JPH09132877A - 金属化合物含有ポリウレタン弾性糸およびポリアミド繊維交編織物 - Google Patents

金属化合物含有ポリウレタン弾性糸およびポリアミド繊維交編織物

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JPH09132877A
JPH09132877A JP7286140A JP28614095A JPH09132877A JP H09132877 A JPH09132877 A JP H09132877A JP 7286140 A JP7286140 A JP 7286140A JP 28614095 A JP28614095 A JP 28614095A JP H09132877 A JPH09132877 A JP H09132877A
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JP
Japan
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elastic yarn
dyeing
polyurethane elastic
dye
polyamide fiber
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Hiroyoshi Umibe
博義 海部
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Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は重金属を含まない堅牢な染色物であ
り、しかもポリウレタンの塩素劣化抑制作用およびポリ
アミド繊維の耐塩素染色堅牢度に優れ、かつ黄ばみの発
生の少ない金属化合物含有ポリウレタン弾性糸・ポリア
ミド繊維の交編織物を提供することにある。 【解決手段】 硫化染料により染色することにより得ら
れる金属化合物を含有するポリウレタン弾性糸含有ポリ
アミド繊維交編織物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリウレタン弾性糸
含有ポリアミド繊維交編織物の染色に関する。さらに詳
しくは、ポリウレタン弾性糸の塩素による分解を抑制
し、プール水などに堅牢な染色物が得られるポリウレタ
ン弾性糸含有ポリアミド繊維交編織物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ポリウレタン弾性糸とポリアミド
繊維の交編織物は、酸性染料または含金属酸性染料で染
色した後、タンニン酸と吐酒石の水溶液に浸漬して染料
を固着させるフィックス処理が施されている。これらの
染色物はプールなど塩素水に曝された場合に、大きく退
変色するという問題点があった。
【0003】また上記方法では、フィックス処理によっ
て交編織物に黄ばみが発生するという欠点があった。ま
た金属化合物を含有させたポリウレタン弾性糸中の金属
化合物は、例えばpH3〜5のような酸性側での染色処
理やポリアミド繊維の染色堅牢度向上のためのフィック
ス処理により、ポリウレタン弾性糸内から溶出するた
め、ポリウレタンの塩素による劣化を抑制することが困
難であった。
【0004】金属化合物含有ポリウレタンの塩素劣化抑
制作用を充分に発現させるために、金属化合物が溶出し
にくい条件、例えばpH6〜7のような中性付近での染
色処理とフィックス処理を行う方法、または染色処理の
みでフィックス処理を行わない方法、または特開平4−
352844号公報のようにバット染料で染色する方法
などが提案されているが、これらの方法ではポリウレタ
ン弾性糸の塩素による劣化作用抑制効果は向上するが、
ポリアミド繊維の塩素による染色堅牢度が不充分であっ
たり、バット染料の発色発現性に問題があり、染色工程
や機械が限定される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の欠点を解決し、耐塩素染色堅牢度に優れ、かつ黄ばみ
の発生の少ない金属化合物含有ポリウレタン弾性糸・ポ
リアミド繊維の交編織物を提供することにあり、より詳
しくは、下記(1)〜(3)に示す通りである。
【0006】(1)硫化染料により染色して得られた金
属化合物を含有するポリウレタン弾性糸含有ポリアミド
繊維交編織物。
【0007】(2)金属化合物が、ポリウレタン弾性糸
に対し、0.5重量%から5.0重量%含有する上記
(1)記載のポリウレタン弾性糸含有ポリアミド繊維交
編織物。
【0008】(3)金属化合物が亜鉛、鉄、マグネシウ
ム、スズ、ニッケル、アルミニウム、バリウム、カルシ
ウムの化合物である上記(1)記載のポリウレタン弾性
糸含有ポリアミド繊維交編織物。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリウレタン
