JPH09132761A - 二液主剤型アクリル系接着剤 - Google Patents

二液主剤型アクリル系接着剤

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JPH09132761A
JPH09132761A JP29095195A JP29095195A JPH09132761A JP H09132761 A JPH09132761 A JP H09132761A JP 29095195 A JP29095195 A JP 29095195A JP 29095195 A JP29095195 A JP 29095195A JP H09132761 A JPH09132761 A JP H09132761A
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meth
acid
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JP29095195A
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Hidemi Doi
秀美 土肥
Tatsuro Umeki
達郎 梅木
Yoshihiro Tange
善弘 丹下
Hideaki Matsuda
▲ひで▼明 松田
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Okura Industrial Co Ltd
Original Assignee
Okura Industrial Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J4/00Adhesives based on organic non-macromolecular compounds having at least one polymerisable carbon-to-carbon unsaturated bond ; adhesives, based on monomers of macromolecular compounds of groups C09J183/00 - C09J183/16

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  • Organic Chemistry (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 硬化速度が速く、保存安定性が良好な二液型
アクリル系接着剤を提供すること。 【構成】 重合性(メタ)アクリル系モノマー100重
量部、有機過酸化物1〜10重量部、酸性リン酸エステ
ル0.01〜5重量部を必須成分とするA剤、及び、重
合性(メタ)アクリル系モノマー100重量部、バナジ
ウム化合物0.1〜10重量部、酸性リン酸エステル
0.1〜20重量部を必須成分とするB剤から構成され
る二液主剤型アクリル系接着剤においてA剤、及び/又
は、B剤に有機カルボン酸が0.1重量部以上含まれる
ことを特徴とする二液主剤型アクリル系接着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアクリル系接着剤に関
し、更に詳しくは硬化速度が速く、保存安定性が良好な
二液主剤型アクリル系接着剤に関する。
【0002】
【従来の技術】(メタ)アクリル系モノマー〔本発明に
おいて(メタ)アクリルはアクリル、またはメタクリル
を表すものとする。〕、有機過酸化物、及び、該有機過
酸化物とレドックス触媒系を形成する還元剤を含有する
二液型のアクリル系接着剤は室温において短時間で硬化
し、かつ、化学量論的な意味での二液の厳密な計量混合
が不要であり、取り扱いが簡単であるという特徴を有し
ている。また近年、引張強度、衝撃強度、剥離強度等の
接着強度特性も大きく向上し、初期のタイプを第一世代
アクリル接着剤(FGA)と呼ぶのに対し、接着強度特
性の改良された最近のものを第二世代アクリル接着剤
(SGA)と呼んで区別している。更に、組成及び作業
性の相違から分類すれば、二液主剤型とプライマー型
(主剤−プライマー型ともいう)があり(原賀 et al、
日本接着協会誌 24 No.12)、二液主剤型はA剤、B剤
とも(メタ)アクリル系モノマーを主成分として含有
し、レドックス重合によりそれぞれが単独で硬化物を与
える性質を有している。プライマー型は二液のうちの一
方は硬化促進剤溶液で、(メタ)アクリル系モノマーを
主成分とする主剤をレドックス重合により硬化させる役
割を演じ、それ自身は硬化しない。作業性の面では、例
えば二液主剤型は使用直前に二液を混合して塗布する
か、被着体の一方にA剤を、他方にB剤を塗布して両者
を擦りあわせるようにして貼り合わせる方法が採られ
る。一方、プライマー型は、プライマーを一方の被着体
にできるだけ薄く塗布し、他方に主剤を塗布して、その
後両者を擦りあわせるようにして貼り合わせる。二液主
剤型の例は特開昭53−2543号等、プライマー型の
例は特開昭51−7040号、特公昭53−24103
号等に開示されている。
【0003】また、レドックス触媒系として、有機過酸
化物と可溶性バナジウム化合物からなるレドックス触媒
系を使用する接着剤についての記載は、特公昭49−2
1093号等多くある。更に、有機過酸化物、バナジウ
ム化合物、及び酸性リン酸エステルからなるレドックス
触媒系は、不飽和ポリエステル樹脂用の硬化剤系(L.H.
