JP2001164550A - 地下構造物の工事地盤の改良方法 - Google Patents

地下構造物の工事地盤の改良方法

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JP2001164550A
JP2001164550A JP34768899A JP34768899A JP2001164550A JP 2001164550 A JP2001164550 A JP 2001164550A JP 34768899 A JP34768899 A JP 34768899A JP 34768899 A JP34768899 A JP 34768899A JP 2001164550 A JP2001164550 A JP 2001164550A
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column
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underground structure
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JP34768899A
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English (en)
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Keisuke Yoshida
圭佑 吉田
Kazuyoshi Ogisu
一致 荻須
Tadashige Maeda
忠重 前田
Akira Chin
明 陳
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TONE GEO TECH CO Ltd
Original Assignee
TONE GEO TECH CO Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軟弱な地盤で地下構造物を構築するに際し
て、硬い地盤に対して地下構造物を支持する支持杭と、
軟らかい土を硬化処理する作業とを、地表面からコラム
を掘削しながら行い得るようにする。 【解決手段】 地下構造物1を軟弱地盤で構築するに際
して、連続壁状の地中壁6、6に区画された内部に、掘
削部4に対応する部分を地盤改良部3として施工し、硬
い地盤2dと構造物の支持基盤の間を地盤強化部5とし
て構築する。前記地盤改良部3と地盤強化部5は、地表
面から施工装置を用いてソイルコラムを構築し、前記コ
ラムの下部では強度の大きなものとし、地盤改良部に対
応する部分では、土の掘削を容易に行い得る程度の地盤
改良を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地下構造物の構築
区域の基礎部分と、構造物用の掘削部の地盤改良を同時
に行い得る方法に関し、特に、地盤改良をコラムにより
行うに際して、杭部分と地盤改良部分とを上下の部分で
分割して行う方法に関する。
【0002】
【従来の技術】埋立地や軟弱地盤の工事区域に地下道や
地下鉄、共同溝等の地下構造物を構築する際には、従来
より、掘削部を矢板等を打設して区画し、その区画され
た内部の土を除去して工事地盤を露出させてから地下構
造物の基礎を構築している。前記地下構造物の基礎を構
築する場合には、掘削されて露出された地盤の上に杭打
ち機等の工事装置を配置して、構造物の支持基盤(以下
「硬い地盤」と呼ぶ)に達する杭を打設し、前記杭に基
礎を支持させるようにして地下構造物を構築している。
前記地下構造物を構築する区域を区画するためには、鋼
製の矢板を打設することや、場所打ちコンクリートのコ
ラム等を打設して、地中壁を構築することも行われてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記従来の
地下構造物を構築する方法では、地下構造物を構築する
地盤を露出させてから、基礎の構築を行うために、掘削
部の土の除去と杭打ちの2段階の工事の工程を用いなけ
ればならず、工事期間が長くなる等の欠点がある。ま
