JPH09131876A - インクジェットヘッド - Google Patents

インクジェットヘッド

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JPH09131876A
JPH09131876A JP27778196A JP27778196A JPH09131876A JP H09131876 A JPH09131876 A JP H09131876A JP 27778196 A JP27778196 A JP 27778196A JP 27778196 A JP27778196 A JP 27778196A JP H09131876 A JPH09131876 A JP H09131876A
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recording
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signal
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Hiroshi Kyogoku
浩 京極
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドット記録のずれを極力押えることができる
記録制御方式を提供する。 【解決手段】 ライン状に配列された複数の記録素子2
7をA〜Dの複数の素子群に分割し、シフトレジスタS
R1〜4によって各群内のいずれかの記録素子を選択的
に駆動する記録制御方式であって、隣り合ったシフトレ
ジスタのシフト順を逆にすることにより、隣り合った記
録素子群AとB,BとC,CとDの駆動順を互いに逆の
順番にした。直線記録の場合には記録素子の各群の切れ
目での段差がなくなり、記録が連続するので略ゆるやか
な波形の記録となり、従来よりも直線に近づけることが
できる。画像記録などの場合にも、各群ごとの記録ズレ
が交互に現われるようにできるので、視覚上問題のない
良好な記録品質を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は記録制御方式に係
り、さらに詳細にはインクジェットプリンタや感熱プリ
ンタなどの複数の記録素子をライン状に配列して成る記
録部を用いる記録制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置としてフルマルチア
レイの感熱プリンタや、インクジェットプリンタなどが
知られている。この種の装置で、用いられる記録媒体の
幅をA4とし、12面素/mmの記録密度で記録を行なお
うとすると、素子数は2048個になる。これらの全部
を同時に駆動すると、瞬間的に膨大な電力が必要になる
(1素子あたり200mA消費するとすれば上記の素子
数では瞬間電流は約410Aとなり、このような大容量
の電源部はプリンタ自体より大きくなってしまう。)の
で、従来では素子をいくつかのブロックに分けて時分割
により駆動する方法がとられている。時分割による駆動
では、駆動回路一つあたりの駆動電流は大きくなるが、
必要な瞬間電流を小さくすることができ、また回路の配
線本数を少なくできる、という利点がある。
【0003】図1にマルチアレイの記録素子の一例とし
てインクジェットヘッドの一部の分解斜視図を示す。
【0004】図1において、符号1で示されるものは組
み立て後にインク噴射ノズルとして機能する隔壁3を有
する上板で、ガラスやセラミックなどから構成される。
各隔壁3の後部には組み立て時にインクタンクとして機
能する凹部7が設けられている。凹部7の上部にはイン
ク供給ロ2が穿設されており、このインク供給ロ2を介
して外部のメインインクタンクからインクが供給され
る。
【0005】一方、下板4には各隔壁3の位置に対応し
て、発熱抵抗素子ないしは圧電素子などの駆動素子6が
形成されており、これらの駆動は同じく下板4上に形成
された電極5を介して行なわれる。この一つ一つの発熱
素子の記録周期をTとして、駆動信号のパルス幅をtと
すればT/tが最大の時分割数ということになる。すな
わち、記録周波数を2.5KHzとすれば、上記のTは
400μsとなり、上記のtを10μsとして2048
個の駆動素子を40ブロックに分けて時分割駆動すれ
ば、電源容量は理論上約1/40になる。
【0006】図2に図1のような記録素子を駆動するた
めの回路の一例を示す。
【0007】図2において符号27で全体を示されてい
