JPH09127920A - 表示装置 - Google Patents

表示装置

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JPH09127920A
JPH09127920A JP12744096A JP12744096A JPH09127920A JP H09127920 A JPH09127920 A JP H09127920A JP 12744096 A JP12744096 A JP 12744096A JP 12744096 A JP12744096 A JP 12744096A JP H09127920 A JPH09127920 A JP H09127920A
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直樹 稲垣
Tomomi Kamio
知巳 神尾
Yorihisa Suzuki
順久 鈴木
Shunji Kashiyama
俊二 樫山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ドットマトリクスの表示パネルでアスペクト比
の異なる横長映像を全表示させる際に、映像の上下に表
示させる同一色部分の走査を時間的な余裕を持って行な
うことで当該部分の色むら等の発生を防止する。 【解決手段】TFT液晶パネル11と、この液晶パネル11
の走査電極ドライバ12及び信号電極ドライバ13と、色信
号RGBに代えて映像の非表示部分の同一色表示用の一
定電圧Vfを選択する切換回路16と、映像の垂直帰線期
間内に、1走査期間で上記非表示部分に対応する液晶パ
ネル11の上下端部分の複数の走査電極のうち、奇数番目
の走査電極を同時に走査電極ドライバ12で走査させて上
記一定電圧Vfを信号電極ドライバ13に供給させ、上記
1走査期間に続く次の1走査期間で同偶数番目の走査電
極を同時に走査させて上記一定電圧Vfを信号電極ドラ
イバ13に供給させる制御回路14とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば液晶表示パ
ネルのようにドットマトリクスタイプの表示パネルでこ
の表示パネルとはアスペクト比の異なる映像信号を表示
させる表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近時、ハイビジョン放送や第2世代ED
TV放送等でアスペクト比9:16の横長の映像(以下
「ワイド映像」と称する)が広く使用されるようになっ
ており、従来より使用されていたアスペクト比3:4の
通常の映像(以下「標準映像」と称する)に代わって将
来はテレビ放送等の主流となっていくであろうと思われ
る。
【0003】図20はEDTV放送で使用されるNTS
Cワイド映像信号の信号波形を例示するものである。
【0004】図20(1)で示す如くNTSCワイド映
像信号は1フィールド当りの走査線数及びそのうちの有
効走査線数共にNTSC標準信号と共通し、NTSC標
準信号の受信を行なう通常のテレビ受像機等でも表示で
きるように互換性を計っている。
【0005】図20(2)は上記NTSCワイド映像信
号の1水平走査期間(1H)当りの信号波形を示すもの
で、図中にも記している如くNTSC標準信号と同じ時
間幅に4/3倍の表示データが盛り込まれている。
【0006】図21は上述したNTSCワイド映像信号
の概念を示すものであり、図21(1)に示すようなア
スペクト比3:4の標準画面分に時間的に圧縮された信
号を、走査線方向に4/3倍して図21(2)に示す如
く元のアスペクト比9:16のワイド映像として表示さ
せるものである。
【0007】しかるに、アスペクト比3:4の標準型の
液晶表示パネルの画面で、上記アスペクト比9:16の
ワイド映像を縦横のバランスを崩すことなく、かつ部分
的に欠けることなくすべて表示させたい場合、図22に
示すように画面の上端と下端の少なくとも一方の合わせ
て画面の1/4の部分(図中にハッチングで示す部分)
を黒のような同一色でマスク表示させる必要がある。
【0008】図22では、画面の上端と下端の双方、画
面の各1/8の部分をマスク表示としてワイド映像を表
示させた状態を示す。例えばこの標準型の液晶表示パネ
ルの走査線数が234本である場合、マスク表示を行な
う画面の上端及び下端の部分の走査線数は各30本、合
わせて60本となる。
【0009】しかるに、これらマスク表示を行なう部分
はワイド映像の非有効表示期間であり、NTSC方式で
は1フィールドの走査線数が262.5、そのうち有効
表示走査線が241.5であるから、その差である垂直
帰線期間を中心とした21Hという短い時間で上記60
本分のマスク表示部分をすべて走査しなければならない
ことになる。
【0010】そこで、例えば上記映像信号の有効表示走
査線数241.5本のうちの232本分のみを実画面表
示として用い、マスク表示のための時間を30.5Hと
しても、上記60本分のマスク表示部分の走査のために
必要な時間は約半分程度しかなく、当該マスク表示部分
の走査を映像表示部分の走査と同様に行なっていたので
は、表示ができないことになる。
【0011】因みに、実画面表示の走査線数を232本
とした場合の有効表示確保率は約96%(=232/2
41.5)となり、一応充分な有効表示率である95%
は確保できている。
【0012】また、充分なマスク表示のための時間60
Hを確保するべく、実画面表示として有効表示走査線数
のうち202本以下の走査線分の映像信号のみで表示を
行なうことも考えられるが、このときの有効表示率は約
84%(=202/241.5)となり、表示される範
囲が非常に狭いものとなってしまう。
【0013】そこで、上記のように実画面表示の走査線
数を232本としながら、マスク表示部分では表示駆動
を行なう駆動回路の基本クロックの周波数を可変し、表
示のために画素をチャージする時間を映像表示部分の同
時間の1/2以下となるように表示装置を構成すれば、
上記図22に示したような表示も実現できることとな
る。
【0014】しかしながら、上記のように従来一般の液
晶表示装置では、黒表示を行なう部分を走査するための
期間が逼迫しており、同期間内で画素をチャージする時
間が映像表示の部分の同時間の1/2以下となるように
構成されるため、画素をチャージする時間が不十分であ
り、表示の際に濃淡のむらを生じてしまうことがあり得
る。
【0015】ところで、その一方で、近時、ハイビジョ
ン放送や第2世代EDTV放送等に対応したアスペクト
比が9:16の横長(ワイド型)テレビが普及してい
る。
【0016】このアスペクト比9:16の横長テレビ
に、アスペクト比3:4の標準映像をアスペクト比3:
4の映像として表示する場合には、図23に示す如く、
画面の両端(右端及び左端)の1/4の部分(図中でハ
ッチングで示す部分)を黒のような同一色で表示する必
要がある。
【0017】また、図24に示すように、アスペクト比
3:4の通常の映像信号を表示する場合は、映像信号V
sigの1水平走査期間(1H)63.6μs中の約51
μs間だけ映像を表示している。そして、図23に示す
如く、アスペクト比9:16の横長画面の中央にアスペ
クト比4:3の映像を、左右に黒帯(無画像)を表示さ
せる場合に、黒帯の部分を映像区間と同一クロックでサ
ンプリングすると、その期間は51μS×4/3=68
μSとなり、1水平走査期間(1H)よりも長くなり、
映像の表示が不可能となるという問題がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような
実情に鑑みてなされたもので、その目的とするところ
は、ドットマトリクスタイプの表示パネルでこの表示パ
ネルよりアスペクト比の高い横長の映像を表示させる
際、映像の上下に表示させる黒等の同一色部分の表示走
査を時間的な余裕を持って行ない、色むら等の発生を防
止することが可能な表示装置を提供することにある。
【0019】また、本発明の他の目的は、ドットマトリ
クスタイプの表示パネルでこの表示パネルよりアスペク
ト比の小さい通常の映像を表示させる際、適正な表示が
可能な表示装置を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
複数の走査電極と複数の信号電極とがマトリックス状に
配列されて成るドットマトリクスタイプの表示パネル
に、当該表示パネルの表示画面よりアスペクト比の小さ
い映像信号を表示すると共に、当該映像信号の表示部分
を挟んで上下に配されたマスク表示部分を表示する表示
装置において、上記マスク表示部分を同一色で表示する
ための信号を発生する発生手段と、上記映像信号の垂直
帰線期間内に、1走査期間で上記マスク表示部分に対応
する上記表示パネルの上端部分及び下端部分の少なくと
も一方の複数の走査電極のうち、奇数番目の走査電極を
同時に走査して上記発生手段で発生させた信号を上記表
示パネルの全信号電極に印加させ、上記1走査期間に続
く次の1走査期間で同偶数番目の走査電極を同時に走査
して上記発生手段で発生させた信号を上記表示パネルの
全信号電極に印加させる制御手段と、を具備したことに
より上記課題を解決する。
【0021】従って、横長の映像の上下に表示させる黒
等の同一色部分の表示走査に要する時間が2走査期間の
みとなるので、同部分の表示走査を時間的に充分余裕を
持って行なうことができ、画素にチャージする期間を映
像表示の際と同様にできるため、色むら等の発生を防止
して均一な同一色部分の表示を行なわせることができ
る。
【0022】また、請求項2記載の発明は、上記請求項
1記載の表示装置において、上記表示パネルは液晶表示
パネルでなり、上記制御手段による上記奇数番目の走査
電極走査時と上記偶数番目の走査電極走査時及び1フィ
ールド毎でそれぞれ走査電極及び信号電極に印加される