た、工事区域の地盤が非常に軟弱な土質の場合には、掘
削部の土の除去のために、あらかじめ掘削部に対応する
深さの範囲で地盤改良工事を行い、その地盤を改良した
区域の土を除去してから、基礎杭を構築する地盤に杭打
ち機を配置して、基礎の構築を行う必要がある。したが
って、工事期間がより長くなることと、多数種類の施工
装置を用いるために、工程の管理も面倒である等の多く
の解決を要する問題が残っている。
【0004】本発明は、前述したような従来の地下構造
物の基礎の構築と、工事地盤の改良の問題を解消しよう
とするもので、地上から所定の深さの位置にまで打設す
るコラムに、そのコラムの上部に地盤改良部を配置し、
下部を支持杭を多数配置した地盤強化部に対応させた部
分として構築することで、地下構造物の基礎と掘削部の
地盤改良部とを地表面から工事を行い得る方法を提供す
ることを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、埋立地や軟弱
地盤の工事区域に地下構造物を構築するに際して、地下
構造物を支持する支持部と、掘削部とを同時に地盤改良
する方法に関する。本発明の請求項1の発明は、前記工
事区域に配置する施工装置を用いて、コラム状の支持杭
を多数構築して形成する地盤強化部と、前記地盤強化部
の上部の掘削部に対応する区域の地盤改良部とを連続し
て施工することを特徴とする。
【0006】請求項2の発明は、前記工事区域を地中壁
により区画し、前記地中壁により区画された工事区域に
おいて、施工装置を用いて、コラム状の支持杭を多数構
築して形成する地盤強化部と、前記地盤強化部の上部の
掘削部に対応する区域のコラム状に連続して施工する地
盤改良部とを、所定の深さにまで連続したコラムとして
構築し、前記コラムの地盤改良部と地盤強化部に対応す
る部分の強度を異ならせることを特徴とする。
【0007】請求項3の発明は、前記工事区域を地中壁
により区画し、前記地中壁により区画された工事区域に
おいて、施工装置を用いてコラム状の支持杭を多数構築
して形成する地盤強化部と、前記地盤強化部の上部の掘
削部に対応する区域をコラム状に連続して施工する地盤
改良部とを、所定の深さにまで連続したコラムとして構
築し、前記コラムを施工するに際しては、あらかじめ採
取している土のサンプルと固化材のような混合物の混合
比率に対する前記コラムの強度のデータを得ておき、前
記コラムの強度のデータにもとづいて地盤改良部と地盤
強化部におけるコラムの強度を設定しながら、地盤改良
工事を行うことを特徴とする。
【0008】請求項4の発明は、前記工事区域を区画す
る地中壁を、必要に応じて構造物の支持基盤まで達する
ものとして構築し、地下水層に対しては遮水性能を発揮
させ得るものとして構成することを特徴とする。
【0009】前述したように、工事地盤に対して地上か
ら高さ方向で強度の異なるコラムを施工して、地盤改良
の工事を行うことで、掘削部に対応する部分での土を取
扱い易い地質に改良することができる。また、地盤強化
部に対応する部分に対しては、地下構造物の支持作用を
良好に行い得る強度の地盤として改良し、掘削部を施工
した後で、追加の杭等を打設する手間を省くことができ
る。そして、前記地盤改良部と地盤強化部とを同時に連
続して施工することで、地下構造物の構築現場での地盤
改良を短期間で容易に行うことが可能であり、施工経費
を引き下げることができる。さらに、前記地盤改良を行
うに際して、あらかじめ採取したサンプルにより、必要
な強度に対する固化材の混合比率等を設定しておくこと
で、コラムの土と混合する固化材の混入比率を自動的に
制御することができ、工程の管理も容易に行うことが可
能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】図示される例にしたがって、本発
明の地下構造物に対する工事地盤の改良方法を説明す
る。埋立地や軟弱地盤の工事区域に地下道や地下鉄、共
同溝等の地下構造物を構築する場合は、図1に示すよう
に、工事区域が軟弱層2bである場合に、その工事区域
の掘削部4を仕切りるために地中壁6、6を施工し、そ
の区画された区域の内部の土を除去してから地下構造物
