JPH09131009A - 永久磁石回転子 - Google Patents

永久磁石回転子

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JPH09131009A
JPH09131009A JP7283468A JP28346895A JPH09131009A JP H09131009 A JPH09131009 A JP H09131009A JP 7283468 A JP7283468 A JP 7283468A JP 28346895 A JP28346895 A JP 28346895A JP H09131009 A JPH09131009 A JP H09131009A
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智明 及川
Tsuneyoshi Tajima
庸賀 田島
Yukihiro Yamashiro
幸宏 山城
Yasumasa Suzuki
康巨 鈴木
Haruyuki Yonetani
晴之 米谷
Akihiro Daikoku
晃裕 大穀
Moichi Sakabe
茂一 阪部
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 漏洩磁束を抑制するために外周部にスリット
を設けても、リラクタンストルクを利用できる永久磁石
回転子を提供すること。 【解決手段】 回転子鉄心2の円周状に設けられた磁石
挿入孔4に界磁用永久磁石5を配設すると共に、磁石挿
入孔4の外周に形成された環状鉄心部にスリット6を設
けた永久磁石回転子において、スリット6を磁石挿入孔
4に対向する外周部に設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、冷蔵庫やエアコ
ンの圧縮機駆動用のブラシレスモータなどに使用される
永久磁石回転子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、エアコンの圧縮機モータなどに
は、回転数の制御が容易な永久磁石回転子を用いたブラ
シレスモータが一般的に使用されている。図17は特開
平6−189481号公報に開示されたブラシレスモー
タの永久磁石回転子の平面断面図である。以下に、この
永久磁石回転子について説明する。
【0003】図において、1は回転子、2は回転子鉄
心、3は回転子軸挿入孔、4は磁石挿入孔、5は前記磁
石挿入孔4に挿入される界磁用永久磁石である。回転子
鉄心2は、外周部2a、内周部2bおよび連結部2cと
から成り、これらは一体打抜き加工された鋼板を積層す
ることにより構成されている。6は前記回転子鉄心2の
外周部2aに周方向に連ねて配置されるスリットであ
る。
【0004】上記のような従来の永久磁石回転子におい
ては、回転子鉄心2の外周部2aに広幅の鉄心部分が存
在するために、鉄心を構成する鋼板の打ち抜きの際に鋼
板が変形することなく、その結果鉄心の外径精度が良好
となって切削加工が不要となり、製作上の工数が大幅に
低減できる。また、前記外周部2aに複数のスリット6
を設けたために、外周部2aが広幅にも拘らず周方向へ
の磁束の流れが規制され、漏洩磁束の増加が抑制され
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来のブラシレスモー
タの永久磁石回転子は以上のように構成されているの
で、隣接する界磁用永久磁石5間の磁束の漏洩を抑制す
るため、回転子鉄心2の連結部2cの径方向延長線上に
もスリット6を設けているので、図18に示す主磁束の
通るd軸磁路と電気角で90度位相のずれたq軸磁路の
磁気抵抗が大きくなり、後述するリラクタンストルクを
利用して高負荷時の効率を向上させることができないと
いう問題点があった。
【0006】また、従来の永久磁石回転子は、スリット
6が回転子鉄心2の外周部2aに設けられた閉じた孔形
状のものであり、径方向両端のブリッジ部が薄くなり、
回転子鉄心の製作時の打ち抜き性が悪いという問題点も
あった。
【0007】この発明は、回転子鉄心の外径の切削加工
が不要で、かつ、q軸磁路の磁気抵抗が小さくリラクタ
ンストルクが利用できると共に、回転子鉄心の打ち抜き
性の良い永久磁石回転子を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1の永久磁石回転
子は、回転子鉄心の円周状に設けられた磁石挿入孔に界
磁用永久磁石を配設すると共に、磁石挿入孔の外周に形
成された環状鉄心部にスリットを設けた永久磁石回転子
において、スリットを磁石挿入孔に対向する外周部に設
けたことを特徴とする。
【0009】請求項2の永久磁石回転子は、請求項1記
載のものにおいて、少なくとも界磁用永久磁石の両端に
対向する外周部にスリットを設けたことを特徴とする。
【0010】請求項3の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、スリットの方向を、
回転子の軸中心と界磁用永久磁石の中心を結ぶ線に平行
