JPH09126180A - 全周流型ポンプ - Google Patents

全周流型ポンプ

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JPH09126180A
JPH09126180A JP30693895A JP30693895A JPH09126180A JP H09126180 A JPH09126180 A JP H09126180A JP 30693895 A JP30693895 A JP 30693895A JP 30693895 A JP30693895 A JP 30693895A JP H09126180 A JPH09126180 A JP H09126180A
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annular space
circumferential flow
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真 小林
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雅和 山本
Yoshio Miyake
良男 三宅
Kouji Isemoto
耕司 伊勢本
Kaoru Yagi
薫 八木
Keita Uei
圭太 上井
Yoshimasa Miyazaki
義晶 宮崎
Katsuji Iijima
克自 飯島
Junya Kawabata
潤也 川畑
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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 小形で取付面間寸法が小さく、効率が良好
で、生産性の良い全周流型ポンプを提供する。 【解決手段】 モータ6の固定子外周部に設けられたモ
ータフレーム外胴14と、モータフレーム外胴14の外
周面との間に環状空間40を形成する外筒2と、モータ
軸の一端に設けられ環状空間40に取扱液を導く前段の
羽根車8と、モータ軸の他端に設けられ環状空間40か
ら取扱液を取り込む後段の羽根車9を備えた全周流型ポ
ンプにおいて、前段及び後段の羽根車8,9の一方の羽
根車9の背面には、ライナリング51を設け、他の一方
の羽根車8の背面には、ライナリングを設けていない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インラインポンプ
に係り、特に吸込口と吐出口がモータ軸の軸心上に配置
される全周流型のインラインポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から吸込口と吐出口がモータ軸の軸
心上に配置される全周流型のインラインポンプは知られ
ている(例えば欧州特許EP0009449号、特開平
5−332280号)。この種のポンプは配管作業等の
都合により、小形であることと、取付面間寸法が小さい
ことが要求される。しかしながら、前記公報に示すポン
プは、小形化において必ずしも要求を満足するものでは
なかった。また、ポンプ小形化の最も有効な手段は、高
速化(高速回転化)であるが、前記公報は、この手法に
完全に対応できる構造ではなかった。
【0003】欧州特許EP0009449号は、モータ
軸の両軸端に羽根車を複数枚ずつ設けた多段ポンプであ
る。全ての羽根車には、その前面(吸込マウスのある
側)と背面の両方に摺動部(ライナリング)が設けら
れ、バランスホールによって、軸スラスト荷重を軽減し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、羽根車
の両面に摺動部を設けているために、以下のような問題
点がある。 (1)ポンプの全長が長くなり、小形化に不向きであ
る。 (2)軸受から軸端までが長いため機械強度的に不利で
ある。 特に主軸が長いということは、危険速度が下がるため、
高速で運転する場合に問題を生じやすい。即ち、高速で
使用するポンプの軸は短ければ短いほど安全である。
【0005】また、特に高速回転で運転されるポンプは
耐久性に配慮し、軸受材にセラミック等の硬いがもろい