るものは、回路数を24に減らし、簡略化して示された
前記の記録素子である。各駆動素子はA〜Dの4つのブ
ロックに分割されており、各ブロックの素子数は6個づ
つである(たとえばAブロックはA1〜A6)。これら
の各ブロックの素子の一端はダイオードDiを介して、
まとめてトランジスタなどのドライバ素子A〜Dにより
電源電圧VHの印加を選択される。また各ブロックの同
一番号の素子の他端は並列に接続されており、これらの
接続点の電圧は上記と同様のドライバ素子21〜26に
より制御される。したがって、ドライバ素子21〜26
に記録データを与え、ドライバ素子A〜Dのいずれかを
オンとすることにより各ブロックごとに記録を行なわせ
ることができる。この記録データ信号とセレクト信号を
印加する素子は上記と逆の場合もありうる。
【0008】駆動時にはドライバ素子A〜Dに順次図3
に示すような駆動パルスが印加される。このとき素子2
1〜26のすべてに記録を指定する信号が印加されてい
るとすると、記録紙Pには図4に符号10で示すような
直線記録が行なわれる。このとき、記録紙Pは連続移動
するものとする。ここで符号8で示されているものは印
加された記録データにより行なわれるべき理想的な直線
記録である。この記録8の上方には各記録素子の位置を
示す番号を付してある。
【0009】また、上記と逆にドライバ素子A〜Dに同
様の記録データを与え、ドライバ素子21〜26に図3
に示したのと同様なスキャン信号を与えれば各ブロック
の同一番号を付した素子が順次駆動されるので、記録は
図4に符号11で示されるような鋸刃状の記録になる。
【0010】上記のようないわゆるダイナミックドライ
ブ法では配線数の減少がそれほど見込めないので、最近
では図5に示すような回路が多用されている。ここでは
上記と同様の記録素子27のそれぞれの一端にはドライ
バ素子16が接続され、他端は全て電源電圧VHに接続
される。
【0011】ドライバ素子は入力の2本の信号の論理積
により作動されるもので、これらの入力線の一方は各ブ
ロックごとに並列に接続され、信号51〜54により制
御される。また、他方の入力線は各ブロックごとに4個
のシフトレジスタSRL1〜SRL4の出力に接続され
ており、これらのシフトレジスタは同一のクロックCL
Kにより歩進される。
【0012】以上のような回路は図1の下板5上に半導
体技術により一体に構成することができ、接続すべき回
路数を減らせる、という利点がある。このような回路に
おける駆動方法の一例を図6(A)に示す。
【0013】記録位置を示す信号TPの1周期中で4回
に分けて信号線51〜54に駆動信号を与え各ブロック
を選択する。このとき同時にクロックCLKにより各シ
フトレジスタSRL1〜SRL4の入力信号線A〜Dに
与えられる記録データ信号をシフトし、図6最下段のラ
ッチ信号LAHによりデータを固定し、次の信号TPの
サイクルでラッチされたデータに基づく時分割記録を行
なう。
【0014】この方法ではさらにシフトレジスタSRL
1〜4の入力信号線A〜Dを連結してしまい、記録デー
タを直列データとして与えることが一般によく行なわれ
ている。また、さらに信号線51〜54のスキャン信号
も4個のシフトレジスタにより制御するようにすれば、
記録素子から出る信号線は電源を別にすれば4本で済む
ことになる。この方法によれば画素数が増えても(通常
用いられる2048画素であっても)理論上はこの4本
の信号線のみで記録制御が行なえる。記録は図4に符号
10で示すようになる。
【0015】上記の方法の欠点はデータの直列転送を行
なうため、クロック速度が高くなることである。たとえ
ば、記録周期400μsに2048個のデータを送るた
めにはクロックは5.12MHz以上となってしまう。
【0016】この点に鑑みて、図6(B)に示されるよ
うな方法も知られている。
【0017】すなわち、図5の各シフトレジスタの入力
信号線A〜Dを連結し、ここに信号56を入力し、クロ
ックCLKでシフトし、スキャン信号とする。そして各
ブロックごとの制御線51〜54に記録データを入力す
る。この方法によればスキャンのクロックは記録周期4
00μsをブロック数で割った周期となるのでせいぜい
100KHz程度で済む。この方法によればラッチは必
要なくなるので、回路がより簡略になる、という利点が
ある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法によ
る直線記録は図4に符号11で示されるような鋸刃状の