電圧の極性を反転する反転手段をさらに備えるようにし
たものである。
【0023】従って、上記請求項1記載の表示装置の効
果に加えて、同一極性の電圧の連続印加で性能が劣化し
てしまう液晶表示パネルにも適用可能となる。
【0024】請求項3記載の発明は、複数の走査電極と
複数の信号電極とがマトリックス状に配列されて成るド
ットマトリクスタイプの表示パネルに、当該表示パネル
の表示画面よりアスペクト比の小さい映像信号を表示す
ると共に、当該映像信号の表示部分を挟んで上下に配さ
れたマスク表示部分を表示する表示装置において、上記
マスク表示部分を同一色で表示するための信号を発生す
る発生手段と、上記映像信号の非表示期間内に、上記マ
スク表示部分の上下それぞれに対応する上記表示パネル
の各1本の走査電極計2本毎に、順次走査して上記発生
手段で発生させた信号を上記表示パネルの全信号電極に
印加させる制御手段と、を備えたことにより上記課題を
解決する。
【0025】従って、上記マスク表示部分の走査に要す
る時間を半滅させ、同部分の表示走査を時間的な余裕を
持って行なうことができ、画素にチャージする期間を映
像表示装置と同時にできるため、色むら等の発生を防止
して均一な同一色によるマスク表示を行なわせることが
できる。
【0026】また、請求項4記載の発明は、複数の走査
電極と複数の信号電極とがマトリックス状に配列されて
成るドットマトリクスタイプの表示パネルに、当該表示
パネルの表示画面よりアスペクト比の小さい映像信号を
表示すると共に、当該映像信号の表示部分を挟んで上下
に配されたマスク表示部分を表示する表示装置におい
て、上記マスク表示部分を同一色で表示するための信号
を発生する発生手段と、上記映像信号の非表示期間内
に、上記マスク表示部分の上下それぞれに対応する上記
表示パネルの各n本(n:2以上の整数)の走査電極計
2n本毎に、順次走査して上記発生手段で発生させた信
号を上記表示パネルの全信号電極に印加させる制御手段
と、を具備したことにより上記課題を解決する。
【0027】従って、上記記マスク表示部分の走査に要
する時間を1/2nと大幅に減少させたので、例えばビ
デオテープレコーダにおける早送り再生等のように垂直
帰線期間が極端に短くなってしまうような場合でも、同
部分の表示走査を時間的に充分余裕を持って行なうこと
ができ、画素にチャージする期間を映像表示装置と同時
にできるため、色むら等の発生を防止して均一な同一色
によるマスク表示を行なわせることができる。
【0028】また、請求項5記載の発明は、複数の走査
電極と複数の信号電極とがマトリックス状に配列されて
成るドットマトリクスタイプの表示パネルに、当該表示
パネルの表示画面よりアスペクト比の大きい映像信号を
表示させる共に、当該映像信号の表示部分を挟んで左右
に配されたマスク表示部分を表示する表示装置におい
て、上記マスク表示部分を同一色で表示するために、上
記表示パネルのマスク表示部分の信号電極に映像信号の
ペデスタルレベルに応じた信号を印加させる制御手段を
具備したことにより上記課題を解決する。
【0029】従って、表示画面の左右にマスク部を表示
する表示装置において、マスク部に対応する表示パネル
の信号電極に映像信号のペデスタルレベルに応じた電圧
を印加する構成である故、簡単な回路構成で色むら等の
発生を防止して均一な同一色によるマスク表示を行わせ
ることができる。
【0030】また、この場合、請求項6記載の発明の如
く、上記制御手段は、サンプリング信号を出力する双方
向シフトレジスタ部と、上記双方向シフトレジスタ部か
ら出力されるサンプリング信号に応じて映像信号をサン
プリングして、得られるサンプリング電圧に応じた電圧
を、上記信号電極に供給するサンプルホールド部とを含
み、上記双方向シフトレジスタ部は、上記マスク表示部
分の表示を担う一方のシフトレジスタと、上記映像信号
の表示を担う他方のシフトレジスタとからなり、上記表
示パネルのマスク表示部分の信号電極に対応する、上記
一方のシフトレジスタに含まれるラッチ回路に、予め対
応するデータを書込むデータ書込み手段と、上記マスク
表示部分の信号電極の隣の信号電極から映像信号のサン
プリングを開始させるべく、上記他方のシフトレジスタ
にサンプリング開始信号を出力するサンプリング開始制
御手段と、を備えたことが有効である。
【0031】従って、請求項5記載の表示装置におい
て、信号側ドライバ内部の双方向シフトレジスタを利用
して映像信号のペデスタルレベルをサンプリングして、
マスク(黒帯)表示部に対応する信号電極にこのペデス
タルレベルに応じた電圧を印加する構成である故、簡単
な回路で横長表示装置の左右のマスクを表示することが
可能となる。また、画素数の制約が無い為、任意の画素
数の表示装置に対し任意の幅のマスクを表示することが
可能であり汎用性が高いという効果を奏する。
【0032】また、請求項7記載の発明は、上記データ
書込手段は、映像信号の垂直帰線期間毎に、上記マスク
表示部分の信号電極に対応する、上記一方のシフトレジ
スタに含まれるラッチ回路に、対応するデータを書込む
ことが有効である。
【0033】従って、請求項5記載の表示装置におい
て、より色むら等の発生を防止して均一な同一色による
マスク表示を行わせることができる。
【0034】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)第1の実施の形態は請求項1及び
2に対応する。
【0035】以下本発明をTFT(薄膜トランジスタ)
液晶パネルの表示装置に適用した場合の実施の一形態に
ついて図面を参照して説明する。
【0036】図1はその回路構成を例示するもので、1
1が表示対象となる3:4のアスペクト比を有するTF
T液晶パネル、12がこのTFT液晶パネル11の走査
電極を駆動する走査電極ドライバ、13が同じくTFT
液晶パネル11の信号電極を駆動する信号電極ドライバ
である。
【0037】走査電極ドライバ12は、図示する如くT
FT液晶パネル11の走査電極数分の桁容量を有するシ
フトレジスタ12aと、このシフトレジスタ12aの各
桁に対応して設けられたゲート回路としてのアンド回路
群12b及びこのアンド回路群12bの出力を増幅して
走査電極の駆動電圧を発生するアンプ群12cを有す
る。
【0038】しかるに、上記シフトレジスタ12aに対
して制御回路14からシフトクロックa及びスタート信
号bが与えられ、同じく制御回路14からアンド回路群
12bに対して出力イネーブル信号cが与えられる。
【0039】また制御回路14は、走査電極ドライバ1
2のみならず、上記信号電極ドライバ13に制御信号d
を、反転回路15に極性反転信号eを、そして、映像色
信号切換回路16に選択信号fをそれぞれ与える。
【0040】映像色信号切換回路16は、6つのゲート
回路16a〜16f及びインバータ16gから構成され
るもので、TFT液晶パネル11に表示されるための映
像色信号RGBはそれぞれゲート回路16a,16c,
16eに入力される。また、ゲート回路16b,16
d,16fには同一色としての黒を表示させるための一
定電圧Vfが入力する。
【0041】しかして、上記制御回路14からの選択信
号fが直接ゲート開閉信号としてゲート回路16b,1
6d,16fへ、またインバータ16gで反転された後
にゲート開閉信号としてゲート回路16a,16c,1
6eへ送出される。上記ゲート回路16a〜16fの出
力はいずれも上記反転回路15に送られ、ここでTFT
液晶パネル11の特性の劣化を防止すべく極性反転信号
eに従って適宜走査線毎及び1フィールド毎でTFT液
晶パネル11の電圧の極性が反転されて上記信号電極ド
ライバ13へ与えられる。
【0042】したがって、制御回路14から映像色信号
切換回路16への選択信号fが“L”レベルである時は
ゲート回路16a,16c,16eが開状態、ゲート回
路16b,16d,16fが閉状態となり、映像色信号
RGBが選択されて反転回路15へ送出されることとな
り、反対に選択信号fが“H”レベルである時はゲート
回路16a,16c,16eが閉状態、ゲート回路16
b,16d,16fが開状態となり、黒表示のための一
定電圧Vfが選択されて反転回路15へ送出される。
【0043】上記のような回路構成にあって、アスペク
ト比が3:4のTFT液晶パネル11にアスペクト比が
9:16と小さいワイド映像を表示させる場合の動作に
ついて図2及び図3を用いて説明する。
【0044】なお、図2中に「III」で示す範囲を拡大
して示したものが図3であり、図2(1)及び図3
(1)は共に映像色信号RGB、図2(2)及び図3
(3)は共にシフトクロックa、図2(3)及び図3
(3)は共にスタート信号b、‥‥、図2(6)及び図
3(6)は共に選択信号fというように、図内の括弧は
すべて同信号が対応するようにしている。
【0045】TFT液晶パネル11の走査線数(電極
数)が例えば240本であり、上記図22で示した如く
画面の上端と下端の双方、各画面の1/8の部分を黒表
示として画面の中央位置でワイド映像を表示させるもの
とする。この場合、黒表示を行なう画面の上端及び下端
の部分の走査線数は各30本、合わせて60本となる。
【0046】制御回路14は、映像色信号切換回路16
に入力される映像色信号の非サンプリング期間、すなわ
ち表示を行なわない垂直帰線期間内で、1水平走査期間
(以下及び図面中では「1H」と略称する)に走査電極
ドライバ12のシフトレジスタ12aへのシフトクロッ
クaを239本出力する。
【0047】また、このシフトレジスタの1本目から2
9本目の始めの29本と211本目から239本目の終
りの29本に同期して1本おきとなるようにシフトレジ
スタ12aへのスタート信号bを“H”レベルとする。
【0048】上記1Hの期間が終了した後、アンド回路
群12bへの出力イネーブル信号cを2H分だけ“H”
レベルとすると、その始めの1HでTFT液晶パネル1
