JPH09131652A - ロールの自動研磨装置 - Google Patents

ロールの自動研磨装置

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Publication number
JPH09131652A
JPH09131652A JP29010495A JP29010495A JPH09131652A JP H09131652 A JPH09131652 A JP H09131652A JP 29010495 A JP29010495 A JP 29010495A JP 29010495 A JP29010495 A JP 29010495A JP H09131652 A JPH09131652 A JP H09131652A
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JP
Japan
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polishing
roll
grinding
advancing
axis
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Pending
Application number
JP29010495A
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English (en)
Inventor
Takeshi Suzuki
毅 鈴木
Masami Kobayashi
正実 小林
Takayuki Koie
隆之 小家
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Nippon Steel Corp
Nittetsu Hokkaido Control Systems Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Nittetsu Hokkaido Control Systems Co Ltd
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Publication date
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Grinding Of Cylindrical And Plane Surfaces (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、鋳放しロールの砂落としや熱処理
粗肌ロール表面の研磨作業を自動化するとともに、砥石
の研磨特性と研磨の制御性を確保でき、研磨精度と生産
性を高め得る自動研磨装置を提供する。 【解決手段】 ロール載置台に近接して敷設された軌道
上に載置され移動装置によりロールの軸方向に移動自在
な移動台と、この移動台に配設された支柱と、この支柱
に係合され昇降装置により昇降自在な支持体と、この支
持体に係合され進退装置により載置台に対して進退自在
な支持腕と、この支持腕に配設された旋回装置に旋回自
在に装着された着脱装置と、この着脱装置に装着され回
転装置により回転自在な研磨砥石と、この研磨砥石の回
転負荷を測定する回転計と、前記の移動装置、昇降装
置、進退装置、アーム回動装置、回転装置の駆動を制御
する演算装置および駆動制御装置を備えたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として鋳放しロ
ールや熱処理粗肌ロールの例えば硬度測定、探傷、表面
組織観察等のための局部的な研磨面を形成する場合に用
いられるロールの自動研磨装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば圧延ロールは、一般にはロ
ール素材を鋳造により製造し、このロール素材を所定の
寸法に切削して得られるものである。この鋳造によって
得られたロール素材を研削する場合には、予め所定のロ
ール特性を具備するかどうかの確認を行う必要がある。
このロール特性を判断要素としては、例えば硬度、疵、
表面組織等があるが、ロール素材の表面には黒皮(酸化
膜)、鋳張り、砂付着等があり、この状態のままではこ
れらの判断要素を精度よく確認することは困難である。
【0003】そのため、ロール素材段階で、ハンディタ
イプのエアーピック装置とグラインダーの併用、あるい
はハンディタイプのグラインダー単独使用により、ロー