記録となってしまう欠点がある。この記録を拡大すると
図7に示すようになる。
【0019】ここではAブロックとBブロックの各記録
素子によるドット記録が示されており、また各ブロック
の素子数は9個として示してある。すなわち、上記の方
法では各ブロックの同一番号の素子が順次駆動されるの
で、9番の素子と1番の素子による記録ドットが、その
間に記録紙が移動する距離dだけ離れてしまう。画像な
どを記録する場合にはこのずれにより画像の記録品質が
劣化してしまう。
【0020】本発明は以上の点に鑑みてなされたもの
で、ドット記録のずれを極力押えることができる記録制
御方式を提供することを課題とする。
【0021】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明によれば、ライン状に配列された複数の記録
素子を複数の素子群に分割し、各群内のいずれかの記録
素子を選択的に駆動する記録制御方式において、隣り合
った素子群の駆動順を互いに逆の順番にした方式を採用
した。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す本発明の実施の
形態を詳細に説明する。
【0023】図8に本発明による駆動回路の一例を示
す。
【0024】ここでは図5の従来例と同一部材には同一
符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0025】図5と異なっている部分はシフトレジスタ
SR1〜4の信号をシフトする順番が隣り合ったレジス
タどうしで逆にしてある点である。
【0026】このような構成により、隣り合ったブロッ
クどうしでドットの記録順が逆になるので、直線記録を
行なった場合には図4に符号12で示すような記録を得
ることができる。これを拡大して示すと、図9のような
ドット記録となる。直線記録の場合には図示するように
記録素子のブロックの切れ目での段差がなくなり、記録
が連続するので略ゆるやかな波形の記録となり、従来よ
りも直線に近づけることができる。
【0027】画像記録などの場合にも、各ブロックごと
の記録ズレが交互に現われるようにできるので、視覚上
問題のない良好な記録品質を得ることができる。このと
き、各シフトレジスタSR1〜SR4の入力端子を連結
し、この接続点Qに記録データを入力するようにして、
図5および図6(B)に関連して示した駆動方法を用い
れば、比較的低速なクロックにより記録動作を行なえ、
また装置をより少ない配線数で構成することができる。
【0028】以上の構成は、図2に示したような構成で
あっても、結線順を変更するだけで容易に実施でき、同
様の効果を得ることができる。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、ライン状に配列された複数の記録素子を複数
の素子群に分割し、各群内のいずれかの記録素子を順次
同時に駆動する記録制御方式において、隣り合った素子
群の駆動順を互いに逆の順番にした構成を採用している
ため、簡単安価に記録品質の低下が少なく、装置の製造
コストを低減できる優れた記録制御方式を提供すること
ができる。また本発明によれば、時分割駆動による記録
品質低下を最小限に押えることができるので、採用され
る装置の電源部や、記録速度あるいは見込める配線のた
めの製造コストなどに応じて適当な時分割数を自由に設
定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の記録制御方式の欠点を説明する記録素子
の分解斜視図である。
【図2】図1の素子の駆動制御回路の構成を示す回路図
である。
【図3】図2の回路の駆動タイミングを示すタイミング
チャート図である。
【図4】種々の記録状態を示す説明図である。
【図5】従来の異なった制御回路例を示す回路図であ
る。
【図6】図5の回路の異なる制御タイミングを説明する
タイミングチャート図である。
【図7】図4の一部を拡大して示した説明図である。
【図8】本発明方式による記録素子駆動制御回路の回路
図である。
【図9】本発明方式による記録動作を示した説明図であ
る。
【符号の説明】
16 ドライバ素子 27 記録素子 51〜54 信号線
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年11月20日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 インクジェットヘッド