1の上下端部分各30本の走査電極のうちの奇数番目、
すなわち1,3,‥‥,27,29,211,213,
‥‥,237,239番目が同時に“H”レベルとな
り、選択走査状態となる。
【0049】このとき、選択信号fを上記シフトクロッ
クaが出力されている1H手前の時点から2H分だけ
“H”レベルとしておけば、映像色信号RGBに代えて
黒表示のための一定電圧Vfが映像色信号切換回路16
で切換選択され、反転回路15を介して信号電極ドライ
バ13にサンプルホールドされてTFT液晶パネル11
の信号電極にチャージされることとなる。
【0050】次に、続く1Hの始めの図中にtlで示す
タイミングでシフトクロックaを1本シフトレジスタ1
2aに送出し、シフトレジスタ12aの保持内容を1桁
分シフトさせると、今度はTFT液晶パネル11の上下
端部分各30本の走査電極のうちの偶数番目、すなわち
2,4,‥‥,28,30,212,214,‥‥,2
38,240番目が同時に“H”レベルとなり、選択走
査状態となる。
【0051】このとき、映像色信号RGBに代えて映像
色信号切換回路16で切換選択された黒表示のための一
定電圧Vfが、極性反転信号eにより反転回路15で上
記奇数ラインの選択走査時とは極性が反転された状態
で、信号電極ドライバ13にサンプルホールドされてT
FT液晶パネル11の信号電極にチャージされることと
なる。
【0052】そして、続く1Hで再度シフトレジスタ1
2aへのシフトクロックaを239本出力し、シフトレ
ジスタ12aの保持内容をクリアする。また、このと
き、図中にt2 で示すタイミングで上記239本中の2
09番目に同期してスタート信号bを出力すると、TF
T液晶パネル11の走査電極中の映像範囲の1番目、す
なわち31番目に走査信号がシフトされ、以上で垂直帰
線期間を終えて次の1Hから映像表示が可能となるもの
である。
【0053】なお、図1の構成及び動作では示さなかっ
たが、走査電極ドライバ12のシフトレジスタ12aを
リセット機能を有するものとすれば、TFT液晶パネル
11の上下端部分各30本の走査電極のうちの奇数番目
及び偶数番目の走査を終了した後、上記のようにシフト
クロックaを239本出力してシフトレジスタ12aの
保持内容をクリアする代わりに、1回リセットを行なっ
てその保持内容を一括クリアした後、シフトクロックa
を31本出力し、その先頭位置でスタート信号bを1本
出力することでも、次の1Hから映像表示が可能とな
る。
【0054】また、上記実施の形態では表示対象として
TFT液晶パネル11を用いた場合を説明したが、本発
明はこれに限るものではなく、TFT以外の液晶表示パ
ネルやさらにはプラズマディスプレイ等、ドットマトリ
クスタイプの表示パネルであれば適用可能であることは
言うまでもない。
【0055】(第2の実施の形態)第2の実施の形態は
請求項3及び4に対応する。
【0056】以下本発明をNTSCワイド映像信号の表
示にも対応した液晶パネルの表示装置に適用した場合の
第2の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0057】図4はその回路構成を例示するもので、映
像入力端子20から入力されたNTSC方式のコンポジ
ット映像信号はRGBデコーダ21及びワイド検出回路
22へ送られる。
【0058】RGBデコーダ21は、入力されたコンポ
ジット映像信号に対して同期分離検出やクロマ処理等の
処理を施すことによりR,G,Bの原色信号と水平同期
信号H及び垂直同期信号Vよりなる同期信号とをデコー
ド出力するもので、得られた各同期信号H,Vをコント
ローラ23へ、原色信号R,G,Bを反転アンプ24へ
それぞれ出力する。
【0059】またRGBデコーダ21は、コントローラ
23から黒表示信号BLACKを受けた際に、上記コン
ポジット映像信号からデコードした原色信号に代えて黒
表示用の各階調値を有した原色信号R,G,Bを反転ア
ンプ24へ送出する。
【0060】上記ワイド検出回路22は、入力されたコ
ンポジット映像信号中の特定走査線位置に重畳されてい
る識別信号の有無を検出することにより、そのコンポジ
ット映像信号がアスペクト比9:16のワイド映像信号
であるか、またはアスペクト比3:4の標準映像信号で
あるかを判断するためのもので、ワイド映像信号である
ことを示す上記識別信号を検出した場合には上記コント
ローラ23へワイド表示モード信号を送出する。
【0061】コントローラ23は、その詳細な構成は後
述するが、RGBデコーダ22から送られてくる同期信
号H,Vとワイド検出回路22から送られてくるワイド
表示モード信号に基づいて、表示対象であるアスペクト
比3:4の標準表示画面を有するNTSC方式用の液晶
表示パネル(LCD)25の信号電極を駆動する信号側
ドライバ26に水平制御信号を、同走査電極を駆動する
走査側ドライバ27に垂直制御信号を、そして上記反転
アンプ24及びアンプ28に反転信号FRPをそれぞれ
出力する。
【0062】反転アンプ24は、RGBデコーダ21か
ら受けた原色信号R,G,Bをコントローラ23からの
反転信号FRPに応じて走査線単位及びフィールド単位
で適宣極性を反転させた後に上記信号側ドライバ26へ
供給する。
【0063】アンプ28は、コントローラ23からの反
転信号FRPにより走査線単位及びフィールド単位で適
宣極性を反転させた走査電圧VCOMを発生して上記走
査側ドライバ27へ供給する。
【0064】しかして、走査側ドライバ27がアンプ2
8からの走査電圧VCOMにより液晶表示パネル25の
走査電極を順次走査駆動し、これに合わせて信号側ドラ
イバ26が反転アンプ24からの反転原色信号R,G,
Bに応じて液晶表示パネル25の信号電極を階調駆動す
ることで、液晶表示パネル25に映像が表示されるもの
である。
【0065】上述した如く液晶表示パネル25とこの液
晶表示パネル25の信号電極を駆動する信号側ドライバ
26及び同走査電極を駆動する走査側ドライバ27は
3:4のアスペクト比を有するものであり、対するに映
像入力端子20から入力される映像信号は3:4のアス
ペクト比を有する標準映像の場合と9:16のアスペク
ト比を有するワイド映像の場合とがあり得る。したがっ
て、コントローラ23ではこれらの映像信号の入力に応
じて液晶表示パネル25に映像を表示させるべくタイミ
ング等の表示制御動作を行なうものである。
【0066】図5は上記コントローラ23の詳細な回路
構成を例示するもので、RGBデコーダ21からの水平
同期信号HはPLL回路31に、垂直同期信号Vは同期
制御回路32に、そしてワイド検出回路22からのワイ
ド表示モード信号は黒帯・間引き制御回路33及び間引
きデコーダ34にそれぞれ入力される。
【0067】PLL回路31は、発振回路としてのVC
O35と共にループ回路を構成し、水平デコーダ36か
ら送られてくる走査パルスPHと上記水平同期信号Hと
の位相差に応じた信号を該VCO35に出力する。VC
O35は、PLL回路31からの信号電圧に基づいてこ
のコントローラ23内における基本クロック(CK)を
発生し、水平カウンタ37及びドットクロック発生回路
38へ送出する。
【0068】上記水平デコーダ36は、入力される映像
信号の1水平走査期間内におけるドット位置をカウント
する水平カウンタ37のカウント値を基に、スターと信
号SRT、出力イネーブル信号OE及びクリア信号CL
Rを纏めて水平制御信号として直接上記信号側ドライバ
26へ送出する一方、ゲート出力イネーブル信号GOE
及びゲートパルスクロックGPCKを垂直制御信号とし
て上記黒帯・間引き制御回路33へ出力し、さらに走査
線クロックとなる内部水平同期信号(内部H)を垂直カ
ウンタ39、間引きカウンタ40、FRP発生回路41
及びリセット信号Rとして上記水平カウンタ37へそれ
ぞれ出力する。
【0069】上記ドットクロック発生回路38は、VC
O35から送られてきた基本クロックを適宜分周してド
ットクロックDCKを発生し、上記水平制御信号の一部
として直接上記信号側ドライバ26へ送出する。
【0070】上記同期制御回路32は、上記RGBデコ
ーダ21から入力される映像信号中から分離した垂直同
期信号Vと垂直デコーダ42からの制御信号により内部
垂直同期信号(内部V)を発生し、これをリセット信号
として上記垂直カウンタ39、及び間引きカウンタ40
へ、そして、FRP発生回路41へそれぞれ出力する。
【0071】垂直デコーダ42は、上記水平デコーダ3
6の出力する内部水平同期信号により映像信号中の1フ
ィールド内における走査線位置をカウントする垂直カウ
ンタ29のカウント値を基に、上記同期制御回路32へ
制御信号を送出する一方、ゲートスタート信号GSRT
を上記垂直制御信号の一部として直接上記走査側ドライ
バ27へ送出し、また上記黒帯・間引き制御回路33へ
上記ゲートパルスクロックGPCKの切換えを指示する
GPCK切換え信号及びゲート出力停止信号を、間引き
デコーダ34へ間引き停止信号を、上記RGBデコーダ
21に黒表示信号BLACKをそれぞれ送出する。
【0072】間引きデコーダ34は、上記垂直カウンタ
39と同じく水平デコーダ36の出力する内部水平同期
信号により映像信号中の1フィールド内における走査線
位置をカウントする間引きカウンタ40のカウント値を
基に、上記ワイド検出回路22から入力されるワイド表
示モード信号及び上記垂直デコーダ42から入力される
間引き停止信号をに対応して、間引きを行なうべき走査
線位置となるタイミングを表わす間引きライン信号を上
記黒帯・間引き制御回路33及びFRP発生回路41に
送出する。
【0073】FRP発生回路41は、水平デコーダ36
からの内部水平同期信号と間引きデコーダ34からの間
引きライン信号及び同期制御回路32からの内部垂直同
期信号により、液晶表示パネル25の走査線単位及びフ