に設けたことを特徴とする。
【0011】請求項4の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、スリットの方向を、
回転子の中心軸と界磁用永久磁石の中心を結ぶ線とスリ
ットの中心線の交点が回転子表面よりも外になるように
設けたことを特徴とする。
【0012】請求項5の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、界磁用永久磁石は、
平板状磁石であることを特徴とする。
【0013】請求項6の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、スリットは、界磁用
永久磁石側に開口していることを特徴とする。
【0014】請求項7の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、スリットは、固定子
と回転子間に存在する空隙側に開口していることを特徴
とする。
【0015】請求項8の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、スリットは、開口部
のない空孔状であることを特徴とする。
【0016】請求項9の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、スリットは、界磁用
永久磁石側と空隙側に開口し、中央部にブリッジ部を有
することを特徴とする。
【0017】請求項10の永久磁石回転子は、請求項1
または請求項2記載のものにおいて、スリットに非磁性
体を充填したことを特徴とする。
【0018】請求項11の永久磁石回転子は、請求項1
または請求項2記載のものにおいて、スリットが周方向
に漸次ずれるように回転子鉄心を積層したことを特徴と
する。
【0019】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.以下、この発明の実施の形態1を図につ
いて説明する。図1はこの発明の実施の形態1による永
久磁石回転子の平面断面図である。図において、1は回
転子、2は回転子鉄心、3は回転子軸挿入孔、4は磁石
挿入孔である。5は界磁用永久磁石であり、N極とS極
とが交互になるように配置されている。前記回転子鉄心
2は、外周部2a、内周部2bおよび連結部2cとから
成り、これらは一体打ち抜き加工された鋼板を積層する
事により構成されている。6は前記回転子鉄心2の外周
部2aに配置される界磁永久磁石側が開口したスリット
である。
【0020】実施の形態1の動作の説明に先立ち、図1
の回転子を用いるDCブラシレスモータのメイントルク
と補助的なリラクタンストルクについて記述する。リラ
クタンストルクは、回転子の位置によって、磁気抵抗が
違い、固定子巻線による磁束が、流れやすい位置と、流
れにくい位置がある場合、回転子は、流れやすい位置
(磁気的に安定な位置)に動こうとする力が働く。これ
がリラクタンストルクである。図16のような従来の技
術では、連結部2c延長上にもスリットがあるため、こ
の位置(q軸)の磁気抵抗が高く、回転子位置による磁
気抵抗の差が小さい。よってこの形状ではリラクタンス
トルクは小さい。
【0021】このタイプのDCブラシレスモータの場
合、リラクタンストルクは補助的なトルクでメイントル
クは、マグネット磁束と巻線電流との積により発生する
(BILトルク)。図2は、このBILトルクが最大と
なる固定子巻線電流と、回転子との位置関係で、マグネ
ットの中心軸と、電流通電相の中心が一致した位置であ
る。
【0022】一方リラクタンストルクは、この位置では
上記での磁気的に安定な位置にあたり、働かない。理論
的には、図3のように電流がマグネット中心に対して電
気角で45°(4極モータでは機械角22.5°)すす
ませた位置が最大となる。よってリラクタンストルク+
BILトルクの全トルクは図4のように、0°〜45°
の間にピークがあり、この位置になるように電流位相を
制御する。具体的には、このタイプのモータの場合、回
転子の位置を固定子巻線に誘起される誘起電圧のゼロク
ロスで判断し、そのゼロクロスをもとに、通電タイミン
グを制御している。最適通電タイミングは実験結果をも
とに決定され、周波数、電流値毎のデータをマイコンに
持たせ制御される。
【0023】スリット6は、回転子鉄心2の外周部2a
の中、界磁用永久磁石5に対向する部分にのみ配置さ
れ、かつ界磁用永久磁石5に対向する外周部2aの両端
には必ずスリット6が配置されている。界磁用永久磁石
5に対向する外周部2aの両端には必ずスリット6が配
置されているので、磁極間での磁束の漏れが抑制され効
率の低下を防止できる。
【0024】図1の永久磁石回転子の場合、スリット6
は、回転子鉄心2の外周部2aのうち、界磁用永久磁石
5に対向する部分にのみ配置されているので、いわゆる
q軸磁路の磁気抵抗はスリット6の影響を受けず、固定
子巻線による磁束が通りやすい。したがってリラクタン
ストルクを利用することができ、特に高負荷時の効率向