弾性糸とポリアミド繊維の交編織物を硫化染料で染色す
ることにより、重金属を含まない、堅牢なポリアミド繊
維染色物が得られることに注目した。これによって重金
属の人間への影響、例えば金属アレルギー、中毒などを
避けることができる。しかも、金属化合物含有ポリウレ
タン弾性糸の染色中の金属化合物の溶出が防止できるこ
とによって、ポリウレタンの塩素劣化を抑制することが
でき、かつフィックス処理が不要のため黄ばみの発生が
少ない。
【0010】本発明に用いられるポリウレタン弾性糸
は、例えば両末端にヒドロキシル基を有する、分子量6
00〜5000である実質的に線状の重合体、有機ジイ
ソシアネート、多官能性活性水素原子を有する鎖伸長
剤、および単官能性活性水素原子を有する末端停止剤を
1段または多段階に反応させ、得られた分子内にウレタ
ン基を有する弾性高分子重合体を乾式紡糸、湿式紡糸、
溶融紡糸などにより紡糸して、または上記の両末端にヒ
ドロキシル基を有する重合体と有機ジイソシアネートか
らなるプレポリマーに、上記の鎖伸長剤、および末端停
止剤を反応させながら紡糸して得られる。
【0011】上記両末端にヒドロキシル基を有する線状
の重合体としては、例えばポリエステルジオール、ポリ
ラクトンジオール、ポリエーテルジオール、ポリエステ
ルアミドジオール、ポリチオエーテルジオール、ポリ炭
化水素ジオール、ポリカーボネートジオール、ポリシロ
キサンジオール、ポリウレタンジオールなどが挙げられ
る。好ましくはポリエステルジオール、ポリエーテルジ
オールである。
【0012】有機ジイソシアネートとしては、例えばm
−およびp−フェニレンジイソシアネート、2,4−お
よび2,6−トルイレンジイソシアネート、p−キシリ
レンジイソシアネート、4,4’−ジメチル−1,3−
キシリレンジイソシアネート、1−アルキルフェニレン
−2,4−および2,6−ジイソシアネート、3−(α
−イソシアナートエチル)フェニルイソシアネート、
2,6−ジエチルフェニレン−1,4−ジイソシアネー
ト、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート、
ジフェニル−ジメチルメタン−4,4’−ジイソシアネ
ート、ジフェニルエーテル−4,4’−ジイソシアネー
ト、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、1,6−
ヘキサメチレンジイソシアネート、シクロヘキシレン−
4,4’−ジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキ
シルメタンジイソシアネートなどが挙げられる。好まし
くは、ジフェニルメタン−4,4’−ジイソシアネート
である。
【0013】鎖伸長剤としては、エチレンジアミン、
1,2−プロピレンジアミン、ヘキサメチレンジアミ
ン、キシリレンジアミン、4,4’−ジフェニルメタン
ジアミン、ヒドラジン、1,4−ジアミノピペラジン、
エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,8
−ヘキサンジオール、水などの1種またはこれらの2種
以上の混合物が挙げられる。特に好ましいのはジアミン
類である。また末端停止剤としては、例えばジアルキル
アミンなどが用いられる。これらは1種単独でまたは2
種以上混合して用いてもよい。
【0014】金属化合物含有ポリウレタン弾性糸は、ポ
リウレタン弾性糸の製造工程中に金属化合物を添加する
ことにより得られる。金属化合物はスラリとして、他の
添加剤の溶液または分散液に加え、繊維紡糸オリフィス
の上流で重合体溶液と混合するか、またはその中に注入
することができる。また、金属化合物の乾燥粉末または
適当な媒体中のスラリを、重合体紡糸溶液に別個に添加
することもできる。該金属化合物としては、亜鉛、鉄、
マグネシウム、スズ、ニッケル、アルミニウム、バリウ
ム、カルシウムなどの化合物が用いられ、好ましくは酸
化亜鉛、酸化マグネシウム、ハイドロタルサイトなどの
白色の金属化合物である。その添加量はポリウレタン弾
性糸に対して0.5〜5重量%が好ましい。
【0015】ポリウレタン弾性糸を紡糸する際には、重
合体紡糸溶液に、所望により有機または無機の配合剤、
例えば、ガス黄変防止剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、
防カビ剤、硫酸バリウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグ
ネシウム、珪酸カルシウム、酸化亜鉛などの無機微粒
子、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウ
ム、ポリテトラフルオロエチレン、オルガノポリシロキ