ル素材の局部表面の黒皮(酸化膜)、鋳張り、付着砂等
を研磨(はつり)除去して硬度測定、探傷、表面組織観
察等のための局部的な研磨面を形成することが行われて
いる。このための研磨作業は、これらの装置を人間が抱
えて作動させ、砥石(ピック)を被研磨材であるロール
に押し付け接触させることによって行っていた。
【0004】しかし、この研磨作業においては、人間が
装置を抱えて作動させてロールを研磨するため、粉塵、
高熱、振動環境下での重筋作業を伴い、目視に基づき多
角的に移動方向、移動量をコントロールする必要があ
り、かなりの熟練と労力負担が必要である。また、この
研磨作業は振動作業であるため、健康管理の面から作業
時間が規制されるため研磨作業能率の低下は避けられな
い。このような状況から、研磨作業の自動化の要請が高
まってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、主として鋳
放しロールや熱処理粗肌ロールの例えば硬度測定、探
傷、表面組織観察等のための局部的な研磨面を形成する
場合に、その研磨作業を自動化するとともに、砥石(ピ
ック)の研磨特性と研磨の制御性を確保でき、研磨精度
と生産性を高め得る自動研磨装置を提供するものであ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ロール載置台
に近接して敷設された軌道上に載置され移動装置により
ロールの軸方向に移動自在な移動台と、この移動台に配
設された支柱と、この支柱に係合され昇降装置により昇
降自在な支持体と、この支持体に係合され進退装置によ
り載置台に対して進退自在な支持腕と、この支持腕に配
設された旋回装置に旋回自在に装着された着脱装置と、
この着脱装置に装着され回転装置により回転自在な研磨
砥石と、この研磨砥石の回転負荷を測定する回転計と、
前記の移動装置、昇降装置、進退装置、アーム回動装
置、回転装置の駆動を制御する演算装置および駆動制御
装置を備えたことを特徴とするロール自動研磨装置であ
る。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の自動研磨装置において
は、軌道走行式直行座標型の4軸ロボットを用いたメカ
トロ技術(機械、電気、制御)および研磨技術を駆使し
ており、研磨砥石(およびエアーピック)を、ロール軸
方向にトラバースでき、上下に移動自在で、かつ進退お
よび回動自在にしているので、ロールに対する研磨位置
(研磨範囲)、研磨砥石の向き、研磨深さ等を確実に自
動制御することができ、ロールの形状、径に応じた最適
な研磨条件を選定することができ、鋳放しロールや熱処
理粗肌ロール表面の研磨作業を自動化するとともに、砥
石の研磨特性と研磨の制御性を確保でき、研磨精度と生
産性を高めることができる。
【0008】本発明者等は、本発明の自動研磨装置を開
発するにあたって、 現在(従来)人手作業で使用しているエアーグライン
ダー、エアーピックをそのまま使用できる(既成のエア
ーグラインダー、エアーピックをそのまま使える)。 現在(従来)人手作業で使用している砥石をそのまま
使用できる(既成の砥石をそのまま使える)。 砥石の焼き付きを防止する(砥石研磨特性、研磨精
度、研磨効率、研磨品質等の確保)。 オペレーターによる半自動運転もできる(自動研磨の
欠点を補完可能にする) コンパクトで簡易構造である(設備費の節約し、操作
を容易にする)。 等の要請を満足できる構成を具備するものをイメージし
た。
【0009】本発明においては、研磨の自動化を目指し
ており、回転状態のロールに対して、砥石の当接条件を
任意に制御できるロボットの使用が必要であることか
ら、市販のロボットについてその適用の可否を検討し
た。しかしながら、市販のロボットは、高価である、大
型である、十分な強度確保ができない、メンテナンス性
が悪い等の難点を有し、前記の要請を満足させる構成を
得るためのものとして十分に評価できるものはなかっ
た。
【0010】そこで、本発明者等は独自の軌道走行式直
行座標型の4軸(走行軸、昇降軸、進退軸、旋回軸)ロ
ボットを採用して、上記の要請に応えられるロール自動
研磨装置、すなわち研磨砥石の動作方向を、回転状態の
ロールに対して軸方向、上下方向、進退方向に変位自在
であり、かつ旋回自在な機構と、これらを駆動制御する
駆動制御機構を有する自動研磨装置を開発するに至っ
た。
【0011】本発明では研磨作業を自動化とともに、研
磨中に砥石の回転数を測定し、この回転数が設定範囲に
なるように切り込み量を制御することにより、研磨過負
荷を抑制できるようにして、研磨砥石、装置に対する過