上につながる。
【0025】また、この実施の形態1では、回転子鉄心
2の外周部2aにおいてスリット6の開口部を外周部2
aの径方向内側に設けてあるので、回転子外周部におけ
る媒質との間の摩擦抵抗が少なく、媒質との摩擦抵抗に
起因する効率低下を防ぐことができる。また、組立時に
界磁用永久磁石5を挿入する際、各々のスリット片が押
さえバネとしての役割を果たすため、加工誤差を吸収し
て円滑な挿入が行え、生産性が向上する。さらに、界磁
用永久磁石間の漏れ磁束は回転子外径側のブリッジ部を
通ることにより、短絡磁路長が若干長くなることによっ
ても効率が向上する。
【0026】また、本実施の形態1のスリット6は界磁
永久磁石側が開口し、ブリッジ部は回転子外周側のみに
形成されるので、従来の技術で説明した両端にブリッジ
部があるものに比較してブリッジ部が厚い。そのため回
転子鉄心製作時の打ち抜き性が向上するという効果も奏
する。
【0027】なお図1では、スリット6断面形状を長方
形に描いているが、スリット6断面形状は長方形に限ら
れものではない。スリット角部分を円弧形状に加工して
も、あるいは楕円形などとしてもその効果は同等であ
る。
【0028】実施の形態2.以下、この発明の実施の形
態2を図について説明する。図5はこの発明の実施の形
態2による永久磁石回転子の平面断面図である。本実施
の形態は、実施の形態1の構成に加え、スリット6部に
非磁性体充填物7を充填したものである。このように構
成された回転子においては、充填物に非磁性体を用いて
いるので、何も充填しない実施の形態1の場合と比較し
て、磁気的な特性はほとんど同一である。
【0029】本実施の形態2は、実施の形態1が奏する
組立時に界磁用永久磁石5を挿入する際に各々のスリッ
ト片が押さえバネとしての役割を果たすため、加工誤差
を吸収して円滑な挿入が行え、生産性が向上する、とい
う効果が期待できない反面、機械的強度を大幅に向上さ
せることができる。本実施の形態2における非磁性体と
しては、接着剤等をスリット6全体に充填しても良く、
あるいは非磁性体の金属や樹脂成型物を接着あるいは挟
み込んでもよい。ただし、エアコン用圧縮機モータのよ
うにフロン雰囲気中で使用する場合など、周囲の雰囲気
との間での化学的性質を確かめてから使用することはも
ちろんである。
【0030】なお図4では、スリット6断面形状を長方
形に描いているが、スリット6断面形状は長方形に限ら
れるものではない。スリット角部分を円弧形状に加工し
ても、あるいは楕円形などとしてもその効果は同等であ
る。
【0031】実施の形態3.以下、この発明の実施の形
態3を図について説明する。図6はこの発明の実施の形
態3による永久磁石回転子の平面断面図である。本実施
の形態3ではスリット6が回転子鉄心2の外周部2aの
径方向外側に開口している点が実施の形態1と異なる。
【0032】本実施の形態3においても、スリット6
は、回転子鉄心2の外周部2aのうち、界磁用永久磁石
5に対向する部分にのみ配置されているので、いわゆる
q軸磁路は確保されており、したがってリラクタンスト
ルクを利用することができ、特に高負荷時の効率向上に
つながる。また、前記外周部2aのうち、前記界磁用永
久磁石5に対向する部分の両端には必ずスリット6を配
置するようにしたので、磁極間での磁束の漏れが規制さ
れ効率の低下を抑制できる。
【0033】また、本実施の形態3では、回転子鉄心2
の外周部2aにおいてスリット6の開口部を外周部2a
の径方向外側に設けてあるので、スリット6がファンの
役目を果たすため、回転子1がより冷却されやすい構造
となっている。また、圧縮機用モータのように冷媒を移
動させる目的の回転機においては、スリット6部分によ
るポンピング効果により冷媒移動効率が高められる。
【0034】また、本実施の形態3のスリット6は空隙
側が開口し、ブリッジ部は界磁永久磁石側のみに形成さ
れるので、従来の技術で説明した両端にブリッジ部があ
るものに比較してブリッジ部が厚く、回転子鉄心製作時
の打ち抜き性が向上するという効果も奏する。
【0035】なお図6では、スリット6断面形状を長方
形に描いているが、スリット6断面形状は長方形に限ら
れるものではない。スリット角部分を円弧形状に加工し
ても、あるいは楕円形などとしてもその効果は同等であ
る。
【0036】実施の形態4.以下、この発明の実施の形
態4を図について説明する。図7はこの発明の実施の形
態4による永久磁石回転子の平面断面図である。本実施
の形態は実施の形態3の構成に加え、スリット6部に非
磁性体充填物7を充填したものである。このように構成
された回転子1においては、充填物に非磁性体を用いて
いるので、何も充填しない実施の形態4の場合と比較し
て、磁気的な特性はほとんど同一である。
【0037】本実施の形態においては、実施の形態3が
奏するスリット6がファンの役目を果たすことによる回
転子冷却効果、あるいはスリット6部ポンピング効果に
よる冷媒移動効率向上という効果が期待できない反面、
機械的強度を大幅に向上させることができる。上記実施