サンなどの粘着防止剤などを適宜配合することもでき
る。
【0016】本発明に用いられる硫化染料としては、
【0017】
【化1】
【0018】
【化2】
【0019】
【化3】
【0020】チアジン環(I)、チアントレン環(I
I)、チアゾール環(III)を加硫反応によって染料
分子中に生成し、側鎖にメルカプト基やジスルフィド結
合、ポリスルフィド結合などが生じて硫化染料の特性を
有する構造となる。例えば、ジフェニルアミンフェノー
ル(A)を加硫した後、空気酸化して得られるピロゲン
インディゴ(B)は次のような構造であると推定されて
いる。
【0021】
【化4】
【0022】
【化5】
【0023】硫化染料は染料分子内に多くの硫黄結合を
含む水不溶性染料で、染浴中で還元剤によって還元され
ロイコ染料の形で繊維に吸着されたのち、酸化によって
水不溶性染料に戻り染色を完了する。
【0024】
【化6】
【0025】水溶性硫化染料は硫化染料に一時的に水溶
性基を導入したものである。
【0026】
【化7】
【0027】本発明では硫化染料(Color Ind
ex Sulpher)や水溶性硫化染料(Color
Index Solubilised Sulphe
r,Color Index Leuco Sulph
er)がある。染料メーカーの硫化染料は例えば、日本
化薬社製の硫化染料(KayakuSulpher,K
ayaku Homodye)や可溶化硫化染料(Ka
yasol)、住友化学社製の硫化染料(Nisse
n)、三井東圧染料社製の硫化染料(Mitsui S
ulpher)、旭化学社製の硫化染料(Asathi
o Sulpher)や可溶化硫化染料(Asathi
osol)、千ヶ木染料社製の硫化染料(Kamiyo
Sulpher)、Hoechst社製の硫化染料
(Immedial,Indocarbon)や可溶化
硫化染料(Hydrosol)やロイコ硫化染料(Ca
ssulfon)、Sandoz社製のロイコ硫化染料
(Sodyesul)などが挙げられる。
【0028】いずれの染料も水不溶性であるため、ロイ
コ型染料にして水可溶性で繊維に吸着させ、酸化によっ
て水不溶性にする。この時の酸化剤は空気中または水中
の酸素や重クロム酸塩、過酸化水素などを用いる。
【0029】
【発明の実施の形態・実施例】以下、本発明を実施例・
比較例により、より詳しく説明するが、本発明はこれら
に限定されるものではない。なお、下記例中の%は特に
断らない限り、繊維の全重量に対する重量%(owf)
を意味する。また繊維中の酸化マグネシウム含有率測
定、ポリウレタン弾性糸の劣化測定、塩素処理水暴露試
験、塩素濃度測定、色差測定、および染着率測定は下記
のようにして行った。
【0030】実験例1(酸化マグネシウム含有率測定) 重量を測定した繊維の試料を800℃のマッフル炉中の
白金皿中で10分間灰化する。生成した残渣を50重量
%HCl水溶液中に溶解する。濾過によって不溶解物を
除き、原子吸光分析方法〔コネチカット州、ノーウォー
ク、パーキンエルマーコーポレーション(1937)に
記載〕に従って、マグネシウムランプを備え、かつ既知
量の酸化マグネシウム含有試料によって較正したパーキ
ンエルマー370型原子吸光分光光度計(または同等の
装置)で分析する。次いで繊維の全重量の百分率として
酸化マグネシウム含有率を計算する。
【0031】実験例2(ポリウレタン弾性糸の劣化測
定) ポリウレタン弾性糸の劣化は、編地の場合は編地応力保
持率を、織物の場合は糸強力保持率を求めて評価した。
【0032】(a)編地の応力保持率 経編地に80%の伸長を繰り返したときの3回目の80
%伸長時の応力をオリエンテック社製テンシロン引張試
験機で測定する。具体的には、編地生機の経方向で10
0mmの間隔でマークし、幅25mmに切ったサンプル
を、サンプルつかみ幅100mm、引張速度100%/
minで80mmまで伸長を繰り返したときの3回目の
80%伸長時の応力を読み取る。ただし、サンプルはポ
リウレタン弾性糸の脆化が進むにつれて初期長より長く
なるが、初期に100mmにマークした部分を引張試験
機つかみ部分に合わせて把持し、初期長より長くなった
部分は永久ひずみとして記録した。次いで後述する塩素
処理水暴露試験にかけた後、同様にして応力を測定し、
塩素処理水暴露試験を行う前の応力に対する塩素処理水
暴露試験終了後の応力の比(応力保持率)を算出する。
【0033】(b)織物内の糸強力保持率 織物からポリウレタン弾性糸を抜出してテンシロン引張
試験機にて試料つかみ間隔50mm、引張速度1000
%/minで破断まで引張り、破断強力(g)を測定
し、1デニール当たりの強力、すなわち破断強度(g/
d)に換算する。これを塩素処理水暴露試験終了後の織
物に対しても同様に行い、糸強力保持率を算出する。
【0034】実験例3(塩素処理水暴露試験) 経編地の場合は伸長機にて50%伸長した状態で、織物