ィールド単位で電極にかかる電圧の極性を反転させるた
めの反転信号FRPを発生し、上述した如く上記反転ア
ンプ24及びアンプ28へ出力する。
【0074】上記黒帯・間引き制御回路33は、水平デ
コーダ36から送られてくる垂直制御信号としてのゲー
ト出力イネーブル信号GOE及びゲートパルスクロック
GPCKの上記走査側ドライバ27への出力を、上記間
引きデコーダ34からの間引きライン信号、上記垂直デ
コーダ42からのGPCK切換え信号とゲート出力停止
信号、及び上記ワイド検出回路22からのワイド表示モ
ード信号により適宜停止制御する。
【0075】上記のような回路構成にあって、映像入力
端子20にアスペクト比9:16のワイド映像による信
号のコンポジット映像信号が入力される場合の動作につ
いて説明する。
【0076】ワイド映像のコンポジット映像信号が映像
入力端子20から入力された場合、このコンポジット映
像信号中の特定走査線位置にはワイド映像用の識別信号
が重畳されているので、ワイド検出回路22はこの識別
符号を検出し、上記コントローラ23へワイド表示モー
ド信号を送出する。
【0077】RGBデコーダ21は、映像入力端子20
から入力されたコンポジット映像信号からR,G,Bの
原色信号と水平同期信号H及び垂直同期信号Vよりなる
同期信号とを分離し、各同期信号H,Vをコントローラ
23へ、原色信号R,G,Bを反転アンプ24へそれぞ
れ出力する。
【0078】コントローラ23においては、入力された
コンポジット映像信号が1走査期間内に時間的に信号量
が圧縮されたワイド映像によるものであることと、液晶
表示パネル25の信号電極数及び走査線電極数を鑑みて
水平制御信号及び垂直制御信号を信号ドライバ側26及
び走査側ドライバ27へ送出する。
【0079】すなわち、NTSC方式のワイド映像信号
が同方式の標準映像信号と同じく走査線数262.5本
/フィールド、そのうちの有効走査線数も同じく24
1.5本/フィールドであり、このワイド映像信号を縦
横のバランスをくずすことなくアスペクト比3:4の画
面を有する液晶表示パネル25に表示させるためには、
上記図22に示したように画面の上端部分及び下端部分
の合わせて画面全体の1/4(=3/12)を同一色、
例えば黒でマスク表示し、残る3/4(=9/12)を
表示に使用することになる。
【0080】ここで映像信号の間引く割合を考える。上
記液晶表示パネル25の垂直方向の画素数、すなわち走
査電極数を234本とし、そのうち上から第1本目〜第
30本目の30本と第205本目〜第234本目の30
本の合わせて60本により黒のマスク表示を行ない、残
る中央の第31本目〜第204本目の174本でワイド
映像を表示するものとする。
【0081】これに対して、入力されるワイド映像信号
の1フィールド中の有効走査線数は上述した如く24
1.5本であるので、そのうちの232本にわたる範囲
を上記表示に用いるものとすると、ちょうど174/2
32=3/4となり、入力された映像信号の4本中、1
本を間引いて残る3本を表示に用いればよいこととな
る。
【0082】したがって、コントローラ23内では、間
引きデコーダ34が水平デコーダ36の出力する内部水
平同期信号により映像信号中の1フィールド内における
走査線位置をカウントする間引きカウンタ40のカウン
ト値を基に、上記ワイド検出回路22からワイド表示モ
ード信号が入力されており、且つ映像表示期間で垂直デ
コーダ42から間引き停止信号が入力されていないこと
を確認して、ワイド映像信号の有効走査数232本中で
4本に1本の割合で“H”レベルとなるような、タイミ
ングの間引きライン信号を上記黒帯・間引き制御回路3
3及びFRP発生回路41に送出する。
【0083】これに対して黒帯・間引き制御回路33
は、水平デコーダ36から送られてくる垂直制御信号と
してのゲート出力イネーブル信号GEO及びベートパル
スクロックGPCKの上記走査側ドライバ27への出力
を、間引きデコーダ34からの間引きライン信号と上記
ワイド検出回路22からのワイド表示モード信号、垂直
デコーダ42からのGPCK切換え信号及びゲート出力
停止信号とにより結果的に1フィールド内で174(=
232×(3/4))本の走査線を駆動するべく適宜停
止制御させる。
【0084】この場合、上述した如くNTSC方式のワ
イド映像信号の有効走査線数241.5本/フィールド
中の232本/フィールドを3/4に間引いて表示に使
用するのであるから、「232/241.5=約96
(%)」の計算により、表示に用いる各走査線での水平
方向の信号量を略96%とし、左右両端合わせて略4%
の映像を表示に使用しないように上記水平デコーダ3
6、水平カウンタ37及びドットクロック発生回路38
を含む水平系の周辺回路を設計すれば、ほとんど偏平が
なく縦横のバランスのとれたワイド映像を液晶表示パネ
ル25の中央位置で表示することができる。
【0085】次に、上記のような画面中の映像表示部分
の動作に続いて、画面上端部分及び下端部分のマスク表
示部分の動作について述べる。
【0086】図6及び図7は、映像入力端子20に入力
されるNTSC方式のワイド映像信号の第1フィールド
と第2フィールドにおける主として垂直帰線期間での上
記マスク表示部分の表示駆動のための各信号波形を示す
ものである。
【0087】すなわちマスク表示部分においては、走査
側ドライバ27が液晶表示パネル25の上から205本
目〜234本目の走査電極を駆動するタイミングを垂直
カウンタ39のカウント値により検知した垂直デコーダ
42が、RGBデコーダ21に送出する図6(2),図
7(2)に示す如く黒表示信号BLACKを“H”レベ
ルとして、入力された映像信号をデコードして得られる
原色信号R,G,Bに代えて黒表示用の各固定階調値を
有した原色信号R,G,Bを反転アンプ24へ送出させ
る。
【0088】また、これと共に垂直デコーダ42は、図
6(3),図7(3)に示すように上記走査側ドライバ
27への上記垂直制御信号の一部としてのゲートスター
ト信号GSRTを1パルス分出力させ、さらに同時に図
示はしないが間引きデコーダ34への間引き無効信号も
上記黒表示信号BLACKとほぼ同タイミングで“H”
レベルとする。
【0089】このとき水平デコーダ36から黒帯・間引
き制御回路33を介して垂直制御信号として走査側ドラ
イバ27へ出力されるゲートパルスクロックGPCKは
図6(4),図7(4)に示すように、同じくゲート出
力イネーブル信号GOEを図6(5),図7(5)に示
すように映像表示部分の期間と同様に出力されて、走査
側ドライバ27により液晶表示パネル25の第1本目の
走査電極と第205本目の走査電極、第2本目の走査電
極と第206本目の走査電極、‥‥というように、図中
のゲート出力イネーブル信号GOE中に数字で示す如く
第1本目〜第30本目の走査電極30本と第205本目
〜第234本目の走査電極30本とが、それぞれ1本ず
つ、同時に2本単位で順次選択されて走査駆動されるこ
ととなる。
【0090】したがって、上記上端部分30本と下端部
分30本の合わせて60本分のマスク表示部分の走査に
必要な時間は30Hとなり、映像信号中の表示に用いる
部分の該当時間232Hの期間と合わせても、1フィー
ルドの時間262.5H内で、すべて走査可能となる。
【0091】図8(a),(b)はこのマスク表示部分
の走査線の同時選択の様子を示すものであり、画面上端
部分側の走査線(1),(2),‥‥,(30)と画面
下端部分側の走査線(1)’,(2)’,‥‥,(3
0)’とでそれぞれ1本ずつ、1Hの期間同時に2本単
位で順次選択されていることがわかる。
【0092】上記のようなマスク表示部分の各画素にお
いては、映像表示部分と同様に1Hの期間で黒表示信号
BLACKに基づいた固定階調値のチャージを行なって
いるため、黒表示部分にむらを生じることなく、均一な
表示とさせることができる。
【0093】(第3の実施の形態)第3の実施の形態は
請求項3及び4に対応する。
【0094】以下本発明をNTSCワイド映像信号の表
示にも対応した液晶パネルの表示装置に適用した場合の
第3の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0095】しかるに、その回路構成については上記図
4と同様であるものとし、さらに構成回路中で全体の動
作制御を行なうコントローラの詳細な内部構成について
は上記図5と同様であるものとして、それぞれ同一部分
には同一符号を付してその説明は省略するものとする。
【0096】次に、上記第3の実施の形態における、主
として画面上端部分及び下端部分のマスク表示部分の動
作について図9乃至図11を用いて述べる。
【0097】図9及び図10は、映像入力端子20に入
力されるNTSC方式のワイド映像信号の第1フィール
ドと第2フィールドにおける主として垂直帰線期間での
上記マスク表示部分の表示駆動のための各信号波形を示
すものである。
【0098】すなわち、この動作においては、図9
(9)、図10(9)に示す如くゲート出力イネーブル
信号GOEに応じて、映像表示部分において液晶表示素
子のライン反転による交流駆動のために1本離れた2本
の走査電極が常に同時に選択駆動されるようになってい
る。
【0099】例えば、図中のtaで示すタイミングでは
第202本目の走査電極と第204本目の走査電極とが
同時に選択され、同一の表示を行なっていることを示
す。しかしながら、第204本目の走査電極において
は、その2H後の図中にtbで示すタイミングで第20
6本目の走査電極と共に再度選択駆動され、その際にこ
の第206本目の走査電極で本来表示するべき表示信号
が各信号電極に与えられて、その後約1フィールド分だ
け表示を続行することとなるので、結果として上記ta
で示したタイミングで与えられた表示信号はわずか2H
のみの間しか表示されず、人間の視覚では知覚し得な