1を構築し、前記地下構造物1の周囲と上部を埋め戻す
ようにしている。前記地下構造物1の下部には、硬い地
盤2dに達する杭等を任意の間隔で配列して施工した地
盤強化部5を構築して、地下構造物1と埋め戻し土の重
量を支えるようにしている。また、前記地盤強化部5に
おいては、場所打ち杭や鋼製の杭、その他の任意の杭を
打設して地盤の強化を図ることができるが、以下に説明
する本発明の実施例においては、コラム状に掘削した土
に固化材を混合したソイルコラム、または、前記ソイル
コラムの中に鋼製の柱部材を埋設して一体化した補強ソ
イルコラムを構築する場合を例にして説明する。
【0011】図2には、地表面からコラムを打設して、
硬い地盤2dに達する杭部分による地盤強化部5と、掘
削部4に対応する地盤改良部3とを同時に施工する場合
を示している。地下構造物を構築する工事区域の地盤の
改良と強化のために、一般的なソイルコラムを構築する
杭打ち機のような装置を用いて、最初に、工事区域を区
画する地中壁6、6を連続壁として構築する。その後
で、前記地中壁により区画された内部で、掘削部の表面
からスクリュー装置等の掘削・攪拌手段により所定の深
さのコラム7を多数本、設計上必要とされる所定の間隔
で掘削しながら、地盤改良部3と地盤強化部5とを構築
するもので、前記地盤強化部5は掘削部4の基盤面4a
と硬い地盤2dの間に、地下構造物の支持強度を有する
ものとして構築する。前記図2に示すようにして多数本
のコラム7を構築する際に、地盤改良部3に対応する部
分では、改良したコラム8を作成し、その改良部8の下
部には、支持杭部8aを硬い地盤にまで達する長さに構
築する。
【0012】前述したようにして、高さ方向で強度の異
なるコラムを作成して、地盤改良部3と地盤強化部5と
を構築してから、図3に示すように、掘削部4の土を除
去して基盤面4aを露出させるようにする。その後に、
地中壁6、6と基盤面4aにより仕切られた部分に、図
1に示すような地下構造物1を構築し、前記地下構造物
1を支持杭8aを配置した地盤強化部5を介して硬い地
盤2dに支持させるようにする。
【0013】また、前記図1に示すように、工事地盤が
1層の軟弱地盤の場合の他に、図4に示すように、地下
構造物を構築する区域の地層に透水層2cが存在して、
地下構造物が地下水の揚力を受ける場合も考えられる。
そのような工事区域では、掘削部を仕切る地中壁の他
に、透水層2cに対する遮水壁6aを施工することが求
められる場合がある。そこで、図4に示す例のように、
地中壁6の下部に遮水壁6aを連続させて一度に構築
し、地下構造物1の支持基礎に対応する支持杭8aと、
掘削部に対応する地盤改良部とを同時に施工することが
できる。そして、前記図2に示すようにして、硬い地盤
にまで達する深さのコラムを多数本構築する手段によ
り、地中壁6と遮水壁6aを連続して構築可能であり、
地盤改良部と地盤強化部に対しては、高さ方向に強度の
異なるコラムを多数本構築することができる。したがっ
て、前記方法により掘削部を掘削する前の段階で、地表
面に配置する施工装置を用いて地盤強化部と地盤改良部
および、掘削部を区画する連続壁を容易に施工すること
ができる。
【0014】前記工事区域の地表面から施工装置を用い
て地盤改良部と地盤強化部および、地中壁や、地中壁と
遮水壁とを連続させた連続壁を施工する際には、最初に
ボーリング等により土のサンプルを採取する。そして、
その採取した土の性質と要求されるコラムの強度の設計
値に対応させて、固化材の混合比率を決定し、そのデー
タをパソコンのような制御装置に記憶させておく。例え
ば、地盤強化部での支持強度を大きい値に設定するため
には、コラムの支持杭の部分の強度が大きくなるよう
に、固化材の混合比率を多くし、地盤改良部の部分での
土の固化のみを行う場合には、固化材の混合比率を少な
くするように、制御装置の制御プログラムを設定する。
前述したようにして制御装置に設定した固化材の供給プ
ログラムにしたがって、作業装置を用いてコラムを掘削
する作業を行う。
【0015】前記各種のコラムを構築して地盤改良部3
と地盤強化部5とを形成するに際して、作業装置の掘削