材料を用いる場合が多い。この際、欧州特許EP000
9449号のように羽根車の両面に摺動部があると、わ
ずかな軸振れ等の発生によって軸受が割れてしまうた
め、寸法精度等の管理に手間を要する。
【0006】一方,特開平5−332280号は、スラ
スト荷重を軽減する機構を備えていない。従って、例え
ば高速回転させることによって高揚程のポンプを実現し
ようとするとき、スラスト軸受は摺動速度が増加するば
かりではなく、スラスト荷重(軸受面圧)も増大するた
め、耐久性に不安を残す。
【0007】本発明は上述の事情に鑑みなされたもの
で、小形で取付面間寸法が小さく、効率が良好で、生産
性の良い全周流型ポンプを提供することを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の目的を達
成するため、下記の手段を用いた。 (1)複数段のポンプの場合、モータの両軸端に羽根車
を設けて、軸受から軸端までの距離を小さくすると共
に、前段および後段の羽根車のいずれか一方の背面には
摺動部及びバランスホールを設けてスラスト荷重を軽減
させ、他の一方の背面には摺動部を設けていない。本発
明は上述のように構成しているので、ポンプの全長(面
間)を極小にしながら、軸スラスト荷重の軽減を計るこ
とができる。また、軸受から軸端までの距離も短く、機
械的に安定している。更に、摺動部及びバランスホール
を減らすことができ、ポンプ効率も良好である。摺動部
が少ないことは、セラミック製軸受への展開が容易であ
り、高速化による小形化も図ることができる。
【0009】(2)複数段ポンプの場合も、モータの両
軸端の羽根車を各々収容する内ケーシングどうしを通し
ボルトで連結する。通しボルトを使用しない場合には、
内ケーシングを例えばモータフレーム側板に固定する必
要がある。この際モータフレーム側板にボルト座を設け
る都合上、該側板を軸方向に厚くする必要がある。これ
は側板自体のコストを増加させる。また、ボルト座を側
板外周部に設けると、モータフレーム外胴との溶接作業
がやりにくく、生産性が悪い。
【0010】(3)羽根車の吸込部をモータ側に向け、
羽根車を収容すると共に羽根車背面と摺動部を構成する
内ケーシングをモータの軸端を覆いかくす形状とした。
欧州特許EP0009449号では、該当部に主軸が貫
通しており、摺動部を形成している。摺動部は、機械的
な事情によって隙間をあまり小さくできない。従って、
漏れ量が多いので効率低下につながる。本発明はこれに
対して摺動部がなく、わずかに空気抜き用の穴があるだ
けであり、漏れ量を極小に抑えることができる。また、
内ケーシングの形状をドーム型にすることによって、羽
根車から吐出された取扱液を効率よくポンプ吐出口に導
くと同時に、ドームの頂点に設けられた空気抜き穴によ
って確実に空気抜きが行える。
【0011】(4)周波数変換器の取付け位置を工夫
し、無駄な空間を極小に抑えると共に、ポンプ高速化に
よって装置の小形化を図る。即ち、全周流型のインライ
ンポンプにおいて、高速運転を行う場合、インバータに
代表される周波数変換器を外筒の外面に取付け、取扱液
にてインバータの冷却を行う方法が最も効果的である。
なぜならインバータ冷却用のファン等が不要であるた
め、装置全体がコンパクトにまとまるからである。 (5)単段ポンプの場合、吐出口側に羽根車を設け、吸
込口側にインデューサを設けている。特に高速回転で駆
動されるポンプの場合、吸込性能を確保するためにイン
デューサを設ける事例がある。この際、羽根車とインデ
ューサをモータの同一軸端に設けると、軸端が長くなっ
てしまい、前述のような不具合を生ずる。これは、同一
軸端に羽根車を2段設けた場合と近似する。インデュー
サは特別な空間を新たに設けることなく、吸込ノズル内
に収容されるようにしている。従って、ポンプをインデ
ューサのために大型化することなく、吸込性能を確保で
きる。
【0012】
【実施例】以下、本発明に係るポンプ組立体の一実施例
を図1及び図2を参照して説明する。 図1は本発明に
係る全周流型インラインポンプを示す断面図であり、図
2は図1のII-II線断面図である。
【0013】本実施例に示す全周流型モータポンプは、
ポンプケーシング1と、このポンプケーシング1内に収