い。
【0100】そのため、走査線毎に表示内容の異なる映
像表示部分では、上記のように2本の走査電極を同時に
選択駆動しながらも、実質1本を選択駆動しているのと
同様の表示状態とすることができるものである。
【0101】そして、映像表示部分の駆動を終えるタイ
ミングとなった時点で垂直カウンタ39のカウント値に
よりこれを検知した垂直デコーダ42は、RGBデコー
ダ21に送出する黒表示信号BLACKを図9(2),
図10(2)に示すごとく“H”レベルとし、それから
1H後に図9(4),図10(4)に示すようにマスク
表示部分用の間引き停止信号を“H”レベルとする。
【0102】黒表示信号BLACKの立上がりから2H
後に垂直デコーダ42からのGPCK切換え信号を受け
た黒帯・間引き制御回路33は、図9(8)、図10
(8)に示す如くゲートパルスクロックGPCKをパル
ス1発分だけ出力を停止する一方、図9(9)、図10
(9)に示すゲート出力イネーブル信号GOEは出力を
継続する。
【0103】その結果、タイミングtc以降、すなわ
ち、第205本目以降の走査電極に対応するマスク表示
部分で走査電極が1本間隔を空けて2本ずつ選択駆動さ
れる一方、入力された映像信号をデコードして得られる
原色信号R,G,Bに代えて黒表示用の各固定階調値を
有した原色信号R,G,Bにより反転アンプ24を介し
て信号側ドライバ26が信号電極の駆動を行なうため、
当該走査線部分が黒表示とされる。
【0104】その後垂直デコーダ42は、図9(5)、
図10(5)に示す如く黒帯・間引き制御回路33への
ゲート出力停止信号を時間調整のために一定時間だけ
“L”レベルとしてゲートパルスクロックGPCK及び
出力イネーブル信号OEの走査側ドライバ27への出力
を停止させ、それから再びゲート出力停止信号を“H”
レベルとしてゲートパルスクロックGPCK及び出力イ
ネーブル信号OEの出力を再開する。
【0105】このとき垂直デコーダ42は、図9
(7)、図10(7)でtlで示すタイミングで走査側
ドライバ27へのゲートスタート信号GSRTを1パル
ス分だけ出力し、その2H後にt2で示すタイミングで
再度ゲートスタート信号GSRTを1パルス分だけ出力
する。
【0106】このゲートスタート信号GSRTに同期し
て、図9(8),図10(8)に示すように水平デコー
ダ36が黒帯・間引き制御回路33を介してゲートパル
スクロックGPCKをt3のタイミングで連続した3パ
ルス分だけ出力し、以後1H毎に1発のパルスと3発の
連続したパルスとを交互に出力させる。
【0107】これらの信号により、上記始めのゲートス
タート信号GSRTの出力から1H遅れたタイミングで
ゲート出力イネーブル信号GOEにより上端のマスク表
示部分の最初の走査線、すなわち第1本目の走査線が下
端のマスク表示部分の第212本目及び第214本目の
走査線と3本同時に選択駆動され、同様に次の1Hで上
端のマスク表示部分の第2本目の走査線が下端のマスク
表示部分の第213本目及び第215本目の走査線と3
本同時に黒表示のために選択駆動される。
【0108】そして、さらに1H後の上記t3のタイミ
ングで上端のマスク表示部分の第3本目及び第5本目の
走査線が下端のマスク表示部分の第216本目及び第2
18本目の走査線と4本同時に選択駆動され、以後ゲー
ト出力イネーブル信号GOE及びゲートパルスクロック
GPCKにより上端のマスク表示部分の1本間隔を空け
た2本の走査線と下端のマスク表示部分の1本間隔を空
けた2本の走査線の計4本の走査線が順次同時に黒表示
のために選択駆動されていく。
【0109】こうして下端のマスク表示部分の最後の走
査線、すなわちここでは選択の順序により第233本目
が黒表示のために選択駆動された後も、残る上端のマス
ク表示部分の走査線が2本ずつ同時に黒表示のために選
択駆動される。
【0110】その後、図9(2)、図10(2)で示す
如く垂直デコーダ42の出力する黒表示信号BLACK
が“L”レベルとなることで、これより1H遅れたタイ
ミングで図9(9)、図10(9)に示すように上端の
マスク表示部分の第28本目及び第30本目の走査線が
2本同時に黒表示のために選択駆動され、以上でマスク
表示部分の走査を終えて、再び映像表示部分の走査を開
始するようになる。
【0111】このように、上記上端部分30本と下端部
分30本の合わせて60本分のマスク表示部分の走査に
必要な時間は多少の走査のずれによるロスもあるが、原
理的には15Hとなり、映像信号中の表示に用いる部分
の該当時間232Hの期間と合わせても、1フィールド
の時間262.5H内で、すべて走査可能となる。
【0112】図11(a),(b)はこのマスク表示部
分の走査線の理想的な同時選択の様子を示すものであ
り、画面上端部分側の走査線(1)と(3),(2)と
(4),‥‥と画面下端部分側の走査線(1)’と
(3)’,(2)’と(4)’、‥‥というように、そ
れぞれ2本ずつ、1Hの期間同時に計4本が順次選択さ
れていることがわかる。
【0113】上記のようなマスク表示部分の各画素にお
いては、映像表示部分と同時に1Hの期間で黒表示信号
BLACKに基づいた固定階調値のチャージを行なって
いるため、黒表示部分にむらを生じることなく、均一な
表示とさせることができる。
【0114】なお、上記図9乃至図11では同時に選択
する走査線を上端部分2本と下端部分2本の計4本とし
て説明したが、これに限るものではなく、上端部分3本
と下端部分3本の計6本、上端部分4本と下端部分4本
の計8本、というようにさらに多くの走査線を同時選択
することにより、マスク表示部分の走査に要する時間を
さらに大幅に短縮することができる。
【0115】そして、このようにマスク表示部分の走査
に要する時間を大幅に短縮することで、通常の映像信号
に比して垂直帰線期間が短い場合、例えばビデオテープ
レコーダで早送り再生、巻戻し再生を行なう場合等でも
充分時間的に余裕を持ってマスク表示部分の走査の実行
することができる。
【0116】なお、上記各実施の形態では表示対象とし
て液晶表示パネル25を用いた場合を説明したが、本発
明はこれに限るものではなく、プラズマディスプレイ
等、ドットマトリクスタイプの表示パネルであれば他に
も適用可能であることは言うまでもない。
【0117】(第4の実施の形態)第4の実施の形態は
請求項5〜7に対応する。
【0118】以下、本発明をNTSC標準映像信号にも
対応した横長液晶表示パネルを有する表示装置に適用し
た場合の第4の実施の形態を図面を参照しつつ説明す
る。
【0119】図12〜図19は、第4の実施の形態を説
明するための図である。
【0120】先ず、構成を説明する。
【0121】図12は、第4の実施の形態に係る表示駆
動装置を示すブロック図である。
【0122】図12に示す表示駆動回路は、RGBデコ
ーダ51、ワイド検出回路52、制御回路53、信号側
ドライバ54、走査側ドライバ55、及び表示対象とな
る9:16のアスペクト比のワイド表示画面を有するT
FT液晶パネル56等から構成されている。
【0123】先ず、映像入力端子50から入力されたN
TSC方式のコンポジット映像信号は、RGBデコーダ
51及びワイド検出回路52に供給される。
【0124】RGBデコーダ51は、入力されるコンポ
ジット映像信号に対して同期分離検出やクロマ処理等の
処理を施すことにより、R、G、Bの原色信号と水平同
期信号H及び垂直同期信号Vよりなる同期信号とをデコ
ード出力するもので、得られた各同期信号H、Vを制御
回路53へ、原色信号R,G,Bを信号側ドライバ54
に夫々供給する。
【0125】ワイド検出回路52は、入力されたコンポ
ジット映像信号中の特定走査線位置に重畳されている識
別信号の有無を検出することにより、そのコンポジット
映像信号がアスペクト比9:16のワイド映像信号であ
るか、またはアスペクト比3:4の標準映像信号である
かを判断するためのもので、ワイド映像信号であること
を示す上記識別信号を検出した場合には、制御回路53
へワイド表示モード信号を送信する。
【0126】走査側ドライバ55は、制御回路53から
供給される垂直制御信号に基づいて走査信号を生成し
て、この走査信号を液晶表示パネル56の複数の走査電
極(ゲートラインGL)Y1〜mに順次供給して選択状
態とし、信号電極(ドレインラインDL)X1〜nと交
差する各画素位置の液晶に所定の電圧を印加して液晶を
駆動させる。
【0127】信号側ドライバ54は、詳細は後述する
が、RGBデコーダ51から供給されるR,G,Bの表
示信号及び制御回路53から供給される水平制御信号に
基づいて、液晶を交流駆動するのに適した電圧波形を有
する液晶駆動パルス(表示信号)を生成して液晶表示パ
ネル56の各信号電極X1〜nに所定のタイミングで印
加することにより階調表示を行なわせる。
【0128】液晶表示パネル56は、9:16のアスペ
クト比を有しており、ガラス基板上にm行n列の走査電
極(ゲートラインGL)Y1〜mと信号電極(ドレイン
ラインDL)X1〜nが配列されている。そして、その
ドレインラインDLとゲートラインGLの各交点にはス
イッチング素子としてTFT素子と、これに接続された
液晶容量CLCがマトリックス上に配置されて画素を構成
している(図では代表的に1組のみを示している。)。
【0129】TFT素子のゲート電極Gは、同一行を構
成するTFT素子に共通のゲートラインGLに接続され
ており、ドレインDは、同一列を構成するTFT素子に
共通のドレインラインDLに接続され、また、ソースS
は、図示しない各画素毎の画素電極に接続されている。
そして、この画素電極は、液晶を介して対向配置された
共通電極(図示せず)との間で液晶容量CLCが形成され
ている。
【0130】制御回路53は、RGBデコーダ51から
送られてくる同期信号H,Vとワイド検出回路52から
送られてくるワイド表示モード信号に基づいて、表示対