例における非磁性体としては、接着剤等をスリット6全
体に充填しても良く、あるいは非磁性の金属や樹脂成型
物を接着あるいは挟み込んでもよい。ただし、エアコン
用圧縮機モータのようにフロン雰囲気中で使用する場合
など、周囲の雰囲気との間での化学的性質を確かめてか
ら使用することはもちろんである。
【0038】なお図6では、スリット6断面形状を長方
形に描いているが、スリット6断面形状は長方形に限ら
れるものではない。スリット角部分を円弧形状に加工し
ても、あるいは楕円形などとしてもその効果は同等であ
る。
【0039】実施の形態5.以下、この発明の実施の形
態5を図について説明する。図8はこの発明の実施の形
態5による永久磁石回転子の平面断面図である。本実施
の形態5ではスリット6が回転子鉄心2の外周部の内部
に形成されて開口部がない点が上記実施の形態と異な
る。
【0040】本実施の形態では、スリット6は、回転子
鉄心2の外周部2aのうち、界磁用永久磁石5に対向す
る部分にのみ配置されているので、いわゆるq軸磁路は
確保されており、したがってリラクタンストルクを利用
することができ、特に高負荷時の効率向上につながる。
また、前記外周部2aのうち、前記界磁用永久磁石5に
対向する部分の両端には必ずスリット6を配置するよう
にしたので、磁極間での磁束の漏れが規制され効率の低
下を抑制できる。
【0041】また、本実施の形態では、回転子鉄心2の
外周部2aにおいてスリット6は開口部を持たず、外周
部2aの内部に設けられている。そのため、回転子外周
部2aにおいては媒質との間の摩擦抵抗が少ない構造と
なっている。
【0042】なお図7では、スリット6断面形状を長方
形に描いているが、スリット6断面形状は長方形に限ら
れるものではない。スリット角部分を円弧形状に加工し
ても、あるいは楕円形などとしてもその効果は同等であ
る。
【0043】実施の形態6.以下、この発明の実施の形
態6を図について説明する。図9はこの発明の実施の形
態6による永久磁石回転子の平面断面図である。本実施
の形態は実施の形態5の構成に加え、スリット6部に非
磁性体充填物7を充填したものである。このように構成
された回転子1においては、充填物に非磁性体を用いて
いるので、何も充填しない実施の形態5の場合と比較し
て、磁気的な特性はほとんど同一である。
【0044】本実施の形態においては、実施の形態5と
比較して機械的強度を大幅に向上させることができる。
上記実施例における非磁性体としては、接着剤等をスリ
ット6全体に充填しても良く、あるいは非磁性の金属や
樹脂成型物を接着あるいは挟み込んでもよい。ただし、
エアコン用圧縮機モータのようにフロン雰囲気中で使用
する場合など、周囲の雰囲気との間での化学的性質を確
かめてから使用することはもちろんである。
【0045】なお図8では、スリット6断面形状を長方
形に描いているが、スリット6断面形状は長方形に限ら
れるものではない。スリット角部分を円弧形状に加工し
ても、あるいは楕円形などとしてもその効果は同等であ
る。
【0046】実施の形態7.以下、この発明の実施の形
態7を図について説明する。図10はこの発明の実施の
形態7による永久磁石回転子の平面断面図である。本実
施の形態7ではスリット6が径方向内側と外側の双方に
設けられ、ブリッジ部が中央に形成されている点が上記
実施の形態と異なる。
【0047】本実施の形態では、スリット6は、回転子
鉄心2の外周部2aのうち、界磁用永久磁石5に対向す
る部分にのみ配置されているので、いわゆるq軸磁路は
確保されており、したがってリラクタンストルクを利用
することができ、特に高負荷時の効率向上につながる。
また、前記外周部2aのうち、前記界磁用永久磁石5に
対向する部分の両端には必ずスリット6を配置するよう
にしたので、磁極間での磁束の漏れが規制され効率の低
下を抑制できる。
【0048】また、本実施の形態では、回転子鉄心2の
外周部2aにおいてスリット6の開口部を外周部2aの
径方向内側と径方向外側との双方に設けてあるので、回
転子1外側に設けられたスリット6がファンの役目を果
たし、回転子1がより冷却されやすい構造となってい
る。圧縮機用モータのように冷媒を移動させる目的の回
転機においては、スリット6部分によるポンピング効果
により冷媒移動効率が高められる。さらに、組立時に界
磁用永久磁石5を挿入する際、回転子1内側に設けられ
た各々のスリット片が押さえバネとしての役割を果たす
ため、加工誤差を吸収して円滑な挿入が行え、生産性が
向上する。さらに、界磁用永久磁石5間の短絡磁路長が
若干長くなることによっても効率が向上する。
【0049】なお図10では、スリット6断面形状を長
方形に描いているが、スリット6断面形状は長方形に限
られるものではない。スリット角部分を円弧形状に加工
しても、あるいは楕円形などとしてもその効果は同等で
ある。
【0050】実施の形態8.以下、この発明の実施の形
態8を図について説明する。図11はこの発明の実施の
形態8による永久磁石回転子の平面断面図である。本実
施の形態は実施の形態7の構成に加え、スリット6部に