容されたキャンドモータ6と、このキャンドモータ6の
主軸7の両端軸に固定された羽根車8,9とから構成さ
れている。ポンプケーシング1はポンプケーシング外筒
2と、このポンプケーシング外筒2の両端にフランジ6
1,62によってそれぞれ接続された吸込ケーシング3
と、吐出ケーシング4とからなっている。ポンプケーシ
ング外筒2、吸込ケーシング3および吐出ケーシング4
はステンレススチール等からなる板金によって形成され
ている。
【0014】前記外筒2の外側面にはインバータ(周波
数変換器)46を収容した上・下ケース47,48が固
定されている。また、上・下ケース47,48間にはガ
スケット49が介装されている。
【0015】吸込ケーシング3内にある第1段目の羽根
車8は案内装置10aを有した第1内ケーシング10に
収容されている。また第1内ケーシング10と吸込ケー
シング3との間には弾性シール12が介装されている。
第1内ケーシング10の内端にはライナーリング45が
設けられている。
【0016】一方、キャンドモータ6は、固定子13
と、この固定子13の外周部に設けられたモータフレー
ム外胴14と、モータフレーム外胴14の両開放端に溶
接固定されるモータフレーム側板15,16と、固定子
13の内周部に嵌着され上記モータフレーム側板15,
16に溶接固定されるキャン17とを備えている。また
固定子13内に回転可能に収容されている回転子18は
主軸7に焼き嵌め固定されている。モータフレーム外胴
14と外筒2との間には環状空間(流路)40が形成さ
れている。
【0017】また、キャンドモータ6のモータフレーム
側板16には、流体を半径方向外方から内方に導くガイ
ド部材11が保持されている。そして、ガイド部材11
には第2段目羽根車9を収容する第2内ケーシング12
が固定されている。また、第1内ケーシング10とガイ
ド部材11とは環状空間(流路)40を通過する通しボ
ルト41によって互いに連結されている。第2内ケーシ
ング12はガイド部材11に固定されているため、第1
内ケーシング10と、第2内ケーシング12とは互いに
連結されることになる。
【0018】ガイド部材11の内端にはライナリング5
0が設けられ、このライナリング50は第2段目羽根車
9の前面部(吸込マウス側)と摺動するようになってい
る。また、第2内ケーシング12の内端にもライナリン
グ51が設けられ、このライナリング51は第2段目羽
根車9の背面部に設けられたウエアリング52と摺動す
るようになっている。第2内ケーシング12は概略ドー
ム形状を有し、キャンドモータポンプ6の主軸7の軸端
を覆いかくす形状になっている。この第2内ケーシング
12は第2段目羽根車9から吐出された流体を案内する
ガイドベーン又はボリュートからなる案内装置12aを
有している。また、第2内ケーシング12は先端部に空
気抜き穴12bを有している。
【0019】モータフレーム外胴14にはリード線ハウ
ジング20が溶接によって固定されており、このリード
線ハウジング20を介してモータフレーム外胴14内の
コイルからリード線を外部に引出し、下ケース48のリ
ード線取出穴48aを介して上・下ケース47,48内
のインバータ46に接続している。また、上・下ケース
47,48内でインバータ46のリード線を電源ケーブ
ル63と接続するようになっている。前記外筒2には穴
2aが形成されており、この穴2aに前記リード線ハウ
ジング20が挿入されている。
【0020】次に第2段目羽根車9側の軸受周辺部につ
いて説明する。軸受ブラケット21には、ラジアル軸受
22と、固定側スラスト軸受23が設けられている。ラ
ジアル軸受22の端面は、固定側スラスト摺動部材とし
ての機能も付与されている。ラジアル軸受22と固定側
スラスト軸受23を挟んで両側には、回転側スラスト摺
動部材である回転側スラスト軸受24と回転側スラスト
軸受25が設けられている。回転側スラスト軸受24
は、スラストディスク26に固定され、このスラストデ
ィスク26はキーを介して主軸7に固定されている。回
転側スラスト軸受25は、スラストディスク27に固定
され、このスラストディスク27はキーを介して主軸7
に固定されている。
【0021】前記軸受ブラケット21はモータフレーム