大負荷発生を防止し、装置全体の寿命を延長するととも
に研磨特性を安定確保して、長時間にわたって研磨精
度、研磨効率を良好に維持できるようにしたことを主要
な特徴としている。なお、本発明の自動研磨装置は、主
としてロール素材表面に局部的な平面、曲面の研磨面を
形成するために用いられるが、研磨砥石を水平、上下、
進退、旋回の4軸移動自在にしており、研磨角度可変自
在にしているので、研磨面周辺、ロール端面角部、ロー
ル端面と軸との境界部等の研磨にも適用でき、この研磨
は側面、上面あるいはその中間斜面から行うことができ
る。
【0012】また、ロール回転(回動)構造を備えたロ
ール載置台を用い、ロールの回転(回動)を組み合わせ
ることにより、ロール周方向に対して全面または局部的
な研磨も可能である。この場合、ロールの回転(回動)
と自動研磨装置の動作を連動的に制御できるようにする
ことが有効である。特に、鋳放しロールを研磨対象とす
る場合は、比較的硬度の大きい鋳張りや黒皮等があり、
研磨砥石でそのまま研磨すると、この砥石が破損したり
円滑な研磨制御ができない恐れがあるので、このような
懸念がある場合には、研磨砥石に替えてエアーピックを
装着して、このエアーピックで比較的硬い鋳張りや黒皮
等を除去し、しかる後にエアーピックに替えて研磨砥石
を装着して研磨を開始することが好ましい。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を図1に基づいて概要
説明する。この実施例は、例えば図2(a)に示すよう
に、ロール1の軸部1aおよび稼働部1bの表面に、そ
の正面から硬度測定のための正方形の平面研磨面2a,
2bを軸方向に複数形成する場合あるいは図1(b)に
示すように、ロール1の軸部1aおよび稼働部1bの表
面に、その正面からUST探傷のための平面研磨面2
c,2dを軸方向に全長にわたって帯状に形成する場合
のものである。
【0014】図1において、3はロール載置台で、この
載置台に近接して軌道4が敷設され、この軌道上には、
移動装置5によりロール1の軸方向に移動自在な移動台
6が配設されている。この移動台には、支柱7が立設さ
れ、この支柱には昇降装置8により昇降自在な支持体9
が配設されている。この支持体には、進退装置10によ
りロール載置台3に対して進退自在な支持腕11が係合
され、この支持腕の先端部には旋回装置12が配設され
ている。
【0015】この旋回装置12の旋回軸には、着脱装置
13が旋回自在に接続されている。この着脱装置には、
コンプレッサー(図示省略)に接続された空圧駆動装置
14で回転自在な研磨砥石15(図3参照 15gは研
磨砥石で空圧により回転する機構を備えている。また1
5pはエアーピックで空圧によりピック動作する機構を
備えている)が着脱自在に装着されており、研磨砥石を
容易に交換できるようになっている。
【0016】図中16は研磨砥石15の回転数を測定す
る回転計で、この回転計で測定した回転数により研磨誤
差による回転過負荷(回転数低下)を検知し、進退装置
10を制御して切り込み量を制御(減少)して設定回転
数への回復制御を行う。
【0017】前記の移動装置5、昇降装置8、進退装置
10、旋回装置12、空圧駆動装置14の駆動制御装置
(図示省略)、回転計16は、それぞれ演算機能を備え
た制御盤17に接続されており、あらかじめ制御盤に設
定された研磨条件に基づき、演算装置(図示省略)で演
算制御された条件によって自動または半自動制御され、
ロールの自動または半自動研磨が行われる。
【0018】このロールの自動または半自動制御方式例
を、図4に基づいて概略説明する。本発明での自動制御
方式においては、制御盤17にシーケンサー18、モー
ションコントローラー19を組み込み、これにティーチ
ングプレーバック方式による位置制御と、研磨砥石の回
転負荷制御による研磨動作制御と、トラバース(斜め送
り)、プランジ(直行送り)動作制御等による研磨動作
制御を連動的に接続して構成されている。
【0019】この例では、移動台6の移動装置5、支持
体9の昇降装置8、支持腕11の進退装置10には、そ
れぞれACサーボモーター20,21,22が用いら
れ、これらのACサーボモーターの駆動は、ティーチン
グボックス23と回転計16に接続されたシーケンサー
18によりモーションコントローラー19を介して制御
される。また、旋回装置12および研磨砥石15の空圧
駆動装置14にはコンプレッサー24からの空気圧力に
より電磁弁25,26を介して駆動されるロータリーア