ALLAN, Plastics, June p 250-253,1960)や特開昭48
−21775号等において公知である。またアクリル系
接着剤に特定構造の酸性リン酸エステルを用いた例は、
特開昭51−132234号、特開昭58−14747
7号等において開示されている。また、本発明者らは特
開平5−125331号において重合性(メタ)アクリ
ル系モノマー、有機過酸化物、亜リン酸及び/または特
定の酸性リン化合物からなるA剤、及び、重合性(メ
タ)アクリル系モノマー、A剤中の有機過酸化物とレッ
ドクス触媒系を形成する可溶性バナジウム化合物を主成
分とするB剤とから構成される二液主剤型アクリル系接
着剤の開示を行った。
【0004】これら、有機過酸化物、バナジウム化合
物、及び、リン化合物からなるレドックス触媒系を用い
た接着剤は、従来の接着剤に比べ硬化速度が速いという
特徴を有していたが、用途によっては更なる硬化速度の
向上が望まれている。硬化速度を高めるため、上記触媒
系の配合量を増やすことが一般的な手段として用いられ
るが、この場合、接着剤の保存安定性が低下するという
欠点を有していた。
【0005】一方、特公昭55−1957号にはアルキ
ル基の炭素数が1〜3のアクリル酸アルキルモノエステ
ル及び/又はアルキル基の炭素数が1〜3のメタクリル
酸アルキルモノエステルを主成分とし、ハイドロパーオ
キサイド、及び、チオアミド化合物からなるレドックス
触媒系を含んで成るアクリル系二液型接着剤において、
該二液型接着剤のA、B両液にアクリル酸及び/又はメ
タクリル酸を添加すると硬化速度が増大し、はみ出し部
分の硬化もより確実となる旨の記載がある。しかしなが
ら、同文献にもあるようにアクリル酸及び/又はメタク
リル酸の配合量の増加に伴って接着剤の貯蔵安定性が減
少する傾向があった。また同文献には、他の触媒系を用
いたアクリル系接着剤における(メタ)アクリル酸の効
果、更には、(メタ)アクリル酸以外の有機カルボン酸
の効果については記載されていない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のごとく、二液型
アクリル系接着剤は、取り扱いが簡単であるという利
点、接着強度特性が優れている点が評価されて電機、機
械、建築等の分野で多く使用されている。本発明は、こ
のような二液型アクリル系接着剤の利点を維持しつつ、
保存安定性を損なうことなく、硬化速度が引き上げられ
た二液型アクリル系接着剤を提供することをその目的と
する。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意研究を行った。この結果、重合性
(メタ)アクリル系モノマー、有機過酸化物、酸性リン
酸エステルを必須成分とするA剤、及び、重合性(メ
タ)アクリル系モノマー、バナジウム化合物、酸性リン
酸エステルを必須成分とするB剤から構成される二液主
剤型アクリル系接着剤のA剤、B剤の少なくともいずれ
か一方に有機カルボン酸を配合することにより、上記課
題を解決できることを見い出し本発明に至ったのであ
る。即ち、本発明によれば、重合性(メタ)アクリル系
モノマー100重量部、有機過酸化物1〜10重量部、
酸性リン酸エステル0.01〜5重量部を必須成分とす
るA剤、及び、重合性(メタ)アクリル系モノマー10
0重量部、バナジウム化合物0.1〜10重量部、酸性
リン酸エステル0.1〜20重量部を必須成分とするB
剤から構成される二液主剤型アクリル系接着剤において
A剤、及び/又は、B剤に有機カルボン酸が0.1重量
部以上含まれることを特徴とする二液主剤型アクリル系
接着剤が提供され、また、より好ましくは、有機カルボ
ン酸の配合量が重合性(メタ)アクリル系モノマー10
0重量部に対して0.1〜40重量部であることを特徴
とする上記二液主剤型アクリル系接着剤が提供される。
【0008】以下に本発明をより詳細に説明する。本発
明においてA剤、B剤に共に用いられる重合性(メタ)
アクリル系モノマーとしては、(メタ)アクリル酸アル
キルエステル、フェノキシエチル(メタ)アクリレー
ト、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、テトラヒド