の場合はポリウレタン弾性糸が挿入されている経方向に
20%伸長した状態で、約25℃で次亜塩素酸ナトリウ
ム溶液の添加により3ppmの活性塩素濃度に保ち、酢
酸でpH7.0に調整した20リットルの容量の攪拌し
た水浴中に10時間浸漬した後、試料を乾燥して物性測
定を行った。塩素処理水暴露試験における編織物の状態
は塩素処理したプール中に暴した水着の状態と相関す
る。
【0035】実験例4(塩素処理水中の塩素濃度測定) 本明細書においては、塩素処理水中の塩素の濃度は、沃
度イオンを沃度に酸化することができる塩素の濃度と定
義する。この濃度は、沃化カリウムまたはチオ硫酸ナト
リウム滴定によって定量し、活性塩素(Cl2 )を10
0万部当たりの部数として記録する。滴定方法は、分析
すべき塩素処理水に対して20mlの沃化カリウム水溶
液、10mlの氷酢酸および5mlの0.5%澱粉溶液
を加え、その混合物を0.01Nチオ硫酸ナトリウムに
よって澱粉/沃度終点まで滴定する。
【0036】実験例5(色差測定) 染色した編織物の堅牢度は、CIELab表色系を用いた
色差で表した。染色した編織物を塩素処理水暴露試験投
入前にマクベス分光光度計MS−2020型で測色した
後、さらに塩素処理水暴露試験1回終了ごとに測色し、
下記式により、両者間の色差△E* abを求めた。
【0037】
【数1】
【0038】ただし、△L* は両者の心理計測明度の
差、△a* および△b* は両者のCIELab表色系にお
けるクロマティクネス指数の差である。この△E* ab
が大きいほど両者の色差が大きいことを意味する。
【0039】実験例6(染着率の測定) プレセット後の親生機から10cm×10cmの試験片
を切り取り、室温20℃、湿度65%RHの恒温恒湿室
で24時間放置した後の重量を10,000分の1g単
位まで測定し、これを染色前の生機重量Aとする。これ
を再度親生機に縫いつけ、染色、酸化、ソーピングを行
い、ファイナルセットした後に、親生機より取り外し、
前記恒温恒湿室で24時間放置後、重量を測定し、これ
を染色後の生機重量Bとする。上記と同じ条件で染料を
全く投入しないものについてもプレセット後に同様重量
測定を行い、これらをそれぞれブランク染色前の生機重
量aおよびブランク染色後の生機重量bとする。得られ
た重量より下記にて染着率を算出する。残浴に染料が残
っていない場合(比較例1、2)の酸性染料の染着率
は、染料の仕込量をもってそのまま染着率とした。
【0040】
【数2】
【0041】実施例1 平均分子量1200のポリテトラメチレングリコール1
000gおよび4,4’−ジフェニルメタンジイソシア
ネート312gを、窒素ガス気流中95℃において90
分間攪拌しつつ反応させて、イソシアネート基残有のプ
レポリマーを得た。次いでこれを室温まで冷却した後、
乾燥ジメチルホルムアミド2360gを加え、溶解して
プレポリマー溶液とした。一方、エチレンジアミン2
3.4gおよびジエチルアミン3.7gを乾燥ジメチル
ホルムアミド1570gに溶解し、これに前記プレポリ
マー溶液を室温で添加して、粘度1200ポイズ(30
℃)のポリウレタン溶液を得た。
【0042】この粘稠な重合体溶液に、酸化マグネシウ
ム1.0重量%、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メ
チル−6−t−ブチルフェノール)2重量%、2−
(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチル
フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール0.7重
量%を添加した。この重合体溶液を乾式紡糸して4フィ
ラメント、40デニールの酸化マグネシウム含有ポリウ
レタン弾性糸を得た。上記の製造法で得られた酸化マグ
ネシウム含有ポリウレタン弾性糸40dと、ポリヘキサ
メチレンアジバミドを溶融紡糸して得られたポリアミド
繊維50d17フィラメントとを用いてトリコット機で
下記の条件にて製編し、染色仕上げ加工を実施し、経編
2ウェイ水着用の生機を作製した。
【0043】〈編成条件〉通常の経編工程にて整経およ
び編立てを行った。酸化マグネシウム含有ポリウレタン
弾性糸をリバ社(西独)製弾性糸用整経機で21’’ビ
ームを用い600本、2倍に伸長して巻取った。ポリア
ミド繊維をカールマイヤー社(西独)製弾性糸用整経機
で21’’ビームを用い600本、巻取張力0.1g/
dにて巻取った。 カールマイヤー社製(西独):ゲージ28本/インチ ビーム本数:6本 給糸量:ポリアミド繊維160cm/ラック 酸化マグネシウム含有ポリウレタン弾性糸:80cm/ラック 編機上コース数:80コース/in 組繊:ハーフ 糸使い:フロント ポリアミド繊維 バック 酸化マグネシウム含有ポリウレタン弾性糸 生機性量:目付330g/m、幅120cm コース数:114コース/インチ、ウエル数75コース/インチ 上記経編地をアニオン活性剤1g/lを含むプレウェッ