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェットプ
リンタに用いられ、インクを吐出して記録を行うインク
ジェットヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、フルマルチアレイのインクジェッ
トプリンタで用いられる記録媒体の幅をA4とし、12
素/mmの記録密度で記録を行なおうとすると、インク
ジェットヘッドの記録素子数は2048個になる。これ
らの全部を同時に駆動すると、瞬間的に膨大な電力が必
要になる(1素子あたり200mA消費するとすれば上
記の素子数では瞬間電流は約410Aとなり、このよう
な大容量の電源部はプリンタ自体より大きくなってしま
う。)ので、従来では素子をいくつかのブロックに分け
て時分割により駆動する方法がとられている。時分割に
よる駆動では、駆動回路一つあたりの駆動電流は大きく
なるが、必要な瞬間電流を小さくすることができ、また
回路の配線本数を少なくできる、という利点がある。
【0003】図1にマルチアレイのインクジェットヘッ
ドの一部の分解斜視図を示す。
【0004】図1において、符号1で示されるものは組
み立て後にインク噴射ノズルとして機能する隔壁3を有
する上板で、ガラスやセラミックなどから構成される。
各隔壁3の後部には組み立て時にインクタンクとして機
能する凹部7が設けられている。凹部7の上部にはイン
ク供給口2が穿設されており、このインク供給口2を介
して外部のメインインクタンクからインクが供給され
る。
【0005】一方、各素子が設けられる基板(下板)
には各隔壁3の位置に対応して、発熱抵抗素子ないしは
圧電素子などの記録素子6が形成されており、これらの
駆動は同じく基板4上に形成された電極5を介して行な
われる。この一つ一つの記録素子の記録周期をTとし
て、駆動信号のパルス幅をtとすればT/tが最大の時
分割数ということになる。すなわち、記録周波数を2.
5KHzとすれば、上記のTは400μsとなり、上記
のtを10μsとして2048個の駆動素子を40ブロ
ックに分けて時分割駆動すれば、電源容量は理論上約1
/40になる。
【0006】図2に図1のインクジェットヘッドの記録
素子を駆動するための回路の一例を示す。
【0007】図2において符号27で全体を示されてい
るものは、回路数を24に減らし、簡略化して示された
前記の記録素子である。各記録素子はA〜Dの4つのブ
ロックに分割されており、各ブロックの素子数は6個づ
つである(たとえばAブロックはA1〜A6)。これら
の各ブロックの素子の一端はダイオードDiを介して、
まとめてトランジスタなどのドライバ素子A〜Dにより
電源電圧VHの印加を選択される。また各ブロックの同
一番号の素子の他端は並列に接続されており、これらの
接続点の電圧は上記と同様のドライバ素子21〜26に
より制御される。したがって、ドライバ素子21〜26
に記録データを与え、ドライバ素子A〜Dのいずれかを
オンとすることにより各ブロックごとに記録を行なわせ
ることができる。この記録データ信号とセレクト信号を
印加する素子は上記と逆の場合もありうる。
【0008】駆動時にはドライバ素子A〜Dに順次図3
に示すような駆動パルスが印加される。このとき素子2
1〜26のすべてに記録を指定する信号が印加されてい
るとすると、記録紙Pには図4に符号10で示すような
直線記録が行なわれる。このとき、記録紙Pは連続移動
するものとする。ここで符号8で示されているものは印
加された記録データにより行なわれるべき理想的な直線
記録である。この記録8の上方には各記録素子の位置を
示す番号を付してある。
【0009】また、上記と逆にドライバ素子A〜Dに同
様の記録データを与え、ドライバ素子21〜26に図3
に示したのと同様なスキャン信号を与えれば各ブロック
の同一番号を付した素子が順次駆動されるので、記録は
図4に符号11で示されるような鋸刃状の記録になる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来例
では、基板上にドライバ素子が配されているため、基板
上での配線数や基板外部との信号のやり取りを行うため
の電気的接続数をある程度低減できるものの、記録素子
数の増加に伴って駆動素子の数が大きく増加するため多
くの記録素子を持つヘッドにおいては、基板上での配線
数や基板外部との接続数や素子間での接続数が増加して
しまう。このため、基板上の配線の配置が複雑化した