ロフルフリル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリル
酸ヒドロキシアルキルエステル、多価アルコールのポリ
(メタ)アクリレート、エポキシ樹脂に(メタ)アクリ
ル酸を付加反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリ
レート、ウレタンポリ(メタ)アクリレート、ポリエス
テル(メタ)アクリレート、或いは、2,2−ビス[4
−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン等の
ビスフェノールAまたはビスフェノールSのアルキレン
オキサイド付加物のジ(メタ)アクリレート等が挙げら
れ、これらが単独で、或いは、2種以上組み合わされて
用いられる。
【0009】また、A剤中に配合される有機過酸化物と
しては、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メン
タンハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキ
サイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイ
ド等のハイドロパーオキサイド類、t−ブチルパーオキ
シラウレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t
−ブチルパーオキシドデカノエート等のパーオキシエス
テル類等が単独、或いは、2種以上組み合わせて用いる
ことができるが、本発明の特徴の一つである短時間に硬
化する観点よりハイドロパーオキサイド類が特に好まし
い。有機過酸化物の配合量はA剤に配合される重合性
(メタ)アクリル系モノマー100重量部に対して1〜
10重量部が好ましく、更には、2〜5重量部がより好
ましい。有機過酸化物の配合量が1重量部未満である
と、硬化速度が低下し好ましくなく、逆に、10重量部
を超えると接着剤の保存安定性が悪化し好ましくない。
【0010】また、本発明の二液主剤型アクリル系接着
剤のA、B剤に配合される酸性リン酸エステルとして
は、モノメチルフォスフェート、ジメチルフォスフェー
ト、モノエチルフォスフェート、ジエチルフォスフェー
ト、モノブチルフォスフェート、ジブチルフォスフェー
ト、モノ−β−クロロエチルフォスフェート、ジ−β−
クロロエチルフォスフェート、モノエトキシエチルフォ
スフェート、ジエトキシエチルフォスフェート、フェニ
ルフォスフェート、ジフェニルフォスフェート、モノ
(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、ジ
(メタ)アクリロイルオキシエチルフォスフェート、モ
ノ(メタ)アクリロイルオキシプロピルフォスフェー
ト、ジ(メタ)アクリロイルオキシプロピルフォスフェ
ート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレ
ートフォスフェート等が挙げられ、これらが単独で、或
いは、2種以上組み合わされて用いられる。
【0011】上記酸性リン酸エステルは、A剤において
は少量の配合量により保存安定化剤として作用する。配
合量が多すぎると、A剤中に含まれる有機過酸化物の分
解が進行しやすくなり、使用時において硬化速度が低下
する傾向がある。また一方、B剤においては、使用時、
有機過酸化物及びバナジウム化合物から成るレドックス
触媒の助剤として作用し、接着剤の硬化を促進するとと
もに、B剤の保存安定剤としても作用する。尚、B剤中
には硬化速度をより高めるために、酸性リン酸エステル
をA剤におけるよりも多量に配合することが可能であ
る。この意味から酸性リン酸エステルの配合量は、A剤
においては配合される重合性(メタ)アクリル系モノマ
ー100重量部に対して0.01〜5重量部が好まし
く、更には、0.05〜2重量部がより好ましい。一
方、B剤においては配合される重合性(メタ)アクリル
系モノマー100重量部に対して0.1〜20重量部が
好ましく、更には、0.5〜10重量部がより好まし
い。