非磁性体充填物7を充填したものである。このように構
成された回転子1においては、充填物に非磁性体を用い
ているので、何も充填しない実施の形態7の場合と比較
して、磁気的な特性はほとんど同一である。
【0051】本実施の形態においては、実施の形態3が
奏する回転子1外側スリット6がファンの役目を果たす
ことによる回転子冷却効果、スリット6部ポンピング効
果による冷媒移動効率向上効果、あるいは組立時に界磁
用永久磁石5を挿入する際に各々のスリット片が押さえ
バネとしての役割を果たすため、加工誤差を吸収して円
滑な挿入が行え、生産性が向上する、という効果が期待
できない反面、実施例7.と同等の磁気特性を保ったま
まで機械的強度を大幅に向上させることができる。上記
実施例における非磁性体としては、接着剤等をスリット
6全体に充填しても良く、あるいは非磁性の金属や樹脂
成型物を接着あるいは挟み込んでもよい。ただし、エア
コン用圧縮機モータのようにフロン雰囲気中で使用する
場合など、周囲の雰囲気との間での化学的性質を確かめ
てから実施することはもちろんである。
【0052】なお図11では、スリット6断面形状を長
方形に描いているが、スリット6断面形状は長方形に限
られるものではない。スリット角部分を円弧形状に加工
しても、あるいは楕円形などとしてもその効果は同等で
ある。
【0053】実施の形態9.以下、この発明の実施の形
態9を図について説明する。図12はこの発明の実施の
形態9による永久磁石回転子の側面図である。回転子側
の構成は実施の形態1と同様であるため説明は省略す
る。この実施の形態において、回転子の平面断面図は図
6もしくは図9と同一である。すなわち、平面断面内に
おける挙動としては実施の形態3あるいは実施の形態7
と同一の説明により、同様の磁気的、物理的効果を持
つ。
【0054】本実施の形態においては上記に加え、回転
子1製作時に回転子鉄心2の外周部2aの径方向外側に
設けられたスリット6に対し、軸方向に漸次ずらして積
層している。そのため、スリット6に起因するパーミア
ンス変化により回転時に生じるトルクリップルを低減さ
せる効果がある。また、圧縮機用モータなど媒質を移動
させる目的で使用する回転機においては、回転子1の回
転によりスリット6部分でポンピング効果が現れ、媒質
を移動させる効率が向上する。あるいは、回転子冷却用
の冷媒を軸方向に通過させる構造を持つ回転機において
は、軸方向への冷媒の移動をより生じやすくすることが
でき、冷却効率を高めることができる。
【0055】本実施の形態は、図6と図9の回転子につ
いて説明したが、スリットの形状、スリットの方向、界
磁用永久磁石5の形状に拘らず適用可能である。
【0056】実施の形態10.以下、この発明の実施の
形態10を図について説明する。図13はこの発明の実
施の形態10による永久磁石回転子の平面断面図であ
る。本実施の形態におけるスリット6は回転子1の回転
中心軸と極磁中心を結ぶ線に平行に設けている。
【0057】本実施の形態において、スリット6は、回
転子鉄心2の外周部2aのうち、界磁用永久磁石5に対
向する部分にのみ配置されているので、いわゆるq軸磁
路は確保されており、したがってリラクタンストルクを
利用することができ、特に高負荷時の効率向上につなが
る。また、前記外周部2aのうち、前記界磁用永久磁石
5に対向する部分の両端には必ずスリット6を配置する
ようにしたので、磁極間での磁束の漏れが規制され効率
の低下を抑制できる。
【0058】また、本実施の形態では、回転子鉄心2の
外周部2aにおいてスリット6をそれぞれの磁極毎に回
転中心軸と磁極中心を結ぶ線に平行に設けているため、
磁束を磁極中心に集中させることで効率を高めることが
できる。
【0059】また、本実施の形態では、回転子鉄心2の
外周部2aにおいてスリット6の開口部を外周部2aの
径方向内側に設けてあるので、実施例1.と同様に回転
子外周部における媒質との間の摩擦抵抗が少なく、媒質
との摩擦抵抗に起因する効率低下を防ぐことができる。
また、組立時に界磁用永久磁石5を挿入する際、各々の
スリット片が押さえバネとしての役割を果たすため、加
工誤差を吸収して円滑な挿入が行え、生産性が向上す
る。さらに、界磁磁石間の短絡磁路長が若干長くなるこ
とによっても効率が向上する。
【0060】なおここでは実施の形態を明示しないが、
スリット6を各々平行にすることにより前述のような効
果が生じるのは、スリット6の開口部を外周部2aの径
方向内側に設けた場合に限られることではなく、実施の
形態3と同様に外周部2aの径方向外側に設けた場合、
実施の形態5と同様に外周部2aの径方向内側、外側い
ずれにも設けない場合、実施の形態7と同様に外周部2
aの径方向内側、外側いずれにも設けた場合、それぞれ
に対して同様の効果を生むものである。また、それぞれ
に対してスリット6に非磁性体を充填した場合には、実
施の形態2あるいは実施の形態4あるいは実施の形態6
あるいは実施の形態8に示した場合と同様の効果が生じ
ることはもちろんである。さらに、この図ではスリット