ヘッドの掘削深さの検知値により得られる工事地盤2の
地層の状態に対して、制御装置に設定しているデータに
もとづいた固化材の供給量を決定し、その決定された量
の固化材を掘削ヘッドから噴出させて、改良土を作成す
る。したがって、例えば、前記図2、4に示したような
地層に対しては、各地層毎に土の性質に対応させた混合
液の供給作用を行って、均一な強度を有するソイルセメ
ントコラムを作成することができる。
【0016】また、前記掘削部4の両側に連続壁として
構築する地中壁6、または地中壁6と遮水壁6aとを合
体した連続壁を構築する場合には、前記地盤強化や支持
杭を構築する場合と同様にして施工することができる。
例えば、コラムを構築する地層の土の性質に対して、連
続壁に要求される強度に対応させた固化材を混入してソ
イルコラムを構築するが、前記コラムを密接させた状態
で、または、先に打設したコラムに対して、次のコラム
が一部で食い込む状態で施工し、所定の長さの連続壁を
構築することにより、地中壁6を構築する。また、地中
壁6と遮水壁6aとを高さ方向に連続して施工する場合
には、遮水壁に対応する部分には、密なコラムで水が通
るような隙間が形成されないように、固化材の混合量を
多くしたり、他の防水作用を発揮する添加材を混入した
コラムとして構成する。そして、前記遮水壁の上部分の
コラムにおいては、地山の押圧力に耐え得るような強度
を有する連続壁として、所定の量の固化材を混合したコ
ラムを連続させて構築することができる。
【0017】前記実施例に示されるように、地表面から
コラムを施工することにより、連続壁を施工する場合
と、地盤改良部3と地盤強化部5とを連続して施工する
場合に、前記地盤強化部5に要求される強度が、改良土
のみでは不足する場合もある。そのような場合には、地
盤強化部5に対応する杭の部分に、図5に示すように既
成の杭部材のような補強部材を打ち込んで、コラムの改
良土と一体化した杭を構築し、地下構造物の支持強度を
確保させることができる。なお、前記補強部材を一体化
したコラムは、連続壁に対しても同様に適用が可能であ
り、工事地盤の土と固化材の混合のみでは不足する強度
を、補強するために任意の補強部材を組み合わせて用い
ることができる。
【0018】前記図5に示すようなコラムに補強部材を
埋設して一体化する場合に、図6、7に示すように、I
型鋼9や、H型鋼を接続して形成した形状の補強鋼材9
a、その他の任意の形状の補強部材を用いることができ
る。前記図6、7に示す例では、2連装の掘削ヘッドを
用いて、コラムを繭型に構築する場合の例で示している
が、もちろん、円形断面のコラムに対しても同様に適用
が可能なものである。前記図6の例では、連続壁にI型
鋼9を埋設する場合を示しており、前記I型鋼9は任意
の間隔で配置して、コラムの改良土と一体化させて必要
とされる強度を発揮できるようにする。また、図7に示
す例では、H型鋼を2つ組み合わせた形状の鋼材を用い
て、その中空な部分にも改良土が充満されるようにして
打設し、コラムの改良土と一体化して補強されたコラム
として構築できる。なお、前記図5〜7に示したような
補強部材と改良土とを一体化して構築するコラムは、地
盤強化部の杭部分に対しても適用可能なものであり、例
えば、所定の間隔をおいて打設されるコラムの各々に対
して、地盤強化部に対応する部分に補強部材を埋設して
改良土と一体化させ、強度の大きいコラムを構築可能で
ある。
【0019】前記図6、7に示す例において、地中壁ま
たは支持杭を構築する際には、所定の径のコラム……を
順次打設して構築するが、本実施例では、2本のコラム
を一度に構築する装置を用いており、端部のコラムを略
繭状に形成する。次いで、前記コラムの端部に食い込ま
せる状態で、隣接するコラム順次構築しながら、各コラ
ムの改良土が固化する前に、鋼製杭9をそのコラムの所
定の位置に打設して、コラムの改良土が固化するととも
に、鋼製杭9……を一体化した地中壁を構築する。した
がって、前記図7に示すような中空部を有する鋼製杭9
aを用いた場合でも、中空な部分を有する鋼製杭が中実
な杭としての作用を発揮させることができる。前述した
ように、改良土により構築したコラムに対して鋼製杭を