クチュエーターが用いられ、シーケンサー18により電
磁弁25,26を介して制御される。
【0020】これらの制御による自動研磨作業に際して
は、予め研磨の対象とするロールの径、長さ、研磨範
囲、深さ(切り込み量)等の条件および研磨条件がシー
ケンサー18に設定されており、この研磨パターンに対
応して、研磨砥石の位置と向き、砥石摩耗量を考慮した
切り込み量、研磨回数を達成するために、移動装置5に
よる移動台6のロール軸方向の移動パターン、昇降装置
8による昇降パターン、進退装置10による進退(押
付)パターン、旋回装置12による旋回パターン、なら
びに空圧駆動装置14による回転パターン等を制御す
る。このようにして、研磨砥石をロール表面に接材(接
触)させて所定の研磨範囲について所定の切り込み量で
平面研磨を行うことができる。
【0021】一例として、硬度測定用の平面研磨面を形
成する場合と、UST探傷用の平面研磨面を形成する場
合について、研磨制御方式と研磨動作方式を概要説明す
る。 (1)硬度測定用の平面研磨面を形成する場合 硬度測定用の平面研磨面は、一般には、図2(a)に示
すように、ロール1の周面(正面)に、軸方向に複数の
正方形の平面研磨面2a,2bが直列に形成される。こ
の研磨面を形成する場合には、総切り込み量を数回の研
磨で分割させ、研磨砥石15および装置に対する過大負
荷の発生を防止し研磨砥石と装置の損耗を軽減して、研
磨特性を維持できるようにしている。
【0022】そして、この各平面研磨面毎に、自動研磨
進行過程で回転計16により研磨砥石15の回転数を測
定し、研磨誤差による回転負荷増による回転数の低下を
検出することにより、研磨誤差分過負荷になったことを
検知することができ、この場合には、昇降装置8を制御
して回転数が設定値に回復するように切り込み量、研磨
回数、接材位置等を補正することができる。こうするこ
とにより、研磨砥石15および装置に対する過大負荷の
発生を防止し砥石の損耗を軽減して、研磨特性を維持す
るとともに研磨精度、研磨能率を良好に維持することが
できる。
【0023】研磨(切り込み)制御方式としては、一回
の切り込み量を一定にして、初列の研磨動作を一定回数
行ってから次列の研磨動作の接材を行う単一制御方式
と、一回の切り込み量を一定にして、初列の研磨動作
(回数)を重ね、回転砥石の回転数が過負荷回転数にな
った時に次列の研磨動作の接材を行う負荷制御方式とが
ある。接材を行うことにより、設定による切り込み量と
実切り込み量の差の累積による過負荷を防止し、接材時
に各軸からの現在値を取り込むこと(研磨部と未研磨部
に接材させてデータを取る)により、実研磨深さを知る
ことができる。
【0024】この研磨深さの認識と制御システムについ
て以下に概念的に説明する。 1)第一回目の接材位置のデータをデータメモリーに格
納する。 データメモリー 研磨座標 → 格納 A:初回接材位置 (側面研磨:X軸の座標) B:現在切り込み位置 (上面研磨:Y軸の座標) 2)深さ送りが送られる毎に深さ送り設定値を加算す
る。 データメモリー 深さ送りα実行 → 加算 A:加算しない B:深さ送りα加算 (A+α) 3)現在位置と初回接材位置の差(実研磨深さ)が深さ
設定値に達したかどうかチェックする。 実研磨深さ=データメモリーB−データメモリーA 深さ設定値 > 実研磨深さ の場合は研磨続行で(2)に戻る 深さ設定値 < 実研磨深さ の場合は研磨終了 4)再接材を行った場合は、その接材位置のデータをデ
ータメモリーに格納する。 データメモリー 研磨座標 → 格納 A:初回接材位置 格納しない (側面研磨:X軸の座標) B:再接材位置 (上面研磨:Y軸の座標) 5)現在接材位置と初回接材位置の差(実研磨深さ)
が、設定値に達したかをチェック 3)へ戻る。
【0025】図5は、単一制御方式による研磨動作例を
示したものであり、ここでは、各平面研磨面(上面研磨
面)を形成するための総切り込み量を得るために、昇降
装置によりY軸(上下)移動させるとともに進退装置に
よりX軸(進退)移動させて、研磨砥石をロールの初列
の研磨開始位置に接材させ、接材位置から進退装置によ
りX軸(進退)移動させて、設定された切り込み量
(0.06mm/回)で〜回の研磨動作を繰り返し、
移動装置によりW軸(ロール軸方向)移動させて次列の
研磨開始位置に接材させるまでの研磨砥石のY軸移動パ
ターン例と、これに対応する研磨砥石の回転数変化パタ
ーン例を示している。ここでは、研磨砥石の回転数は、
SET2レベルより大きい領域に設定されている。
【0026】また、図6は、負荷制御による研磨動作例