り、また配線数の増加や外部との電気的接続数の増加に
よってヘッドが大型化したり、ヘッドの製造歩留りが低
下してしまう等の解決すべき課題があった。
【0011】本発明は、以上の点に鑑みてなされたもの
であり、記録素子数が多くなっても小型化や製造が容易
なインクジェットヘッドを提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めの本発明のインクジェットヘッドは、インクを吐出す
るための熱を発生する複数の発熱素子がインク噴射ノズ
ルに対応して配された基板を有するインクジェットヘッ
ドであって、前記基板には、前記発熱素子のそれぞれに
駆動信号を供給するための配線電極と、前記配線電極に
対して駆動信号を供給することで前記発熱素子を選択的
に駆動するための駆動素子と、信号をシフトして前記駆
動素子に与えるためのシフトレジスタとが一体的に作り
込まれていることを特徴とするインクジェットヘッドで
ある。
【0013】このような構成によって、基板上での配線
の数や接続数を大幅に減少させることができるため小型
化や製造が容易なインクジェットヘッドを得ることがで
きる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を用いて本発明の実施
の形態を詳細に説明する。
【0015】図5は本発明のインクジェットヘッドを構
成する基板(下板)4上の回路構成を示したものであ
る。
【0016】符号27は、記録素子としてのインクを吐
出するための発熱素子であり、発熱素子27のそれぞれ
の一端には発熱素子を選択的に駆動するための駆動素子
としてのドライバ素子16が接続され、他端は全て電源
電圧VHに接続される。
【0017】ドライバ素子は入力の2本の信号の論理積
により作動されるもので、これらの入力線の一方は各ブ
ロックごとに並列に接続され、信号51〜54により制
御される。また、他方の入力線は各ブロックごとに4個
のシフトレジスタSRL1〜SRL4の出力に接続され
ており、これらのシフトレジスタは同一のクロックCL
Kにより歩進される。
【0018】以上のような回路は図1の基板(下板)4
上に半導体技術により一体に構成されている。このた
め、接続すべき回路数を減らせると共に、基板上での配
線数を減らすことができるため、ヘッド自体の小型化
や、ヘッド製造の容易性を達成することができるという
利点がある。なおノズル等の構成については、図1と同
様なので、ここでの説明は省略する。このような回路に
おける駆動方法の一例を図6(A)に示す。
【0019】記録位置を示す信号TPの1周期中で4回
に分けて信号線51〜54に駆動信号を与え各ブロック
を選択する。このとき同時にクロックCLKにより各シ
フトレジスタSRL1〜SRL4の入力信号線A〜Dに
与えられる記録データ信号をシフトし、図6最下段のラ
ッチ信号LAHによりデータを固定し、次の信号TPの
サイクルでラッチされたデータに基づく時分割記録を行
なう。
【0020】この方法ではさらにシフトレジスタSRL
1〜4の入力信号線A〜Dを連結してしまい、記録デー
タを直列データとして与えることが一般によく行なわれ
ている。また、さらに信号線51〜54のスキャン信号
も4個のシフトレジスタにより制御するようにすれば、
発熱素子から出る信号線は電源を別にすれば4本で済む
ことになる。この方法によれば画素数が増えても(通常
用いられる2048画素であっても)理論上はこの4本
の信号線のみで記録制御が行なえる。記録は図4に符号
10で示すようになる。
【0021】上記の方法の欠点はデータの直列転送を行
なうため、クロック速度が高くなることである。たとえ
ば、記録周期400μsに2048個のデータを送るた
めにはクロックは5.12MHz以上となってしまう。
【0022】この点に鑑みて、図6(B)に示されるよ
うな方法も知られている。
【0023】すなわち、図5の各シフトレジスタの入力
信号線A〜Dを連結し、ここに信号56を入力し、クロ
ックCLKでシフトし、スキャン信号とする。そして各
ブロックごとの制御線51〜54に記録データを入力す
る。この方法によればスキャンのクロックは記録周期4
00μsをブロック数で割った周期となるのでせいぜい
100KHz程度で済む。この方法によればラッチは必
要なくなるので、回路がより簡略になる、という利点が
ある
【0024】かし、この方法による直線記録は図4に
符号11で示されるような鋸刃状の記録となってしま
この記録を拡大すると図7に示すようになる。