側板16に設けられたインローに弾性材からなるOリン
グ29を介して挿入されている。また軸受ブラケット2
1は弾性材からなるガスケット30を介してモータフレ
ーム側板16に当接している。なお、図中31はラジア
ル軸受22と摺動部を形成するスリーブである。
【0022】次に第1段目羽根車8側の軸受周辺部につ
いて説明する。軸受ブラケット32には、ラジアル軸受
33が設けられている。図中34はラジアル軸受33と
摺動部を形成するスリーブであり、スリーブ34は座金
35に当接し、この座金35は羽根車8を介して主軸7
の端部に設けられたネジおよびナット36によって固定
されている。軸受ブラケット32は、モータフレーム側
板15に設けられたインローに弾性材からなるOリング
37を介して挿入されている。そして、軸受ブラケット
32はモータフレーム側板15に当接している。
【0023】また、モータフレーム外胴14にはステー
43が溶接されており、このステー43と外筒2とは溶
接により固定されている。キャンドモータ6の回転数は
インバータ46によって4000rpm以上に設定され
ている。
【0024】図1に示す全周流型ポンプの作用を簡単に
説明すると、吸込ケーシング3に接続された吸込ノズル
3aより吸い込まれた流体は、第1内ケーシング10を
通って1段目羽根車8内に導かれる。1段目羽根車8か
ら吐出された流体は案内装置10aを経て遠心方向から
軸方向に流れ方向が転換された後、外筒2とキャンドモ
ータ6のモータフレーム外胴14との間に形成された環
状流路40に流入し、この流路40を通ってガイド部材
11に案内されて2段目羽根車9内に導かれる。2段目
羽根車9から吐出された液体は、案内装置12aを経て
吐出ケーシング4に接続された吐出ノズル4aより排出
される。
【0025】本発明によれば、キャンドモータ6の両軸
端に羽根車8、9を設けて、軸受から軸端までの距離を
小さくすると共に、後段の羽根車9の背面にはライナリ
ング51からなる摺動部及びバランスホール9aを設け
てスラスト荷重を軽減させ、前段の羽根車8の背面には
摺動部を設ていない。これによって、ポンプの全長(面
間)を極小にしながら、軸スラスト荷重の軽減を計るこ
とができる。又、軸受から軸端までの距離も短く、機械
的に安定している。更に、摺動部及びバランスホールを
減らすことができ、ポンプ効率も良好である。摺動部が
少ないことは、セラミック製軸受への展開が容易であ
り、高速化による小形化も計ることができる。
【0026】また、後段の羽根車9の背面にライナリン
グ51を設けることにより、主軸に引張り応力を付与す
ることができる。一般に回転軸は、圧縮応力を受けた状
態よりも、引張応力を受けた状態の方が機械的に安定す
る。
【0027】また、本発明によれば、羽根車9の背面に
設けられるライナリング51の摺動径を羽根車9の前面
に設けられるライナリング50の摺動径よりも大きくし
ている。これによって、例えば羽根車2段分の軸スラス
ト荷重を相殺することができる。
【0028】また本発明によれば、キャンドモータ6の
両軸端の羽根車8、9を各々収容する内ケーシング1
0、12どうしを通しボルト41で連結する。通しボル
トを使用しない場合には、内ケーシングを例えばモータ
フレーム側板に固定する必要がある。この際モータフレ
ーム側板にボルト座を設ける都合上、該側板を軸方向に
厚くする必要がある。これは側板自体のコストを増加さ
せる。又、ボルト座を側板外周部に設けると、モータフ
レーム外胴との溶接作業がやりにくく、生産性が悪い。
【0029】本発明によれば、羽根車9の吸込部をモー
タ側に向け、羽根車9を収容すると共に羽根車背面と摺
動部を構成する第2内ケーシング12を、キャンドモー
タ6の主軸7の端部を覆いかくす形状としている。欧州
特許EP0009449号では、該当部に主軸が貫通し
ており、摺動部を形成している。摺動部は、機械的な事
情によって隙間をあまり小さくできない。従って、漏れ
量が多いので効率低下につながる。本発明はこれに対し
て摺動部がなく、わずかに空気抜き用の穴12bがある
だけであり、漏れ量を極小に抑えることができる。ま
た、第2内ケーシング12の形状をドーム型にすること
によって、羽根車9から吐出された取扱液を効率よくポ
