘削する場合であり、走行台車３０のリーダー３１
のチェンソー式掘削機３２を装着し、走行台車３０を矢
印で示す連続壁を構築する方向に移動しながらチェンソ
ー３２を作動し、連続して切削する。掘削した土砂に安
定液等を注入し混合して地中連続壁を構築する。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】上記の前者の方法で
は、多軸オーガーの場合、いわゆる目違いを防止するた
めに切削孔をラップする（図１０のＲ部分）方法を採る
のが一般的であり能率が悪い。

【０００５】また、上記の後者の方法では、連続的に切
削するために目違いは起こり得ないが、切削にエンドレ
スのチェーン等を使用することにより、切削深さが変っ
た場合の適応性に難がある。また、より深く連続壁を構
築しようとするとリーダーを長くせざるを得ない。

【０００６】従って、以上の点を改善すべく、本発明
は、走行しながら切削することにより、目違いをなく
し、かつ施工能率を向上させ、また深度の変化に対応し
易く、大深度の場合でもリーダー長が低くできる工法及
び装置を提供することを目的としてなされたものであ
る。

【０００７】

【課題を解決するための手段】このため本発明によれ
ば、垂直軸を軸心として回転する掘削機を走行台車のリ
ーダーに装着して地中に吊下し、走行台車を連続壁を構
築する方向に移動しながら前記掘削機を回転して掘削
し、掘削した土砂にセメントミルク等を混合し固化する
ことによって連続壁を構築する地中連続壁構築工法が提
供される。

【０００８】また、本発明によれば、前記工法を実施す
る装置として、垂直軸を軸心として回転する掘削機と、
リーダーを取付けていて前記掘削機を装着する走行台車
と、掘削機で掘削した土砂にセメントミルク等を注入す
る注入装置とからなる地中連続壁を構築するための装置
が提供される。

【０００９】本発明の実施に際して、掘削機としてドラ
ムカッターが好適に採用され、またドラムカッターに代
えオーガー（スクリュー）を用いることもできる。また
掘削した土砂に混合して固化する固化材については、切
削位置においてセメントミルク等を混合し固化させる方
法の他、自硬性の安定液を切削溝に満たす方法も採るこ
とができる。さらに、切削土砂をラインでモルタル等混
合プラントに送り、そこでモルタル等と混合し切削位置
に送り充填する方法を採ることもできる。

【００１０】掘削機を走行しながら切削することによ
り、目違いをなくし、かつ施工能率を向上させる。ま
た、深度の変化に対しては掘削機を継ぎ足すことで対処
でき、大深度の場合でも走行台車のリーダー長が低くで
きる。

【００１１】

【発明の実施の形態】図１及び図２において、リーダー
２を取付けた走行台車１にドラムカッター３を装着して
地中に吊下し、台車１を連続壁を構築する矢印方向に移
動しながらカッター３を回転させ連続的に切削し、連続
壁を構築する。カッター３は、回転ドラム４と該ドラム
４の外囲及び底部に取付けた切削ビット５、５ａとから
なり、モータ６により垂直軸を軸芯として回転するもの
である。

【００１２】図示では短いドラムカッターを２本接続し
た場合を示す。深度によって、さらにドラムカッターを
接続することができる。また、図示では２連の例を示す
が、構築する連続壁の巾によって、カッターの数を増減
しても良い。さらに、複数のカッターを設ける場合、図
示では同じ高さ位置にあるが、あるものは先行し、ある
ものは後行するように配置しても良い。

【００１３】セメントミルク等の注入については、ドラ
ムカッター３と同時に連続壁構築方向に移動し、既設工
部Ａとドラムカッター３を仕切るように設けたせき板７
の切羽側に注入し、掘削した土砂と攪拌し混合する。ま
た、図示の例ではせき板７は１枚であるが走行時の抵抗
が大きくなる場合は複数のせき板を使用し、或いはせき
板を有孔あるいは格子に形成し、走行抵抗を低減するよ
うに配置しても良い。図３はドラムカッターの代りに連
続スクリュー１０の例であり、また、図４は数条ずつの
不連続なスクリュー１１の例を示す。なお、１２はスク
リューのシャフトである。また、図５のようにオーガー
羽根１３だけであっても良く、図６のようにオーガー羽
根１３の外周部に切削ビット１４を設けても良い。スク
リューは右巻、左巻どちらでも良い。特に図４に示す不
連続スクリューの場合右巻、左巻を組合せても良い。

【００１４】図１及び図２に示すように、切削位置にお
いてセメントミルクを混合し固化させる方法の他、自硬
性の安定液を切削溝に満たす方法も採ることができる。
また、図７に示すように、切削土砂をライン１５でモル
タル等の混合プラント１７に送り、ライン１６で切削位
置に送り充填することで効率良く固化体を形成すること
もできる。

【００１５】先の図１のように回転ドラム４の下部に底
部ビット５ａを取付けることにより、図８の右側に示す
ように、まず所定の深さ削孔し、その後、走行台車１を
走行し、図８の左側に示すように連続掘削ができる。ま
た、図３ないし図６に示すスクリュー式の掘削機は、一
般的にスクリュー自体で削孔でき、自力で削孔し、その
後、走行しながらの連続掘削ができる。

【００１６】

【発明の効果】本発明では、掘削機を走行しながら切削
するものであるので、目違いをなくし、かつ施工能率を
向上させることができる。また、深度の変化に対しては
掘削機を継ぎ足すことで対処できて対応し易く、大深度
の場合でも送行台車のリーダー長が低くできる等の優れ
た効果を奏するものである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す側面図。

【図２】図１のドラムカッター部分の水平断面図。

【図３】連続スクリューの正面図。

【図４】不連続スクリューの正面図。

【図５】オーガー部の正面図。

【図６】オーガーの外周に切削ビットを取付けたものの
正面図。

【図７】掘削装置とモルタル混合プラントとの関係を示
す配管図。

【図８】切削工程を示す側面図。

【図９】オーガーを使用した従来工法の側面図。

【図１０】図９の水平断面図。

【図１１】チェンソー式掘削機を使用した従来工法の側
面図。

【図１２】図１１の水平断面図。

【符号の説明】

１・・・走行台車２・・・リーダー３・・・ドラムカッター４・・・回転ドラム５・・・切削ビット６・・・モータ７・・・せき板１０・・・連続スクリュー１１・・・不連続スクリュー１２・・・シャフト１３・・・オーガー１４・・・切削ビット１５・・・ライン１６・・・ライン１７・・・モルタル混合プラント

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】垂直軸を軸心として回転する掘削機を走
行台車のリーダーに装着して地中に吊下し、走行台車を
連続壁を構築する方向に移動しながら前記掘削機を回転
して掘削し、掘削した土砂にセメントミルク等を混合し
固化することによって連続壁を構築することを特徴とす
る地中連続壁構築工法。
【請求項２】垂直軸を軸心として回転する掘削機と、
リーダーを取付けていて前記掘削機を装着する走行台車
と、掘削機で掘削した土砂にセメントミルク等を注入す
る注入装置とからなることを特徴とする地中連続壁を構
築するための装置。