【0025】ここではAブロックとBブロックの各発熱
素子によるドット記録が示されており、また各ブロック
の素子数は9個として示してある。すなわち、上記の方
法では各ブロックの同一番号の素子が順次駆動されるの
で、9番の素子と1番の素子による記録ドットが、その
間に記録紙が移動する距離dだけ離れてしまう。画像な
どを記録する場合にはこのずれにより画像の記録品質が
劣化してしまう。
【0026】上述の点をさらに改良した本発明の駆動回
路の例を図8に示す。
【0027】ここでは図5の例と同一部材には同一符号
を付し、その詳細な説明は省略する。
【0028】図5と異なっている部分はシフトレジスタ
SR1〜4の信号をシフトする順番が隣り合ったレジス
タどうしで逆にしてある点である。
【0029】このような構成により、隣り合ったブロッ
クどうしでドットの記録順が逆になるので、直線記録を
行なった場合には図4に符号12で示すような記録を得
ることができる。これを拡大して示すと、図9のような
ドット記録となる。直線記録の場合には図示するように
発熱素子のブロックの切れ目での段差がなくなり、記録
が連続するので略ゆるやかな波形の記録となり、従来よ
りも直線に近づけることができる。
【0030】画像記録などの場合にも、各ブロックごと
の記録ズレが交互に現われるようにできるので、視覚上
問題のない良好な記録品質を得ることができる。このと
き、各シフトレジスタSR1〜SR4の入力端子を連結
し、この接続点Qに記録データを入力するようにして、
図5および図6(B)に関連して示した駆動方法を用い
れば、比較的低速なクロックにより記録動作を行なえ、
また装置をより少ない配線数で構成することができる。
【0031】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、複数の発熱素子が設けられた基板上に、発熱
素子のそれぞれに駆動信号を供給するための配線電極
と、前記配線電極に対して駆動信号を供給することで前
記発熱素子を選択的に駆動するための駆動素子と、信号
をシフトして前記駆動素子に与えるためのシフトレジス
タとが一体的に作り込まれているため、発熱素子数が増
加しても配線数や基板外部との電気的な接続数がほとん
ど増加しないため、製造が容易でしかも小型のインクジ
ェットヘッドを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のインクジェットヘッドの欠点を説明する
一部の分解斜視図である。
【図2】図1のヘッドの記録素子の駆動制御回路の構成
を示す回路図である。
【図3】図2の回路の駆動タイミングを示すタイミング
チャート図である。
【図4】種々の記録状態を示す説明図である。
【図5】本発明のインクジェットヘッドを構成する基板
制御回路例を示す回路図である。
【図6】図5の回路の異なる制御タイミングを説明する
タイミングチャート図である。
【図7】図4の一部を拡大して示した説明図である。
【図8】本発明ヘッドの記録素子駆動制御回路の他の例
を示す回路図である。
【図9】同回路の記録動作を示した説明図である。
【符号の説明】 16 ドライバ素子 27 発熱素子 51〜54 信号線

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ライン状に配列された複数の記録素子を
    複数の素子群に分割し、各群内のいずれかの記録素子を
    選択的に駆動する記録制御方式において、隣り合った素
    子群の駆動順を互いに逆の順番にしたことを特徴とする
    記録制御方式。
JP27778196A 1996-10-21 1996-10-21 インクジェットヘッド Pending JPH09131876A (ja)

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JP27778196A JPH09131876A (ja) 1996-10-21 1996-10-21 インクジェットヘッド

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JP5731584A Division JPH0793671B2 (ja) 1984-03-27 1984-03-27 記録制御装置

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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