ンプ吐出口に導くと同時に、ドームの頂点に設けられた
空気抜き穴12bによって確実に空気抜きが行える。
【0030】また、本発明によれば、前段の羽根車8の
吸込マウス径を後段の羽根車9の吸込マウス径より大き
くすることにより、吸込性能を改善することができる。
一般に高速で運転されるポンプは吸込性能の確保に工夫
を要する。又、吸込性能を向上させる手段の一つは、羽
根車の吸込マウス径を大きくとることであるが、大きく
しすぎると、ポンプ効率が低下することも知られてい
る。更に、多段ポンプの場合、一段目の羽根車の吸込性
能を確保することが、ポンプ全体の吸込性能の向上につ
ながることも知られている。従って本発明のように構成
することによって、吸込性能を確保したポンプ効率の比
較的良好な小形の高速ポンプを実現できる。
【0031】また、本発明においては、後段の羽根車9
の外径を前段の羽根車8の外径よりも大きくしている。
前段の羽根車8(ポンプ部)は、羽根車から吐出された
取扱液を遠心方向から軸方向に転換する必要があるた
め、羽根車外径を大きくとることができない。一方、後
段側の羽根車9は、遠心方向の流れを軸心側へ戻すだけ
で良いため、羽根車外径を大きくとれる。これによっ
て、ポンプは内部のスペースを増やすことなく、高い揚
程を発生できるため、相対的にポンプは小形となる。
【0032】また、本発明においては、モータにキャン
ドモータ6を使用しているので、メカニカルシール等の
軸封装置が不要となり、軸方向寸法を極小に抑えること
ができる。又、自液潤滑型の軸受を使用しているため、
ロータ室に潤滑液を封入する必要がない。従って、その
ためのオイルシール等も不要でこの面からも軸方向寸法
を極小にできる。
【0033】また、本発明においては、ラジアル軸受2
2、33及びスラスト軸受23、24をセラミック製軸
受としている。実施例では、これらの軸受にシリコンカ
ーバイド(SiC)を使用している。SiCは耐久性に
優れ、取扱液に多少のスラリーが含まれていても支障な
く実用に耐える。ところが、SiCは硬いがもろい性質
があるため、欧州特許EP0009449号に示すよう
に軸端が長い場合や、摺動部の数が多いと、わずかな軸
振れによって軸受が割れてしまう可能性がある。本発明
の構造はその意味で、SiC軸受の採用と整合化を計っ
ている。
【0034】また、本発明は、モータ固定子13の口出
線を外筒2の外面に取り出す様に構成したリード線ハウ
ジング20等からなるターミナル部と、ターミナル部に
外筒2の外側から取付けられる周波数変換器46と、モ
ータ軸の軸線上に設けたポンプ吸込口及びポンプ吐出口
を備えた全周流型ポンプであり、ターミナル部をモータ
固定子巻線の2ヶ所のコイルエンドe,eのうちの一方
に対応して設け、モータの軸端のうちの上記ターミナル
側の軸端を延設して羽根車9を取付けている。全周流型
のインラインポンプにおいて、高速運転を行う場合、イ
ンバータに代表される周波数変換器46を外筒2の外面
に取付け、取扱液にてインバータの冷却を行う方法が最
も効果的である。なぜならインバータ冷却用のファン等
が不要であるため、装置全体がコンパクトにまとまるか
らである。
【0035】ポンプの吸込口と吐出口をモータ軸の軸線
上に設けたインラインポンプを構成する場合、モータ軸
のいずれの軸端に羽根車を取付けるかが問題となる。こ
の場合、ターミナル部と反対側の軸端に羽根車を設ける
と吐出ケーシングに極めて無駄な空間が生まれる。これ
はインバータを取付ける都合上生まれる無駄であるが、
結果としてポンプの面間寸法を増大させ、「高速化によ
ってポンプを小形にする」という目的に合致しない。本
発明においては、上述の構成を採用することにより、ポ
ンプ本体に無駄を生まずにインバータを効果的に取付け
ることができ、装置全体を小形・コンパクトにするもの
である。
【0036】図3は本発明の全周流型ポンプの第2実施
例を示す断面図である。図3において、図1の構成要素
と同一の作用および機能を有する構成要素は同一符号を
付して説明を省略する。本実施例の全周流型ポンプは単
段のインライン型ポンプである。即ち、キャンドモータ
6の吐出ケーシング4側の軸端のみに羽根車9が設けら
れ、吸込ケーシング3側の軸端には羽根車は設けられて