ター機で95℃×3分の精練を行った。190℃×45
秒間ピンテンターでプレセットを行った後、液流染色機
を用いて染色を行った。
【0044】上記液流染色における条件は以下の通りで
あった。 染色浴比:1:20 染浴組成:3.0%owf アサヒノーザ−8000(均染剤) 15g/l アサヒMRX−8005(還元剤) 10g/l 芒硝(無水) 8.5%owf 染料(ASATHIOSOL染料: 2.7%owf Pure Blue S−6R 5.5%owf Direct Blue S−2R 0.3%owf Black S−BN(G) 染色工程:図1に示す通りである。
【0045】染料、および助剤は全て旭化学工業のもの
を使用した。その後ピンテンターで170℃×40秒間
のファイナルセットを行った。
【0046】比較例1 実施例と同じ経編地を用いて、同条件でリラックス精練
およびプレセットまで行った経編地を、サーキュラー染
色機モデルCUT−FM−1に投入し、浴比1:12で
酸性染料スミノールシーリングバイオレットB(Cl.
Acid Violet48,住友化学社製)6%水溶
液を酢酸にてpH4に調整し、常温から2℃/minで
昇温して95℃で60分間染色した。染色後染浴を排水
し、5分間水洗後ノニオン系界面活性剤モノゲン170
T(第一工業製薬社製)1g/リットル、ソーダ灰1g
/リットルを添加し、常温から2℃/minで昇温して
80℃で20分間ソーピングした。ソーピング浴排水後
5分間水洗し、天然タンニン酸3%および吐酒石3%の
水溶液を酢酸にてpH4に調整し、2℃/minで昇温
して70℃で20分間フィックス処理を行った。フィッ
クス浴を排水し、5分間水洗後、モノゲン170Tを2
g/リットル添加し、常温から2℃/minで昇温して
80℃で20分間ソーピングした。ソーピング浴排水後
10分間水洗して、その後ピンテンターにて180℃で
30秒間ファイナルセットして酸性染料で6%染着され
た酸化マグネシウム含有ポリウレタン弾性糸・ポリアミ
ド繊維交編織物を得た。この染色物には黄ばみが発生し
ていた。
【0047】実施例1および比較例1で得た酸化マグネ
シウム含有ポリウレタン弾性糸・ポリアミド交編織物の
染色前後の酸化マグネシウム含有量および塩素処理水暴
露試験1回終了ごとの応力保持率を測定し、結果を表1
に示した。また塩素処理水暴露試験1回ごとの色差を測
定し、結果を表2に示した。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】以上の結果、実施例1では染色前と後では
酸化マグネシウムの含有量の変化があまりなく、塩素処
理水の応力保持率も優れている。また、塩素処理水の堅
牢度にも効果があることが分かった。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、硫化染料で染色を行う
ためポリウレタン弾性糸中の金属酸化物が染色中に溶出
することなく、ポリウレタン弾性糸の塩素劣化を防止す
ることができ、さらにポリアミド繊維の耐塩素堅牢度を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例で行われた染色工程を示す図で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D04B 21/18 D04B 21/18 D06P 3/24 D06P 3/24 B

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫化染料により染色して得られた金属化
    合物を含有するポリウレタン弾性糸含有ポリアミド繊維
    交編織物。
  2. 【請求項2】 金属化合物が、ポリウレタン弾性糸に対
    し、0.5重量%から5.0重量%含有する請求項1記
    載のポリウレタン弾性糸含有ポリアミド繊維交編織物。
  3. 【請求項3】 金属化合物が亜鉛、鉄、マグネシウム、
    スズ、ニッケル、アルミニウム、バリウム、カルシウム
    の化合物である請求項1記載のポリウレタン弾性糸含有
    ポリアミド繊維交編織物。
JP7286140A 1995-11-02 1995-11-02 金属化合物含有ポリウレタン弾性糸およびポリアミド繊維交編織物 Pending JPH09132877A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003113535A (ja) * 2001-10-04 2003-04-18 Toyobo Co Ltd ポリウレタン弾性繊維
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