を示したものであり、ここでは、各平面研磨面(上面研
磨面)を形成するための総切り込み量を得るために、昇
降装置によりY軸(上下)移動させるとともに進退装置
によりX軸(進退)移動させて、研磨砥石をロールの初
列の研磨開始位置に接材させ、接材位置から進退装置に
よりX軸(進退)移動させて、設定された切り込み量
(0.06mm/回)で研磨動作を繰り返し、移動装置に
よりW軸(ロール軸方向)移動させて次列の研磨開始位
置に接材させるまでの研磨砥石のY軸移動パターン例
と、これに対応する研磨砥石の回転数変化パターン例を
示しているが、この研磨動作中に回転計で研磨砥石の回
転数を測定して、回転数が設定レベル以下に低下し研磨
誤差による回転過負荷を検知した時、回転数が設定レベ
ルになるように、昇降装置によりY軸(上下)移動させ
て切り込み量を変更(減少)するようにしている。
【0027】ここでは、回目の研磨動作中に回転数が
設定レベル以下に低下し、回転過負荷を検知したため、
回転数を設定レベルに戻してから、移動装置によりW軸
(軸方向)移動させて、次列の研磨開始位置に接材さ
せ、上記初列の研磨動作と同様にして次列の研磨動作を
させるようにしている。研磨動作のための研磨砥石のX
(Y)軸、W軸移動方式としては、トラバース(斜め送
り)移動方式とプランジ(直行送り)移動方式がある。
【0028】図7はトラバース移動方式における研磨砥
石のX、W軸研磨動作例を平面的に示したものである。
ここで、 実研磨幅:a=研磨制御幅:c+砥石幅:g(計算上は
角の丸みを考慮) 実研磨長さ:b=研磨制御長さ:d+砥石接材長さ:h 研磨制御幅:c=幅設定値:A 研磨制御長さ:d=トラバース回数:i×トラバースピ
ッチ:e トラバースピッチ:e=幅設定値:A−砥石接材長さ:
h/砥石接材長さ:h トラバースピッチの1/2:f=トラバースピッチ:e
×1/2 で表される。図8は、図7に、さらに研磨深さ設定値B
に対する深さ送り設定値CとX軸(進退)移動による研
磨動作を加味したX,Y,W軸移動による研磨動作例を
立体的に示したものである。
【0029】図9は、プランジ移動方式における研磨砥
石のX,W軸研磨動作例を平面的に示したものである。
ここで、 実研磨幅:a=研磨制御幅:c+砥石幅:f(計算上は
角の丸みを考慮) 実研磨長さ:b=研磨制御長さ:d+砥石接材長さ:g 研磨制御幅:c=幅設定値:A 研磨制御長さ:d=プランジ回数n:×プランジピッ
チ:p プランジピッチ:p=幅設定値:A−砥石接材長さ:g
/砥石接材長さ:g で表される。図10は、図9に、さらに研磨深さ設定値
Bに対する深さ送り設定値CとX軸(進退)移動による
研磨動作を加味したX,Y,W軸の研磨動作例を立体的
に示したものである。
【0030】上記の実施例では、砥石幅gは、実研磨長
さbより小さいため、初列の研磨を終了した後、砥石
を、移動装置の移動により砥石幅以下の範囲でW軸(ロ
ール軸方向)移動させて、2列目の研磨開始位置に接材
させ、上記のようにして2(n)列目の研磨を行うよう
にしている。
【0031】(2)UST探傷用の研磨面を形成する場
合 UST探傷用の研磨面は、一般には図2(b)に示すよ
うに、ロールの周面(正面)に、軸方向に帯状に形成さ
れる。研磨(切り込み)制御方式としては、切り込みピ
ッチ量を与え、図7に示したようなトラバース(斜め送
り)研磨動作で研磨する単一制御方式と、回転砥石の回
転数が過負荷回転数と接材検知回転数(軽負荷回転数)
の間(平衡負荷領域の回転数)で研磨するように切り込
み方向軸を常に制御する負荷制御方式とがある。
【0032】図11は、単一制御方式による研磨動作例
を示したものであり、ここでは、研磨砥石を進退装置に
よりX軸(進退)移動させるとともに昇降装置によりY
軸(上下)移動させて切り込み量を設定し、ロールの周
面(上面)の研磨開始位置に接材させ、この接材位置か
ら、進退装置によりX軸(進退)移動させて研磨させ、
移動装置により研磨砥石幅に応じて設定されたトラバー
スピッチでトラバースしてW軸(ロール軸方向)移動さ
せて次列の研磨開始位置に接材させる研磨動作を繰り返
して、ロールの周面(上面)に、ロール軸方向に帯状の
平面研磨面を形成することができる。
【0033】また、図12は、負荷制御による研磨動作
例を示したものであり、ここでは、研磨砥石を昇降装置
によりY軸(上下)移動させるとともに進退装置により
X軸(前進)移動させて切り込み量を設定してロールの
周面(上面)の研磨開始位置に接材させ、この接材位置
から、回転砥石の回転数が過負荷回転数と接材検知回転