いない。したがって、吸込ケーシング3内には内ケーシ
ングも設けられていない。また、環状流路40内には通
しボルトも設けられていないため、内ケーシング12は
ガイド部材11にボルトによって固定されている。その
他の構成は図1に示す実施例と同様である。
【0037】図3に示す全周流型インラインポンプの作
用を簡単に説明すると、吸込ノズル3aより吸い込まれ
た流体は、吸込ケーシング3を通って外筒2とキャンド
モータ6のモータフレーム外胴14との間に形成された
環状流路40に流入し、この流路40を通ってガイド部
材11に案内されて羽根車9内に導かれる。羽根車9か
ら吐出された流体は、案内装置12aを経て吐出ケーシ
ング4に接続された吐出ノズル4aより排出される。
【0038】本実施例においては、単段の羽根車のみ設
けられているため、多段の羽根車で得られる効果は奏し
ないが、羽根車9を中心とするライナリング50、51
の構成は図1の実施例と同様であるため、図1の実施例
で得られる軸方向寸法の小型化、ポンプ効率の向上等の
基本的な効果は同一である。
【0039】図4は本発明の全周流型ポンプの第3実施
例を示す断面図である。図4において、図1の構成要素
と同一の作用および機能を有する構成要素は同一符号を
付して説明を省略する。本実施例の全周流型ポンプは図
3に示す単段のインライン型ポンプにインデューサを設
けたものである。即ち、キャンドモータ6の吐出ケーシ
ング4側の軸端のみに羽根車9が設けられ、吸込ケーシ
ング3側の軸端には羽根車は設けられていないが、その
代わりにインデューサ55が設けられている。インデュ
ーサ55は、主軸7に固定されるボス55aと、複数の
翼55bと、カラー55cとを具備し、軸端ナット56
によって主軸7に固定されている。なお、符号57は、
インデューサ55を収容するインデューサケーシングで
ある。その他の構成は図3に示す実施例と同様である。
【0040】図4に示す全周流型インラインポンプの作
用を簡単に説明すると、吸込ノズル3aより吸い込まれ
た流体は、インデューサ55を経て、吸込ケーシング3
を通って外筒2とキャンドモータ6のモータフレーム外
胴14との間に形成された環状流路40に流入し、この
流路40を通ってガイド部材11に案内されて羽根車9
内に導かれる。羽根車9から吐出された流体は、案内装
置12aを経て吐出ケーシング4に接続された吐出ノズ
ル4aより排出される。
【0041】本実施例によれば、吐出口側に羽根車9を
設け、吸込口側にインデューサ55を設けている。特に
高速回転で駆動されるポンプの場合、吸込性能を確保す
るためにインデューサを設ける事例がある。この際、羽
根車とインデューサをモータの同一軸端に設けると、軸
端が長くなってしまい、前述のような不具合を生ずる。
これは、同一軸端に羽根車を2段設けた場合と近似す
る。
【0042】本実施例においてはインデューサ55は特
別な空間を新たに設けることなく、吸込ノズル3a内に
収容されるようにしている。従って、ポンプをインデュ
ーサのために大型化することなく、吸込性能を確保でき
る。インデューサ55を通過する取扱液は、インデュー
サ55によって軸方向の流速を付与される。この軸方向
の流体の流れを遠心方向に滑らかに導くため、インデュ
ーサ55にカラー55cを設けている。そして、インデ
ューサ55を自身に設けられた雌ねじと主軸7に設けた
雄ねじによって固定すると共に、主軸7の軸端に軸端ナ
ット56を設けることで、ダブルナットを形成し固定し
ている。これによって、逆転時等のインデューサの脱落
を防止すると共に、軸端部の長さを極小にすることが可
能となっている。
【0043】前記インデューサ55は(一般のものと同
様に)、羽根車よりも比較的低揚程で且つ大水量の特性
をもたせるように設定している。これにより、吸込性能
は改善され、例えば高速回転で使用した場合に生じ易い
キャビテーションの問題を解決できる。インデューサ5
5は、羽根車9と反対の軸端に設けられるため、軸端長
さ(軸受からのオーバーハング)は実質的に伸びない。
又、インデューサ55は吸込ノズル3a内に設けられる
ため、インラインポンプの面間寸法を増大させる心配も
ない。即ち、インデューサ55を設けることによって、
ポンプの外形寸法が大きくなることはない。むしろ、吸
