JPH09132188A - 自動二輪車用パイプフレームの補強構造 - Google Patents

自動二輪車用パイプフレームの補強構造

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JPH09132188A
JPH09132188A JP29134995A JP29134995A JPH09132188A JP H09132188 A JPH09132188 A JP H09132188A JP 29134995 A JP29134995 A JP 29134995A JP 29134995 A JP29134995 A JP 29134995A JP H09132188 A JPH09132188 A JP H09132188A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】外観の向上を図った自動二輪車用パイプフレー
ムの補強構造を提供するにある。 【解決手段】複数の鋼製パイプ部材を組み合わせたパイ
プフレームから構成される車体フレーム12を備えた自
動二輪車において、パイプ部材25,28同士の接続部
に補強部材29を配置し、それぞれの接合部を溶着する
一方、補強部材29はそのパイプ部材25への接合端3
0を車体の内側に配置し、このパイプ部材25の外周面
に沿って曲成した後、パイプ部材28の軸線31と平行
になるように折曲すると共に、補強部材29の折曲部3
2をその補強部材29の中心線33がパイプ部材28の
軸線31に対し車体の外側にオフセットされるように設
定したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は自動二輪車用パイプ
フレームの補強構造に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車に採用される車体フレーム
は、一般に複数の鋼製パイプ部材を組み合わせたパイプ
フレームが用いられている。
【0003】パイプフレームのうち、ステアリング機構
を支持するヘッドパイプ近傍のパイプ部材の接合部には
特に応力が集中的に作用するため、接合強度を確保する
ためにブリッジ部材や補強部材が溶接されている。
【0004】図6(a)および(b)は、従来から一般
的に用いらているパイプフレームの補強構造を示すもの
であり、例えばパイプ部材であるダウンチューブ1と、
図示しないタンクレールとの間にパイプ部材であるブリ
ッジパイプ2が架設されると共に、このブリッジパイプ
2とダウンチューブ1との接続部に鋼製板材をコの字状
断面に曲成した補強部材3を跨設させ、それぞれの接合
部を溶着したものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
補強構造においてはパイプ部材1,2と補強部材3との
接合部の溶着痕4が車体の外側にも向かって露出し、外
観を損なうといった問題点があった。
【0006】そこで、図6(c)および(d)に示すよ
うに、平板状の鋼製板材からなる補強部材5をパイプ部
材であるダウンチューブ6とブリッジパイプ7との接続
部に車体の内側から当ててそれぞれの接合部を溶着する
ことにより溶着痕8が車体の外側から見えないようにし
た改善案を採用したものがあるが、車体外側のパイプ部
材6,7と補強部材5との接合部に隙間9が生じ、さら
にこの隙間9には塗装が入りにくく、この隙間9に錆が
発生して外観を損なう虞がある。
【0007】本発明は上述した事情を考慮してなされた
もので、外観の向上を図った自動二輪車用パイプフレー
ムの補強構造を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る自動二輪車
用パイプフレームの補強構造は、上述した課題を解決す
るために、請求項1に記載したように、複数の鋼製パイ
プ部材を組み合わせたパイプフレームから構成される車
体フレームを備えた自動二輪車において、上記パイプ部
材同士の接続部に補強部材を配置し、それぞれの接合部
を溶着する一方、上記補強部材はそのパイプ部材への接
合端を車体の内側に配置し、このパイプ部材の外周面に
沿って曲成した後、上記パイプ部材の軸線と平行になる
ように折曲すると共に、上記補強部材の折曲部をその補
強部材の中心線が上記パイプ部材の軸線に対し車体の外
側にオフセットされるように設定したものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
【0010】図1は、この発明を適用した自動二輪車の
一例を示す左側面図である。
【0011】図1において、この自動二輪車11は車体
フレーム12を有し、この車体フレーム12の中央下部
にエンジン13が搭載される。また、エンジン13の上
方には燃料タンク14が設けられ、その後方には運転シ
ート15が配置される。
【0012】車体フレーム12の前方にはヘッドパイプ
16が設けられ、このヘッドパイプ16にはステアリン
グ機構17が設けられる。このステアリング機構17に
は、前輪18を回動自在に支持するフロントフォーク1
9やハンドルバー20等が設けられ、ヘッドパイプ16
に左右に回動自在に枢着される。
【0013】一方、車体フレーム12の中央下部に架設
されたピボット軸21には、後輪22を回動自在に支持
するスイングアーム23がピボット軸21廻りにスイン
グ自在に枢着される。
【0014】図2は、車体フレーム12の側面図であ
り、図3は、この車体フレーム12の斜視図である。図
2および図3に示すように、この自動二輪車11に採用
される車体フレーム12は、複数の鋼製パイプ部材を組
み合わせたパイプフレームからなるダブルクレードル型
の構造を有し、主にヘッドパイプ16と、パイプ部材で
ある一対のタンクレール24、一対のダウンチューブ2
5、一対のシートレール26そして一対のセンタピラー
チューブ27から構成される。
【0015】ヘッドパイプ16の後方上部には両タンク
レール24の先端部が接続されて左右に拡開し、斜後下
方に向かって延設される。また、ヘッドパイプ16の後
方下部には両ダウンチューブ25の先端部が接続されて
左右に拡開し、略下方に向かって延設された後に折曲さ
れ、後方に向かってほぼ水平に延びる。