数(軽負荷回転数)の間(平衡負荷領域の回転数)で研
磨するように、進退装置によるX軸(進退)移動量と昇
降装置によるY軸(上下)移動を制御することにより研
磨を行い、移動装置によりW軸(軸方向)移動させるこ
とによりロールの周面(上面)に、ロール軸方向の帯状
の平面研磨面を形成することができる。
【0034】なお、上記の研磨範囲についてそれぞれ研
磨動作させて研磨を行う場合、ロールの表面は曲面にな
っており、切り込み量を同じにした場合には、実研磨範
囲は回を重ねる毎に次第に広くなるので、進退装置によ
るX軸(進退)移動の範囲は実研磨領域を研磨可能な範
囲に設定する必要がある。
【0035】上述のようにして、研磨制御方式と研磨動
作方式を組み合わせて研磨を実施し、ロール周面に図2
(a)に示すような硬度測定用の複数の正方形の平面研
磨面や図2(b)に示すようなUST探傷用の帯状の平
面研磨面を形成することができる。図2(a)に示すよ
うな硬度測定のための正方形の平面研磨面をロール周面
(上面)にロール軸方向にほぼ等間隔をおいて複数形成
する場合には、研磨誤差対応(平坦度確保)、研磨能率
(研磨所要時間短縮)等を考慮すると、研磨制御方式は
負荷制御方式とし、研磨動作方式はトラバース(斜め送
り)動作方式が有利である。
【0036】また、図2(b)に示すようなUST探傷
のための平面研磨面をロール周面(側面)に軸方向帯状
形成する場合には、研磨誤差対応(平坦度確保)、研磨
能率(研磨時間短縮)等を考慮すると、研磨制御方式は
図12に示すように、過負荷回転数と接材検知回転数
(軽負荷回転数)の間で研磨するように、切り込み方向
軸を常に制御する負荷制御(二位置制御)方式とし、研
磨動作方式はトラバース(斜め送り)動作方式が有利で
ある。
【0037】なお、上記の例では、ロールの上面に平面
研磨面を形成するようにしているため、研磨砥石の切り
込み量をY軸(昇降)移動量で制御し、X軸(進退)移
動を研磨動作としているが、例えばロール側面に平面研
磨面を形成する場合には、研磨砥石の切り込み量をX軸
(進退)移動量で制御し、Y軸(上下)移動を研磨動作
とする。
【0038】なお、本発明は、上記の実施例に限定され
るものではなく、請求項の構成要素の構造、作動機構、
駆動制御装置、制御方式等については、研磨対象ロール
の径、材質、研磨範囲、研磨砥石、研磨条件等に応じ
て、請求項の範囲内で他の手段で代替されることがあ
る。
【0039】
【実験例】図1〜図2に示すような本発明の自動研磨装
置に、径150mm、幅25mmの研磨砥石(GC24L
B)を装着し、6000rpm の回転数で径1200mmの
表面に黒皮が生成されたニッケルグレン鋳鉄製(GH)
ロールを研磨対象として、エアーピックを装着して黒皮
を除去した後、エアーピックに替えて研磨砥石を装着し
て、負荷制御方式の研磨制御とトラバース動作方式の研
磨動作の採用により、ロールの上面に、切り込み量を
0.06mm/回にして5回の研磨動作を繰り返し、研磨
深さ3mmの研磨を行い硬度測定用の一辺が35mmの正方
形の平面研磨面を軸方向に10箇所形成した。
【0040】その結果、一箇所当たりの研磨所要時間は
6〜12分で平均では約8分を示し、従来の人手による
研磨の場合の1/3以下に短縮された。また、研磨面の
仕上げ面は、いずれも12.5S 10μmレベルにあ
り、その平坦度も十分に評価できるものであった。
【0041】これに対して、負荷制御方式の研磨制御と
プランジ動作方式の研磨動作を採用した場合には、一箇
所当たりの研磨所要時間は10〜15分で平均では約1
3分を示し、従来の人手による研磨の場合の1/2以下
に短縮された。また、研磨面の仕上げ面は、負荷制御方
式の研磨制御とトラバース動作方式の研磨動作の採用し
た場合により比較して若干低めのレベルを示した。この
ことから、負荷制御方式の研磨制御とトラバース動作方
式の研磨動作の採用した場合がより好ましいと言える。
【0042】
【発明の効果】本発明の自動研磨装置においては、軌道
走行式直行座標型の4軸ロボットを用いたメカトロ技術
(機械、電気、制御)および研磨技術を駆使しており、
研磨砥石を、ロール軸方向にトラバースでき、上下に移
動自在にしており、かつ進退および旋回自在にしている
ので、ロールに対する研磨位置(研磨範囲)、研磨砥石
の向き、研磨深さ等を確実に自動制御することができ、
ロールの形状、径に応じた最適な研磨条件を選定するこ
とができ、鋳放しロールや熱処理粗肌ロール表面の研磨
作業を自動化するとともに、砥石の研磨特性と研磨の制