込性能が改善されることによってポンプを更に高速で回
転させることが可能となるため、装置は極めて小形とな
る。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、ポ
ンプの全長を短くすることができるとともに、摺動部及
びバランスホールを減らすことによりポンプ効率の向上
を図ることができる。また本発明によれば、インデュー
サを設けることにより、吸込性能の改善を図ることがで
きる。そして、インデューサを吸込ノズル内に収容する
ようにしたため、ポンプをインデューサのために大型化
することがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る全周流型ポンプの第1実施例を示
す断面図である。
【図2】図1のII-II 線断面図である。
【図3】本発明に係る全周流型ポンプの第2実施例を示
す断面図である。
【図4】本発明に係る全周流型ポンプの第3実施例を示
す断面図である。
【符号の説明】
1 ポンプケーシング 2 外筒 3 吸込ケーシング 4 吐出ケーシング 6 キャンドモータ 7 主軸 8,9 羽根車 13 固定子 14 モータフレーム外胴 15,16 モータフレーム側板 17 キャン 18 回転子 21,32 軸受ブラケット 22,33 ラジアル軸受 23 固定側スラスト軸受 24 回転側スラスト軸受 43 ステー 46 インバータ 47 上ケース 48 下ケース 49 ガスケット 50,51 ライナリング 52 ウエアリング 55 インデューサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊勢本 耕司 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 (72)発明者 八木 薫 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 (72)発明者 上井 圭太 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 (72)発明者 宮崎 義晶 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 (72)発明者 飯島 克自 神奈川県藤沢市本藤沢4丁目2番1号 株 式会社荏原総合研究所内 (72)発明者 川畑 潤也 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モータの固定子外周部に設けられたモー
    タフレーム外胴と、該モータフレーム外胴外周面との間
    に環状空間を形成する外筒と、モータ軸の一端に設けら
    れ前記環状空間に取扱液を導く前段の羽根車と、モータ
    軸の他端に設けられ前記環状空間から取扱液を取り込む
    後段の羽根車を備えた全周流型ポンプにおいて、 前記前段及び後段の羽根車のいずれか一方の羽根車の背
    面には、ライナリングを設け、他の一方の羽根車の背面
    には、ライナリングを設けないことを特徴とする全周流
    型ポンプ。
  2. 【請求項2】 前記後段の羽根車の背面にライナリング
    を設けたことを特徴とする請求項1に記載の全周流型ポ
    ンプ。
  3. 【請求項3】 羽根車背面に設けられるライナリングの
    摺動径を、羽根車前面に設けられるライナリングの摺動
    径よりも大きくしたことを特徴とする請求項1又は2に
    記載の全周流型ポンプ。
  4. 【請求項4】 羽根車背面に設けられるリング状の突起
    部に別部材からなるウエアリングを固定し、固定側ライ
    ナリングとの摺動径を大きくしたことを特徴とする請求
    項3に記載の全周流型ポンプ。
  5. 【請求項5】 前記前段の羽根車の吸込マウス径を前記
    後段の羽根車の吸込マウス径よりも大きくしたことを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の全周流
    型ポンプ。
  6. 【請求項6】 前記後段の羽根車の外径を前記前段の羽
    根車の外径よりも大きくしたことを特徴とする請求項1