【0012】また、B剤中に配合されるバナジウム化合
物としては、バナジルアセチルアセトネート、バナジル
ステアレート、バナジウムナフテネート、バナジウムア
セチルアセトネート、バナジウムベンゾイルアセトネー
ト等が挙げられ、これらが単独で、或いは、2種以上組
み合わされて用いられる。バナジウム化合物の配合量は
B剤中に配合される重合性(メタ)アクリル系モノマー
100重量部に対して0.1〜10重量部が好ましく、
更には、1〜5重量部がより好ましい。バナジウム化合
物の配合量が0.1重量部未満であると硬化速度が遅い
ため好ましくなく、逆に10重量部を超えても配合量に
比例した硬化速度の向上が見られなくなるだけでなく、
保存安定性が低下するため好ましくない。
【0013】一方、A剤、及び/又は、B剤中に配合さ
れる有機カルボン酸としてはプロピオン酸、酪酸、アク
リル酸、メタクリル酸、クロトン酸、安息香酸、β−ア
クリロイルオキシプロピオン酸、モノ(β−メタクリロ
イルオキシエチル)フタレート、モノ(β−メタクリロ
イルオキシエチル)サクシネート等のモノカルボン酸、
マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、マレイ
ン酸、フマル酸、イタコン酸、フタル酸、テトラヒドロ
フタル酸等のジカルボン酸等が挙げられ、これらが単独
で、或いは、2種以上組み合わされて用いられる。有機
カルボン酸の配合量は、A剤、B剤いずれに配合される
場合も、A剤、B剤中に配合される重合性(メタ)アク
リル系モノマー100重量部に対して0.1重量部以
上、より好ましくは、0.5重量部以上である。有機カ
ルボン酸の配合量が0.1重量部未満であると硬化速度
の向上が顕著ではないため好ましくない。また配合する
有機カルボン酸の量の上限を特に限定するものではない
が、他の成分に対する十分な溶解性が確保でき、製造が
容易に行えるという観点より、重合性(メタ)アクリル
系モノマー100重量部に対して40重量部以下に設定
するのが望ましい。
【0014】その他、本発明においてはA剤、及び/又
は、B剤中に、粘度調整及び硬化物の柔軟性を向上させ
ることを目的として、ポリメチルメタクリレート、ポリ
ビニルブチラール、アクリロニトリル−スチレン共重合
体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチ
レン共重合体(ABS樹脂)、メタクリル酸エステル−
ブタジエン−スチレン共重合体(MBS樹脂)、メタク
リル酸エステル−ブタジエン−アクリロニトリル−スチ
レン共重合体(MBAS樹脂)等の熱可塑性樹脂、スチ
レン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリブタジエンゴム
(BR)、ポリイソプレンゴム(IR)、クロロプレン
ゴム(CR)、ニトリルゴム(NBR)、塩化ゴム、ア
クリルゴム、エピクロルヒドリンゴム等のゴム、液状ポ
リブタジエン、末端アクリル変性液状ポリブタジエン、
液状アクリロニトリル−ブタジエン共重合体等の液状ゴ
ム、揺変性を付与することを目的として微粉末ポリエチ
レン、ジベンジリデン−D−ソルビトール、セルロース
トリアセテート、ステアリン酸アミド、ベントナイト、
微粉末ケイ酸等の揺変性付与剤、室温での長期保存安定
性の向上を目的として、2,6−ジ−t−ブチル−4−
メチルフェノール、2,2−メチレンビス(4−メチル
−6−t−ブチルフェノール)、ベンゾキノン、ハイド
ロキノン、キンヒドロン、エチレンジアミン4酢酸4ナ
トリウム、シュウ酸、N−メチル−N−ニトロソアニリ
ン、N−ニトロソジフェニルアミン等のラジカル重合禁
止剤、及び着色のための染料や顔料を配合することがで
きる。
【0015】また、本発明においては、用途に応じてA
剤、B剤の粘度設定を柔軟に行うことができる。即ち、
使用時においてA剤、B剤を混合して用いるような用途
においてはA剤とB剤がほぼ等粘度となるように組成を
決定すればよい。また、例えば、片方の被着体に薄く一
方の液を塗布しておき、他方の被着体にもう一方の液を
塗布して、その後両者を貼り合わせるような用途、所
謂、前記したプライマー型的な使用を行う用途において