6断面形状を長方形に描いているが、スリット6断面形
状は長方形に限られるものではない。スリット角部分を
円弧形状に加工しても、あるいは楕円形などとしてもそ
の効果は同等である。
【0061】実施の形態11.以下、この発明の実施の
形態11を図について説明する。図14はこの発明の実
施の形態11による永久磁石回転子の平面断面図であ
る。本実施の形態では、回転子鉄心2の外周部2aに設
けられるスリット6は、それぞれの磁極毎に回転子中心
軸と界磁永久磁石5の磁極中心とを結ぶ線8とスリット
6の長辺の延長線9との交点が回転子1表面よりも外側
になるように構成されている。
【0062】本実施の形態において、スリット6は、回
転子鉄心2の外周部2aのうち、界磁用永久磁石5に対
向する部分にのみ配置されているので、いわゆるq軸磁
路は確保されており、したがってリラクタンストルクを
利用することができ、特に高負荷時の効率向上につなが
る。また、前記外周部2aのうち、前記界磁用永久磁石
5に対向する部分の両端には必ずスリット6を配置する
ようにしたので、磁極間での磁束の漏れが規制され効率
の低下を抑制できる。
【0063】また、本実施の形態では、回転子鉄心2の
外周部2aにおいて、それぞれの磁極毎に回転中心軸と
磁極中心とを結ぶ線8とスリット6の長辺の延長線9と
の交点が回転子表面よりも外側にくるようにスリット6
を設けている。このことにより、磁束を磁極中心に集中
させることができ、効率を高めることができる。
【0064】また本実施の形態では、回転子鉄心2の外
周部2aにおいてスリット6の開口部を外周部2aの径
方向内側に設けてあるので、実施の形態1と同様に回転
子外周部における媒質との間の摩擦抵抗が少なく、媒質
との摩擦抵抗に起因する効率低下を防ぐことができる。
また、組立時に界磁用永久磁石5を挿入する際、各々の
スリット片が押さえバネとしての役割を果たすため、加
工誤差を吸収して円滑な挿入が行え、生産性が向上す
る。さらに、界磁磁石間の短絡磁路長が若干長くなるこ
とによっても効率が向上する。
【0065】なおここでは実施の形態を明示しないが、
それぞれの磁極毎に回転中心軸と磁極中心とを結ぶ線8
とスリット6の長辺の延長線9との交点が回転子表面よ
りも外側にくるようにスリットを設けることにより前述
のような効果が生じるのは、スリット6の開口部を外周
部2aの径方向内側に設けた場合に限られることではな
く、実施の形態3と同様に外周部2aの径方向外側に設
けた場合、実施の形態5と同様に外周部2aの径方向内
側、外側いずれにも設けない場合、実施の形態7と同様
に外周部2aの径方向内側、外側いずれにも設けた場
合、それぞれに対して同様の効果を生むものである。ま
た、それぞれに対してスリット6に非磁性体を充填した
場合には、実施の形態2あるいは実施の形態4あるいは
実施の形態6あるいは実施の形態8に示した場合と同様
の効果が生じることはもちろんである。さらに、この図
ではスリット6断面形状を長方形に描いているが、スリ
ット6断面形状は長方形に限られるものではない。スリ
ット角部分を円弧形状に加工しても、あるいは楕円形な
どとしてもその効果は同等である。
【0066】実施の形態12.以下、この発明の実施の
形態12を図について説明する。図15はこの発明の実
施の形態12による永久磁石回転子の平面断面図であ
る。本実施の形態は実施の形態1の特殊な場合であり、
スリット6を各磁極の左右端部に対向する外周部2aに
設けたものである。
【0067】本実施の形態では、外周部2aにおいて各
磁極に対しその両側に1つずつのみスリット6を設けて
いる。このような構成とした場合、電機子側の作る電機
子反作用磁束が回転子鉄心2の外周部2aを通ることに
対する磁気抵抗を増加させる効果は実施の形態1と比較
して劣るものの、スリット6は回転子鉄心2の外周部2
aと連結部2cとの接続部近傍に設けられてあるので、
磁石間の磁束の漏れを抑える効果がある。
【0068】また、本実施の形態において、スリット6
は、回転子鉄心2の外周部2aのうち、界磁用永久磁石
5に対向する部分にのみ配置されているので、いわゆる
q軸磁路は確保されており、したがってリラクタンスト
ルクを利用することができ、特に高負荷時の効率向上に
つながる。
【0069】また、本実施の形態では、回転子鉄心2の
外周部2aにおいてスリット6の開口部を外周部2aの
径方向内側に設けてあるので、回転子外周部における媒
質との間の摩擦抵抗が少なく、媒質との摩擦抵抗に起因
する効率低下を防ぐことができる。また、組立時に界磁
用永久磁石5を挿入する際、磁極中心に位置するスリッ
ト片が押さえバネとしての役割を果たすため、加工誤差
を吸収して円滑な挿入が行え、生産性が向上する。さら
に、界磁磁石間の短絡磁路長が若干長くなることによっ
ても効率が向上する。
【0070】実施の形態13.前記12の各実施の形態
においては円弧状の磁石を用いた例を示したが、磁石形
状としてはこれに限られるものではなく、例えば平板状
等の他の形状のものを用いても構わない。平板状磁石を
用いた一実施の形態として、本発明における実施の形態