象であるアスペクト比9:16のワイド表示画面を有す
るNTSC方式用の液晶表示パネル(LCD)56の信
号電極を駆動する信号側ドライバ54に後述する水平制
御信号を、走査電極を駆動する走査側ドライバ55に垂
直制御信号を夫々出力する。
【0131】即ち、制御回路53は、水平制御信号とし
て、右シフト用のスタートパルスであるゲートR信号、
左シフト用のスタートパルスである左ゲートL信号、右
シフト用3相クロックCK1R,CK2R,CK3R、
左シフト用3相クロックCK1L,CK2L,CK3
L、右シフト用のイネーブル信号BSPーR、及び左シ
フト用のイネーブル信号BSP−Lを作成して、信号側
ドライバ54の双方向シフトレジスタ60に出力する
(図13参照)。
【0132】上記した如く、液晶表示パネル56とこの
液晶表示パネル56の信号電極を駆動する信号側ドライ
バ及び同走査電極を駆動する走査側ドライバ55は、
9:16のアスペクト比を有するものであり、これに対
して、入力する映像信号は9:16のアスペクト比を有
するワイド映像信号である場合と3:4のアスペクト比
を有する標準映像信号の場合とがあり得る。従って、制
御回路53ではこれらの映像信号の入力に応じて液晶表
示パネル56に映像を表示させるべくタイミング等の表
示制御動作を行う。
【0133】図13は、信号側ドライバ54の詳細な回
路構成を例示するものあり、信号側ドライバ54は、双
方向シフトレジスタ60と、サンプルホールド回路70
と、及び駆動バッファ回路80とから構成されている。
【0134】双方向シフトレジスタ60は、詳細は後述
するが、信号電極X1、・・・Xnの各段毎に、ラッチ
回路等が連続して接続されており、入力する右シフト用
のスタートパルスであるゲートR信号と左シフト用のス
タートパルスである左ゲートL信号を、夫々入力する右
シフト用3相クロック(CK1R,CK2R,CK3
R)と左シフト用3相クロック(CK1L,CK2L,
CK3L)のタイミングでラッチしてシフト信号を生成
し、さらに、このシフト信号を入力する右シフト用のイ
ネーブル信号であるBSPーRと左シフト用のイネーブ
ル信号であるBSP−Lに応じて所定の順序で出力され
る右シフト用及び左シフト用サンプリングクロックSP
1〜nを生成して、次段のサンプル/ホールド回路70
に順次出力する。
【0135】サンプル/ホールド回路70は、例えば、
スイッチング回路やコンデンサ等で構成され、RGBデ
コーダ51から供給されるRGBの映像信号を、双方向
シフトレジスタ60から供給されるサンプリングクロッ
クSPに基づいてサンプルホールドし、得られるサンプ
ルホールド電圧SH1〜nを順次駆動バッファ80に出
力する。
【0136】駆動バッファ80は、サンプル/ホールド
回路70から供給されるサンプルホールド電圧SH1〜
nを所定の増幅率で増幅して表示信号を生成して液晶表
示パネル56の各信号電極X1〜Xnに順次出力する。
【0137】図14は、双方向シフトレジスタ60の詳
細な回路構成を例示するものであり、各信号電極X1〜
Xn毎に、ラッチ回路、インバータ回路、OR回路及び
AND回路が組み合わされて構成されており、この双方
向シフトレジスタ60は、左シフト用ラッチ部61、信
号変換部62、右シフト用ラッチ部63、及びゲート部
64の各ブロックから成る。
【0138】左シフト用ラッチ部61は、左シフト用ラ
ッチ回路LR及びOR回路LORからなり、左シフト用
ラッチ回路LRは、前段の左シフト用ラッチ回路LRか
ら出力される信号と信号変換部62から出力される信号
とのOR出力を入力する3相クロック(CK1L,CK
2L,CK3L)で夫々ラッチして左シフト信号を順次
次段の左シフト用ラッチ回路LR、信号変換部62、及
びゲート部62に出力する。
【0139】信号変換部62は、右シフト用インバータ
回路RIn、右シフト用AND回路RAND、左シフト
用インバータ回路LIn、及び右シフト用AND回路L
ANDからなる。
【0140】左シフト用AND回路LANDには、左シ
フト用のゲートL信号と、前段の右シフト用ラッチ回路
RRから出力される右シフト用シフト信号が左シフト用
インバータ回路LInで反転されたシフト反転信号と、
及び、右シフト用ラッチ回路LRから出力される右シフ
ト信号とが入力し、これら信号のAND出力を左シフト
用ラッチ部61に出力する。
【0141】右シフト用AND回路RANDには、右シ
フト用のゲートR信号と、前段の左シフト用ラッチ回路
LRから出力される左シフト信号が右シフト用インバー
タ回路RInで反転されたシフト反転信号と、及び、左
シフト用ラッチ回路LRから出力される左シフト信号と
が入力し、これら信号のAND出力を右シフト用ラッチ
部63に出力する。
【0142】右シフト用ラッチ部63は、右シフト用ラ
ッチ回路RR及びOR回路RORからなり、右シフト用
ラッチ回路RRは、前段の右シフト用ラッチ回路RRか
ら出力される信号と信号変換部62から出力される信号
とのOR出力を、入力する3相クロック(CK1R,C
K2R,CK3R)で夫々ラッチして右シフト信号を順
次次段の右シフト用ラッチ回路RR、信号変換部62、
及びゲート部64に出力する。
【0143】ゲート部64は、AND回路とOR回路が
組み合わされてなり、一方のAND回路GAND1は、
右シフト用ラッチ部63から出力される右シフト信号
と、左シフト用イネーブル信号BSP−Lとが入力し
て、これら信号のAND出力をOR回路GORに出力す
る。他方のAND回路GAND2は、左シフト用ラッチ
部61から出力される左シフト信号と、右シフト用イネ
ーブル信号BSP−Rとが入力して、これら信号のAN
D出力をOR回路GORに出力する。OR回路GOR
は、AND回路GAND1、GAND2から出力される
信号のOR出力をサンプリング信号SP1〜nとして順
次サンプル/ホールド回路70に出力する。
【0144】以上のような回路構成にあって、映像入力
端子に、アスペクト比9:16のワイド映像信号のコン
ポジット映像信号が入力される場合、及び、アスペクト
比3:4の標準映像信号のコンポジット映像信号が入力
される場合の動作を説明する。
【0145】図12において、コンポジット映像信号が
映像入力端子50から入力された場合、ワイド検出回路
52は、このコンポジット映像信号中の特定走査線位置
にワイド映像用の識別信号が重畳されているか否かを判
別し、識別信号を検出した場合はワイド映像信号である
と判断して制御回路53へワイド表示モード信号を送出
する一方、識別信号を検出しない場合は標準映像信号で
あると判断して、制御回路53にワイド表示モード信号
を出力しない。
【0146】RGBデコーダは51、映像入力端子50
から入力されたコンポジット映像信号中からR,G,B
の原色信号と水平同期信号H及び垂直同期信号Vよりな
る同期信号とを分離し、各同期信号H,Vを制御回路5
3へ、原色信号R,G,Bを信号側ドライバ54は夫々
出力する。
【0147】制御回路53では、入力されたコンポジッ
ト映像信号が標準映像信号によるものか或いはワイド映
像信号によるものであるかということ、及び、液晶表示
パネル56の信号電極数及び走査電極数を鑑みて水平制
御信号及び垂直制御信号を信号側ドライバ54及び走査
側ドライバ55へ夫々出力する。
【0148】ここで、アスペクト比9:16のワイド画
面を有するTFT液晶パネル56ににワイド映像信号を
表示する場合の制御回路53及び信号側ドライバ54の
動作を図14〜図16を参照して説明する。
【0149】図14において、ワイド映像信号を表示す
る場合、制御回路53は、信号側ドライバ54の双方向
シフトレジスタ60に出力する右シフト用イネーブル信
号BSP−R及び左シフト用イネーブル信号BSP−L
を「H」レベルに固定するとともに、右シフト用ゲート
R信号及び左シフト用ゲートL信号を「L」レベルに固
定する。この場合、図14に示す双方向シフトレジスタ
は、図15の如き等価回路で表すことができる。
【0150】図16は、図15の双方向シフトレジスタ
60で、右方向にサンプリング信号を順次出力する場合
のタイミング図の一例である。
【0151】図15において、先ず、制御回路53は、
双方向シフトレジスタ60に右方向のサンプリング信号
を出力させる場合には、左シフト用ラッチ回路LRに、
常時、「H」レベルの3相の左シフトクロックCK1
L,CK2L,及びCK3Lを出力するとともに、
「L」レベルのシフトデータを出力する。
【0152】その結果、左シフト用ラッチ回路LRから
は、常時「L」レベルの左用シフト信号が、OR回路G
ORの一入力端に出力されることになる。
【0153】一方、右用ラッチ回路RRでは、入力する
信号を、図16の如き3相の右シフトクロックCK1
R,CK2R,CK3Rのタイミングで順次ラッチさ
れ、右シフト信号がOR回路GORの他入力端に出力さ
れる。
【0154】その結果、OR回路GORからは、右シフ
ト用ラッチ回路RRからの右シフト信号をそのまま、図
16の如きサンプリング信号・・SPa、SPa+1、S
Pa+2、・・・として出力される。
【0155】そして、サンプル/ホールド回路70は、
RGBデコーダ51から供給されるRGBの映像信号を
双方向シフトレジスタ60から出力されサンプリング信
号SPが「H]レベルの間、サンプル/ホールドし、得
られるサンプルホールド電圧SHが順次、駆動バッファ
80を介して、表示信号として、液晶表示パネル56の
各信号電極X1〜Xnに順次左方向から右方向に出力す
る。
【0156】逆に、図15に示す双方向シフトレジスタ
60で、左方向に順次サンプリング信号SPを出力する
場合には、制御回路53が、右シフト用ラッチ回路RR
に常時「L」レベルのシフトデータ及び「H」レベルの
3相の右シフトクロックCK1R,CK2R,及びCK
3Rを出力し、右シフト用ラッチ回路RRが、常時