埋設して配置する場合には、前記コラムの強度を鋼製杭
により補強することができる。
【0020】そして、前述したように補強部材を一体に
して構築したことにより、前記地中壁に対して側方から
付与される圧力に対抗させることができるので、地中壁
の一方の側を掘削して構造物を構築でき、土留擁壁また
は遮水壁としての作用を持たせることもできる。また、
前記鋼製杭を地中壁に埋設する場合に、前記H型鋼9や
中空部を有する鋼製杭9aの端部が側面から見た状態で
重なるように配置すると、コラムの固化した改良土と一
体化した強固な地中壁を形成することができる。なお、
前記鋼製杭としては、任意の断面形状の部材を用いるこ
とが可能である。さらに、前記コラムを構造物の支持基
礎としての支持杭に適用する場合には、前記コラムの内
部に埋設した鋼製杭9によって、構造物の重量を支持さ
せて、その重量を硬い地盤2dに伝達させる作用を発揮
するとともに、コラムを内部に一体化して強化した改良
土により、例えば細い鋼製杭を用いた場合でも曲がった
りすることがないように保持させる作用を発揮できる。
【0021】前記コラムを構築する施工装置としては、
例えば図8に示すような装置を用いることができるもの
で、前記施工装置10は施工機11と供給装置20とを
組み合わせて構成される。前記施工装置10は、自走可
能な公知の杭打ち機と同様な装置を用いるもので、施工
機11に支持される支柱部材12に沿って上下動可能な
駆動装置13と、前記駆動装置13により駆動される軸
部材14と、その下端部に設けた掘削・混合部15とか
ら構成される。前記掘削・混合部15としては、例え
ば、軸部材14を二重の回転軸部材として構成し、各回
転軸部材に対してそれぞれ攪拌翼を取付けて、各攪拌翼
を逆方向に回転させることにより、土の混合攪拌作用を
良好に行い得るような装置を用いることができる。
【0022】そして、前記掘削・混合部15に設けたノ
ズルの部分から固化材の混合液を供給しながら掘削し、
掘削・混合部15により攪拌作用を行うことで、混合液
と土とを均一に混合した改良土を構築することができ
る。また、前記施工機11と組み合わせて配置する供給
装置20では、固化材を収容する固化材サイロ22と混
合装置21とを配置し、混合装置21において固化材サ
イロ22から供給される固化材と、添加材と水等を混合
してスラリー状の混合液を作成する。前記固化材の混合
液は、供給ポンプ23により供給ホース24を介して、
軸部材14のヘッド部に向けて供給し、掘削する土と混
合して改良土を作成する。
【0023】前記掘削・混合部15は、図9に示すよう
に、2つのヘッド部を隣接させて並べた構成の装置を用
いることができるもので、軸部材14の下部に2つのヘ
ッドを接続する固定部材15aを介して設けている。前
記掘削混合部15を例にして説明すると、ヘッドには、
上部外側攪拌翼16と下部外側攪拌翼16aとを配置
し、前記上部外側攪拌翼16、下部外側攪拌翼16a
は、回転する枠体の内部に攪拌棒を配置している。前記
上部外側攪拌翼16、下部外側攪拌翼16aの内部で
は、反対方向に回転させる上部内側攪拌翼17と下部内
側攪拌翼17aとを各々配置し、上部外側攪拌翼16に
対して上部内側攪拌翼17を組み合わせ、下部外側攪拌
翼16aに対して下部内側攪拌翼17aを組み合わせ
て、各々の回転部材を逆方向に回転させることにより、
土の攪拌作用を行わせる。前記逆方向に回転させる攪拌
手段に対しては、軸部材14の軸を二重の管部材により
構成して、各管部材を駆動装置13により各々逆方向に
駆動することで対応可能である。また、前記攪拌部材の
下部には掘削ヘッド18と、ノズル19、19aを配置
して、軸部材14を通って供給される混合液を、前記ノ
ズル19、19aから噴出させる。
【0024】前述したような構成を有する掘削装置にお
いては、2つの平行させて配置する同一の構造のヘッド
15A、15Bを連動させて駆動し、大径の上部外側攪
拌翼16、16が衝突しないように制御しながら回転さ
せ、所定の厚さを有する繭状のコラムの構築を行うこと
ができる。そして、前記ヘッドにおいては、掘削ヘッド
18により地盤中に孔を掘削しながら、ノズル19、1
9aから混合液を噴出させ、その掘削した土と固化材と