【0016】それぞれのダウンチューブ25後端部から
はシートレール26が斜後上方に向かって延設された後
に折曲され、後方に向かってほぼ水平に延びる。そし
て、シートレール26の折曲部近傍にはタンクレール2
4の後端部が接続されると共に、タンクレール24の中
間部やや後方寄りの下面と、ダウンチューブ25後端部
とシートレール26との接続部との間にはセンタピラー
チューブ27が架設される。
【0017】図4は、車体フレーム12前部の拡大斜視
図であり、図2〜図4に示すように、タンクレール24
およびダウンチューブ25のヘッドパイプ16寄りには
パイプ部材であるブリッジパイプ28が架設される。ま
た、このブリッジパイプ28とダウンチューブ25との
接続部には、図示しない補器の取付けブラケットを兼ね
た鋼製板材からなる補強部材29が車体の内側から当て
られ、それぞれの接合部が溶着される。なお、ダウンチ
ューブ25とブリッジパイプ28との接続角度θは90
°以上に設定される。
【0018】図5は、図4のV−V線に沿う断面図であ
る。図5に示すように、補強部材29はその接合端30
が車体の内側に配置され、ダウンチューブ25の外周面
に沿って曲成された後、ブリッジパイプ28の軸線31
と平行になるように後方に向かって折曲される。また、
補強部材29の折曲部32は補強部材29の中心線33
がブリッジパイプ28の軸線31に対し車体の外側にオ
フセットされるように設定される。
【0019】次に、本実施形態の作用について説明す
る。
【0020】補強部材29の接合端30を車体の内側に
配置してダウンチューブ25との接合部を溶着すること
により、溶着痕34が車体の外側から見えなくなって外
観が向上する。
【0021】また、補強部材29をダウンチューブ25
の外周面に沿って曲成させた後、ブリッジパイプ28の
軸線31と平行に、かつ補強部材29の中心線33がブ
リッジパイプ28の軸線31に対し車体の外側にオフセ
ットされるように後方に向かって折曲することにより、
車体外側のダウンチューブ25と補強部材29との接合
部に生じる隙間35に塗装が入りやすくなり、この隙間
35に錆が発生することが防げるので外観が向上すると
共に接合部の剛性、耐久性が高まる。
【0022】さらに、この補強部材29には板材が用い
られるので、従来のようなコの字状断面に曲成したもの
に比べて補器等が取り付けやすく、ブラケットなどの部
品数が削減でき、車体フレーム12のコストダウン、軽
量化が図れる。
【0023】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る自動
二輪車用パイプフレームの補強構造によれば、複数の鋼
製パイプ部材を組み合わせたパイプフレームから構成さ
れる車体フレームを備えた自動二輪車において、上記パ
イプ部材同士の接続部に補強部材を配置し、それぞれの
接合部を溶着する一方、上記補強部材はそのパイプ部材
への接合端を車体の内側に配置し、このパイプ部材の外
周面に沿って曲成した後、上記パイプ部材の軸線と平行
になるように折曲すると共に、上記補強部材の折曲部を
その補強部材の中心線が上記パイプ部材の軸線に対し車
体の外側にオフセットされるように設定したため、溶着
痕が車体の外側から見えなくなって外観が向上し、ま
た、車体外側のパイプ部材と補強部材との接合部に生る
隙間に塗装が入りやすくなり、この隙間に錆が発生する
ことが防げるので外観が向上すると共に接合部の剛性、
耐久性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自動二輪車用パイプフレームの補
強構造の一実施形態を示す自動二輪車の左側面図。
【図2】車体フレームの側面図。
【図3】車体フレームの斜視図。
【図4】車体フレーム前部の拡大斜視図。
【図5】図4のV−V線に沿う断面図。
【図6】(a)は従来のパイプフレームの補強構造の一
例を示す側面図、(b)はそのb−b線に沿う断面図、
(c)は従来のパイプフレームの補強構造の他の一例を
示す側面図、(d)はそのd−d線に沿う断面図。
【符号の説明】
11 自動二輪車 12 車体フレーム 16 ヘッドパイプ 24 タンクレール(パイプ部材) 25 ダウンチューブ(パイプ部材) 28 ブリッジパイプ(パイプ部材) 29 補強部材 30 補強部材の接合端 31 ブリッジパイプ(パイプ部材)の軸線 32 補強部材の折曲部 33 補強部材の中心線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の鋼製パイプ部材を組み合わせたパ
    イプフレームから構成される車体フレームを備えた自動
    二輪車において、上記パイプ部材25,28同士の接続
    部に補強部材29を配置し、それぞれの接合部を溶着す
    る一方、上記補強部材29はそのパイプ部材25への接
    合端30を車体の内側に配置し、このパイプ部材25の
    外周面に沿って曲成した後、上記パイプ部材28の軸線
    31と平行になるように折曲すると共に、上記補強部材
    29の折曲部32をその補強部材29の中心線33が上
    記パイプ部材28の軸線31に対し車体の外側にオフセ
    ットされるように設定したことを特徴とする自動二輪車
    用パイプフレームの補強構造。
JP29134995A 1995-11-09 1995-11-09 自動二輪車用パイプフレームの補強構造 Expired - Fee Related JP3444052B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6428048B2 (en) * 2000-03-28 2002-08-06 Honda Giken Kogyo Kabushiki Kaisha Connecting structure of vehicle body constituting member in vehicle or the like
JP2014144711A (ja) * 2013-01-29 2014-08-14 Honda Motor Co Ltd 鞍乗型車両のシートレール構造

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