「L」レベルの右シフト信号を出力する構成とすれば、
左シフト用ラッチ回路LRから出力される左シフト信号
がサンプリング信号SPとしてそのまま右側から左方向
に順次出力される。
【0157】ここで、表示信号の出力方向は、走査電極
の偶数ライン及び奇数ライン毎に切り換えても良い。
【0158】即ち、奇数走査電極走査時には、双方向シ
フトレジスタ60はサンプリング信号SPを順次左側か
ら右方向に出力し、サンプル/ホールド回路70では、
映像信号をサンプリング信号SPに応じたタイミングで
サンプ/ホールドして、得られられるサンプルホールド
電圧SHを、駆動バッファ80を介して表示信号として
信号電極X1〜nに夫々出力する。
【0159】また、偶数走査電極走査時には、双方向シ
フトレジスタ60は、サンプリング信号を順次右側から
左方向に出力し、サンプル/ホールド回路70では、右
シフト時とはデータ位置が反転された映像信号をサンプ
リング信号SPに応じたタイミングでサンプル/ホール
ドし、得られるサンプルホールド電圧SHを、駆動バッ
ファを介して表示信号として信号電極ンX1〜Xnに夫
々出力する。
【0160】そして、この表示信号が信号電極X1〜X
nに夫々接続されているTFTを介して、各画素毎の表
示信号が液晶容量CLCに書き込まれる。
【0161】以上の構成によれば、TFT液晶表示パネ
ル56の奇数走査電極Y1、Y3、Y5・・・は、画面の
左側から右方向に順に走査し、偶数走査電極Y2、Y4、
Y6・・・は、画面の右側から左方向に順に走査するよ
うにする。このため、隣接する走査電極Y1とY2に接続
された上下2画素に注目すると、その2画素で交互に補
償し合って画面全体では均一なバイアスが印加されるこ
とになる。換言すると、2走査で平均化したバイアスが
印加されるため、画面全体で一様な輝度特性を得ること
ができる。
【0162】尚、上記実施の形態では、奇数走査電極と
偶数走査電極の走査時におけるサンプリング順序を左右
逆方向としたが、この例に限定されるものではなく、2
ライン、3ラインあるいはそれ以上のライン毎にサンプ
リング方向を変えて、バイアスのかかり方を相互に補償
する構成としても良い。
【0163】次に、アスペクト比9:16のワイド画面
を有するTFT液晶表示パネル56に標準映像信号(ア
スペクト比3:4)を表示する場合の制御回路53及び
信号側ドライバ54の動作を図14、及び図17〜19
を参照して説明する。
【0164】図23に示す如く、ワイド画面に標準映像
信号を表示する場合には、画面の両端の画面全体の1/
4の部分をマスク(黒帯)表示する必要があり、本実施
の形態では、双方向シフトレジスタ60を利用して、一
方のシフトレジスタ(右シフト用ラッチ部63若しくは
左シフト用ラッチ部61)に表示信号を出力するための
サンプリング信号の作成を担わしめ、他方のシフトレジ
スタには、上記マスク部を表示するための機能を担わし
める。
【0165】図14において、標準映像信号を表示する
場合で、且つ左方向から右方向に表示信号を出力する場
合には、制御回路53は、図14の双方向シフトレジス
タ60に出力する左シフト用イネーブル信号を「H」レ
ベルに固定するとともに、左シフト用ゲートL信号を
「L」レベルに固定する。この場合、図14の双方向シ
フトレジスタ60は、図17の如き等価回路で表すこと
ができる。
【0166】図18及び図19は、図17の双方向シフ
トレジスタ60において、右方向にサンプリング信号を
順次出力する場合のタイミング図の一例である。
【0167】図17において、先ず、制御回路53は、
電源投入後、又は、垂直帰線期間毎に黒帯表示する信号
電極に対応する左シフト用ラッチ回路LRに「H]のデ
ータを書き込む(タイムチャートは省略)。図17に示
される例では、左シフト用ラッチ回路・・、LRa-1、
LRa、LRa+1に「H」のデータが書込まれる(図1
7において、「H」のデータが書き込まれる左シフト用
ラッチ回路LRに斜線が施してある。)。
【0168】次に、マスク部を表示するに際し、制御回
路53が、垂直帰線期間毎に、図19に示す如く、右シ
フト用イネーブル信号BSP−Rを「H]にする。この
右シフト用イネーブル信号BSP−Rは、AND回路・
・GAND2a-1、GAND2a、の一入力端に出力さ
れる。また、「H」のデータが書き込まれた左シフト用
ラッチ回路・・、LRa、LRa+1、からは「H」レベ
ルの信号がAND回路・・GAND2a-1、GAND2
a、の他入力端に出力される。そして、AND回路・・
GAND2a-1、GAND2aからは「H」レベルの信
号がOR回路・・GORa-1、GORaに出力され、そ
の結果、このOR回路・・GORa-1、GORaからは
「H」レベルの信号がサンプル/ホールド回路70に出
力される。そして、サンプル/ホールド回路70は、こ
の「H」レベルの信号が出力されている間、映像信号V
sigのペデスタルレベルをサンプル/ホールドし、こ
のペデスタルレベルに応じたサンプルホールド電圧を駆
動バッファ80を介して信号電極に出力する。
【0169】以上の構成により、マスク表示部に対応す
る信号電極には、ペデスタルレベルに応じた電圧が印加
されることになる。
【0170】引き続いて、映像部分を表示する際の動作
を説明する。映像信号期間に入ると、図18及び図19
に示すタイミングで右シフト用ゲートR信号を「H]す
る。この信号を、右用ラッチ回路RRa+1、RRa+2・
・・では、右シフト用ゲートR信号を図18の如き3相
の右シフトクロックCK1R,CK2R,CK3Rのタ
イミングで順次ラッチして、右シフト信号をOR回路G
ORa+1、GORa+2・・・のー入力端に出力する。
また、OR回路GORa+1、GORa+2・・・の他入
力端には、AND回路GAND2a+1、GAND2a+2
・・・から「L」レベルの信号が入力し、その結果、O
R回路GORa+1、GORa+2・・・からは、右シフ
ト用ラッチ回路RRa+1、RRa+2・・・からの右シフ
ト信号をそのまま、図18の如きサンプリング信号SP
a+1、SPa+2、・・・としてサンプル/ホールド回路
70に順次出力する。
【0171】そして、サンプル/ホールド回路70は、
RGBデコーダ51から供給されるRGBの映像信号を
双方向シフトレジスタ60から出力されサンプリング信
号SPが「H]レベルの間、サンプル/ホールドし、得
られるサンプルホールド電圧SHが順次、駆動バッファ
80を介して、表示信号として、液晶表示パネル56の
各信号電極X1〜Xnに順次左方向から右方向に出力す
る。
【0172】すなわち、黒帯に対応する信号電極・・S
Paの次の信号電極SPa+1から映像信号が表示される
ことになる。
【0173】以上の構成では、信号側ドライバ54が、
左方向から右方向に表示信号を出力する場合の例を示し
たが、本双方向シフトレジスタ60は対称型であるの
で、逆に、右方向から左方向に表示信号を出力する構成
としても良い。
【0174】その場合、制御回路53は、双方向シフト
レジスタ60に出力する右シフト用イネーブル信号BS
P−Rを「H」レベルに固定するとともに、右シフト用
ゲートR信号を「L」レベルに固定する。そして、垂直
帰線期間毎に黒帯表示する信号電極に対応する右シフト
用ラッチ回路RRに「H]のデータを書き込む(タイム
チャートは省略)構成として、マスク部に対応する信号
電極にペデスタルレベルに応じた電圧を印加し、映像表
示部に対応する信号電極には、右側から左方向に順次表
示信号を出力すれば良い。
【0175】ここで、表示信号の出力方向は、1フィー
ルド若しくは1フレーム毎に切り換える構成としても良
く、かかる切り換える構成とすれば、その2フィールド
(若しくはフレーム)で交互に補償し合って画面全体で
は均一なバイアスが印加されることになる。換言する
と、2フィールドで平均化したバイアスが印加されるた
め、マスク部を含めた画面全体で一様な輝度特性を得る
ことができる。
【0176】以上説明したように、本実施の形態では、
信号側ドライバ内部の双方向シフトレジスタを利用して
映像信号のペデスタルレベルをサンプリングして、マス
ク表示部に対応する信号電極にこのペデスタルレベルに
応じた電圧を印加する構成である故、簡単な回路で1
6:9の横長表示装置に映像信号と共に左右に黒帯を表
示することが可能となる。また、画素数の制約が無い
為、任意の画素数の表示装置に対し任意の幅の黒帯(マ
スク)を表示することが可能であり汎用性が高いという
効果を奏する。
【0177】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、従って、横長の映像の上下に表示させる黒
等の同一色部分の表示走査に要する時間が2走査期間の
みとなるので、同部分の表示走査を時間的に充分余裕を
持って行なうことができ、画素にチャージする期間を映
像表示の際と同様にできるため、色むら等の発生を防止
して均一な同一色部分の表示を行なわせることができ
る。
【0178】また、請求項2記載の発明によれば、請求
項1記載の発明の効果に加えて、同一極性の電圧の連続
印加で性能が劣化してしまう液晶表示パネルにも適用可
能となる。
【0179】また、請求項3記載の発明によれば、上記
マスク表示部分の走査に要する時間を半滅させ、同部分
の表示走査を時間的な余裕を持って行なうことができ、
画素にチャージする期間を映像表示装置と同時にできる
ため、色むら等の発生を防止して均一な同一色によるマ
スク表示を行なわせることができる。
【0180】また、請求項4記載の発明によれば、上記
記マスク表示部分の走査に要する時間を1/2nと大幅
に減少させたので、例えばビデオテープレコーダにおけ
る早送り再生等のように垂直帰線期間が極端に短くなっ
てしまうような場合でも、同部分の表示走査を時間的に
充分余裕を持って行なうことができ、画素にチャージす