は、例えばA剤が高粘度、B剤が低粘度となるように組
成を決定すればよい。粘度調製には上記した、熱可塑性
樹脂、ゴム、液状ゴム、揺変性付与剤等が好適に用いら
れる。
【0016】
【作用】本発明の二液主剤型アクリル系接着剤は、その
硬化速度が改良されている。これは有機過酸化物、酸性
リン酸エステル、バナジウム化合物から成るレドックス
重合触媒系に有機カルボン酸が何らかの作用を及ぼし、
有機過酸化物の分解が促進されるためと推察される。
【0017】
【実施例】次に本発明を実施例、比較例によって、更に
詳細に説明する。なお、以下の実施例、比較例において
部は重量部を表すものであり、また、保存安定性、セッ
トタイム、指触乾燥時間、接着強度(引張剪断強度、剥
離強度)は以下の条件で測定を行った。 <保存安定性>A剤、B剤をそれぞれ100ccのガラ
ス瓶に80g入れて密封し、40℃に保たれた乾燥機中
に保管し、ゲルを生じるまでの時間を測定する。 <セットタイム>23℃、50%RHの恒温恒湿室内
で、1.6×25×100mmの形状の冷間圧延鋼板を
12mmのラップでA剤、B剤を等量混合して接着し、
5Kgfの荷重をかけても剥がれなくなるまでの時間を
測定する。 <指触乾燥時間>23℃、50%RHの恒温恒湿室内
で、ポリエチレンフィルム上にA剤、B剤を等量滴下
後、混合し、指触により該混合体の空気接触面のタック
性がなくなるまでの時間を測定する。 <接着強度>23℃、50%RHの恒温恒湿室内で、A
剤、B剤を等量、一方の被着体に薄く塗布し、その後、
もう一方の被着体を擦り合わせるようにして貼り合わせ
て固定し、24時間後に同条件下で次に示す諸強度を測
定する。 〔引張剪断強度〕1.6×25×100mmの形状の冷
間圧延鋼板、アクリル樹脂板、合板を12mmのラップ
で接着し、ASTM D 1002−64に準拠して測
定。 〔剥離強度〕0.6×25×200mmの形状の冷間圧
延鋼板を接着し、ASTM D1876−72に準拠し
て測定。
【0018】[実施例1〜3]下記に示す共通組成、及
び、表1に示される3種の有機カルボン酸を用いて、3
種のA剤を調製した。更に、下記に示す組成でB剤を調
製した。得られた3種のA剤、及び、B剤の40℃にお
ける保存安定性を評価したところ20日以上安定であっ
た。次いで3種のA剤、及びB剤を等量混合し、セット
タイム、指触乾燥時間、引張剪断強度を測定した。この
結果を表1に示す。 <A剤の組成> 2−ヒドロキシプロピルメタクリレート 80部 2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン 20部 モノブチルフォスフェート 0.5部 p−ベンゾキノン 0.1部 MBS樹脂1) 65部 クメンハイドロパーオキサイド 6部 有機カルボン酸 0.02モル (但し、プロピオン酸…1.48部、メタクリル酸…1.72部、マレイン 酸…2.32部) <B剤の組成> 2−ヒドロキシプロピルメタクリレート 80部 2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン 20部 モノブチルフォスフェート 4.5部 ハイドロキノン 0.2部 MBS樹脂1) 65部 バナジルアセチルアセトネート 0.5部 1)日本合成ゴム(株)製 「JSR MBS61」
【0019】[比較例1]A剤に有機カルボン酸を配合
しない以外は実施例1〜3と同様にしてA剤を調製し
た。得られたA剤は40℃で20日以上安定であった。
次いでこのA剤と実施例1〜3で調製したのと同じB剤
とを等量混合し、セットタイム、指触乾燥時間、引張剪
断強度を測定した。この結果を実施例1〜3の結果と併
せて表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1より、有機カルボン酸を使用した実施
例1〜3は、有機カルボン酸を使用していない比較例1
に比べ、セットタイムが短縮されており、更に、指触乾
燥時間にも悪影響が現れていないことが分かる。
【0022】[実施例4〜7、比較例2]下記に示す組
成でA剤を調製した。更に、下記に示す共通組成、及
び、有機カルボン酸としてメタクリル酸を表2に示す量