を良く混合攪拌して、スラリー状の改良土を作成する。
なお、前記ノズルから供給する固化材は、混合液の状態
のものを用いることができるが、粉状のものを用いる場
合には、前記図8の混合装置21と供給ポンプ23にお
いては、空気と粉体とを混合して供給する機構のものを
用いることができ、ノズル19、19aから粉状の固化
材を噴出させて、改良土を作成することも可能である。
【0025】前述したような構成を有する施工機11を
用いてコラムを構築する場合には、最初にボーリング等
により土のサンプルを採取し、その土の性質と要求され
るコラムの強度の設計値に対応させて、固化材の混合比
率を決定し、そのデータをパソコンのような制御装置2
5に記憶させておく。前記掘削・混合部15を用いてコ
ラムを掘削する際に、掘削・混合部15による掘削深さ
の検知値により得られる工事地盤2の地層の状態に対し
て、制御装置25に設定しているデータにもとづいた固
化材の供給量を決定し、供給ポンプ23から供給して掘
削・混合部のノズルから噴出させる混合液の量を自動的
に制御しながら改良土を作成する。したがって、例え
ば、前記図1に示したような地層に対しては、各地層毎
に土の性質に対応させた混合液の供給作用を行って、均
一な強度を有するソイルセメントコラムを作成すること
ができる。そして、改良土のコラムの内部に鋼製杭を埋
設して一体化することにより、強度の大きなコラムを構
築して、支持杭や地中壁として用いることができる。
【0026】なお、前記実施例においては、施工機によ
り構築するコラムは、連続壁の場合には多数のコラムを
隣接させて構築し、壁としての作用を発揮させることが
可能である。また、地盤改良部と地盤強化部とを上下に
連接させたコラムを構築する場合には、各々の部分に対
応する強度となるように、改良土に含ませる固化材の量
を制御して工事を行う。そして、掘削部に対応する地盤
改良部においては、軟弱な土をショベル等の掘削機の作
業効率を良好に発揮できるような適当な堅さのものに改
良し、掘削部構築作業の能率を向上させ得るようにする
ことが可能となる。また、前記改良土の構築のために用
いる固化材としては、セメントを水に混合した液体状の
ものや、他の任意の固化材を混合した液体状のもの、ま
たは、粉体を空気圧により送り出す手段等を用いること
ができるものであり、それ等の固化材と他の配合材の濃
度等の条件は、予備試験で得られたデータにもとづいて
設定される。
【0027】
【発明の効果】本発明の方法においては、前述したよう
にして行うものであるから、工事地盤に対して地上から
高さ方向で強度の異なるコラムを施工して、地盤改良の
工事を行うことで、掘削部に対応する部分での土を取扱
い易い地質に改良することができる。また、地盤強化部
に対応する部分に対しては、地下構造物の支持作用を良
好に行い得る強度の地盤として改良し、掘削部を施工し
た後で、追加の杭等を打設する手間を省くことができ
る。そして、前記地盤改良部と地盤強化部とを同時に連
続して施工することで、地下構造物の構築現場での地盤
改良を短期間で容易に行うことが可能であり、施工経費
を引き下げることができる。さらに、前記地盤改良を行
うに際して、あらかじめ採取したサンプルにより、必要
な強度に対する固化材の混合比率等を設定しておくこと
で、コラムの土と混合する固化材の混入比率を自動的に
制御することができ、工程の管理も容易に行うことが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 地下構造物の施工状態の説明図である。
【図2】 コラムにより地盤改良と強化を行う例の説明
図である。
【図3】 掘削部の土を除去した状態の説明図である。
【図4】 地下構造物の別の実施例の説明図である。
【図5】 コラムに鋼製杭を埋設した状態の説明図であ
る。
【図6】 地中壁の平面図である。
【図7】 地中壁の別の構成の平面図である。
【図8】 施工装置の構成を示す説明図である。
【図9】 掘削・混合部の構成の説明図である。
【符号の説明】
1 地下構造物、 2 工事地盤、 3 地盤改
良部、4 掘削部、 5 地盤強化部、 6 地
中壁、 6a 遮水壁、7 コラム、 8 改良