る期間を映像表示装置と同時にできるため、色むら等の
発生を防止して均一な同一色によるマスク表示を行なわ
せることができる。
【0181】また、請求項5記載の発明によれば、表示
画面の左右にマスク部を表示する表示装置において、マ
スク部に対応する表示パネルの信号電極に映像信号のペ
デスタルレベルに応じた電圧を印加する構成であるの
で、簡単な回路構成で色むら等の発生を防止して均一な
同一色によるマスク表示を行わせることができる。
【0182】また、請求項6記載の発明によれば、信号
側ドライバ内部の双方向シフトレジスタを利用して映像
信号のペデスタルレベルをサンプリングして、マスク
(黒帯)表示部に対応する信号電極にこのペデスタルレ
ベルに応じた電圧を印加する構成である故、簡単な回路
で横長表示装置の左右のマスクを表示することが可能と
なる。また、画素数の制約が無い為、任意の画素数の表
示装置に対し任意の幅のマスクを表示することが可能で
あり汎用性が高いという効果を奏する。
【0183】また、請求項7記載の発明によれば、より
色むら等の発生を防止して均一な同一色による黒帯表示
を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る回路構成を示
すブロック図。
【図2】同実施の形態に係る各信号波形を例示する図。
【図3】同実施の形態に係る各信号波形を例示する図。
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る回路構成を示
すブロック図。
【図5】図4のコントローラ内の詳細な回路構成を示す
ブロック図。
【図6】同実施の形態に係る動作を説明するためのタイ
ミングチャート。
【図7】同実施の形態に係る動作を説明するためのタイ
ミングチャート。
【図8】同実施の形態に係る走査線の同時選択動作を説
明する図。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係る動作を説明す
るためのタイミングチャート。
【図10】同実施の形態に係る動作を説明するためのタ
イミングチャート。
【図11】同実施の形態に係る走査線の同時選択動作を
説明する図。
【図12】本発明の第4の実施の形態に係る回路構成を
示すブロック図。
【図13】図12の信号側ドライバ内の詳細な回路構成
を示すブロック図。
【図14】図13の双方向シフトレジスタ内の詳細な回
路構成を示すブロック図。
【図15】図14の双方向シフトレジスタの等価回路を
示す図。
【図16】図15の双方向シフトレジスタの動作を説明
するためのタイミングチャート。
【図17】図14の双方向シフトレジスタの等価回路を
示す図。
【図18】図17の双方向シフトレジスタの動作を説明
するためのタイミングチャート。
【図19】図17の双方向シフトレジスタの動作を説明
するためのタイミングチャート。
【図20】NTSC方式のワイド映像信号の波形を例示
する図。
【図21】同方式によるワイド映像信号の信号量と表示
画面のアスペクト比を比較する図。
【図22】アスペクト比の異なる映像信号を画面表示す
る場合を例示する図。
【図23】アスペクト比の異なる映像信号を画面表示す
る場合を例示する図。
【図24】NTSC方式の標準映像信号の波形を例示す
る図。
【符号の説明】
11 TFT液晶パネル 12 走査電極ドライバ 12a シフトレジスタ 12b アンド回路群 12c アンプ群 13 信号電極ドライバ 14 制御回路 15 反転回路 16 映像色信号切換回路 16a〜16f ゲート回路 16g インバータ a シフトクロック b スタート信号 c 出力イネーブル信号 d 制御信号 e 極性反転信号 f 選択信号 20 映像入力端子 21 RGBデコーダ 22 ワイド検出回路 23 コントローラ 24 反転アンプ 25 液晶表示パネル 26 信号側ドライバ 27 走査側ドライバ 28 アンプ 31 PLL回路 32 同期制御回路 33 黒帯・間引き制御回路 34 間引きデコーダ 35 VCO 36 水平デコーダ 37 水平カウンタ 38 ドットクロック発生回路 39 垂直カウンタ 40 間引きカウンタ 41 FRP発生回路 42 垂直デコーダ 50 映像入力端子 51 RGBデコーダ 52 ワイド検出回路 53 コントローラ 54 反転アンプ 55 液晶表示パネル 56 信号側ドライバ 57 走査側ドライバ 60 双方向シフトレジスタ 70 サンプル/ホールド回路 80 駆動バッファ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 樫山 俊二 東京都八王子市石川町2951番地の5 カシ オ計算機株式会社八王子研究所内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の走査電極と複数の信号電極とがマト
    リックス状に配列されて成るドットマトリクスタイプの
    表示パネルに、当該表示パネルの表示画面よりアスペク
    ト比の小さい映像信号を表示すると共に、当該映像信号
    の表示部分を挟んで上下に配されたマスク表示部分を表
    示する表示装置において、 上記マスク表示部分を同一色で表示するための信号を発
    生する発生手段と、 上記映像信号の垂直帰線期間内に、1走査期間で上記マ
    スク表示部分に対応する上記表示パネルの上端部分及び
    下端部分の少なくとも一方の複数の走査電極のうち、奇
    数番目の走査電極を同時に走査して上記発生手段で発生
    させた信号を上記表示パネルの全信号電極に印加させ、
    上記1走査期間に続く次の1走査期間で同偶数番目の走
    査電極を同時に走査して上記発生手段で発生させた信号
    を上記表示パネルの全信号電極に印加させる制御手段
    と、を具備したことを特徴とする表示装置。
  2. 【請求項2】上記表示パネルは液晶表示パネルでなり、 上記制御手段による上記奇数番目の走査電極走査時と上
    記偶数番目の走査電極走査時及び1フィールド毎でそれ
    ぞれ走査電極及び信号電極に印加される電圧の極性を反
    転する反転手段をさらに具備したことを特徴とする請求
    項1記載の表示装置。
  3. 【請求項3】複数の走査電極と複数の信号電極とがマト
    リックス状に配列されて成るドットマトリクスタイプの
    表示パネルに、当該表示パネルの表示画面よりアスペク
    ト比の小さい映像信号を表示すると共に、当該映像信号
    の表示部分を挟んで上下に配されたマスク表示部分を表
    示する表示装置において、 上記マスク表示部分を同一色で表示するための信号を発
    生する発生手段と、 上記映像信号の非表示期間内に、上記マスク表示部分の
    上下それぞれに対応する上記表示パネルの各1本の走査
    電極計2本毎に、順次走査して上記発生手段で発生させ
    た信号を上記表示パネルの全信号電極に印加させる制御
    手段とを具備したことを特徴とする表示装置。
  4. 【請求項4】複数の走査電極と複数の信号電極とがマト
    リックス状に配列されて成るドットマトリクスタイプの
    表示パネルに、当該表示パネルの表示画面よりアスペク
    ト比の小さい映像信号を表示すると共に、当該映像信号
    の表示部分を挟んで上下に配されたマスク表示部分を表
    示する表示装置において、 上記マスク表示部分を同一色で表示するための信号を発
    生する発生手段と、 上記映像信号の非表示期間内に、上記マスク表示部分の
    上下それぞれに対応する上記表示パネルの各n本(n:
    2以上の整数)の走査電極計2n本毎に、順次走査して
    上記発生手段で発生させた信号を上記表示パネルの全信
    号電極に印加させる制御手段と、を具備したことを特徴
    とする表示装置。
  5. 【請求項5】複数の走査電極と複数の信号電極とがマト
    リックス状に配列されて成るドットマトリクスタイプの
    表示パネルに、当該表示パネルの表示画面よりアスペク
    ト比の大きい映像信号を表示させる共に、当該映像信号
    の表示部分を挟んで左右に配されたマスク表示部分を表
    示する表示装置において、 上記マスク表示部分を同一色で表示するために、上記表
    示パネルのマスク表示部分の信号電極に映像信号のペデ
    スタルレベルに応じた信号を印加させる制御手段を具備
    したことを特徴とする表示装置。
  6. 【請求項6】上記制御手段は、 サンプリング信号を出力する双方向シフトレジスタ部
    と、上記双方向シフトレジスタ部から出力されるサンプ
    リング信号に応じて映像信号をサンプリングして、得ら
    れるサンプリング電圧に応じた電圧を、上記信号電極に
    供給するサンプルホールド部とを含み、 上記双方向シフトレジスタ部は、上記マスク表示部分の
    表示を担う一方のシフトレジスタと、上記映像信号の表
    示を担う他方のシフトレジスタとからなり、 上記表示パネルのマスク表示部分の信号電極に対応す
    る、上記一方のシフトレジスタに含まれるラッチ回路
    に、予め対応するデータを書込むデータ書込み手段と、 上記マスク表示部分の信号電極の隣の信号電極から映像
    信号のサンプリングを開始させるべく、上記他方のシフ
    トレジスタにサンプリング開始信号を出力するサンプリ
    ング開始制御手段と、 を備えたことを特徴とする請求項5記載の表示装置。
  7. 【請求項7】上記データ書込手段は、 映像信号の垂直帰線期間毎に、上記マスク表示部分の信
    号電極に対応する、上記一方のシフトレジスタに含まれ
    るラッチ回路に、対応するデータを書込むことを特徴と
    する請求項6記載の表示装置。
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