13を図によって説明する。
【0071】図16は本発明の実施の形態13を示す永
久磁石回転子の平面断面図である。回転子側の構成は実
施の形態10と同様であるため説明は省略する。この実
施の形態は、実施の形態10の界磁用永久磁石5形状を
円弧状から平板状に置き換えたものである。磁気特性的
には、界磁用永久磁石5の作る磁束の磁路を考えると実
施の形態10の場合と同一である。すなわち、実施の形
態10で述べた効果は本実施の形態においてもすべて同
様にみられる。実施の形態10と比較して磁極中心部分
のスリット片の機械的強度面でやや劣るものの、磁石の
加工性が容易になることによりコストは低減され、また
界磁用永久磁石5挿入時の生産性は大幅に向上する。
【0072】なお、この実施の形態は実施の形態10の
界磁用永久磁石5形状を円弧状から平板状に置き換えた
ものであるが、実施の形態1〜実施の形態12の全てに
おいて、同様に置き換えることができる。さらに、平板
状に限るものではない。
【0073】本発明における回転子鉄心外周部2aのス
リット6は、鋼板の打ち抜き時に同時に加工しても良
く、また、打ち抜かれた鋼板をレーザ加工あるいはウォ
ータージェット等で加工しても良い。すなわち加工方法
にエッチング、カッティングなどの手段を選ばない。
【0074】
【発明の効果】請求項1の永久磁石回転子は、回転子鉄
心の円周状に設けられた磁石挿入孔に界磁用永久磁石を
配設すると共に、磁石挿入孔の外周に形成された環状鉄
心部にスリットを設けた永久磁石回転子において、スリ
ットを磁石挿入孔に対向する外周部に設けた構成にした
ので、リラクタンストルクを利用することができ、特に
高速回転時の効率を向上することができる。
【0075】請求項2の永久磁石回転子は、請求項1記
載のものにおいて、少なくとも界磁用永久磁石の両端に
対向する外周部にスリットを設けた構成にしたので、磁
極間での磁束の漏れが抑制され効率の低下を防止でき
る。
【0076】請求項3の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、スリットの方向を、
回転子の軸中心と界磁用永久磁石の中心を結ぶ線に平行
に設けた構成にしたので、磁束を磁極中心に集中させる
ことができ効率を高めることができる。
【0077】請求項4の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、スリットの方向を、
回転子の中心軸と界磁用永久磁石の中心を結ぶ線とスリ
ットの中心線の交点が回転子表面よりも外になるように
設けた構成にしたので、さらに磁束を磁極中心に集中さ
せることができ効率を高めることができる。
【0078】請求項5の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、界磁用永久磁石が、
平板状磁石であることにより、磁石の加工性が良好にな
ることにより価格が低減され、磁石の回転子鉄心への挿
入が容易になる。
【0079】請求項6の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、スリットは、界磁用
永久磁石側に開口している構成にしたので、スリット片
が押えバネの役割を果たし、加工誤差を吸収して磁石の
回転子鉄心への挿入が円滑に行えると共に、ブリッジ部
が片側のみで厚いため回転子鉄心の打ち抜き性が良い。
【0080】請求項7の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、スリットは、固定子
と回転子間に存在する空隙側に開口している構成にした
ので、回転子がより冷却されやすく、かつスリットによ
るポンピング効果により冷媒移動効率が高められる。
【0081】請求項8の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、スリットは、開口部
のない空孔状にしたので、回転子表面における媒質との
間の摩擦抵抗が少ない。
【0082】請求項9の永久磁石回転子は、請求項1ま
たは請求項2記載のものにおいて、スリットは、界磁用
永久磁石側と空隙側に開口し、中央部にブリッジ部を有
する構成にしたので、スリット片が押えバネの役割を果
たし、加工誤差を吸収して磁石の回転子鉄心への挿入が
円滑に行えると共に、回転子がより冷却されやすく、か
つスリットによるポンピング効果により冷媒移動効率が
高められる。
【0083】請求項10の永久磁石回転子は、請求項1
または請求項2記載のものにおいて、スリットに非磁性
体を充填したので、機械的強度を大幅に向上させること
ができる。
【0084】請求項11の永久磁石回転子は、請求項1
または請求項2記載のものにおいてスリットが周方向に
漸次ずれるように回転子鉄心を積層したので、トルクリ
ップルを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による永久磁石回転
子の平面断面図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による永久磁石回転