御性を確保でき、研磨精度と生産性を高めることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のロール自動研磨装置の実施例を示す立
体説明図
【図2】本発明のロール自動研磨装置により得られるロ
ールの研磨面例を示す説明図で、(a)図は硬度測定用
の平面研磨面を示す平面および側面説明図、(b)図は
UST探傷用の平面研磨面を示す平面および側面説明
図。
【図3】本発明のロール自動研磨装置において用いられ
る研磨具ユニット例を示す側面説明図で、(a)図は研
磨砥石ユニットを示し、(b)図は研磨前に用いるピッ
クユニットを示す。
【図4】本発明のロール自動研磨装置の実施例における
制御システム例を示す平面概要説明図。
【図5】本発明のロール自動研磨装置により硬度測定用
の平面研磨面を形成する場合の単一制御方式による研磨
(切り込み)動作と研磨砥石の回転数制御との関係説明
図。
【図6】本発明のロール自動研磨装置により硬度測定用
の平面研磨面を形成する場合の負荷制御方式による研磨
(切り込み)動作と研磨砥石の回転数制御との関係説明
図。
【図7】本発明のロール自動研磨装置により硬度測定用
の平面研磨面を形成する場合の研磨領域と研磨のための
トラバース動作例を平面的に示す説明図。
【図8】本発明のロール自動研磨装置により硬度測定用
の平面研磨面を形成する場合の研磨領域と研磨のための
トラバース動作例を立体的に示す説明図。
【図9】本発明のロール自動研磨装置により硬度測定用
の平面研磨面を形成する場合の研磨領域と研磨のための
プランジ動作例を平面的に示す説明図。
【図10】本発明のロール自動研磨装置により硬度測定
用の平面研磨面を形成する場合の研磨領域と研磨のため
のプランジ動作例を立体的に示す説明図。
【図11】本発明のロール自動研磨装置によりUST探
傷用の平面研磨面を形成する場合の研磨領域と研磨のた
めのトラバース動作例を平面的に示す説明図。
【図12】本発明のロール自動研磨装置によりUST探
傷用の平面研磨面を形成する場合の負荷制御方式による
研磨(切り込み)動作と研磨砥石の回転数制御との関係
説明図。
【符号の説明】
1 ロール 1a 軸部 1b 稼働部 2,2a,2b 研磨面 3 ロール載置台 4 軌道 4g ガイドレール 5 移動装置 6 移動台 7 支柱 8 昇降装置 9 支持体 10 進退装置 11 支持腕 12 旋回装置 13 旋回軸 14 空圧駆動装置 15 研磨砥石 16 回転計 17 制御盤 18 シーケンサー 19 モーションコントローラー 20,21,22 ACサーボモーター 23 ティーチングボックス 24 コンプレッサー 25,26 電磁弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小家 隆之 福岡県北九州市戸畑区大字中原46−59 新 日本製鐵株式会社機械・プラント事業部内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロール載置台に近接して敷設された軌道
    上に載置され移動装置によりロールの軸方向に移動自在
    な移動台と、この移動台に配設された支柱と、この支柱
    に係合され昇降装置により昇降自在な支持体と、この支
    持体に係合され進退装置により載置台に対して進退自在
    な支持腕と、この支持腕に配設された旋回装置に旋回自
    在に装着された着脱装置と、この着脱装置に装着され回
    転装置により回転自在な研磨砥石と、この研磨砥石の回
    転負荷を測定する回転計と、前記の移動装置、昇降装
    置、進退装置、アーム回動装置、回転装置の駆動を制御
    する演算装置および駆動制御装置を備えたことを特徴と
    するロール自動研磨装置。
JP29010495A 1995-11-08 1995-11-08 ロールの自動研磨装置 Pending JPH09131652A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002364633A (ja) * 2001-06-05 2002-12-18 Bridgestone Corp 画像形成装置用ローラの製造方法
CN102794706A (zh) * 2011-05-26 2012-11-28 昆山华辰重机有限公司 荒磨机工件轴向进给驱动系统
JP2015071203A (ja) * 2013-10-03 2015-04-16 大同特殊鋼株式会社 溶接ビード切削装置

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