部、 8a 支持杭、 9 補強鋼材、10 施
工装置、 11 施工機、 12 支柱部材、14
軸部材、 15 掘削・混合部、 16・17
攪拌翼、18 掘削ヘッド、 19 ノズル、
20 供給装置、21 混合装置、 22 固化
材サイロ、 23 供給ポンプ、24 制御装置、
25 制御装置。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 忠重 東京都大田区南蒲田2−16−2 利根地下 技術株式会社内 (72)発明者 陳 明 東京都大田区南蒲田2−16−2 利根地下 技術株式会社内 Fターム(参考) 2D040 AA04 AB05 AB14 AC05 BA08 BB03 BD03 BD05 CB03 CD02 DA11 DA12 DB07 EA11 EA12 EA14 EA16 EA18 FA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 埋立地や軟弱地盤の工事区域に地下構造
    物を構築するに際して、地下構造物を支持する支持部
    と、掘削部とを同時に地盤改良する方法であって、 前記工事区域に配置する施工装置を用いて、コラム状の
    支持杭を多数構築して形成する地盤強化部と、 前記地盤強化部の上部の掘削部に対応する区域の地盤改
    良部とを連続して施工することを特徴とする地下構造物
    の工事地盤の改良方法。
  2. 【請求項2】 埋立地や軟弱地盤の工事区域に地下構造
    物を構築するに際して、地下構造物を支持する支持部
    と、掘削部とを同時に地盤改良する方法であって、 前記工事区域を地中壁により区画し、 前記地中壁により区画された工事区域において、施工装
    置を用いて、コラム状の支持杭を多数構築して形成する
    地盤強化部と、 前記地盤強化部の上部の掘削部に対応する区域のコラム
    状に連続して施工する地盤改良部と、 を、所定の深さにまで連続したコラムとして構築し、 前記コラムの地盤改良部と地盤強化部に対応する部分の
    強度を異ならせることを特徴とする地下構造物の工事地
    盤の改良方法。
  3. 【請求項3】 埋立地や軟弱地盤の工事区域に地下構造
    物を構築するに際して、地下構造物を支持する支持部
    と、掘削部とを同時に地盤改良する方法であって、 前記工事区域を地中壁により区画し、 前記地中壁により区画された工事区域において、施工装
    置を用いてコラム状の支持杭を多数構築して形成する地
    盤強化部と、 前記地盤強化部の上部の掘削部に対応する区域をコラム
    状に連続して施工する地盤改良部と、 を、所定の深さにまで連続したコラムとして構築し、 前記コラムを施工するに際しては、あらかじめ採取して
    いる土のサンプルと固化材のような混合物の混合比率に
    対する前記コラムの強度のデータを得ておき、 前記コラムの強度のデータにもとづいて地盤改良部と地
    盤強化部におけるコラムの強度を設定しながら、地盤改
    良工事を行うことを特徴とする地下構造物の工事地盤の
    改良方法。
  4. 【請求項4】 前記工事区域を区画する地中壁を、必要
    に応じて構造物の支持基盤まで達するものとして構築
    し、地下水層に対しては遮水性能を発揮させ得るものと
    して構成することを特徴とする請求項2または3に記載
    の地下構造物の工事地盤の改良方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005098545A (ja) * 2003-09-22 2005-04-14 Fukui Prefecture 群杭効果を利用した地中蓄熱装置
KR20190096025A (ko) * 2018-02-08 2019-08-19 최은경 자중식 수직구 하이브 컷 압입 공법
CN111676947A (zh) * 2020-06-23 2020-09-18 中国铁路设计集团有限公司 一种隧道仰拱地基加固组件及施工方法

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