子を用いた回転機のトルク(主トルク)を説明する図で
ある。
【図3】 この発明の実施の形態1による永久磁石回転
子を用いた回転機のトルク(リラクタンストルク)を説
明する図である。
【図4】 この発明の実施の形態1による永久磁石回転
子を用いた回転機の界磁永久磁石と固定子電流の位相と
各トルクの関係を示す図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による永久磁石回転
子の平面断面図である。
【図6】 この発明の実施の形態3による永久磁石回転
子の平面断面図である。
【図7】 この発明の実施の形態4による永久磁石回転
子の平面断面図である。
【図8】 この発明の実施の形態5による永久磁石回転
子の平面断面図である。
【図9】 この発明の実施の形態6による永久磁石回転
子の平面断面図である。
【図10】 この発明の実施の形態7による永久磁石回
転子の平面断面図である。
【図11】 この発明の実施の形態8による永久磁石回
転子の平面断面図である。
【図12】 この発明の実施の形態9による永久磁石回
転子の側面図である。
【図13】 この発明の実施の形態10による永久磁石
回転子の平面断面図である。
【図14】 この発明の実施の形態11による永久磁石
回転子の平面断面図である。
【図15】 この発明の実施の形態12による永久磁石
回転子の平面断面図である。
【図16】 この発明の実施の形態13による永久磁石
回転子の平面断面図である。
【図17】 従来の永久磁石回転子の平面断面図であ
る。
【図18】 従来の永久磁石回転子のd軸磁路、q軸磁
路を示す図である。
【符号の説明】
1 回転子、2 回転子鉄心、4 磁石挿入孔、5 界
磁用永久磁石、6 スリット、7 非磁性体充填物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 康巨 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 米谷 晴之 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 大穀 晃裕 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内 (72)発明者 阪部 茂一 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 回転子鉄心の円周状に設けられた磁石挿
    入孔に界磁用永久磁石を配設すると共に、前記磁石挿入
    孔の外周に形成された環状鉄心部にスリットを設けた永
    久磁石回転子において、前記スリットを前記磁石挿入孔
    に対向する外周部に設けたことを特徴とする永久磁石回
    転子。
  2. 【請求項2】 少なくとも磁石挿入孔の両端に対向する
    外周部に前記スリットを設けたことを特徴とする請求項
    1記載の永久磁石回転子。
  3. 【請求項3】 スリットの方向を、回転子の軸中心と界
    磁用永久磁石の中心を結ぶ線に平行に設けたことを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の永久磁石回転子。
  4. 【請求項4】 スリットの方向を、回転子の中心軸と界
    磁用永久磁石の中心を結ぶ線と前記スリットの中心線の
    交点が前記回転子表面よりも外になるように設けたこと
    を特徴とする請求項1または請求項2記載の永久磁石回
    転子。
  5. 【請求項5】 界磁用永久磁石は、平板状磁石であるこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の永久磁石
    回転子。
  6. 【請求項6】 スリットは、界磁用永久磁石側に開口し
    ていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の
    永久磁石回転子。
  7. 【請求項7】 スリットは、固定子と回転子間に存在す
    る空隙側に開口していることを特徴とする請求項1また
    は請求項2記載の永久磁石回転子。
  8. 【請求項8】 スリットは、開口部のない空孔状である
    ことを特徴とする請求項1または請求項2記載の永久磁
    石回転子。
  9. 【請求項9】 スリットは、界磁用永久磁石側と空隙側
    に開口し、中央部にブリッジ部を有することを特徴とす
    る請求項1または請求項2記載の永久磁石回転子。
  10. 【請求項10】 スリットに非磁性体を充填したことを
    特徴とする請求項1または請求項2記載の永久磁石回転
    子。
  11. 【請求項11】 スリットが周方向に漸次ずれるように
    回転子鉄心を積層したことを特徴とする請求項1または
    請求項2記載の永久磁石回転子。
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