用いてB剤を調製した。得られたA剤、及び、B剤の4
0℃における保存安定性を評価したところ20日以上安
定であった。更に、A剤、及びB剤を等量混合し、セッ
トタイム、引張剪断強度、剥離強度を測定した。この結
果を表2に示す。 <A剤の組成> メチルメタクリレート 50部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 40部 2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン 10部 ニトリルゴム2) 20部 モノメタクリロイルオキシエチルフォスフェート3) 0.1部 キンヒドロン 0.1部 クメンハイドロパーオキサイド 4部 <B剤の組成> メチルメタクリレート 50部 2−ヒドロキシエチルメタクリレート 40部 2,2−ビス[4−(メタクリロキシエトキシ)フェニル]プロパン 10部 ニトリルゴム2) 20部 モノメタクリロイルオキシエチルフォスフェート3) 3部 ハイドロキノン 0.1部 バナジルアセチルアセトネート 0.5部 メタクリル酸 表2に記載 2)日本ゼオン(株)製 「Nipol 1072J」 3)共栄社化学(株)製 「ライトエステルPM」
【0023】[比較例3]B剤にメタクリル酸を配合し
ない以外は実施例4〜7と同様にしてB剤を調製した。
得られたB剤は40℃で20日以上安定であった。次い
でこのB剤と実施例4〜7で調製したのと同じA剤とを
等量混合し、セットタイム、剥離強度、引張剪断強度を
測定した。この結果を実施例4〜7の結果と併せて表2
に示す。
【0024】
【表2】
【0025】表2より、メタクリル酸を、本発明におい
て開示された範囲の量使用した実施例4〜7は、使用量
が本発明において開示された量に満たない比較例2、及
び、有機カルボン酸を全く使用していない比較例3に比
べセットタイム、指触乾燥時間が短縮されることが分か
る。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、硬
化速度が速く、保存安定性が良好な二液型アクリル系接
着剤が提供される。該二液型アクリル系接着剤は、従来
の二液型アクリル系接着剤が有していた取り扱いが簡単
であるという利点、接着強度特性が優れているという利
点を生かしたまま、硬化速度が改良されたものであり、
保存安定性にも優れている。従って、同二液型アクリル
系接着剤は電機、機械、建築等、幅広い分野で好適に利
用が可能なものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松田 ▲ひで▼明 香川県丸亀市中津町1515番地 大倉工業株 式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重合性(メタ)アクリル系モノマー10
    0重量部、有機過酸化物1〜10重量部、酸性リン酸エ
    ステル0.01〜5重量部を必須成分とするA剤、及
    び、重合性(メタ)アクリル系モノマー100重量部、
    バナジウム化合物0.1〜10重量部、酸性リン酸エス
    テル0.1〜20重量部を必須成分とするB剤から構成
    される二液主剤型アクリル系接着剤においてA剤、及び
    /又は、B剤に有機カルボン酸が0.1重量部以上含ま
    れることを特徴とする二液主剤型アクリル系接着剤。
  2. 【請求項2】 有機カルボン酸の配合量が重合性(メ
    タ)アクリル系モノマー100重量部に対して0.1〜
    40重量部であることを特徴とする請求項1に記載の二
    液主剤型アクリル系接着剤。
JP29095195A 1995-11-09 1995-11-09 二液主剤型アクリル系接着剤 Pending JPH09132761A (ja)

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JP29095195A JPH09132761A (ja) 1995-11-09 1995-11-09 二液主剤型アクリル系接着剤

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