    乃至5のいずれか1項に記載の全周流型ポンプ。
  7. 【請求項7】 前記モータがキャンドモータであること
    を特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の全
    周流型ポンプ。
  8. 【請求項8】 前記モータ軸を支持する軸受がセラミッ
    ク製の滑り軸受であることを特徴とする請求項1乃至7
    のいずれか1項に記載の全周流型ポンプ。
  9. 【請求項9】 前記モータの回転数が4000rpm以
    上であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1
    項に記載の全周流型ポンプ。
  10. 【請求項10】 ポンプの吸込口と吐出口を前記モータ
    軸の軸線上に設け、インライン型ポンプを構成したこと
    を特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の全
    周流型ポンプ。
  11. 【請求項11】 モータの固定子外周部に設けられたモ
    ータフレーム外胴と、該モータフレーム外胴外周面との
    間に環状空間を形成する外筒と、前記環状空間に取扱液
    を導くポンプ部を備えた全周流型ポンプにおいて、 モータの両軸端に羽根車と該羽根車を収容する内ケーシ
    ングを各々設け、前記内ケーシングどうしを、前記環状
    空間を通過する通しボルトによって連結することを特徴
    とする全周流型ポンプ。
  12. 【請求項12】 モータの固定子外周部に設けられたモ
    ータフレーム外胴と、該モータフレーム外胴外周面との
    間に環状空間を形成する外筒と、前記環状空間に取扱液
    を導くポンプ部を備えた全周流型ポンプにおいて、 羽根車の吸込マウス側をモータ側に向け、羽根車の前面
    部と背面部にライナリングを設け、羽根車背面部のライ
    ナリングを固定する内ケーシングを、モータの軸端を覆
    いかくす形状としたことを特徴とする全周流型ポンプ。
  13. 【請求項13】 モータの固定子外周部に設けられたモ
    ータフレーム外胴と、該モータフレーム外胴外周面との
    間に環状空間を形成する外筒と、前記環状空間に取扱液
    を導くポンプ部と、モータの固定子の口出線を外筒の外
    面に取り出すように構成したターミナル部と、該ターミ
    ナル部に外筒の外側から取付けられる周波数変換器を備
    えた全周流型ポンプであって、 前記ターミナル部をモータ固定子巻線の2ヶ所のコイル
    エンドのうちの一方に対応して設け、モータの軸端のう
    ちの前記ターミナル部側の軸端を延設して羽根車を取付
    けたことを特徴とする全周流型ポンプ。
  14. 【請求項14】 モータの固定子外周部に設けられたモ
    ータフレーム外胴と、該モータフレーム外胴外周面との
    間に環状空間を形成する外筒と、前記環状空間に取扱液
    を導くポンプ部を備えた全周流型ポンプにおいて、 モータ軸の一端に羽根車を設け、モータ軸の他端に前記
    羽根車の吸込性能を改善するためのインデューサを設け
    たことを特徴とする全周流型ポンプ。
  15. 【請求項15】 前記インデューサの外周を覆うように
    吸込ノズルを設けたことを特徴とする請求項14に記載
    の全周流型ポンプ。
  16. 【請求項16】 前記インデューサを通過した取扱液を
    前記環状空間へ滑らかに導くためのカラーを設けたこと
    を特徴とする請求項14又は15に記載の全周流型ポン
    プ。
  17. 【請求項17】 前記インデューサが主軸にねじ止め固
    定されることを特徴とする請求項14乃至16のいずれ
    か1項に記載の全周流型ポンプ。
  18. 【請求項18】 前記インデューサの上流側に軸端ナッ
    トを設けたことを特徴とする請求項17に記載の全周流
    型ポンプ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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